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まえがき

対象読者

本書は主に,OpenVMSインフラストラクチャを使用して,OpenVMS環境とWindows NT 環境の間で簡単に移動できるアプリケーションの開発者を対象にしています。 特に,次の開発者を対象にしています。

本書はCOMやレジストリの入門書ではありません。本書では,読者はオブジェクト指向(OO) の概念やCOM開発手法を十分理解しており,レジストリがWindows NT システムでどのように動作するかも理解しているものと想定しています。 本書では,COMとレジストリに関するオンライン情報の参照先を示し,COM ,OO開発,レジストリに関する参考文献も示しています。

本書の構成

本書には,COM for OpenVMSアプリケーションの開発やOpenVMS Registry の使用に必要なすべての情報が網羅されています。 本書の構成は次のとおりです。

サンプル・コードに示されているWin32 API 呼び出し

本書で参照しているサンプル・コードはCOM for OpenVMSキットに添付されています。これらのサンプル・コードに示されているWin32[R] API 呼び出しは,説明のためのサンプルとしてのみ提供されています。

COM for OpenVMSには,COM for OpenVMSソフトウェアで必要とされるWin32 API だけが添付されています。これらのCOM APIは付録 E, 相違点,API,インタフェースの一覧 に示されています。

付録 Eには示されていないものの, 本書のサンプルで使用されていて,COM for OpenVMSキットのサンプル・コードに含まれているWin32 API呼び出しは,Compaq 以外のソフトウェア・ベンダから提供されている呼び出しです。 付録 Eに示されていないWin32 API をOpenVMSで使用する場合は,たとえばBristol Technologies (www.bristol.com )などの独立系ソフトウェア・ベンダからインタフェースを購入する必要があります。

関連資料

Open Systems Software Group (OSSG)の製品とサービスの詳細については,Compaq OpenVMS のWorld Wide Webサイトを参照してください。アドレスは次のとおりです。

http://www.compaq.com/openvms

本書で使用する表記法

製品名について

本書では,「OpenVMS Alpha」は「OpenVMS Alphaオペレーティング・システム」を, 「OpenVMS VAX」は「OpenVMS VAXオペレーティング・システム」を指します。 また特に明記しない限り,「OpenVMS」は,「OpenVMS Alphaオペレーティング・システム」および「OpenVMS VAXオペレーティング・ システム」の両方を指します。

VMSclusterシステムはOpenVMS Clusterシステムのことを指します。特に指定のないかぎり,OpenVMS Cluster またはクラスタはVMSclusterと同意語です。

本書では,DECwindowsおよびDECwindows MotifはすべてDECwindows Motif for OpenVMSソフトウェアを意味します。

また,本書では次の表記法も使用しています。

表記法 意味
Ctrl /x Ctrl/xという表記は,Ctrlキーを押しながら別のキーまたはポインティング・ デバイス・ボタンを押すことを示します。
PF1 x PF1 xという表記は,PF1に定義されたキーを押してから, 別のキーまたはポインティング・デバイス・ボタンを押すことを示します。
[Return] 例の中で, キー名が四角で囲まれている場合には,キーボード上でそのキーを押すことを示します。 テキストの中では,キー名は四角で囲まれていません。

HTML形式のドキュメントでは,キー名は四角ではなく,括弧で囲まれています。

. . . 例の中の水平方向の反復記号は, 次のいずれかを示します。

  • 文中のオプションの引数が省略されている。

  • 前出の1つまたは複数の項目を繰り返すことができる。

  • パラメータや値などの情報をさらに入力できる。
.
.
.
垂直方向の反復記号は,コードの例やコマンド形式の中の項目が省略されていることを示します。 このように項目が省略されるのは, その項目が説明している内容にとって重要ではないからです。
( ) コマンドの形式の説明において, 括弧は,複数のオプションを選択した場合に, 選択したオプションを括弧で囲まなければならないことを示しています。
[ ] コマンドの形式の説明において, 大括弧で囲まれた要素は任意のオプションです。オプションをすべて選択しても, いずれか1つを選択しても,あるいは1つも選択しなくても構いません。 ただし,OpenVMSファイル指定のディレクトリ名の構文や, 割り当て文の部分文字列指定の構文の中では,大括弧に囲まれた要素は省略できません。
[|] コマンド形式の説明では,括弧内の要素を分けている垂直棒線はオプションを1 つまたは複数選択するか,または何も選択しないことを意味します。
{ } コマンドの形式の説明において, 中括弧で囲まれた要素は必須オプションです。 いずれか1つのオプションを指定しなければなりません。
太字 太字のテキストは, 新しい用語,引数,属性,条件を示しています。
italic text イタリック体のテキストは, 重要な情報を示します。また,システム・メッセージ( たとえば内部エラーnumber),コマンド・ライン(たとえば/PRODUCER= name),コマンド・パラメータ(たとえばdevice- name)などの変数を示す場合にも使用されます。
UPPERCASE TEXT 英大文字のテキストは,コマンド, ルーチン名,ファイル名,ファイル保護コード名,システム特権の短縮形を示します。
Monospace type モノスペース・タイプの文字は,コード例および会話型の画面表示を示します。

Cプログラミング言語では,テキスト中のモノスペース・タイプの文字は, キーワード,別々にコンパイルされた外部関数およびファイルの名前, 構文の要約,または例に示される変数または識別子への参照などを示します。

- コマンド形式の記述の最後, コマンド・ライン,コード・ラインにおいて,ハイフンは, 要求に対する引数がその後の行に続くことを示します。
数字 特に明記しない限り,本文中の数字はすべて10 進数です。10進数以外(2進数,8進数,16進数)は,その旨を明記してあります。


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