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この章では,FIP/SUBの制限事項について説明します。
FIP/SUBは,
変換入力時にユーザ・プロセスとは独立に端末に対する入出力を行いますので,
端末に対して以下のような影響があります。
- VT282,VT382で25行目を使用する場合は,端末の表示設定が自動的に
“25行目=ホスト制御”になります。
- EDT,TPUなどのエディタでは端末に対して挿入/
書き換えモードの切り換えを行っていますが,
挿入モードになっている状態で変換入力を行うと,表示がおかしくなります。
この場合[Ctrl/R]で変換入力行を再表示してください。
- シフトJIS端末で使用する場合は,シフトJIS端末でサポートしていない
<ESC>シーケンスを出力するようなアプリケーションは使用できません。
FIP/SUBは疑似端末ドライバを使用しているため,
端末ラインの属性に関して以下のような制限があります。
-
FIP/SUBはサブプロセスで使用する疑似端末に対し,実際の端末の属性を引継ぎます。
このとき端末の属性のうち,Hostsync,TTsyncをセット,LFfill,CRfill,
Remote,Modem,Autobaud,Hangup,DMA,Fallbackをクリアします。
これらの値をサブプロセス中で変更した場合でも,FIP/SUB終了時には,
FIP/SUB実行前の値に戻ります。
-
サブプロセス中でSET TERMINALコマンド等で端末のスピード及びパリティの設定を
行った場合,設定は行われますが,実際の処理は行われず無効となります。また,
FIP/SUBを終了した時点で,それらの設定は元に戻ります。
-
端末デバイス名が_FTAxxx: (xxxは数字)になりますので,
端末デバイス名を調べるようなプログラムは使用できないことがあります。
FIP/SUBはLIB$SPAWNを使用してサブプロセスを作成し,
ユーザが入力するコマンドの実行はすべてこのサブプロセス中で行うため,
シンボル,プロセス論理名,デフォルト・ディレクトリの設定などは,
FIP/SUB終了時に親プロセスには反映されません。
-
SET HOST,SET HOST/LATコマンドでログインした環境では,デフォルトの変換開始キー
[Ctrl/`]が機能しません。変換開始キーを別のキーに指定して起動してください。
次の例は,変換開始キーを[F14]キーに指定して,起動しています。
$ INPUT START/SUBPROCESS/SUBPROCESS/CONVERSION_KEY=F14
-
半角カタカナをサポートしていないオペレーティング・システムで,論理名
FIP$SUB_DEFAULT_CODE_SETを定義した場合,かな漢字変換は行えません。
-
コマンド・プロシージャ内でFIP/SUBを起動する場合は,論理名
SYS$INPUTに同値名SYS$COMMANDを割り当ててください。
$ DEFINE/USER_MODE SYS$INPUT SYS$COMMAND
$ INPUT START/SUBPROCESS
内部で日本語データを受け付けないようなアプリケーション・ソフトウェアに関しては,
FIP/SUBを使用することはできません。たとえば,
入力データが英数字であるかどうかをチェックしたり,7ビット
ASCIIデータしか入力を受け付けないアプリケーション・ソフトウェアです。
ただし,こうした特別処理を行うソフトウェアは少なく,
一般的な入出力を行うソフトウェアではFIP/SUBで日本語を扱うことができます。
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