この章では,標準で提供されるキー定義ファイルを使って, 個々のキーの定義を変更する方法について説明します。
標準で提供されるキー定義ファイルは,テキストとバイナリの両方の形式で提供されます。 以下に提供されるファイルの説明をします。
バイナリ形式のキー定義ファイルは,テキスト形式のキー定義ファイルをコンパイルしたものです。 アプリケーションが実行されるときには, バイナリ形式のキー定義ファイルが使われます。
提供されるバイナリ形式のキー定義ファイルを以下に示します。
キー定義ファイル | 説明 |
---|---|
SYS$LIBRARY:IM$KEY_JVMS.IM$DAT | JVMSキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_EVEJ.IM$DAT | EVEJキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_LEIA.IM$DAT | LEIAキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_TARO.IM$DAT | TAROキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_JVMS_LEVEL2.IM$DAT | JVMSキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_EVEJ_LEVEL2.IM$DAT | EVEJキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_LEIA_LEVEL2.IM$DAT | LEIAキー |
SYS$LIBRARY:IM$KEY_TARO_LEVEL2.IM$DAT | TAROキー |
提供されるテキスト形式のキー定義ファイルを以下に示します。
キー定義ファイル | 説明 |
---|---|
IM$EXAMPLES:IM$KEY_JVMS.DAT | JVMSキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_EVEJ.DAT | EVEJキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_LEIA.DAT | LEIAキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_COMMON_BODY.DAT | JVMS, EVEJ, LEIAキー用本体 |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_TARO.DAT | TAROキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_TARO_BODY.DAT | TAROキー用本体 |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_JVMS_LEVEL2.DAT | JVMSキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_EVEJ_LEVEL2.DAT | EVEJキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_LEIA_LEVEL2.DAT | LEIAキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_COMMON_BODY_LEVEL2.DAT | JVMS, EVEJ, LEIAキー用本体 |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_TARO_LEVEL2.DAT | TAROキー用マクロ |
IM$EXAMPLES:IM$KEY_TARO_BODY_LEVEL2.DAT | TAROキー用本体 |
テキスト形式のキー定義ファイルは「マクロ」と「本体」に分かれています。 「マクロ」で個々のキーの機能を定義し,「本体」でキー定義の状態の変化を記述しています。
ファイル名に「LEVEL2」を含むファイルは,半角カナ変換用のキー定義を追加したものです。 これらを使用するには,アプリケーションが半角カナをサポートしていることが必要です。
個々のキー定義を変更するには,マクロが書かれたファイルを変更してコンパイラでバイナリ形式に変換します。 次にキー定義を変更する例を示します。 キーボード上のキーの名称についてはを参照してください。
JVMSキーでは,ひらがな変換は<Ctrl/L>キーに定義されています。 そこで,ひらがな変換キーを<Ctrl/H>キーに変更することを例に説明します。
$ SET DEFAULT SYS$LOGIN: $ COPY IM$EXAMPLES:IM$KEY_JVMS.DAT MY_JVMS.DAT
(変更前)hiragana_henkan = CTRL_L; (変更後)hiragana_henkan = CTRL_H;
$ KEYBIND MY_JVMS.DAT
コンパイルによってMY_JVMS.IM$DATが作られます。
$ COPY IM$DEFAULTS:IM$PROFILE.DAT SYS$LOGIN:
(変更前) DEC-JAPANESE.KEY.keybind : IM$KEY_JVMS (変更後) DEC-JAPANESE.KEY.keybind : SYS$LOGIN:MY_JVMS
以上で,キー定義は変更されます。新しいキー定義を使うには, アプリケーションを再起動してください。