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/CREATE
DECwindows アプリケーションを表示するワークステーション表示装置 (WSAn:) を作成します。最初の SET DISPLAY コマンドでは必ず /CREATE 修飾子を指定しなければなりませんが,引き続いて出力先を他のワークステーションに変更する場合は,以降の SET DISPLAY コマンドでこの修飾子を指定する必要はありません。/CREATE 修飾子を /NODE 修飾子なしで指定すると,ワークステーション装置は省略時の設定で現在のノードになります。さらに,/TRANSPORT 修飾子を省略すると,トランスポートは省略時の設定で,DECW$SETDISPLAY_DEFAULT_TRANSPORT 論理名によって指定されている値 ( この論理名が定義されている場合 ),または DECNET になります。
/DELETE
論理名 DECW$DISPLAY を取り消して出力先の設定を無効にし,表示装置を削除します。SET DISPLAY/CREATE コマンドで表示装置パラメータを指定した場合は, SET DISPLAY/DELETE 表示装置コマンドで無効にできます。DECwindows セッション・マネージャは,ターミナル (DECterm)・ウィンドウ作成時に DECW$DISPLAY をジョブ論理名で定義します。SET DISPLAY/CREATE コマンドで出力先を他のワークステーションに変えると,プロセス論理名で DECW$DISPLAY が定義されます。これはジョブ論理名に優先します。つまり, SET DISPLAY/CREATE を実行したプロセスで実行するアプリケーションの出力は,プロセス論理名 DEC$DISPLAY で参照されるワークステーションに出力されます。アプリケーションの出力がどこへ出力されるかは,SHOW DISPLAY コマンドで分かります。DECW$DISPLAY がどのように定義されているかは,SHOW LOGICAL DECW$DISPLAY コマンドで確認できます。
SET DISPLAY/DELETE コマンド実行後も DECW$DISPLAY がまだ定義されている (たとえば,ジョブ論理名にある)場合は,プロセスで実行する DECwindows アプリケーションの出力は,そのワークステーション装置に表示されます。どのノードに出力されているか調べたい場合には,SHOW DISLAY コマンドを使用してください。
警告
ジョブ論理名の DECW$DISPLAY が変更/削除されると,他のセッションを開始できなくなります。SET DISPLAY/CREATE コマンドを実行していないにもかかわらず, SET DISPLAY/DELETE コマンドを実行することがないようにしてください。
/DELETE と /CREATE 修飾子とは同時に指定できません。
/EXECUTIVE_MODE
エグゼクティブ・モードの装置を作成し,それを指すように論理名 DECW$DISPLAY を定義します。必ず,/CREATE とともに使用します。/EXECUTIVE_MODE 修飾子付きで作成された装置は,以下の場合にのみ削除されます。
- /DELETE を指定して明示的に削除された場合
- システムを再ブートした場合
EXECUTIVE モードの装置を変更または削除するには,SYSNAM ( システム論理名 ) 特権が必要です。
/NODE=ワークステーション・ディスプレイ
DECwindows アプリケーションの出力先にするワークステーションのノード名を指定します。クラスタの別名 ( OpenVMS Cluster を構成する複数のノードに対して付けられた代表名 ) は,指定できません。出力先を変更するためには,前もって SET DISPLAY/CREATE コマンドを使用して表示装置を作成しておかなければなりません。SET DISPLAY/CREATE コマンドを実行せずに,SET DISPLAY/NODE=ワークステーション・ディスプレイ コマンドを使用しないでくだい。
/NODE 修飾子を指定せずに /CREATE 修飾子を指定した場合,ワークステーションは現在のノードになります。
指定するワークステーション上で,ユーザの DECwindows アプリケーションの出力が許可されていなければなりません。DECwindows セッション・マネージャを使用して他のノードからの出力を許可する方法についての詳細は,DECwindows のマニュアルを参照してください。
出力先と出力元の両ノードが,お互いのネットワーク・ノード・データベースで定義されていなければなりません。たとえば,ノード ZEPHYR から HUBBUB へ出力しようとする場合,HUBBUB のネットワーク・ノード・データベースには ZEPHYR が, ZEPHYR のネットワーク・ノード・データベースには HUBBUB が,それぞれ定義されていなければなりません。さらに,ZEPHYR のユーザは,HUBBUB の DECwindows セッション・マネジャにアプリケーションの出力を許可されていなければなりません。ネットワーク・ノード・データベースへのノード登録方法は,『DECnet for OpenVMS Networking Manual』および 『DECnet for OpenVMS Network Management Utilities』 マニュアルを参照してください。これらのマニュアルはドキュメンテーション CD-ROM に用意されています。
/SCREEN=スクリーン番号
表示装置に対応づけられるスクリーンを定義します。ハードウェア構成によっては複数のスクリーンをサポートしています。このような場合に,出力が表示されるスクリーンを指定します。/SERVER=サーバ番号
SET DEVICE コマンドの表示装置パラメータで指定した,表示装置に対応づけられるサーバを定義します。サーバは,トランスポート・メカニズムを用いてユーザとアプリケーション間のデータ転送を行います。ハードウェア構成によっては複数のサーバをサポートしています。この様な場合に,出力が表示されるサーバを指定します。表示装置をコマンド・パラメータで指定しなかった場合,論理名 DECW$DISPLAY の示す表示装置とサーバを対応づけます。/SUPERVISOR_MODE (省略時の設定)
スーパーバイザ・モードの装置を作成し,それを指すように論理名 DECW$DISPLAY を定義します。必ず,/CREATE とともに使用します。ログアウト時に,装置は削除されます。/TRANSPORT=トランスポート名
DECwindows アプリケーションとワークステーション間で情報転送を行うメカニズム ( DECnet または LOCAL ) を指定します。トランスポート・メカニズムは,ユーザからのアプリケーションへの入力,およびアプリケーションからディスプレイ装置への出力の転送方法です。トランスポート名 は次の値のうちの 1 つになります。
- TCPIP または DECNET
異なるノード上で実行,表示されるアプリケーションに割り当てる適切なネットワーク・トランスポートを指定します。ジョブ,プロセス,またはシステム・テーブルの中で DECW$SETDISPLAY_DEFAULT_TRANSPORT 論理名を定義することで,SET DISPLAY/CREATE コマンドで使用される省略時のトランスポート値を指定することができます。その後,この論理名の値は, SET DISPLAY/CREATE コマンドを /TRANSPORT 修飾子なしで実行するたびに使用されるようになります。修飾子も論理名も指定しなければ,値 DECNET が省略時の値として使用されます。
- LOCAL
同じノード上で実行,表示されるアプリケーションの性能を最適化します。
/USER_MODE
ユーザモードの装置を作成し,それを指すように論理名 DECW$DISPLAY を定義します。必ず,/CREATE 修飾子とともに使用します。ユーザ・モード装置は, 1 つの DECwindows イメージだけで使用できます。つまり,ユーザモード装置は, DECwindows イメージ終了時に削除されます。
#1 |
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$ SHOW DISPLAY Device: WSA1: [super] Node: 0 Transport: LOCAL Server: 0 Screen: 0 $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=ZEPHYR/EXECUTIVE_MODE $ SHOW DISPLAY Device: WSA2: [exec] Node: ZEPHYR Transport: DECNET Server: 0 Screen: 0 $ SPAWN/NOWAIT/INPUT=NL: RUN SYS$SYSTEM:DECW$CLOCK $ SET DISPLAY/DELETE $ SHOW DISPLAY Device: WSA1: [super] Node: 0 Transport: LOCAL Server: 0 Screen: 0 |
この例では,ユーザはワークステーション(装置 WSA1:)にログインしています。 (これは 0 によりわかります。0 は自ノードを参照する標準略記です。) その後 DECwindows Clock を起動して,その出力を他のワークステーション ZEPHYR に表示しようとしています。
ZEPHYR での表示が許可されているので, SET DISPLAY コマンドで ZEPHYRに出力先を変更できます。 ZEPHYR 上に作成された装置は,エグゼクティブ・モード装置です。また,SHOW DISPLAY コマンドで,出力先を確認しています。そして Clock を起動します。 Clock を終了した後, SET DISPLAY/DELETE コマンドで出力先の設定を無効にしています。最後に,SHOW DISPLAY コマンドで,その後に実行するアプリケーションが再びその実行ノードに表示されることを確認しています。
SET DISPLAY/CREATE コマンドにより,新しいワークステーション表示装置 WSA2が作成されます。 SET DISPLAY/DELETE コマンドでこれを無効にした時に, DECwindows アプリケーションの出力は再び元の装置 WSA1 に戻ることに注意してください。
#2 |
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$ SET DISPLAY/CREATE/NODE=FLOPSY RABBIT $ SHOW DISPLAY RABBIT Device: WSA2: [super] Node: FLOPSY Transport: DECNET Server: 0 Screen: 0 $ RUN/DETACHED/OUTPUT=WSA2: SYS$SYSTEM:DECW$CLOCK $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=ZEPHYR ZNODE $ SHOW DISPLAY ZNODE Device: WSA3: [super] Node: ZEPHYR Transport: DECNET Server: 0 Screen: 0 $ RUN/DETACHED/OUTPUT=WSA3: SYS$SYSTEM:DECW$CALENDAR $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$BOOKREADER $ SHOW DISPLAY Device: WSA1: [super] Node: 0 Transport: LOCAL Server: 0 Screen: 0 |
この例では,ログイン(装置 WSA1:)後,同一セッション内でいくつかのワークステーション・ディスプレイへ DECwindows アプリケーションの出力を設定しています。 SET DISPLAY コマンドで異なる論理名を指定しているため, DECW$DISPLAY の論理名定義を変更せずに出力先を設定できます。このようにすれば,特定のアプリケーションだけ他のワークステーションに表示するようにできます。また自ノード上でアプリケーションの実行および表示を続けることもできます。この例では,Clock がノード FLOPSY で,Calendar がノード ZEPHYR で,そして Bookreader が自ノードでそれぞれ表示されます。
DCL コマンド RUN/DETACHED でアプリケーションを起動するには, SET DISPLAY コマンドで指定した論理表示装置名と同じ装置名を指定しなければなりません。この装置名は SHOW DISPLAY コマンドで確認できます。
キューに登録されているジョブで,実行中でないジョブの状態または属性を変更します。ジョブに対する削除 (D) アクセス権,またはキューに対する管理 (M) アクセス権が必要です。
SET ENTRY エントリ番号[,...]
エントリ番号[,...]
変更したいジョブのエントリ番号を指定します。複数のエントリを指定する場合は,エントリ番号をコンマ(,)で区切ります。システム内のプリントおよびバッチ・ジョブに対して,それぞれ一意なエントリ番号が割り当てられます。省略時の設定では,PRINT と SUBMIT コマンドはジョブ登録時にこのエントリ番号を表示するとともに,最新のジョブ番号をローカル・シンボル $ENTRY に設定します。エントリ番号は,SHOW ENTRY または SHOW QUEUE コマンドで確認できます。
SET ENTRY コマンドを使用すると,ジョブが現在実行中でない場合, 1つまたは複数のジョブの状態または属性を変更できます。 SET ENTRY コマンドは,マルチファイル・ジョブ内の個々のファイルには影響しません。修飾子によって,さまざまな属性を指定したり属性を削除したりできます。一部の修飾子は,バッチ・ジョブとプリント・ジョブの両方に適用されます。他の修飾子は,バッチ・ジョブまたはプリント・ジョブのいずれかに制限されています。 SET ENTRY コマンドのすべての修飾子の省略時の設定は, SET ENTRY コマンドを入力する前のジョブの属性と状態です。
このコマンドを使用するには,ジョブの削除 (D) アクセス,キューの管理 (M) アクセス,または OPER (オペレータ)特権が必要です。
/AFTER=時刻
/NOAFTER
指定時間後に実行するようにジョブを保留します。指定時間が既に過ぎていた場合は,すぐに実行されます。絶対時刻または,絶対時刻とデルタ時間の組み合せを指定できます。時刻指定方法の詳細は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
注意
セキュリティ上の理由で,ジョブの登録時刻よりも前にそのジョブの開放あるいは再スケジュールを行うことはサポートされていません。したがって,システム時刻を未来の時刻に設定し,キュー・マネージャが起動しているノード上にジョブを登録した場合,システム時刻を元に戻すとそのジョブを現在の時刻に開放あるいは再スケジュールすることはできません。たとえば,システム時刻を未来の時刻である 2020 年 1 月 1 日に設定し,ジョブが 2020 年 1 月 1 日に起動するように登録することができます。しかし,システム時刻を現在の時刻に戻した場合,ジョブを現在の時刻に開放することはできず,ジョブは 2020 年 1 月 1 日に開放されるよう設定されたままとなります。
この状態は,/AFTER,/NOHOLD,/RELEASE の修飾子に影響を与えます。
保留状態のジョブに /AFTER 修飾子を指定するには,指定時刻までジョブが保留されるように, /NOHOLD 修飾子を /AFTER 修飾子とともに指定します。保留状態のジョブは, SET ENTRY コマンドに /NOAFTER または /RELAESE 修飾子を指定すると,保留状態のジョブを開始させることができます。
/BURST
/NOBURST
バースト・バーを間に入れた2枚のフラグ・ページを,プリント・ジョブのそれぞれのファイルの先頭に付加するかどうかを指定します。/[NO]BURST 修飾子を用いて, /DEFAULT 修飾子のオプションで設定されたプリント・キューの省略時の設定に優先させることができます。ただし,/SEPARATE 修飾子のオプションで設定された場合は変更できません。
ファイルに /BURST 修飾子を指定した場合は, /[NO]FLAG 修飾子を指定しても,ファイルに先立って印刷される2枚のフラグ・ページに追加したり減らしたりすることはできません。
/CHARACTERISTICS=(属性[,...])
/NOCHARACTERISTICS
ジョブに関連する,1つまたは複数の属性をその名前または番号で指定します。属性とは,インクの色などのことです。属性を1つだけ指定する場合には,括弧を省略できます。属性の番号は,0 〜 127 までの数値です。システムに対してどの属性が定義されているかを調べるためには, SHOW QUEUE/CHARACTERSTICS コマンドを使用します。また,特定のキューに対して使用できる属性を調べるには, SHOW QUEUE/FULL コマンドを使用します。
キューに関連するすべての属性または一部の属性がジョブと関連している場合,あるいはすべての属性が関連していない場合でも,プリント・ジョブは実行キューで処理できます。つまり,ジョブの属性はキューの属性のサブセットでなければなりません。そうでない場合には,次の条件のどれかが満たされるまで,そのジョブは待ち状態のまま実行されません。
- キュー属性を,ジョブ属性がキュー属性のサブセットになるように変更する (SET QUEUE/CHARACTERRISTICS コマンド等で変更します)。
- ジョブ属性を,ジョブ属性がキュー属性のサブセットになるように変更する (SET ENTRY/CHARACTERRISTICS コマンド等で変更します)。
- すべてのジョブ属性を満たすようなキュー属性のキューに,ジョブを移動する (SET ENTRY /REQUEUE コマンド等で変更します)。
- ジョブが削除される(DELETE/ENTRY コマンド等で削除します)。
/CLI=ファイル名
バッチ・ジョブの実行に使用するコマンド言語インタプリタ(CLI)の名前を指定します。 CLI のファイル名は,SYS$SYSTEM:ファイル名.EXE です。 /CLI 修飾子を指定しない場合は,利用者登録ファイル(UAF)に定義されている CLI か,最初にジョブが登録された時の CLI によって,ジョブは実行されます。/COPIES=n
印刷部数を指定します。n は 1 〜 255 までの数字です。 SET ENTRY コマンドの /COPIES 修飾子で指定したコピー部数は,プリント・ジョブ全体に適用されます。このコマンドでは,マルチファイル・ジョブの個々のファイルに対して,その印刷部数を指定することはできません。/CPUTIME=時間
バッチ・ジョブの CPU 時間の上限値を定義します。指定できる時間値は,デルタ時間,0,または NONE,INFINITE というキーワードです。ジョブが実行されるキューに対して CPUMAXIMUN 値(上限値0が定義されている場合は,ジョブに指定された値とキューの上限値との小さい方が使用されます。ジョブが実行されるキューに対して CPU 時間上限値が定義されていない場合は, SET ENTRY コマンドで指定された値と利用者登録ファイル(UAF)に設定されている値とで小さい方が使用されます。キューに上限値が設定されてなく,利用者登録ファイル(UAF)に CPU 上限値として NONE が設定されている場合は, 0 またはキーワード INFINITE を指定すると CPU 時間は無制限です。キーワード NONE を指定するとキューまたは UAF に設定された値になります。 CPU 時間は,システム・パラメータ PQL_MCPULM よりも大きいか等しくなくてはなりません。CPU 時間上限値についての詳細は, INITIALIZE/QUEUE コマンドの CPU 時間上限値指定,およびアクション・テーブルを参照してください。時間値の指定方法は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
/FEED
/NOFEED
プリント・ジョブに対して,使用しているフォームの下部マージンに達した際に改ページ (フォーム・フィード) を自動的に行うかどうかを指定します。 /NOFEED 修飾子を指定すると, (他のどのキャリッジ・コントロール機能にも影響を与えずに) 自動フォーム・フィードを行わないようにすることができます。SET ENTRY コマンドの /FEED 修飾子は,プリント・ジョブのすべてのファイルに適用されます。このコマンドでは,マルチファイル・ジョブの個々のファイルに対してフォーム・フィードを制御することはできません。
/FLAG
/NOFLAG
プリント・ジョブのそれぞれのファイルの先頭に,フラグ・ページを付けるかどうかを指定します。フラグ・ページには,ジョブを登録したユーザ名,ジョブ・エントリ番号と印刷ファイルに関するその他の情報を含みます。使用しているキューに対してインストール時に定義された省略時の設定を変更したり,または PRINT コマンドで指定された設定を変更するためには, /[NO]FLAG 修飾子を使用します。
/FORM=フォーム
プリント・ジョブに対するフォーム名,またはフォーム番号を指定します。 /FORM 修飾子を省略した場合は,実行キューに設定されている省略時設定のフォームが使用されます。フォーム・タイプによって,プリント・イメージの幅と長さ,または用紙ストックを指定できます。これらは,ジョブの実行時にプリント・シンビオントがジョブと対応づけます。システムで使用できるフォーム・タイプを調べるには, SHOW QUEUE/FORM コマンドを使用します。また,特定のキューに対してマウントされているフォームを調べたり,そのキューの省略時設定のフォームを調べるためには, SHOW QUEUE/FULL コマンドを使用します。
ジョブに対応したフォームのストックは,ジョブを実行する実行キューにマウントされたフォームのストックと一致しなければなりません。ストックが一致しない場合には,次の条件のいずれかが満たされるまで,そのジョブは待ち状態のまま実行されません。
- ジョブのフォームと同じストックのフォームが,キューにマウントされる (SET QUEUE/FORM_MOUNTED コマンド等で変更します)。
- キューにマウントされたフォームと同じストックのフォームが,ジョブに指定される (SET ENTRY /FORM コマンド等で変更します)。
- マウントされているフォームのストックが,ジョブのフォームのストックと一致するようなキューに,ジョブを移動する (SET ENTRY /REQUEUE コマンド等で変更します)。
- ジョブを削除する (DELETE/ENTRY コマンド等で削除します)。
/HEADER
/NOHEADER
プリント・ジョブの各ページの先頭に,ヘッダ行を出力するかどうかを指定します。/HOLD
/NOHOLD
ジョブをただちに処理できるようにするか,または保留状態にして後で処理するかどうかを制御します。 /HOLD 修飾子を指定した場合は, SET ENTRY/NOHOLDまたは SET ENTRY/RELEASE コマンドを実行するまで,ジョブの処理保留状態は解かれず,ジョブは実行されません。/NOHOLD 修飾子を指定すれば,次のような保留されているジョブを開始させることができます。
- /HOLD 修飾子を用いて登録されたジョブ
- 実行終了後もキューに残っている(retain 状態の)ジョブ
- ユーザ作成のシンビオントによって拒否されたジョブ
注意
セキュリティ上の理由で,ジョブの登録時刻よりも前にそのジョブの開放あるいは再スケジュールを行うことはサポートされていません。したがって,システム時刻を未来の時刻に設定し,キュー・マネージャが起動しているノード上にジョブを登録した場合,システム時刻を元に戻すとそのジョブを現在の時刻に開放あるいは再スケジュールすることはできません。たとえば,システム時刻を未来の時刻である 2020 年 1 月 1 日に設定し,ジョブが 2020 年 1 月 1 日に起動するように登録することができます。しかし,システム時刻を現在の時刻に戻した場合,ジョブを現在の時刻に開放することはできず,ジョブは 2020 年 1 月 1 日に開放されるよう設定されたままとなります。
この状態は,/AFTER,/NOHOLD,/RELEASE の修飾子に影響を与えます。
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