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入力ファイル選択修飾子各ファイルを処理する前に,確認プロンプトをターミナル上に表示します。ファイルを処理する場合は,Y または YES を入力して Return を押します。
入力指定子/CONFIRM 出力指定子
$ BACKUP *.LIS/CONFIRM/LOG DLA2:LIST.BCK/SAVE_SET DISK$DEFAULT:[WONDER]CRE.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]CRE.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]CRETIME.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]CRETIME.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]EXC.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]EXC.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]REB.LIS;1, copy? (Y or N): N DISK$DEFAULT:[WONDER]SETREB.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]SETREB.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]VERS.LIS;1, copy? (Y or N): N . . . $ |
ファイル・タイプが .LIS のすべてのファイルを取り出し,確認プロンプトを表示してから,DLA2 上の LIST.BCK に各ファイルをセーブしています。コマンド修飾子 /LOG は,処理する各ファイルに関する情報を表示します。ディスク上にセーブ・セットを作成するときは,出力セーブ・セット修飾子 /SAVE_SET が必要です。
入力ファイル選択修飾子ODS-5 ファイル名を ODS-2 ファイル名に変換します。出力ボリュームを ODS-2 として保持する場合は, /NOINIT 修飾子を併用しなければなりません。
ODS-5 ファイルを ODS-2 ボリュームに変換すると,ODS-5 ファイル属性のすべてが失われる点に注意してください。
入力指定子 /CONVERT 出力指定子
$ BACKUP/LOG/CONVERT/IMAGE DKA500: DKA200:[000000]IMAGE.BCK/SAVE |
ODS-5 ディスクから,ODS-2 イメージ・セーブ・セットを作成しています。セーブ・セットは,OpenVMS Version 7.2 より前のバージョンを実行しているシステムで読み込むことができます。
入力セーブ・セット修飾子ソフトウェア巡回冗長チェック (CRC) を行うことを指定します。
入力セーブ・セット指定 /[NO]CRC 出力指定子
省略時の値は,/CRC です。CRC チェックを禁止するには,/NOCRC を指定します。/NOCRC は処理時間を短縮しますが,データを消失する恐れが高くなります。
$ BACKUP MTA2:988SAVE.BCK/NOCRC [] |
([]) が示す現在の省略時のディレクトリに,セーブ・セット 988SAVE.BCK を復元しています。入力セーブ・セット修飾子 /NOCRC は,CRC を禁止します。
出力セーブ・セット修飾子ソフトウェア巡回冗長チェック (CRC) を実行し,結果を出力セーブ・セットのデータ・ブロックに格納することを指定します。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /[NO]CRC
省略時の値は,/CRC です。チェックを禁止するには,/NOCRC を指定します。 /NOCRC は処理時間を短縮しますが,データを消失する恐れが高くなります。
$ BACKUP/RECORD []/SINCE=BACKUP MTA2:988SAVE.BCK/NOCRC |
現在の省略時のディレクトリに存在し,最後の BACKUP/RECORD 処理以降に作成または変更されたすべてのファイルを,セーブ・セット 988SAVE.BCK にセーブしています。出力セーブ・セット修飾子 /NOCRC は,巡回冗長チェックを禁止します。
入力ファイル選択修飾子各ファイル・ヘッダ・レコードの作成日付フィールド値をもとに,ファイルを選択します。
入力指定子 /BEFORE=日時/CREATED出力指定子入力指定子/SINCE= 日時/CREATED出力指定子
/CREATED には,/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子を併用してください。 /BEFORE または /SINCE で指定する日時により,処理するファイルが決まります。/CREATED は,/BACKUP,/MODIFIED,/EXPIRED のいずれかの修飾子と併用することはできません。
$ BACKUP *.SDML/SINCE=YESTERDAY/CREATED DLA2:[SAVEDIR]/SAVE_SET |
昨日 (昨夜午前 0 時より前の 24 時間) に作成され,ファイル・タイプが .SDML のすべてのファイルをセーブしています。
コマンド修飾子すべてのファイルの BACKUP セーブまたはコピー処理が正常終了した後,選択した入力ファイルを入力ボリュームから削除することを指定します。
/DELETE ファイル指定 セーブ・セット指定
/DELETE 修飾子を指定できるのは,BACKUP のセーブまたはコピー処理で使用した場合に限定されます。また,ファイルを削除するための特権が必要です。特権がない場合,削除保護ファイルは削除されません。コマンド修飾子 /VERIFY を /DELETE と併用した場合,チェックが失敗したファイルは削除されません。/DELETE は,/PHYSICAL,/RECORD,/COMPARE のいずれのコマンド修飾子とも併用できません。
#1 |
---|
$ BACKUP/DELETE BOP.DAT MTA0:BOP.BCK/LABEL=DANCE |
セーブ・セット BOP.BCK を MTA0 上に作成した後,BOP.DAT ファイルを削除しています。
#2 |
---|
$ BACKUP/VERIFY/DELETE RAY.DAT,JOE.DAT,ELLA.DAT MTA0:OSCAR.BCK/LABEL=FRIEND |
選択したファイルのリストを MTA0 上の OSCAR.BCK にセーブして出力セーブ・セットを入力ファイルと比較した後,このファイル・リストを削除しています。出力セーブ・セットと入力ファイルの内容に違いがある場合,入力ファイルは削除されません。
出力セーブ・セット修飾子出力磁気テープの記録密度を指定します。磁気テープ・ドライブによってサポートされている値を指定してください。
/DENSITY 修飾子を指定しない場合,省略時の記録密度は磁気テープ・ドライブの現在の記録密度となります。 /DENSITY では,出力セーブ・セット修飾子 /REWIND を指定してください。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /DENSITY=キーワード
テープについてサポートされる記録密度を,次の表に示します。
キーワード | 意味 |
---|---|
省略時値 | 省略時の記録密度 |
800 | NRZI 800 ビット/インチ (BPI) |
1600 | PE 1600 BPI |
6250 | GRC 6250 BPI |
3480 | IBM 3480 HPC 39872 BPI |
3490E | IBM 3480 圧縮 |
833 | DLT TK50: 833 BPI |
TK50 | DLT TK50: 833 BPI |
TK70 | DLT TK70: 1250 BPI |
6250 | RV80 6250 BPI 相当 |
注意: 以上のシンボルのみが, OpenVMS Version 7.2 以前の TMSCP/TUDRIVER コードによって解釈される。この表の以下のシンボルは,Alpha システムでのみサポートされる。 | |
TK85 | DLT Tx85: 10625 BPI---Cmpt III - Alpha のみ |
TK86 | DLT Tx86: 10626 BPI---Cmpt III - Alpha のみ |
TK87 | DLT Tx87: 62500 BPI---Cmpt III - Alpha のみ |
TK88 | DLT Tx88: (Quantum 4000)---Cmpt IV - Alpha のみ |
TK89 | DLT Tx89: (Quantum 7000)---Cmpt IV - Alpha のみ |
QIC | すべての QIC ドライブは,ドライブ設定可能なもののみ - Alpha のみ |
8200 | Exa-Byte 8200 - Alpha のみ |
8500 | Exa-Byte 8500 - Alpha のみ |
DDS1 | Digital Data Storage 1---2G - Alpha のみ |
DDS2 | Digital Data Storage 2---4G - Alpha のみ |
DDS3 | Digital Data Storage 3---8-10G - Alpha のみ |
DDS4 | Digital Data Storage 4 - Alpha のみ |
AIT1 | Sony Advanced Intelligent Tapes - Alpha のみ |
磁気テープ・ハードウェアがサポートしている値を指定してください。省略時の値は,出力テープ・ドライブの現在の密度です。/DENSITY 修飾子は,出力セーブ・セット修飾子 /NOREWIND と互換性がありません。/DENSITY 修飾子を使用する場合は,出力セーブ・セット修飾子 /REWIND を指定して磁気テープを初期化する必要があります。/DENSITY/REWIND を指定すると,テープの先頭までテープが巻き戻されます。次に,新しい密度でテープが初期化され,テープに格納されていた以前のすべてのデータに対するアクセス権が取り消されます。
$ BACKUP *.PAS MTA2:SAVEPAS.BCK/DENSITY=1600/REWIND/LABEL=PASCAL |
MTA2: ドライブ上の磁気テープを初期化しています。現在の省略時のディレクトリに存在しファイル・タイプが PAS のすべてのファイルを,セーブ・セット SAVEPAS.BCK にセーブします。/DENSITY 修飾子は,記録密度を 1,600 bpi に設定します。
出力セーブ・セット修飾子コマンド行に指定する他の修飾子に応じて,/EXACT_ORDER修飾子は次のことを可能にします。
- BACKUP操作で使用するテープ・ボリューム・ラベルの正確な順序を指定できます。
- テープの既存のボリューム・ラベルを保存できます。
- マルチボリューム・セーブ操作の前のボリュームが上書きされるのを防止できます。
入力指定子出力セーブ・セット指定/EXACT_ORDER
/EXACT_ORDER修飾子を使用すれば,次の操作が可能です。
- BACKUP操作で使用するテープ・ボリューム・ラベルの正確な順序を指定できます。ラベルの順序を指定するには,/LABEL=(ラベル1,ラベル2,...)修飾子を使用しなければなりません。ドライブ内のテープのラベルがコマンド行の対応するラベルと一致する間は,BACKUPは操作を継続します。操作を終了するのに必要な数のラベルをコマンド行に指定しなかった場合には,ドライブ内のテープのラベルを入力するように要求するプロンプトが表示されます。
- 既存のボリューム・ラベルをテープに保存できます。コマンド行に/LABEL修飾子を指定しなかったとき,テープにANSIラベルが登録されている場合には,BACKUPは既存のラベルを使用します。
- マルチボリューム・セーブ操作で前のボリュームが上書きされるのを防止します。 BACKUPは操作ですでに使用したボリューム・ラベルを管理します。前のボリュームを誤ってマウントした場合には,次のエラー・メッセージが表示されます。
%BACKUP-W-MOUNTERR, volume 1 on MKB100: was not mounted because its label does not match the one requested Volume with label TAPE1 was already used in this save operation specify option (QUIT or NEW tape) BACKUP>
/EXACT_ORDER出力修飾子を使用する場合には,次の制約があります。
- /EXACT_ORDER修飾子を使用する場合には,6文字より長いラベルをコマンド行に指定できません。6文字より長いラベルを指定した場合には,次のエラー・メッセージが表示されます。
%BACKUP-F-INVQUAVAL, value 'label_name' invalid for /LABEL qualifier
- /IGNORE=LABEL_PROCESSING修飾子と/EXACT_ORDER修飾子を組み合わせて使用することはできません。
- /LABEL修飾子と/EXACT_ORDER修飾子を組み合わせて使用する場合,重複するラベルを指定できません。
省略時の設定は,/NOEXACT_ORDERです。
#1 |
---|
$ BACKUP/IMAGE/RECORD/VERIFY/NOASSIST _From: DKA100: _To: MKB100:MAR11.SAV/LABEL=(TAPE1,TAPE2,TAPE3)/EXACT_ORDER |
この例では,BACKUP操作の正確なレベルの順序を指定するために,/EXACT_ORDER修飾子を使用しています。/ASSIST修飾子を指定した場合には,BACKUPはオペレータ・ターミナルにメッセージを表示し,次の操作を実行します。
- MKB100:のテープのボリューム・ラベルと,コマンド行に指定した最初のラベル(TAPE1)とを比較します。ラベルが正確に一致する場合には,セーブ操作を開始します。ラベルが一致しない場合や,テープにANSIラベルが記録されていない場合には,次のメッセージが表示されます。
%BACKUP-W-MOUNTERR, volume 1 on MKB100: was not mounted because its label does not match the one requested %BACKUP-W-EXLABEER, volume label processing failed because volume TAPE4 is out of order, Volume label TAPE1 was expected specify option (QUIT, NEW tape, OVERWRITE tape, USE loaded tape) BACKUP> OVERWRITE
指定したオプションに応じて,バックアップ操作を終了するか(QUIT),古いテープをディスマウントして新しいテープをマウントするか(NEW),テープのラベルとデータを上書きするか(OVERWRITE),ロードされているテープのラベルを使用してテープにデータを書き込むか(USE)が可能です。- 最初のテープが満杯になると,次のメッセージが表示されます。
%BACKUP-I-RESUME, resuming operation on volume 2 %BACKUP-I-READYWRITE, mount volume TAPE2 on MKB100: for writing Respond with YES when ready:
- 2番目のテープをロードし,YESと入力すると,2番目のテープのラベルがコマンド行に指定した2番目のラベル(TAPE2)と比較されます。これはステップ1aで実行した処理と同じです。
- ボリューム・ラベルが一致する場合には,操作が終了するか,またはすべてのボリューム・ラベルが使用されてしまうまで,処理は継続されます。操作を終了するのに必要な数のラベルをコマンド行に指定しなかった場合には,次に示すように,ドライブ内のテープのラベルを入力するように要求するプロンプトが表示されます。
%BACKUP-W-MOUNTERR, volume 4 on MKB100: was not mounted because the label was not specified specify EXACT_ORDER label (up to 6 characters) BACKUP>
この後,前に説明したように,テープに記録されているラベルと指定したラベルが比較されます。
#2 |
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$ BACKUP/IMAGE/RECORD/VERIFY/NOASSIST _From: DKA100:[TEST] _To: MKB100:MAR11.SAV/EXACT_ORDER |
この例では,/LABEL修飾子を使用していないため,テープの既存のラベルが使用されます。テープにANSIラベルが記録されておらず,このテープが操作で使用する最初のテープである場合には,次のエラー・メッセージが表示されます。
%BACKUP-F-NOTANSI, tape is not valid ANSI format
テープにANSIラベルが記録されておらず,このテープが最初のテープでない場合には,次のエラー・メッセージが表示され,ラベルを指定するように要求するプロンプトが表示されます。
%BACKUP-W-MOUNTERR, volume 2 on MKB100: was not mounted because the label was not specified specify EXACT_ORDER label (up to 6 characters) BACKUP>
注意
BACKUPは正しいラベルが指定されたかどうか確認します。ラベルが正しくない場合には (たとえば6文字より長い場合),エラー・メッセージが表示されます。 OpenVMSオペレーティング・システムの前のバージョンでは,BACKUPは長いボリューム・ラベルを6文字に切り捨てていました。
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