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要約レポートを作成するには,次のコマンドを入力します。
$ DIAGNOSE/SUMMARY |
*************************************************************************** SUMMARY OF ALL ENTRIES LOGGED ON NODE COGENT IO Subsystem MSCP 9. Host Based RAID 3. DATE OF EARLIEST ENTRY 18-APR-2000 09:21:18 DATE OF LATEST ENTRY 12-MAY-2000 10:44:54 *************************************************************************** |
FSTERR レポートを作成するには,/FSTERR 修飾子を使用します。
$ DIAGNOSE/FSTERR |
FSTERR レポートでは,ディスク装置やテープ装置のイベント・ログのエントリごとに 1 行のレポートが出力されます。これによって,膨大なイベント情報を取り除き,容易にイベントの分析やシステムの問題解決を行うことができます。
FSTERR レポートには,弊社サポート要員がテープ装置やディスク装置の問題を解決するために必要とする情報だけが出力されます。
Drive/ MSCP Physical HSC Volume Drive Name yymmdd hhmmss Entry Evnt LED LBN Cyl Hd Sec RA RP Serial ============= ============= ===== ==== === ======= ==== == === === == ====== LUKE$DUA070 921119 160754 3 00EB 255 70 71 V00717 LUKE$DUA070 921119 160754 4 00EB 255 70 71 V00717 HSC015$DUA028 910323 113204 5 00EB 70 51 V15039 HSC015$DUA028 910323 113204 6 00EB 71 51 V15039 BATES$DUA197 921118 002116 7 00EB 72 32 V17524 CHEWIE$DUA101 911205 114908 8 00EB 73 81 V 17 PMASON$DUA006 921207 165007 15 00EB 255 90 42 D23387 PMASON$DUA006 921207 165007 16 00EB 255 90 42 D23387 C3P0$DUA242 870218 060031 17 01AB 90 40 D48575 CHER$DU2132*901008 231053 18 00EB 92 81 D 2345 |
10.1 ERROR LOG ユーティリティについて
Error Log ユーティリティ (ERROR LOG) は,1 つ以上のエラー・ログ・ファイルの内容を選択的にレポートするシステム管理ツールです。次のイベントが発生すると,エラー・ログ・ファイル SYS$ERRORLOG:ERRLOG.SYS の最新バージョンに,オペレーティング・システムが自動的にメッセージを書き込みます。
イベント | 説明 |
---|---|
エラー | 装置エラー,装置タイムアウト,マシン・チェック,バス・エラー,メモリ・エラー (ハードまたはソフト・エラー訂正コード (ECC) エラー),非同期書き込みエラー,未定義割り込み,バグチェック |
ボリューム変更 | ボリュームのマウントとディスマウント |
システム・イベント | コールド・スタートアップ,ホット・スタートアップ,システム障害 (クラッシュ) スタートアップ, Send Message to Error Logger ($SNDERR) システムからのメッセージ |
ERROR LOG ユーティリティは,アダプタ,ディスク,テープ,CPU,メモリなど, VMS サポート・ハードウェアではほとんど使用できますが, DEQNA など,通信装置の中には使用できないものもあります。同期通信装置では,一部サポートされています。
OpenVMS バージョン 7.2 からは,Error Log ユーティリティを使用する前に, Binary Error Log Translation ユーティリティでエラー・ログ・ファイルを変換する必要があります。 Binary Error Log Translation ユーティリティは DECevent の一部です。詳細については,DECevent キットに含まれている DECevent のマニュアルを参照してください。
10.2 ERROR LOG 使用法の要約
ERROR LOG ユーティリティを使用すれば,1 つ以上のエラー・ログ・エントリを処理して 1 つのレポートに出力できます。 ERROR LOG ユーティリティの出力形式には,詳細 (省略時),簡略,要約,装置エントリのレジスタ・ダンプ,選択したエントリのバイナリ・コピー,拒否したエントリのバイナリ・コピーの 6 種類があります。
エラー・ログ・ユーティリティ (ERROR LOG)は,選択したエラー・ログ・ファイルの内容をレポートします。
ANALYZE/ERROR_LOG [/修飾子] [ファイル指定[,...]]
使用法の要約 ERROR LOG ユーティリティは,次の DCL コマンドで起動します。/修飾子
ANALYZE/ERROR_LOG コマンドが実行する機能ファイル指定[,...]
エラー・ログ・レポートの作成に使用するバイナリ・エラー情報を格納している 1 つ以上のファイルを指定します。ファイル指定には,ワイルドカード文字を使用できます。省略時のファイルは, SYS$ERRORLOG:ERRLOG.SYS です。このファイルの保守については,『Compaq OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。ファイル指定の詳細については,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
ANALYZE/ERROR_LOG [/修飾子] [ファイル指定][,...] |
ERROR LOG ユーティリティでは,プロンプトが表示されません。 ERROR LOG ユーティリティを終了するには,Ctrl/C を押します。ファイルの終端 (EOF) が検出されたときにも,終了します。出力先を指定するには,/OUTPUT,/BINARY,/REJECTED の修飾子を ANALYZE/ERROR_LOG コマンドと併用します。
ERROR LOG ユーティリティを実行するには SYSPRV 特権が必要です。しかし,ERRORLOG.SYS ファイルにアクセスする場合は読み込みアクセス権だけで充分です (ERROR LOG ユーティリティを使用する前に ERRORLOG.SYS を ERRORLOG.OLD という名前に変更する必要はありません) 。 /FULL,/BRIEF,/OUTPUT,/REGISTER_DUMP の各修飾子は, /BINARY 修飾子と併用しないようにしてください。
10.3 ERROR LOG の修飾子
ANALYZE/ERROR_LOG コマンドの修飾子について説明します。次の表は,修飾子の一覧です。
修飾子 | 説明 |
---|---|
/BEFORE | 指定した日時より前の日付のエントリだけをエラー・レポート対象として選択することを指定する。 |
/BINARY | バイナリ・エラー・ログ・レコードを ASCII テキストに変換するか,または指定した出力ファイルにコピーするかを制御する。 |
/BRIEF | 簡略レポートを作成する。 |
/ENTRY | 指定した範囲のエントリを対象とするエラー・ログ・レポート,または指定したエントリ番号で始まるエラー・ログ・レポートを作成する。 |
/EXCLUDE | 指定した装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかが起因するエラーをエラー・ログ・レポートから除外する。 |
/FULL | エラー・ログ・エントリに関するすべての情報を示す詳細レポートを作成する (省略時値)。 |
/INCLUDE | 指定した装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかが起因するエラーをエラー・ログ・レポートに含める。 |
/LOG | 各入力ファイルについて選択および拒否するエントリ数を指定する情報メッセージを SYS$OUTPUT に送るかどうかを制御する。 |
/MODEL | 指定した CPU のイベント・ログ・エントリで構成されるレポートを作成する (Alpha のみ)。 |
/NODE | OpenVMS Cluster システムの特定のノードに関するエラー・ログ・エントリで構成されるレポートを作成する。 |
/OUTPUT | エラー・ログ・レポートの出力ファイルを指定する。 |
/REGISTER_DUMP | /INCLUDE 修飾子と併用した場合,装置レジスタ情報で構成されるレポートを 16 進ロングワード形式で作成する。 |
/REJECTED | 拒否するエントリのバイナリ・レコードを格納するファイルの名前を指定できる。 |
/SID_REGISTER | 指定した CPU で発生したエラー・ログ・エントリで構成されるレポートを作成する (VAX のみ)。 |
/SINCE | 指定した日時以降の日付のエントリだけをレポート対象として選択することを指定する。 |
/STATISTICS | 実行時の統計情報を作成する。 |
指定した日時より前の日付のエントリだけをエラー・レポートに含めることを指定します。
/BEFORE [=日時]
日時
エラー・レポートの対象を,指定された日時より前の日付のエントリに制限します。日時を指定しない場合は,すべてのエントリが処理されます。
絶対時刻とデルタ時間のどちらで指定してもよく,また,両者を組み合わせて指定することもできます。時刻の指定方法については,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。/BEFORE 修飾子を省略した場合,すべてのエントリが処理されます。
$ ANALYZE/ERROR_LOG/BEFORE=19-APR-2000:10:00 ERRLOG.OLD;5 |
2000 年 4 月 19 日午前 10 時より前に記録されたエントリを, ERRLOG.OLD;5 のエラー・ログ・レポートに含めています。
バイナリ・エラー・ログ・レコードを ASCII テキストに変換するか,または指定した出力ファイルにコピーするかを制御します。
/BINARY [=ファイル指定]/NOBINARY
ファイル指定
入力レコードのイメージ・コピーを格納させる出力ファイルを指定します。
時間間隔を指定する修飾子 (/SINCE,/BEFORE,/ENTRY),またはフィルタを指定する修飾子 (/INCLUDE,/EXCLUDE) を /BINARY 修飾子と併用した場合,オリジナルのバイナリ・エラー・ログ・エントリのコピーを格納するバイナリ・ファイルを作成します。時間間隔やフィルタを指定しない場合,すべてのエラー・ログ・エントリがコピーされます。/BINARY 修飾子にファイル指定を指定すると,選択した出力ファイルには,バイナリ入力レコードのコピーが格納されます。レコードは,ASCII に変換されません。装置やディレクトリを指定しない場合,現在の装置と省略時のディレクトリが使用されます。ファイル名を省略すると,入力ファイルの名前が使用されます。ファイル・タイプを省略すると,省略時のファイル・タイプ .DAT が使用されます。
/BINARY は,/FULL,/BRIEF,/OUTPUT,/REGISTER_DUMP の各修飾子と併用しないようにしてください。これらの修飾子は ASCII レポートを作成しますが,/BINARY はバイナリ・ファイルを作成するからです。
$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=DBA1 - _$ /BINARY=DBA1_ERR.DAT ERRLOG.OLD;5 |
DBA1 に適用するエントリのイメージ・コピーが,出力ファイル DBA1_ERR.DAT に格納されます。
簡略レポートを作成します。
/BRIEF
/BINARY 修飾子は,/BRIEF と併用しないようにしてください。ERROR LOG ユーティリティの出力例の項に,簡略エラー・ログ・レポートの例を記載してあります。
$ ANALYZE/ERROR_LOG/BRIEF ERRLOG.OLD;97 |
ERRLOG.OLD;97 をもとに,最小限の情報を格納するエラー・ログ・レポートが作成されます。
指定した範囲のエントリを対象とするエラー・ログ・レポート,または指定したエントリ番号で始まるエラー・ログ・レポートを作成します。
/ENTRY [=(START:10 進値[,END:10 進値])]
(START:10 進値[,END:10 進値])
エラー・ログ・レポートの対象とするエントリ範囲
エントリ範囲を指定せずに /ENTRY を指定した場合や,/ENTRY 修飾子を省略した場合,省略時のエントリ (範囲 START:1,END:ファイルの終端) が使用されます。
$ ANALYZE/ERROR_LOG/ENTRY=(START:1,END:18) ERRLOG.SYS |
ERRLOG.SYS ファイルをもとに作成したエラー・ログ・レポートのエントリ範囲を,エントリ番号 1 〜 18 に制限しています。
指定した装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかが起因するエラーを,エラー・ログ・レポートから除外します。
/EXCLUDE= (装置クラス|装置名|エントリ・タイプ [,...])
装置クラス
装置名
エントリ・タイプ
装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかを示すキーワードを 1 つ以上指定します。複数のキーワードを指定する場合は,キーワードをコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲んでください。ADAPTER
BUSES
CACHE
DISKS
INFORMATIONAL
LINE_PRINTER
REALTIME
SYNC_COMMUNICATIONS
TAPES
VECTOR
WORKSTATION
DB 装置グループ DBA1 特定の装置またはユニット番号 (DBA1,HSC1$DUA1,DYA0) 装置リスト (DB,DR,XF) 装置グループ・リスト
ATTENTIONS 装置アテンション・エントリをレポートから除外する。 BUGCHECKS すべてのタイプのバグチェック・エントリをレポートから除外する。 CONFIGURATION システム構成エントリをレポートから除外する。 CONTROL_ENTRIES 制御エントリをレポートから除外する。制御エントリには,次の種類がある。
- 電源障害後のシステムの再始動
- タイムスタンプ
- システム・スタートアップ
- $SNDERR メッセージ (エラー・ログにメッセージを送るシステム・サービス)
- オペレータ・メッセージ
- ネットワーク・メッセージ
- ERRLOG.SYS 作成
CPU_ENTRIES CPU 関連エントリをレポートから除外する。 CPU エントリには,次の種類がある。
- SBI アラートまたはフォルト
- 未定義割り込み
- MBA/UBA アダプタ・エラー
- 非同期書き込みエラー
- UBA エラー
DEVICE_ERRORS 装置エラー・エントリをレポートから除外する。 ENVIRONMENTAL_ENTRIES 環境エントリをレポートから除外する。 MACHINE_CHECKS マシン・チェック・エントリをレポートから除外する。 MEMORY メモリ・エラーをレポートから除外する。 SNAPSHOT_ENTRIES スナップショット・エントリをレポートから除外する。 SYNDROME 弊社サポート要員が問題を調べる際に使用する症状を記述するコンソール出力エントリを除外する。 TIMEOUTS 装置タイムアウト・エントリをレポートから除外する。 UNKNOWN_ENTRIES エントリ・タイプが未知であるか,または装置タイプや装置クラスが未知であるエントリを除外する。 UNSOLICITED_MSCP 非要求 MSCP エントリを出力レポートから除外する。 VOLUME_CHANGES ボリューム・マウント・エントリとボリューム・ディスマウント・エントリをレポートから除外する。
装置クラス,装置名,エントリ・タイプを示す 1 つ以上のキーワードのいずれかにより,1 つ以上の装置を指定できます。UNKNOWN_ENTRIES キーワードを指定することによって,サポートしていない (未知の) 装置からのエントリをレポートから除外しないかぎり,未知の装置はレポート対象となります。
エントリに関する既知の情報は変換され,その他の情報は 16 進ロングワードで出力されます。
/INCLUDE と /EXCLUDE の両方で装置クラス・キーワードまたは装置名の構成を指定した場合,/INCLUDE 修飾子が優先されます。
BUSES キーワードは,BI バスのエラー・ログ・エントリを除外します。 DEVICE_ERRORS キーワードは,BI アダプタのエントリを除外します。
#1 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=MTA0 |
装置 MTA0 のエラー・ログ・エントリを,ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートから除外しています。
#2 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=(MTA0,DRA5) ERRLOG.OLD |
装置 MTA0 と DRA5 を,ERRLOG.OLD のエラー・ログ・レポートから除外しています。
#3 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=(DISKS,BUGCHECKS) |
すべてのディスク装置とすべてのバグチェック・エントリを, ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートから除外しています。
#4 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=TAPES/INCLUDE=MTA0 |
装置 MTA0 を,ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートに含めています。他の磁気テープ装置はすべて,レポートから除外されます。
#5 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=(DISK,VOLUME_CHANGES) |
ディスク・ボリューム情報のエントリを,ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートから除外しています。
#6 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE=(DISK,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR) |
ディスクに関するボリュームと装置のエラー情報のエントリを, ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートから除外しています。
#7 |
---|
$ ANALYZE/ERROR_LOG/EXCLUDE= - _$ (DISK,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR,BUGCHECK) |
ディスクに関するボリュームと装置のエラー情報のエントリとバグチェック・エラーを,ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートから除外しています。
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