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MONITOR PROCESSES コマンドは,PROCESSES クラスの監視を起動します。PROCESSES クラスには,システム内のすべてのプロセスの情報が含まれます。マルチファイル要約要求では,CLUSTERクラスとPROCESSESクラスは無視されます。これらのクラスだけをコマンド行に指定した場合には,MONITORはこれらのクラスを認識せず,"no classes specified"というエラー・メッセージが表示されます。
MONITOR PROCESSES
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/TOPBIO
標準の表示と要約出力ではなく,バッファード入出力ユーザのトップを示すバー・グラフを出力することを指定します。値の単位は,1 秒あたりのバッファード入出力数です。/TOPCPU
標準の表示と要約出力ではなく, CPU 時間ユーザのトップを示すバー・グラフを出力することを指定します。値の単位は,1 秒あたりのクロック・ティック (10 ミリ秒) 数です。バージョン 7.3 より前の OpenVMS では, MONITOR PROCESSES/TOPCPU 表示で 1 つの画面に最大 8 プロセスしか表示できませんでした。 OpenVMS バージョン 7.3 からは,システムにある CPU の数に合わせて, 3 種類の画面のうちの 1 つが表示されるようになりました。この項の例を参照してください。
/TOPDIO
標準の表示と要約出力ではなく,直接入出力ユーザのトップを示すバー・グラフを出力することを指定します。値の単位は,1 秒あたりの直接入出力数です。/TOPFAULT
標準の表示と要約出力ではなく,ページ・フォルト・プロセスのトップを示すバー・グラフを出力することを指定します。値の単位は,1 秒あたりのページ・フォルト数です。/TOPRBS (VAXのみ)
VAXシステムにおいて,標準的な表示および要約出力ではなく,バランス・スロット・フォルト・プロセスのトップを示すバー・グラフを作成することを指定します。値の単位は1秒あたりのバランス・スロット・フォルトの数です。
例にあるとおり,PROCESSES 表示と要約出力は,他のクラスと形式が異なり,次の情報が出力されます。
データ項目 説明 PID システムが設定した 16 進プロセス識別子 STATE プロセスのスケジューラ状態 (STATES コードについては, MONITOR STATES コマンドの項を参照) PRI 基本優先順位に相対する,プロセスの現在の優先順位 NAME プロセス名 PAGES 共用可能ページ数と,現在プロセスが使用している総ページ数 DIOCNT プロセス作成後にプロセスが実行した直接入出力動作数 プロセスをスワップ・アウトした場合は表示されません。
FAULTS プロセス作成後のページ・フォルト数 プロセスをスワップ・アウトした場合は表示されません。
CPU TIME プロセス作成後にプロセスが使用した CPU 時間 形式は, 時間 : 分 : 秒 です。プロセスをスワップ・アウトした場合は表示されません。
表示の上部左右には,システムを最後にブートした後のシステム内のプロセス数と,日付と時間が示されます。スワップ・アウトしたプロセスは,その旨記されます。
画面上に一度に表示できる数を超えるプロセスが存在する場合,複数の画面が使用されます。/VIEWING_TIME 修飾子で指定した時間間隔で,画面が切り替わります。5 種類の /TOP バー・グラフ表示には, 8 名のトップ・ユーザそれぞれについて,PID とプロセス名が表示されます。
他のバー・グラフ表示と同様,トップ・ユーザの表示では,値が近似整数に丸められます。0 以外の値を持つプロセスが,最大 8 つ表示されます。トップ・ユーザ・リストに入るためには,プロセスが表示間隔の始めと終わりに存在し,スワップ・インされていなければなりません。この資格条件は,要約出力のすべての対象期間の始めと終わりにも適用されます。
1 つの MONITOR 要求で選択できるのは,トップ・ユーザの中の 1 つまたは通常の PROCESSES 表示です。
MONITOR> MONITOR/INPUT=PROCS.DAT/INTERVAL=6 PROCESSES
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PROCS.DAT という入力ファイルで作成した PROCESSES 表示です。システム内の各プロセスにつき,1 行が表示されます。表示されるのは現在値だけであり,平均値,最小値,最大値は表示されません。スワップ・アウトされたプロセスの場合,右側の 3 つの項目は適用されないので,これらの項目に SWAPPED OUT と表示されます。プレイバックが要求されているので,MONITOR データが記録された時点のシステム使用可能時間が表示されています。
表示不能文字は,ピリオドで表されます。
MONITOR> MONITOR/INPUT=PROCS.DAT PROCESSES/TOPDIO
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最後の監視期間における直接入出力ユーザのトップは, 1 秒あたり 25 のプロセス SAMPLE091 であることを示しています。
MONITOR> MONITOR PROCESSES/TOPCPU
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単一 CPU システムの MONITOR PROCESSES/TOPCPU 画面表示を示しています。
MONITOR> MONITOR PROCESSES/TOPCPU
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12 CPU システムの MONITOR PROCESSES/TOPCPU 画面表示を示しています。
MONITOR> MONITOR PROCESSES/TOPCPU
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16 CPU システムの MONITOR PROCESSES/TOPCPU 画面表示を示しています。
MONITOR RLOCK コマンドは, RLOCK (動的なロック再マスタリング) 統計クラスの監視を起動します。
MONITOR RLOCK
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/MAXIMUM
最大統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
RLOCK クラスを使うと,ノードの動的なロック再マスタリング統計を監視できます。ローカルなロック処理は遠隔ロック処理よりもコストがかからないので,ロック・ツリーは性能を向上させるためにノード間で移動されます。ロック・ツリーの移動には次のような理由が考えられます。
- 現在のマスタよりも,同じクラスタ内の別のノードの方がツリーに対してさらにアクティブである場合
- 高い LOCKDIRWT のノードが,低い LOCKDIRWT のノードがマスタである資源へのロックをキューに登録する場合
- この資源に対してロックを持つノードがクラスタ内でただ 1 つなので,それがマスタになる場合
RLOCK クラスは,次のデータ項目から構成されます。これらのデータ項目は秒単位の割合として表示されます。
データ項目 説明 Lock Tree Outbound Rate このノードから移動されたロック・ツリーの割合。 Higher Activity クラスタ内の別のノードにおけるロック処理が高いために移動されたツリーの割合。 Higher LOCKDIRWT SYSGEN パラメータ LOCKDIRWT の値が高いノードに移動されたツリーの割合。 Sole Interest 移動先のノードがツリーに残っているロックの唯一のノードであるために,そのノードに移動されたツリーの割合。 Remaster Msg Send Rate このノードから送信された再マスタリング・メッセージの割合。 Lock Tree Inbound Rate このノードに移動されたツリーの割合。 Remaster Msg Receive Rate このノードで受信された再マスタリング・メッセージの割合。
MONITOR> MONITOR RLOCK
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この例で,送出される数は少量です。ほとんどの場合,これらの数値が非常に大きな値になることはあり得ません。再マスタリングは 8 秒ごとしか試行されず,そのとき,一度に処理されるツリーは最大で 5 ツリーです。例外は,通常のシャットダウンのときであり,システムはノードのシャットダウン時にすべてのツリーを強制的にオフにします。
MONITOR RMS コマンドは,特定のファイルについて,OpenVMS レコード管理サービス (OpenVMS RMS) 統計クラスの監視を起動します。
MONITOR RMS
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/FILE=(ファイル名 [,...])
MONITOR RMS コマンドの実行対象とする,1 つ以上のファイルのリストを指定します。ノード名をファイル指定に含めても無視されます。ノードを選択する場合は,/NODE コマンド修飾子を使用してください。複数のノードを /NODE コマンド修飾子で指定する場合,指定したファイルは,指定したすべてのノード上に存在していなければなりません。5,000 個までのファイルを指定できます。ワイルドカード文字は使用できません。/ITEM=(キーワード [,...])
表示出力と要約出力の対象とする 1 つ以上のデータ項目を選択します。複数のキーワードを指定する場合は,括弧で囲み,コンマで区切ってください。省略時の値は,/ITEM=OPERATIONS です。次の表は /ITEM 修飾子のキーワードを説明しています。
キーワード 説明 OPERATIONS 選択したファイルについて, RMS 基本動作統計を表示することを指定する DATA_RATES 選択したファイルについて, RMS データ率統計を表示することを指定する LOCKING 選択したファイルについて, RMS ロッキング統計を表示することを指定する CACHING 選択したファイルについて, RMS キャッシング統計を表示することを指定する
/MAXIMUM
最大統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
MONITOR RMS コマンドでは,/FILE 修飾子で入力ファイルを指定する必要があります。指定したファイルに関する RMS 統計が表示されます。入力ファイルの統計が表示されるのは,入力ファイルに統計が許可されており,入力ファイルがオープン状態である場合に限定されます。ファイルからの統計を許可する方法については,『OpenVMS Record Management Services Reference Manual』と『Compaq OpenVMS DCL ディクショナリ』の SET FILE コマンドの項を参照してください。MONITOR RMS コマンドは,次の種類の RMS 統計を出力します。
基本動作 (OPERATIONS 項目を指定した場合)
動作あたりのデータ率 (DATA_RATES 項目を指定した場合)
ファイル・ロッキング (/LOCKING 項目を指定した場合)
キャッシング (/CACHING 項目を指定した場合)基本動作統計のデータ項目は,次のとおりです。
Sequential $Get Call Rate
Keyed $Get Call Rate
RFA $Get Call Rate
Sequential $Find Call Rate
Keyed $Find Call Rate
RFA $Find Call Rate
Sequential $Put Call Rate
Keyed $Put Call Rate
$Read Call Rate
$Write Call Rate
$Update Call Rate
$Delete Call Rate
$Truncate Call Rate
$Extend Call Rate
$Flush Call Rateデータ率統計のデータ項目は,次のとおりです。
Total $GET Call Rate
Bytes per $GET
Total $PUT Call Rate
Bytes Per $PUT
Total $UPDATE Call Rate
Bytes per $UPDATE
$READ Call Rate
Bytes per $READ
$WRITE Call Rate
Bytes per $WRITE
$TRUNCATE Call Rate
Blocks per $TRUNCATE
$EXTEND Call Rate
Blocks per $EXTENDファイル・ロッキング統計のデータ項目は,次のとおりです。
New ENQ Rate
DEQ Rate
Converted ENQ Rate
Blocking AST Rate
Bucket Split Rate
Multi-Bucket Split Rateキャッシング統計のデータ項目は,次のとおりです。
Local Cache Hit Percent
Local Cache Attempt Rate
Global Cache Hit Percent
Global Cache Attempt Rate
Global Buffer Read I/O Rate
Global Buffer Write I/O Rate
Local Buffer Read I/O Rate
Local Buffer Write I/O Rate
注意
MONITOR RMS コマンドは,RMS Journaling の回復メカニズムによる入出力については出力しません。
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