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4 日本語EVEコマンド・ディクショナリ

この章では,日本語EVE の各コマンドについて説明します。 コマンドの説明はアルファベット順になっています。

この章で説明する内容の大部分は,日本語EVEオンライン・ヘルプにもなっています。 ですから,本書が手元にない場合でも, 日本語EVEコマンドについての説明はいつでもオンライン・ヘルプで参照することができます。 日本語EVEオンライン・ヘルプには,各日本語EVEコマンド, その他の機能についてのトピックが含まれています。

日本語 EVE コマンドを入力するには,つぎの 2 つの方法があります。


@


形式

     @  init-filespec 


パラメータ

init-filespec

実行するイニシャライゼーション・ファイル名。 省略時のファイル・タイプは.EVEです。

ファイル指定に論理名を使用することができます。 たとえば,イニシャライゼーション・ファイルがある装置名またはディレクトリ名にSYS$LOGINや他の論理名を使用できます。

また,1つの編集セッションで複数のイニシャライゼーション・ファイルを使用できますが, 1度に実行できるのは1つだけです。ファイル名を指定しなかった場合には, ファイル名を要求するプロンプトが,コマンド・ウィンドウに表示されます。 操作を中止したいときは,プロンプトに対して何も入力せずに[ return ]キーか, あるいは[ Do ]キーを押してください。

ファイル名にワイルドカードを使用することはできません。


説明

指定したイニシャライゼーション・ファイルを実行します。 イニシャライゼーション・ファイルを使用すると, 右マージンや左マージンなどの設定や, キーの定義などのためのいくつかのコマンドを一度に実行することができます。

イニシャライゼーション・ファイルの中では, コマンドはそれぞれ独立した行に書かなければならず,継続行は認められません。 イニシャライゼーション・ファイルの中で指定されたコマンドが不完全で, さらにキーワードやパラメータなどを必要とする場合には, イニシャライゼーション・ファイルの実行中に必要な情報を要求するプロンプトが表示されます。 しかし通常は,個々のコマンド行がコマンド・ラインに表示されることはありません。 コメント行は感嘆符( ! )で始めて,コマンドとは別の行に書きます。 イニシャライゼーション・ファイルを入れ子にすることはできませんので, イニシャライゼーション・ファイルの中で @ コマンドを使用することはできません。

次の例は,日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルを示しています。 このイニシャライゼーション・ファイルには,編集方法を設定するためのコマンドと, キーを定義するためのコマンドが登録されています。

     !   MYINIT.EVE initialization file
     !
     SET CURSOR BOUND
     SET RIGHT MARGIN 70
     SET TABS SPACES
     !   Key definitions
     SET KEYPAD EDT
     DEFINE KEY= Ctrl/P   PAGINATE
     DEFINE KEY= GOLD-KP9 CENTER LINE
     DEFINE KEY= GOLD-N   NEXT BUFFER
     DEFINE KEY= F20      SHOW BUFFERS
イニシャライゼーション・ファイルを使用すれば, 一連の関連コマンドを一度に実行することもできます。 たとえば,編集セッション中にイニシャライゼーション・ファイルを用いて, ウィンドウ幅や右マージンを大きくすることができます。
     !   EVE init file for editing wide text
     SET WIDTH 132
     SET RIGHT MARGIN 120
@ コマンドを使用した場合と,/INITIALIZATION修飾子などを用いて, 日本語EVEの起動時にイニシャライゼーション・ファイルを実行した場合とでは, バッファごとの設定が異なります。 イニシャライゼーション・ファイルについての詳しい説明は, 第2章を参照してください。


次のコマンドは,トップ・ディレクトリ(または,ログイン・ディレクトリ)にある MYINIT.EVEというイニシャライゼーション・ファイルを,編集中に実行します。
     Command: @ sys$login:myinit
     初期化ファイルを実行しています: DISK$1:[PUPPY]MYINIT.EVE;1


ADD KINSOKU


形式

                  ┌ LEFT  ┐
     ADD KINSOKU  │       │  string
                  └ RIGHT ┘


パラメータ

LEFT

行頭禁則文字に追加することを指定します。

RIGHT

行末禁則文字に追加することを指定します。

string

行頭禁則文字または行末禁則文字に追加する文字列です。 2文字以上を同時に指定することもできます。


説明

禁則文字の追加を行います。

TAROキーパッドのコマンド・ラインでは,かな漢字変換をすることができません。 TAROキーパッドを使用している場合は, ADD KINSOKU LEFTコマンドまたは ADD KINSOKU RIGHT コマンドを入力した後,[ return ]キーを押してください。 文字列を要求するプロンプトが表示されますので,そこでかな漢字変換を行ってください。

日本語EVE標準の行頭禁則文字,および行末禁則文字は以下のとおりです。


ATTACH


形式

     ATTACH  [process-name] 


パラメータ

process-name

ATTACH するプロセス名またはサブプロセス名を指定(省略可能)します。 プロセス名は大文字と小文字が区別され,1〜15文字の英数字でなければなりません。 プロセスIDを指定することはできません。 プロセス名またはサブプロセス名を指定しなかった場合には, 日本語EVEは親プロセスに ATTACH します。


説明

編集セッションを一時中断し,ターミナルを他のプロセスまたはサブプロセスに再接続します。 ATTACH コマンドは新しくプロセスを生成するのではないので, すでに存在しているプロセスまたはサブプロセスにしか再接続できません。

ATTACH コマンドと SPAWN コマンドを日本語EVEの内部やDCLレベル, あるいはMAILなどの他のユーティリティの内部で使用すると, VMSセッション(またはログイン)全体を通じて編集セッションを有効にしておくことができ, 日本語EVEは継続的にエディタとして使用されます。 このようにすれば,編集をただちに再開できますが, より多くのシステム資源が必要になります。

ATTACH するプロセスの名前を確認する場合には, DCLのSHOW PROCESS/SUBPROCESSコマンドを使用します。

/DISPLAY=DECWINDOWS修飾子を使用して日本語EVEを起動した場合には, ATTACH コマンドはサポートされません。


次の例では, まずDCLコマンド・レベルのSPAWNコマンドでPUPPY_1というサブプロセスを作成すると同時に, そこでMEMO.TXTというファイルを編集する日本語EVEを起動しています。

MEMO.TXTを編集中に日本語EVEで ATTACH コマンドを実行すると, 親プロセスであるPUPPY にATTACHします。DCLレベルでの作業が終了し, DCLコマンドのATTACH PUPPY_1を実行すると, サブプロセスPUPPY_1での編集セッションが再開されます。 日本語EVEを終了すると,同時にサブプロセスも終了し, 制御は親プロセスPUPPYに戻されます。


   $ SPAWN EDIT/XTPU memo.txt
   %DCL-S-SPAWNED, プロセス PUPPY_1 が生成されました。
   %DCL-S-ATTACHED, ターミナルはプロセス PUPPY_1 にアタッチされました。
          .
          .  [ サブプロセス PUPPY_1 で MEMO.TXT を編集中 ]
          .
   Command: ATTACH
   %DCL-S-RETURNED, control returned to process PUPPY
   $
          .
          .  [ DCL レベル(プロセス PUPPY)]
          .
   $ ATTACH PUPPY_1
          .
          .  [ サブプロセス PUPPY_1 で MEMO.TXT を編集中 ]
          .
   Command: EXIT

   %DCL-S-RETURNED, control returned to process PUPPY


BOTTOM


形式

     BOTTOM


説明

カーソルを現在のバッファの最後に移動します。ただし, カーソルがすでにそこに位置している場合には,カーソルは移動しません。 バッファの最後は[End of file] として表示されます

カーソルがフリー・カーソル (SET CURSOR FREEを参照)であり, バッファがウィンドウの長さより短い場合には, [End of file]を越えてカーソルを移動できます。このような場合には, 次に何か力するなどの編集操作を行った時点で[End of file]の位置が適切に変更されます。


次のコマンドは, カーソルの置かれている位置からバッファの最後までのテキストを選択します。
     Command: SELECT
     カーソルを動かして,テキストを SELECT してください
     Command: BOTTOM


BOX COPY


形式

     BOX COPY


説明

BOX SELECT コマンドなどで選択されたボックス領域を削除せずに Insert Hereバッファに複写します。 通常は BOX SELECT コマンドで選択されるボックス領域に対して使用します。

SELECT コマンドによる通常の連続した選択領域に対して BOX COPY コマンドを実行すると選択の開始点と終了点を結ぶ線を対角線とするボックス領域のみを複写します。

複写したボックス領域は BOX PASTE コマンドにより任意の場所に回復できます。


BOX CUT


形式

     BOX CUT


説明

BOX SELECT コマンドにより選択されたボックス領域を切り取り, Insert Hereバッファにその内容を格納します。

切り取ったボックス領域の内容は, BOX PASTE コマンドを使用して任意の場所に回復することができます。

BOX CUT および BOX PASTE コマンドの動きは SET BOX [NO]PAD コマンドの設定により異なります。 SET BOX [NO]PAD コマンド (SET BOX PADを参照) の設定によりそれぞれ以下のような動きになります。

設定 BOX CUT および BOX PASTEコマンドの動き
SET BOX PAD
(省略時設定)
削除したボックス領域の後は空白で置き換えられます。 ボックス領域の右にあるテキストのカラム位置は変わりません。 回復したときには,ボックス領域は既存の文字の上に上書きされます。
SET BOX NOPAD バッファのモードに依存して動きが変わります。 バッファが挿入モード(Insert)のときには, ボックス領域を削除した後は空白で置き換えられません。 そのため,そのボックス領域を閉じるように領域の右にあったテキストは左に移動します。 また,ボックス領域が回復されると,下にあったテキストは右に押し出されます。

バッファが重ね書きモード(Overstrike)のときには, 省略時と同様に削除したボックス領域の後を空白で埋め,回復は上書きで行います。

SET BOX [NO]PAD コマンド (SET BOX PADを参照) の設定に関係なく明示的に上のどちらかの動作をさせたい場合には BOX CUT INSERT または BOX CUT OVERSTRIKE コマンドを使用してください。

もしunmodifiable属性(ステータス・ラインの右から3つめがUnmodifiable)のバッファ上で BOX CUT コマンドを実行した場合, BOX COPY コマンドと同じようにボックス領域を切り取らずにInsert Hereバッファにその内容を格納します。

現在のバッファがBuffer Listバッファである時, BOX CUT コマンドを使用することにより,バッファの削除を行うことができます。 カーソルをBuffer List上の削除したいバッファのバッファ名の上に移動し, BOX CUT コマンドを使用してください。 Buffer Listは SHOW BUFFER コマンドで表示できます。


BOX CUT INSERT


形式

     BOX CUT INSERT


説明

ボックス領域を挿入モードの動きで切り取ります。 ボックス領域を削除した後を空白で埋めません。 そのため,削除したボックス領域の右にあるテキストはその領域を閉じるように左に移動します。

これは, SET BOX NOPAD の設定 (SET BOX NOPAD を参照) で挿入モードのバッファ上で, BOX CUT コマンドを実行した場合と同じ動きになります。

削除したボックス領域は任意の場所に回復することができます。


BOX CUT OVERSTRIKE


形式

     BOX CUT OVERSTRIKE


説明

ボックス領域を重ね書きモードの動きで切り取ります。 ボックス領域を削除した後を空白で置き換えます。 削除したボックス領域の右にあるテキストのカラム位置は変わりません。

BOX CUT コマンドは省略時にはこの動きに設定されています。

削除したボックス領域は任意の場所に回復することができます。


BOX PASTE


形式

     BOX PASTE


説明

Insert Hereバッファに格納されているボックス領域を画面上に回復します。 現在のカーソル位置がボックス領域の左上の角にあたるように領域が回復されます。

BOX PASTE コマンドの動きは SET BOX [NO]PAD コマンドの設定 (SET BOX PAD を参照)により異なり, それぞれ以下のような動きになります。

設定 BOX PASTEコマンドの動き
SET BOX PAD バッファのモードにかかわらず,ボックス領域を上書きで回復します。
SET BOX NOPAD バッファが挿入モードの場合には,ボックス領域は挿入され, 下にあるテキストは右に押し出されます。 バッファが重ね書きモードの場合にはテキストの上に上書きで回復します。

SET BOX [NO]PAD コマンド (SET BOX PAD を参照)の設定に関係なく, 明示的に動きを決めたい場合には BOX PASTE OVERSTRIKE BOX PASTE INSERT コマンドのどちらかを使用してください。


BOX PASTE INSERT


形式

     BOX PASTE INSERT


説明

Insert Hereバッファに格納されているボックス領域を, 挿入モードの動きで画面上に回復します。 ボックス領域が挿入されると,下にあったテキストは右に押し出されます。 現在のカーソル位置がボックス領域の左上角にあたるようにボックス領域を挿入します。

省略時の設定では,回復されるボックス領域は下にあるテキストの上に上書きされます。 これは BOX PASTE OVERSTRIKE コマンドを実行した場合と同じ動きです。 しかし BOX PASTE INSERT を明示することにより,挿入モードで回復できます。

BOX PASTE INSERT コマンドの動きは, SET BOX PAD コマンドを実行した挿入モードのバッファ上で, BOX PASTE コマンドを実行する場合と同じ動きになります。


BOX PASTE OVERSTRIKE


形式

     BOX PASTE OVERSTRIKE


説明

Insert Hereバッファに格納されているボックス領域を, 重ね書きモードの動きで画面上に回復します。 ボックス領域は既存のテキストの上に上書きされます。 現在のカーソル位置がボックス領域の左上角にあたるようにボックス領域を挿入します。

BOX PASTE コマンドの省略時設定は,この動きになっています。


BOX SELECT


形式

     BOX SELECT


説明

画面上の四角形の領域をボックス領域として選択します。 選択したボックス領域に対して,様々な操作を加えることができます。

  1. 選択を開始する位置にカーソルを移動します。 通常はカーソル位置が選択するボックス領域の左上角になります。

  2. BOX SELECT コマンドを使用します。 もし SET BOX SELECT コマンドを使用している場合には SELECT コマンドを使用してもかまいません。

  3. ボックス領域を選択するためにカーソルを移動します。 この時,始点とカーソル位置を結ぶ線を対角線とする四角形が, ボックス領域として選択されます。
選択したボックス領域に対して, BOX COPYBOX CUTFILLREMOVEUPPERCASE などのコマンドやキーを使って編集を加えることができます。

SET BOX SELECT コマンドを使用すると, SELECT コマンドは BOX SELECT コマンドと同じ動きをするように設定されます。

選択を解除したいときは RESET ( [ GOLD ] - [ SELECT ] )か, あるいはもう一度 SELECT BOX SELECT コマンドを使用してください。

現在のバッファがBuffer Listバッファである時, BOX SELECT コマンドを使用してバッファの内容を表示させることができます。 Buffer List上の選択したいバッファ名の上にカーソルを移動し, BOX SELECT コマンドを使用してください。


BUFFER


形式

     BUFFER  buffer-name 


パラメータ

buffer-name

編集または作成するバッファ名。既存のバッファを表示する場合には, バッファ名を短縮することができます。 また,バッファ名の指定には大文字と小文字の区別はありません。 ただし,ワイルドカードを使用することはできません (たとえば,バッファ名でアスタリスクを使用した場合には, それは文字として取り扱われます)。

指定した文字列が複数のバッファ名と一致する場合には, 日本語EVEは一致する名前のリストを表示し,適切なバッファを選択できるようにします。 バッファを指定しなかった場合には,日本語EVEはバッファ名を要求するプロンプトを表示します。 操作を中止したいときは,プロンプトに対して何も入力せずに[ return ]キーか, あるいは[ Do ]キーを押してください。


説明

指定したバッファを現在の日本語EVEウィンドウに表示します。 指定したバッファがすでに存在する場合は,カーソルはそのバッファの最後の編集位置に置かれます。 バッファが存在しない場合には,日本語EVEは新しいバッファを作成し,カーソルはバッファの先頭に置かれます。

既存のバッファに戻る場合には,BUFFER コマンドを使って,バッファ名を指定します。 通常,バッファ名はそのバッファに格納されているファイルの名前(すなわち, 日本語EVEの起動時に指定するファイル名や,GET FILEOPEN, または OPEN SELECTED コマンドで使用するファイル名)と同じです。 作成したバッファのリストを表示する場合には, SHOW BUFFERS コマンドを使用します。

また,BUFFER コマンドを使用すれば,Messagesバッファ,DCLバッファ, およびInsert Hereバッファなどのシステム・バッファを表示することもできます。 日本語EVEのシステム・バッファのリストを表示する場合には, SHOW SYSTEM BUFFERS コマンドを使用します。

ユーザが作成したバッファには, $DEFAULTS$と呼ばれる日本語EVEシステム・バッファと同じ設定が適用されます。 $DEFAULTS$ には,省略時のバッファ属性が登録されています。 詳しい説明は,『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.13節 "$DEFAULTS$バッファの変更" を参照してください。


次の例は,編集するバッファの作成または表示方法, および日本語EVEのシステム・バッファの表示方法を示しています。

  1. 
    BUFFER memo.txt
    
    MEMO.TXTという名前のバッファを現在のウィンドウに表示し, カーソルをそのバッファの最後の位置に戻します。または新しいバッファを作成します。

  2. 
    Command: BUFFER MESSAGES
    
    現在のウィンドウに日本語EVEのMessagesバッファを表示します。 このコマンドは,EXTEND コマンドを使用するときにコンパイル・メッセージを見るのに便利です。


CAPITALIZE WORD


形式

     CAPITALIZE WORD


説明

1つの単語,選択領域,または検索領域の1文字目を大文字に変換します。 最初の文字は大文字になり,他の文字は小文字になります。

【操作方法】

  1. 必要に応じて,1文字目を大文字に変換したいテキストを SELECTFIND,または WILDCARD FIND コマンドのいずれかを使って高輝度表示にします。 または,1文字目を大文字に変換したい単語の上にカーソルを置きます。

  2. CAPITALIZE WORD コマンドを実行します。 高輝度表示が消え,カーソルは次の単語の先頭に移動します。
CAPITALIZE WORD コマンドを実行すると,選択した領域, あるいは検索した領域内の最初の文字からはじまって, すべての単語の1文字目が大文字に変換されます。 高輝度表示が単語の途中までになっている場合は, CAPITALIZE WORD コマンドはその単語の最後まで適用されます。 また,選択領域は検索領域より優先します。

テキストを選択または検索しなかった場合は,現在の単語の1文字目が大文字に変換されます。 また,カーソルが単語と単語の間にある場合には,その行の次の単語に対して機能します。


次のコマンドはテキスト中の文字列を検索し,各単語の1文字目を大文字に変換し, 他の文字を小文字にします。結果は Digital Equipment Corp になります。
     Command: FIND digital equipment corp
     Command: CAPITALIZE WORD


CENTER LINE


形式

     CENTER LINE


説明

現在の行をバッファの左右マージン間の中央に移動(センタリング)します。 行頭にはスペースが挿入されます。

【操作方法】

  1. センタリングする行の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. CENTER LINE コマンドを使用します。 カーソルは行といっしょに移動するので,センタリングする前と同じ文字の上に置かれます。
CENTER LINE コマンドは,行頭および行末にあるスペースとタブを消去しますが, 行の途中にあるスペースやタブには影響しません。したがって, 行頭や行末にスペース,タブなどを挿入してセンタリングを調整することはできません。

ブランク行で CENTER LINE コマンドを実行すると, カーソルが左右マージンの中央に移動し,カーソルの位置までスペースが挿入されます。


CHANGE CODE


形式

                  ┌ DECKANJI   ┐
                  │ SDECKANJI  │
     CHANGE CODE  │ ISO_LATIN1 │
                  │ DEC_MCS    │
                  └ SJIS       ┘


パラメータ

DECKANJI

現在の選択領域またはバッファ全体のコードセットをDEC漢字として表示し直します。

SDECKANJI

現在の選択領域またはバッファ全体のコードセットをSuper DEC漢字として表示し直します。

ISO_LATIN1

現在の選択領域またはバッファ全体のコードセットをISO Latin1として表示し直します。

DEC_MCS

現在の選択領域またはバッファ全体のコードセットをDEC MCSとして表示し直します。

SJIS

現在の選択領域またはバッファ全体のコードセットをシフトJISとして表示し直します。


説明

選択された領域,あるいはバッファ全体のコードセットを変更します。

バッファのコードセットと異なるコードセットのファイルを読み込んだ場合 (たとえば,DEC漢字のバッファにシフトJISのファイルを読み込んだ時など) 日本語の文字は文字化けをおこし,正しく表示されません。

このコマンドはこのような場合にコードセットを変更して正しく表示されるようにするために使用します。 コードセットに関する詳しい説明は, オンライン・ヘルプのCodesetを参照してください。

領域が選択されている場合にはその領域に対して, 選択されていない場合には現在のバッファ全体に対してコマンドが実行されます。

その文字列のコードセットがわからない場合には, コードセットを指定せずにコマンドを実行します。 領域を別のコードセットに変更した結果が表示され, それを確定するかどうか聞いてきます。もしそれが正しく表示されていれば, そこでYesと答えるとその状態で領域が確定します。

そうでない場合には,Noと答えるとまた別のコードセットに変更した結果を表示します。 これを正しく表示されるまで繰り返し正しい結果が得られた時点で領域を確定します。

Quitを指定して中断した場合,領域は変更を行う前の状態に戻ります。

バッファの大きさによっては変換に非常に時間がかかります。 大きなバッファに対して変換を行う場合には,まず一部の選択領域に対して実行し, コードセットを確認してからコードセットを指定してコマンドを実行することをお勧めします。

このコマンドは, バッファの出力コードセットおよびバッファ・コードセットには影響を与えません。


CHANGE DIRECTION


形式

     CHANGE DIRECTION


説明

現在のバッファの方向を順方向から逆方向に,または逆方向から順方向に変更します。 バッファの方向はステータス・ラインに表示されます。バッファの方向は, 表 4-1に示す日本語EVEコマンド, EDTキーパッド・キー,WPSキーパッド・キーに影響を与えます。


表 4-1 方向の影響を受けるコマンドとキー

日本語EVEコマンド: FIND
FIND NEXT
FIND SELECTED
MOVE BY LINE
MOVE BY PAGE
MOVE BY WORD
REPLACE
WILDCARD FIND
EDTキーパッド・キー: Char ( [ KP3 ] )
EOL ( [ KP2 ] )
FndNXT ( [ PF3 ] )
EDT Line ( [ KP0 ] )
Sect ( [ KP8 ] )
Subs ( [ GOLD-Enter ] )
WPSキーパッド・キー: Continue Search ( [ GOLD-.] )
Continue Search/Select ( [ GOLD-/ ]または[ GOLD-? ] )
WPS Line ( [ KP2 ]または[ GOLD-KP2 ] )
Paragraph ( [ KP5 ] )
Search Right Angle ( [ Enter ] )
Sentence ( [ KP7 ]または[ GOLD-KP7 ] )
Tab Position ( [ KP8 ] )

DECwindows版日本語EVEの場合には, ステータス・ラインに表示された ForwardまたはReverseの上でMB1をクリックすることにより, バッファの方向を切り替えることができます。 これは CHANGE DIRECTION コマンドと同じ機能です。

ユーザが作成したバッファの場合には,省略時の方向は順方向(左から右へ, 上から下への方向)です。方向の設定はそのバッファでのみ有効なので, バッファごとに方向を切り替えることができます。

日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には,省略時の設定が逆方向になっています。 コマンド・ラインを編集しているときに,方向を変更する場合には, CHANGE DIRECTION として定義されているキーを押します。 この方向はもう1度設定を変更するまで有効なので, コマンド入力が終わっても元には戻りません。 この方向はテキスト・バッファの方向とは関係ありません。


CHANGE MODE


形式

     CHANGE MODE


説明

現在のバッファの入力モード(挿入モードまたは重ね書きモード)を切り替えます。 バッファのモードはステータス・ラインに表示されます。 バッファのモードはテキスト入力のみでなく, 表 4-2に示す日本語EVEコマンド,EDTキーパッド・キー, およびWPSキーパッド・キーにも影響を与えます。


表 4-2 モードの影響を受けるコマンドとキー

日本語EVEコマンド: DELETE
ERASE CHARACTER
QUOTE
RESTORE CHARACTER
EDTキーパッド・キー: Del C ( [ COMMA ] )
SpecIns ( [ GOLD-KP3 ] )
restore character ( [ GOLD-COMMA ] )
WPSキーパッド・キー: Delete Character ( [ PF4 ] )

DECwindows版日本語EVEの場合には, ステータス・ラインに表示されたInsertまたはOverstrikeの上でMB1をクリックすることにより, バッファのモードを切り替えることができます。 これは CHANGE MODE コマンドと同じ機能です。

ユーザが作成したバッファの場合には,省略時の設定は挿入モードです。 モードの設定はそのバッファでのみ有効なので, バッファごとにモードを切り替えることができます。

コマンド・ラインの編集では, 省略時のモードはターミナルの設定(DCLのSETTERMINALコマンドによる設定)に依存します。 コマンド・ラインを編集しているときに,モードを変更する場合には, [Ctrl/A]または CHANGE MODE として定義されている他のキーを押します。 このモードは再度変更するまで有効なので,コマンド入力が終わっても元には戻りません。 このモードはテキスト・バッファのモードとは関係ありません。

SET BUFFER READ_ONLY コマンドなどを用いて, バッファを変更できないように設定すると, InsertまたはOverstrikeのかわりにUnmodifiableがステータス・ラインに表示されます。 変更できないバッファのモードを切り替えるときは, まず SET BUFFER MODIFIABLE コマンドを実行してください。


CHOICE FOR CONVERT


形式

     CHOICE FOR CONVERT


説明

このコマンドは,ステータス・ラインの1行下に最大9個までの変換候補を表示します。 漢字変換を行うとき,変換キーを一度押しても, 意図している漢字に変換されないことがよくあります。 そのため,同音意義語が数多く存在するような単語の場合には, 目的の漢字に変換されるまで,何度も変換キーを押さなければならない, という手間がかかります。このコマンドは, 一度に最大9個までの変換候補を表示しますので, 比較的容易に該当する文字を選ぶことができます。

表示されるのは,現在変換対象になっている文節の変換候補のみです。 変換対象となる文節は,テキスト中で反転表示されています。 変換対象部分がない場合には,このコマンドは無効です。

表示された変換候補の中に,目的の文字が見つかったときは, 該当する数字を押してください。文字列が変換され,反転表示が消えます。 表示された変換候補の中に期待する変換結果が見つからないときは, [Next Screen]キー / [ Prev Screen ]キーを使って探してください。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


CODE(1)


形式

     CODE  code-string 


パラメータ

code-string

文字をコード入力するための数字。


説明

文字をJIS漢字表の区点コード,またはDEC漢字コードに従って数字で入力するコマンドです。

DEC漢字コードの場合には,10進数か16進数のどちらかで入力します。 区点コードの場合には,数字の前に"J"または"j"をつけてください。 DEC漢字コード16進数の場合には,数字の前に"X"または"x"をつけてください。 10進数で入力する場合には,数字だけを入力してください。


以下にコード入力の例を示します。

  1. 
    Command: CODE J2033
    
    区点コードに従って,"漢"をコード入力します。

  2. 
    Command: CODE 48122
    
    DEC漢字コード10進数に従って,"字"をコード入力します。

  3. 
    Command: CODE XCAD1
    
    DEC漢字コード16進数に従って,"変"をコード入力します。

  4. 
    Command: CODE XB4C1 BBFA CAD1 B4B9
    
    文字を連続して入力するときは, 数字と数字の間を少なくとも1つのスペースで区切ってください。 上記の例では,"漢字変換"と入力されます。


CODE(2)


形式

     CODE  [j|d|x] 


パラメータ

j

区点コードを表示します。

d

DEC漢字コードを10進数で表示します。

x

DEC漢字コードを16進数で表示します。


説明

セレクト領域,あるいは現在カーソルが置かれている文字のコードを調べるコマンドです。


CONVERT


形式

     CONVERT


説明

入力文字列を,文法解析を行って文節に区切り,かな漢字混じりの文字列に変換します。 入力文字列は,半角/全角英数字,ひらがな,およびカタカナのいずれでもかまいません。 かな漢字変換は,テキスト・ウィンドウだけでなく,コマンド入力中にも実行できます。

このコマンドを続けて実行すると,次の変換候補が表示されます。 入力した文字列のうち,現在変換の対象となっている文節は,反転表示されます。 文節の長さを変えたり,変換対象文節を移動する場合には, SHRINK CLAUSE コマンド,EXPAND CLAUSE コマンド, または NEXT CLAUSE コマンド, PREVIOUS CLAUSE コマンドを使用してください。

次候補を連続して実行するとき,現在の文節長での変換候補が一巡しても, 自動的に文節を縮小することはありません。変換候補は, その文節長での最初の候補に戻ります。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


COPY


形式

     COPY


説明

このコマンドは STORE TEXT コマンドと同じです。 選択領域または検索領域を削除せずに複写し,テキストを他の場所に挿入します。

ただし,COPY コマンドはWPSキーパッドのCopyキーとは違いますので, 注意してください。COPY (または STORE TEXT )コマンドは, ユーザ設定に応じて, 日本語EVEのInsert HereバッファまたはDECwindowsクリップボードを使用します。 WPSキーパッドのCopyキーはInsert HereバッファまたはWPSスタイルの代替ペースト・バッファを使用しますが, クリップボードは使用しません。


CUT


形式

     CUT


説明

このコマンドは REMOVE コマンドと同じです。 選択領域または検索領域を削除し,それを他の場所に回復できるようにします。

ただし,CUT コマンドはWPSキーパッドのCutキーとは違いますので,注意してください。 CUT (または REMOVE )コマンドは,ユーザ設定に応じて, 日本語EVEのInsert HereバッファまたはDECwindowsクリップボードを使用します。 WPSのCutキーはInsert HereバッファまたはWPSスタイルの代替ペースト・バッファを使用しますが, クリップボードは使用しません。


DCL


形式

     DCL  dcl-command 


パラメータ

dcl-command

実行するDCLコマンドであり,必要なパラメータも含みます。 コマンドを指定しなかった場合には, 日本語EVEはコマンドを要求するプロンプトを表示します。 このプロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, コマンドを入力しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

編集セッション中にDCLコマンドを実行し, コマンドとそのコマンドからの出力を DCLバッファに書き込みます。 DCLバッファは2つ目のウィンドウに (すでに2つ以上のウィンドウを使用していた場合は2番目のウィンドウに, ウィンドウが1つしかなかった場合は,そのウィンドウを2つに分割して)表示します。 DCLコマンドを実行するために,サブプロセスが生成されます。 コマンドの実行が終了すると,カーソルは自動的に, 編集バッファの最後にカーソルがあった位置に戻ります。 DCLウィンドウはそのままスクリーンに残ります。

DCLバッファは編集することができるので, DCLコマンドの出力結果を別のバッファに移すこともできます。 DCLウィンドウを削除したいときは,ONE WINDOW コマンドを実行してください。

日本語EVEはDCLサブプロセスを生成するので,コマンドはサブプロセスにのみ適用され, 日本語EVEを起動しているプロセスには影響を与えません。 たとえば,DCLでSET DEFAULTコマンドを実行しても,GET FILEINCLUDE FILE, または SAVE EXTENDED EVE コマンドなどの日本語EVEのコマンドで参照するディレクトリは変化しません。

アプリケーションまたはユーティリティを起動するためにDCLコマンドを使用した場合には, コマンドが正常終了した後もサブプロセスを継続できます。 後続のDCL コマンドは,そのユーティリティに対してサブプロセスを終了するまで機能しません。 たとえば,OpenVMSヘルプ・トピックを表示するためにDCLのHELPコマンドを使用した後, DIRECTORYなどの別のDCLコマンドを使用しようとした場合には, サブプロセスはまだDCLのHELPを実行しています。 このような場合には,次に示すようにDCLサブプロセスに[ Ctrl/Z ]を渡さなければなりません。

     Command: DCL
     DCL command: [ Ctrl/V ] (を押す)
     キーを押してください: [ Ctrl/Z ] (を押す)
この操作を実行すると,DCLのHELPを実行しているサブプロセスは終了します。 その後,別のDCLコマンドを使用し,新しいサブプロセスを生成できます。


次のコマンドは日本語EVEウィンドウを分割し(まだ分割されていない場合), DCLのDIRECTORYコマンドとその出力(ディレクトリ・リスト)を2番目のウィンドウに表示します。
     Command: DCL DIRECTORY *.txt


DEFINE KEY


形式

     DEFINE KEY  [=key-name] eve-command 


パラメータ

key-name

定義するキー。キー名を短縮することはできません。 キー名と,そのキーに割り当てるコマンドを区別するために,キー名の先頭には, 等号を指定しなければなりません。コマンド・ラインにキー名を指定しなかった場合には, 日本語EVEは定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キーまたは[ Ctrl/M ]を押した場合には, 操作は取り消されます。これは,これらのキーの定義を変更できないからです。

eve-command

キーに割り当てるコマンド,またはキーに割り当てる機能を持つEDTキーまたはWPSキーの名前。 コマンドを指定しなかった場合には, 日本語EVEはコマンドを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, コマンドを入力しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

ユーザが指定した日本語EVEコマンドを実行するために,キーを定義します。 コマンド・ラインにキー名をタイプ入力するか(先頭に等号を指定します), または日本語EVE プロンプトに対して,定義するキーを押すことができます。

キー名と定義不可能なキーについての詳しい説明は, 『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.8節 "キーを定義する方法" を参照してください。

通常,DEFINE KEY コマンドを実行すると, 指定されたキーの現在の定義は無効になります。 これは,日本語EVEの省略時の設定の場合も,EDTキーパッドの場合も, WPSキーパッドの場合も,ユーザ独自の定義の場合も同様です。 たとえば,通常はEDTやWPSなどのキーパッド設定によって定義されるキーを定義した場合には, その定義はキーパッド定義を無効にします。 キーのキーパッド定義を復元するには,UNDEFINE KEY コマンドを使用します。

ファイル名,検索文字列, その他のパラメータなどの追加情報が必要なコマンドに対してキーを定義した場合には, そのキーを押したときに,日本語EVEはコマンドをタイプ入力した場合と同様に, 情報を入力するように要求するプロンプトを表示します。

キー定義は編集セッション全体を通じて有効であり,また, キーの定義を変更または取り消すまで有効です。 将来のセッションのためにキー定義を保存する場合には, 日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに DEFINE KEY コマンドを登録するか, または SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。 キー定義を表示する場合には,SHOW KEY コマンドを使用します。 キー定義を取り消す場合には,UNDEFINE KEY コマンドを使用します。


次の例は,キーの定義の方法を示しています。 最初の例では,プロンプトに対してキーを押すことにより,定義するキーを指定しています。 2番目の例では,コマンド・ラインにキー名を入力しています。

  1. 
    Command: DEFINE KEY include file
    定義するキーを押してください: [ F20 ] (を押す)
    
    [ F20 ]を INCLUDE FILE コマンドとして定義します。 この後,このキーを押すと, 日本語EVEは挿入するファイルの名前を入力するように要求するプロンプトを表示します。

  2. 
    DEFINE KEY = ctrl/d edt kp9
    
    [ Ctrl/D ]キーをEDTキーパッドの[ KP9 ] (つまりAppendキー)として定義します。 この場合,SET KEYPAD EDT を使用する必要はありません。 同様に,Rulerキーに対してWPS GOLD-Rを定義するなどのように, WPSキーパッド定義を割り当てることも可能です。 キー名の前に等号を指定してください。 制御キーやGOLDキーの組み合わせを指定する場合には, キー名で区切り文字としてスラッシュ( / ),ハイフン( - ), アンダースコア( _ )のいずれかを使用します。


DEFINE MENU ENTRY


形式

     DEFINE MENU ENTRY  menu command label  ┌ YES ┐
                                            └ NO  ┘


パラメータ

menu

メニュー・アイテムを加えたいプルダウン・メニュー, またはポップアップ・メニューの名前。指定できるメニュー名は次のとおりです。 このメニュー名の指定ではニーモニックを表す英字まで正確に入力する必要があります。


ファイル(F)
編集(E)
フォーマット(R)
検索(S)
表示(V)
日本語(J)
オプション(O)
選択時ポップアップ
通常時ポップアップ

command

メニュー・アイテムとして実行させたい日本語EVEのコマンド。

label

コマンドに対応させるラベル。 メニュー上ではコマンド名のかわりにこのラベル名が表示されます。

YES または NO

ラベルの上にセパレータを挿入するかどうか。


説明

DEFINE MENU ENTRY コマンドはDECwindowsインターフェイス上の日本語EVEのメニューを拡張します。 このコマンドは拡張したいメニュー名, 追加したいメニュー・アイテムやその他の情報を要求するプロンプトを表示します。 このプロンプトにひとつずつ答えても,コマンド・ライン上ですべて指定しても, どちらでもかまいません。


DELETE


形式

     DELETE


説明

バッファのモードに応じて,カーソルの左側の文字を消去するか, またはその文字をスペースに変更します。 挿入モードでは,行の残りの部分は1文字だけ左に移動し,文字は消去されます。 重ね書きモードでは,消去した文字はスペースに変更されます。

行の先頭で DELETE を使用した場合には, モードとは無関係に前の行のキャリッジ・リターンが消去され, 現在の行は1行だけ上に移動します。 この機能は,FILL コマンドのために段落を作成するときに, ブランク行を消去するのに役立ちます。

消去した文字を復元する場合には,RESTORE CHARACTER コマンドを使用します。 このコマンドもバッファのモードに応じて機能が異なります。

保留削除(Pending Delete)を有効にした後,テキストを選択した場合には, DELETE は選択されたテキストを消去します。 消去したテキストを復元するには,RESTORE SELECTION コマンドを使用します。 詳しい説明は,SET PENDING DELETE コマンドの説明を参照してください。


次の例では,DELETE コマンドを使用して前の文字を消去する方法と, 選択領域を消去する方法(保留削除)を示しています。

  1. 
    Command: INSERT MODE
    Command: DELETE
    
    挿入モードでは,DELETE はカーソルの左側の文字を消去します。

  2. 
    Command: OVERSTRIKE MODE
    Command: DELETE
    
    重ね書きモードでは,DELETE は現在の位置が行の先頭である場合を除き, 前の文字をスペースに変更します。

  3. 
    Command: SET PENDING DELETE
    Command: SELECT
                .
                .
                .
    Command: DELETE
    
    保留削除を有効にした後,テキストを選択した場合には, DELETE は選択領域を消去します。 消去した内容を復元するには,RESTORE SELECTION コマンドを使用します。


DELETE BUFFER


形式

     DELETE BUFFER  buffer-name 


パラメータ

buffer_name

削除するバッファ。バッファ名は正確に一致しなければなりません。 つまり,ワイルドカードを使用したり,短縮形を使用することはできません。 バッファ名では大文字と小文字は区別されません。 通常,バッファ名はそのバッファに格納されているファイルと同じです (日本語EVEを起動するときに指定するか,または BUFFER コマンド, GET FILE コマンド,NEW コマンド,OPEN コマンド, OPEN SELECTED コマンドを使用したときに指定した名前)。 バッファを指定しなかった場合には, 日本語EVEはバッファを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, バッファを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

名前で指定したバッファを削除します。 指定したバッファがウィンドウに表示されている場合には, 日本語EVEはバッファを削除し,別のバッファを表示します。 通常,編集セッションで表示した最初のバッファを表示します。

変更した後,空でないバッファを指定した場合には, 日本語EVEはそのバッファを削除するかどうかを確認します。 次の表は可能な応答と各応答の結果を示しています。 応答を入力する場合には,1文字目だけを指定してください (最後に[ return ]を押します)。

応答 結果
削除(D) 指定したバッファを削除する。
書き込み(W) 削除する前にバッファをファイルに書き込む。 バッファに対してファイル指定が設定されていない場合,つまり, 入力ファイルを指定せずに日本語EVEを起動した場合や, BUFFER コマンドまたは NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合には, 日本語EVEは WRITE FILE コマンドの場合と同様に, ファイル指定を要求するプロンプトを表示する。
取り消し(Q) 操作を取り消す。つまり,バッファは削除されない。 これは省略時の応答なので,[ return ]または[ Ctrl/Z ]を押すだけでよい。

また,Buffer Listバッファ内で REMOVE または CUT を使用することにより, バッファを削除することも可能です。 この場合には,バッファ名を入力する必要はありません。 SHOW BUFFERS コマンドの説明を参照してください。

Messagesバッファ,Insert Hereバッファ, $RESTORE$バッファなどの日本語EVE システム・バッファを削除することはできません。 これらのバッファは一部のコマンドにとって必ず必要なバッファだからです。 一部のシステム・バッファは削除できず,永久的なバッファとしてマークされています。


次のコマンドはMEMO.TXTという名前のバッファを削除します。 この場合,バッファはすでに変更されているため (まだファイルに書き込まれていないため), 日本語EVEは削除を確認するプロンプトを表示します。
     Command: DELETE BUFFER memo.txt
     modified バッファです(削除 → D,書き込み → W,取り消し → Q): D


DELETE KINSOKU


形式

     DELETE KINSOKU  ┌ LEFT  ┐ string
                     └ RIGHT ┘


パラメータ

LEFT

行頭禁則文字から取り除くことを指定します。

RIGHT

行末禁則文字から取り除くことを指定します。

string

行頭禁則文字または行末禁則文字から削除する文字列です。 2文字以上を同時に指定することもできます。 このパラメータにALLを指定すると行末禁則文字をすべて削除します。


説明

禁則文字の削除を行います。

TAROキーパッドのコマンド・ラインでは,かな漢字変換をすることができません。 TAROキーパッドを使っている場合は DELETE KINSOKU LEFT または DELETE KINSOKU RIGHT と入力した後[ return ]キーを押してください。 文字列を要求するプロンプトが表示されるので,そこでかな漢字変換を行ってください。

日本語EVE標準の行頭禁則文字および行末禁則文字は以下のとおりです。


DELETE TANGO


形式

     DELETE TANGO


説明

このコマンドは,個人辞書に登録されている単語とその読みを削除します。 読みはひらがな,カタカナ,あるいはローマ字で指定してください。 ただし,カタカナまたはローマ字で指定した場合には,自動的にひらがなに変換されます。

【操作方法】

  1. DELETE TANGO コマンドを実行します。

  2. "削除する単語:"というプロンプトが表示されます。

    ここで削除する単語を入力します。

  3. 続けて,"削除する単語の読み:"というプロンプトが表示されます。

    ここで読みを入力すると,単語とその読みが削除されます。

コマンドを実行する前に,あらかじめ削除する単語が選択されている場合は, 上記の2.のステップは省略されます。


DELETE WINDOW


形式

     DELETE WINDOW


説明

日本語EVEで複数のウィンドウを使用している場合には,現在のウィンドウを削除します。

【操作方法】

  1. 削除するウィンドウ内の任意の場所にカーソルを移動します。

    削除するウィンドウ内にカーソルを移動する場合には,NEXT WINDOWOTHER WINDOWPREVIOUS WINDOW コマンドを使用できます。 DECwindowsの場合には,マウスを使用し,MB1をクリックすることにより, カーソルをウィンドウ内に移動できます。

  2. DELETE WINDOW コマンドを使用します。

    日本語EVEは前のウィンドウまたは他のウィンドウにカーソルを移動し, 削除した結果作成された空間を使用するためにそのウィンドウを拡大します。

ウィンドウを削除しても, そのウィンドウの内部に表示されていたバッファが削除されるわけではありません。


DIRECTORY LIST


形式

     DIRECTORY LIST  [file-spec] 


パラメータ

file-spec

ファイルのリストを表示させたいファイル指定,またはディレクトリ指定。 この指定に一致するファイルのみがリスト表示されます。 省略した場合には,現在のディレクトリのすべてのファイルが表示されます。


説明

DIRECTORY LIST コマンドは現在のディレクトリのファイルのリストを表示します。 このリストからファイルを選んでオープンすることができます。

【操作方法】

  1. DIRECTORY LIST コマンドを使用します。 ファイル指定を指定するとそれに一致するファイルのみリスト表示されます。 ファイル指定にはワイルドカードが使用できます。

  2. ファイルのリスト上でオープンしたいファイルの上に選択カーソルを移動します。 このとき次のキーが使用可能です。

    キー 機能
    [ return ]あるいは[Select]
    (M1ダブルクリック)
    読み込むファイルの決定,またはディレクトリの移動
    [Insert Here] ファイル名の取り込み,またはディレクトリ移動
    [ Do ] ファイル指定入力(フィルタまたはディレクトリ指定)
    カーソル上下([↑],[↓])キー 選択カーソルの移動
    [Shift/↑]または[Prev Screen] 前画面へスクロール
    [Shift/↓]または[Next Screen] 次画面へスクロール
    [Ctrl/↑] リストの先頭へ
    [Ctrl/↓] リストの最後へ
    [Find] ファイル名の検索
    [PF1] + [Find] ファイル名の検索(Wildcard Find)
    [Space]または[Ctrl/Z]
    (M2クリック)
    ファイル選択のキャンセル

  3. [ return ]または[Select]を押します。 選択カーソルで指定されたファイルが読み込まれカーソルがそのバッファ上に移動します。 選択カーソルがディレクトリ上にあった場合には, そのディレクトリにカレント・ディレクトリを移動し, ファイルのリストを書き直します。
最後にDIRECTORY LIST画面を終了したときのディレクトリは記憶されています。 ファイルを指定せずに DIRECTORY LIST コマンドを実行すると前回のディレクトリのファイルのリストが表示されます。 明示的に日本語EVEをたち上げたディレクトリに戻したい場合には次のように指定します。
     Command: DIRECTORY LIST []
現在のディレクトリの上のディレクトリに移動したい場合には, "[-]"を選択してください。 ファイルのリストには通常最新のバージョンしか表示されません。 以前のバージョンのファイルも表示したい場合には, 次のように明示的に指定してください。
     Command: DIRECTORY LIST ;*
SET DIREECTORY LISTコマンドを使用すると GET FILE コマンドと INCLUDE FILE コマンドを使用したときにDIRECTORY LIST画面を表示するように設定することができます。


DO


形式

     DO


説明

日本語EVEコマンドを入力します。

  1. [ Do ]または[ PF4 ]を押します。カーソルはコマンド・ウィンドウ (ステータス・ラインのすぐ下)に移動し,Command:というプロンプトを表示します。

  2. CENTER LINEGET FILESET RIGHT MARGIN コマンドなど,実行する日本語EVEコマンドを入力します。 コマンドは短縮でき,通常は,コマンドの最初の文字だけを使用します。 また,コマンド・ラインを編集するために日本語EVEキーを使用することも可能です。

  3. コマンドを実行するために[ return ]または[ Do ]を押します。 EVEはコマンドを実行するか,または追加情報を要求するプロンプトを表示します。

    コマンドを取り消す場合は,コマンド・ラインを消去します。

[ Do ]を2回押すと,最後に入力したコマンドが繰り返されます。 [ Do ]を押し,その後,コマンドを入力せずに[ return ]だけを押すと, コマンドは実行されません。

入力したコマンドが曖昧な場合には(つまり, 複数のコマンドまたはパラメータが短縮形と一致する場合), 日本語EVEは一致するコマンドまたはパラメータのリストを表示し, 適切なコマンドまたはパラメータを選択できるようにします。 このリストをChoicesバッファと呼びます。たとえば, タイプがTXTであるファイルを編集する場合には,次のようにワイルドカードを使用できます。

     Command: GET FILE *.txt
複数のファイルが要求と一致する場合には, 日本語EVEは2番目のウィンドウに一致するファイルの一覧を表示します。 たとえば,LETTER.TXTとMEMO.TXTという2つのファイルが存在するとしましょう。 日本語EVEはユーザが入力したコマンドを再呼び出しし, コマンド・ラインの最後にカーソルを設定します。 その後,コマンド・ラインを編集し,十分な情報を追加することにより, コマンドを明確に指定します。たとえば,L*.TXTやM*.TXTと入力し, [ return ]を押すと,コマンドは実行されます。

また,Choicesバッファが表示されたときに,次のいずれかの操作を実行することにより, 適切な項目を選択することができます。その場合には, 情報を入力する必要はありません。


DRAW KEISEN


形式

     DRAW KEISEN


説明

このコマンドで,罫線機能を使うことができます。 DRAW KEISEN コマンドを実行すると, ステータス・ラインの表示が図 4-1のようになり, カーソル位置に矢印(→)が表示されます。

図 4-1 DRAW KEISENコマンド画面

◆移動/[描線]→SELECT

[Select]キーを使用して,移動/描線を切り替えます。[移動]を選択すると, 罫線を引かずにカーソルを移動できます。[描線]を選択すると, カーソルを移動して罫線を引くことができます。

◆太[細]消→INSERT

[Insert Here]キーを使用して,罫線の種類を指定できます。 [太]を選択すると太い罫線,[細]を選択すると細い罫線,[消]を選択すると, 罫線消去モードになります。

◆箱モード→REMOVE

[Remove]キーを使用して,箱モードに切り替えます。 [Remove]キーを押すと,カーソル位置に小さい箱が表示されます。 矢印キー([↑],[↓],[→],[←])を使用して, この箱を拡大/縮小することができます。

箱モードにはいると, ステータス・ラインが図 4-2のように変わります。

図 4-2 箱モード画面

[Select]キーを押すと,箱が確定され,[移動]モードになります。 [Remove]キーを押すと,箱がリセットされ,[移動]モードになります。

マウスによる罫線作成

DECwindowsインターフェースを使用している場合には, マウスを使って罫線を引くことができます。 まず始点にポインタを移動しM1をクリックすると始点が固定されます。 そして終点にポインタを移動しM1をクリックすると始点と終点を結ぶ罫線が描かれます。 始点と終点の行またはカラムがずれている場合には箱型の罫線が描かれます。 ポインタを動かしてM1をクリックすることにより,終点を移動出来ます。 罫線を確定するためにはM1をダブルクリックします。 またM3のクリックで表示されるポップアップ・メニューによって, 移動/描線や線種の切り替えを行うこともできます。

■ 罫線コマンドをキー定義する方法 ■

DRAW KEISEN コマンドを頻繁に使う場合は, コマンドをキーに定義すると便利です。 イニシャライゼーション・ファイルSYS$LOGIN:JEVE$INIT_V3.EVEに, 以下の1行を追加してください。

     DEFINE KEY=Ctrl/D DRAW KEISEN
これで,[Ctrl/D]を押すと,罫線モードにはいれます。


END OF LINE


形式

     END OF LINE


説明

カーソルを現在の行の最後に移動します。 現在の位置が行の最後の場合には,カーソルは移動しません。

DCLレベルでコマンド・ラインを編集する場合と同様に, END OF LINEとして定義されているキーを使用することにより, 日本語EVEコマンド・ラインの最後に移動することも可能です。


次のコマンドは現在の文字から現在の行の最後までのテキストを選択します。
     Command: SELECT
     カーソルを動かして,テキストを SELECT してください
     Command: END OF LINE


ENLARGE WINDOW


形式

     ENLARGE WINDOW  integer 


パラメータ

integer

現在のウィンドウに追加する行数。 ウィンドウの最大サイズは使用しているターミナルのタイプとサイズに応じて決定されます。 最小サイズは1行のテキスト行と1行のステータス・ラインです。 DECwindowsでは,水平スクロール・バーのための1行も必要です。 指定どおりにウィンドウを拡大するための十分な空間が画面に残されていない場合には, 日本語EVEは可能な範囲でウィンドウを拡大します。 行数を指定しなかった場合には,日本語EVEは行数を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し,行数を指定しなかった場合には, 操作は取り消されます。


説明

日本語EVEで複数のウィンドウを使用している場合には, 指定しただけ現在のウィンドウを拡大します。 ウィンドウが一番下のウィンドウである場合を除き, 行はウィンドウの一番下に追加されます。


次のコマンドは2つのウィンドウを作成し,下のウィンドウを5行だけ拡大します。
     Command: TWO WINDOWS
     Command: ENLARGE WINDOW 5


ENTER TANGO


形式

     ENTER TANGO


説明

このコマンドは,個人辞書に単語とその読みを登録します。 読みはひらがな,カタカナ,あるいはローマ字で指定してください。 ただし,カタカナまたはローマ字で指定した場合には,自動的にひらがなに変換されます。

【操作方法】

  1. ENTER TANGO コマンドを実行します。

  2. "登録する単語:"というプロンプトが表示されます。

    ここで登録する単語を入力します。

  3. 続けて,"登録する単語の読み:"というプロンプトが表示されます。

    ここで読みを入力すると,単語とその読みが登録されます。

コマンドを実行する前に,あらかじめ登録する単語が選択されている場合は, 上記の2.のステップは省略されます。


ERASE CHARACTER


形式

     ERASE CHARACTER


説明

バッファのモードに応じて,カーソルが置かれている文字を消去するか, またはその文字をスペースに変更します。挿入モードでは, 行の残りの部分は1文字だけ左に移動します。 重ね書きモードでは,消去した文字はスペースに変更されます。

【操作方法】

  1. 消去する文字の上にカーソルを移動します。

  2. ERASE CHARACTER コマンドを使用します。
現在の位置が行の最後である場合には, ERASE CHARACTER はモードとは無関係にその行のキャリッジ・リターンだけを消去し, 次の行を上に移動します。 この機能は,FILL コマンドのために段落を作成するときにブランク行を消去するのに役立ちます。

消去した文字を復元するには,RESTORE CHARACTER コマンドを使用します。 このコマンドもモードに応じて機能が異なります。


次の例は,挿入モードと重ね書きモードの場合の ERASE CHARACTER コマンドの使い方を示しています。

  1. 
    Command: INSERT MODE
    Command: ERASE CHARACTER
    
    挿入モードでは,ERASE CHARACTER コマンドは現在の文字を消去します。

  2. 
    Command: OVERSTRIKE MODE
    Command: ERASE CHARACTER
    
    重ね書きモードでは, ERASE CHARACTER コマンドは現在の位置が行の最後である場合を除き, 現在の文字をスペースに変更します。


ERASE LINE


形式

     ERASE LINE


説明

カーソルが置かれている文字から行末までのテキストを消去します。 次の行は1行上に移動します。

【操作方法】

  1. テキストの消去を開始する位置にカーソルを移動します。 つまり,消去するテキストの1文字目にカーソルを移動します。

  2. ERASE LINE コマンドを使用します。
現在の位置が行の最後である場合には, ERASE LINE コマンドはその行のキャリッジ・リターンだけを消去します。 次の行は上に移動します。 この機能は,FILL コマンドのために段落を作成するときに, ブランク行を消去するのに役立ちます。

消去したテキストを復元するには,RESTORE LINE コマンドを使用します。


次のコマンドは,カーソルを現在の行の先頭に移動し,その行を消去します。 次の行は上に移動します。
     Command: START OF LINE
     Command: ERASE LINE


ERASE PREVIOUS WORD


形式

     ERASE PREVIOUS WORD


説明

カーソルの位置に応じて,前の単語または現在の単語を消去します。 現在の位置が単語と単語の間である場合や,単語の1文字目である場合には, 前の単語が消去されます(カーソルの左側)。 現在の位置が単語の途中である場合には, その単語全体が消去されます(ERASE WORD コマンドと同じ)。

【操作方法】

  1. テキストを消去する位置にカーソルを移動します。 通常,単語と単語の間のスペースまたはタブの上に移動します。

  2. ERASE PREVIOUS WORD コマンドを使用します。
現在の位置が行の先頭である場合には, ERASE PREVIOUS WORD コマンドは前の行のキャリッジ・リターンだけを消去します。 この結果,現在の行は上に移動します。 この機能は,FILL コマンドのために段落を作成するときにブランク行を消去するのに役立ちます。

たとえば,次のテキスト行でどの部分が消去されるかは, カーソルの位置に応じて異なります。

     What I tell you three times is ture.

カーソルの位置 ERASE PREVIOUS WORDの結果
行の先頭(WhatのW) 前の行のキャリッジ・リターンを消去する。現在の行は上に移動する。
tellとyouの間のスペースまたはタブ 前の単語全体(tell)と後続のスペースまたはタブを消去する。
threeの t 前の単語全体(you)と後続のスペースまたはタブを消去する。
timesの i その単語全体と後続のスペースまたはタブを消去する。

消去したテキストを復元するには,RESTORE WORD コマンドを使用します。

日本語EVEコマンド・ラインを編集している場合には, ERASE WORD として定義したキーは ERASE PREVIOUS WORD コマンドと同様に機能します。


ERASE START OF LINE


形式

     ERASE START OF LINE


説明

カーソルの左側の文字から行の先頭まで,現在の行を消去します。 現在の位置が行の先頭である場合には,何も消去されません。

【操作方法】

  1. テキストを消去する位置にカーソルを移動します。 通常,消去するテキストの右側に移動します(つまり, 消去後にその行の1文字目となる文字の上にカーソルを移動します)。

  2. ERASE START OF LINE コマンドを使用します。
消去したテキストを復元するには,RESTORE LINE コマンドを使用します。

また,編集している日本語EVEコマンド・ラインや, 再度呼び出した日本語EVEコマンド・ラインの一部,または全体を消去する場合には, ERASE START OF LINE として定義されているキーも使用できます。


次のコマンドは,カーソルを現在の行の最後に移動し,その後,その行を消去し, カーソルをブランク行の先頭に設定します。
     Command: END OF LINE
     Command: ERASE START OF LINE


ERASE WORD


形式

     ERASE WORD


説明

現在の単語全体を消去します。 現在の位置が単語と単語の間にある場合には,次の単語全体を消去します。

【操作方法】

  1. 消去する単語の任意の位置にカーソルを移動します。

  2. ERASE WORD コマンドを使用します。
単語を消去すると,その単語の後続のスペースとタブも消去されます。

現在の位置が行の最後である場合には, ERASE WORD コマンドはその行のキャリッジ・リターンだけを消去します。 次の行は上に移動されます。 この機能は,FILL コマンドのために段落を作成するときにブランク行を消去するのに役立ちます。

たとえば,次のテキスト行でどの部分が消去されるかは, カーソルの位置に応じて異なります。

     What I tell you three times is true.

カーソルの位置 ERASE WORDの結果
tellの任意の場所 その単語全体と後続のスペースまたはタブも消去する。
threeとtimesの間のスペース スペースとtimes全体,および後続のスペースとタブを消去する。
行の最後 現在の行のキャリッジ・リターンを消去する。次の行は上に移動する。

消去されたテキストを復元するには RESTORE WORD コマンドを使用します。

日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には, ERASE WORD として定義されたキーは ERASE WORD コマンドと同様に機能します。


EXIT


形式

     EXIT


説明

編集セッションを終了し, 新しいファイルまたは既存のファイルの新しいバージョンを作成します。

編集セッションを終了するときに, 日本語EVEの現在のバッファをファイルに書き込みます(保存します)。 ただし,編集操作を実行しなかった場合や, セッションの途中でバッファの内容をファイルに書き込んだ後, バッファを変更していない場合には,保存操作は実行されません。

バッファに対してファイル指定が設定されていない場合, つまり入力ファイルを指定せずに日本語EVEを起動した場合や, BUFFER コマンドまたは NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合には, 日本語EVEはファイル名を要求するプロンプトを表示します。 このプロンプトに対して[ return ]キーだけを押すと,バッファの内容を保存せず, 編集セッションは終了します。

編集セッションで複数のバッファを編集した場合などで, 現在のバッファ以外に変更したバッファがある場合には, 日本語EVEはそれらのバッファもファイルに書き込むかどうかを質問します。 YESまたはNOで応答してください。 必要ならば,日本語EVEは出力ファイル指定を要求するプロンプトを表示します。

バッファの内容を変更していない場合には, EXIT コマンドとQUIT コマンドは同じです。 つまり,どちらのコマンドも新しいファイルや既存のファイルの新しいバージョンを作成しません。

バッファに対応する出力ファイルは通常,入力ファイルと同じです。 つまり,日本語EVEを起動したときに指定したファイル, または GET FILE コマンド,OPEN コマンド, OPEN SELECTED コマンドを使用したときに指定したファイルが出力ファイルとなります。 編集セッションの途中で WRITE FILE または SAVE FILE AS コマンドを使用してバッファの内容を保存するときに, 出力ファイル名を指定した場合には,編集セッションの終了時にも, バッファの内容はその出力ファイルに書き込まれます。

EXIT コマンドは,バッファの内容をファイルに書き込む前に, 書き出されるすべてのバッファの先頭から, 各バッファに対応する出力コードセットに属さない文字列を検索します。

バッファの中の文字がすべて出力コードセットに属していれば, そのままファイルに書き込みます。

バッファの中に出力コードセットに属さない文字があったときには, その文字列にカーソルを移動して,ユーザに次の動作を質問します。 これに対する応答は,以下のいずれかを選択します。

[ N ],[ S ]または[ C ]のキーを押してから[ return ]キーを押してください。

EXIT 実行時に出力コードセットに属さない文字として表示された文字は, ファイルには正しく書き込まれません。 次検索( [ N ] )や強制保存( [ S ] )の選択はユーザの責任で行ってください。 その文字の情報を失いたくない場合には, 中止( [ C ] )を選んで EXIT を一時中止し, 正しくないと指摘された文字を現在の出力コードセットに属する文字で置き換えるか, SET CODESET OUTPUT コマンドで出力コードセットを変えてください。 現在の出力コードセットは SHOW コマンドで知ることができます。


EXPAND CLAUSE


形式

     EXPAND CLAUSE


説明

このコマンドは,現在かな漢字変換の対象となっている文節の長さを拡大します。 このため,現在の文節から後ろにある文字列も変わります。 SHRINK CLAUSE コマンドで文節長を小さくした後,このコマンドを使うと, もとの文節長に戻すことができます。このとき,現在の文節の漢字は, 辞書の第1候補が表示されます。 現在の文節長が解析可能な最大の長さである場合にこのコマンドを実行すると, 最小の文節長に縮小されます。

かな漢字変換を1回実行した後でないと,このコマンドは実行できません。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


EXTEND ALL


形式

     EXTEND ALL


説明

現在のバッファに格納されているすべてのDEC XTPUプロシージャをコンパイルします (EXTEND EVE * コマンドまたは EXTEND XTPU * コマンドと同じ)。

【操作方法】

  1. コンパイルするプロシージャを格納したバッファ内の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. EXTEND ALL コマンドを使用します。
コンパイラ・メッセージはメッセージ・ウィンドウ (日本語EVE画面の一番下の行)に表示されます。 すべてのコンパイラ・メッセージを表示する場合には, BUFFER MESSAGES コマンドを使用してMessagesバッファを現在のウィンドウに表示します。

EXTEND コマンドはプロシージャを実行するわけではありません。 コンパイルしたプロシージャを実行するには, 日本語EVEの XTPU コマンドを使用し,その後にプロシージャの名前を指定します。 将来の編集セッションのために,コンパイルしたプロシージャを保存する場合には, SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。


EXTEND EVE


形式

     EXTEND EVE  {procedure-name} 
                 * (アスタリスク・ワイルドカード・シンボル)


パラメータ

procedure-name

コンパイルするDEC XTPUプロシージャ。 プロシージャは現在のバッファに格納されていなければなりません。 プロシージャ名を短縮することは可能ですが, ワイルドカードを使用することはできません。 名前では大文字と小文字は区別されません。 複数の名前が要求と一致する場合には,日本語EVEは一致する名前のリストを表示し, 適切な名前を選択できるようにします。プロシージャを指定しなかった場合には, 日本語EVEはプロシージャを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, プロシージャを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

* (アスタリスク・ワイルドカード・シンボル)

アスタリスク・ワイルドカード・シンボル( * )は, バッファ内のすべてのプロシージャをコンパイルすることを指定します。 これは EXTEND ALL コマンドを使用した場合と同じです。


説明

日本語EVEの機能を拡張するために1つ以上のDEC XTPUプロシージャをコンパイルします ( EXTEND XTPU コマンドと同じ)。 現在のバッファに格納されているプロシージャの名前を指定するか, またはアスタリスク・ワイルドカード( * )を使用して現在のバッファに格納されているすべてのプロシージャを指定できます。

コンパイラ・メッセージはメッセージ・ウィンドウ(日本語EVE画面の一番下)に表示されます。 すべてのコンパイラ・メッセージを表示する場合には, BUFFER MESSAGES コマンドを使用してMessagesバッファを現在のウィンドウに表示します。

EXTEND コマンドはプロシージャを実行するわけではありません。 コンパイルしたプロシージャを実行する場合には, 日本語EVEの XTPU コマンドを使用し, その後にプロシージャの名前を指定します。 将来の編集セッションのために,コンパイルしたプロシージャを保存する場合には, SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。


次のコマンドはUSER_PROCという名前のプロシージャをコンパイルします。
     Command: EXTEND EVE user_proc
     EVE が拡張されました: USER_PROC


EXTEND THIS


形式

     EXTEND THIS


説明

カーソルが設定されているDEC XTPUプロシージャをコンパイルします。 これは EXTEND EVE コマンドと同じですが, プロシージャ名を入力する必要はありません。 このコマンドは,長い名前のプロシージャをコンパイルする場合や, 他のプロシージャに類似した名前を持つプロシージャをコンパイルするときに便利であり, このようなプロシージャの名前の入力を不要にします。

【操作方法】

  1. コンパイルするプロシージャ内の任意の位置にカーソルを移動します (つまり,PROCEDURE文とENDPROCEDURE文の間の任意の場所にカーソルを移動します)。

  2. EXTEND THIS コマンドを使用します。
コンパイラ・メッセージはメッセージ・ウィンドウ(日本語EVE画面の一番下)に表示されます。 すべてのコンパイラ・メッセージを表示する場合には, BUFFER MESSAGES コマンドを使用してMessagesバッファを現在のウィンドウに表示します。

EXTEND コマンドはプロシージャを実行するわけではありません。 コンパイルしたプロシージャを実行する場合には, 日本語EVEの XTPU コマンドを使用し, その後にプロシージャの名前を指定します。 将来の編集セッションのために,コンパイルしたプロシージャを保存する場合には, SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。

EXTEND を単独で指定した場合には,EXTEND THIS と同意語です。 しかし,HELP EXTEND コマンドを使用した場合には, 日本語EVEはすべての EXTEND コマンドに関するヘルプを表示します。


EXTEND TPU


形式

     EXTEND TPU  {procedure-name} 
                 *


説明

EXTEND EVE コマンドと同じ。 日本語EVEの機能を拡張するために1つ以上のDEC XTPUプロシージャをコンパイルします。


FILL


形式

     FILL


説明

選択領域,検索領域,現在の段落のいずれかの書式を変更し(再ラップ), バッファのマージンに従って1行にできるだけ多くの単語を挿入します。 通常,新しいテキストを挿入したり,マージンを変更した場合などのように, バッファを何らかの方法で変更した場合には, テキストの形式を変更するために FILL コマンドを使用します。

【操作方法】

  1. FILL 操作の対象となるテキストを強調表示する場合には SELECTFINDWILDCARD FIND のいずれかを使用します (選択領域は検索領域より優先します)。 また,FILL操作の対象となる段落の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. FILL コマンドを使用します。高輝度表示は取り消されます。 カーソルは FILL 操作の対象となる領域の最後に移動するか, または FILL 操作の対象となる段落の最後に移動します。
日本語EVEでは,段落は次のいずれかによって区切られます。 FILL は,段落や領域の先頭と最後にあるタブとスペースを削除しますが, テキストの内部のタブやスペースは変更しません。 領域に対して FILL 操作を実行した場合, 段落区切りとしてのブランク行とページ区切りはそのまま保存されます。 この機能は,書式を変更するために複数の段落やバッファ全体を選択するときに役立ちます。

SET PARAGRAPH INDENT コマンドを使用し, 0(省略時の設定)以外の字下げを指定した場合には, 段落の先頭から始まらない領域に対して FILL 操作を実行することはできません。


FILL PARAGRAPH


形式

     FILL PARAGRAPH


説明

現在の段落の書式を変更することにより(再ラップすることにより), バッファのマージンに従って1行にできるだけ多くの単語を挿入します。 通常,新しいテキストを挿入したり,マージンを変更するなどのように, 何らかの方法でバッファを変更した場合には,その後, FILL コマンドを使用してテキストの書式を変更します。

【操作方法】

  1. FILL 操作を実行する段落の内部の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. FILL PAPRAGRAPH コマンドを使用します。 カーソルは段落の最後に移動します。
日本語EVEでは,段落は次のいずれかによって区切られます。 FILL PARAGRAPH コマンドは段落の先頭と最後にあるタブとスペースを削除しますが, 段落の内部にあるタブとスペースは変更しません。


FILL RANGE


形式

     FILL RANGE


説明

選択領域または検索領域の書式を変更することにより(再ラップすることにより), バッファのマージンに従って1行にできるだけ多くの単語を挿入します。 通常,新しいテキストを挿入したり,マージンを変更するなどのように, 何らかの方法でバッファを変更した場合には, FILL コマンドを使用してテキストの書式を変更します。

【操作方法】

  1. FILL 操作の対象となるテキストを高輝度表示表示するために, SELECTFINDWILDCARD FIND コマンドのいずれかを使用します (選択領域は検索領域より優先します)。

  2. FILL RANGE コマンドを使用します。高輝度表示は取り消されます。 カーソルは移動しません(つまり,FILL 操作の対象となる領域の最後から移動しません)。
FILL RANGE は領域の先頭と最後にあるタブとスペースを削除しますが, テキストの内部のタブとスペースは変更しません。 領域に対して FILL 操作を実行した場合, 段落区切りとしてのブランク行とぺージ区切りはそのまま保存されます。 この機能は,書式を変更するために複数の段落やバッファ全体を選択するときに便利です。

SET PARAGRAPH INDENT コマンドを使用し, 0(省略時の設定)以外の字下げを指定した場合には, 段落の先頭から始まらない領域に対して FILL 操作を実行することはできません。


FIND


形式

     FIND  search-string 


パラメータ

search-string

検索するテキスト。大文字と小文字を区別せずに, 一致するすべての文字列を検索する場合には,すべて小文字を使用します。 大文字と小文字を正確に区別する場合には, 大文字と小文字の組み合わせまたはすべて大文字を, 検索したい文字列どおりに使用します。 日本語EVEは検索文字列内のアクセント記号なども正確に照合します。 検索文字列を指定しなかった場合には, 日本語EVEは検索文字列を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ Find ]キーだけを押し,検索文字列を入力しなかった場合には, 前に指定した文字列が検索されます。プロンプトに対して[ return ]キーだけを押し, 検索文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

指定したテキスト文字列(または入力した文字列)を現在のバッファから検索します。 文字列を検索できた場合には,日本語EVEはカーソルをその文字列の先頭に移動し, 検索したテキストを強調表示します。

FIND として定義されているキーを押した場合や,このコマンドを入力し, 日本語EVEが検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には, 方向設定キーを押し,その方向で検索を開始することにより, 応答を終了できます。たとえば,EDTキーパッドを使用しているときは, 順方向の場合には[ KP4 ]を押し,逆方向の場合は[ KP5 ]を押すことができます。 [ return ]を押すことにより応答を終了する場合には, 検索操作はステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向で開始されます。

反対の方向からだけ文字列を検索できる場合には, 日本語EVEは検索の方向を変更するかどうかを質問します。 検索の方向を変更する場合には,[ return ]を押します。方向を変更せずに, 検索を終了する場合には,NOと入力し,[ return ]を押します。 文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。

検索されたテキストは高輝度表示され,カーソルは文字列の先頭に移動します。 選択領域が設定されていない場合には,選択領域に対する場合と同様に, 検索領域に対してEVEコマンド,EDTキーパッド・キー,WPSキーパッド・キーを使用できます。 選択領域が設定されている場合には,操作は選択されたテキストに対して実行されますが, そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります。 表 4-3は使用できるコマンドとキーパッド・キーを示しています。


表 4-3 検索領域の編集に使用できるコマンドとキー

日本語EVEコマンド: CAPITALIZE WORD
FILL または FILL RANGE
FIND NEXT
LOWERCASE WORD
OPEN SELECTED
REMOVE または CUT
STORE TEXT または COPY
UPPERCASE WORD
EDTキーパッド・キー APPEND ( [ KP9 ] )
FndNxt ( [ PF3 ] )
EDT Replace ( [ GOLD-KP9 ] )
Subs ( [ GOLD-Enter ] )
WPSキーパッド・キー Continue Search ( [ GOLD-. ] )
Continue Search/Select ( [ GOLD-/ ]または[ GOLD-? ] )
WPS Copy ( [ GOLD-MINUS ] )
WPS Cut ( [ MINUS ]または[ Remove ] )
Lower Case ( [ GOLD-KP3 ] )
WPS Replace ( [ GOLD-' ]または[ GOLD-" ] )
Upper Case ( [ KP3 ] )

高輝度表示を取り消すには,カーソルを範囲の外部に移動するか, または RESET コマンドを使用します。

[ Find ]を2回押すと,FIND コマンド,FIND SELECTED コマンド, REPLACE コマンド,WILDCARD FIND コマンドに最後に入力した文字列が検索されます。 [ Find ]を1回だけ押し,文字列を入力せずに[ return ]キーだけを押した場合には, 日本語EVEは FIND コマンドを実行しません。

省略時の設定では, FIND コマンドは検索文字列内のタブとスペースを正確に照合し, 同じ行の2つ以上の単語で構成される文字列を検索します。 SET FIND WHITESPACE コマンドを使用した場合には, 日本語EVEは単語の間に1つ以上のスペースやタブがあるかどうかや, 単語の間に行区切りがあるかどうか(たとえば,行の最後にMarkがあり, 次の行の先頭にTwainがある場合など)とは無関係に, Mark Twainのような2つ以上の単語で構成される文字列を検索します。 詳しい説明は,SET FIND WHITESPACE コマンドの説明を参照してください。

FIND コマンドを入力するときに,nextやselectedなどの単語を検索する場合には, これらの単語を引用符で囲むか, または検索文字列を要求するプロンプトを日本語EVEが表示するようにします。 このようにすれば, FIND NEXT コマンドや FIND SELECTED コマンドでの混乱を避けることができます。


次の例は,大文字と小文字を無視して指定した文字列をすべて検索する方法と, 大文字と小文字を正確に区別して検索する方法を示しています。

  1. 
    Command: FIND digital
    
    大文字と小文字の区別を無視して,digitalという単語をバッファからすべて検索します。 たとえば,日本語EVEは次のような単語を検索します。
    digital
    Digital
    DIGITAL
    digitALなどの,大文字と小文字の任意の組み合わせ

  2. 
    Command: FIND Digital
    
    大文字と小文字を正確に区別してDigitalという単語を検索します。 つまり,1文字目が大文字のDで,2文字目以降が小文字の文字列を検索します。


FIND NEXT


形式

     FIND NEXT


説明

FIND コマンド,FIND SELECTED コマンド, REPLACE コマンド, WILDCARD FIND コマンドにすでに入力した文字列の別の発生箇所を現在のバッファから検索します。

【操作方法】

  1. 必要な場合には,検索を開始する方向を設定します(順方向または逆方向)。 方向を設定しなかった場合には,日本語EVEは最後の検索の方向を使用します。

  2. FIND NEXT コマンドを使用するか,または[ Find ]を2回押します。
文字列を反対の方向からだけ検索できる場合には, 日本語EVEは検索の方向を変更するかどうかを質問します。 検索の方向を変更する場合には,[ return ]を押します。検索の方向を変更せず, 検索を終了する場合には,NOと入力し,[ return ]を押します。 文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。

文字列を検索できた場合には,日本語EVEは文字列の先頭にカーソルを移動し, 検索したテキストを高輝度表示します。選択領域が設定されていない場合には, COPY コマンド,FILL コマンド, REMOVE コマンド,UPPERCASE WORD コマンド, あるいはテキスト領域に対して機能する他のコマンドを使用できます (選択領域が設定されている場合には, 操作は選択されたテキストに対して実行されますが, そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります)。


次のコマンドはテキスト文字列(digital)を検索し,その後, そのテキストを再度検索し,検索方向を変更します。 検索方向を変更しても,バッファの方向が変更されるわけではなく, 後続の FIND NEXT コマンドの初期方向が変更されるだけです。
     Command: FIND digital
     Command: FIND NEXT
     逆方向にあります  検索しますか?


FIND SELECTED


形式

     FIND SELECTED


説明

入力した文字列ではなく,選択したテキスト文字列を現在のバッファから選択します。 このコマンドは特に,大文字と小文字を組み合わせた長い文字列 (書籍の名前や人名など)を実際に入力せずに検索するのに役立ちます。

【操作方法】

  1. 検索するテキストを選択します。

    DECwindowsでは,選択領域は日本語EVEの内部に存在しても, 同時に実行中の別の DECwindowsアプリケーションの内部に存在してもかまいません。

  2. FIND SELECTED コマンドを使用します。選択は取り消されます。
日本語EVEはまず,現在の方向にバッファを検索し,その後,逆方向に検索します。 反対方向にだけ文字列を検索できる場合には, 日本語EVEは検索の方向を変更するかどうかを質問します。 検索の方向を変更する場合には,[ return ]を押します。検索の方向を変更せず, 検索を終了する場合には,NOと入力し,[ return ]を押します。 文字列を検索できない場合には,カーソルは移動しません。

文字列を検索できた場合には,日本語EVEは文字列の先頭にカーソルを移動し, 検索したテキストを高輝度表示し,選択領域を取り消します。 その後,COPYFILLREMOVEUPPERCASE WORD, あるいはテキスト領域に対して使用できる他のコマンドも使用できます。

同じ文字列の別の発生箇所を検索する場合には, FIND NEXT コマンドを使用するか,または[Find]を2回押します。

検索領域が設定されており(検索したテキストが強調表示されている場合), 選択領域が設定されていない場合には, FIND SELECTED FIND NEXT と同じ操作を実行します。 検索領域と選択領域のどちらも設定されている場合には, FIND SELECTED は選択領域を使用します。


FORWARD


形式

     FORWARD


説明

現在のバッファの方向を順方向(左から右へ,上から下への方向)に設定します。 バッファの方向はステータス・ラインに表示されます。 バッファの方向は FIND MOVE BY LINE などのコマンドや一部のEDTキーパッドおよびWPSキーパッド・キーに影響を与えます。

ユーザが作成したバッファの場合には,省略時の方向は順方向です。 方向はバッファ固有の設定であり,1つのバッファを順方向に設定し, 別のバッファを逆方向に設定することができます。

日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には,省略時の方向は逆方向であり, これはテキスト・バッファの方向とは無関係です。

FIND または WILDCARD FIND として定義されているキーを押した場合や, いずれかのコマンドを入力し, 日本語EVEが検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には, 方向設定キーを押し,その方向で検索を開始することにより,応答を終了できます。 たとえば,EDTキーパッドでは,順方向の場合は[ KP4 ]を押し, 逆方向の場合は[ KP5 ]を押します。 [ return ]を押すことにより応答を終了した場合には,検索操作は, ステータス・ラインに表示されているバッファの現在の方向で開始されます。

RESET コマンドを使用した場合も(通常, 選択領域または検索領域を取り消すため),バッファの方向は順方向に設定されます。


次のコマンドはバッファの方向を順方向に設定し, カーソルをもっとも近い行末に移動します。
     Command: FORWARD
     Command: MOVE BY LINE


GET FILE


形式

     GET FILE  filespec 


パラメータ

filespec

編集または作成するファイル。 ファイル指定では論理名とワイルドカードを使用できます。 複数のファイルが要求と一致する場合には, 日本語EVEは一致するファイルのリストを表示し,適切なファイルを選択できるようにします。 1つの編集セッションで複数のファイルを編集できますが, 同時に指定できるのは1つのファイルだけです。 ファイルを指定しなかった場合には,日本語EVEはファイルを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, ファイルを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

指定したファイルを現在の日本語EVEウィンドウに表示し, 必要に応じて新しいバッファを作成します( OPEN コマンドと同じ)。 このコマンドを使用すれば,同じセッションで別のファイルを編集できます。

ファイルが存在する場合には, 日本語EVEはそのファイルを現在のウィンドウの新しいバッファに複写します。 ファイルが存在しない場合には,日本語EVEは新しい空のバッファを作成し, バッファ名としてファイル名およびファイル・タイプを使用します。 その名前を持つバッファがすでに存在し, ファイルに対応づけられていない場合には(たとえば, BUFFER コマンドや NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合), 日本語EVEはバッファを作成する前に,別の名前を要求します。

SET DIRECTORY LIST コマンドを使用している場合には, GET FILE コマンドは DIRECTORY LIST コマンドと同様に動作します。 詳しくは,DIRECTORY LIST コマンドの説明を参照してください。

編集セッションですでにオープンされているファイルを指定した場合には(つまり, すでにバッファが存在するファイル),そのバッファがまだ存在しているときは, 日本語EVEはそのファイルに対するバッファの最後の位置に戻ります。

新しいバッファのマージンや他の設定は, $DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファと同じです。 $DEFAULTS$ には,省略時のバッファ属性が登録されています。 詳しい説明は『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.13節 "$DEFAULTS$バッファの変更" を参照してください。


次のコマンドは,MEMO.TXTというファイルを検索し, カーソルをバッファ名の最後の位置に戻すか,または新しいバッファを作成します。
     Command: GET FILE memo.txt


GET WILDCARD FILES


形式

     GET WILDCARD FILE  wildcarded_filespec 


パラメータ

wildcarded_filespec

編集あるいは作成したいファイルのファイル指定。 ファイル指定に論理名やワイルドカードを使用することができます。 もしファイル指定に複数のファイルがマッチした場合, マッチしたすべてのファイルを読み込みます。 もしファイルを指定しなかった場合には,ファイル名を要求するプロンプトが表示されます。 何も入力せずに[ Do ]あるいは[ return ]キーを押すと,操作がキャンセルされます。


説明

GET WILDCARDED FILES コマンドは指定したファイルそれぞれについてバッファを作成します。 GET FILE コマンドとの違いは,同時に複数のファイルがオープンされることです。 このコマンドはひとつのコマンドで2つ以上のファイルをオープンすることができます。

もし該当するファイルがないとき(つまり指定したファイルが存在しないとき), GET WILDCARD FILE コマンドはワイルドカードをファイル指定に使用していてもいなくても新しいバッファは作成しません (この動きは GET FILE コマンドや OPENOPEN SELECTED コマンドと異なります。 これらのコマンドはファイルが存在してもしなくてもバッファを作成します)。

日本語EVEはひとつひとつのファイルについて, すでにオープンされていないかをチェックします。 もしすでにオープンされていなければ, ファイル名とファイル・タイプをバッファ名にしてバッファを作成します。 それからファイルの内容がその新しいバッファにコピーされます。 新しいバッファのマージンやその他の設定は$DEFAULTS$バッファと同じ設定になります (オンライン・ヘルプのDefaultsを参照)。 もしファイルがすでにオープンされていた場合には,バッファは作成されません。

2つかそれ以上のファイルがオープンされたとき, ワイルドカードに最後にマッチしたファイルのバッファが現在の画面に表示されます。 もしそのファイルがすでにオープンされているファイルだったときには, カーソルはそのバッファ上で最後にいた位置に移動します。 もしそのバッファが新しく作成されたものだったときには, カーソルはバッファの先頭に移動します。

オープンしたいファイル名と同じ名前で, ファイルに関連付けられていないバッファがすでにある場合, 日本語EVEはバッファを作成する前に別のバッファ名をきいてきます。 一回の GET WILDCARD FILES コマンドでバッファ名を要求するプロンプトが複数表示されることもあります。


GLOBAL REPLACE


形式

     GLOBAL REPLACE ┌ "old-string"["new-string"] ┐
                    └ old-string[new-string]    


説明

指定した"古い文字列"を検索し, その文字列と一致するすべての文字列を指定した"新しい文字列"に置き換えます。 このとき置き換えるかどうかの確認のプロンプトは表示されません。 これは REPLACE コマンドを使用して, 置き換える際の確認のプロンプトにALLと指定したときと同じ動きになります。 より詳しい説明は REPLACE コマンドの説明を参照してください。

指定した"古い文字列"のすべてを"新しい文字列"に置き換えてよいことがわかっている場合にのみ, このコマンドを使用します。


次の例はバッファに含まれるすべてのbirdという単語をflamingoに置き換えます。
     Command: GLOBAL REPLACE bird flamingo


GO TO


形式

     GO TO  maker-name 


パラメータ

maker-name

カーソルを移動する宛先となるマーカであり, MARK コマンドによってすでに指定されているマーカ。 マーカ名は短縮できますが,ワイルドカードを使用することはできません (たとえば,マーカ名ではアスタリスクは文字として取り扱われます)。 マーカ名では大文字と小文字は区別されません。 複数の名前が要求と一致する場合には,日本語EVEは一致する名前のリストを表示し, 適切な名前を選択できるようにします。マーカを指定しなかった場合は, 日本語EVEはマーカを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し,マーカを指定しなかった場合には, 操作は取り消されます。


説明

MARK コマンドによってすでにラベルを付けた位置にカーソルを移動します。 MARK コマンドと GO TO コマンドを使用すれば, 大きいバッファの内部を簡単に移動したり,バッファ間を簡単に移動できます。

マーカが現在のバッファ以外のバッファに存在する場合には, 日本語EVEはそのバッファを現在のウィンドウに表示します。 2つのウィンドウを使用している場合には, 日本語EVEはバッファを他のウィンドウに表示します。

マーカ名を確認する場合には,SHOW コマンドを使用します。

マーカは現在のセッションだけで有効であり, セッションからセッションに保存されるわけではありません。


次のコマンドは現在の位置をINTRO SECとしてマークして, 後でカーソルをその位置に移動します。
     Command: MARK intro sec
                     .
                     .
                     .
     Command: GO TO intro sec
     マークに移動します: intro sec


HELP


形式

     HELP  [topic-name] 


パラメータ

topic-name

ヘルプ情報が必要な日本語EVEコマンドまたは他のトピック。 トピック名は短縮できます (EDTキーパッドまたはWPSキーパッドの機能の名前を入力することはできません)。 複数の名前が要求と一致する場合には, 日本語EVEは一致するトピックのリストを表示し, 適切なトピックを選択できるようにします(たとえば, HELP SET と入力した場合には, 日本語EVEはすべての SET コマンドのリストを表示します)。 疑問符(?)を指定した場合や,トピックを指定しなかった場合には, 日本語EVEはトピックのリストを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キーを押すと,HELP は終了します。


説明

DEC XTPU組込みプロシージャも含めて,日本語EVEコマンド,キー, 他のトピックに関するオンライン・ヘルプを表示します。

日本語EVEには3種類のHELPトピックがあります。

省略時の設定では,[ Help ]キーは HELP KEYPAD として定義されており, キーパッド・ダイアグラムを描き,どのキーが定義されているかに応じて, エディタ・キーパッドとキーパッドのどちらか一方またはその両方を表示します。 その後,ヘルプ情報が必要なキーを押すことができます。

すべてのキー定義のリストを表示する場合には, HELP KEYS コマンドを使用するか,またはGOLDキーが設定されている場合には, [ GOLD-Help ]を押します。この操作を実行すると, 制御キーやGOLDキーの組み合わせも含めて, 現在定義されているすべてのキーのリストが表示されます。 その後,ヘルプ情報が必要なキーを押します。

DEC XTPU組込みプロシージャに関するヘルプが必要な場合には, HELP TPU コマンドを使用します。 このコマンドは日本語EVEの TPU コマンドに関するヘルプを表示し, XTPUHELPライブラリに切り換えます。その後,たとえば,COPY_TEXTなどのように, ヘルプ情報が必要な組込みプロシージャの名前を入力できます。 エディタに関するヘルプに戻るには,EVE と入力します。

長いHELPトピックをスクロールする場合には, [ Next Screen ]キーと[ Prev Screen ]キーを押します。

HELP を終了し,編集を再開するには,[ return ]を押します。

最後に表示したHELPトピックは, Helpという名前の日本語EVEシステム・バッファに格納されます。 Helpバッファの内容は, たとえば定義されているキーのリストの複写を保存するなどの目的でファイルに書き込むことができます (保存できます)。その場合の操作は次のとおりです。

  1. 必要なトピックに関するHELPを表示します。たとえば, 定義されているすべてのキーのリストが必要な場合には,次のコマンドを使用します。
         Command: HELP KEYS
    
    HELPを終了するには,[ return ]を押します。

  2. Helpバッファを現在のウィンドウに表示するには,次のコマンドを使用します。
         Command: BUFFER HELP
    
    たとえば,独自のコメントを追加するために,Helpバッファを編集できます。 FILL コマンドなどの一部の編集操作はHelpバッファの内部で使用できません。

  3. 最後に表示したトピックは,別の HELP コマンドを使用するまで (またはエディタを終了するまで)Helpバッファに格納されています。 Helpバッファの内容を保存する場合には,次のコマンドを実行します。 この例では,KEYDEFS.LISというファイルにバッファの内容を書き込みます。
         Command: WRITE FILE keydefs.lis
    


次の例は, 日本語EVEコマンドと他のトピックに関するヘルプを表示する方法を示しています。

  1. 
    Command: HELP
    
    ヘルプ情報を表示できるトピックのリストを表示します。 この後,ヘルプが必要なトピックの名前を入力できます。

  2. 
    Command: HELP CENTER LINE
    
    CENTER LINE コマンドに関するヘルプを表示します。

  3. 
    Command: HELP KEYPAD
    
    キーパッド・ダイアグラムを表示します( [ Help ]キーを押す操作と同じ)。 その後,ヘルプが必要なキーを押すことができます。 たとえば,EDTキーパッドまたはWPSキーパッドを使用している場合には, [ Ctrl/J ]を押すことにより,Delete Previous Wordキーに関するヘルプを表示できます。 また,ユーザが定義したキーに割り当てられているコマンドに関するヘルプを表示する場合には, そのキーを押すこともできます。

  4. 
    Command: HELP KEYS
    
    現在定義されているすべてのキーのリストを表示します ( [ GOLD- Help ]キーを押す操作と同じ)。その後,ヘルプが必要なキーを押します。 日本語EVE,EDTキーパッド,WPSキーパッド,ユーザ自身が定義したキーを押すことができます。

  5. 
    Command: HELP XTPU
    
    XTPU コマンドに関するヘルプを表示し, XTPU HELPライブラリに自動的に切り替えます。 その後,ヘルプが必要なDEC XTPU組込みプロシージャの名前を入力できます。 たとえば,COPY_TEXTやGET_INFOを指定できます。トピックの名前は短縮できます。 XTPU HELPトピックのリストが必要な場合には,疑問符(?)を入力します。 日本語EVEコマンドに関するヘルプに戻るには,EVE と入力します。


HENKAN MODE


形式

     HENKAN MODE  toggle 
                  rotate 
                  on 
                  off 


パラメータ

toggle

変換モード/非変換モードを切り替えます。

rotate

ローマ字漢字/かな漢字/半角漢字/記号/コードの5つのモードを切り替えます。 TAROキーパッドの[ F10 ]キーに相当します。

on

変換モードにセットします。

off

非変換モードにセットします。


説明

このコマンドは,変換モード/非変換モードの切り替えを行います。


INCLUDE FILE


形式

     INCLUDE FILE  filespec 


パラメータ

filespec

挿入するファイル。ファイル指定では論理名とワイルドカードを使用できます。 複数のファイルが要求と一致する場合には, 日本語EVEは一致するファイルのリストを表示し, 適切なファイルを選択できるようにします。 1つのバッファに複数のファイルを挿入できますが, 同時に挿入できるのは1つのファイルだけです。ファイルを指定しなかった場合には, 日本語EVEはファイルを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, ファイルを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

指定したファイルを現在のバッファに複写し,その内容を現在の行の前に挿入します。 バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 指定したファイルのテキストが挿入されます。 ファイルのテキストを挿入した後,カーソルは現在の文字から移動しません。

ファイルを挿入しても, バッファの名前やバッファに対応づけられている出力ファイルの名前が変更されるわけではありません。 挿入するファイルにタブ文字が含まれている場合には, 現在のバッファのタブ・ストップが適用されます。 ファイルを挿入してもテキストの書式は変更されません(再ラップされません)。 バッファのマージンに従ってテキストの書式を変更するには, FILL コマンドを使用します。

もし SET DIRECTORY LIST コマンドを使用している場合には, INCLUDE FILE コマンドを使用すると DIRECTORY LIST コマンドと同じファイル選択リストが表示されます。 ここで挿入したいファイルを選択してください。 詳しくは,DIRECTORY LIST コマンドの説明を参照してください。


次のコマンドは,MORE.DATというファイルを挿入し, それを現在のバッファにコピーします。
     Command: INCLUDE FILE more.dat


INSERT HERE


形式

     INSERT HERE


説明

すでに複写または削除した内容を現在の位置に挿入します (PASTEコマンドと同じ)。

【操作方法】

  1. 複写または削除したテキストを挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. INSERT HERE コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, テキストは挿入されます。既存のテキストは左から右へ,または上から下に移動されます。 挿入するテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右側に挿入される可能性があり, 部分的に表示されなくなる可能性があります。 必要な場合には,テキストの書式を変更するために(再ラップするために), FILL コマンドを使用します。

設定に応じて,テキストは日本語EVEのInsert Hereバッファから挿入されるか, またはDECwindowsクリップボードから挿入されます。 省略時の設定はNOCLIPBOARDであり,この場合はInsert Hereバッファが使用されます。 詳しい説明は,SET CLIPBOARD コマンドの説明を参照してください。


INSERT MODE


形式

     INSERT MODE


説明

現在のバッファのモードを重ね書きモードではなく,挿入モードに設定します。 挿入モードでは,新しいテキストは現在の位置に挿入され, カーソルと既存のテキストは左から右へ,または上から下に移動されます。

バッファのモードはステータス・ラインに表示されます。 テキストを編集する場合には,省略時のモードは挿入モードです。 モードはバッファ固有の設定であり,1つのバッファを挿入モードに設定し, 別のバッファを重ね書きモードに設定できます。

日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には, 省略時のモードはターミナル設定と同じであり (DCLのSET TERMINALコマンドにしたがいます), テキスト・バッファのモードとは無関係です。


INSERT PAGE BREAK


形式

     INSERT PAGE BREAK


説明

現在の位置に“ハード”・ページ区切りを挿入します。 これはフォーム・フィードであり,小さいFFとして表示されます。

【操作方法】

  1. 新しいページを開始する位置にカーソルを移動します。

  2. INSERT PAGE BREAK コマンドを使用します。
日本語EVEは次の方法でフォーム・フィードを単独の行に挿入します。 ページ区切りを消去するには, MOVE BY PAGE コマンドを使用してページ区切りの上にカーソルを移動し, ERASE LINE コマンドを使用するか, またはそのコマンドに類似したEDTキーパッド・キーまたはWPSキーパッド・キーを使用します。

1ページ54行でソフト・ページ区切りを挿入する場合には, PAGINATE コマンドを使用します。


KIGOU


形式

     KIGOU


説明

このコマンドを使って,DEC漢字コード表の記号を入力できます。 KIGOU コマンドを実行すると, 画面の1番下(ステータス・ラインの下)にDEC漢字コード一覧表が1行ずつ表示されます。

図 4-3 KIGOUコマンド画面

矢印キー([↑],[↓],[→],[←])で上下左右にカーソルを移動できます。 [Return]キーを押すと,カーソルが置かれている記号を入力して, コマンドを終了します。[Select]キーを使えば, コマンドを終了せずに記号を何文字でも入力することができます。 記号を入力しないでコマンドを終了するときは[Ctrl/Z]を押してください。

記号モードを1度終了し,再度 KIGOU コマンドを実行すると, 前回終了時と同じラインが表示されます。[GOLD/↑]で一覧表の先頭に, [GOLD/↓]で最後に移動できます。

■ 記号コマンドをキー定義する方法 ■

KIGOU コマンドを頻繁に使う場合は,コマンドをキーに定義すると便利です。 イニシャライゼーション・ファイルSYS$LOGIN:JEVE$INIT_V3.EVEに, 以下の1行を追加してください。

     DEFINE KEY=GOLD/Z KIGOU
これで,[GOLD/Z]で KIGOU コマンドが実行されます。


KIGOU BY CODE


形式

     KIGOU BY CODE


説明

このコマンドを使って,DEC漢字コード表の記号を入力できます。 変換したい記号のコード番号がわかっている場合には, KIGOU BY CODE コマンドが便利です。

KIGOU BY CODE コマンドを実行すると, [ ]内のコード番号が空白/入力可能になるので,ここに番号を入力すると, そのラインが表示されます。


■ 記号コマンドをキー定義する方法 ■

KIGOU BY CODE コマンドを頻繁に使う場合は, コマンドをキーに定義すると便利です。 イニシャライゼーション・ファイルSYS$LOGIN:JEVE$INIT_V3.EVEに, 以下の1行を追加してください。

     DEFINE KEY=GOLD/X KIGOU BY CODE
これで,[GOLD/X]で KIGOU BY CODE コマンドが実行されます。


LEARN


形式

     LEARN


説明

一連のキーストロークを学習し,それを1つのキーとして記憶します。 学習シーケンスはコマンドまたはテキスト,あるいはその両方で構成できます (一部のテキスト・エディタやワード・プロセッサでは,これをマクロと呼びます)。

【操作方法】

  1. LEARN コマンドを使用してキーストロークの記録を開始します。

  2. 日本語EVEは学習が必要なキーストロークを入力するように要求するプロンプトを表示します。 テキストまたはコマンド,あるいはその両方を入力でき, すでに定義しているキーを押すことも可能です。

  3. 学習シーケンスを終了し,記憶するには, [ Ctrl/R ] (REMEMBER として定義されているキー)を押します。 この場合,REMEMBER コマンドは入力しないでください。

  4. 日本語EVEは定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。 次のいずれかのキーを押すことができます。 この場合,記憶するシーケンスで使用したキーは押さないでください。
LEARN コマンドと REMEMBER コマンドは, 指定されたキーの現在の定義を無効にします。 これは,指定されたキーの現在の定義が日本語EVEの省略時の設定である場合も, EDTキーパッドやWPSキーパッドである場合も,ユーザ独自の定義である場合も同様です。 たとえば,学習シーケンスとして定義したキーが, 通常はEDTやWPSなどのキーパッド設定によって定義されている場合には, 新しい定義はキーパッド定義を無効にします。 キーのキーパッド定義を復元するには,UNDEFINE KEY コマンドを使用します。

キー定義は編集セッション全体で有効であり,また,キーを再定義したり, 定義を取り消すまで有効です。将来のセッションのためにキー定義を保存する場合には, SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。 学習シーケンスをイニシャライゼーション・ファイルに登録することはできません。

学習シーケンスは,シーケンスが作成されたときのキー定義を記録するわけではなく, キーストロークを記録します。したがって,学習シーケンスを「再生」する前に, シーケンスで使用したキーが適切に定義されているかどうかを確認し,また, シーケンスに影響を与える設定が正しいかどうかも確認してください。 これらの条件が満足されない場合には,学習シーケンスは異常終了したり, 予想どおりに機能しないことがあります。 学習シーケンスが何を実行するかに応じて,次のことを確認する必要があります。

マウス操作(DECwindowsのメニュー項目を選択するなどの操作) を学習シーケンスとして登録することはできません。


次の例では,INSERT HERE コマンドと FILL PARAGRAPH コマンドを[ F20 ]に割り当てるために, 学習シーケンスを作成しています。 この後,[ F20 ]を押すと,複写または削除したテキストが挿入され, 現在の段落に対して FILL 操作が実行されます。
     Command: LEARN
     学習するキー・ストロークを入力し,Ctrl/R を押してください
     [ Do ] (を押す)
     Command: INSERT HERE [ return ] (を押す)
     [ Do ] (を押す)
     Command: FILL PARAGRAPH  [ return ] (を押す)
     [Ctrl/R] (を押す)
     記憶させたいキーを押してください
     [ F20 ] (を押す)
     キー・ストロークが記憶されました


LINE


形式

     LINE  integer [procedure-name] 


パラメータ

integer

カーソルを移動する宛先の行番号。 バッファ内の総行数より大きい値を指定した場合には, 日本語EVEはカーソルをバッファの最後に移動します。 行番号を指定しなかった場合には,日本語EVEは行番号を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 行番号を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

procedure-name

指定した行が含まれるDEC XTPUプロシージャ。 プロシージャは現在のバッファに存在しなければなりません。 プロシージャ名は短縮できますが,ワイルドカードを使用することはできません。 名前では大文字と小文字は区別されません。 複数のプロシージャが要求と一致する場合には, 日本語EVEは一致するプロシージャのリストを表示し, 適切なプロシージャを選択できるようにします。 一部のコンパイラ・メッセージはプロシージャ内の行番号を参照します。 したがって,プロシージャを指定できる機能は役立ちます。


説明

ユーザが番号で指定した行の先頭にカーソルを移動します。 指定する行は現在のバッファの内部に存在するか, またはバッファ内の指定したDEC XTPUプロシージャの内部に存在しなければなりません。

バッファの現在の行番号と総行数を確認するには,WHAT LINE コマンドを使用します。


次の例では,バッファ内の特定の行にカーソルを移動する方法と, 指定したプロシージャ内の特定の行にカーソルを移動する方法を示しています。

  1. 
    Command: LINE 10  
    
    現在のバッファの行10 (10行目)の先頭にカーソルを移動します。

  2. 
    Command: LINE 10 user_proc
    
    現在のバッファ内のUSER_PROCという名前のプロシージャの行10 (10行目)の先頭にカーソルを移動します。


LOWERCASE WORD


形式

     LOWERCASE WORD


説明

1つの単語,選択領域,または検索領域内の英字を小文字に変換します。

【操作方法】

  1. 必要に応じて SELECTFIND, または WILDCARD FIND を使用して変換操作の対象となるテキストを高輝度表示します。 または小文字に変換する1つの単語の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. LOWERCASE WORD コマンドを使用します。 高輝度表示は取り消されます。カーソルは次の単語の先頭に移動します。
選択領域または検索領域を設定している場合には, LOWERCASE WORD は領域内の英字を最初の文字から順に英字に変更します (領域内の最初の文字が単語の1文字目でない場合でも)。 選択領域は検索領域より優先します。

選択領域または検索領域が設定されていない場合には, LOWERCASE WORD は現在の単語に対して機能します。 現在の位置が単語と単語の間にある場合には, このコマンドは現在の行の次の単語に対して機能します。


次のコマンドは,すでに指定したテキスト文字列を検索し, その領域内のすべての英字を小文字に変換します。
     Command: FIND NEXT
     Command: LOWERCASE WORD


MARK


形式

     MARK  marker-name 


パラメータ

marker-name

バッファ内の現在の位置をマークするために使用する名前。 マーカ名では大文字と小文字は区別されず,名前の内部でスペースも使用できます。 ワイルドカードを使用することはできません (たとえば,マーカ名ではアスタリスクは文字として取り扱われます)。 すでに使用しているマーカ名を指定した場合には,前のマーカは取り消されます。 マーカを指定しなかった場合には,日本語EVEはマーカを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, マーカ名を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

表示されないマーカを現在の位置に設定し, それをユーザが指定した名前と対応づけます。 あとで GO TO コマンドを使用することにより, マークした位置に戻すことができます。このようにすれば, 大きいバッファの内部を移動したり,バッファ間で移動する操作を簡単に実行できます。

マーカ名を確認するには,SHOW コマンドを使用します。

マーカは現在のセッションだけで有効であり, セッションからセッションへ保存することはできません。


次のコマンドは現在の位置をINTRO SECとしてマークし, 後でその位置にカーソルを移動します。
     Command: MARK intro sec
     現在位置がマークされました
                    .
                    .
                    .
     Command: GO TO intro sec


MOVE BY LINE


形式

     MOVE BY LINE


説明

ステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向(順方向または逆方向)に, 一度に1行ずつカーソルを移動します。

【操作方法】

  1. 必要な場合には,移動の方向を設定します(順方向または逆方向)。

  2. MOVE BY LINE コマンドを使用します。
順方向の場合には,カーソルは現在の行の最後に移動するか, または現在の位置が行の最後である場合には,次の行の最後に移動します。 逆方向の場合には,カーソルは現在の行の先頭に移動します。 現在の位置がすでに行の先頭である場合には,前の行の先頭に移動します。 バッファの最後または先頭に到達するまで,操作を繰り返すことができます。


MOVE BY PAGE


形式

     MOVE BY PAGE


説明

ステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向(順方向または逆方向)に, 一度に1ページずつカーソルを移動します。 ページはフォーム・フィード文字 (通常は小さいFFとして表示される)によって区切られるか, またはバッファの先頭または最後によって区切られます。

【操作方法】

  1. 必要な場合には,移動の方向を設定します(順方向または逆方向)。

  2. MOVE BY PAGE コマンドを使用します。 ページ区切りがウィンドウの先頭にくるように,バッファはスクロールされます。
次のページ区切りまたは前のページ区切りが存在しない場合には, カーソルはバッファの最後またはバッファの先頭まで移動します。

ページ区切りについての詳しい説明は, INSERT PAGE BREAK コマンドと PAGINATE コマンドの説明を参照してください。


MOVE BY WORD


形式

     MOVE BY WORD


説明

ステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向(順方向または逆方向)に, 一度に1単語ずつカーソルを移動します。

【操作方法】

  1. 必要な場合には,移動の方向を設定します(順方向または逆方向)。

  2. MOVE BY WORD コマンドを使用します。
順方向の場合には,カーソルは次の単語の先頭に移動します。 つまり,単語の1文字目(スペース以外の文字)に移動します。 逆方向の場合には,現在の単語の先頭に移動します。 現在の位置が単語の先頭である場合には,前の単語の先頭に移動します。 バッファの最後または先頭に到達するまで,操作を繰り返すことができます。


MOVE DOWN


形式

     MOVE DOWN


説明

カーソルを一度に1行ずつ下に移動します。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には,テキストが存在する場合も, 存在しない場合も,カーソルは画面の同じカラムを下に移動します。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,EDT,WPS, あるいは他のエディタの場合と同様に,カーソルは各行で対応する位置を下に移動します。 たとえば,現在の行が次の行より長く,カーソルが行の最後にある場合には, MOVE DOWN コマンドを使用すると,カーソルは次の行の最後に移動します。 バッファの使用されていない部分にカーソルを移動することはできません。

現在の位置がバッファの最後である場合には,カーソルは移動しません。 ただし,バッファがウィンドウの長さより短く,カーソルがフリー・カーソルである場合は例外です。 したがって,[End of file]マーカをこえてカーソルを移動することができます。 この操作を実行した場合には,次の編集操作(テキストの入力など)によって, [End of file]マーカの位置は適切に変更されます。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。


MOVE LEFT


形式

     MOVE LEFT


説明

カーソルを一度に1文字または1カラムずつ左に移動します。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には,文字がすでに存在する場合も, 存在しない場合も,カーソルはバッファ内のどこにでも移動できます。 たとえば,左マージンが1より大きい場合には, カーソルを左マージンの左に移動することができます。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,行の先頭から前の行の最後に移動します。 日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には, カーソルは常にバウンド・カーソルであり,行の先頭をこえて移動することはできません。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。


MOVE RIGHT


形式

     MOVE RIGHT


説明

カーソルを一度に1文字または1カラムずつ右に移動します。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には,文字がすでに存在する場合も, 存在しない場合も,カーソルはバッファ内のどこにでも移動できます。 たとえば,右マージンの右に移動することができます。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,行の最後から次の行の先頭に移動します。 日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には, カーソルは常に固定カーソルであり,行の最後をこえて移動することはできません。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。


MOVE UP


形式

     MOVE UP


説明

カーソルを一度に1行ずつ上に移動します。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には, テキストが存在するかどうかとは無関係に,カーソルは画面の同じカラムを上に移動します。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,EDTやWPS, あるいは他のエディタの場合と同様に,カーソルは対応する行の位置を上に移動します。 たとえば,現在の行が前の行より長く,現在の位置が行の最後である場合には, MOVE UP を実行すると,カーソルは前の行の最後に移動します。 バッファの使用されていない部分にカーソルを移動することはできません。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。


NEW


形式

     NEW


説明

新しいバッファを作成し,そのバッファを現在の日本語EVEウィンドウに表示します。 カーソルは新しいバッファの先頭に移動します。

新しいバッファの名前はMAINです。 MAINという名前のバッファがすでに存在する場合には, 日本語EVEは作成する新しいバッファの名前を要求します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, バッファ名を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。 既存のバッファと同じ名前を持つバッファを作成することはできません。 たとえば,MESSAGESという名前のバッファを作成することはできません。 これは,その名前を持つシステム・バッファが日本語EVEに存在するからです (Messagesバッファは編集セッションで受信したメッセージを格納するために使用されます)。 ユーザが作成したバッファのリストを表示する場合には, SHOW BUFFERS コマンドを使用します。 日本語EVEが作成したバッファのリストを表示する場合には, SHOW SYSTEM BUFFERS コマンドを使用します。

ユーザが作成するバッファのマージンやその他の設定は, $DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファの設定と同じです。 $DEFAULTS$ には,省略時のバッファ属性が登録されています。 詳しい説明は,『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.13節 "$DEFAULTS$バッファの変更" を参照してください。


次のコマンドは,新しいバッファを作成します。 MAINという名前のバッファはすでに存在しているため, 日本語EVEはバッファ名を要求します。この例では, 新しいバッファをTESTとして設定しています。
     Command: NEW
     バッファ名を入力してください(キャンセル → Return): test


NEXT BUFFER


形式

     NEXT BUFFER


説明

次のバッファを現在の日本語EVEウィンドウに表示し, バッファがまだ存在する場合には,カーソルをそのバッファの最後の位置に戻します。 このコマンドを使用すれば,バッファ名を入力せずに,2つのバッファを切り換えたり, 複数のバッファを順に表示できます (このコマンドは新しいバッファを作成するわけではなく, 削除したバッファを再作成するわけでもありません)。

2つのバッファだけを使用している場合に, NEXT BUFFER コマンドを繰り返し実行すると, 2つのバッファが交互に切り換えられます。 3つ以上のバッファを使用している場合には,次のバッファは, バッファを作成した順序によって決定されます。 バッファのリストを表示する場合には,SHOW BUFFERS コマンドを使用します。

DECwindowsでは, ステータス・ラインに表示されているバッファ名の上でMB1をクリックすることにより, バッファを切り替えることができます。 この機能は NEXT BUFFER コマンドと同じです。


次の例では,ALPHA.TXTというファイルを編集し,その後, BETA.TXTというファイルを編集します。 その後,NEXT BUFFER コマンドを実行することにより,ALPHA.TXTバッファに戻ります。
     Command: GET FILE alpha.txt
                     .
                     .
                     .
     Command: GET FILE beta.txt
                     .
                     .
                     .
     Command: NEXT BUFFER


NEXT CLAUSE


形式

     NEXT CLAUSE


説明

このコマンドは,かな漢字変換の対象となる文節を次の文節に移動します (反転表示部分が右に移動します)。 現在の文節が最後の文節である場合には,最初の文節に移動します。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


NEXT SCREEN


形式

     NEXT SCREEN


説明

次の画面(現在の日本語EVEウィンドウの長さにほぼ相当する量)を表示するために, 垂直方向にスクロールします。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には, テキストが存在するかどうかとは無関係に, カーソルは画面の同じカラムを下に移動します。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,テキストの形状に応じて, カーソルは各行の対応する位置を下に移動します。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。

長いヘルプ・トピックをスクロールする場合にも,NEXT SCREEN を使用します。


NEXT WINDOW


形式

     NEXT WINDOW


説明

日本語EVEで2つ以上のウィンドウを使用している場合には, カーソルを次のウィンドウの最後の位置に移動します (OTHER WINDOW コマンドと同じ)。

たとえば,日本語EVEメイン・ウィンドウを3つのウィンドウに分割した場合には, NEXT WINDOW コマンドは次の操作を実行します。

2つのウィンドウだけを使用している場合には,NEXT WINDOW コマンド, OTHER WINDOW コマンド,PREVIOUS WINDOW コマンドは同じです。

曖昧なコマンドを入力した場合などのように,Choicesバッファが表示される場合には, NEXT WINDOW として定義されているキーを押すことにより, Choicesバッファとコマンド・ラインを切り替えることができます。


ONE WINDOW


形式

     ONE WINDOW


説明

日本語EVEメイン・ウィンドウが2つ以上のウィンドウに分割されている場合に, 1つの大きいウィンドウに復元します。

【操作方法】

  1. 保存するウィンドウの内部の任意の場所にカーソルを移動します。 NEXT WINDOW コマンド,OTHER WINDOW コマンド, PREVIOUS WINDOW コマンドのいずれかを使用します。 DECwindowsの場合には,マウスを使用してポインタを移動し, MB1をクリックすることにより,カーソルをウィンドウに移動できます。

  2. ONE WINDOW コマンドを使用します。
日本語EVEは現在のウィンドウを除き,他のすべてのウィンドウを削除します。 ただし,これらのウィンドウに対応するバッファは削除されません。


OPEN


形式

     OPEN  filespec 


説明

GET FILE コマンドと同じ。 指定したファイルを現在の日本語EVEウィンドウに表示し, 必要に応じて新しいバッファを作成します。 このコマンドを使用すれば,同じセッションで別のファイルを編集できます。


OPEN SELECTED


形式

     OPEN SELECTED


説明

選択または検索した名前を持つファイルをオープンします。 これは GET FILE コマンドや OPEN コマンドと同じ操作を実行しますが, ファイル名を入力する必要はありません。このコマンドは特に, 長い名前を持つファイルをオープンする場合や, 他のファイルに類似した名前を持つファイルをオープンする場合に便利であり, 名前を正確に入力する必要がなくなります。

【操作方法】

  1. 編集または作成するファイルの名前を強調表示するために,SELECTFINDWILDCARD FIND コマンドのいずれかを使用します。

    選択領域は検索領域より優先します。 DECwindowsでは,選択領域は日本語EVEの内部に存在しても, 同時に実行されている別のDECwindowsアプリケーションの内部に存在してもかまいません。

  2. OPEN SELECTED コマンドを使用します。
ファイルが存在する場合には, 日本語EVEはそのファイルを現在のウィンドウの新しいバッファに複写します。 ファイルが存在しない場合には,日本語EVEは新しい空のバッファを作成し, バッファ名としてファイル名およびファイル・タイプを使用します。 その名前を持つバッファがすでに存在し, ファイルに対応づけられていない場合には(たとえば, BUFFER コマンドや NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合), 日本語EVEはバッファを作成する前に,別の名前を要求します。

編集セッションですでにオープンしたファイル(つまり, すでにバッファが設定されているファイル)を指定した場合には, バッファがまだ存在するときは, 日本語EVEはそのファイルに対するバッファの最後の位置に戻ります。

新しいバッファのマージンや他の設定は, $DEFAULTS$という日本語EVEシステム・バッファと同じ設定になります。 $DEFAULTS$ には,省略時のバッファ属性が登録されています。 詳しい説明は,『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.13節 "$DEFAULTS$バッファの変更" を参照してください。


OTHER WINDOW


形式

     OTHER WINDOW


説明

NEXT WINDOW コマンドと同じ。 日本語EVEで2つ以上のウィンドウを使用している場合には, 次のウィンドウの最後の位置にカーソルを移動します。


OVERSTRIKE MODE


形式

     OVERSTRIKE MODE


説明

現在のバッファのモードを挿入モードではなく,重ね書きモードに設定します。 入力した各文字は現在の位置の文字と置き換えられます。

バッファのモードはステータス・ラインに表示されます。 テキストを編集する場合には,省略時のモードは挿入モードです。 モードはバッファ固有の設定であり,1つのバッファを挿入モードに設定し, 別のバッファを重ね書きモードに設定できます。

コマンド・ラインを編集する場合には,省略時のモードはターミナルの設定と同じです (DCLのSET TERMINALコマンドに従います)。 これはテキスト・バッファのモードとは無関係です。


PAGINATE


形式

     PAGEINATE


説明

1ページ54行でソフト・ページ区切りを挿入し, 54行以内にある既存のソフト・ページ区切りを消去します。 ソフト・ページ区切りはフォーム・フィードと空( null )文字であり, 小さいFFNLとして表示されます。

【操作方法】

  1. PAGINATE コマンドを使用します。 日本語EVEは前のページ区切りまたはバッファの先頭に戻り, 54行以内にページ区切りがないかどうかを確認します。

  2. 54行以内からソフト・ページ区切りが検出された場合には, 日本語EVEはそのページ区切りを削除し,1ページ54行でソフト・ページ区切りを挿入し, カーソルを次の行に移動します。ページ区切りは常に単独の行に表示されます。
PAGINATE コマンドを繰り返すことにより, バッファを1ページ54行に区切る操作を継続できます。

ハード・ページ区切りが検出された場合は, 日本語EVEはそのページ区切りの後の行で停止し, 必要に応じてそのページ区切りを消去できるようにします。 ハード・ページ区切りはフォーム・フィードのみであり, 通常 INSERT PAGE BREAK コマンドによって挿入されます。

バッファ内のページ区切り(ソフト・ページ区切りまたはハード・ページ区切り) を確認する場合には,MOVE BY PAGE コマンドを使用します。


PASTE


形式

     PASTE


説明

INSERT HERE コマンドと同じ。複写または削除したテキストを挿入します。

PASTE コマンドはWPSキーパッドのPASTEキーと同じではありません。 PASTE (または INSERT HERE )コマンドは,設定に応じて, 日本語EVEのInsert HereバッファまたはDECwindowsクリップボードを使用します。 WPSのPasteキーはInsert HereバッファまたはWPSスタイルの代替ペースト・バッファを使用しますが, クリップボードは使用しません。


PREVIOUS CLAUSE


形式

     PREVIOUS CLAUSE


説明

このコマンドは,かな漢字変換の対象となる文節を1つ前の文節に移動します (反転表示部分が左に移動します)。現在の文節が最初の文節である場合には, 最後の文節に移動します。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


PREVIOUS CONVERT


形式

     PREVIOUS CONVERT


説明

CONVERT コマンドを使って文字列を変換したとき, 表示されている変換候補の1つ前の候補を表示します。 CONVERT キーを押しすぎたときに使ってください。 CONVERT キーを押す前にこのコマンドを実行すると, CONVERT コマンドを実行した場合と同じ結果になります。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


PREVIOUS SCREEN


形式

     PREVIOUS SCREEN


説明

前の画面のテキスト(現在の日本語EVEウィンドウの長さにほぼ相当する量) を表示するために,垂直方向にスクロールします。

カーソルがフリー・カーソル(省略時の設定)の場合には, テキストが存在するかどうかとは無関係に,カーソルは画面の同じカラムを上に移動します。

カーソルがバウンド・カーソルの場合には,テキストの形状に応じて, カーソルは各行の対応する位置を上に移動します。

カーソルの移動タイプの設定についての説明は, SET CURSOR BOUND コマンドと SET CURSOR FREE コマンドの説明を参照してください。

長いヘルプ・トピックをスクロールする場合には,[Prev Screen]キーを使用します。


PREVIOUS WINDOW


形式

     PREVIOUS WINDOW


説明

日本語EVEで2つ以上のウィンドウを使用している場合には, 前のウィンドウの最後の位置にカーソルを移動します。

たとえば,日本語EVEメイン・ウィンドウを3つのウィンドウに分割した場合には, PREVIOUS WINDOW は次の操作を実行します。

2つのウィンドウだけを使用している場合には,PREVIOUS WINDOW コマンド, NEXT WINDOW コマンド,OTHER WINDOW コマンドは同じです。

曖昧なコマンドを入力した場合などのように,Choicesバッファが表示される場合には, PREVIOUS WINDOW として定義されているキーを押すことにより, Choicesバッファとコマンド・ラインを切り替えることができます。


QUIT


形式

     QUIT


説明

新しいファイルまたは既存のファイルの新しいバージョンを作成せずに, 編集セッションを終了します。この方法で編集セッションを終了した場合には, SAVE FILE コマンドまたは WRITE FILE コマンドを使用してすでに保存した編集セッションを除き, 他の編集結果は破棄されます。

ユーザが作成したバッファを変更した場合には, 日本語EVEはバッファの内容を保存せずに編集セッションを終了するかどうかを確認します (誤って編集結果を破棄するのを防止するため)。 バッファの内容を保存せずに,編集セッションを終了する場合には, プロンプトに対して[ return ]キーだけを押します。 バッファの内容を保存せずに編集セッションを終了する操作を実行しない場合には, NOと入力し,[ return ]キーを押します。

バッファを変更していない場合や,すべての編集結果をすでに保存している場合には, EXIT コマンドと QUIT コマンドは同じです。したがって, [ F10 ]や[ Ctrl/Z ]などの EXIT として定義されているキーを押すことにより, 編集セッションを終了できます。


次のコマンドは,編集結果を保存せずに,編集セッションを終了します。
     Command: QUIT
     セーブされていないバッファがあります,QUIT しますか [Yes]?


QUOTE


形式

     QUOTE


説明

キーを押すことにより指定した制御コードまたは他の文字を入力します。 コマンド文字列の一部として使用する文字や, バッファ内のテキストとして文字を入力するときに, その文字の特殊な意味を取り消すことができます。 一部の制御コードは逆疑問符として表示されます。

QUOTE はバッファのモードの影響を受けます (バッファのモードはステータス・ラインに表示されます)。 挿入モードでは,特殊な意味を取り消した文字は現在の位置に挿入されます。 重ね書きモードでは,特殊な意味を取り消した文字は現在の文字を置換します。

FIND コマンドや REPLACE コマンドに対して文字列を入力する場合には, 制御コードや他の文字の特殊な意味を取り消すことができます。 たとえば,SET TABS SPACES コマンドや SET TABS MOVEMENT コマンドを使用した場合には, 次に示す方法でタブ文字を検索するために, [ Tab ]または[ Ctrl/I ]の特殊な意味を取り消すことができます。

  1. FIND コマンドを使用し, 日本語EVEが検索文字列を要求するプロンプトを表示するようにします。

  2. プロンプトに対して, [ Ctrl/V ] (または QUOTE として定義したキー)を押します。

  3. タブ文字を指定するために[ Tab ]または[ Ctrl/I ]を押します。

  4. [ return ]を押すことによりコマンドを終了します。
同様に,タイピング・キー(英字,数字,句読点) や制御キーを定義するためにXTPU DEFINE_KEY組込みプロシージャを使用した場合には, 通常はそのキーに割り当てられている文字または制御コードを入力するために QUOTE を使用できます。 たとえば,プロシージャを実行するためにティルド( ~ )を定義した場合には, 次の操作を実行することにより,ティルド文字を挿入できます。

  1. QUOTE コマンドを使用します(または[ Ctrl/V ]を押します)。

  2. ティルド( ~ )をタイプします。
QUOTE の別の使い方として, DCLコマンドを使用して作成したサブプロセスに[ Ctrl/Z ]を渡し, そのサブプロセスを終了する方法があります。 詳しい説明は,DCL コマンドの説明を参照してください。

次に示す制御コードやキーはVMSが処理します。 したがって,これらの特殊な意味を取り消すことはできません。


次の例はバッファにエスケープ文字を挿入します。
     Command: QUOTE
     キーを押してください:


RECALL


形式

     RECALL


説明

前の日本語EVEコマンドを再呼び出しします。 再呼び出ししたコマンドは必要に応じて編集したり,実行することができます。

RECALL コマンドをタイプ入力しないでください。 RECALL と入力すると,そのコマンド自体が再呼び出しされます。 したがって,[ Ctrl/B ]を使用(EVEJキーパッドでは使用できませんので, ご注意ください)するか,または RECALL として定義されているキーを使用します。

【操作方法】

  1. [ Ctrl/B ],または RECALL として定義されているキーを押します。 前のコマンドがコマンド・ウィンドウに再表示され, カーソルはコマンド・ラインの最後に移動します。

  2. 再呼び出ししたコマンドを実行するには,[ return ]を押します。 別のコマンドを再呼び出しする場合には,[ Ctrl/B ]を再度押すか, または[↑]キーを押します(この操作は,Commandsバッファをスクロールします)。
再呼び出ししたコマンドを取り消す場合には,コマンド・ラインを消去します。

日本語EVEコマンドがファイル名や検索文字列, あるいは他のパラメータなどの追加情報を要求するプロンプトを表示した場合には, [ Ctrl/B ]を押して$PROMPTS$バッファをスクロールし, コマンド・プロンプトに対する前の応答を再呼び出しすることができます。


RECOVER BUFFER


形式

     RECOVER BUFFER ┌ buffer-name  ┐
                    └ journal-name ┘


パラメータ

buffer-name

回復したいバッファの名前です。MAINバッファのように, すでに存在するバッファを指定したときには, 日本語EVEは回復の前にそのバッファを削除します (もしバッファが変更されているときには削除の前に確認をします)。

journal-name

回復したいバッファのジャーナル・ファイルの名前です。 ジャーナル・ファイルの名前は, バッファの名前やファイルの名前に .XTPU$JOURNAL というファイル・タイプを付けたものです。 MEMO.TXTというファイルのジャーナル・ファイルの名前は,MEMO_TXT.XTPU$JOURNALです。


説明

システムの中断の後, バッファのジャーナル・ファイルを使ってバッファの内容を回復します。 回復するバッファの名前,ファイルの名前,ジャーナル・ファイルの名前のうち, どれを使っても指定することができます。

RECOVER BUFFER コマンドは,各種設定,キー定義, システム・バッファの内容は回復しません。

システムに問題が発生したときに編集していたテキストを回復するには以下のようにします。

  1. DCLコマンドEDIT/XTPU/NOJOURNALを使って日本語EVEを起動します。 /RECOVER修飾子を指定する必要はありません。

  2. テキストを回復するには, 日本語EVEの RECOVER BUFFER コマンドを使ってください。 たとえばMAINバッファの内容を回復するには以下のようにします。
         Command: RECOVER BUFFER main 
    

  3. ジャーナル・ファイルが存在すると,日本語EVEは以下の情報を表示して, そのバッファを回復するがどうかの確認をします。

    そのバッファを回復するときには,[ return ]キーを押してください。 回復しないときにはNOとタイプしてから[ return ]キーを押してください。

  4. 他のバッファを回復するときには2のステップを繰り返してください。
異なる編集セッションで作られたバッファの回復をすることができます。 ジャーナル・ファイルの名前のリストを表示するにはワイルドカードを使ってください。
     Command: RECOVER BUFFER *
ジャーナル・ファイルが存在するバッファすべてを回復するには, RECOVER BUFFER ALL コマンドを使ってください。


RECOVER BUFFER ALL


形式

     RECOVER BUFFER ALL


説明

バッファのジャーナル・ファイルを使って,システムの中断前に存在した, すべてのバッファの内容を回復します。 別の編集セッションのバッファも同時に回復することができます。

RECOVER BUFFER ALL コマンドは,各種設定,キー定義, システム・バッファの内容は回復しません。

システムに問題が発生したときに編集していたすべてのバッファを回復するには以下のようにします。

  1. DCLコマンドEDIT/XTPU/NOJOURNALを使って日本語EVEを起動します。 /RECOVER修飾子を指定する必要はありません。

  2. 日本語EVEの RECOVER BUFFER ALL コマンドを実行してください。
         Command: RECOVER BUFFER ALL
    
    日本語EVEは, 論理名XTPU$JOURNALで指定されるディレクトリに存在するジャーナル・ファイルに対応するバッファを回復します。 XTPU$JOURNALは標準設定ではSYS$SCRATCHに定義されています。
バッファ名やジャーナル・ファイル名を指定しなくてよいこと以外は, RECOVER BUFFER コマンドを繰り返し実行することと同じ結果が得られます。

それぞれのバッファについて,日本語EVEはバッファ名や, バッファに対応するファイル名,ジャーナル・ファイル作成の日時などを表示します。 日本語EVEは以下の1つを選ぶようにユーザに聞いてきます。


REFRESH


形式

     REFRESH


説明

画面をリフレッシュ(再表示)します。この操作は通常, システム同報通信の結果として表示された余分な文字を削除するために使用します。

REFRESH は, 日本語EVE画面の一番下に表示されるメッセージ・ウィンドウもクリアします。 しかし,すべてのメッセージはまだMessagesバッファに登録されています。 Messagesバッファの内容を表示するには,次のコマンドを使用します。

     Command: BUFFER MESSAGES
その後,編集中のバッファに戻るには,BUFFER コマンドを使用し, 編集するバッファの名前の指定するか, または SHOW BUFFERS コマンドを使用し, リストから適切なバッファを選択します。

REFRESH コマンドは選択領域や検索領域の高輝度表示を取り消しません。 したがって,高輝度表示を取り消すには,RESET コマンドを使用します。


REMEMBER


形式

     REMEMBER


説明

学習シーケンスを終了(記憶)し, シーケンスに対して定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します ( LEARN コマンドの説明を参照)。

REMEMBER コマンド自体をタイプ入力しないでください。 REMEMBER と入力すると,そのコマンド自体が学習シーケンスの一部として記憶されます。 したがって,[ Ctrl/R ]を使用するか,または REMEMBER として定義されているキーを使用します。

【操作方法】

  1. [ Ctrl/R ]を押すか,または REMEMBER として定義されているキーを押します。

    日本語EVEは学習シーケンスに対して定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。

  2. 定義するキーを押します。次のキーを押すことができます。 記憶しているシーケンスで使用したキーは押さないでください。
定義を取り消す場合には,[ return ]キーまたは[ Ctrl/M ]を押します。 これらのキーの定義を変更することはできません。


REMOVE


形式

     REMOVE


説明

選択領域または検索領域を削除します。削除した領域は他の場所に挿入できます ( CUT コマンドと同じ)。Buffer Listバッファでは, カーソルが設定されている名前を持つバッファが削除されます。

【操作方法】

  1. SELECTFINDWILDCARD FIND コマンドのいずれかを使用して, 削除するテキストを高輝度表示します(選択領域は検索領域より優先します)。

  2. REMOVE コマンドを使用します。

  3. 削除したテキストを他の場所に挿入する場合には, INSERT HEREコマンドまたは PASTE コマンドを使用します。
削除したテキストは, 設定に応じて日本語EVEの Insert Hereバッファまたは DECwindowsクリップボードに格納され, その前に削除または複写した記憶領域の内容と置き替えられます。 省略時の設定はNOCLIPBOARDであり,この場合には Insert Hereバッファが使用されます。 詳しい説明は,SET CLIPBOARD コマンドの説明を参照してください。

変更不可能なバッファで REMOVE を使用した場合には, 日本語EVEは STORE TEXT コマンドを実行し, 強調表示されているテキストを削除せずに,単に複写します。

現在の位置がBuffer Listバッファの内部である場合には, REMOVE コマンドはバッファを削除し,そのとき, バッファ名を入力する必要はありません。

  1. SHOW BUFFERS コマンドを使用してユーザが作成したバッファのリストを表示します。

  2. 削除するバッファの名前の上にカーソルを移動します。

  3. REMOVE コマンドを使用してそのバッファを削除します。
バッファの削除についての詳しい説明は, DELETE BUFFER コマンドの説明を参照してください。


REPEAT


形式

     REPEAT  integer 


説明

ユーザが指定した回数だけ次のコマンドまたはキーストロークを繰り返し, 再入力不要にします。 たとえば,矢印キー([↑],[↓],[→],[←])やカーソル移動コマンドを繰り返したり, タイピング・キー(ダッシュなど)や編集操作( ERASE コマンドなど)を繰り返すことができます。

まだ終了していない繰り返しカウントを取り消すには, RESET コマンドを使用します。

別の REPEAT コマンドをさらに繰り返すために, REPEAT コマンドを使用することはできません。 同じ行で2つの REPEAT コマンドを使用した場合には, 2番目のコマンドは最初のコマンドを無効にします。

EDTキーパッドまたはWPSキーパッドを使用している場合には, GOLDキーと数字キーの組み合わせを使用して繰り返しカウントを指定することができます。 たとえば,カーソルを5行だけ下に移動する場合には,次の操作を実行できます。

  1. GOLDキー(通常は[ PF1 ])を押し,5と入力します。

  2. [↓]キーを押します。

注意
REPEAT 操作を取り消すために[ Ctrl/C ]を使用することはできません。 [ Ctrl/C ]を押すと,操作は取り消されますが, [ Ctrl/C ]はジャーナル・ファイルに記録されず, システム障害によって編集セッションが異常終了したときに, 作業結果を回復できなくなります。 操作を取り消すために[ Ctrl/C ]を使用する場合には, 編集セッションをただちに終了し,編集結果を保存し,その後, 編集セッションを再起動してください。


パラメータ

integer

次の操作を繰り返す回数。1より大きい値でなければなりません。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


次の例は,ERASE WORD コマンドを5回繰り返します。つまり, 現在の単語と次の4つの単語を消去します。
     Command: REPEAT 5
     次のコマンドを 5 回繰り返します
     Command: ERASE WORD


REPLACE


形式

     REPLACE  {"old-string"["new-string"]} 
              {old-string[new-string]} 


パラメータ

old-string

削除するテキスト。文字列が複数の単語で構成される場合には, 文字列全体を引用符で囲むか, または日本語EVEが文字列を要求するプロンプトを表示するようにします。 大文字と小文字を区別せずに検索する場合には,すべて小文字を使用します。 大文字と小文字を正確に区別して検索する場合には, 大文字と小文字の組み合わせまたはすべて大文字を使用します。 古い文字列を指定しなかった場合には, 日本語EVEは文字列を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

new-string

古い文字列を置換するテキスト。文字列が複数の単語で構成される場合には, 文字列全体を引用符で囲むか, または日本語EVEが文字列を要求するプロンプトを表示するようにします。 新しい文字列を指定しなかった場合,つまり, プロンプトに対して[ return ]だけを押した場合には, REPLACEは古い文字列を単に削除し,新しい文字列を挿入しません。


説明

1つのテキスト文字列を別のテキスト文字列と置き換えます。 つまり日本語EVEは,ユーザが指定した old string を検索し, それを new string に変更します。

日本語EVEは最初に現在の方向に古い文字列を検索し,必要に応じて, 反対の方向にも検索します。古い文字列を反対方向に検索できる場合には, 日本語EVEは検索の方向を変更するかどうかを質問します。 検索の方向を変更する場合には,[ return ]を押します。 検索の方向を変更しない場合には,NOと入力し,[ return ]を押します。

古い文字列を検索できた場合には,日本語EVEは文字列の先頭にカーソルを移動し, 検索したテキストを強調表示し,次のいずれかを選択するように要求します。 応答を入力する場合には,最初の文字だけを入力すれば十分です (最後に[ return ]を押してください)。

応答 結果
YES 古い文字列のこの発生箇所を新しい文字列に変更し, 次の発生箇所を検索する。これは省略時の設定である。 この応答を選択する場合には,[ return ]だけを押してもかまわない。
NO この発生箇所を置換せず,次の発生箇所を検索する。
ALL この発生箇所から順にすべての発生箇所を置換し, カーソルを各発生箇所に順に移動しない。
LAST この発生箇所を置換し,置換操作をここで停止する。
QUIT この発生箇所を置換せず, 置換操作をここで停止する([ Ctrl/Z ]を押してもかまわない)。

YESまたはALLを応答したときに,バッファ全体を2回以上検索している場合には, 日本語EVEは操作を継続するかどうかを質問します (古い文字列と新しい文字列が類似しているときに,文字列を再度置換するのを防止できます)。

操作が終了した場合には,日本語EVEは実行した置換の回数を表示します。

REPLACE コマンドでは,大文字と小文字は区別されます。 古い文字列がすべて小文字の場合には, 日本語EVEは大文字と小文字を区別せずにすべての発生箇所を検索します ( FIND コマンドと同じ)。 新しい文字列もすべて小文字の場合には,日本語EVEは次に示すように, 各置換操作で大文字と小文字を適切に設定します。

次の表は, 日本語EVEが文字列の大文字と小文字をどのように使用するかを示しています。

古い文字列 新しい文字列 対象となる文字列 置換後
butter margarine butter
Butter
BUTTER
BUtteR
margarine
Margarine
MARGARINE
margarine
Butter margarine Butter margarine
butter Margarine butter
Butter
BUTTER
BUtteR
Margarine
Margarine
Margarine
Margarine
Butter Margarine Butter Margarine

古い文字列は次の FIND のための検索文字列になります。 したがって,butterをmargarineに変更した後, FIND NEXT コマンドを実行すると,butterが検索されます。


次の例は,1つのテキスト文字列を別のテキスト文字列に置換する方法を示しています。 複数の単語で構成される文字列の場合も示しています。

  1. 
    Command: REPLACE butter margarine
    置き換えますか?(Yes, No, All, Last, Quit): A
    8 個置き換えました
    
    butterという単語のすべての発生箇所をmargarineという単語に変更します。 古い文字列はすべて小文字であるため,日本語EVEは大文字と小文字を区別せずに, butterのすべての発生箇所を検索します。新しい文字列もすべて小文字であるため, 日本語EVEは置換するときに新しい文字列の大文字と小文字を適切に設定します。

  2. 
    Command: REPLACE computer VAX
    
    computerをVAXに変更します。古い文字列はすべて小文字であるため, 日本語 EVEはすべての発生箇所を検索しますが,新しい文字列は大文字であるため, 新しい文字列はこのまま正確に挿入されます(この例では,すべて大文字で挿入されます)。

  3. 
    Command: REPLACE "Samuel L. Clemens" "Mark Twain"
    
    フレーズ(複数の単語)を置換する場合には,文字列を引用符で囲むか, または日本語EVEが文字列を要求するプロンプトを表示するようにします。 古い文字列と新しい文字列には大文字が含まれているため, 検索操作でも置換操作でも,大文字と小文字は正確に区別されます。


RESET


形式

     RESET


説明

次のいずれかを取り消し,バッファの方向を順方向に設定します。 RESET はターミナルの設定を変更したり,画面を再表示するわけではありません。 画面を再表示する場合には,REFRESH コマンド([Ctrl/W])を使用します。


次の例では,テキストを選択し,RESET を使用することにより, 選択を取り消しています。
     Command: SELECT
                  .
                  .
                  .
     Command: RESET
     SELECT をキャンセルします


RESTORE


形式

     RESTORE


説明

ERASE コマンドまたはそれに類似したEDTキーパッドやWPSキーパッドのキーによって最後に消去した内容を現在の位置に再挿入します。 これは最後に消去した内容に応じて,RESTORE LINE コマンド, RESTORE SENTENCE コマンド, RESTORE WORD コマンドを使用する操作と同じです。

【操作方法】

  1. 消去した内容を再挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 復元されたテキストは挿入されます。既存のテキストは左から右へ, または上から下に移動されます。 復元されるテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右に移動されたり,表示されなくなる可能性があります。 必要に応じてテキストの書式を変更する場合には(再ラップ), FILL コマンドを使用します。


次のコマンドは,1つの単語を消去し,それを再挿入します。
     Command: ERASE WORD
                     .
                     .
                     .
     Command: RESTORE


RESTORE BOX SELECTION


形式

     RESTORE BOX SELECTION


説明

保留削除操作(Pending Delete)により最後に消去したボックス領域を現在の位置に復元します。

このコマンドは誤ってボックス領域を消去した場合に使用するほかにボックス・カット・アンド・ペーストのかわりに使用することも可能です。 保留削除操作はInsert Hereバッファを使用しないので, このコマンドを使用するとInsert Hereバッファの内容を保ったままで別のボックス領域を削除および回復することができます。

【操作方法】

  1. 消去した内容を復元したい位置にカーソルを移動します。 カーソルの位置が復元するボックス領域の左上角になります。

  2. RESTORE BOX SELECTION コマンドを使用します。 もし SET BOX SELECT コマンドを使用している場合には RESTORE SELECTION コマンドを使用してもかまいません。
RESTORE BOX SELECTION コマンドは, SET BOX NOPAD コマンドを使用していてバッファが挿入モードである場合を除き, 上書きでボックス領域を復元します。

設定 RESTORE BOX SELECTIONの動き
SET BOX PAD
(省略時の設定)
バッファのモードにかかわらず,下にあるテキストの上に上書きで復元します。
SET BOX NOPAD バッファのモードにより復元する際の動きが異なります。 挿入モードでは復元されるテキストは挿入されそこにあったテキストは右に押し出されます。 重ね書きモードでは下にあるテキストの上に上書きされます。

保留削除についての詳しい説明は, SET PENDING DELETE コマンドの説明およびPending Deleteのヘルプを参照してください。


RESTORE CHARACTER


形式

     RESTORE CHARACTER


説明

DELETE コマンド,ERASE CHARACTER コマンド, またはこれに類似したEDTキーパッドやWPSキーパッドのキーによって最後に消去した内容を現在の位置に復元します。

【操作方法】

  1. 消去した文字を復元する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE CHARACTER コマンドを使用します。
RESTORE CHARACTER はバッファのモードの影響を受けます (バッファのモードはステータス・ラインに表示されます)。 挿入モードでは,復元された文字は現在の位置に挿入されます。 重ね書きモードでは,復元された文字は現在の文字を置換します。


次のコマンドは,文字を消去し,その文字を再挿入します。
     Command: ERASE CHARACTER
                     .
                     .
                     .
     Command: RESTORE CHARACTER


RESTORE LINE


形式

     RESTORE LINE


説明

ERASE LINE コマンド,ERASE START OF LINE コマンド, またはこれに類似したEDTキーパッドやWPSキーパッドのキーによって最後に消去した内容を現在の位置に再挿入します。

【操作方法】

  1. 消去した内容を再挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE LINE コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 復元されるテキストは挿入されます。 既存のテキストは左から右に,または上から下に移動されます。 復元されるテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右に移動されたり,部分的に表示されなくなる可能性があります。 必要に応じてテキストの書式を変更する場合には(再ラップ),FILL コマンドを使用します。


次のコマンドは,1行を消去し,それを再挿入します。
     Command: ERASE LINE
                     .
                     .
                     .
     Command: RESTORE LINE


RESTORE SELECTION


形式

     RESTORE SELECTION


説明

保留削除(Pending Delete)操作によって最後に消去した内容を現在の位置に再挿入します。 この機能は,誤って選択領域を消去した場合に便利であり,また, テキストの削除/ペースト操作に代わる方法として, 削除保留機能を使用することも可能です。

【操作方法】

  1. 消去した内容を再挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE SELECTION コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 復元されたテキストは挿入されます。 既存のテキストは左から右に,または上から下に移動されます。 復元されるテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右に移動されたり,部分的に表示されなくなる可能性があります。 必要に応じてテキストの書式を変更する場合には(再ラップ),FILL コマンドを使用します。

保留削除についての詳しい説明は, SET PENDING DELETE コマンドの説明を参照してください。


RESTORE SENTENCE


形式

     RESTORE SENTENCE


説明

WPSのDelete Beginning Sentenceキー( [ GOLD-F13 ]または[ GOLD-Ctrl/J ] )によって最後に消去した内容を現在の位置に再挿入します。

【操作方法】

  1. 消去した内容を再挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE SENTENCE コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 復元されたテキストは挿入されます。 既存のテキストは左から右に,または上から下に移動されます。 復元されるテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右に移動されたり,部分的に表示されなくなる可能性があります。 必要に応じてテキストの書式を変更する場合には(再ラップ),FILL コマンドを使用します。

WPSキーパッドに設定しても, RESTORE SENTENCE に対するキーは定義されません。 したがって,WPSキーパッドを使用する場合には, RESTORE SENTENCE に対するキーを定義する必要があります。


RESTORE WORD


形式

     RESTORE WORD


説明

ERASE PREVIOUS WORD コマンド,ERASE WORD コマンド, またはこれに類似したEDTキーパッドやWPSキーパッドのキーによって最後に消去した内容を現在の位置に再挿入します。

【操作方法】

  1. 消去した内容を再挿入する位置にカーソルを移動します。

  2. RESTORE WORD コマンドを使用します。
バッファのモードが挿入モードの場合も,重ね書きモードの場合も, 復元されたテキストは挿入されます。 既存のテキストは左から右に,または上から下に移動されます。 復元されるテキストの量と現在の位置に応じて, テキストは右マージンより右に移動されたり,部分的に表示されなくなる可能性があります。 必要に応じてテキストの書式を変更する場合には(再ラップ),FILL コマンドを使用します。


次のコマンドは,1つの単語を消去し,それを再挿入します。
     Command: ERASE WORD
                     .
                     .
                     .
     Command: RESTORE WORD


RETURN


形式

     RETURN


説明

現在の位置にキャリッジ・リターンを挿入することにより,新しいテキスト行を開始するか, または日本語EVEコマンドやプロンプトに対する応答を終了します。

【操作方法】

  1. 新しい行を開始する位置にカーソルを移動します。

  2. [ return ]キーを押します。 カーソルとその右側にある既存のテキストは下に移動し, バッファの現在の左マージンから新しい行が開始されます。
コマンドやプロンプトに対する応答を終了する場合には, コマンド・ラインの任意の場所にカーソルを移動します。 通常,日本語EVEコマンドがファイル名や検索文字列, その他のパラメータなどの必要な情報を要求したときに, 何も入力せずにプロンプトに対して[ return ]キーだけを押した場合には,操作は取り消されます。 場合によっては,[ return ]キーだけを押すことにより,省略時の選択を示すことができます。

HELPを終了する場合にも[ return ]を押します。

日本語EVEでは,[ return ]キーや[ Ctrl/M ]の定義を変更することはできません。 ただし,[ Enter ]の定義を変更することは可能です。


REVERSE


形式

     REVERSE


説明

現在のバッファの方向を逆方向(右から左へ,下から上へ)に設定します。 バッファの方向はステータス・ラインに表示されます。 バッファの方向は FIND MOVE BY LINE などのコマンドや, EDTキーパッドとWPSキーパッドの5つのキーに影響を与えます。

ユーザが作成したバッファの場合には,省略時の方向は順方向です。 方向はバッファ固有の設定であり,1つのバッファを順方向に設定し, 別のバッファを逆方向に設定できます。

日本語EVEコマンド・ラインを編集する場合には,省略時の方向は逆方向であり, これはテキスト・バッファの方向とは無関係です。

FIND または WILDCARD FIND として定義されているキーを押した場合や, そのいずれかのコマンドを入力し, 日本語EVEが検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には, 方向設定キーを押し,その方向で検索を開始することにより応答を終了できます。 たとえば,EDTキーパッドでは,順方向の場合は[ KP4 ]を押し, 逆方向の場合は[ KP5 ]を押します。 [ return ]を押すことにより応答を終了した場合には, 検索操作はステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向で開始されます。


次のコマンドは,バッファの方向を逆方向に設定し, カーソルを最も近い行の先頭に移動します。
     Command: REVERSE
     Command: MOVE BY LINE


SAVE ATTRIBUTES


形式

     SAVE ATTRIBUTES


説明

SAVE ATTRIBUTES コマンドは, グローバル属性とその他のカスタマイズした設定を, セクション・ファイルまたはコマンド・ファイルに保存します。

もしセクション・ファイルに保存した場合にはグローバル属性,キー定義, コンパイルしたプロシージャ,メニューの定義などが保存されます。 セクション・ファイルはバイナリ形式で書かれているため, 高速に読み込み起動することができます。 セクション・ファイルは,あなた自身のカスタマイズされたバージョンの日本語EVEだといえます。

もしコマンド・ファイルに保存した場合,グローバル属性とメニューの定義を保存するために, 特別なマークで区切られた XTPU コマンドのブロックが生成されます。 日本語EVEは新しいコマンド・ファイルを作成するか,いまあるコマンド・ファイルを更新します。

グローバル属性を保存する際に毎回ファイル名を指定しなくていいように, 省略時のセクション・ファイル名あるいはコマンド・ファイル名を設定することができます。 表 4-4は省略時のセクション・ファイルを設定しているかどうかと, SECTION FILE PROMPTING の設定により SAVE ATTRIBUTES コマンドがどのように動作するかをまとめたものです。


表 4-4 セクション・ファイルの設定によるSAVE ATTRIBUTESコマンドの動き

セクション・ファイルの設定 SAVE ATTRIBUTESコマンドの動き
SET DEFAULT SECTION FILE
SET SECTION FILE PROMPTING
セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合,省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。
SET DEFAULT SECTION FILE
SET NOSECTION FILE PROMPTING
入力要求なしに省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。
SET NODEFAULT SECTION FILE
SET SECTION FILE PROMPTING
省略時の設定。セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合, 日本語EVEはセクション・ファイル名を要求するプロンプトを出力します。
SET NODEFAULT SECTION FILE
SET NOSECTION FILE PROMPTING
セクション・ファイルに保存するかどうかをきいてこないで, コマンド・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。

これらの設定は, EXIT あるいは QUIT の処理の一部として SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用した場合にも影響を与えます。 詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。

DECwindows上では,「オプション(O)」メニューから「設定値を保管(V)...」を選択することができます。 このダイアログボックス上には現在の設定を示すリストとセクション・ファイルとコマンド・ファイルのどちらに保存するかを選択するボタンが配置されています。


SAVE EXTENDED EVE


形式

     SAVE EXTENDED EVE  section-filespec 


パラメータ

section-filespec

作成するセクション・ファイル。省略時のファイル・タイプは .XTPU$SECTIONです。 ファイル指定では論理名を使用できますが,ワイルドカードは使用できません。 たとえば,セクション・ファイルを作成する場所として装置やディレクトリを指定するために, SYS$LOGINや他の論理名を使用できます。 省略時の設定では,セクション・ファイルは現在の(省略時の)ディレクトリに作成されます。 ファイルを指定しなかった場合には, 日本語EVEはファイルを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, ファイルを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

ユーザが指定したセクション・ファイルを作成し, 将来の編集セッションのために現在のキー定義や他の拡張機能を保存します (SAVE EXTENDED XTPU コマンドと同じ)。

【操作方法】

  1. 日本語EVEを拡張するために作成したDEC XTPUプロシージャをコンパイルします。 編集セッションの途中で EXTEND コマンドを使用することができ,また, (/COMMAND修飾子を使用して)エディタを起動したときに実行したコマンド・ファイルにプロシージャを登録できます。

  2. DEFINE KEY コマンド,LEARN コマンド, SET GOLD KEY コマンド,SET KEYPAD コマンドを使用することにより, 必要なキーを定義します。編集セッションの途中でコマンドを実行することができ, また,日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルにコマンドを登録することも可能です。

  3. セクション・ファイルを作成するために, SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用し,セクション・ファイルの名前を指定します。 省略時のファイル・タイプは.XTPU$SECTIONです。 たとえば,次のコマンドは MYEVE.XTPU$SECTIONというセクション・ファイルを現在の(省略時の)ディレクトリに作成します。
         Command: SAVE EXTENDED EVE myeve
    

  4. セクション・ファイルを使用する場合には, /SECTION修飾子を使用してエディタを起動するか, またはXTPU$SECTIONという論理名を定義します (特に,すべてまたは大部分のセッションに対して使用するセクション・ファイルが存在する場合)。 たとえば,次のコマンドはトップ・ディレクトリ(またはログイン・ディレクトリ) のMYSEC.XTPU$SECTIONというセクション・ファイルを使用してエディタを起動します。
         $ EDIT/XTPU/SECTION=sys$login:mysec
    
    セクション・ファイルを指定する場合には,装置とディレクトリを指定します。 これらを指定しなかった場合には, DEC XTPUはセクション・ファイルが SYS$SHAREに存在するものと判断します。
セクション・ファイルはバイナリ形式です。したがって,短時間に実行されます。 セクション・ファイルは一度に1つずつ使用します。 セクション・ファイルは累積され, 現在のキー定義と編集セッションで作成した拡張機能を保存すると, それは使用中のセクション・ファイルに保存されている内容に追加されます。 このように,セクション・ファイルはユーザ固有の日本語EVEをカスタマイズしたバージョンです。 しかし,セクション・ファイルはマージンやタブ, およびその他の設定を保存しません。したがって,編集設定を保存する場合には, 日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルを使用する必要があります。

省略時のセクション・ファイルは SYS$SHARE:JEVE$SECTION_V3.XTPU$SECTIONです。

SAVE だけを単独で指定した場合には, それは SAVE EXTENDED EVE と同意語であると解釈され, SAVE FILE コマンドや SAVE FILE AS コマンドと混同されることはありません。


次の例では,EDTキーパッドを有効にし,他のキーを定義し,その後, MYEVE.XTPU$SECTIONというセクション・ファイルを作成します。
     Command: SET KEYPAD EDT
     Command: DEFINE KEY
                     .
                     .
                     .
     Command: SAVE EXTENDED EVE myeve


SAVE EXTENDED TPU


形式

     SAVE EXTENDED TPU  section-filespec 


説明

SAVE EXTENDED EVE コマンドと同じ。 ユーザが指定したセクション・ファイルを作成し, 将来の編集セッションのために現在のキー定義と他の拡張機能を保存します。


SAVE FILE


形式

     SAVE FILE


説明

編集セッションを終了せずに現在のバッファを保存します(ファイルに書き込みます)。 このコマンドは WRITE FILE コマンドによく似ていますが, コマンド・ラインに出力ファイルを指定する必要はありません。 SAVE FILE コマンドでは,バッファに対応する出力ファイル指定が使用されます。 通常,これは日本語EVEを起動したときに指定したファイル, または GET FILE コマンド,OPEN コマンド, OPEN SELECTED コマンドのいずれかを使用したときに指定したファイルと同じです。

バッファに対応する出力ファイルが存在しない場合(たとえば, ファイルを指定せずに日本語EVEを起動した場合や, BUFFER コマンドや NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合, あるいは日本語EVEシステム・バッファを保存している場合など), 日本語EVEは出力ファイル名を入力するように要求するプロンプトを表示します。 このような場合には,出力ファイルを指定しても,バッファ名は変更されませんが, 後で SAVE FILE コマンドや WRITE FILE コマンドを実行する場合や, 編集セッションを終了する場合には,バッファにそのファイルが対応づけられます (システム・バッファの場合を除く)。

バッファの出力ファイル指定を確認するには,SHOW コマンドを使用します。


次のコマンドは,MEMO.TXTというファイルをオープンし, そのファイルの新しいバージョンに編集結果を保存します。
     Command: OPEN memo. txt
                     .
                     .
                     .
     Command: SAVE FILE
     45 lines written to file DISK$1:[PUPPY]MEMO.TXT;2


SAVE FILE AS


形式

     SAVE FILE AS  output-filespec 


パラメータ

output-filespec

現在のバッファの内容を保存するために作成する出力ファイル。 ファイルを指定しなかった場合には,日本語EVEはファイルを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, ファイルを指定しなかった場合には, そのバッファに対応する出力ファイルにバッファの内容が書き込まれます ( SAVE FILE コマンドや WRITE FILE コマンドと同じ)。


説明

編集セッションを終了せずに, ユーザが指定したファイルに現在のバッファを保存します(書き込みます)。 このコマンドは SAVE FILE コマンドや WRITE FILE コマンドとよく似ていますが, SAVE FILE AS コマンドでは出力ファイル指定が必要です。 このコマンドを使用すれば, 入力ファイルと異なる名前を持つファイルに編集結果を保存できます。

出力ファイルを指定しても,バッファ名が変更されるわけではありませんが, あとで SAVE FILE コマンドや WRITE FILE コマンドを実行する場合や, 編集セッションを終了する場合には, バッファに対してそのファイルが対応づけられます(システム・バッファの場合を除く)。

バッファの出力ファイル指定を確認するには,SHOW コマンドを使用します。


次のコマンドはROUGH.DATというファイルをオープンし, 編集結果をFINAL.TXTというファイルに保存します。
     Command: OPEN rough.dat
                     .
                     .
                     .
     Command: SAVE FILE AS final.txt
     38 lines written to DISK$1:[PUPPY]FINAL.TXT;1


SAVE SYSTEM ATTRIBUTES


形式

     SAVE SYSTEM ATTRIBUTES


説明

SAVE SYSTEM ATTRIBUTES コマンドは日本語EVEの省略時のグローバル属性とメニュー定義を, セクション・ファイルまたはコマンド・ファイルに保存します。 これはカスタマイズされた日本語EVEの属性やその他の設定を標準の設定にもどしたいときに有効です。 このコマンドを実行しても省略時の設定の保存を行うだけで, 現在の編集セッションの設定は変更されません。

表 4-5は省略時のセクション・ファイルを設定しているかどうかと, SECTION FILE PROMPTING の設定により SAVE SYSTEM ATTRIBUTES コマンドがどのように動作するかをまとめたものです。


表 4-5 セクション・ファイルの設定によるSAVE SYSTEM ATTRIBUTESコマンドの動き

セクション・ファイルの設定 SAVE SYSTEM ATTRIBUTESコマンドの動き
SET DEFAULT SECTION FILE
SET SECTION FILE PROMPTING
セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合,省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。
SET DEFAULT SECTION FILE
SET NOSECTION FILE PROMPTING
入力要求なしに省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。
SET NODEFAULT SECTION FILE
SET SECTION FILE PROMPTING
(省略時の設定)
セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合日本語EVEはセクション・ファイル名を要求するプロンプトを出力します。
SET NODEFAULT SECTION FILE
SET NOSECTION FILE PROMPTING
セクション・ファイルに保存するかどうかをきいてこないで, コマンド・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。

詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。


SELECT


形式

     SELECT


説明

COPYFILLREMOVEOPEN SELECTEDUPPERCASE WORD コマンドなどの編集操作のために,テキストを選択します。 Buffer Listバッファの内部では,バッファ名の上にカーソルを移動することにより, その名前のバッファを表示できます。

【操作方法】

  1. 選択を開始する位置にカーソルを移動します。

  2. SELECT コマンドを使用してテキストの選択を開始します。

  3. テキストを選択するためにカーソルを移動します。 カーソルが通過したテキストは反転表示されます。ブランク行は強調表示されません。 カーソルを順方向に移動する場合には,選択領域は現在の文字から開始されます。 カーソルを逆方向に移動する場合には,選択領域はカーソルの左側の文字から開始されます。 FINDFIND NEXTWILDCARD FIND コマンドのいずれかを使用して, 順方向にカーソルを移動する場合には,選択範囲は検索した文字列の先頭で終了します。 つまり,検索されたテキストは選択領域の一部になりません。
この後,表 4-6に示されている日本語EVEコマンド, EDTキーパッド・キー,WPSキーパッド・キーを選択領域に対して使用できます。


表 4-6 選択領域の編集に使用できるコマンドとキー

日本語EVEコマンド: CAPITALIZE WORD
DELETE
 (保留削除が可能な場合)
FILL または FILL RANGE
FIND SELECTED
LOWERCASE WORD
OPEN SELECTED
REMOVE または CUT
SPELL
 (システムにDECspellがインストールされている場合)
STORE TEXT または COPY
UPPERCASE WORD
EDTキーパッド・キー: Append( [ KP9 ] )
EDT Replace ( [ GOLD-KP9 ] )
Subs( [ GOLD-Enter ] )
WPSキーパッド・キー: WPS Copy( [ GOLD-MINUS ] )
WPS Cut( [ MINUS ]または[ Remove ] )
Lower Case( [ GOLD-KP3 ] )
WPS Replace( [ GOLD-' ]または[ GOLD-" ] )
Upper Case( [ KP3 ] )

DECwindowsでは,次に示す方法でMB1を使用することによりテキストを選択できます。 カーソルはマウスともに移動します。

マウスの動作 選択
1回のクリック 選択を取り消す。
2回のクリック 現在のポインタの位置にある単語全体を選択する。
3回のクリック 現在のポインタの位置にある行全体を選択する。
4回のクリック 現在のポインタの位置にある段落全体を選択する。
5回のクリック バッファ全体を選択する。
ドラッグ
(ボタンを押したまま移動し解除する)
MB1を押したときにポインタが設定されている文字から始まり, MB1を解除したときにポインタが設定されている文字まで, テキスト・ブロックを選択する。

選択を取り消す場合には,次のいずれかの操作を実行します。

現在の位置がBuffer Listバッファの内部である場合には, SELECT は特にバッファの内容を表示するように再定義されています。

  1. SHOW BUFFERS コマンドを使用して,ユーザが作成したバッファのリストを表示するか, または SHOW SYSTEM BUFFERS コマンドを使用して, 日本語EVEが作成したバッファのリストを表示します。

  2. リスト内の適切なバッファ名の上にカーソルを移動し,SELECT を使用します。
日本語EVEはそのバッファを現在のウィンドウに表示します。 この操作は実際には,BUFFER コマンドを使用するのと同じですが, バッファ名を入力する必要はありません。


次の例では,編集操作のためにテキストを選択する方法を示しています。

  1. 
    Command: SELECT
    カーソルを動かして,テキストを SELECT してください
    Command: END OF LINE
    Command: UPPERCASE WORD
    
    現在の文字から始まり,行の最後までのテキストを選択し, そのテキスト全体を大文字に変換します。

  2. 
    Command: SELECT
    カーソルを動かして,テキストを SELECT してください
    Command: FIND digital
    Command: REMOVE
    
    現在の文字から始まり,指定した検索文字列(digital)の先頭までのテキストを選択し, そのテキストを削除し,それを他の場所に挿入できるようにします。 検索操作が順方向で実行された場合には, 検索されたテキストは選択領域の一部にはなりません。 したがって,検索されたテキストは削除されません。


SELECT ALL


形式

     SELECT ALL


説明

現在の位置とは無関係に,現在のバッファ全体を選択し,COPYFILLREMOVE コマンドなどの編集操作を実行できるようにします。

【操作方法】

  1. SELECT ALL コマンドを使用するか,またはDECwindowsの場合には, MB1を5回クリックします。バッファ全体が反転表示されます。

  2. その後,選択領域を編集するために,日本語EVEコマンド, EDTキーパッド・キー,WPS,キーパッド・キーを使用できます。
選択を取り消す場合には,次のいずれかの操作を実行します。 SELECT ALL を使用するか,またはMB1を5回クリックすると, 一時的に保留削除(Pending Delete)は禁止され, 誤ってバッファ全体を消去するのを防止できます。


SET BOX NOPAD


形式

     SET BOX NOPAD


説明

ボックス操作の動きをバッファのモードに従うように設定します (現在のバッファのモードはステータスラインに表示されています)。

設定 RESTORE BOX NOPAD コマンドの効果
Insert ボックス領域を削除あるいは保留削除(Pending Delete)により削除したとき, その領域を閉じるようにボックス領域の右にあったテキストが左に移動します。 ボックス領域を回復またはリストアした場合,領域は挿入され, そこにあったテキストは右に押し出されます。
Overstrike ボックス領域を削除あるいは保留削除により削除したとき, その領域の右にあるテキストのカラム位置を変えないように同じ数のスペースが挿入されます。 ボックス領域を回復またはリストアした場合, 下にあるテキストの上に領域が上書きされます。 つまり重ね書きモードの時には SET BOX PAD の設定の時と同じ動きになります。

省略時には SET BOX PAD の設定になっています。 この時ボックス操作はバッファのモードに関係なくOverstrikeの動きをするように設定されています。


SET BOX NOSELECT


形式

     SET BOX NOSELECT


説明

SET BOX SELECT コマンドの設定を解除します。

SELECTREMOVESTORE TEXTINSERT HERE などのコマンドはボックス操作ではない通常の動きをするようになります。


SET BOX PAD


形式

     SET BOX PAD


説明

ボックス操作をバッファのモードに関係なくOverstrikeの動きで行うように設定します。 これは省略時の設定です。

SET BOX PAD コマンドはボックス・削除操作を BOX CUT OVERSTRIKE と同じように行うように設定します。 ボックス領域を削除あるいは保留削除(Pending Delete)により削除したとき, その領域の右にあるテキストのカラム位置を変えないように同じ数のスペースが挿入されます。 またボックス領域を回復またはリストアしたときには, BOX PASTE OVERSTRIKE と同じように下にあるテキストの上にボックス領域が上書きされます。

もし SET BOX PAD の設定を無効にした場合, ボックス操作はバッファのモードの影響を受けるようになります。 SET BOX NOPAD コマンドの説明を参照してください。


SET BOX SELECT


形式

     SET BOX SELECT


説明

ボックス操作を通常の SELECTREMOVEINSERT HERE などのコマンドやキーを使ってできるように設定します。

SET BOX SELECT は次のコマンドを BOX コマンドとして動くように設定します。

コマンド 設定後の動き
INSERT HERE あるいは PASTE BOX PASTE
REMOVE あるいは CUT BOX CUT
RESTORE SELECTION RESTORE BOX SELECTION
SELECT BOX SELECT
STORE TEXT あるいは COPY BOX COPY

この設定を行うことでキーの再定義を行うことなしに, ボックス領域の選択と削除を SELECT キーと REMOVE キーを使って行うことができます。 またこの設定は保留削除(Pending Delete)の操作やEDTキーとWPSキーのいくつかにも適用されます (EDT Append keyやWPSの削除および回復を行うキーなど)。


SET BUFFER


形式

     SET BUFFER  {MODIFIABLE} 
                 {READ_ONLY} 
                 {UNMODIFIABLE} 
                 {WRITE} 


パラメータ

MODIFIABLE

省略時の設定。バッファは変更(編集)可能です。 また,バッファの前のモード(挿入モードまたは重ね書きモード)が復元されます。

READ_ONLY

バッファは書き込みロックされ,変更不可能です。 バッファ内でテキスト編集機能を使用することはできず, 編集セッションを終了するときに,日本語EVEはバッファの内容を保存しません。 しかし,WRITE FILE コマンド,SAVE FILE コマンド, SAVE FILE AS コマンドを使用すれば, バッファの内容をファイルに書き込むことができます。

UNMODIFIABLE

バッファは変更できません。たとえば,バッファにテキストを挿入したり, バッファ内のテキストを消去することはできません。 ステータス・ラインには,InsertやOverstrikeのかわりに,Unmodifiableと表示されます。

WRITE

省略時の設定。バッファは書き込み可能です(READ_ONLYの反対)。 編集セッションを終了するときに,バッファが変更されていれば, 日本語EVEはその内容をファイルに書き込むか, またはバッファの内容を書き込むかどうかを質問します。

各コマンドに対して1つのキーワードだけを指定できます。 キーワードを指定しなかった場合には, 日本語EVEはキーワードを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, キーワードを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

現在のバッファの編集状態を設定します。つまり,バッファを変更できるかどうかや, 編集セッションを終了するときに日本語EVEがバッファの内容を保存する (ファイルに書き込む)かどうかを指定します。

変更状態は, ステータス・ラインにInsertまたはOverstrike(バッファが変更可能な場合), あるいはUnmodifiableとして示されます。読み取り/書き込み状態は, ステータス・ラインにRead-onlyまたはWriteとして示されます。

通常,参照データや前のドラフトなどのように, 保存しておきたいテキストを誤って変更しないようにするために, バッファは読み取り専用または変更不可能,あるいはその両方に設定します。

"スクラッチパッド"・バッファを一時的な作業領域として作成する場合には, そのバッファを読み取り専用で変更可能に設定できます。 このようにすれば,バッファを編集できますが, 日本語EVEは編集セッションを終了するときに,そのバッファの内容を保存しません。

DECwindowsでは,次に示すようにステータス・ラインのインディケータの上でMB1をクリックすることにより, バッファの設定を切り替えることができます。


次の例は,バッファを読み取り専用に設定する方法と, バッファを読み取り専用で変更可能に設定する方法を示しています。

  1. 
    1.   Command: SET BUFFER READ_ONLY
    
    現在のバッファを読み取り専用で変更不可能に設定します。この機能は, 参照データや前のドラフトなどの保存しておかなければならないテキストを誤って変更するのを防止するのに役立ちます。 設定を取り消す場合には,SET BUFFER WRITE コマンドを使用します。

  2. 
    2.   Command: SET BUFFER READ_ONLY
         Command: SET BUFFER MODIFIABLE
    
    現在のバッファを読み取り専用で変更可能に設定します。 この機能は編集が必要であり, 編集セッションを終了するときに日本語EVEがその内容を保存しないような "スクラッチパッド"・バッファに対して有効です。


SET CLIPBOARD


形式

     SET CLIPBOARD


説明

日本語EVEのInsert Hereバッファのかわりに,テキストの複写,削除, 回復のためにDECwindowsクリップボードを使用することを指定します。 クリップボードを使用すれば, 日本語EVEと他のDECwindowsアプリケーションの間でテキストを転送できます。

クリップボードの使用は, /DISPLAY=DECWINDOWSを使用して日本語EVEを起動した場合にのみ可能です。 それ以外の場合には,このコマンドは使用できません。

表 4-7はクリップボード設定によって影響を受ける日本語EVEコマンドとEDTキーパッド・キーを示しています。 WPSキーパッド・キーは,設定とは無関係にクリップボードを使用しません。


表 4-7 クリップボードを使用するコマンドとキー

日本語EVEコマンド: INSET HERE または PASTE
REMOVE または CUT
STORE TEXT または COPY
EDTキーパッド・キー: Append ( [ KP9 ] )
EDT Replace ( [ GOLD-KP9 ] )
Subs ( [ GOLD-Enter ] )

省略時の設定はNOCLIPBOARDであり,その場合にはInsert Hereバッファが使用されます。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してクリップボードの使用を許可する場合には, SET CLIPBOARD コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 しかし,日本語EVEの内部で通常の編集操作を実行する場合には, 操作に関連するテキストの量に応じて, Insert Hereバッファを使用するほうが迅速に操作を実行できます。


次のコマンドはDECwindowsクリップボートの使用を許可し,バッファ全体を選択し, 選択領域を複写し,それをクリップボードに格納することにより, 別の DECwindowsアプリケーションまたは日本語EVEの他の場所に選択領域を回復できるようにしています。
     Command: SET CLIPBOARD
     Command: SELECT ALL
     Command: STORE TEXT


SET CODESET INPUT


形式

                        ┌ DEC_MCS    ┐
                        │ DECKANJI   │
     SET CODESET INPUT  │ ISO_LATIN1 │
                        │ ISO2022JP  │
                        │ SDECKANJI  │
                        │ SJIS       │
                        │ UCS2       │
                        └ UTF8       ┘


パラメータ

DEC_MCS

現在のバッファの入力コードセットをDEC MCSに設定します。

DECKANJI

現在のバッファの入力コードセットをDEC漢字に設定します。

ISO_LATIN1

現在のバッファの入力コードセットをISO Latin1に設定します。

ISO2022JP

現在のバッファの入力コードセットを ISO2022JPに設定します。

SDECKANJI

現在のバッファの入力コードセットをSuper DEC漢字に設定します。

SJIS

現在のバッファの入力コードセットをシフトJISに設定します。

UCS2

現在のバッファの入力コードセットを UCS2 に設定します。

UTF8

現在のバッファの入力コードセットを UTF8 に設定します。


説明

現在のバッファの入力コードセットを切り換えます。 SET CODESET INPUT コマンドで切り換えられるのは, ファイルの入力に使われるコードセットです。 このコマンド以降 INCLUDE FILE コマンドで入力されるコードセットが変わります。 ファイルの出力に使われるコードセットを切り換えるには, SET CODESET OUTPUT コマンドを使ってください。


SET CODESET OUTPUT


形式

                        ┌ DEC_MCS    ┐
                        │ DECKANJI   │
     SET CODESET OUTPUT │ ISO_LATIN1 │
                        │ ISO2022JP  │
                        │ SDECKANJI  │
                        │ SJIS       │
                        │ UCS2       │
                        └ UTF8       ┘


パラメータ

DEC_MCS

現在のバッファの出力コードセットをDEC MCSに設定します。

DECKANJI

現在のバッファの出力コードセットをDEC漢字に設定します。

ISO_LATIN1

現在のバッファの出力コードセットをISO Latin1に設定します。

ISO2022JP

現在のバッファの出力コードセットを ISO2022JP に設定します。

SDECKANJI

現在のバッファの出力コードセットをSuper DEC漢字に設定します。

SJIS

現在のバッファの出力コードセットをシフトJISに設定します。

UCS2

現在のバッファの出力コードセットを UCS2 に設定します。

UTF8

現在のバッファの出力コードセットを UTF8 に設定します。


説明

このコマンドは,現在のバッファの出力コードセットを切り換えます。 SET CODESET OUTPUT コマンドで切り換えられるのは, ファイルの出力に使われるコードセットです。 ファイルの入力に使われるコードセットを切り換えるには, SET CODESET INPUT コマンドを使ってください。


SET CONVERSION DYNAMIC


形式

     SET CONVERSION DYNAMIC


説明

このコマンドを実行すると,変換キーの定義が動的になり, 変換キーは変換対象領域があるときだけ有効になります。

たとえば,EVEJキーパッドの場合,[ Ctrl/H ]キーは, 変換対象領域があるときはひらがな変換, 変換対象領域がないときは START OF LINE になります。

また,このコマンドを実行すると,TO NONCONVERT が変換確定になります。 SET CONVERSION NODYNAMIC の場合には, TO NONCONVERT で変換対象領域が入力文字列に戻ります。 EVEJキーパッドの場合は,TO NONCONVERT が[ Ctrl/N ]に定義されているので, DYNAMICを指定したときの[ Ctrl/N ]は変換確定キーになり, NODYNAMICを指定したときの[ Ctrl/N ]は変換対象領域を入力文字列に戻します。


SET CONVERSION EVEJ


形式

     SET CONVERSION EVEJ


説明

このコマンドは,変換キーのみをEVEJスタイルにセットします。 変換キーが,EVEJとほとんど同じように使用できます。

このコマンドによりセットされるのは変換キーのみですので, SET KEYPAD NUMERIC のあとにこのコマンドを実行すると, 変換キーのみをEVEJスタイルにすることができます。


SET CONVERSION JEDI


形式

     SET CONVERSION JEDI


説明

このコマンドは,変換キーをJEDIスタイルにセットします。 変換キーが,JEDIエディタとほとんど同じように使用できます。


SET CONVERSION JVMS


形式

     SET CONVERSION JVMS


説明

このコマンドは,変換キーのみをJVMSスタイルにセットします。 変換キーが,日本語OpenVMSのKINQUIREなどのユーティリティとほとんど同じように使用できます。

このコマンドによりセットされるのは変換キーのみですので, SET KEYPAD EVEJ のあとにこのコマンドを実行すると, エディタ・キーパッド・キーはEVEJスタイルにしたまま, 変換キーのみをJVMSスタイルにすることができます。


SET CONVERSION KEY


形式

     SET CONVERSION KEY =  key-name keypad-name ref-key-name 


パラメータ

key-name

定義するキー。キー名を短縮することはできません。 キー名の先頭には,等号を指定しなければなりません。 コマンド・ラインにキー名を指定しなかった場合には, 日本語EVEは定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キーまたは[ Ctrl/M ]を押した場合には, 操作は取り消されます。

keypad-name

複写する変換キーパッドの名前。キーパッド名を指定しなかった場合には, 日本語EVEはキーパッド名を入力するように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キーまたは[ Ctrl/M ]を押した場合には,操作は取り消されます。

ref-key-name

複写する変換キー。指定したキーパッドで定義されているキーを入力します。


説明

このコマンドは,変換キーを定義するときに使用します。 指定した変換キーパッドのキー定義を使用して,キーを定義します。

DEFINE KEY コマンドでも変換キーを定義することができますが, このコマンドによって定義すると,SET CONVERSION DYNAMIC コマンドで, 変換対象領域があるときだけ有効な変換キーを定義することができます。


次の例は,SET CONVERSION KEY コマンドを使用して,キーを定義する方法を示してします。

  1. 
    Command: SET KEYPAD EVEJ
    Command: SET CONVERSION DYNAMIC
    Command: SET CONVERSION KEY = KP1 EVEJ Ctrl/H
    
    キーパッドをEVEJスタイルにセットし,CONVERSION DYNAMIC に設定します。 この状態で,上記のように CONVERSION KEY をセットすると,[ KP1 ]キーが, 変換時にはひらがな変換になり, それ以外のときは,MOVE BY WORD REVERSE になります。

  2. 
    Command: SET KEYPAD TARO
    Command: SET CONVERSION KEY = Ctrl/H TARO F11
    
    キーパッドをTAROスタイルにセットする。 この状態で,上記のようにCONVERSION KEY をセットすると, [ Ctrl/H ]も[ F11 ]と同様にひらがな変換として使用できます。

  3. 
    Command: SET KEYPAD JEDI
    Command: SET CONVERSION DYNAMIC
    Command: SET CONVERSION KEY = Ctrl/N EVEJ Ctrl/N
    
    キーパッドをJEDIスタイルにセットし,CONVERSION DYNAMIC に設定します。 この状態で,上記のように CONVERSION KEY をセットすると, [ Ctrl/N ]が変換確定キーとして使用できます。

  4. 
    Command: SET CONVERSION KEY = KP1 NULL
    
    [ KP1 ]に対するキー定義を取り消します。


SET CONVERSION LEIA


形式

     SET CONVERSION LEIA


説明

このコマンドは,変換キーをLEIAスタイルにセットします。 変換キーが,LEIAエディタとほとんど同じように使用できます。


SET CONVERSION NN


形式

     SET CONVERSION NN


説明

このコマンドは,nnと2つ続けて入力すると,"ん"とローマ字かな変換するように設定します。


SET CONVERSION NODYNAMIC


形式

     SET CONVERSION NODYNAMIC


説明

このコマンドは,SET CONVERSION DYNAMIC をキャンセルします。

また,このコマンドを実行すると, TO NONCONVERT で変換対象領域が入力文字列に戻ります。 SET CONVERSION DYNAMIC の場合は,変換確定になります。 EVEJキーパッドの場合は,TO NONCONVERT が[ Ctrl/N ]に定義されているので, DYNAMICを指定したときの[ Ctrl/N ]は変換確定キーになり, NODYNAMICを指定したときの[ Ctrl/N ]は変換対象領域を入力文字列に戻します。


SET CONVERSION NONN


形式

     SET CONVERSION NONN


説明

このコマンドは,SET CONVERSION NN をキャンセルします。


SET CONVERSION TARO


形式

     SET CONVERSION TARO


説明

このコマンドは,変換キーをTAROスタイルにセットします。 このキーパッドを選択すると,[ Ctrl ]キーを使わずに, スペース・バーで変換を行うことができます。

注意
このコマンドを実行すると,ユーザ定義キーのうち, シフト状態の[ F6 ]〜[ F14 ]までの一時記憶が失われます。 必要なキー定義はNVRに保存し,日本語EVEの終了後にNVRから呼び出してください。


SET CURSOR BOUND


形式

     SET CURSOR BOUND


説明

カーソルをバウンド・カーソルとして設定します。 この場合,カーソルの動作はEDTやWPSの場合と同じになります。 バウンド・カーソルはバッファの使用されていない部分に移動できません。 たとえば,現在の位置が行の最後であるときに,[→]キーを使用した場合には, カーソルは次の行の先頭に移動します。

表 4-8は, カーソル移動のタイプによって影響を受けるコマンドとキーパッド・キーを示しています。


表 4-8 カーソル・タイプの影響を受けるコマンドとキー

日本語EVEコマンド: MOVE DOWN ( [↓] )
MOVE LEFT ( [←] )
MOVE RIGHT ( [→] )
MOVE UP ( [↑] )
NEXT SCREEN
PREVIOUS SCREEN
EDTキーパッド・キー: EDT Next Screen ( [Next Screen] )
EDT Previous Screen ( [ Prev Screen ] )
Sect ( [ KP8 ] )
WPSキーパッド・キー: Advance ( [ KP0 ] )
Backup ( [ KP1 ] )
Scroll Advance ( [ GOLD-KP0 ] )
Scroll Backup ( [ GOLD-KP1 ] )

省略時の設定はフリー・カーソルであり,その場合には, 文字がすでに存在するかどうかとは無関係に, カーソルはバッファ内のどこにでも移動できます。しかし, コマンド・ラインを編集する場合には,カーソルは常にバウンド・カーソルです。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してカーソルをバウンド・カーソルとして設定する場合には, SET CURSOR BOUND コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。

SET KEYPAD WPS コマンドは自動的にカーソルをバウンド・カーソルに設定します。


SET CURSOR FREE


形式

     SET CURSOR FREE


説明

カーソルをフリー・カーソルとして設定します。 この場合,文字がすでに存在するかどうかとは無関係に, バッファ内のどこにでもカーソルを移動し,テキストを挿入できます(省略時の設定)。

上下に移動する場合,カーソルは画面の同じカラムから移動しません。 左マージンの左側に移動したり(左マージンが1より大きい場合), 右マージンの右に移動したり, [End of file]をこえて移動することができます(バッファが現在のウィンドウより短い場合)。

たとえば,現在の位置が行の最後であるときに,[→]キーを押した場合には, カーソルは行の最後より右側に移動し,そこにテキストを挿入できます。 一方,バウンド・カーソルの場合は次の行の先頭に移動します。

フリー・カーソルの移動は,表や他の特殊なレイアウトを作成するときに便利です。 フリー・カーソルの場合には,テキストをバッファ内のどこにでも挿入できるからです。 たとえば,右マージンの右側にテキストを挿入でき, また,左マージンが1より大きい場合には,左マージンの左側にテキストを挿入できます。 右マージンの右側などのように,バッファの使用されていない領域にカーソルを移動し, そこにテキストを入力した場合には, 日本語EVEは既存のテキストと新しいテキストの間に必要なスペースまたはブランク行を挿入します。 つまり,日本語EVEはギャップをスペースまたはブランク行で埋めます。 これらのスペースやブランク行を消去すれば,ギャップを消去できます。 バッファの使用されていない領域に移動しても何も入力しない場合には,このようなパッド操作は実行されません。

カーソルをバウンド・カーソルとして設定する場合には(EDTやWPSの場合と同様), SET CURSOR BOUND コマンドを使用します。


SET DEFAULT COMMAND FILE


形式

     SET DEFAULT COMMAND FILE  command-file 


パラメータ

command-file

日本語EVEが使用する省略時のコマンド・ファイル名を指定します。 省略時のファイル・タイプは.TPUです。 もしコマンド・ライン上でファイル名を指定しなかった場合, ファイル名を要求するプロンプトが出力されます。 もし省略時のコマンド・ファイルが設定されている場合には, このプロンプト上にそのファイル名が表示されます。 設定されていない場合には,プロンプト上には次のうちどれかが表示されます。

  • 日本語EVEを起動したときに/COMMAND修飾子で指定したコマンド・ファイル

  • 論理名XTPU$COMMANDに定義されたコマンド・ファイル

  • ログイン・ディレクトリのTPU$COMMAND.TPUという名前のファイル


説明

SET DEFAULT COMMAND FILE コマンドはグローバル属性やメニューの設定を保存するときに日本語EVEが使用するコマンド・ファイル名を指定します。 日本語EVEを起動するごとにコマンド・ファイルを指定する必要はありません。 このコマンドは起動時に実行されるコマンド・ファイルは規定せず, グローバル属性とメニュー定義を保存するときに使用されるコマンド・ファイルにだけ適用されます。

コマンド・ファイルについてのより詳しい説明はオンライン・ヘルプのCommand Filesを参照してください。 属性の保存に関するより詳しい説明はAttributesのトピックを参照してください。


SET DEFAULT SECTION FILE


形式

     SET DEFAULT SECTION FILE  section-file 


パラメータ

section_file

日本語EVEが使用する省略時のセクション・ファイル名を指定します。 省略時のファイル・タイプは.XTPU$SECTIONです。 もしSET DEFAULTSECTION FILE コマンドを使用して, コマンド・ライン上でファイル名を指定しなかった場合には, ファイル名を要求するプロンプトが出力されます。 もし省略時のセクション・ファイルが設定されている場合には, このプロンプト上にそのファイル名が表示されます。 設定されていない場合にはプロンプト上にはSYS$LOGIN:JEVE$SECTION.XTPU$SECTIONが表示されます。


説明

SET DEFAULT SECTION FILE コマンドはグローバル属性やキー定義, その他のカスタマイズ設定を保存するときに, 日本語EVEが使用するセクション・ファイル名を指定します。 日本語EVEを起動するごとにセクション・ファイルを指定する必要はありません。 このコマンドは起動時に使用されるセクション・ファイルは規定しません。 グローバル属性やメニュー定義などを保存するために使用されるセクション・ファイルにだけ適用されます。

セクション・ファイルの使用に関するより詳しい説明はオンライン・ヘルプのSection Filesのトピックを参照してください。

表 4-9は, SECTION FILE PROMPTING の設定による SET DEFAULT SECTION FILE コマンドの動きの違いをまとめたものです。


表 4-9 セクション・ファイルの設定によるSET DEFAULT SECTION FILE コマンドの動き

プロンプトの設定 SET DEFAULT SECTION FILEコマンドの与える影響
SET SECTION FILE PROMPTING
(省略時の設定)
セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合,省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。
SET NOSECTION FILE PROMPTING 入力要求なしに省略時の設定のセクション・ファイルに保存します。

これらの設定は,SAVE ATTRIBUTES コマンドや SAVE SYSTEM ATTRIBUTES コマンドを使用したときかexitまたはquitするときに属性を保存した場合に適用されます。

詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。


SET DIRECTORY LIST


形式

     SET DIRECTORY LIST


説明

GET FILEINCLUDE FILE の2つのコマンドで DIRECTORY LIST コマンドと同じファイルの選択リスト画面を表示するように設定します。 このコマンドは OPEN コマンドには影響を与えません。

この設定は SAVE ATTRIBUTES コマンドで保存することができます。 詳しい説明はオンライン・ヘルプのattributesを参照してください。


SET ECHO MODE

このコマンドは,入力されたASCII文字の表示を切り換えます。


形式

                    ┌ ASCII_CHAR  ┐
                    │ ROMAN       │
     SET ECHO MODE  │ HIRAGANA    │
                    │ KATAKANA    │
                    └ HANKAKUKANA ┘


パラメータ

ASCII_CHAR

キーボードから入力されたASCII文字をそのまま表示します。

ROMAN

キーボードから入力されたASCII文字を全角文字に変換して表示します。

HIRAGANA

キーボードから入力されたASCII文字をローマ字ひらがな変換して表示します。 たとえば,"aiu"とタイプすると"あいう"と表示されます。

KATAKANA

キーボードから入力されたASCII文字をローマ字カタカナ変換して表示します。 たとえば,"aiu"とタイプすると"アイウ"と表示されます。

HANKAKUKANA

キーボードから入力されたASCII文字をローマ字半角カタカナ変換して表示します。 たとえば,"aiu"とタイプすると半角カタカナ文字で"アイウ"と表示されます。


説明

SET ECHO MODE の設定は SET KANAECHO MODE の設定の影響を受けます。 SET ECHO MODE の設定が,HIRAGANAKATAKANAHANKAKUKANA のいずれかになっているときには SET KANAECHO MODE コマンドで SET ECHO MODE の設定も変わります。

おもにローマ字かな変換を使ってかなを入力しているときには, SET ECHO MODE コマンドで ASCII_CHAR ROMAN HIRAGANA KATAKANA HANKAKUKANA の切り換えを行うとよいでしょう。 ASCII_CHAR あるいは ROMAN のときは直接アルファベットの入力を行うことができ, HIRAGANA KATAKANA HANKAKUKANA のときはローマ字かな変換で各種のかなを入力することができます。


SET EXIT ATTRIBUTE CHECK


形式

     SET EXIT ATTRIBUTE CHECK


説明

日本語EVEを終了する際の属性チェックを有効にします。 もし属性が変更されていた場合,日本語EVEは変更を保存するかどうかきいてきます。 これは省略時の設定です。 SET EXIT ATTRIBUTES CHECK コマンドが有効ならば, 編集セッションを終了する際に日本語EVEは属性が 変更されていないかを調べます。 もし変更されていた場合には次のよ うなプロンプトが表示されます。
     Command: EXIT
     Attributes were changed. Save them [YES]?
属性を保存したい場合にはここで[ return ]キーを押します。 日本語EVEはセッションを終了する前に SAVE ATTRIBUTES コマンドを実行します。

その他の設定により,あるいはプロンプトにどう答えたかによって, セクション・ファイルかコマンド・ファイルのどちらかに保存されます。 もし属性を保存したくない場合にはプロンプトにNOと答えてください。 そのままセッションを終了します。

詳しくはオンライン・ヘルプのAttributesのトピックを参照してください。


SET FILL NOTAGS


形式

     SET FILL NOTAGS


説明

RUNOFFコマンドまたはVAX DOCUMENTタグで始まる行に対して FILL コマンドが書式の変更を行わないように指定します。 SET FILL NOTAGS コマンドは行頭の RUNOFFコマンドと VAX DOCUMENTタグを段落区切りとして扱うように設定します。 この設定により FILLFILL PARAGRAPH, そして FILL RANGE コマンドを使用したときに, これらのコマンドやタグが行頭にある行の書式の変更を行わなくなります。 空白行とページ区切りは,今までどおり段落区切りとして扱われます。

この設定はすべてのバッファに適用されます。 しかしセクション・ファイルやコマンド・ファイルには保存されません。 もし SET FILL NOTAGS の設定を保存したい場合にはコマンドをイニシャライゼーション・ファイルに追加してください。 詳しくはオンライン・ヘルプのInitialization Filesを参照してください。

日本語EVEの省略時の設定は SET FILL NOTAGS です。


SET FILL TAGS


形式

     SET FILL TAGS


説明

SET FILL TAGS コマンドは行頭にRUNOFFコマンドやVAX DOCUMENTタグがあるような行に対しても, FILL コマンドが書式の変更を行えるように設定します。 つまり,SET FILL TAGS コマンドは行頭のRUNOFFコマンドやVAX DOCUMENTタグを段落区切りのリストから外します。 FILLFILL PARAGRAPH そして FILL RANGE コマンドで行頭にこれらのコマンドやタグがある行の書式の変更が行えるようになります。 空白行と改ページは今までどおり段落区切りとして扱われます。

この設定はすべてのバッファに適用されます。 しかしセクション・ファイルやコマンド・ファイルには保存されません。 もし SET FILL TAGS の設定を保存したい場合にはコマンドをイニシャライゼーション・ファイルに追加してください。 詳しくはオンライン・ヘルプのInitialization Filesを参照してください。

省略時の設定は SET FILL NOTAGS です。 日本語EVEはRUNOFFコマンドやVAX DOCUMENTタグで始まる行に対しては書式の変更を行いません。


SET FIND CASE EXACT


形式

     SET FIND CASE EXACT


説明

文字列を検索するときに,大文字/小文字,全角/半角を区別します。 すべて小文字の文字列だけを検索したいようなときに便利です。

この設定は,FIND コマンド,REPLACE コマンド, および WILDCARD FIND コマンドに適用されます。

省略時の設定は,SET FIND CASE NO EXACT です。 指定された文字列がすべて小文字の場合には,大文字/小文字を区別なく検索します。 指定された文字列がすべて大文字か,あるいは大文字/小文字が混ざっている場合には, 大文字/小文字を区別し,指定されたとおりの文字列だけを検索します。 全角/半角に関しても同様です。


次のコマンドは,CASE EXACT を有効にし,文字列を検索するときに, 大文字/小文字を区別するようにします。 この例は,digitalという文字列を指定したときに, すべて小文字で書かれたものだけを検索します。
     Command: SET FIND CASE EXACT
     Command: FIND digital


SET FIND CASE NOEXACT


形式

     SET FIND CASE NOEXACT


説明

検索するときに,大文字/小文字,全角/半角の区別をしません。 指定した文字列がすべて小文字の場合は,大文字/小文字を区別せずに検索します。 省略時の設定では,SET FIND CASE NOEXACT がセットされています。

この設定は,FIND コマンド,REPLACE コマンド, および WILDCARD FIND コマンドに適用されます。

検索するときに大文字/小文字,全角/半角の区別を行いたい場合は, SETFIND CASE EXACT コマンドを実行してください。 すべて小文字の文字列だけを検索したいようなときに便利です。


次のコマンドは,CASE EXACT を無効にし,文字列を検索するときに, 大文字/小文字の区別をしないようにします。 この例は,digitalという文字列を指定したときに, "digital","Digital","DIGITAL"など,大文字/小文字の区別なく検索します。
     Command: SET FIND CASE NOEXACT
     Command: FIND digital


SET FIND NOWHITESPACE


形式

     SET FIND NOWHITESPACE


説明

FIND コマンドと WILDCARD FIND コマンドで検索文字列内のスペースとタブを「余白」として取り扱うのではなく, 正確に照合します。また,1行に完全に格納されていて, 複数の単語で構成される文字列の検索を可能にします(省略時の設定)。


次の例では,Mark Twainという文字列を検索します。 この場合,単語と単語の間に正確に1つのスペースがあり, 文字列全体が1行に格納されていなければなりません。
     Command: SET FIND NOWHITESPACE
     Command: FIND Mark Twain


SET FIND WHITESPACE


形式

     SET FIND WHITESPACE


説明

FIND コマンドと WILDCARD FIND コマンドで,スペース,タブ, 1つの行区切りまでを「余白」として取り扱うことを設定します。 この場合,2つ以上の単語で構成される文字列をその区切り方とは無関係に検索できます。

省略時の設定はNOWHITESPACEです。 つまり,日本語EVEは検索文字列内のスペースとタブを正確に照合します。 したがって,検索文字列を2行に分割することはできません。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して余白検索が必要な場合には, SET FIND WHITESPACE コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。


次の例では,Mark Twainという文字列を検索します。 ただし,単語と単語の間に1つ以上のスペースまたはタブがあっても,それは無視され, Markが行の最後にあり,Twainが次の行の先頭にあっても,その文字列は検索されます。
     Command: SET FIND WHITESPACE
     Command: FIND Mark Twain


SET FIX KEISEN


形式

     SET FIX KEISEN


説明

罫線固定モードに入ります。

罫線固定モードでは,罫線を含む行の分割,罫線の削除,罫線上での文字入力などが禁止されます。 入力,貼り付けなどを行った文字列が罫線に重なった場合には, 罫線の枠内に入るように自動的に修正されて書き込まれます。 罫線を含まない行に対しては通常と同じように編集を行うことが出来ます。

このコマンドは,EDTキーパッド・キーおよびWPSキーパッド・キーには対応していません。

罫線固定モードでは,以下の機能が変更されます。


SET FUNCTION KEYS MOTIF


形式

     SET FUNCTION KEYS MOTIF


説明

SET FUNCTION KEYS MOTIF コマンドはいくつかのファンクションキーを他のDECwindow Motifアプリケーションと同じように再定義します。 これは省略時の設定です。

この定義は日本語EVEの省略時の定義,EDTキーパッド,WPSキーパッド, その他 DEFINE KEY LEARN コマンドでの定義を無効にはしません。 このコマンドのキー定義を無効にするには,SET FUNCTION KEYS NOMOITF コマンドを使用 してください。

DECwindows上での日本語EVEの使用に関するより詳しい説明はオンライン・ヘルプのDECwindows Differencesを参照してください。

キー 定義
[ Alt/← ] 行頭へ
[ Alt/→ ] 行末へ
[ Alt/Ctrl/← ] バッファの先頭へ
[ Alt/Ctrl/→ ] バッファの最後へ
[ Ctrl/↑ ] WPS Paragraph (逆方向)
[ Ctrl/↓ ] WPS Paragraph (順方向)
[ Ctrl/← ] EDT/WPS Word(逆方向)
[ Ctrl/→ ] EDT/WPS Word (順方向)
[ Ctrl/Shift/Insert Here ] リストア
[ Alt/Remove ] 一次移動
[ Ctrl/Remove ] EDT Delete EOL
[ Shift/Remove ] Store Text (Copy)
[ Alt/Shift/Remove ] 一次コピー
[ Ctrl/Shift/Select ] 一次選択復元
[ Ctrl/Prev Screen ] Page Left (一画面分左にシフト)
[ Ctrl/Next Screen ] Page Right (一画面分右にシフト)
[ Shift/Delete ] 保留削除か一文字消去


SET FUNCTION KEYS NOMOTIF


形式

     SET FUNCTION KEYS NOMOTIF


説明

SET FUNCTION KEYS MOTIF コマンドで設定されたMotif DECwindowsスタイルのいくつかのファンクションキー定義をキャンセルします。

DEFINE KEYLEARN コマンドで定義されたキーには影響ありません。 たとえば,もし[ALT/E3]キーになにかコマンドを定義していた場合, その定義は同じキーに対するMotifファンクション定義を無効にします。


SET GOLD KEY


形式

     SET GOLD KEY   [key-name]


パラメータ

key-name

GOLDとして設定するキー。キー名を短縮することはできません。 キー名を指定しなかった場合には, 日本語EVEは定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キーまたは[Ctrl/M]を押すと, これらのキーは再定義できないため,操作は取り消されます。


説明

他のキーと組み合わせて使用するためのGOLDキーとして特定のキーを定義し, 複数のGOLDキーとの組み合わせを可能にします。 コマンド・ラインにキー名を入力するか, またはGOLDとして設定するキーを押すように要求するプロンプトを日本語EVEが表示することも可能です。

GOLDキーを使用すれば,可能なキーの組み合わせを増大できます。 たとえば,1つのコマンドを実行するために,[ F20 ]を定義し, 別のコマンドを実行するために,[ GOLD-F20 ]の組み合わせを定義できます。 一方の機能を実行する場合には,[ F20 ]を押します。 また,GOLDキーとタイピング・キーの組み合わせも定義できます。 たとえば,[ GOLD-C ]を定義できます。

GOLDキーを設定すると, 矢印キー( [↑],[↓],[→],[←] )とエディタ・キーパッドの一部のGOLDの組み合わせが自動的に定義されます。 ただし,それらのキーを別の方法で定義した場合は例外です。 表 4-10は省略時のGOLDの組み合わせを示しています。


表 4-10 日本語 EVE の省略時の GOLD キーの組み合わせ

キー 定義
[ GOLD-F13 ] RESTORE WORD
またはWPS Delete Beginning Sentence
[ GOLD-Help ] HELP KEYS (list)
[ GOLD-Find ] WILDCARD FIND
[ GOLD-Insert Here ] RESTORE
[ GOLD-Remove ] STORE TEXT
[ GOLD-Select ] RESET
[ GOLD-Prev Screen ] PRVIOUS WINDOW
[ GOLD-Next Screen ] NEXT WINDOW
[ GOLD-↑ ] TOP
[ GOLD-← ] START OF LINE
[ GOLD-↓ ] BOTTOM
[ GOLD-→ ] END OF LINE

SET GOLD KEY は,ユーザが指定したキーの現在の定義を無効にします。 そのキーが日本語EVEによって定義されている場合も, EDTキーパッドやWPSキーパッドによって定義されている場合も, ユーザが定義した場合も,現在の定義は無効になります。 一度に1つのキーだけをGOLDとして設定できます。 EDTキーパッドまたはWPSキーパッドを設定すると,[ PF1 ]がGOLDキーになり, [ PF1 ]の現在の定義は無効になります。 しかし,別のキーをGOLDキーとして設定した場合には, EDTキーパッドとWPSキーパッドはそのGOLDキーを使用します。 このような場合,SET NOGOLD KEY コマンドを使用すると, ユーザが定義したGOLDキーは取り消され, EDTキーパッドまたはWPSキーパッドに対して,GOLDキーとして[ PF1 ]が復元されます。

キー定義は編集セッションが終了するまで,またはキーの定義を変更または取り消すまで有効です。 将来のセッションのためにGOLDキーの設定を保存する場合には, SET GOLD KEY コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録するか, または SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。


次のコマンドは[ PF1 ]をGOLDキーとして設定し, GOLDと英字のCの組み合わせを CENTER LINE コマンドとして定義します。 Cまたはcを単独でタイプした場合には,その英字が挿入されます。 GOLDキーの組み合わせを指定する場合,キー名の区切り文字として,ハイフン( - ), スラッシュ( / ),アンダースコア( _ )のいずれかを使用します。
     Command: SET GOLD KEY pf1
     Command: DEFINE KEY = gold-c center line


SET HENKAN KEY


形式

    SET HENKAN KEY  ┌ SPACE   ┐
                    └ NOSPACE ┘


パラメータ

SPACE

新日本語キーボード上の[変換]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。 すべてのキーパッドで[変換]キーをスペース・キーとまったく同じように使用することができます。

NOSPACE

SET HENKAN KEY SPACE の設定を解除します。 新日本語キーボード上の[変換]キーは本来の動作に戻ります。


説明

新日本語キーボード上の[変換]キーの動作を切り換えます。 新日本語キーボード上では日本語変換用に[変換],[ひらがな], [無変換]の3つのキーが追加されました。そのため従来のキーボードに比べ, スペース・キーの長さが約1/3程度に縮小されています。

このコマンドは追加された3つのキーのうち[変換]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。

SET HENKAN KEY SPACE を実行すると[変換]キーはすべてのキーパッドでスペース・キーとまったく同じように動作します。

[変換]キーは省略時にはTAROキーパッドを除くすべてのキーパッドに共通に次のように定義されています。

キー 定義
[変換] 変換/次候補
[Shift/変換] 前候補
[Ctrl/変換] 変換/無変換モード切り替え
[Alt/変換] 全候補

新日本語キーボードを含む変換キーの一覧については,付録のBを参照してください。

[変換],[ひらがな],[無変換]の3つのキーの動作を同時に切り替えたい場合には SET JAPANESE KEYS コマンドを使用してください。


SET HIRAGANA KEY


形式


     SET HIRAGANA KEY ┌ SPACE   ┐
                      └ NOSPACE ┘


パラメータ

SPACE

新日本語キーボード上の[ひらがな]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。 すべてのキーパッドで[ひらがな]キーを, スペース・キーとまったく同じように使用することができます。

NOSPACE

SET HIRAGANA KEY SPACE の設定を解除します。 新日本語キーボード上の[ひらがな]キーは,本来の動作に戻ります。


説明

新日本語キーボード上の[ひらがな]キーの動作を切り換えます。 新日本語キーボード上では日本語変換用に[変換],[ひらがな], [無変換]の3つのキーが追加されました。 そのため従来のキーボードに比べ,スペース・キーの長さが約1/3程度に縮小されています。

このコマンドは追加された3つのキーのうち[ひらがな]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。

SET HIRAGANA KEY SPACE を実行すると[ひらがな]キーはすべてのキーパッドでスペース・キーとまったく同じように動作します。

[ひらがな]キーは,省略時にはTAROキーパッドを除くすべてのキーパッドに共通に次のように定義されています。

キー 定義
[ひらがな] ひらがな変換
[Shift/ひらがな] 全角カタカナ変換
[Ctrl/ひらがな] 半角カタカナ変換
[Alt/ひらがな] 全角英数字変換
[Ctrl/Alt/ひらがな] 半角英数字変換

新日本語キーボードを含む変換キーの一覧については,付録のBを参照してください。

[変換],[ひらがな],[無変換]の3つのキーの動作を同時に切り替えたい場合には, SET JAPANESE KEYS コマンドを使用してください。


SET INPUT MODE


形式

     SET INPUT MODE ┌ KANJI ┐
                    └ KANA  ┘


パラメータ

KANJI

端末から送られる8ビット文字をDEC漢字と解釈します。

KANA

端末から送られる8ビット文字をJISカナ文字と解釈します。 SET ECHO MODE あるいは SET KANAECHO MODE の設定によって, ひらがな,カタカナ,あるいは半角カタカナがエコーされます。


説明

端末から送られてくる8ビット・コードの解釈のしかたを切り換す。 パソコンによるローカルかな漢字変換を使用する場合は,KANJIに設定してください。 かなキーを使用する場合は,KANAに設定してください。

起動時の設定は,KANJIGENの入力コードと同じになります。 たとえば,起動時の設定をKANJIにするときには, 起動前に以下のコマンドを実行してください。

     $ RUN JSY$SYSTEM:KANJIGEN
     KANJIGEN> SET /INPUT=KANJI
     KANJIGEN> EXIT


SET JAPANESE KEYS


形式


     SET JAPANESE KEYS  ┌ SPACE   ┐
                        └ NOSPACE ┘


パラメータ

SPACE

新日本語キーボード上の3つの日本語変換キー( [無変換],[変換],[ひらがな] )をスペース・キーと同じ動きをするように設定します。 すべてのキーパッドで上の3つのキーを,スペース・キーとまったく同じように使用することができます。

NOSPACE

SET JAPANESE KEYS SPACE の設定を解除します。 新日本語キーボード上の3つの日本語変換キー( [無変換],[変換],[ひらがな] )は本来の動作に戻ります。


説明

新日本語キーボード上の3つの日本語変換キー([無変換],[変換],[ひらがな] )の動作を切り換えます。

新日本語キーボード上では日本語変換用に[変換],[ひらがな],[無変換]の3つのキーが追加されました。 そのため従来のキーボードに比べ,スペース・キーの長さが約1/3程度に縮小されています。 従来のキーボードと同じ感覚で変換のキーの操作を行うことができるように, これら3つの日本語変換キーをそれぞれスペース・キーと同じ動きをするように設定するためのコマンドが用意されています。

このコマンドは[無変換],[変換],[ひらがな]の3つのキーの動作を同時に切り換えます。 ひとつひとつのキーを別々に設定したい場合にはそれぞれ SET MUHENKAN KEYSET HENKAN KEYSET HIRAGANA KEYのコマンドを使用してください。


SET JOURNALING


形式

     SET JOURNALING  buffer-name 


パラメータ

buffer-name

バッファ・ジャーナリング・ファイルを作成したいバッファの名前です。 ファイル名を指定しなかったときは,日本語EVEがファイル名を聞いてきます。


説明

ジャーナル・ファイルを作成して, 指定したバッファのバッファ・ジャーナリングを開始します。これは省略時の設定です。

通常,日本語EVEは個々のテキスト・バッファのジャーナル・ファイルを作成し, ジャーナリングを行います。このため SET JOURNALING コマンドが使用されるのは, /NOJOURNAL修飾子を指定して日本語EVEを起動したか, あるいは編集中に SET NOJOURNALING コマンドを使った場合に限られます。

ジャーナル・ファイルの名前は, 編集中のバッファやファイルの名前とファイル・タイプ.XTPU$JOURNALから生成されます。 たとえば,MEMO.TXTというバッファのジャーナル・ファイル名はMEMO_TXT.XTPU$JOURNALになります。

ジャーナル・ファイルは論理名XTPU$JOURNALで指定されるディレクトリに作成されます。 XTPU$JOURNALは省略時にはSYS$SCRATCHに定義されています。

バッファのジャーナル・ファイル名を知るには SHOW コマンドを使ってください。

変更が行われたバッファのジャーナリングを開始することはできません。 WRITE FILE コマンドまたは SAVE FILE コマンドでバッファの内容をファイルに書き込んでからジャーナリングを開始してください。

すべてのバッファ(システム・バッファを除く)のジャーナリングを開始するには, SET JOURNALING ALL コマンドを使ってください。


SET JOURNALING ALL


形式

     SET JOURNALING ALL


説明

すべてのテキスト・バッファのバッファ・ジャーナリングを開始します。 これは省略時の設定です。

通常,日本語EVEは個々のテキスト・バッファのジャーナル・ファイルを作成し, ジャーナリングを行います。このため SET JOURNALING ALL コマンドが使用されるのは, /NOJOURNAL修飾子を指定して日本語EVEを起動したか, あるいは編集中に SET NOJOURNALING ALL コマンドを使った場合に限られます。

ジャーナル・ファイルの名前は, 編集中のバッファやファイルの名前とファイル・タイプ.XTPU$JOURNALから生成されます。 たとえば,MEMO.TXTというバッファのジャーナル・ファイル名はMEMO_TXT.XTPU$JOURNALになります。

ジャーナル・ファイルは論理名XTPU$JOURNALで指定されるディレクトリに作成されます。 XTPU$JOURNALは省略時にはSYS$SCRATCHに定義されています。

バッファのジャーナル・ファイル名を知るには SHOW コマンドを使ってください。

変更が行われたバッファのジャーナリングを開始することはできません。 WRITE FILE コマンドまたは SAVE FILE コマンドでファイルを書き出してからジャーナリングを開始してください。


SET KANAECHO MODE


形式

                        ┌ HIRAGANA    ┐
     SET KANAECHO MODE  │ KATAKANA    │
                        └ HANKAKUKANA ┘


パラメータ

HIRAGANA

キーボードから入力されたカナ文字(カナ・キーあるいはローマ字かな変換)をひらがなで表示します。

KATAKANA

キーボードから入力されたカナ文字(カナ・キーあるいはローマ字かな変換)をカタカナで表示します。

HANKAKUKANA

キーボードから入力されたカナ文字(カナ・キーあるいはローマ字かな変換)を半角カタカナで表示します。


説明

カナ文字の表示を切り換えます。 SET KANAECHO MODE の設定は SET ECHO MODE の設定の影響を受けます。 SET ECHO MODE コマンドで,HIRAGANA KATAKANA HANKAKUKANA のいずれかを指定したときには SET KANAECHO MODE の設定もそれぞれ HIRAGANA KATAKANA HANKAKUKANA になります。

おもにカタカナ・キーを使ってかなを入力しているときには SET KANAECHO MODE コマンドで HIRAGANA KATAKANA HANKAKUKANA の切り換えを行うとアルファベット・キーはその設定に影響されずにアルファベットの入力を行うことができます。


SET KEYPAD EDT


形式

     SET KEYPAD EDT


説明

EDTスタイルのキーパッドの使用を許可し, 数字キーパッド・キーと他のキーを定義します。

将来のセッションのためにEDTキーパッドを保存する場合には, SET KEYPAD EDT コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録するか, または SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。

EDTキーパッドを設定しても,完全にEDTがエミュレートされるわけではありません。 日本語EVEのEDTキーパッドと実際のEDTの重要な相違点は次に示すとおりです。


SET KEYPAD EVEJ


形式

     SET KEYPAD EVEJ


説明

このコマンドは,キーパッドをEVEJスタイルにセットします。 このコマンドを実行すると, 同時に SET CONVERSION EVEJ コマンドも実行されます。

EVEJキーパッドを選択すると,変換キー,定義済みキーなどが, EVEJとほとんど同じように使用できます。

このキーパッドを用いての入力,かな漢字変換の方法については, 『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第3章を参照してください。


SET KEYPAD JEDI


形式

     SET KEYPAD JEDI


説明

このコマンドは,キーパッドをJEDIスタイルにセットします。 このコマンドを実行すると,同時に SET CONVERSION JEDI コマンドも実行されます。

JEDIキーパッドを選択すると,変換キー,定義済みキーなどが, JEDIエディタとほとんど同じように使用できます。


SET KEYPAD JVMS


形式

     SET KEYPAD JVMS


説明

このコマンドは,キーパッドをJVMSスタイルにセットします。 このコマンドを実行すると,同時に SET CONVERSION JVMS コマンドも実行されます。

JVMSキーパッドを選択すると,変換キー,定義済みキーなどが, 日本語OpenVMSのKINQUIREなどのユティリティーとほとんど同じように使用できます。

このキーパッドを用いての入力,かな漢字変換の方法については, 『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第5章を参照してください。


SET KEYPAD LEIA


形式

     SET KEYPAD LEIA


説明

このコマンドは,キーパッドをLEIAスタイルにセットします。 このコマンドを実行すると,同時に SET CONVERSION LEIA コマンドも実行されます。

LEIAキーパッドを選択すると,変換キー,定義済みキーなどが, LEIAエディタとほとんど同じように使用できます。


SET KEYPAD NOEDT


形式

     SET KEYPAD NOEDT


説明

EDTキーパッドの使用を禁止し(定義を取り消し), 使用しているターミナル・タイプに対する省略時のキーパッドを復元します。 DEFINE KEY コマンド,LEARN コマンド, SET GOLD KEY コマンドによって定義したキーの場合には, その定義は取り消されません。しかし, EDTキーパッド・キーを使用する学習シーケンスは,キーの定義が取り消されるか, または変更されるため,正しく機能しなくなります。 SET KEYPAD NOEDT は,EDTキーパッドの使用を許可することによりGOLDキーが設定された場合には, 現在のGOLDキーを取り消しますが, SET GOLD KEY コマンドによって設定された場合には, GOLDキーを取り消しません。


SET KEYPAD NOWPS


形式

     SET KEYPAD NOWPS


説明

WPSキーパッドの使用を禁止し(定義を取り消し), 使用しているターミナルのタイプに対する省略時のキーパッドを復元します。 DEFINE KEY コマンド,LEARN コマンド, SET GOLD KEY コマンドによって定義したキーの場合には,その定義は取り消されません。 しかし,WPSキーパッド・キーを使用する学習シーケンスは, キーの定義が取り消されるか,または変更されるため,正しく機能しなくなります。 SET KEYPAD NOWPS は, WPSキーパッドの使用を許可することによりGOLDキーが設定された場合には, 現在のGOLDキーを取り消しますが, SET GOLD KEY コマンドによって設定された場合には,GOLDキーを取り消しません。

WPSキーパッドの使用を禁止しても,カーソルがフリー・カーソルに設定されるわけではありません。 フリー・カーソルの移動を復元するには,SET CURSOR FREE コマンドを使用します。


SET KEYPAD NUMERIC


形式

     SET KEYPAD NUMERIC


説明

補助キーパッドを省略時の状態に設定し,現在のキーパッド設定を取り消します。

DEFINE KEY コマンド,LEARN コマンド, SET GOLD KEY コマンドによって定義したキーの場合には, その定義は取り消されません。 しかし,EDTキーパッドまたはWPSキーパッドのキーを使用する学習シーケンスは, これらのキーの定義が取り消されるか,または変更されるため,正しく機能しません。 SET KEYPAD NUMERIC は, 現在のGOLDキーがEDTキーパッドまたはWPSキーパッドによって設定された場合には, GOLDキーを取り消しますが,SET GOLD KEY コマンドによって設定された場合には, GOLDキーを取り消しません。


SET KEYPAD TARO


形式

     SET KEYPAD TARO


説明

このコマンドは,キーパッドをTAROスタイルにセットします。 このコマンドを実行すると,同時に SET CONVERSION TARO コマンドも実行されます。

TAROキーパッドを選択すると,[ Ctrl ]キーを使わずに, スペース・バーで変換を行うことができます。

このキーパッドを用いての入力,かな漢字変換の方法については, 『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第4章を参照してください。


注意
このコマンドを実行すると,ユーザ定義キーのうち, シフト状態の[ F6 ]〜[ F14 ]までの一時記憶が失われます。 必要なキー定義はNVRに保存し,日本語EVEの終了後にNVRから呼び出してください。


SET KEYPAD VT80


形式

     SET KEYPAD VT80


説明

このコマンドは,キーパッドをEVEJ/VT80スタイルにセットします。


SET KEYPAD VT100


形式

     SET KEYPAD VT100


説明

VT100スタイルのキーパッドの使用を許可し,現在のキーパッド設定を取り消します。

VT100シリーズ・ターミナルを使用している場合には,これは省略時の設定です。

DEFINE KEY コマンド,LEARN コマンド, SET GOLD KEY コマンドによって定義したキーの場合には, その定義は取り消されません。 しかし,WPSキーパッド・キーを使用する学習シーケンスは, そのキーの定義が取り消されるか,または変更されるため,正しく機能しません。 SET KEYPAD VT100 は, 現在のGOLDキーがEDTキーパッドまたはWPSキーパッドによって設定された場合には, そのキーを取り消しますが, SET GOLD KEY コマンドによって設定された場合には,GOLDキーを取り消しません。

VT300シリーズまたはVT200シリーズ・ターミナルで日本語EVEを実行する場合でも, すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してVT100キーパッドの使用を許可する場合には, SETKEYPAD VT100 コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録するか, または SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。


SET KEYPAD WPS


形式

     SET KEYPAD WPS


説明

WPSスタイルのキーパッドの使用を許可し,補助キーパッドや他のキーを定義し, カーソルをバウンド・カーソルに設定します。

将来のセッションのためにWPSキーパッドを保存する場合には, SET KEYPAD WPS コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録するか, または SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用してセクション・ファイルを作成します。

SET KEYPAD WPS は「GOLDキーの編集」のために大部分のWPSキーパッド・キーを提供します。 しかし,WPSを完全に実現したり,エミュレートしているわけではありません。 日本語EVEでのWPSキーパッドと実際のWPSの相違点は次のとおりです。

キー 定義
[ PF2 ] MOVE BY PAGE。バッファの方向に応じて, 次のページ区切り又は前のページ区切りにカーソルを移動する。
[ GOLD-PF2 ] PAGINATE。 1頁54行でソフト・ページ区切りを挿入する。 これはフォーム・フィードと空(null)文字の組み合わせであり, 小さいFFNLとして表示される。
[ GOLD-N ] INSERT PAGE BREAKN。 ハード・ページ区切りを挿入する。これはフォーム・フィードであり, 小さいFFとして表示される。[ Ctrl/L ]と同じ。
[ GOLD-P ] WPS Page Marker。ソフト・ページ区切りを挿入する。


SET KINSOKU


形式


     SET KINSOKU  ┌ OVERFLOW number ┐
                  └ DEFAULT         ┘


パラメータ

OVERFLOW number

ぶら下がり禁則のカラム数を指定します。 行頭禁則文字がこのカラム数より多く連続すると,ぶら下がり禁則でなく押し出し禁則になります。

指定できる数値は0以上の整数です。

DEFAULT

禁則処理の指定を日本語EVEの標準設定に戻します。


説明

禁則処理の動作を変更します。

日本語EVE標準の行頭禁則文字,および行末禁則文字は以下のとおりです。

ぶら下がり禁則のカラム数の標準値は"2"です。


SET LEFT MARGIN


形式

     SET LEFT MARGIN  integer 


パラメータ

integer

左マージンを設定するカラム。右マージンより小さい値でなければなりません。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。 省略時の左マージンは1(左端のカラム)です。


説明

現在のバッファの左マージンをユーザが指定したカラムに設定します。 このコマンドを実行しても,既存のテキストは変更されませんが,新しいテキストや, CENTER LINE コマンドまたは FILL コマンドによって書式を変更するテキストには影響があります。 [ return ]を押すか,または FILL コマンドを使用した場合や, 日本語EVEが自動的にテキストをラップする場合には,各行は左マージンから開始されます。

左マージンはバッファ固有の設定であり,各バッファに対して異なる左マージンを設定できます。 バッファの現在のマージンを確認するには,SHOW コマンドを使用します。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して特定の左マージンを設定する場合には, SET LEFT MARGIN コマンドをイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 そのイニシャライゼーション・ファイルを使用して日本語EVEを起動した場合には, その設定がメイン・バッファ(または最初のバッファ)と$DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファに適用されます。 したがって,ユーザが作成する各バッファは同じ左マージンになります。

SET PARAGRAPH INDENT コマンドを使用する場合には, 左マージンと段落字下げの合計は右マージンより小さくなければならず, 少なくとも1でなければなりません。 たとえば,段落字下げが−4の場合には,左マージンは少なくとも5でなければなりません。


次のコマンドは,左マージンを5に設定します。 新しいマージンに従って既存のテキストの書式を変更する場合には,FILL コマンドを使用します。
     Command: SET LEFT MARGIN 5


SET MUHENKAN KEY


形式


     SET MUHENKAN KEY  ┌ SPACE   ┐
                       └ NOSPACE ┘


パラメータ

SPACE

新日本語キーボード上の[無変換]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。 すべてのキーパッドで[無変換]キーをスペース・キーとまったく同じように使用することができます。

NOSPACE

SET MUHENKAN KEY SPACE の設定を解除します。 新日本語キーボード上の[無変換]キーは本来の動作に戻ります。


説明

新日本語キーボード上の[無変換]キーの動作を切り換えます。 新日本語キーボード上では日本語変換用に[変換],[ひらがな],[無変換]の3つのキーが追加されました。 そのため従来のキーボードに比べ,スペース・キーの長さが約1/3程度に縮小されています。

このコマンドは追加された3つのキーのうち[無変換]キーをスペース・キーと同じ動きをするように設定します。

SET MUHENKAN KEY SPACE を実行すると[無変換]キーはすべてのキーパッドでスペース・キーとまったく同じように動作します。

[無変換]キーは,省略時にはTAROキーパッドを除くすべてのキーパッドに共通に,次のように定義されています。

キー 定義
[無変換] 無変換1 (入力領域すべてをその時のエコーに戻しそのまま確定)
[Shift/無変換] 無変換2 (変換を解除し入力状態に復帰。確定せず。)
[Alt/無変換] 記号変換

新日本語キーボードを含む変換キーの一覧については,付録のBを参照してください。

[変換],[ひらがな],[無変換]の3つのキーの動作を同時に切り替えたい場合には, SET JAPANESE KEYS コマンドを使用してください。


SET NOCLIPBOARD


形式

     SET NOCLIPBOAARD


説明

テキストの複写,削除,回復のためにDECwindowsクリップボードを使用することを禁止し, 日本語EVEのInsert Hereバッファを使用することを許可します(省略時の設定)。

WPSキーパッド・キーの場合には,設定とは無関係に,クリップボードは使用されません。

クリップボードの使用を許可すると, 日本語EVEと他のDECwindowsアプリケーションの間でテキストを転送できます。 しかし,日本語EVEの内部で編集する場合には, 編集の対象となるテキストの量に応じて,Insert Hereバッファを使用するほうが迅速に処理できます。


SET NODEFAULT COMMAND FILE


形式

     SET NODEFAULT COMMAND FILE


説明

SET NODEFAULT COMMAND FILE コマンドは SET DEFAULT COMMAND FILE コマンドの設定をキャンセルします。 このコマンドは起動時に使用されるコマンド・ファイルは規定せず, グローバル属性などを保存するときに使用されるコマンド・ファイルにだけ適用されます。

この場合,省略時のコマンド・ファイルとして次のうちのどれかを使用します。


SET NODEFAULT SECTION FILE


形式

     SET NODEFAULT SECTION FILE


説明

SET NODEFAULT SECTION FILE コマンドは SET DEFAULT SECTION FILE コマンドの設定をキャンセルします。 このコマンドは起動時に使用されるセクション・ファイルは規定せず, グローバル属性などを保存するときに使用されるセクション・ファイルにだけ適用されます。 これは省略時の設定です。

表 4-11は, SECTION FILE PROMPTING の設定による SET NODEFAULT SECTION FILE コマンドの動きの違いをまとめたものです。


表 4-11 セクション・ファイルの設定によるSET NODEFAULT SECTION FILEコマンドの動き

プロンプトの設定 SET NODEFAULT SECTION FILE コマンドの与える影響
SET SECTION FILE PROMPTING
(省略時の設定)
セクション・ファイルに保存するかどうかきいてきます。 もしYesと答えた場合,日本語EVEはセクションファイル名をきいてきます。
SET NOSECTION FILE PROMPTING セクション・ファイルに保存するかを尋ねるプロンプトを出力せず, コマンド・ファイルに保存するかをきいてきます。

これらの設定は,SAVE ATTRIBUTES コマンドや SAVE SYSTEM ATTRIBUTES コマンドを使用したときか, exitまたはquitするときに属性を保存した場合に適用されます。


SET NODIRECTORY LIST


形式

     SET NODIRECTORY LIST


説明

SET DIRECTORY LIST コマンドの設定をキャンセルします。 GET FILE コマンド,INPUT FILE コマンドは通常の動きに戻ります。 これは省略時の設定です。

この設定は SAVE ATTRIBUTES コマンドで保存することができます。 詳しい説明はattributesのオンライン・ヘルプを参照してください。


SET NOEXIT ATTRIBUTE CHECK


形式

     SET NOEXIT ATTRIBUTE CHECK


説明

SET NOEXIT ATTRIBUTE CHECK コマンドは日本語EVEを終了する際の属性チェックを無効にします。 属性が変更されていてもそれを保存するかどうかを尋ねるプロンプトは表示されません。 このコマンドを常に有効にしたい場合にはこのコマンドを実行した後に SAVE ATTRIBUTESコマンドで設定をセクション・ファイルまたはコマンド・ファイルに保存してください。


SET NOFIX KEISEN


形式

     SET NOFIX KEISEN


説明

罫線固定モードを解除します(省略時の設定)。 罫線キャラクタに対する編集操作を通常の文字に対してと同じように行うことができるようになります。


SET NOGOLD KEY


形式

     SET NOGOLD KEY


説明

現在のGOLDキーを取り消し(定義を取り消し), そのキーを単独で定義できるようにします(省略時の設定)。

一度に1つのキーだけをGOLDキーとして設定できます。 [ PF1 ]以外のGOLDキーを設定し, EDTキーパッドまたはWPSキーパッドを設定した場合には,ユーザが設定したGOLDキーが使用されます。 その後,他のキーと同様に[ PF1 ]を定義できます。 また,SET NOGOLD KEY を使用して, EDTキーパッドやWPSキーパッドに対してGOLDキーとして[ PF1 ]を復元し, ユーザが定義したGOLDキーを取り消すこともできます。

SET NOGOLD KEY はGOLDキーの組み合わせを取り消したり, 定義を取り消すわけではありませんが,SET GOLD KEY コマンドを使用するか, またはEDTキーパッドあるいはWPSキーパッドを設定することにより, 別のキーをGOLDとして設定しない限り,これらの組み合わせを実行することはできません。


次の例では,[ F20 ]をGOLDキーとして設定し, その後,EDTキーパッドの使用を許可しています。 この場合,通常は[ PF1 ]がGOLDキーとして使用されます。 SET NOGOLD KEY コマンドは[ F20 ]を取り消し,[ PF1 ]をGOLDキーとして設定します。
     Command: SET GOLD KEY F20
     Command: SET KEYPAD EDT
     Command: SET NOGOLD KEY
     GOLD キーは EDT キーパッドの PF1 に戻りました


SET NOJOURNALING


形式

     SET NOJOURNALING  buffer-name


パラメータ

buffer-name

バッファ・ジャーナリングを終了したいバッファの名前です。 バッファ名を指定しなかったときは,日本語EVEがバッファ名を聞いてきます。


説明

指定したバッファのバッファ・ジャーナリングを終了します。通常, 日本語EVEは個々のテキスト・バッファのジャーナル・ファイルを作成しジャーナリングを行います。 システムの問題によって失われてもよいバッファに対してはジャーナリングを終了することもできます。 たとえばテスト・プロシージャが書かれたバッファや, 編集をしないで読むだけのバッファはジャーナリングをする必要がありません。

すべてのバッファのジャーナリングを終了するには, SET NOJOURNALING ALL コマンドを使ってください。

SET NOJOURNALING コマンドはバッファのジャーナル・ファイルを削除しません。 ジャーナル・ファイルを削除するには,以下に示すようにDCLコマンドのDELETEを使ってください。

     $ DELETE XTPU$JOURNAL:testdata.xtpu$journal;*
SET NOJOURNALING コマンドはキー・ジャーナリングには影響を与えません。


SET NOJOURNALING ALL


形式

     SET NOJOURNALING ALL


説明

すべてのテキスト・バッファのバッファ・ジャーナリングを終了します。 通常,日本語EVEは個々のテキスト・バッファのジャーナル・ファイルを作成し,ジャーナリングを行います。 システムの問題によって失われてもよいバッファに対してはジャーナリングを終了することもできます。 たとえばテスト・プロシージャが書かれたバッファや, 編集をしないで読むだけのバッファはジャーナリングをする必要がありません。

特定のバッファのジャーナリングを終了するには SET NOJOURNALING コマンドを使って, バッファ名を指定してください。 キー・ジャーナリングのみを使って,バッファ・ジャーナリングを使わないときには, 日本語EVEのイニシャライゼーション・ファイルに SET NOJOURNALING ALL コマンドを書いておくとよいでしょう。

SET NOJOURNALING ALL コマンドを実行した後は, 新しいジャーナル・ファイルは作成されませんが, すでに存在しているジャーナル・ファイルは削除されません。 ジャーナル・ファイルを削除するには,以下に示すようにDCLコマンドのDELETEを使ってください。

     $ DELETE XTPU$JOURNAL:*.xtpu$journal;*
SET NOJOURNALING ALL コマンドはキー・ジャーナリングには影響を与えません。


SET NOPENDING DELETE


形式

     SET NOPENDING DELETE


説明

DELETE を使用した場合や,新しいテキストをタイプ入力した場合に, 選択したテキストの削除を禁止します(省略時の設定)。

バッファ内でテキストを選択した場合,新しいテキストをタイプ入力すると, その文字が選択領域に追加され,DELETE を使用すると, カーソルの左側の文字だけが消去されます。 つまり,保留削除が禁止されている場合には,選択領域が設定されているかどうかとは無関係に, DELETE は同じように機能します。


SET NOSECTION FILE PROMPTING


形式

     SET NOSECTION FILE PROMPTING


説明

SET NOSECTION FILE PROMPTING コマンドはグローバル属性や各種設定を保存するときにプロンプトを出力しないように設定します。

表 4-12は, 保存のための省略時のセクション・ファイルを設定しているかどうかによる, SET NOSECTION FILE PROMPTING コマンドの動きの違いをまとめたものです。


表 4-12 セクション・ファイルの設定によるSET NOSECTION FILE PROMPTINGコマンドの動き

セクション・ファイルの設定 SET NOSECTION FILE PROMPTINGの効果
SET DEFAULT SECTION FILE 属性を保存するときファイル名を要求するプロンプトを表示せずに省略時のセクション・ファイルに保存します。
SET NODEFAULT SECTION FILE 属性を保存するときにコマンド・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。 もしYesと答えると続いてコマンド・ファイル名を要求するプロンプトを表示します。

セクション・ファイルへの保存を尋ねるプロンプトを無効にすることで日本語EVEの終了処理を速くしたり, 属性の保存を速く行うことができるようになります。 またつねに属性の保存はコマンド・ファイルに行うと決めているような場合にもこのコマンドは有効です。 より詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。


SET NOWRAP


形式

     SET NOWRAP


説明

現在のバッファで自動ラップ機能を禁止し,行の最後にタイプ入力したときに, テキストが右マージンをこえて入力されるようにします。 この機能は,幅の広い表や何段階も字下げされた長いプログラム文などのように, 非常に長い行を編集するときに役立ちます。 日本語EVEウィンドウの幅に応じて,テキストは表示されなくなる可能性があります。

WRAP機能を有効にするには,SET WRAP コマンドを使用します。 これは省略時の設定です。その後,行の最後にタイプ入力すると, テキストが右マージンに到達したときに,日本語EVEは自動的に改行します。 したがって,[ return ]を押したり,FILL コマンドを使用する必要はありません。

WRAP機能はバッファ固有の設定であり, 現在のバッファに対してラップ機能を禁止または許可しても,他のバッファにはまったく影響ありません。

ラップ機能を禁止した状態でテキストの書式を変更する場合には,FILL コマンドを使用します。


次のコマンドはラップ機能を無効にすることにより,幅の広いテキストを入力できるようにします。 その後,再度ラップ機能を有効にします。
     Command: SET NOWRAP
     このバッファではラップは実行されません
                     .
                     .
                     .
     Command: SET WRAP
     このバッファ内のテキストは右マージンでラップします


SET PARAGRAPH INDENT


形式

     SET PARAGRAPH INDENT  [{+/-}]integer 


パラメータ

integer

段落の先頭に追加または先頭から差し引くスペースの数であり, バッファの左マージンを基準にした値。値が正の値(または符号なし値)の場合には, 左マージンと段落字下げの合計は右マージンより小さくなければなりません。 負の値の場合には「ハンギング」段落が作成され,最初の行は左マージンの左から開始されます。 負の字下げと左マージンの合計は少なくとも1でなければなりません。 段落字下げを指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。 省略時の設定は0です(字下げは行われません)。


説明

左マージンを基準にして,現在のバッファの段落の先頭に追加または差し引くスペースの数を設定します。 このコマンドを実行しても,既存のテキストが変更されるわけではなく, この後に作成する段落や,FILL コマンドを使用して書式を変更する段落にだけ影響を与えます。

日本語EVEでは,段落は次のいずれかによって区切られます。

段落字下げはバッファ固有の設定であり,各バッファに対して異なる段落字下げを設定できます。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションで特定の段落を字下げする場合には, SET PARAGRAPH INDENT コマンドをイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 そのイニシャライゼーション・ファイルを使用して日本語EVEを起動すると, 指定した設定は,MAIN(最初の)バッファと$DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファに適用されます。 したがって,ユーザが作成する各バッファは同じ段落字下げになります。

このコマンドによって設定される段落字下げは,バッファの左マージンを基準にしています。 WPSのRulerキー( [ GOLD-R ] )による設定はマージンとは無関係です。

段落字下げが0(省略時の設定)以外の場合には, 段落の先頭から始まらない領域の書式を変更するために, FILL コマンドやFILL RANGE コマンドを使用することはできません。


次の例は,「ハンギング」段落のための負の字下げも含めて,段落字下げを設定する方法を示しています。

  1. 
    Command: SET PARAGRAPH INDENT 4
    
    左マージンから4カラムの位置に段落字下げを設定します。左マージンが5の場合には, 新しい段落の最初の行はカラム9から始まり,2行目以降はカラム5から始まります。 既存のテキストの書式を変更する場合には,FILL コマンドまたは FILL PARAGRAPH コマンドを使用します。

  2. 
    Command: SET LEFT MARGIN 4
    Command: SET PARAGRAPH INDENT -3
                    .
                    .
                    .
    Command: SET PARAGRAPH INDENT 0
    Command: SET LEFT MARGIN 1
    
    左マージンをカラム4に設定し,段落字下げを左マージンよりさらに3カラム左の位置に設定します。 この後,新しい段落の1行目はカラム1から始まり, 2行目以降はカラム4から始まります(このような形式を「ハンギング」段落と呼びます)。 この機能は,たとえば,左マージンの左側に中黒やカウンタとして3つのスペースを使用する場合などのように, リスト形式のテキストを作成するときに役立ちます。 前の設定に戻す場合には,コマンドの順序に注意してください(段落字下げを0に設定した後,左マージンを1に設定します)。


SET PENDING DELETE


形式

     SET PENDING DELETE


説明

DELETE を使用するか,または新しいテキストをタイプ入力したときに,選択領域の削除を許可します。 この機能は,テキスト・ブロックをただちに消去したり,置換するのに役立ちます。

【操作方法】

  1. SET PENDING DELETE コマンドを使用します。

  2. 消去するテキストを選択します( SELECT コマンドの説明を参照してください)。

  3. DELETE コマンドを使用するか,または新しいテキストをタイプ入力します。 選択されたテキストは消去されるか,または新しいテキストに変更されます。
消去した内容を復元する場合には,RESTORE SELECTION コマンドを使用します。 すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して保留削除(Pending Delete)を有効に設定する場合には, SET PENDING DELETE コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。

省略時の設定は NO PENDING DELETE です。 テキストを選択している場合には,DELETE を使用すると, カーソルの左側の文字が消去され,新しいテキストをタイプ入力すると,新しい文字が挿入されます。

バッファ全体を選択した場合には,SELECT ALL コマンドを使用するか, またはMB1を5回クリックすることにより,保留削除は禁止されます。 したがって,バッファ全体を誤って消去するのを防止できます。


SET RIGHT MARGIN


形式

     SET RIGHT MARGIN  integer 


パラメータ

integer

右マージンを設定するカラム。左マージンより大きい値でなければなりません (または左マージンと段落字下げの合計より大きい値でなければなりません)。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

省略時の右マージンは77です。


説明

現在のバッファの右マージンをユーザが指定したカラムに設定します。 このコマンドは既存のテキストを変更するわけではなく, 新しいテキストや CENTER LINE コマンドまたは FILL コマンドによって書式を変更するテキストにだけ影響を与えます。 日本語EVEが自動的にテキストをラップ(改行)する場合や, ユーザが FILL コマンドを使用する場合には,文字は右マージンより右側に挿入されません。

右マージンはバッファ固有の設定であり, 各バッファに対して異なる右マージンを設定できます。 バッファの現在のマージンを確認するには,SHOW コマンドを使用します。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して特定の右マージンを使用する場合には, SET RIGHT MARGIN コマンドをイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 そのイニシャライゼーション・ファイルを使用して日本語EVEを起動すると, 指定した設定は,メイン(または最初の)バッファと$DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファに適用されます。 したがって,ユーザが作成する各バッファは同じ右マージンになります。

SET WIDTH コマンドは$DEFAULTS$バッファの右マージンを, ユーザが指定した幅より1カラムだけ小さい値に設定しますが, 他の既存のバッファのマージンには影響を与えません。


次のコマンドは,右マージンを65に設定します。 新しいマージンに従って既存のテキストの書式を変更する場合には,FILL コマンドを使用します。
     Command: SET RIGHT MARGIN 65


SET ROMKANA NN


形式

     SET ROMKANA NN


説明

ローマ字かな変換のとき,"nn"というようにnを2つ続けて入力すると,"ん"と変換するようにします。 このコマンドは,SET CONVERSION NN と同じです。


SET ROMKANA NONN


形式

     SET ROMKANA NONN


説明

ローマ字かな変換のとき,"nn" 2つを"ん"と変換しないように設定します。 "ん"を入力するには"n'"としてください。 このコマンドは,SET CONVERSION NONN と同じです。


SET ROMKANA NOTARO


形式

     SET ROMKANA NOTARO


説明

一太郎風のローマ字かな変換を終了します。 このコマンドによって以下の3つの動作が変わります。


SET ROMKANA TARO


形式

     SET ROMKANA TARO


説明

一太郎風のローマ字かな変換を始めます。 このコマンドによって以下の3つの動作が変わります。


SET SCROLL JUMP


形式

     SET SCROLL JUMP


説明

ジャンプ・スクロールに設定します。

SET SCROLL JUMP コマンドはまず画面に残る部分をスクロールさせ,画面の残りの部分は空白にします。 続いて空白の部分を1回の書き換えで新しいテキストに書き換えます。 このコマンドは画面の一部しかスクロールさせないため, SET SCROLL SMOOTH (省略時の設定)の設定より高速に動作します。

ターミナルの設定がジャンプあるいはスムース・スクロールのどちらであっても, それに関係なくジャンプかスムースのスクロールを設定することができます。 例えばターミナルの設定をスムース・スクロールにし, SET SCROLL JUMP コマンドを使用した場合, テキストはスムースに画面の外にスクロールしていき(ターミナル設定の影響), そのあとの空白部分を一回で新しいテキストに書き換えます (SET SCROLL JUMP コマンドの影響)。

この設定は SET SCROLL OFF コマンドを使用している場合は効果がありません。

この設定はすべてのバッファに適用されます。 この設定を保存したい場合には, SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用して, セクション・ファイルを作成するかコマンド・ファイルを作成または更新してください。 より詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。

DECwindows上では次のようにして設定を変更することができます。


SET SCROLL MARGINS


形式

     SET SCROLL MARGINS  integer1[%] integer2[%] 


パラメータ

integer1

スクロールを開始する位置であり,ウィンドウの一番上からの行数。 下スクロール・マージン( integer2 )と重なる値を指定することはできません。 省略時の設定は0です。 つまり,ウィンドウの一番上より上に移動しようとしたときは,スクロールは開始されます。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,現在の値が使用されます。

integer2

スクロールを開始する位置であり,ウィンドウの一番下からの行数。 上スクロール・マージン( integer1 )と重なる値を指定することはできません。 省略時の設定は0です。 つまり,ウィンドウの一番下より下に移動しようとすると,スクロールが開始されます。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ Return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,現在の値が使用されます。

%

パーセント記号は,スクロール・マージンがウィンドウの高さのパーセンテージであり, もっとも近い行に切り上げられることを示します。 日本語EVEメイン・ウィンドウを2つ以上のウィンドウに頻繁に分割する場合には, このパラメータを使用すると便利です。


説明

カーソルを上下に移動したときにスクロールが自動的に開始される一番上と一番下の距離を設定します。 これらの距離は行数として指定するか,またはウィンドウ・サイズのパーセンテージとして指定します。

スクロール・マージンは日本語EVEのすべてのウィンドウに適用されます。 また,日本語EVEは行数をパーセンテージに変換し, メイン・ウィンドウを2つ以上のウィンドウに分割した場合には,そのパーセンテージを使用します。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して特定のスクロール・マージンを使用する場合には, SET SCROLL MARGINS コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。

DECwindowsでは SET SCROLL MARGINS を使用しないでください。 スクロール・マージンの外部でマウスをクリックすると,予測できない結果が発生します。


次の例は,スクロール・マージンを設定するために行数を使用する方法とパーセンテージを使用する方法を示しています。

  1. 
    Command: SET SCROLL MARGINS 2 3
    
    スクロール・マージンをウィンドウの一番上から2行,ウィンドウの一番下から3行に設定します。

  2. 
    Command: SET SCROLL MARGINS 7 7
    
    スクロール・マージンをウィンドウの一番上から7行,一番下から7行に設定します。 これは,EDTのSET CURSOR 7:14コマンドに対応する日本語EVEコマンドです。

  3. 
    Command: SET SCROLL MARGINS 10% 15%
    
    スクロール・マージンをウィンドウの一番上から10パーセント,一番下から15パーセントに設定します。


SET SCROLL OFF


形式

     SET SCROLL OFF


説明

SET SCROLL OFF コマンドはテキストのスクロールを無効にします。 スクロールが無効になった状態では,画面はスクロールする代わりに毎回新しい画面に書き換えられます。

この設定はすべてのバッファに適用されます。この設定を保存したい場合には, SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用してセクション・ファイルを作成するかコマンド・ファイルを作成または更新してください。 より詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。

DECwindows上では次のようにして設定を変更することができます。


SET SCROLL ON


形式

     SET SCROLL ON


説明

テキストのスクロールを有効にします。

スクロールを有効にしているとき,次のことを行うウィンドウのテキストがスクロールします:

ウィンドウの縦の長さより大きい幅で画面の外に編集点を移動したときには,画面はスクロールしません。 このようなときには画面全体が新しいテキストに書き直されます。

この設定はすべてのバッファに適用されます。この設定を保存したい場合には, SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用してセクション・ファイルを作成するか, コマンド・ファイルを作成または更新してください。 より詳しい説明は,オンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。

DECwindows上では次のようにして設定を変更することができます。


SET SCROLL SMOOTH


形式

     SET SCROLL SMOOTH


説明

一行ごとに画面をスクロールするように設定します。

SET SCROLL SMOOTH コマンドは, 画面に入って来るテキスト一行ごとに画面をスクロールさせます。 このコマンドは SET SCROLL JUMP の設定よりやや遅くなります。

この設定は SET SCROLL OFF コマンドを使用している場合は効果がありません。

この設定はすべてのバッファに適用されます。この設定を保存したい場合には, SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用して,セクション・ファイルを作成するか, コマンド・ファイルを作成または更新してください。 より詳しい説明は,オンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。

DECwindows上では次のようにして設定を変更することができます。


SET SECTION FILE PROMPTING


形式

     SET SECTION FILE PROMPTING


説明

SET SECTION FILE PROMPTING コマンドはグローバル属性や各種設定を保存するときにプロンプトを表示するように設定します。 これは省略時の設定です。セッション終了時に, あるいは SAVE ATTRIBUTES コマンドか SAVE SYSTEM ATTRIBUTES コマンドを使用して属性を保存するときに, 日本語EVEは変更された設定や属性をセクション・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。

表 4-13は, 保存のための省略時のセクション・ファイルを設定しているかどうかによる, SET SECTION FILE PROMPTING コマンドの動きの違いをまとめたものです。


表 4-13 セクション・ファイルの設定によるSET SECTION FILE PROMPTING コマンドの動き

セクション・ファイルの設定 SET SECTION FILE PROMPTINGの効果
SET NODEFAULT SECTION FILE
(省略時の設定)
属性を保存するときにセクション・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。 もしYesと答えると続いてセクション・ファイル名を要求するプロンプトを出力します。
SET DEFAULT SECTION FILE 属性を保存するときセクション・ファイルに保存するかどうかをきいてきます。 Yes と答えるとプロンプトを表示せず省略時のセクション・ファイルに保存します。

詳しい説明はオンライン・ヘルプのAttributesを参照してください。


SET SELECTION GRAB FOCUS


形式

     SET SELECTION GRAB FOCUS


説明

SET SELECTION GRAB FOCUS コマンドは, 日本語EVEがインプット・フォーカスを得るごとにMotif一次選択を取り戻すように設定します。

一次選択はクリップ・ボードを使用しないでDECwindowsアプリケーション間で共有できる選択領域です。 日本語EVE上では SELECT あるいは BOX SELECT コマンドを使用するか, M1をクリックまたはドラッグすることで一次選択を作成できます。

別のアプリケーション上で一次選択を作成したときに日本語EVEは一次選択を失います。 現在の選択を保存し選択されていたテキストの強調 表示を解除します。

SET SELECTION GRAB FOCUS コマンドを使用している場合には日本語 EVEがインプット・フォーカスを得ると一次選択を取り戻し, そこに 一次選択を失ったときに保存した選択を復元します。

これと反対の動作は日本語EVE上で一次選択を作成したときに限り一次選択を取り戻すというものです。 SET SELECTION GRAB SELECTION のヘルプを参照してください。


SET SELECTION GRAB SELECTION


形式

     SET SELECTION GRAB SELECTION


説明

SET SELECTION GRAB SELECTION コマンドはテキストを選 択したときのみDECwindows一次選択を取り戻すように設定します。 これは DECwindowsインターフェイスの省略時の設定です。

一次選択はクリップ・ボードを使用しないでDECwindowsアプリケーション間で共有できる選択領域です。 日本語EVE上では SELECT あるいは BOX SELECT コマンドを使用するか, M1をクリックまたはドラッグすることで一次選択を作成できます。

別のアプリケーション上で一次選択を作成したときに,日本語EVEは一次選択を失います。 現在の選択を保存し選択されていたテキストの強調表示を解除します。

SET SELECTION GRAB SELECT コマンドを使用している場合には, 日本語EVE上で一次選択を作成したときに限り一次選択を取り戻します。 保存した選択を復元するには,[ Ctrl/Shift/Select ]を押します (このキーは SET FUNCTION KEYS MOTIF コマンドで定義されます)。 現在の位置が一次選択を失ったときの位置と同じ場合のみ保存した選択が正確に復元されます。

これと反対の動きは日本語EVEがインプット・フォーカスを得るたびに一次選択を取り戻し, そこに一次選択を失ったときに保存した選択を復元するというものです。 詳しい説明は SET SELECTION GRAB SELECTION の説明を参照してください。


SET TABS


形式

     SET TABS  {AT integer1 [integer2...]} 
               {EVERY integer} 
               {INSERT} 
               {INVISIBLE} 
               {MOVEMENT} 
               {SPACES} 
               {VISIBLE} 


パラメータ

AT integer1 [integer2...]

現在のバッファにタブ・ストップを設定するカラム。 新しいタブ・ストップはバッファに存在するすべてのタブ文字に適用されます。 値は小さい順に入力し,各値はスペースで区切ります。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ Return ]または[ Do ]だけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

EVERY integer

現在のバッファですべてのタブ・ストップを等間隔に設定します。 新しいタブ・ストップはバッファの既存のすべてのタブ文字に適用されます。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。 省略時の設定は EVERY 8 です (つまり,タブ・ストップはカラム9,17,25,33などに設定されます)。

INSERT

省略時の設定。[ Tab ]を使用すると,タブ文字が挿入され, カーソルとその行の既存のテキストは次のタブ・ストップに移動されます。 設定はすべてのバッファに適用されます。

MOVEMENT

[ Tab ]を指定すると,カーソルは次のタブ・ストップに移動しますが,何も挿入されません。 カーソルは現在の行から移動せず,バウンド・カーソルに設定されている場合でも, バッファの使用されていない部分にカーソルを移動できます。 この設定はすべてのバッファに適用されます。 この機能は,表やリストなどのようにタブによって揃えられたテキストの内部を移動するときに役立ちます。

SPACES

[ Tab ]を使用すると,タブ文字ではなく,適切な数のスペースが挿入され, カーソルとその行の既存のテキストは次のタブ・ストップに移動されます。 この設定はすべてのバッファに適用されますが,既存のタブには影響を与えません。 たとえば,タブ文字がスペースに変換されることはありません。 プリンタやディスプレイに対してどのようなタブ・ストップを設定している場合でも, スペースは同じであるため, この機能は異なる装置でプリントまたは表示されるテキストを編集するときに役立ちます。

VISIBLE

タブ文字を表示します。タブ文字は小さいT (水平タブ)として表示されます。

この設定はすべてのバッファに適用されます。タブの表示は編集を便利にしますが, テキストをプリントする際に,タブ文字が表示される方法には影響を与えません。

INVISIBLE

省略時の設定。タブ文字を表示しません。タブはスペースとして表示されます。 この設定はすべてのバッファに適用されます。

各コマンドに1つのキーワードだけを指定できます。 キーワードを指定しなかった場合には,日本語EVEはキーワードを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し,キーワードを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

バッファのタブ・ストップ( AT または EVERY ), タブ・モード( INSERT,MOVEMENT,SPACES ), 編集中のタブ文字の表示方法( INVISIBLE または VISIBLE )を設定します。

タブ・ストップはバッファ固有の設定であり, 各バッファに対して異なるタブ・ストップを設定できます。 タブ・ストップを変更すると,バッファの既存のタブ文字に影響があります。 バッファの現在のタブ・ストップを確認する場合には, SHOW コマンドを使用します。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して特定のタブ・ストップを使用する場合には, SET TABS AT コマンドまたは SET TABS EVERY コマンドをイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 そのイニシャライゼーション・ファイルを使用して日本語EVEを起動すると, 指定した設定はメイン(または最初)バッファと$DEFAULTS$という名前の日本語EVEシステム・バッファに適用されます。 したがって,ユーザが作成する各バッファは同じタブ・ストップになります。

タブ・モードはグローバル設定であり,日本語EVEのすべてのバッファに適用されます。 INSERT,SPACES,MOVEMENT のいずれかを指定しても, 異なるモードで入力した既存のタブには影響ありません。 たとえば,SET TABS SPACES コマンドはタブ文字をスペースに変換しません。 すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して, 特定のタブ・モードを使用する場合には, 関連する SET TABS コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。

指定したときと異なるタブ・ストップを設定したプリンタやターミナルでは, タブ文字によって揃えたテキストの書式は,編集中と同じになりません。


次の例はタブ・ストップとタブ・モードの設定方法を示しています。

  1. 
    Command: SET TABS AT 6 11 20 36
    
    現在のバッファの指定されたカラムにタブ・ストップを設定します。 これはバッファ内の既存のすべてのタブ文字を変更します。

  2. 
    Command: SET TABS EVERY 10
    Command: SET TABS MOVEMENT
    
    現在のバッファでタブ・ストップを10カラムおきに設定し(11,21,31など), バッファ内の既存のすべてのタブ文字を変更し,何も挿入せずに, カーソルを次のタブ・ストップに移動するようにタブ・モードを設定します。 したがって,[ Tab ]を押すと,カーソルは次のタブ・ストップまで最大10カラム移動します。

  3. 
    Command: SET TABS SPACES
    Command: SET TABS VISIBLE
    
    タブ文字ではなく,スペースを挿入するようにTAB機能を設定し,既存のタブ文字を表示します。


SET TERMINAL


形式

     SET TERMINAL  ┌ JAPANESE   ┐
                   └ NOJAPANESE ┘


パラメータ

JAPANESE

端末のタイプを,日本語端末に設定します。 このコマンドを実行後に画面をリフレッシュすると,日本語の文字が正しく表示されます。

NOJAPANESE

端末が日本語文字をサポートしているという設定を解除します。 日本語端末でないときに日本語端末の設定をすると, 文字化けを起こして画面表示を破壊することがあります。 このようなときに日本語端末の設定を解除すると, 日本語の文字はダイアモンド・シンボルで表示され,画面表示は破壊されなくなります。


説明

使用している端末を指定することによって,その端末が持っている文字がすべて表示されるように設定します。

ターミナル・エミュレータなど DECサポート以外の端末を使っているときに DEC XTPUが端末が持っている文字セットの情報を得ることができない場合があります。 端末に文字の代わりにダイアモンド・シンボルが表示されるときは, DEC XTPUが端末が持っている文字セットを認識していませんので, このコマンドを使って端末の種類を通知してください。


次のコマンドを実行すると,ダイヤモンド・シンボルになっていた日本語の文字が正しく表示されます。
     Command: set terminal japanese
     Command: refresh


SET WIDTH


形式

     SET WIDTH  integer 


パラメータ

integer

ディスプレイの幅を示すカラム数。80より大きい値を指定した場合には, SET WIDTH はターミナルを132文字モードに設定し,小さいビデオ・フォントを使用します。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。 省略時の幅はターミナルの設定と同じです (DCLのSET TERMINALコマンドの設定にしたがいます)。これは通常80カラムです。

拡張ビデオ・オプション(AVO)を装備していない場合には, VT100シリーズ・ターミナルで80より大きい幅を使用しないでください。


説明

日本語EVE画面レイアウトの幅をユーザが指定したカラム数に設定します。 このコマンドは,1行に入力できる文字数を変更するわけではなく(これは右マージンによって決定されます), 表示される文字数だけを変更します。

この設定は日本語EVEのすべてのウィンドウに適用されます。 編集セッションを終了すると,ターミナルの設定が復元されます。 すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対して特定の幅を使用する場合には, SET WIDTH コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。

幅は省略時の右マージンを決定します。 ただし,SET RIGHT MARGIN コマンドを使用して右マージンを指定した場合には, そのマージンになります。たとえば,120カラムの幅を使用する場合には, 省略時の右マージンは119になります。

現在の幅を確認する場合には,SHOW コマンドを使用します。 また,ステータス・ラインの水平方向の長さはウィンドウの幅を示します。

SET WIDTH コマンドは$DEFAULTS$バッファの右マージンを幅より1カラムだけ小さい値に設定します。 この後,ユーザが作成するバッファは$DEFAULTS$と同じ右マージンになります。 これは他の既存のバッファの右マージンを変更するわけではなく, SET WIDTH コマンドを実行した後に作成するバッファだけに影響を与えます。


次のコマンドは,ディスプレイの幅を132カラムに設定し, あとで80カラムに戻します(これは通常の省略時の設定です)。
     Command: SET WIDTH 132
                     .
                     .
                     .
     Command: SET WIDTH 80


SET WILDCARD ULTRIX


形式

     SET WILDCARD ULTRIX


説明

WILDCARD FIND コマンドに対してULTRIX形式のワイルドカードを有効にします。

ULTRIX形式のワイルドカードには,1行の任意の1文字と対応するピリオド( . ), 行末に対応するドル記号( $ ),行の先頭に対応するカレット( ^)が含まれています。 使用できるワイルドカードのリストが必要な場合には, SHOW WILDCARDS コマンドを使用してください。

すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してULTRIX形式のワイルドカードを使用する場合には, SET WILDCARD ULTRIX コマンドを日本語EVEイニシャライゼーション・ファイルに登録します。 省略時の設定は VMSです。

この設定はWILDCARD FIND コマンドにだけ影響を与えます。 GET FILE コマンド,INCLUDE FILE コマンドなどでファイルを指定するときに使用できるワイルドカードには影響ありません。


次のコマンドは,ULTRX形式のワイルドカードを有効にし, 行の最後にあるbetやButなどの文字列を検索します。
     Command: SET WILDCARD ULTRIX
     Command: WILDCARD FIND b.t$


SET WILDCARD VMS


形式

     SET WILDCARD VMS


説明

WILDCARD FIND コマンドに対してVMS形式のワイルドカードを有効にします(省略時の設定)。

VMS形式のワイルドカードには, 1行の任意の文字と対応するパーセント記号( % ), 1行の任意の文字数のテキストと対応するアスタリスク( * ), 行末と対応するバックスラッシュ(または円記号)と右山括弧( > )が含まれています。 使用できるワイルドカードのリストが必要な場合には, SHOW WILDCARDS コマンドを使用してください。

この設定は WILDCARD FIND コマンドにだけ影響を与えます。 GET FILE コマンド, INCLUDE FILE コマンドなどでファイルを指定するときに使用できるワイルドカードには影響ありません。


次のコマンドは,VMS形式のワイルドカードを有効にし, 行の最後にあるbetやButなどの文字列を検索します。
     Command: SET WILDCARD VMS
     Command: WILDCARD FIND b%t\>


SET WRAP


形式

     SET WRAP


説明

現在のバッファで自動ラップ(自動改行)を有効にすることにより, 行の最後にタイプ入力するときに,カーソルが右マージンをこえる場合には, 日本語EVEが自動的に新しい行を開始し, ユーザが[ return ]や FILL コマンドを使用する必要がないようにします(省略時の設定)。

SET WRAP コマンドだけを使用しても,既存のテキストが自動改行されたり, 書式が変更されるわけではありません。 テキストの書式を変更する場合には,FILL コマンドを使用します。

ラップ(自動改行)機能を禁止する場合には,SET NOWRAP コマンドを使用します。 その場合,入力は右マージンをこえて挿入されます。 この機能は,複数の段階に字下げされたプログラム文や長い表などのように, 非常に長い行を編集するときに役立ちます。

ラップ機能はバッファ固有の設定であり, 現在のバッファに対してラップ機能を禁止または許可しても, 他のバッファの設定には影響ありません。


SHIFT LEFT


形式

     SHIFT LEFT  integer 


パラメータ

integer

ウィンドウを左にシフトするカラム数。 カラム1より左側にウィンドウをシフトすることはできません。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

ユーザが指定したカラム数だけ,現在の日本語EVEウィンドウを左に移動します。 SHIFT LEFT コマンドを使用できるのは, その前に SHIFT RIGHT コマンドを使用した場合だけです。

SHIFT LEFT コマンドと SHIFT RIGHT コマンドを使用すれば, 100文字の長さの行どのように,非常に長いテキストの表示されていない部分を表示でき, そのためにウィンドウの幅を変更したり,132カラム・モードを使用する必要はありません。 このコマンドはバッファ内でテキストをシフトするわけではなく, バッファを基準にしたウィンドウの水平方向の位置をシフトします。

日本語EVEで2つ以上のウィンドウを使用している場合には, SHIFT LEFT コマンドと SHIFT RIGHT コマンドは現在のウィンドウにだけ影響を与えます。

現在の幅とシフトを確認する場合には,SHOW コマンドを使用します。


次の例では,現在のウィンドウを5カラムだけ右にシフトし,その後, 5カラムだけさらに右にシフトします(したがって, バッファのカラム11が画面の左端のカラムに表示されます)。 その後,ウィンドウを10カラムだけ左にシフトします (この結果,バッファのカラム1が画面の左端のカラムになります)。 右にシフトするたびに,日本語EVEはこれまでのシフトの合計を表示します。
     Command: SHIFT RIGHT 5
     ウィンドウは 5 カラム右にシフトされました
     Command: SHIFT RIGHT 5
     ウィンドウは 10 カラム右にシフトされました
                     .
                     .
                     .
     Command: SHIFT LEFT 10
     ウィンドウは 0 カラム右にシフトされました


SHIFT RIGHT


形式

     SHIFT RIGHT  integer 


パラメータ

integer

ウィンドウを右にシフトするカラム数。値を指定しなかった場合には, 日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ Return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

ユーザが指定したカラム数だけ現在の日本語EVEウィンドウを右に移動します。 SHIFT RIGHT コマンドと SHIFT LEFT コマンドを使用すれば, 100文字の長さの行どのように,非常に幅の広いテキストの表示されていない部分を表示でき, そのためにウィンドウの幅を変更したり,132カラム・モードを使用する必要ありません。 このコマンドはバッファ内のテキストをシフトするわけではなく, バッファを基準にしてウィンドウの水平方向の位置をシフトします。

日本語EVEで2つ以上のウィンドウを使用している場合には, SHIFT LEFT コマンドと SHIFT RIGHT コマンドは現在のウィンドウにだけ影響を与えます。

現在の幅とシフトを確認する場合には,SHOW コマンドを使用します。


次の例では,現在のウィンドウを5カラムだけ右にシフトし,その後, 5カラムだけさらに右にシフトします (したがって,バッファのカラム11が画面の左端のカラムに表示されます)。 その後,ウィンドウを10カラムだけ左にシフトします (この結果,バッファのカラム1が画面の左端のカラムになります)。 右にシフトするたびに,日本語EVEはこれまでのシフトの合計を表示します。
     Command: SHIFT RIGHT 5
     ウィンドウは 5 カラム右にシフトされました
     Command: SHIFT RIGHT 5
     ウィンドウは 10 カラム右にシフトされました
                     .
                     .
                     .
     Command: SHIFT LEFT 10
     ウィンドウは 0 カラム右にシフトされました


SHOW


形式

     SHOW


説明

現在のバッファに関して次の情報を表示します。 【操作方法】

  1. SHOW コマンドを使用します。 出力は現在のウィンドウの SHOW という名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. 他のバッファを作成した場合には,日本語EVEはまず,現在のバッファに関する情報を表示します。 他のバッファに関する情報を表示する場合には,[ Do ]キーを押します。 編集中のバッファに戻るには,他の任意のキーを押します。

    バッファを1つだけしか作成しなかった場合には,任意のキーを押すと, そのバッファに戻ります。

次の例は SHOW コマンドからの典型的な出力を示しています。 この場合,MEMO.TXTというファイルを編集しており, すでにいくつかの編集操作を実行し,3つの位置をマークしています。
     MEMO.TXT バッファの設定

      入力ファイル:     DISK$1:[PUPPY]MEMO.TXT;3
      入力コードセット:   DECKANJI
      出力ファイル:     DISK$1:[PUPPY]MEMO.TXT;4
      出力コードセット:   DECKANJI
      ジャーナル・ファイル: DISK$1:[PUPPY]MEMO_TXT.XTPU$JOURNAL;1

         Modified          LEFT MARGIN : 1
         モード:Insert       RIGHT MARGIN: 65
         Paragraph indent : none  WPS word wrap indent: none
         Write            Modifiable
         方向:Forward        WINDOW WIDTH: 80
         72 行

     TAB STOP は 8 カラムごとにセットされています

     マーク:

     Here                Intro sec                Redo_this


SHOW BUFFERS


形式

     SHOW BUFFERS


説明

ユーザが作成したバッファのリストを表示し,リスト内にカーソルを移動することにより, バッファ名をタイプ入力せずに,バッファを表示したり,削除できるようにします。 このリストにはまた,各バッファ内の総行数,バッファが変更されたかどうか,およびその他の情報も示されます。

【操作方法】

  1. SHOW BUFFERS コマンドを使用します。 出力(ユーザが作成したバッファのリスト)は現在のウィンドウのBuffer Listという名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. リスト内のバッファの名前の上にカーソルを移動します(リストをスクロールする場合には, [↑]キーと[↓]キーを押すか,または他のカーソル移動キーを使用できます)。

  3. そのバッファを表示する場合には,SELECT を使用します。 日本語EVEはそのバッファを現在のウィンドウに表示します。

    そのバッファを削除する場合には,REMOVE コマンド, または CUT コマンドを使用します。

この操作は実際には,BUFFER コマンドや DELETE BUFFER コマンドを使用するのと同じですが, バッファ名をタイプ入力する必要はありません。 バッファの削除についての詳しい説明は,DELETE BUFFER コマンドの説明を参照してください。

次の例は,複数のバッファを編集しているときの SHOW BUFFERS コマンドからの典型的な出力を示しています。

     バッファ名                 行数     属性

     MAIN                          0
     ROUGH.DAT                    97    Modified
     FINAL.TXT                   136    Modified
     HOLD                          6    Modified  No-write


SHOW DEFAULTS BUFFER


形式

     SHOW DEFAULTS BUFFER


説明

マージン,タブ・ストップ,方向,モード,最大行数など, $DEFAULTS$バッファに関する情報を表示します。 $DEFAULTS$バッファは日本語EVEシステム・バッファであり, ユーザが新しいバッファを作成する場合には,このバッファの設定が使用されます。 日本語EVEを起動するときに,イニシャライゼーション・ファイルを使用すると, イニシャライゼーション・ファイルに登録されているバッファ設定のためのコマンドは, メイン(または最初の)バッファだけでなく,$DEFAULTS$バッファにも適用されます。 したがって,ユーザが作成する各バッファは同じ設定になります (ユーザ固有の省略時の設定を使用できます)。 イニシャライゼーション・ファイルにバッファ設定のためのコマンドが登録されていない場合には, 日本語EVEの省略時の設定が使用されます。

【操作方法】

  1. SHOW DEFAULTS BUFFER コマンドを使用します。 出力は現在のウィンドウのSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. 編集中のバッファに戻るには,任意のキーを押します。
次の例は,SHOW DEFAULTS BUFFER コマンドからの典型的な出力を示しています。
     $DEFAULTS$ バッファの設定

        Not modified                LEFT MARGIN : 1
        モード: Insert              RIGHT MARGIN: 77
        Paragraph indent: none      WPS word wrap indent: none
        Read-only                   Unmodifiable
        方向  : Forward
        Max lines: No limit

     TAB STOP は 8 カラムごとにセットされています
     Word wrap: on


SHOW DEFAULTS BUFFER コマンドからの出力はSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに格納されます。 イニシャライゼーション・ファイルを作成するときの参照情報として使用するなどの目的で, この情報を保存する場合には,次のコマンドを使用します。 この場合,SHOWバッファをDEFAULTS.LISというファイルに書き込みます。
     Command: SHOW DEFAULTS BUFFER
     Command: BUFFER SHOW
     Command: WRITE FILE defaults.lis


SHOW KEY


形式

     SHOW KEY  [key-name] 


パラメータ

key-name

情報が必要なキー。キー名を短縮することはできません。 キー名を指定しなかった場合には,日本語EVEは情報が必要なキーを押すように要求するプロンプトを表示します。


説明

キーの定義を表示し,そのキーに割り当てられているコマンドまたはキーパッド機能を示します。 コマンド・ラインにキーの名前をタイプ入力でき,また, キーを押すように要求するプロンプトを日本語EVEが表示するようにもできます。

ユーザが指定したキーが学習シーケンスに対して定義されている場合には, 日本語 EVEはそのキーがシーケンスとして定義されていることを示します。 これは,学習シーケンスが複数のキーストロークまたは複数のコマンドで構成される可能性があるからです。

SHOW KEY からの出力は, 日本語EVE画面の一番下のメッセージ・ウィンドウに表示されます。


EDTキーパッドを設定している場合には,次のコマンドは[ GOLD-KP8 ]の定義を表示します。 制御キーやGOLDキーの組み合わせを指定する場合には, キー名で区切り文字としてスラッシュ,ダッシュ,アンダースコアのいずれかを使用します。
Command: SHOW KEY gold-kp8
GOLD/KP8 は EDT キーパッドで fill として定義されています


SHOW KINSOKU


形式

     SHOW KINSOKU


説明

禁則処理の情報を表示します。表示される情報は,行頭禁則文字, 行末禁則文字,およびぶら下がり禁則のカラム数です。

SHOW KINSOKU コマンドは,禁則処理の現在の状態を表示します。 禁則処理の状態を変えるには,ADD KINSOKUDELETE KINSOKUSET KINSOKU などのコマンドを使ってください。


SHOW SUMMARY


形式

     SHOW SUMMARY


説明

次に示すような,日本語EVEに関する統計情報やその他の情報を表示します。 【操作方法】

  1. SHOW SUMMARY コマンドを使用します。 出力は現在のウィンドウのSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. リストをスクロールする場合には,[↑]キーと[↓]キーを押すか, または他のカーソル移動キーを使用できます。

  3. 編集中のバッファに戻る場合には,[ Do ]を押すか, または RESET コマンドを使用します。


SHOW SUMMARY コマンドからの出力はSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに格納されます。 この情報を保存する場合には,次のコマンドを使用します。 この場合,SHOWバッファをSUMMARY.LISというファイルに書き込んでいます。
     Command: SHOW SUMMARY
     Command: BUFFER SHOW
     Command: WRITE FILE summary.lis


SHOW SYSTEM BUFFERS


形式

     SHOW SYSTEM BUFFERS


説明

日本語EVEが作成したバッファのリストを表示し,カーソルをリスト内に移動することにより, バッファ名をタイプ入力せずに,バッファを表示できるようにします。 この機能を使用すれば,Messagesバッファを簡単に表示したり (たとえば,コンパイラ・メッセージを確認するため), Insert Hereバッファを表示したり(削除または複写した内容を確認するため), $RESTORE$バッファを表示できます(最後に消去した内容を確認するため)。

【操作方法】

  1. SHOW SYSTEM BUFFERS コマンドを使用します。 出力(日本語EVEが作成したバッファのリスト)は現在のウィンドウの BUFFER LIST という名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. リスト内のバッファの名前(たとえばMESSAGES)の上にカーソルを移動します (リストをスクロールする場合には,[↑]キーと[↓]キーを押すか, または他のカーソル移動キーを使用できます)。

  3. そのバッファを表示する場合には,SELECT を使用します。 日本語EVEはそのバッファを現在のウィンドウに表示します。
システム・バッファは一部の日本語EVEコマンドが正しく機能するために必要であるため, 規則によりシステム・バッファを削除したり, システム・バッファの読み取り/書き込み状態を変更することはできません。 一部のシステム・バッファは削除できず,リスト内に永久的なバッファとして示されます。

次の例は SHOW SYSTEM BUFFERS コマンドからの典型的な出力を示しています。

     バッファ名      行数   属性

     COMMANDS        15    Modified No-write Sys Perm
     MESSAGES       101    Modified No-write Sys Perm
     SHOW             0             No-write Sys
     INSERT HERE      3    Modified No-write Sys
     DCL              6    Modified No-write Sys
     BUFFER LIST      5    Modified No-write Sys     Unmodifi
     $LOCAL$INI$      0                      Sys
     $PROMPTS$        1    Modified No-write Sys
     $CHOICES$        1    Modified No-write Sys Perm
     $MATCHES$        1    Modified No-write Sys Perm
     $RECALL_LINE$   13    Modified No-write Sys Perm
     $RESTORE$CHARS$  1    Modified No-write Sys
     $INIT$FILE$      2                      Sys
     $DEFAULTS$       0             No-write Sys     Unmodifi
     $RESTORE$LINE$   1    Modified No-write Sys
     $RESTORE$        1    Modified No-write Sys
     $RESTORE$WORD$   1    Modified No-write Sys


SHOW WILDCARDS


形式

     SHOW WILDCARDS


説明

WILDCARD FIND コマンドに対して使用できるワイルドカードのリストを表示します。 これは設定に応じてVMSまたはULTRIXです。

【操作方法】

  1. SHOW WILDCARDS コマンドを使用します。 出力(ワイルドカードのリスト)は現在のウィンドウのSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに表示されます。

  2. リストをスクロールする場合には,[↑]キーと[↓]キーを押すか, または他のカーソル移動キーを使用できます。

  3. 編集中のバッファに戻るには,[ Do ]を押すか, または RESET コマンドを使用します。
ワイルドカードのタイプを設定する場合には, SET WILDCARD ULTRIX または SET WILDCARD VMS コマンドを使用します。 省略時の設定はVMSです。


SHOW WILDCARDS コマンドからの出力はSHOWという名前の日本語EVEシステム・バッファに格納されます。 たとえば,後でリストをプリントするなどの目的で情報を保存する場合には, 次のコマンドを使用します。 この場合,SHOWバッファを WILDCARDS.LISというファイルに書き込みます。
     Command: SHOW WILDCARDS
     Command: BUFFER SHOW
     Command: WRITE FILE wildcards.lis


SHRINK CLAUSE


形式

     SHRINK CLAUSE


説明

このコマンドは,現在かな漢字変換の対象となっている文節の長さを短くします。 このため,現在の文節から後ろにある文字列も変わります。 現在の文節長が最小の長さである場合には,自動的に文節を拡大します。

かな漢字変換を1回実行した後でないと,このコマンドは実行できません。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


SHRINK WINDOW


形式

     SHRINK WINDOW  integer 


パラメータ

integer

現在のウィンドウを縮小する行数。 ウィンドウの最小サイズは,1行のテキスト行と1行のステータス・ラインであり, DECwindowsの場合には,水平スクロール・バーのためにさらに1行が必要です。 これらの最小サイズよりウィンドウが小さくなるような行数を指定した場合には, 日本語EVEは可能な範囲でウィンドウを縮小します。 最大サイズは使用しているターミナルのサイズとタイプに応じて異なります。 値を指定しなかった場合には,日本語EVEは値を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, 値を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

日本語EVEで複数のウィンドウを使用している場合, ユーザが指定した行数だけ現在のウィンドウを縮小します。 ウィンドウが一番下のウィンドウである場合を除き, 指定した行数が一番下から削除されます。


次のコマンドは,2つのウィンドウを作成し,下のウィンドウを5行だけ縮小します。
     Command: TWO WINDOWS
     Command: SHRINK WINDOW 5


SPAWN


形式

     SPAWN  [command-string] 


パラメータ

command-string

オプションとして,サブプロセスの内部で実行するDCLコマンド(たとえば, 起動するユーティリティなど)を指定できます。 そのユーティリティを終了すると,サブプロセスも終了し,編集セッションが再開されます。 コマンド文字列を指定しなかった場合には,日本語EVEはDCLのためにサブプロセスを生成します。 編集セッションを再開する場合には,LOGOUT コマンドを使用します。


説明

サブプロセスを生成し,編集セッションを一時停止します。 ただし,編集セッションを終了するわけではありません。 このコマンドを使用すれば,編集セッションを終了せずに, DCLレベルに戻ったり,MAILなどの別のユーティリティを実行できます。

日本語EVEの内部やDCLレベル, あるいはMAILなどの他のユーティリティの内部でSPAWNコマンドとATTACHコマンドを使用すれば, VMSセッション(またはログイン)全体で編集セッションを継続し, 実質的に日本語EVEを継続的にエディタとして使用できます。 このようにすれば,編集をただちに再開できますが, より多くのシステム資源が必要になります。

/DISPLAY=DECWINDOWSを使用して日本語EVEを起動した場合には, SPAWN コマンドはサポートされません。


次の例はMAILを実行するためにサブプロセスを生成する方法と, DCLに対してサブプロセスを生成する方法を示しています。

  1. 
    Command: SPAWN mail
    MAIL>
                  .
                  .
                  .
    MAIL> EXIT
    
    MAILを実行するサブプロセスを生成します。MAILを終了すると,編集セッションが再開されます。

  2. 
    Command: SPAWN
    $
                  .
                  .
                  .
    $ LOGOUT
    
    DCLのためにサブプロセスを生成します(DCLレベルに戻ったことは$プロンプトによって示されます)。 その後,他のアプリケーションの実行も含めて,DCLコマンドを実行できます。 編集セッションに戻るには,DCLのLOGOUTコマンドを使用します。


SPELL


形式

     SPELL


説明

現在選択しているテキストまたはバッファ全体をチェックするために, DECspellを実行します(システムにインストールされている場合)。

/DISPLAY=DECWINDOWSを使用して日本語EVEを起動した場合には, SPELL コマンドはサポートされません。

【操作方法】

  1. オプションとして,チェックの対象となるテキストを選択します ( SELECT コマンドを参照してください)。 1行未満のテキストを選択した場合には, 日本語EVEは行の先頭と行の最後も含むように選択領域を拡張します。 テキストを選択しなかった場合には,SPELL はバッファ全体をチェックします。

  2. SPELL コマンドを使用します。

    日本語EVEはDECspellを実行するために,サブプロセスを生成し, 現在のバッファまたは選択領域をSYS$SCRATCHというシステム・ディレクトり内の一時ファイルに書き込みます。

  3. DECspellコマンドを使用して,テキストを修正します。

    テキストの修正が終了した後,DECspellを終了すると,編集セッションに戻ります。 日本語EVEはその後,バッファまたは選択領域を一時ファイルの新しいバージョン (修正結果を含むバージョン)と置き換え,一時ファイルを削除します。


注意
SPELL を使用している間,[ Ctrl/Y ]は使用しないでください。 この操作を実行すると,一時出力ファイルの行が削除され, 選択領域または現在のバッファが破壊されます。


SPLIT WINDOW


形式

     SPLIT WINDOW  [integer] 


パラメータ

integer

作成するウィンドウの数(省略可能)。 省略時の設定は2です(これは TWO WINDOWS コマンドを使用するのと同じです)。 日本語EVEで使用できるウィンドウの最大数は,使用中のターミナルのサイズとタイプに応じて異なります。


説明

現在の日本語EVEウィンドウを2つ以上の小さいウィンドウに分割します。 このコマンドを使用すれば,同時に複数のバッファを表示したり, 同じバッファの異なる部分を表示できます。

カーソルは一番下の新しいウィンドウに表示されます。 各ウィンドウにはそれぞれ状態行があり,現在編集中のバッファが表示されます。 別のバッファをウィンドウに表示する場合には,次のいずれかのコマンドを使用します。


BUFFER
GET FILE または OPEN
NEW
NEXT BUFFER (バッファが複数ある場合)
OPEN SELECTED
SHOW BUFFERS (リストからひとつのバッファを選択するため)


次のコマンドは現在のウィンドウを3つの小さいウィンドウに分割し, 3つのウィンドウの中の一番下のウィンドウにカーソルを移動します。
     Command: SPLIT WINDOW 3


START OF LINE


形式

     START OF LINE


説明

カーソルを現在の行の先頭に移動します。 現在の位置が行の先頭である場合には,カーソルは移動しません。

また,DCLレベルでコマンド・ラインを編集する場合と同様に, 編集中の日本語EVEコマンド・ラインの先頭に移動する場合には, START OF LINE として定義されているキーも使用できます。

行を作成したときの左マージンが1より大きく, カーソルがフリー・カーソルに設定されている場合には, カーソルを行の先頭より左側に移動できます。


STORE TEXT


形式

     STORE TEXT


説明

選択領域または検索領域を削除せずに,複写します。 したがって,テキストを他の場所に挿入できます(COPY コマンドと同じ)。

【操作方法】

  1. SELECTFINDWILDCARD FIND のいずれかを使用して複写の対象となるテキストを強調表示します (選択領域は検索領域より優先します)。

  2. STORE TEXT コマンドを使用します。強調表示は取り消されます。 複写が終了すると,そのことを示すメッセージが表示されます。

  3. 複写したテキストを他の場所に回復する場合には, INSERT HERE コマンドまたは PASTE コマンドを使用します。
複写したテキストは,設定に応じて日本語EVEのInsert Hereバッファまたは DECwindowsクリップボードに格納され, その前に複写または削除した内容は記憶領域から削除されます。 省略時の設定はNOCLIPBOARDであり,その場合にはInsert Hereバッファが使用されます。 詳しい説明は,SET CLIPBOARD コマンドの説明を参照してください。


TAB


形式

     TAB


説明

バッファの現在のタブ・ストップとタブ・モードに従って,現在の位置にタブを挿入します。

タブ・モード TABの結果
SET TABS INSERT
(省略時設定)
TABはタブ文字を挿入し,カーソルとその行の既存のテキストを次のタブ・ストップに移動する。
SET TABS MOVEMENT TABはカーソルだけを次のタブ・ストッ プに移動し,何も挿入しない。カーソルは現在の行から移動せず, カーソルがバウンド・カーソルに設定されている場合でも, バッファの使用されていない部分に移動できる。
SET TABS SPACES TABはタブ文字のかわりに適切な数のスペースを挿入し, カーソルとその行の既存のテキストを次のタブ・ストップに移動する。
SET TABS INVISIBLE
(省略時設定)
編集を実行している間,タブ文字はブランク・スペースとして表示される。
SET TABS VISIBLE 編集を実行している間,タブ文字は小さいHT (水平タブ)として表示される。

タブ・モードはグローバル設定であり,日本語EVEのすべてのバッファに適用されます。

バッファのタブ・ストップを設定する場合には, SET TABS AT コマンドまたは SET TABS EVERY コマンドを使用します。 省略時のタブ・ストップは8カラムおきに設定されます。 現在のバッファのタブ・ストップを確認するには,SHOW コマンドを使用します。

[ Tab ]キーと[ Ctrl/I ]のいずれか一方の定義を変更すると,もう一方の定義も変更されます。

[ Tab ]または[ Ctrl/I ]をすでに定義している場合や, タブ・モードを SPACES または MOVEMENT に設定している場合には, 次に示すように,QUOTE コマンドを使用してタブ文字を挿入できます。

  1. QUOTE コマンドを使用するか,または[ Ctrl/V ]を押します。

  2. タブ文字を挿入するために[ Tab ] (または[ Ctrl/I ] )を押します。
詳しい説明は,QUOTE コマンドの説明を参照してください。


TO ASCII


形式

     TO ASCII


説明

文字列を半角英数字に変換します。文字列は半角/全角英数字に限ります。 ひらがな,カタカナを英数字に変換することはできません。 変換対象は,現在入力している文字列,または選択領域の文字列です。

かな漢字変換を実行した後にこのコマンドを実行すると,入力した文字列全体が半角変換されます。 現在の文節(反転表示されている部分)のみを半角に変換することはできません。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TO HANKAKUKANA


形式

     TO HANKAKUKANA


説明

変換対象領域,および選択領域の文字列を半角カタカナに変換します。 文字列は,半角/全角英数字,ひらがな,カタカナのいずれでもかまいません。

かな漢字変換を実行した後,入力文字列全体を一度に半角カタカナに変換することはできません。 ただし,一度無変換を実行した後にこのコマンドを実行すれば,全文を半角カタカナに変換することができます。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TO HIRAGANA


形式

     TO HIRAGANA


説明

変換対象領域,および選択領域の文字列をひらがなに変換します。 文字列は,半角/全角英数字,ひらがな,カタカナのいずれでもかまいません。

かな漢字変換を実行した後,入力文字列全体を一度にひらがなに変換することはできません。 ただし,一度無変換を実行した後にこのコマンドを実行すれば,全文をひらがなに変換することができます。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TO KATAKANA


形式

     TO KATAKANA


説明

変換対象領域,および選択領域の文字列をカタカナに変換します。 文字列は,半角/全角英数字,ひらがな,カタカナのいずれでもかまいません。

かな漢字変換を実行した後,入力文字列全体を一度にカタカナに変換することはできません。 ただし,一度無変換を実行した後にこのコマンドを実行すれば,全文をカタカナに変換することができます。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TO NONCONVERT


形式

     TO NONCONVERT


説明

このコマンドは,変換キーの定義が動的かどうかによって, 動きが異なりますので,ご注意ください。

CONVERSION DYNAMIC がセットされているときには, このコマンドを実行すると,変換結果が確定されます。

CONVERSION NODYNAMIC がセットされているときには, このコマンドを実行すると,変換結果が入力文字列に戻されます。

CONVERSION DYNAMIC/NODYNAMIC に関しては, SET CONVERSION DYNAMIC コマンド, および SET CONVERSION NODYNAMIC コマンドの説明を参照してください。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TO ROMAN


形式

     TO ROMAN


説明

文字列を全角英数字に変換します。文字列は半角/全角英数字に限ります。 ひらがな,カタカナを英数字に変換することはできません。 変換対象は,現在入力している文字列,または選択領域の文字列です。

かな漢字変換を実行した後にこのコマンドを実行すると,入力した文字列全体が全角変換されます。 現在の文節(反転表示されている部分)のみを全角に変換することはできません。

このコマンドは通常,キーに定義して使います。


TOP


形式

     TOP


説明

カーソルを現在のバッファの先頭(左上の角)に移動します。 ただし,現在の位置がバッファの先頭である場合には,カーソルは移動しません。


次のコマンドは,カーソルの左側の文字から始まり,バッファの先頭までのテキストを選択します。
     Command: SELECT
     カーソルを動かして,テキストを SELECT してください
     Command: TOP


TPU


形式

     TPU  procedure-name 


パラメータ

procedure-name

必要なパラメータや引数も含めて,実行するDEC XTPUプロシージャまたは文。 詳しくは,XTPU コマンドを参照してください。


説明

XTPU コマンドと同じ。詳しくは,XTPU コマンドを参照してください。


TWO WINDOWS


形式

     TWO WINDOWS


説明

現在の日本語EVEウィンドウを2つの小さいウィンドウに分割します ( SPLIT WINDOW コマンドと同じですが,パラメータを必要としません)。 このコマンドを使用すれば,同時に複数のバッファを表示したり, 同じバッファの異なる部分を表示できます。

カーソルは新しい下のウィンドウに表示されます。 各ウィンドウにはそれぞれステータス・ラインがあり, 現在編集中のバッファが表示されます。 別のバッファをウィンドウに表示するには,次のいずれかのコマンドを使用します。


BUFFER
GET FILE または OPEN
NEW
NEXT BUFFER (バッファが複数ある場合)
OPEN SELECTED
SHOW BUFFERS (リストからひとつのバッファを選択するため)
継続的にウィンドウを分割するために,TWO WINDOWS コマンドを繰り返すことができます。 日本語EVEで使用できるウィンドウの最大数は,使用しているターミナルのサイズとタイプに応じて異なります。


次のコマンドは,現在のウィンドウを2つのウィンドウに分割し,その後, ROUGH.DAT というバッファを新しい下のウィンドウに表示します。
     Command: TWO WINDOWS
     Commnad: BUFFER rough.dat


UNDEFINE KEY


形式

     UNDEFINE KEY  key-name 


パラメータ

key-name

定義を取り消すキー。キー名を短縮することはできません。 キー名を指定しなかった場合には, 日本語EVEは定義を取り消すキーを押すように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー押すか,または[ Ctrl/M ]を押すと,操作は取り消されます。 これは,これらのキーの定義を取り消すことができないからです。


説明

DEFINE KEY コマンドまたは LEARN コマンドによってキーを定義した場合には, そのキーの現在の定義を取り消します。 SET KEYPAD コマンドまたは SET GOLD KEY コマンドによって設定した定義は取り消されません。 コマンド・ラインにキー名をタイプ入力でき,また, 定義を取り消すキーを押すように要求するプロンプトを日本語EVEが表示するようにもできます。

指定したキーが SET KEYPAD コマンドによってすでに定義されており, キーパッド設定がまだ有効な場合には,前の定義が復元されます。

別のキーが DO として定義されていない限り, DO として定義されているキーの定義を取り消すことはできず, [ return ]キーまたは[ Ctrl/M ]の定義を取り消したり,変更することはできません。


次の例では,EDTキーパッドを設定し, [ KP9 ]を CENTER LINE として再定義し,EDT定義を無効にします。 その後,UNDEFINE KEY コマンドはその定義を取り消し,EDTキーパッド定義(Append)を復元します。
     Command: SET KEYPAD EDT
     Command: DEFINE KEY=kp9 center line
     Command: UNDEFINE KEY kp9


UNDEFINE MENU ENTRY


形式

     UNDEFINE MENU ENTRY  menu item 


パラメータ

menu

メニュー・エントリーを削除したいプルダウン・メニューまたはポップアップ・メニュー。 指定できるメニュー名は次のとおりです。 このメニュー名の指定ではニーモニックを表す英字まで正確に入力する必要があります。


ファイル(F)
編集(E)
フォーマット(R)
検索(S)
表示(V)
日本語(J)
オプション(O)
選択時ポップアップ
通常時ポップアップ

item

メニューから削除したいメニュー・アイテム名


説明

UNDEFINE MENU ENTRY コマンドはDECwindowsインターフェース上の日本語EVEのメニューからメニュー・アイテムを削除します。 このコマンドはDECwindowsインターフェース上でのみ使用可能です。 この設定は,SAVE ATTRIBUTES コマンドを使用することにより保存することができます。


UPPERCASE WORD


形式

     UPPERCASE WORD


説明

1つの単語,選択領域,または検索領域内の英字を大文字に変換します。

【操作方法】

  1. 必要に応じて,SELECTFINDWILDCARD FIND コマンドのいずれかを使用して,変更するテキストを強調表示します。 または大文字に変換する単語の任意の場所にカーソルを移動します。

  2. UPPERCASE WORD コマンドを使用します。強調表示は取り消されます。 カーソルは次の単語の先頭に移動します。
選択領域または検索領域が設定されている場合には, UPPERCASE WORD は領域内の英字を領域の1文字目から順に変更します (領域内の1文字目が単語の1文字目でない場合でも)。 選択領域は検索領域より優先します。

選択領域または検索領域が設定されていない場合には, UPPERCASE WORD は現在の単語を大文字に変換します。 現在の位置が単語と単語の間である場合には,その行の次の単語を大文字に変換します。


次のコマンドは,すでに指定した検索文字列の次の発生箇所を検索し, 検索したテキストのすべての英字を大文字に変換します。
     Command: FIND NEXT
     Command: UPPERCASE WORD


VERIFY BUFFER


形式

     VERIFY BUFFER  buffer-name


パラメータ

buffer-name

出力バッファのコードセットに属さない文字列が含まれているかどうかを調べるバッファの名前を指定します。 このパラメータが指定されなかったときには,現在のバッファを調べます。


説明

VERIFY BUFFER コマンドは,指定されたバッファの先頭から出力コードセットに属さない文字列を検索します。

バッファの中に出力コードセットに属さない文字が存在しなかったときには, メッセージを出して実行を終了します。

バッファの中に出力コードセットに属さない文字があったときには, その文字列にカーソルを移動してユーザに次の動作を質問します。

[ N ]または[ C ]のキーを押してから[ return ]キーを押してください。


VERIFY BUFFER ALL


形式

     VERIFY BUFFER ALL


説明

VERIFY BUFFER ALL コマンドは,すべてのバッファについてバッファの先頭から, 各々のバッファに設定されている出力コードセットに属さない文字列を検索します。

出力コードセットに属さない文字がどのバッファの中にも存在しなかったときには, メッセージを出して実行を終了します。

あるバッファの中に出力コードセットに属さない文字があったときには, そのバッファを表示し,その文字列にカーソルを移動してユーザに次の動作を質問します。

[ N ]または[ C ]のキーを押してから[ return ]キーを押してください。


WHAT LINE


形式

     WHAT LINE


説明

現在の行番号,バッファ内の総行数,およびバッファ内でのその位置のパーセンテージを表示します。 このコマンドは,ページ区切りを挿入するかどうかを判断する場合や,バッファの総行数を確認する場合に便利です。

WHAT LINE からの出力は,日本語EVE画面の一番下のメッセージ・ウィンドウに表示されます。

番号を指定することにより特定の行に移動する場合には,LINE コマンドを使用します。 たとえば,LINE 10 コマンドを実行すると,カーソルは現在のバッファの行10の先頭に移動します。


次の例は,WHAT LINE コマンドからの出力を示しています。
     Command: WHAT LINE
     ここは 35 行目です(全体で 45 行  78%)


WILDCARD FIND


形式

     WILDCARD FIND  search-pattern 


パラメータ

search-string

ワイルドカードとリテラル・テキストのどちらか一方または両方を使用して検索するテキスト・パターン。 WILDCARD FIND は大文字と小文字の区別および余白の取り扱いに関して, FIND コマンドと同じ規則に従います。 ただし,ワイルドカードによって特に指定した場合は例外です。 文字列を指定しなかった場合には,日本語EVEは文字列を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

ワイルドカードの組み合わせによっては,非常に大きすぎるために, 一部の検索パターンを検索できないことがあります。 とくに,検索パターンに文字の領域が含まれる場合には, このような状況が発生する可能性があります。


説明

ワイルドカードとリテラル・テキストのどちらか一方または両方を使用して, テキスト・パターンを検索します。 設定に応じて,VMSワイルドカードまたはULTRIXワイルドカードを使用できます。 省略時の設定はVMSです。

表 4-14 SET WILDCARD VMS コマンドで有効に設定されるワイルドカードを示しています。 表 4-15 SET WILDCARD ULTRIX コマンドで有効に設定されるワイルドカードを示しています。

WILDCARD FIND として定義されているキーを押した場合や, またはコマンドをタイプ入力し, 日本語EVEが検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には, 方向設定キーを押し,その方向に検索を開始することにより,応答を終了できます。 たとえば,EDTキーパッドでは, 順方向の場合は[ KP4 ]を押し,逆方向の場合は[ KP5 ]を押すことができます。 [ return ]を押すことにより応答を終了した場合には,検索操作は, ステータス・ラインに表示されているバッファの現在の方向で開始されます。

反対方向にだけ文字列を検索できる場合には,日本語EVEは検索の方向を変更するかどうかを質問します。 検索の方向を変更する場合には,[ return ]を押します。 検索の方向を変更せず,検索を終了する場合には,NOと入力し,[ Return ]キーを押します。 文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。

日本語EVEは検索したテキストを高輝度表示し,カーソルを文字列の先頭に移動します。 選択領域が設定されていない場合には,COPYFILLREMOVEUPPERCASEWORD をはじめ,テキストの領域に対して使用できる他のコマンドを使用できます (選択領域が設定されている場合には,操作は選択したテキストに対して実行されますが, そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります)。

高輝度表示を取り消すには,カーソルを検索領域の外部に移動するか, または RESET コマンドを使用します。

同じ文字列の別の発生箇所を検索する場合には, FIND NEXT コマンドを使用するか,または[ Find ]を2回押します。


表 4-14 日本語 EVE の VMS 形式のワイルドカード

パターン 一致するもの
% 1行内の任意の1文字。
* 1行内の任意の量のテキスト。
** 複数行の任意の量のテキスト。
\< 行の先頭。
\> 行の最後。
\[abc] 指定した集合に含まれる任意の文字。 たとえば,\[aeiou]はすべての母音の集合である。
\[a-z] 指定した集合の領域に含まれる任意の文字。 たとえば,\[1-9]は1から9までの数字の集合である。 集合の先頭または最後のハイフン(-)はワイルドカードではなく, リテラル文字として取り扱われる。
\[~abc] 指定した集合に含まれない任意の文字。 たとえば,\[aeiou]はすべての母音を除外する。 大括弧で囲んだ集合内の1文字目以外がティルド(~)の場合には, その文字はワイルドカードではなく,リテラル文字として取り扱われる。
\[~a-z] 指定した集合の領域内に含まれてない任意の文字。 たとえば,[~1-9]は1から9までの数字を除外する。
\A 任意のアルファベット文字。
\D 任意の10進数。
\F フォーム・フィードなどの任意の書式設定文字。
\L 任意の小文字。 検索操作全体で大文字と小文字を正確に区別する。
\N 任意の英数字。
\O 任意の8進数。
\P 任意の句読点。
\S 任意の英数字とシンボル(英数字,ドル記号, プラス記号,アンダースコア)。
\U 任意の大文字。 検索操作全体で大文字と小文字を正確に区別する。
\W 任意の数字のスペース(スペース,タブ,1つの行区切り)。
\X 任意の16進数。
\^ 任意の制御文字。
\+ ビット7がセットされた任意の文字。
\. オリジナルも含めて,前のパターンを0回以上繰り返す。
\: オリジナルも含めて,前のパターンを少なくとも1回繰り返す (つまり,空(null)の発生箇所とは一致しない)。 * アスタリスク
% パーセント記号
[ 左大括弧
~ ティルド
\ バックスラッシュ(または円記号)

たとえば,実際のバックスラッシュを検索する場合には,\\を使用する。 実際のパーセント記号を検索する場合には,\%を使用する。


表 4-15 日本語 EVE の ULTRIX 形式のワイルドカード

パターン 一致するもの
. 1行内の任意の1文字。
^ 行の先頭。
$ 行の最後。
[abc] 指定した集合内の任意の文字。 たとえば,[aeiou]はすべての母音の集合である。
[a-z] 指定した集合の領域内の任意の文字。 たとえば,[1-9]は1から9までの数字の集合である。 集合の先頭または最後のハイフン(-)はワイルドカードではなく, リテラル文字として取り扱われる。
[^abc] 指定した集合内に含まれない任意の文字。 たとえば,[^aeiou]すべての母音を除外する。 大括弧で囲まれた集合内の2文字目以降のカレット(^)はワイルドカードではなく, リテラル文字として取り扱われる。
[^a-z] 指定した集合の領域内に含まれない任意の文字。 たとえば,[^1-9]は1から9までの数字を除外する。
* オリジナルも含めて,前のパターンを0回以上繰り返す。
+ オリジナルも含めて,前のパターンを少なくとも1回繰り返す (つまり,空(null)の発生箇所とは一致しない)。
\ 次の文字の特殊な意味を取り消す。 つまり,文字をワイルドカードではなく,リテラル・テキストとして取り扱う。 . ピリオド
^ カレット
$ ドル記号
[ 左大括弧
] 右大括弧
+ プラス記号
* アスタリスク
\バックスラッシュ(または円記号)

たとえば,実際のバックスラッシュを検索する場合には,\\を使用する。 実際のドル記号を検索する場合には,\$を使用する。


次の例は,テキスト・パターンの検索方法を示しています。 ここに示すコマンドは省略時の設定であるVMSワイルドカードを使用しています。

  1. 
    Command: WILDCARD FIND b%t
    
    同じ行でBまたはbの後に任意の1文字とTまたはtが続く文字列を検索します。 たとえば,betやbatなどを検索します。
    between
    debating

    ULTRIXワイルドカードを使用する場合には,これはb.tに対応します。

  2. 
    Command: WILDCARD FIND b*t
    
    同じ行でBまたはbの後に任意の数の文字が続き,その後にTまたはtが続く文字列を検索します。 たとえば,次のような文字が検索されます。
    blast
    be still

  3. 
    Commnad: WILDCARD FIND August\<\>31
    
    行区切りによって分割された August 31 を検索します。 つまり,August が行の最後にあり,31 が次の行の先頭にある箇所を検索します。 ULTRIXワイルドカードを使用する場合には,これは August$31 に対応します。


WILDCARD REPLACE


形式

     WILDCARD REPLACE  {"search-patterm" ["new-string"]} 
                       {serch-pattern [new-string]} 


パラメータ

search-pattern

置き換え対象を検索するためのテキスト・パターン。 ここで使用できるワイルドカードは WILDCARD FIND コマンドと同じものです。 SHOW WILDCARD コマンドでワイルドカードの一覧を表示することができます。 文字列を指定しなかった場合には,日本語EVEは文字列を要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, 文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。

new-string

search-pattern で検索した領域を置換するテキストまたはパターン。 このパラメータにワイルドカードを使用する場合には,search-pattern とまったく同じ形式にする必要があります。 その場合,ワイルドカード部分に対応する文字を特定してそれ以外の部分を置き換えることになります。 文字列を指定しなかった場合,つまりプロンプトに対して[ return ]だけを押した場合には, search-patternに一致した領域を単に削除し,新しい文字列を挿入しません。


説明

ワイルドカードを使用して検索したテキストパターンを別のテキスト文字列に置き換えます。 このコマンドはワイルドカードが使用できるという以外は REPLACE コマンドと同様に動作します。 ここで使用するワイルドカードは WILDCARD FIND コマンドで使用するものと同じものです。

Ultrix形式またはVMS形式のワイルドカードを使用できます。 ワイルドカードのリストが必要な場合には,SHOW WILDCARDS コマンドを使用します。

新しい文字列にワイルドカードを使用する場合には, 置き換えたい文字列として指定したものと同じワイルドカードを指定する必要があります (行頭,行末を表わすワイルドカードを除く)。 この場合,マッチした文字列のワイルドカード以外の部分を置き換えることになります。

たとえば次のようなコマンドを使用して"aaa"という文字列にマッチした場合には, %がマッチする中央の"a"以外の部分のみが置き換えられ,"cac"という文字列に置き換えられます。

     Command: WILDCARD REPLACE a%a c%c


次の例は,省略時の設定であるVMSタイプのワイルドカードを使用して置換を行った場合の例を示しています。

  1. 
    Command: WILDCARD REPLACE \< \
    
    行頭に"!"を挿入します。"\<"は行頭を表わすワイルドカードです。

  2. 
    Command: WILDCARD REPLACE b*t butter
    
    Bまたはbの後に任意の数の文字が続き,その後にTまたはtが続く文字列(たとえば, "blast","bright","by the","be true"など)を検索し, そのマッチした部分を"butter"という文字列に置き換えます。 アスタリスク(*)は,行の任意の数の文字と一致します。

  3. 
    Command: WILDCARD REPLACE b\[aeiou]t t\[aeiou]b
    
    Bまたはbの後に母音とTまたはtが続く文字列(たとえば,"bat","bit"など)を検索し, そのワイルドカード以外の部分を置き換えます。 たとえば"bat"なら"tab"に,"bit"なら"tib"に置き換えられます。

  4. 
    Command: WILDCARD REPLACE a\: b\:
    
    "a"の1回以上の繰り返しを同じだけの数の"b"の繰り返しに置き換えます。 たとえば"a"を"b"に,"aaaaa"を"bbbbb"に置き換えます。

  5. 
    Command: WILDCARD REPLACE \<a*\>\<b* \<a*b* 
    
    "a"で始まる行の次の行が"b"で始まる行である場合,2つの行を1行にまとめます。


WRITE FILE


形式

     WRITE FILE  output-filespec


パラメータ

output-filespec

現在のバッファの内容を保存するために作成する出力ファイル(省略可能)。 ファイルを指定しなかった場合には,日本語EVEはバッファに対応するファイルを使用します。 バッファに対応するファイルが存在しない場合には, 日本語EVEはファイル名を入力するように要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]または[ Do ]だけを押し, ファイルを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

編集セッションを終了せずに,現在のバッファをファイルに書き込みます。 バッファはユーザが指定したバッファに書き込まれるか, またはバッファに対応する出力ファイルに書き込まれます。

コマンド・ラインにファイルを指定しなかった場合には, 日本語EVEはバッファに対応する出力ファイルを使用してバッファを書き込みます。 通常,このファイルは日本語EVEを起動するときに指定したファイル, または GET FILE コマンド,OPEN コマンド, OPEN SELECTED コマンドを使用したときに指定したファイルと同じです。 バッファに対応するファイルが存在しない場合には (たとえばファイルを指定せずに日本語EVEを起動した場合や, BUFFER コマンドまたは NEW コマンドを使用してバッファを作成した場合, あるいは日本語EVEシステム・バッファを保存する場合), 日本語EVEはファイル名の入力を要求するプロンプトを表示します。

バッファに対応するファイルにバッファの内容を書き込むのでなく, コマンド・ラインにファイルを指定することもできます(SAVE FILE AS コマンドと同じ)。 この機能を使用すれば,編集中のファイルの新しいバージョンを作成する代わりに, 別のファイル名で編集結果を保存できます。

出力ファイルを指定しても,バッファ名が変更されるわけではありませんが, 後で SAVE FILE コマンドや WRITE FILE コマンドを実行する場合や, 編集セッションを終了する場合には, そのファイルがバッファに対応づけられます(システムバッファの場合を除く)。 バッファの出力ファイル指定を確認するには,SHOW コマンドを使用します。

WRITE FILE コマンドは,バッファの内容をファイルに書き込む前に, 現在のバッファの先頭から出力コードセットに属さない文字列を検索します。

現在のバッファの中の文字がすべて出力コードセットに属していればそのままファイルに書き出します。

現在のバッファの中に出力コードセットに属さない文字があったときには, その文字列にカーソルを移動してユーザに次の動作を聞いてきます。

[ N ],[ S ]または[ C ]のキーを押してから[ return ]キーを押してください。

WRITE BUFFER が出力コードセットに属さない文字として表示した文字はファイルには正しく書き出されません。 次検索(N)や強制保存(S)の選択はユーザの責任で行ってください。 その文字の情報を失いたくない場合には, 中止(C)を選んで WRITE FILE を一時中止し, 正しくないと指摘された文字を現在の出力コードセットに属する文字で置き換えるか, SET CODESET OUTPUT コマンドで出力コードセットを変えてください。 現在の出力コードセットは SHOW コマンドで知ることができます。


XTPU


形式

     XTPU  procedure-name 


パラメータ

procedure-name

必要なパラメータや引数も含めて,実行するDEC XTPUプロシージャまたは文。 プロシージャ名または文を短縮することはできず,ワイルドカードを使用することもできません。 プロシージャまたは文を指定しなかった場合には,日本語EVEはそれを要求するプロンプトを表示します。 プロンプトに対して[ return ]キー,または[ Do ]キーだけを押し, プロシージャまたは文を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。


説明

ユーザが指定したDEC XTPUプロシージャまたは文を実行します。 日本語DEC XTPU組込みプロシージャまたはユーザがコンパイルしたプロシージャを実行できます。

DEC XTPU組込みプロシージャに関するヘルプが必要な場合には, HELP XTPU コマンドを使用します。 日本語EVEは XTPU コマンドに関するヘルプを表示し, 自動的にヘルプ・ライブラリに切り替えることにより, COPY_TEXTやGET_INFOなどの組込みプロシージャに関するヘルプを表示できるようにします。 エディタに関するヘルプに戻るには,EVE と入力します。


次の例は,ユーザがコンパイルしたプロシージャの実行方法も含めてDEC XTPU プロシージャと文の実行方法を示しています。
     1.   Command: XTPU SHOW (PROCEDURES)
DEC XTPU組込みプロシージャとユーザがコンパイルしたプロシージャも含めて, 使用できるすべてのプロシージャのリストを表示します。
     2.   Command: XTPU COPY_TEXT (FAO ('!11%D',0))
現在の日付を挿入するために,COPY_TEXT組み込みプロシージャを実行します。
     3.   Command: EXTEND EVE user_proc
          Command: XTPU user_proc
USER_PROCという名前のプロシージャをコンパイルし,そのプロシージャを実行します。


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