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5 漢字コード変換ユーティリティ(KCODE)

この章では,漢字コード変換ユーティリティ (KCODE) について説明します。


5.1 機能概要

漢字コード変換ユーティリティはDEC漢字コードから他コード体系,他コード体系から DEC漢字コードへの漢字コード変換を行います。 他コード体系から他コード体系への変換およびDEC漢字コードから DEC漢字コードへの変換はできません。変換可能なコード体系は次の9種類です。


5.2 KCODEコマンド

この節では,KCODEコマンドの形式,パラメータ,修飾子について説明します。


KCODE

漢字コード変換ユーティリティを起動します。

形式

    KCODE  入力ファイル指定 [出力ファイル指定]

パラメータ

入力ファイル指定

漢字コード変換を行うファイル名を指定します。

出力ファイル指定

変換結果を出力するファイル名を指定します。 出力ファイル名を省略した場合の出力ファイル名はDECFILE.DATとなります。

修飾子

/FIELD=(開始位置 [,終了位置])

1レコード内における変換領域の指定を行います。 /FIELD修飾子の指定がない場合には,1レコード全体を変換対象とします。 以下の項目が指定できます。

開始位置 変換開始バイトを指定します。省略時設定値は1で, レコードの先頭から変換します。
終了位置 変換終了バイトを指定します。 省略時にはレコードの最後まで変換します。

/FORMAT=コード体系

入力ファイルまたは出力ファイルのコード体系を指定します。 省略時の設定でDEC漢字コード体系に変換します。

コード体系には,次の9種類が指定できます。

DEC JIS IBM JEF(FUJITSU)HITACHI
NEC NEC_DISKET MSDOS CPM

NECは,インテリジェント・ターミナルのOS, NCOSで使用するコード体系の場合に指定し,NEC_DISKETは NECコード体系のディスク媒体内部コードの場合に指定します。

/RECORD=(開始レコード[ ,終了レコード])

入力ファイルの一部のレコードのみを変換するときに指定します。 /RECORD修飾子の指定がない場合には,すべてのレコードを変換対象とします。 以下の項目が指定できます。

開始レコード 変換開始レコードを指定します。 省略時設定値は1で,先頭のレコードから変換します。
終了レコード 変換終了レコードを指定します。 省略時には最後のレコードまで変換します。


5.3 制限事項

漢字変換ユーティリティには,次の制限事項があります。

  1. 入力文字列は,漢字コードと制御コードだけからなることを原則とします。

  2. 入力文字列と出力文字列のバイト数は変化しません。

  3. 出力された文字列を再び元の文字列に変換しようとした場合, 次のような問題があります。


5.4 使用例

この節では,漢字コード変換ユーティリティの使用例を示します。

  1. DEC漢字コード体系のファイルIN.DAT内のすべてのデータをJIS 漢字コード体系に変換し,OUT.DATに出力します。

  2. DEC漢字コード体系のファイルIN.DAT内の /FIELDで指定された領域内のデータをIBM漢字コード体系に変換し, OUT.DATに出力します。指定領域外のデータは,変換せずにそのまま出力します。

  3. NECのDISK媒体内部コード体系のファイルIN.DATを DEC漢字コード体系に変換して,に出力します。


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