[ 前のページ ]
[ 次のページ ]
[ 目次 ]
[ 索引 ]
[ DOC Home ]
日本語OpenVMS上では,さまざまな場所で日本語を入力することができます。 この章では,日本語OpenVMSが提供する日本語入力方法について説明します。
日本語OpenVMSでは,以下のような日本語入力方法を提供しています。 用途に合わせて使い分けができます。
シンボルに日本語を割り当てることができます。詳しくは,『日本語ユーティリティ 利用者の手引き』をご覧ください。
日本語のファイルを作成することができます。詳しくは,『日本語EVE かな漢字変換入門』,『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』をご覧ください。
日本語入力機能を持たないアプリケーション・プログラムに日本語を入力することができます。 詳しくは,『日本語入力プロセス 利用者の手引き』をご覧ください。
日本語入力を行うアプリケーション・プログラムを作成するときに利用できる実行時ライブラリです。 様々な使いかたに対応した,自由度の高い機能が用意されています。 詳しくは,『日本語ライブラリ 利用者の手引き』,『日本語画面管理ライブラリ 利用者の手引き』をご覧ください。
日本語OpenVMS上では,さまざまな場所で日本語を入力することができます。 また,入力方法はユーザ・キー定義ライブラリによって, ユーザの好みに合ったかな漢字変換キーを使用することができます。 詳しくは,『ユーザ・ キー定義 利用者の手引き』をご覧ください。
ここでは,日本語OpenVMSで提供され, 標準的に使われているJVMSキーを始め,日本語エディタで長らく使われているEVEJ キー,一太郎[1]のようなTAROキーを紹介します。 なお,日本語OpenVMS上で統一的にユーザ・ キー定義を用いたアプリケーション開発のためには,『IMLIB/OpenVMSライブラリ・ リファレンス・マニュアル』をご覧ください。
変換機能 | JVMSキー | TAROキー | EVEJキー |
---|---|---|---|
漢字変換/ 文節次候補 | CTRL/Space 【変換】 | Space | CTRL/Space 【変換】 |
全角英数字変換 | CTRL/F 【ALT/ひらがな】 | F14 | CTRL/F 【ALT/ひらがな】 |
半角カタカナ変換/ 文節半角カタカナ変換 | CTRL/G + CTRL/K 【CTRL/ひらがな】【CTRL/Shift/ ひらがな】 | F13 [1] | PF1 + CTRL/K 【CTRL/ひらがな】【CTRL/Shift/ ひらがな】 |
全角カタカナ変換/ 文節全角カタカナ変換 | CTRL/K 【カタカナ】 | F14 [1] | CTRL/K 【カタカナ】 |
ひらがな変換/ 文節ひらがな変換 | CTRL/L 【ひらがな】 | F11 | CTRL/H 【ひらがな】 |
無変換1[2] | CTRL/N 【無変換】 | 該当するキーなし | CTRL/N 【無変換】 |
無変換2[2] | 該当するキーなし【SHIFT/ 無変換】 | DEL | 該当するキーなし【SHIFT/ 無変換】 |
次文節移動 | CTRL/P 【SHIFT/下矢印】 | 下矢印[1] | CTRL/P 【SHIFT/下矢印】 |
文節縮小 | CTRL/ / 【SHIFT/左矢印】 | 左矢印 | CTRL/A 【SHIFT/左矢印】 |
記号変換 | CTRL/ ] 【ALT/無変換】 | CTRL/ ] | PF1 + z(Z) 【ALT/無変換】 |
文節前候補 | CTRL/G + CTRL/Space 【前候補】 | 上矢印 | PF1 + CTRL/Space 【前候補】 |
半角英数字変換 | CTRL/G + CTRL/F 【CTRL/ALT/ひらがな】 | F13 [1] | CTRL/E 【CTRL/ALT/ひらがな】 |
前文節移動 | CTRL/G + CTRL/P 【SHIFT/上矢印】 | 該当するキーなし | PF1 + CTRL/P 【SHIFT/上矢印】 |
文節拡大 | CTRL/G + CTRL/ / 【SHIFT/右矢印】 | 右矢印 | PF1 + CTRL/A |
全候補 | 【Alt + 変換】 | Space | 【Alt +変換】 |
[1] TAROキーバインドには,厳密には対応するキーが存在しません。 [2] 無変換には2つの動作があります。1つは,無変換操作後の編集は行わず, 次の入力キーが変換操作以外の入力(矢印,アルファベットなど)であれば確定後, 入力キーに応じた操作を行う方法。もう1つは,入力状態に復帰する(編集操作を許可する)方法です。 前者を無変換1,後者を無変換2とします。 |
【 】で囲まれたものは新型日本語キーボード(LK401-BJ, LK411-AJ, LK411-JJ, PCXAJ-AA)で追加されたものです。また,SHIFT/矢印キーはLK401-AJでも使用できます。
日本語OpenVMSでは,次の3つの辞書を「かな漢字変換」に使用しています。 日本語エディタ,KINQUIREコマンド, および日本語処理ライブラリなどの変換ルーチンから共通に使用されます。
システム全体で共通に使用されます。論理名JSY$TANGOが登録されていない場合は,JSY$DICITIONARY:JSYTANGO.JISHO が使用されます。
個人辞書は個人辞書編集ユーティリティを用いて,単語の登録・削除ができます。 個人辞書は,論理名JSY$KOJINで検索されます。この論理名が定義されていない場合には,SYS$LOGIN:JSYKOJIN.JISHO が使用されます。 この辞書には,ユーザ登録の単語が使用順に登録されています。
個人辞書は,複数のプロセス間で共有して使用することができます。 また,個人辞書をまったく使用せず,システム辞書のみでかな漢字変換を行うモードを設定することもできます。
付属語まで含めた文節学習を行うために使用します。文節学習辞書は, 論理名JSY$LEARNで検索されます。この論理名が定義されていない場合には,SYS$LOGIN:JSY$LEARN.DAT が使用されます。たとえば「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」を, 次候補・文節移動等で正しい文を作り, 学習させます。
貴社の/記者が/汽車で/帰社した/
2回目以降は同じ入力にたいして上記の文が正しく変換されます。
詳細は『日本語ライブラリ 利用者の手引き』の "かな漢字変換辞書" の章を参照してください。
日本語OpenVMSでは,Super DEC漢字コードセットを導入することで半角カタカナと漢字の混在文字列に関する機能が追加されています。 エディタとしては日本語EVEを使い半角カタカナ, 漢字混在の文章を編集できます。また,日本語ライブラリ等を利用して半角カタカナ, 漢字混在のアプリケーション・プログラムを作ることができます。
従来の日本語OpenVMSで提供されてきた日本語ライブラリの「半角カタカナと全角ひらがな/ カタカナの相互変換ルーチン」を用いたアプリケーション・ プログラムもサポートされます。これについては『日本語ライブラリ 利用者の手引き』を参照してください。
[ 前のページ ]
[ 次のページ ]
[ 目次 ]
[ 索引 ]
[ DOC Home ]