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システム・メッセージの表示形式の設定したり,またはプロセス・レベルのメッセージ・ファイルを指定します。システム・メッセージを変更,および補足することができます。
SET MESSAGE [ファイル指定]
ファイル指定
プロセス・レベルのメッセージ・ファイルを指定します。システム・メッセージ・ファイルや,既在のプロセス・メッセージ・ファイル内の同じステータスに対するメッセージは,指定したメッセージ・ファイル内のものに置き換えられます。ファイル指定にファイル・タイプを指定していない場合には,省略時のファイル・タイプとして,EXE が使用されます。ファイル指定に,ワイルドカード文字は使用できません。パラメータ省略時は,修飾子はシステム・メッセージ・ファイルに適用されます。
SET MESSAGE コマンドは, OpenVMS システムで表示するメッセージ・フィールドを指定します。メッセージの形式は,次のとおりです。
%FACILITY-L-IDENT, text
プロセスの作成時の省略時の設定では,ファシリティ,重大度,ID,およびメッセージ本文の 4 つのメッセージ・フィールドのすべてが表示されます。表示されるメッセージ・フィールドを制御するには,適切な修飾子を指定します。たとえば,メッセージ表示から FACILITY フィールドを除外するには, SET MESSAGE /NOFACILITY を指定します。
ログイン・コマンド・ファイルに SET MESSAGE コマンドをいれると,プロセスのメッセージ表示の特定の部分を選択できます。
システム・メッセージを上書き,または補足する場合も, SET MESSGE コマンドを使用します。ソフトウェアがエラーを検出して $GETMSG システム・サービスを起動する場合には,必ずイメージ・メッセージ・セクション,プロセス・パーマネント・メッセージ・ファイル,システム・メッセージ・ファイルという順序でメッセージ・ファイルが検索されます。したがって,SET MESSAGE コマンドを使用すれば,検索する順序の最初にメッセージを導入することができます。つまり,システム・メッセージを変更したり補足することができます。新しいメッセージ定義が影響するのは,本人のプロセスだけであることに注意してください。
SET MESSAGE コマンドでファイルを指定した場合に,プロセス・パーマネント・メッセージ・ファイルが存在するときには,古いファイルが削除され新しいファイルが追加されます。
指定するメッセージ定義は, MESSAGE コマンドでのコンパイルが成功したものでなければなりません。 Message ユーティリティを使用して,独自のメッセージを作成する方法についての詳細は,『OpenVMS Command Definition, Librarian, and Message Utilities Manual』を参照してください。
/DELETE
現在選択されているプロセス・メッセージ・ファイルを,プロセスから削除することを指定します。 /DELETE 修飾子を使用する場合には,ファイル指定ができません。/FACILITY (省略時の設定)
/NOFACILITY
プロセスに対して戻されるすべてのメッセージに,ファシリティ名が表示されるかどうかを指定します。/IDENTIFICATION (省略時の設定)
/NOIDENTIFICATION
プロセスに対して戻されるすべてのメッセージに,メッセージ識別コード・フィールド ( メッセージ識別の省略形 ) が含まれるかどうかを指定します。/SEVERITY (省略時の設定)
/NOSEVERITY
プロセスに対して戻されるすべてのメッセージに,重大度レベルが表示されるかどうかを指定します。/TEXT (省略時の設定)
/NOTEXT
プロセスに対して戻されるすべてのメッセージに,メッセージ文が表示されるかどうかを指定します。
#1 |
---|
$ TYPE XXX %TYPE-W-OPENIN, error opening DB1:[MARSHALL]XXX.LIS; as input -RMS-E-FNF, file not found . . . $ SET MESSAGE/NOIDENTIFICATION . . . $ TYPE XXX %TYPE-W, error opening DB1:[MARSHALL]XXX.LIS; as input -RMS-E, file not found |
この例では,最初のTYPEコマンドを入力する場合に,エラー・メッセージはすべてのフィールドを含みます。その後,SET MESSAGE コマンドは,今後表示されるメッセージから,メッセージ識別コード・フィールド ( メッセージ文の省略形 ) を省略することを指定しています。
#2 |
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$ SET MESSAGE NEWMSG |
この SET MESSAGE コマンドは,システム・メッセージを NEWMSG.EXE のメッセージに切り替えています。
ネットワーク・サービスの属性を登録します。SYSNAM(システム名)特権が必要です。
SET NETWORK ネットワーク・サービス
ネットワーク・サービス
ネットワーク・サービス名を指定します。
SET NETWORK コマンドを使用すると, OpenVMS システムのネットワーク・サービス情報を制御できます。この情報は,エグゼクティブ・モード論理名 SYS$NET_SERVICES_1 〜 SYS$NET_SERVICES_12 でポイントされる構造体に入っています。各構造体は,特定のネットワーク・サービスを定義し,次の情報を含んでいます。
- 製品名
- メーカ
- ネットワークの種類
- ノード名
- アドレス
- インタフェース (OpenVMS デバイス・ドライバ)
- ベンダー固有のデータ
- 状態
- 接続
- カウンタ
- 開始コマンド
- 停止コマンド
- Point-to-Point Protocol ユーティリティ(PPPD) 共用可能イメージへのパス
製品名,メーカ,ネットワークの種類,ノード名,アドレスは,ネットワーク登録のため必須です。 Point-to-Point Protocol (PPP) をサポートする各ネットワーク・サービスでは, /PPPD_CALLOUT 修飾子を使用して PPPD 共用可能イメージのファイル名を指定する必要があります。
SET NETWORKを使用すると,ネットワーク・サービス情報に対する次の操作を実行できます。
- サービスを追加する (/REGISTER 修飾子を使用する)。
- サービスを削除する (/REMOVE 修飾子を使用する)。
- サービス情報を変更する (/UPDATE 修飾子を使用する)。
操作を指定しない場合,省略時の設定は /REGISTER 修飾子です。
/ADDRESS=アドレス
ローカル・ノードのネットワーク・アドレスを指定します。/CONNECTIONS=
ネットワーク接続数を表示するために実行するコマンドを指定します。/COUNTERS=
ネットワーク・カウンタを表示するために実行するコマンドを指定します。/DATA=
ネットワーク・サービス・ベンダにより提供される文字列を指定します。/INTERFACE=
ネットワーク・サービスのための OpenVMS ドライバを指定します。/MANUFACTURER=
ネットワーク・サービスのメーカを指定します。/NETWORK_TYPE=
ネットワーク・サービスのプロトコルを指定します。/NODE=
ローカル・ノード名を指定します。/PPPD_CALLOUT=イメージ名
PPPD によって起動される共用可能イメージの名前を指定します。このイメージには PPPD$OPEN_CONNECT ルーチンが含まれています。 PPPD$OPEN_CONNECT ルーチンは, PPP をサポートする新しい物理的なトランスポートが存在することを,ネットワーク・サービスに通知します。ここで指定するイメージが SYS$SHARE ディレクトリにある場合は,ファイル・タイプは省略してファイル名を入力します ( たとえば PPPD_CALLOUT.EXE ではなく PPPD_CALLOUT と入力します )。ここで指定するイメージが SYS$SHARE 以外のディレクトリにある場合は,イメージの格納位置を識別するシステム論理名を入力します。/REGISTER
新しいネットワーク・サービスを定義します。/REMOVE
データベースからネットワーク・サービスを削除します。/START=
ネットワーク・サービスに対して START/NETWORK コマンドを発行した時に,実行するイメージを指定します。/STATUS=
状態情報を表示するために実行するコンンドを指定します。/STOP=
ネットワーク・サービスに対して STOP/NETWORK コマンドを発行した時に,実行するイメージを指定します。/UPDATE
ネットワーク・サービスに対して指定したデータの変更を許可します。
#1 |
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$ SET NETWORK "DECnet/OSI" - /MANUFACTURER= "Compaq" /NODE="GALENA" /ADDRESS="19.129" /NETWORK_TYPE="DNA V" /INTERFACE="net 0" /DATA="Router: No" /STATUS="mcr ncl show node 0 all" /CONNECTIONS="mcr ncl show node 0 session control port * all" /COUNTERS="mcr ncl show node 0 session control all counters" /START="@sys$startup:net$startup" /STOP="@sys$manager:net$shutdown") |
このコマンドは,指定した属性とともに,データベースにネットワーク・サービス DECnet-Plus (Phase V) を追加します。
#2 |
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$ SET NETWORK "TCP/IP" /REGISTER- /MANUFACTURER="Compaq" /NODE="ipv6.ucx.mars.univers.com" /ADDRESS="16.20.207.92" /NETWORK_TYPE="TCP/IP" /STATUS="TCPIP SHOW SERVICE" /CONNECTIONS="TCPIP SHOW DEVICE" /PPPD_CALLOUT="TCPIP$PPPD_CALLOUT" |
このコマンドは新しい TCP/IP ネットワーク・サービスを開始し,それをデータベースに追加します。また,共用可能イメージの格納位置を識別する論理名を指定することにより, PPPD ユーティリティを使用可能にします。
コマンド・インタプリタが,コマンド・プロシージャの各コマンドの実行後に,エラー・チェックをするかどうかを制御します。
SET [NO]ON
コマンド・プロシージャの実行中,コマンド・インタプリタは,通常, DCL コマンドまたはプログラム・イメージの終了時に返された状態コードをチェックし, $STATUS という予約されているシンボルにこのコードの数値を保存します。また,この値の下位3ビットは,予約されているシンボル $SEVERITY に保存されます。エラーまたは回復不能エラーが検出された場合,コマンド・プロシージャの実行は強制終了されます。SET NOON コマンドを使用して,省略時のエラー・チェックを無効にします。 SET NOON が有効な場合,コマンド・インタプリタは引き続き状態コード値を $STATUS にいれ,重大度を $SEVERITY にいれますが,値に応じた処理は実行しません。その結果,返されるエラーの数にかかわらず,コマンド・プロシージャは実行を続けます。
SET ON または SET NOON コマンドは,現在のコマンド・レベルだけに適用されます。別のプロシージャを実行するコマンド・プロシージャで SET NOON コマンドを使用すると, 2番目のプロシージャの実行中に省略時の SET ON が確立されます。
#1 |
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$ SET NOON $ DELETE *.SAV;* $ SET ON $ COPY *.OBJ *.SAV |
このコマンド・プロシージャは,ファイル・タイプが SAV である新しいファイルに,すべてのオブジェクト・モジュールをコピーします。DELETEコマンドはまず,ファイル・タイプが SAV であるすべての既存のファイルを削除します。 SET NOON コマンドは,ファイル・タイプが SAV であるファイルが現在のディレクトリに存在しない場合でも,プロシージャが実行を継続できるようにしています。 DELETE コマンドを実行したあと,SET ON コマンドは,エラー・チェックをする状態に戻します。そのあと,COPY コマンドは,ファイル・タイプが OBJ のすべての既存のファイルのコピーを作成します。
出力がバッチ・ジョブ・ログ・ファイルに書き込まれる頻度を設定します。バッチ・ジョブあるいは独立ジョブとして登録されたコマンド・プロシージャの場合のみ有効です。
SET OUTPUT_RATE [=デルタ時間]
デルタ時間
出力を出力バッファからバッチ・ジョブ・ログ・ファイルに書き込む時間間隔を指定します。デルタ時間を指定しない場合には, DCL は,出力バッファの情報をログ・ファイルに書き込みますが,省略時の出力間隔 ( 毎分 1 回 ) は変更されません。デルタ時間は,[ 日数 -][ 時 : 分 : 秒 ] で指定します。デルタ時間の指定方法についての詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック ) を参照してください。
バッチ・ジョブを登録すると,ログ・ファイルに書き込まれるログは,出力バッファに保存されます。バッファは定期的にフラッシュされ,その内容がバッチ・ジョブ・ログ・ファイルに書き込まれます。省略時の設定では,バッファは毎分1回フラッシュされます。したがって,ジョブがまだ実行中であっても,ログ・ファイルをタイプすることによって,ジョブがどの程度終了したかを知ることができます。省略時の出力間隔を変更するには,バッチ・ジョブとして登録するコマンド・プロシージャに SET OUTPUT_RATE コマンドを入れます。 SET OUTPUT_RATE コマンドをバッチ・ジョブで実行し,デルタ時間が指定されている場合,DCL はバッファをフラッシュし,省略時の出力間隔を設定し,新しい出力間隔で出力します。
SET OUTPUT_RATE コマンドがバッチ・ジョブで実行され,デルタ時間が指定されていない場合,DCL はバッファをフラッシュしますが,省略時の出力間隔を変更せず,新しい間隔を開始しません。
会話型で,または会話型で実行されるコマンド・プロシージャの中で SET OUTPUT_RATE コマンドを実行する場合,動作は実行されません。
#1 |
---|
$ SET OUTPUT_RATE=:0:30 . . . |
このコマンドをバッチ・ジョブ内で実行する場合,省略時の出力頻度が, 1 分間に 1 回ずつから,30 秒間に 1 回ずつに変更されます。
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