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jefknjdef ユーティリティは,OpenVMS ユーザが JEF 拡張漢字および JEF ユーザ定義文字と DEC 拡張漢字セットのユーザ定義領域の文字との対応を設定,管理するためのソフトウェアです。このプログラムは,jefknjdef コマンドにより起動されます。
10.3.1 起動方法
次のような OpenVMS のオペレーションにより起動されます。
$ jefknjdef :== $jefknjdef |
$ jefknjdef |
jefknjdef> |
この項では,jefknjdef コマンドの形式,パラメータ,オプションについて説明します。
JEF 拡張漢字および JEF ユーザ定義文字と DEC 拡張漢字セットのユーザ定義領域の文字との対応の設定,管理をします。
jefknjdef
外字管理ファイル名(省略可)
なし
10.4 jefknjdef ユーティリティ内のコマンド形式
jefknjdef> プロンプトに対し,ユーザは次のコマンドを入力することができます。
この節では,これらのコマンド形式について説明します。
10.4.1 use コマンド
use コマンドにより指定されたファイルに,外字管理情報を出力します。
<形式>
use 外字管理ファイル名
<パラメータ>
外字管理ファイル名 (省略時の値なし)
既存のファイルがあればそのファイルを使用対象とし,なければ新しい外字管理ファイルを作成します。外字管理ファイルは,JEF 拡張漢字および JEF ユーザ定義文字が,DEC 拡張漢字セットのどの部分と対応付けるかの情報を保存するファイルです。
use コマンドにより選択された外字管理ファイルは,jefknjdef ユーティリティ内で次に use コマンドを使用するまで,define, list, undefine コマンドの対象ファイルとなります。 |
use コマンドにより指定された外字管理ファイルの内容を区単位,文字単位で output で指定したファイルに出力します。
<形式>
list
<コマンド・オプション>
コマンド・オプション | 省略時の値 |
---|---|
group | nogroup |
outputファイル名 | 標準出力 |
group DEC 拡張漢字セット区番号指定された区のコード表を output オプションで指定されたファイルに出力します。
output ファイル名
このオプションが省略された場合は標準出力に出力します。
表中の "Group"は JEF 拡張漢字が区対応で割り当てられていることを示し,"Char" は文字対応で割り当てられていることを示しています。
この例は,DEC 拡張漢字セット 25 区に文字対応で割り当てられている JEF 拡張漢字を list表示した出力例です。
この例では,JEF 拡張漢字コード X'A0A1' が DEC 拡張漢字コード X'B921' に, X'A0FB' が X'B97B' に割り当てられています。
10.4.3 define コマンド
use コマンドにより指定された外字管理ファイルに,対応情報を書き込みます。既存の外字管理ファイルが対象となっていた場合は,その内容を更新します。
<形式>
define
コマンド・オプション | 省略時の値 |
---|---|
group | なし |
char | なし |
from JEF拡張漢字または JEFユーザ定義文字区番号 (group の時) | なし |
JEF拡張漢字または JEFユーザ定義文字コード (char の時) | |
to DEC拡張漢字セット区番号 (group の時) | なし |
DEC拡張漢字セット文字コード (char の時) |
<制限事項>
このコマンドを実行するには OPER特権が必要です。
<コマンド・オプション>
groupJEF 拡張漢字または JEF ユーザ定義文字を区対応で定義する場合に使用します。
JEF 拡張漢字または JEF ユーザ定義文字を文字対応で定義する場合に使用します。
注意
group と char は同時には使用できません。指定するオプションは,group を指定した時は JEF 拡張漢字または JEF ユーザ定義文字の区番号を 101 〜 196 までの 10 進で指定します。char を指定した時は JEF 拡張漢字または JEF ユーザ定義文字を 40A1 〜 A0FE の 16 進で指定します。
group を指定した時は対応させる DEC 拡張漢字セットの区番号を,1 〜 31 までの 10 進で指定します。char を指定した時は対応させる DEC 拡張漢字セットの文字コードを A121 〜 BF7E までの 16 進で指定します。
注意
DEC 拡張漢字セットの文字コードに,JEF コードが char によって割り当てられている時,その文字コードを含む区は group を使用して他の区に割り当てることは出来ません。また,DEC 拡張漢字セットの区に JEF 漢字が group によって割り当てられている場合,その DEC 拡張漢字セットの区に含まれる文字コードに char によって JEF 漢字を割り当てることも出来ません。
ここでは,define コマンドの使用例を示します。
# jefknjdef jefknjdef> use mytbl.tbl jefknjdef> define group from 154 to 1 jefknjdef> define group from 155 to 2 jefknjdef> define group from 164 to 3 jefknjdef> define char from 41A1 to A121 jefknjdef> define char from 41A2 to A122 jefknjdef> exit |
上記のコマンドにより新規に作成された mytbl.tbl の中には,次のような指定がされることになります。
JEF 漢字 | DEC漢字 |
---|---|
JEF拡張漢字の第 154区 | DEC拡張漢字セットの第 1区 |
JEF拡張漢字の第 155区 | DEC拡張漢字セットの第 2区 |
JEF拡張漢字の第 164区 | DEC拡張漢字セットの第 3区 |
JEF拡張漢字の X'41A1' | DEC 拡張漢字セットの X'A121' |
JEF拡張漢字の X'41A2' | DEC 拡張漢字セットの X'A122' |
# jefknjdef jefknjdef> use mytbl.tbl jefknjdef> define group from 156 to 4 jefknjdef> exit |
上記のコマンドにより既存の mytbl.tbl は,次のように更新されることになります。
JEF 漢字 | DEC漢字 |
---|---|
JEF拡張漢字の第 154区 | DEC拡張漢字セットの第 1区 |
JEF拡張漢字の第 155区 | DEC拡張漢字セットの第 2区 |
JEF拡張漢字の第 156区 | DEC拡張漢字セットの第 4区 |
JEF拡張漢字の第 164区 | DEC拡張漢字セットの第 3区 |
JEF拡張漢字の X'41A1' | DEC 拡張漢字セットの X'A121' |
JEF拡張漢字の X'41A2' | DEC 拡張漢字セットの X'A122' |
use コマンドにより指定された外字管理ファイルの対応情報をクリアします。
<形式>
undefine
コマンド・オプション | 省略時の値 |
---|---|
group DEC拡張漢字セット区番号 | なし |
char DEC拡張漢字セット文字コード | なし |
all | なし |
<制限事項>
このコマンドを実行するには OPER特権が必要です。group と char を同時には指定できません。
<コマンド・オプション>
group DEC 拡張漢字セット区番号区対応で定義されている DEC 拡張漢字セットのユーザ定義文字をクリアする場合に使用します。指定するオプションは,DEC 拡張漢字セットの区番号を 1〜 31 までの 10 進で指定します。
char DEC 拡張漢字セット文字コード
文字対応で定義されている DEC 拡張漢字セットのユーザ定義文字をクリアする場合に使用します。指定するオプションは,DEC 拡張漢字セットの文字コードを A121 〜 BF7E までの 16 進で指定します。
all
現在定義されているすべての区域を未定義にします。新たに編集し直したい場合に使用します。
注意
区対応で定義されている DEC 拡張漢字のある区内のコードを,char でクリアすることは出来ません。また,ある DEC 拡張漢字が文字対応で定義されている場合,その文字を含んでいる区を group でクリアすることも出来ません。 group, char, all を同時に指定した場合は,最後に指定したものが有効になります。
JEFKNJDEF の help 情報を表示します。
<形式>
help
<形式>
exit
jefknjdef ユーティリティを終了します。
<形式>
quit
KMAP ファイルは, DEC 漢字セットの 2 バイト文字列と 1 バイト文字列 (ASCII+ 半角カタカナ)が LS2R,LS3R または SS2 のコードなしで混在したファイルを読み込む (または書き込む)際に使用する (または作成する) ファイルです。 KMAP ファイルの中では,変換対象ファイルのレコードに含まれる漢字を "XX",英数字を "X" で表し,半角カタカナを "k" で表します。
/KMAP=KMAP レコード数で指定した KMAP ファイルには,変換対象ファイルの先頭レコードから指定されたレコード数分の情報が含まれます。
図 10-4 /KMAP =2 の場合の KMAP ファイルと変換対象ファイル
$ JEFCODE/FIELD=(START:1,LENGTH:30)/FIELD=(START:41,LENGTH:20) - _$/IPC=JEF/OPC=DEC/KMAP 入力ファイル名出力ファイル名 |
上記のような 1 レコード内のある部分のみを変換対象とした場合,作成される KMAP レコードは次のような図のものとなり,変換対象となっていない部分については空白文字 (X'20') が埋め込まれます。
図 10-5 KMAP ファイルの出力例
10.6 F-RJE メッセージ
JEFCODE,および jefknjdef ユーティリティのメッセージは,標準の VMS のメッセージの形式で出力されます。
facility-l-ident, text |
上記の各単語の意味は次のとおりです。
facility メッセージを出力したプログラムまたはファシリティ名 l 重大度レベル ident メッセージ ID text テキスト
レベル | 重大度 | 説明 |
---|---|---|
S | 成功 | 利用者のコマンドは正常に実行された |
I | 情報 | ソフトウェアでとられた処置に関する報告 |
W | 警告 | 修正処置を取る必要がないエラー状態 |
E | エラー | 致命的ではないが,処理または修正の必要がある状態 |
F | 重大なエラー | 致命的であり,処理または修正の必要がある状態 |
JEFCODE のメッセージは, facility= JEFCODE です。
ABNIN, Abnormal input file read,
ABNOUT, Abnormal output file write,
ABNKMAP, Abnormal KMAP file read or write,
ABNGAI, Abnormal GAIJI control file read,
FLDMIS, FIELD parameter mismatch,
INSMEM, Insufficient dynamic memory,
INVPARAM, Invalid parameter value specified,
NFDIN, Input file not found,
NFDKMAP, KMAP file not found,
NFGAI, GAIJI control file not found,
NORECIN, No record in input file,
NORECKMAP, No record in KMAP file,
TRALOAERR, Translation table load error,
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