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この組込みプロシージャは,1つのキーまたは複数のキーの組合わせを示す DEC XTPU キーワードを通知します。
keyword2 := KEY_NAME ({integer|key-name|string} [,SHIFT_KEY] [,{FUNCTION|KEYPAD}])
integer
キーを示すキーワードの整数表現,DEC XTPU が ISO Latin1 文字セットに解釈する 0から 255 までの整数。key-name
キーに対するDEC XTPU キー名を示すキーワード。string
メイン・キーボードのキーの値を示す文字列。SHIFT_KEY
戻されるキーワードの前に1つまたは複数のシフト・キーが存在することを示すパラメータ。SHIFT_KEY はDEC XTPU が定義する SHIFT キーで,(省略時の値は [PF1]),キーボードの [Shift] キーではありません。FUNCTION
パラメータでファンクション・キーによって発生するコードを指定していることを示す。KEYPAD
パラメータでキーパッドによって発生するコードを指定していることを示す。
KEY_NAME 組込みプロシージャについての基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。string パラメータに,日本語の全角文字を指定することができます。また,日本語の全角文字もキー定義に使用することができます。
XTPU$_BADKEY WARNING 指定できるキーワードは SHIFT_KEY,FUNCTION, KEYPAD のみである XTPU$_INCKWDCOM WARNING キーワードの組み合せが正しくない XTPU$_MUSTBEONE WARNING 文字列は 1 文字でなければならない XTPU$_NOTDEFINABLE WARNING キーに定義されない値が指定された XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR KEY_NAME は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_ARGMISMATCH ERROR パラメータのデータ・タイプが正しくない XTPU$_TOOFEW ERROR パラメータの数が少なすぎる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
1. key1 := KEY_NAME ('タ')
この代入ステートメントはキーボードの "タ" というキーに対して key1 というキー名を作成します。
2. key2 := KEY_NAME ('タ', SHIFY_KEY)
この例では,キーの組合せに対してキー名を作成するために KEY_NAME が使用されています。
この組込みプロシージャは,現在のバッファの現在の文字位置にマーカを設定して,そのマーカを戻します。マーカがスクリーンにどのように表示されるかを (NONE,REVERSE,BOLD,または UNDERLINE)指定しなければなりません。
marker := MARK (keyword)
keyword
以下のいずれかのキーワードを使用しなければなりません。
BLINK マーカが点滅することを指定します。 BOLD マーカがボールド体で表示されることを指定します。 FREE_CURSOR マーカがフリー・マーカ(文字に対応しないマーカ)であることを指定します。MARK (FREE_CURSOR) が実行されたときのカーソル位置が,行頭より前,行末より後ろ,タブの中,DEC 漢字文字の第2カラム上,バッファの終端より下でないときにはフリー・マーカにはなりません。フリー・マーカはビデオ属性を持ちません。 NONE ビデオ属性がマーカに適用されないことを指定します。 REVERSE マーカが反転表示されることを指定します。 UNDERLINE マーカにアンダーラインが引かれることを指定します。
MARK 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。マーカは文字の境界にセットされます。したがって,たとえば漢字上にカーソルがあるときに,マーカをセットしようとすると,現在の文字位置が漢字の2 カラム目にあるときでも,マーカはその文字の1カラム目にセットされます。ただしフリー・マーカは漢字の2カラム目にセットすることができます。
XTPU$_NOCURRENTBUF WARNING マーカはバッファ中にのみ設定できる XTPU$_TOOFEW ERROR パラメータの数が少なすぎる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR MARK は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_INVPARAM ERROR パラメータのデータ・タイプが正しくない XTPU$_BADKEY ERROR 指定できるキーワードは NONE,BOLD,BLINK, REVERSE,UNDERLINE,FREE_CURSOR のいずれかである XTPU$_UNKKEYWORD ERROR 正しくないキーワードが指定された XTPU$_INSVIRMEM FATAL マーカを作るのに十分なメモリがない
この組込みプロシージャは,指定した文字が属するPCS (Primitive Character Set) をビット・フィールド形式で整数値として戻します。
integer2 := PCS_CLASS (string [,integer1])
string
文字が属するPCSを知りたい文字を指定します。2文字以上の文字列を指定したときには最初の文字のみが有効です。inteter1
PCSのグループ番号を指定します。このパラメータは将来32以上のPCSを扱うために用意されていますが,現在はグループ番号0のみが使われますので,省略可能です。省略時の値は0です。
次の表はPCSを示すビットの割り当てを示しています。プログラム中では予め定義された定数と,PCS_CLASSから戻される値を論理演算で比較することになります。
クラス ビット 定数 ASCII_CHAR 0 XTPU$K_ASCII_CHAR DEC_SUPPLEMENTAL 1 XTPU$K_DEC_SUPP LATIN1_SUPPLEMENTAL 2 XTPU$K_LATIN1_SUPP JIS_ROMAN 3 XTPU$K_JIS_ROMAN JIS_KATAKANA 4 XTPU$K_JIS_KATAKANA KANJI_1 (JIS X0208) 8 XTPU$K_KANJI_1 KANJI_UDC 16 XTPU$K_KANJI_UDC
XTPU$_INVPARAM ERROR 引数の型が正しくない XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR PCS_CLASS は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_TOOFEW ERROR パラメータの数が少なすぎる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
この組込みプロシージャは,次にキーボードから入力される文字を文字列で通知します。
string := READ_CHAR
なし
READ_CHAR 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。キーボードから入力される文字コードの解釈は,キーボード・コードセットの設定に従います。詳しくは GET_INFO (SYSTEM,"keyboard_codeset") および SET (KEYBOARD_CODESET) を参照してください。
XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR READ_CHAR は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_NOCHARREAD WARNING READ_CHARが文字を読まなかった XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
この組込みプロシージャは,次のキーボードからの入力を待ち,そのキーに対するキーワードを通知します。このプロシージャは,エスケープ・シーケンスを送るキーやコントロール・キーも受け付けます。
keyword := READ_KEY
なし
READ_KEY 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。キーボードから入力される文字コードの解釈は,キーボード・コードセットの設定に従います。詳しくは GET_INFO (SYSTEM,"keyboard_codeset") および SET (KEYBOARD_CODESET) を参照してください。
XTPU$_CONTROLC ERROR READ_KEY の実行中に [Ctrl/C] が押された XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR READ_KEY は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_REQUIRESTERM ERROR NODISPLAY モードでは READ_KEYを使用できない XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
この組込みプロシージャは,入力を要求するプロンプトとして指定されたテキストを表示し,プロンプトに対する応答として入力された情報を読み込みます。読み込みたい文字の最大のバイト数を指定することもできます。READ_LINE は,プロンプトに対する応答として入力されたデータを含む文字列を通知します。
string2 := READ_LINE [(string1 [,integer])]
string1
入力を要求するプロンプトとして使用されるテキストを指定します。このパラメータは省略することができます。integer
プロンプトに対する応答として入力されたデータから何バイトを読み込むかを指定します。指定できる最大値は 132 文字です。このパラメータは省略することができます。このパラメータが指定されなかったときには,[Return] キーまたは [Ctrl/Z] が入力されるまで,あるいは文字列の長さが 132 文字になるまで入力できます。
READ_LINE 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。キーボードから入力される文字コードの解釈は,キーボード・コードセットの設定に従います。詳しくは GET_INFO (SYSTEM,"keyboard_codeset") および SET (KEYBOARD_CODESET) を参照してください。
XTPU$_INVPARAM ERROR パラメータのデータ・タイプが正しくない XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR READ_LINEは代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
この組込みプロシージャは現在のバッファの現在の文字位置にマーカをセットして,そのマーカを返します。マーカがスクリーンにどのように表示されるかを指定しなければなりません(NONE,REVERSE,BOLD,BLINK,または UNDERLINE)。SELECT から通知されるマーカは選択・レンジの最初の文字位置を示しています。マーカに対して指定したビデオ属性は選択・レンジに含まれるすべての文字に適用されます。選択・レンジの作成方法については,SELECT_RANGE を参照してください。
marker := SELECT (keyword)
keyword
戻されるマーカがスクリーン上でどのように表示されるかを指定します。以下のいずれかのキーワードを使用しなければなりません。
BLINK マーカが点滅することを指定します BOLD マーカがボールド体で表示されることを指定します NONE ビデオ属性がマーカに適用されないことを指定します REVERSE マーカが反転表示されることを指定します UNDERLINE マーカにアンダーラインが引かれることを指定します
SELECT 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。SELECT が実行されたときに,現在の編集位置が複数カラム文字の2カラム目以降にあった場合には,マーカは1カラム目にセットされます(現在の編集位置は動きません)。
XTPU$_BADKEY WARNING 正しくないキーワードが指定された XTPU$_NOCURRENTBUF WARNING 現在のバッファが設定されていない XTPU$_ONESELECT WARNING SELECT は現在のバッファですでに実行中である XTPU$_TOOFEW ERROR パラメータの数が少なすぎる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR SELECT は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_INVPARM ERROR SELECT のパラメータがキーワードでない
この組込みプロシージャは SELECT 組込みプロシージャを使ってセットされたマーカと現在の文字位置の間のすべての文字を含むレンジを通知します。SELECT_RANGE の場合,選択されたレンジの中の最後の位置には文字は含まれません。
range := SELECT_RANGE
なし
SELECT_RANGE 組込みプロシージャに関する基本的な説明は,『DEC Text Processing Utility Reference Manual』を参照してください。SELECT_RANGE を実行したときに現在の編集位置が複数カラム文字の2カラム目以降にあった場合には,編集位置が1カラム目にあるときと同様に動作します。
XTPU$_NOCURRENTBUF WARNING 現在のバッファが設定されていない XTPU$_NOSELECT WARNING 現在のバッファで SELECT が実行されていない XTPU$_SELRANGEZERO WARNING 選択されたレンジに文字が入っていない XTPU$_NEEDTOASSIGN ERROR SELECT_RANGE は代入文の右辺でのみ使用できる XTPU$_TOOMANY ERROR パラメータの数が多すぎる
この組込みプロシージャは, DEC XTPU セッションの特定の機能を設定または変更するために使用されます。 SET 組込みプロシージャでは最初のパラメータとしてキーワードを指定しなければなりません。キーワードはエディタのどの機能をセットするのかを指定します。セットできる機能はテキスト入力モード,スクリーンの特定の部分に表示されるテキスト,バッファの方向,バッファのステータスなどです。
SET (keyword, parameter [])
keyword
最初のパラメータとして使用されるキーワードは,設定または変更される機能を指定します。 SET 組込みプロシージャに対して以下のキーワードを指定することができます。アスタリスク (*)がついたものは DEC XTPU で追加されたもので,後の節で説明されています。
ACTIVE_AREA
AUTO_REPEAT
BELL
CLIENT_MESSAGE
CODESET (*)
COLUMN_MOVE_VERTICAL
CROSS_WINDOW_BOUNDS
DEBUG
DEFAULT_DIRECTORY
DEFAULT_FILE
DETACHED_ACTION
DISPLAY_VALUE
DRM_HIERARCHY
ENABLE_RESIZE
EOB_TEXT
ERASE_UNMODIFIABLE
FACILITY_NAME
FILL_NOT_BEGIN (*)
FILL_NOT_END (*)
FILL_TRIM_SPACE (*)
FIRST_INPUT_ACTION
FORWARD
GLOBAL_SELECT
GLOBAL_SELECT_GRAB
GLOBAL_SELECT_READ
GLOBAL_SELECT_TIME
GLOBAL_SELECT_UNGRAB
HEIGHT
ICON_NAME
ICON_PIXMAP
INFORMATIONAL
INPUT_FOCUS
INPUT_FOCUS_GRAB
INPUT_FOCUS_UNGRAB
INSERT
JOURNALING
KEY_MAP_LIST
KEYSTROKE_RECOVERY
KEYBOARD_CODESET (*)
LEFT_MARGIN
LEFT_MARGIN_ACTION
LINE_NUMBER
MAPPED_WHEN_MANAGED
MARGINS
MARGIN_ALLOWANCE (*)
MAX_LINES
MENU_POSITION
MESSAGE_ACTION_LEVEL
MESSAGE_ACTION_TYPE
MESSAGE_CODESET (*)
MESSAGE_FLAGS
MODIFIABLE
MODIFIED
MOUSE
MOVE_VERTICAL_CONTEXT
NO_WRITE
OUTPUT_CODESET (*)
OUTPUT_FILE
OVERSTRIKE
PAD
PAD_OVERSTRUCK_TABS
PERMANENT
POST_KEY_PROCEDURE
PRE_KEY_PROCEDURE
PROMPT_AREA
RECORD_ATTRIBUTE
RECORD_MODE
RESIZE_ACTION
REVERSE
RIGHT_MARGIN
RIGHT_MARGIN_ACTION
SCREEN_LIMITS
SCREEN_UPDATE
SCROLL_BAR
SCROLL_BAR_AUTO_THUMB
SCROLLING
SELF_INSERT
SHIFT_KEY
SPECIAL_ERROR_SYMBOL
STATUS_LINE
SUCCESS
SYSTEM
TAB_STOPS
TEXT
TIMER
TRACEBACK
UID
UNDEFINED_KEY
VIDEO
VIDEO_CHARACTER_SET (*)
WIDGET
WIDGET_CALL_DATA
WIDGET_CALL_BACK
WIDGET_CONTEXT_HELP
WIDGET_RESOURCE_TYPES
WIDTHこれらの各キーワードとその後に指定されるパラメータについては,以降のページで詳しく説明します。キーワードはアルファベット順に説明されています。
parameter []
最初のパラメータの後に指定されるパラメータの数は,どのキーワードを使用したかによって異なります。パラメータはキーワードの説明の形式の部分に示されています。
SET 組込みプロシージャは編集インタフェースを作成するプログラマ,およびその編集インタフェースを利用する人が使用できるように設計されています。プログラマは編集インタフェースの特定の省略時の動作や,スクリーン表示を設定することができます。また,ユーザは省略時の動作を変更し,SET 組込みプロシージャを使って既存の DEC XTPU セッションを簡単にカスタマイズすることができます。
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