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B DECwTermPortルーチン

この付録では,ユーザがローカル・ノードまたはリモート・ノードで日本語端末ウィンドウを作成するためのDECwTermPort ルーチンについて説明します。 このルーチンは,OpenVMSシステムでのみ使用できます。

DECwTermPort

ローカル・ノードまたはリモート・ノードで日本語端末ウィンドウを作成します。

フォーマット



     int DECwTermPort(display,setup_file,customization,result_dev,
                      result_len[,controller][,char_buff]
                      [,char_chng_buff])
           char             *display;
           char             *setup_file;
           char             *customization;
           char             *result_dev;
           short            *result_len;
           char             *controller;
           struct tt_chars  *char_buff;
           struct tt_chars  *char_chng_buff;

戻り値

ウィンドウの作成操作が成功したかまたは失敗したかを示すOpenVMS ステータス・コード。以下の表に,通常返されるステータス・コードを示します。

ステータス・コード 説明
SS$_NORMAL ウィンドウの作成操作が成功した。
CANT_OPEN_DISPLAY ウィンドウ・ディスプレイをオープンできなかった。
CANT_OPEN_DRM DRMデータベースをオープンできなかった。
TIMEOUT_ CONTROLLER 漢字端末エミュレータのコントローラを起動する前に, 時間切れになった。

引数

display
サーバおよび作成した日本語端末が現れる画面を示す文字列。この文字列のアドレスが0 の場合には,省略時のディスプレイが使用されます。

setup_file
セットアップ・ファイル名を指定する文字列。このセットアップ・ ファイルで日本語端末の初期設定を変更します。(セットアップ・ファイルの構文の詳細については customization 引数を参照。) この文字列のアドレスが0 の場合には,省略時のセットアップ・ファイルである DECW$USER_DEFAULTS:DECW$TERMINAL_DEFAULT.DAT が使用されます。

customization
リソース・ファイルおよびセットアップ・ファイルで設定した省略時の値に上書きするセットアップ・ オプションを指定する文字列。この文字列のアドレスが0 の場合には,省略時の値は上書きされません。次に示すように, 構文はリソース・ファイルおよびセットアップ・ファイルの構文と同じです。
     "param:  value \n param:  value \n param:  value...."

セッション・マネージャのアプリケーション・メッセージ入力を使用してカスタマイズ・ ファイルを作成することができます。これを行うにはアプリケーション・ メニューを使用して日本語端末を作成し,次に設定を変更するためにカスタマイズ・ オプションを使用し,さらに新しい設定をファイルに保存します。( 省略時のファイル名は使用しないように注意してください。) このファイルの名前を customization 引数の値として使用することができます。

result_dev
作成した日本語端末に仮想ターミナル装置名を指定する文字列。この引数は, 作成した日本語端末を割り当てようとするアプリケーション,またはその装置名を新しいプロセスに引き渡そうとするアプリケーションが使用するためのものです。

result_len
返された装置名の長さを書き込む16ビット・ワードのアドレス

controller
日本語端末ウィンドウでどのコントローラを使用するかを指定する文字列であるオプションの引数。 たとえば,他言語の端末エミュレータを指定することができます。 省略時の値はSYS$SYSTEM:DECW$TERMINAL.EXEです。

char_buff
日本語端末のターミナル属性を指定する12バイトのターミナル属性バッファのアドレスであるオプションの引数。 詳細については,『VMS I/O User's Reference Manual: Part I』を参照してください。

char_ chng_buff
char_buff 引数にどの特性を設定するのかを指定する 12バイトのターミナル属性バッファのアドレスであるオプションの引数。 この引数は, char_buff 引数を使用して指定しなければなりません。char_buff 引数に指定した値には,char_chng_buff バッファにゼロ以外の値を持つターミナル属性のみを設定します。 これ以外の場合には,ターミナル属性は変更しません。 詳細については,『VMS I/O User's Reference Manual: Part I』を参照してください。

説明

DECwTermPortルーチンは,ローカル・ノードまたはリモート・ノードにおいて日本語端末ウィンドウを作成し, そのウィンドウの作成操作が成功したか失敗したかを示すOpenVMS ステータス・コードを返します。


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