はじめよう!日本語 OpenVMS


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付録 G
関連アプリケーション

ここでは,日本語 OpenVMS にさらに便利な機能を追加することのできる,関連アプリケーションを紹介します。

ポストスクリプト(PostScript)プリンタを使う

日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS を導入します。PostScript ファイルおよび漢字テキスト・ファイルが日本語 PostScript プリンタで印刷できるようになります。また,トレイの選択,両面印刷や印刷フォーマットの指定などの特別な機能もサポートされます。

ファイル・サーバとして Windows PC から利用する

日本語 Advanced Server for OpenVMS を導入します。WindowsNT Server 4.0 と同等の機能を実現します。日本語 OpenVMS のディレクトリが共有フォルダとして PC から利用できるようになります。

Web サーバとして利用する

Compaq Secure Web Server for OpenVMS を導入します。これは Apache web server を日本語 OpenVMS 向けに強化したものです。Perl,Java,PHP などもサポートします。

http://www.openvms.compaq.com/openvms/products/ips/apache/csws.html

アプリケーションをネットワーク対応にする

Compaq BridgeWorks を導入します。現在使用しているアプリケーションが簡単にネットワーク越しに利用できるようになります。

データベースをネットワーク対応にする

Attunity Connect を導入します。現在使用しているデータベースが簡単にネットワーク越しに利用できるようになります。

マウスを使う

Compaq DECwindows Motif for OpenVMS を導入します。CDE,Motif のウィンドウ・システムが利用できます。

ブラウザを使う

Netscape Navigator を導入します。(バージョンが古いので最近の Web はうまく見えないことがあります。)現在 Mozilla が開発中であり,Technology Demonstration 版が公開されています。端末であれば LYNX が使用できます。

データベースを使う

Oracle Rdb または Oracle8i を導入します。

XML を使う

Apache XML Project の XML パーサ(Xerces)および XSLT スタイル・シート・プロセッサ(Xalan)が Java,C++ で使用できます。

ディレクトリ・サービスを使う

Compaq OpenVMS Enterprise Directory for e-Business を導入します。業界標準の LDAPv3 と X.500 の両方が使え,強力で拡張性のあるディレクトリ・サービスが構築できます。

Freeware を使う

OS 添付の Freeware CD sets が利用できます。また OpenVMS の Web サイトからも利用できます。

プログラムを開発する

次のようなコンパイラや DECset(プログラム支援ツール)などがあります。

◆言語

C,C++,Cobol,Fortran,Java など

◆DECset

CMS,LSE,MMS,SCA など

ツールについての説明は,日本語 OpenVMS のオンライン・ヘルプ等をご覧ください。


付録 H
PC 関連製品

ここでは,日本語 OpenVMS とともに使用できるパーソナル・コンピュータ(PC)関連製品を紹介します。

H.1 PC 用の VT ターミナル・エミュレータ製品

Tera Term Pro

フリーウェア
以下のサイトからダウンロードできます。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA002416/

Reflection for UNIX and OpenVMS

WRQ 社製品
販売代理店:サイバネットシステム株式会社 Web サイト
http://www.cybernet.co.jp/products/network/index.html
(評価版のダウンロード可能)

H.2 PC 用の X サーバ製品

Reflection X

WRQ 社製品
販売代理店:サイバネットシステム株式会社 Web サイト
http://www.cybernet.co.jp/products/network/index.html
(評価版のダウンロード可能)

eXcursion(PATHWORKS 32 のコンポーネントの一部)

弊社製品

Exceed

Hummingbird Communication Ltd 社製品
販売代理店:株式会社マクニカ Web サイト
http://www.net.macnica.co.jp/


付録 I
日本語 OpenVMS クイック・リファレンス

表 I-1 DCL コマンドの形式
項目 内容
コマンド DCL コマンドの名前
修飾子 / で始まる単語。処理の内容を細かく指定する。

省略または複数指定できる。複数指定する場合は,連続して指定する。

パラメータ 処理する対象を省略または複数指定できる。
 $ DIRECTORY /SIZE/TOTAL [YAMADA.REPORT]

└─┬─┘└─┬──┘ └──┬───┘
コマンド 修飾子 パラメータ

表 I-2 一般的な操作の DCL コマンド
コマンド 説明
APPEND 複数のファイルの内容を 1 つのファイルに追加し,まとめる
COPY 指定されたファイルをコピーする
CREATE ファイルまたはディレクトリを作成
CREATE/DIRECTORY ディレクトリを作成
DEFINE/KEY コマンド列をキーに割り当てる
DELETE 指定されたファイルをディレクトリから削除
DELETE/ENTRY ジョブ・エントリを削除
DIFFERENCES ファイルの内容を比較する
DIRECTORY ディレクトリの内容(ファイルの一覧)を表示する
EDIT テキスト・ファイルを編集する
HELP オンライン・ヘルプを見る
JMAIL JMAIL(日本語メール)ユーティリティを起動する
LOGOUT セッションを終了する
PRINT 指定されたファイルをプリンタに送ってプリントする
PURGE 最新バージョン以外のファイルを削除
RECALL コマンドを呼び出す
RENAME 指定されたファイルの名前や置かれる場所(ディレクトリ)を変更する
SEARCH ファイルの内容を検索する
SET DEFAULT 現在のデフォルト・ディレクトリを変える
SET KEY コマンド列をキーに割り当てる
SET PASSWORD パスワードを設定する
SET SECURITY ファイルの保護を行う
SET TERMINAL ターミナルの設定を変更する
SHOW DEFAULT 現在のデフォルト・ディレクトリを調べる
SHOW ENTRY ジョブ・エントリを調べる
SHOW LOGICAL 指定した論理名の等価文字列などを表示する
SHOW QUOTA 現在のディスク・クォータを調べる
SHOW SYMBOL シンボル名を調べる
SHOW SYSTEM 現在のプロセス情報を表示する
SHOW TERMINAL ターミナルの現在の属性を表示する
SHOW USER ユーザ名,ノード名(OpenVMS Cluster 環境の場合)を表示する
SORT ファイルの内容を並べかえる
TYPE 指定されたファイルの内容を画面に表示する

表 I-3 コマンドの再呼び出し方法
方法 1 : [Ctrl] + [B] を押す
方法 2 : 上下の矢印キーを使用する
方法 3 : RECALL コマンドを入力する

  • RECALL/ALL

  • RECALL 数字

  • RECALL 英文字

  • RECALL/ERASE(再呼び出しバッファをクリア)

表 I-4 完全なファイル指定
ノード::デバイス:[ディレクトリ]ファイル名.ファイル・タイプ;バージョン

表 I-5 ファイル指定の各要素
要素 説明
ノード ネットワーク・ノード名
デバイス ファイルが格納または書き込まれる物理デバイスの名前
ディレクトリ ファイルを登録するディレクトリの名前。ディレクトリ名は,[ ] で区切る
ファイル名 ファイルの名前
ファイル・タイプ ファイルの中の構造またはデータのタイプ
バージョン ファイルのバージョン番号

表 I-6 DCL コマンドが使用するデフォルトのファイル・タイプ
ファイル・タイプ 説明
.CLD コマンド定義ファイル
.COM コマンド・プロシージャ・ファイル
.DAT データ・ファイル
.DIF DIFFERENCES コマンドによって作成される出力ファイル
.DIR ディレクトリ・ファイル
.DIS JMAIL ユーティリティで使用する配布リスト・ファイル
.EVE 日本語 EVE エディタのスタートアップ・コマンド・ファイル
.EXE リンカ・ユーティリティによって作成される実行可能プログラム・イメージ・ファイル
.HLB ヘルプ・テキスト・ライブラリ・ファイル
.HLP ヘルプ・ライブラリのソース・ファイル
.INI 初期化ファイル
.JOU エディタによって作成されるジャーナル・ファイル
.LIS コンパイラまたはアセンブラによって作成されるリスト・ファイル,または PRINT コマンドと TYPE コマンドの省略時の入力ファイル
.LOG バッチ・ジョブ出力ファイル
.MAI MAIL メッセージ・ファイル
.MAP リンカ・ユーティリティによって作成されるメモリ割り当てマップ
.MEM DIGITAL Standard Runoff(DSR)によって作成される出力ファイル
.OBJ コンパイラやアセンブラによって作成されるオブジェクト・ファイル
.PS PostScript 形式のファイル
.REGIS Regis 形式のファイル
.RNO DIGITAL Standard Runoff(DSR)の入力ソース・ファイル
.SIX シクセル・グラフィック・ファイル
.SYS システム・イメージ
.TJL DECTPU と ACL エディタによって作成されるジャーナル・ファイル
.TLB テキスト・ライブラリ・ファイル
.TMP 一時的ファイル
.TPU EVE エディタのコマンド・ファイル
.TPU$JOURNAL EVE エディタによって作成されるジャーナル・ファイル
.TXT テキスト・ファイル

表 I-7 よく使用されるキーの組み合わせによる操作(DCL コマンド・ラインで使用)

組み合わせキー 説明
[Ctrl] + [A] 上書モードと挿入モードを切り替える
[Ctrl] + [B] 以前に入力したコマンドを再呼び出しする
[Ctrl] + [C] 現在実行中の処理を取り消す
[Ctrl] + [D] カーソルを1文字だけ左に移動
[Ctrl] + [E] カーソルを行末に移動
[Ctrl] + [F] カーソルを1文字だけ右に移動
[Ctrl] + [H] カーソルを行頭に移動
[Ctrl] + [I] カーソルを次のタブ・ストップに移動
[Ctrl] + [J] カーソルの左にある単語 1 語分を削除
[Ctrl] + [M] Return(Enter)
[Ctrl] + [O] 画面の表示を一時停止または再開する
[Ctrl] + [Q] 画面出力を再開する
[Ctrl] + [S] 画面出力を一時停止する
[Ctrl] + [T] プロセスについての統計情報を表示する
[Ctrl] + [U] カーソルのある位置から左のテキストを行頭まで削除
[Ctrl] + [V] 制御文字を入力する。(日本語 EVE エディタで)
[Ctrl] + [Y] 現在実行中の処理を中断する。([Ctrl] + [C] よりも強力)
[Ctrl] + [Z] 処理を正常終了させる。

表 I-8 ファイルの保護
区分 説明
所有者区分 SYSTEM(S), OWNER(O), GROUP(G), WORLD(W)。

各区分は,最初の1文字に短縮できる。

アクセス区分 読込み(R), 書込み(W), 実行(E), 削除(D)。

アクセス区分は,それぞれの所有者区分に対して指定する。何も指定しない場合は,どのアクセスもできない。


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