OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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/FULL

エラー・ログ・エントリに関するすべての情報を示す詳細レポートを作成します。これは省略時のレポート形式です。

形式

/[NO]FULL


説明

/FULL は,/BINARY 修飾子と併用しないようにしてください。

#1

$ ANALYZE/ERROR_LOG/FULL ERRLOG.OLD;72

詳細レポートを出力しています。

#2

$ ANALYZE/ERROR_LOG ERRLOG.OLD;72

詳細レポートを出力しています。/FULL は,省略時のレポート形式であるため,コマンド行で指定する必要はありません。

/INCLUDE

指定した装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかに起因するエラーを,エラー・ログ・レポートに含めます。

形式

/INCLUDE= (装置クラス|装置名|/エントリ・タイプ [,...])


パラメータ

装置クラス

装置名

エントリ・タイプ

装置クラス,装置名,エントリ・タイプのいずれかを示すキーワードを 1 つ以上指定します。複数のキーワードを指定する場合,キーワードをコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲んでください。

装置クラス・キーワード

ADAPTER
BUSES
CACHE
DISKS
INFORMATIONAL
LINE_PRINTER
REALTIME
SYNC_COMMUNICATIONS
TAPES
VECTOR
WORKSTATION

装置名の構成例

DB 装置グループ
DBA1 特定の装置またはユニット番号
(DBA1,HSC1$DUA1,DYA0) 装置リスト
(DB,DR,XF) 装置グループ・リスト

エントリ・タイプ・キーワード

ATTENTIONS 装置アテンション・エントリをレポートに含める。
BUGCHECKS すべてのタイプのバグチェック・エラーをレポートに含める。
CONFIGURATION システム構成エントリをレポートに含める。
CONTROL_ENTRIES 制御エントリをレポートに含める。制御エントリには,次の種類がある。

  • 電源障害後のシステム再始動

  • タイムスタンプ

  • システム・スタートアップ

  • $SNDERR メッセージ (エラー・ログにメッセージを送るシステム・サービス)

  • オペレータ・メッセージ

  • ネットワーク・メッセージ

  • ERRLOG.SYS 作成

CPU_ENTRIES CPU 関連エントリをレポートに含める。 CPU エントリには,次の種類がある。

  • SBI アラートまたはフォルト

  • 未定義割り込み

  • MBA/UBA アダプタ・エラー

  • 非同期書き込みエラー

  • UBA エラー

DEVICE_ERRORS 装置エラーをレポートに含める。
ENVIRONMENTAL_ENTRIES 環境エントリをレポートに含める。
MACHINE_CHECKS マシン・チェック・エラーをレポートに含める。
MEMORY メモリ・エラーをレポートに含める。
SNAPSHOT_ENTRIES スナップショット・エントリをレポートに含める。
SYNDROME 弊社サポート要員が問題を調べる際に使用する症状を記述するファームウェア出力エントリを含める。
TIMEOUTS 装置タイムアウト・エラーをレポートに含める。
UNKNOWN_ENTRIES エントリ・タイプが未知であるか,または装置タイプや装置クラスが未知であるエントリを含める。
UNSOLICITED_MSCP 非請求 MSCP エントリをレポートに含める。
VOLUME_CHANGES ボリューム・マウント・エントリとボリューム・ディスマウント・エントリをレポートに含める。


説明

装置クラス,装置名,エントリ・タイプを示す 1 つ以上のキーワードのいずれかにより,1 つ以上の装置を指定できます。

サポートしていない装置が記録した装置レジスタの内容を含んでいるレポートを出力するには,UNKNOWN_ENTRIES キーワードを指定します。

エントリに関する既知の情報は変換され,その他の情報は 16 進ロングワードで出力されます。

/INCLUDE と /EXCLUDE の両方で装置クラス・キーワードまたは装置名の構成を指定した場合,/INCLUDE 修飾子が優先されます。

BUSES キーワードは,BI バスのエラー・ログ・エントリを含めます。 DEVICE_ERRORS キーワードは,BI アダプタのエントリを含めます。


#1

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=MTA0

装置 MTA0 のエラー・ログ・エントリがレポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ログ・ファイル ERRLOG.SYS に格納されています。

#2

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=MTA0/EXCLUDE=TAPES

ERRLOG.SYS ファイルのエラー・ログ・レポートに,装置 MTA0 が含まれます。他の磁気テープ装置は,すべてレポートから除外されます。

#3

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=(MTA0,VOL)

MTA0 のエラー・ログ・エントリとボリューム・マウントとディスマウント・エントリが,レポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ログ・ファイル ERRLOG.SYS に格納されています。

#4

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=(DISK,VOLUME_CHANGES)

ディスク・ボリューム情報のエラー・ログ・エントリが,レポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ログ・ファイル ERRLOG.SYS に格納されています。

#5

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=(DISK,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR)

ディスクのボリュームと装置エラー情報のエラー・ログ・エントリが,レポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ログ・ファイル ERRLOG.SYS に格納されています。

#6

$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=(DISK,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR,BUGCHECK)

ディスクのボリュームと装置エラー情報のエラー・ログ・エントリとバグチェック・エラーが,レポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ログ・ファイル ERRLOG.SYS に格納されています。

/LOG

各入力ファイルについて選択するエントリと拒否するエントリの数を指定する情報メッセージを SYS$OUTPUT に送るかどうかを制御します。省略時の設定では,このメッセージは表示されません。

形式

/[NO]LOG



$ ANALYZE/ERROR_LOG/LOG ERRLOG.OLD;5

ERRLOG.OLD;5 に関する情報メッセージが,SYS$OUTPUT に送られます。

/MODEL (Alpha のみ)

Alpha システムにおいて,指定した CPU で発生したイベント・ログ・エントリで構成されるレポートを作成します。

形式

/MODEL= (16 進値[,...])


パラメータ

16 進値

システム・コンソールから取り出した値を指定します。

OpenVMS cluster 環境では,各メンバに 16 進値を指定できます。複数の 16 進値を指定する場合,それぞれの値をコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲んでください。



$ ANALYZE/ERROR_LOG/MODEL=415 ERRLOG.SYS 

出力の内容は,モデル・タイプが 00000415 (16 進値) であるシステムについて記録されたエントリだけとなります。

/NODE

OpenVMS Cluster システムの特定のノードに関するエラー・ログ・エントリで構成されるレポートを作成します。

形式

/NODE= (ノード名[,...])


パラメータ

ノード名

1 つ以上の OpenVMS Cluster メンバの名前を指定します。名前は 6 文字以内です。複数の名前を指定する場合,それぞれの名前をコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲んでください。


$ ANALYZE/ERROR_LOG/NODE=(ORANGE,NASSAU) -
_$ SYS$SYSROOT:[SYS*.SYSERR]ERRLOG.SYS

OpenVMS Cluster システムを,BROOME,NASSAU,ORANGE,PUTNAM のメンバで構成しています。NASSAU と ORANGE について記録されたエントリだけが,出力に含まれます。

/OUTPUT

エラー・ログ・レポートの出力ファイルを指定します。

形式

/OUTPUT [=ファイル指定]


パラメータ

ファイル指定

エラー・ログ・レポートの出力ファイルを指定します。ファイルの指定方法については,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。出力ファイルを指定しない場合は, SYS$OUTPUT に出力されます。

説明

/OUTPUT 修飾子を省略した場合,出力は SYS$OUTPUT に送られます。 /OUTPUT 修飾子にファイル指定を指定すると,選択した出力ファイルにエラー・ログ・レポートが格納されます。装置やディレクトリの指定を省略すると,現在の装置と省略時のディレクトリが使用されます。ファイル名を省略すると,入力ファイルのファイル名が使用されます。ファイル・タイプを省略すると,省略時のファイル・タイプ LIS が使用されます。

/OUTPUT は,/BINARY 修飾子と併用しないようにしてください。



$ ANALYZE/ERROR_LOG/OUTPUT=ERROR_LOG.LIS ERRLOG.OLD;72

ERRLOG.OLD;72 から作成されたエントリを,出力ファイル ERROR_LOG.LIS に格納しています。

/PAGE

画面にこれ以上表示できなくなったときに改ページを行うかどうかを制御します。省略時の設定は /NOPAGE です。

形式

/[NO]PAGE

/REGISTER_DUMP

/INCLUDE 修飾子と併用し,装置レジスタ情報で構成されるレポートを 16 進ロングワード形式で作成します。

形式

/REGISTER_DUMP


説明

/REGISTER_DUMP 修飾子を使用すると,/INCLUDE 修飾子で指定した装置について,装置レジスタの内容を 16 進値でリストするレポートが出力されます。/INCLUDE 修飾子を必ず併用してください。

/REGISTER_DUMP は,メモリ,装置エラー,装置タイムアウトのエントリのレジスタ内容をレポートします。装置レジスタ情報は,変換されません。

/REGISTER_DUMP は,/BINARY 修飾子と併用しないようにしてください。



$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=DB/REGISTER_DUMP ERRLOG.OLD;72

DB 装置だけに適用するエントリを含む REGISTER_DUMP レポートの形式で出力されます。

/REJECTED

拒否するエントリのバイナリ・レコードを格納させるファイルの名前を指定できます。

形式

/REJECTED [=ファイル指定]


パラメータ

ファイル指定

拒否するエントリを格納させるファイルの名前を指定します。出力ファイルを指定しない場合,拒否されたエントリは現在のディレクトリの ERRLOG.REJ ファイルに書き込まれます。

説明

/REJECTED 修飾子は,オリジナルのバイナリ・エラー・ログ・エントリのコピーを格納するバイナリ・ファイルを作成します。 /SINCE,/BEFORE,/ENTRY 修飾子で時間間隔を指定したり,/INCLUDE, /EXCLUDE 修飾子でフィルタを指定したりしたためにエラー・ログ・エントリが拒否された場合,このエントリは指定ファイルに書き込まれます。

拒否するエントリは,次のいずれかに該当するため変換されないエントリです。

/REJECTED 修飾子にファイル指定を指定すると,拒否するレコードのイメージ・コピーが出力ファイルに格納されます。装置やディレクトリを指定しない場合,現在の装置と省略時のディレクトリが使用されます。ファイル名を省略すると,入力ファイルのファイル名が使用されます。ファイル・タイプを省略すると,省略時のファイル・タイプ REJ が使用されます。



$ ANALYZE/ERROR_LOG/INCLUDE=MTA0 -
_$ /REJECTED=REAL_ERRS.DAT ERRLOG.OLD;5

MTA0 装置に適用するエントリは除き,ERRLOG.OLD;5 のすべてのエントリのイメージ・コピーが,出力ファイル REAL_ERRS.DAT に格納されます。

/SID_REGISTER (VAX のみ)

VAX システムにおいて,指定した CPU で発生したエラー・ログ・エントリで構成されるレポートを作成します。

形式

/SID_REGISTER= (16 進値[,...])


パラメータ

16 進値

システム ID レジスタから取り出した値を指定します。システムごとに一意であるこの値を取り出すには,システム・サービス $GETSYI を使用します。システム・サービス $GETSYI については,『OpenVMS System Services Reference Manual』を参照してください。

OpenVMS Cluster 環境では,各メンバに 16 進値を指定できます。複数の 16 進値を指定する場合,それぞれの値をコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲んでください。



$ ANALYZE/ERROR_LOG/SID_REGISTER=02006148 ERRLOG.OLD;72

出力の内容は,識別子が 02006148 (16 進値) であるシステムについて記録されたエントリだけとなります。

/SINCE

指定した日時以降の日付のエントリだけをレポート対象として指定します。

形式

/SINCE [=日時]


パラメータ

日時

エラー・レポートの対象を,指定した日時以降の日付のエントリに制限します。日時を指定せずに /SINCE を指定した場合,省略時の設定である TODAY が使用されます。 /SINCE 修飾子を省略すると,すべてのエントリが処理されます。

説明

絶対時刻による指定だけが有効です。時刻の指定方法については,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。


$ ANALYZE/ERROR_LOG/SINCE=19-APR-2002:15:00 ERRLOG.OLD;56
 

ERRLOG.OLD;56 から作成されるエラー・ログ・レポートには, 2002 年 4 月 19 日 15 時以降に記録されたエントリが格納されます。

/STATISTICS

実行時の統計情報を出力します。

形式

/STATISTICS


説明

/STATISTICS 修飾子を使用すると,ANALYZE/ERROR_LOG コマンドで使用したページ・フォルト,バッファード入出力,直接入出力, CPU 時間がレポートに出力されます。


$ ANALYZE/ERROR_LOG/STATISTICS ERRLOG.OLD;4

ERRLOG.OLD;4 のすべてのエントリとコマンド実行についての実行時の統計情報が,詳細レポートで出力されます。


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