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MONITOR FILE_SYSTEM_CACHE コマンドは,FILE_SYSTEM_CACHE 統計クラスの監視を起動します。
MONITOR FILE_SYSTEM_CACHE
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/MAXIMUM
最大統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
FILE_SYSTEM_CACHE クラスのデータ項目は,次のとおりです。
データ項目 説明 Directory FCB Hit% ディレクトリ・キャッシュにおけるディレクトリ・ファイル制御ブロック・ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
Directory FCB Attempt Rate ディレクトリ・キャッシュ内でディレクトリ・ファイル制御ブロックを検索しようとした割合 Directory Data Hit% ディレクトリ・キャッシュにおけるディレクトリ・データ・ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
Directory Data Attempt Rate ディレクトリ・キャッシュ内でディレクトリ・データを検索しようとした割合 File Header Hit% ファイル・ヘッダ・キャッシュにおけるファイル・ヘッダ・ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
File Header Attempt Rate ファイル・ヘッダ・キャッシュ内でファイル・ヘッダを検索しようとした割合 File ID Hit% ファイル識別子キャッシュにおけるファイル識別子ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
File ID Cache Attempt Rate ファイル識別子キャッシュ内でファイル識別子を検索しようとした割合 Extent Cache Hit% 拡張キャッシュにおける該当サイズ拡張ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
Extent Cache Attempt Rate 拡張キャッシュ内で該当サイズ拡張を検索しようとした割合 Quota Cache Hit% クォータ・キャッシュにおけるクォータ・エントリ・ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
Quota Cache Attempt Rate クォータ・キャッシュ内でエントリを検索しようとした割合 Bitmap Cache Hit% ビットマップ・キャッシュにおけるエントリ・ヒット率 ヒットとミスの合計に対するヒットの比率が表示されます。
Bitmap Cache Attempt Rate ビットマップ・キャッシュ内でエントリを検索しようとした割合
FILE_SYSTEM_CACHE のデータ項目は,Dir FCB を除き,すべて XQP だけに適用されます。Dir FCB 項目は,XQP と ODS-1 ACP の両方に適用されます。
MONITOR> MONITOR FILE_SYSTEM_CACHE
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キャッシュのヒットとミスは,ファイル・システムのキャッシングの効率を反映しています。通常,キャッシュのサイズがヒット率に影響します。Attempt Rate は,ヒットとミスの合計であり,Hit% は,正常終了した試みの比率です。
平均ヒット率は,他の MONITOR データ項目とは異なり,以前のヒット率ではなく,監視開始後のヒット総数と試み数をもとに計算されます。したがって,より正確な平均値が出力されます。
ディレクトリ FCB キャッシュは,ディレクトリ検索を行うたびにチェックされます。ディレクトリ検索は,ファイルをオープン,作成,削除,拡張,切り捨てしたときに実行できます。ディレクトリに対応するファイル制御ブロックがキャッシュに存在する場合,ヒットが記録されます。存在しない場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
ディレクトリ・データ・キャッシュは,ファイル検索を行うたびにチェックされます。ディレクトリ・ルックアップは,ファイルをオープン,作成,削除,拡張,切り捨てしたときに実行できます。アクセスされているファイルのエントリがディレクトリ・データ・キャッシュに存在する場合,ヒットが記録されます。存在しない場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
ファイル・ヘッダ・キャッシュは,ファイルをオープン,クローズ,作成,削除,拡張,切り捨てしたときにチェックされます。アクセスされているファイルのファイル・ヘッダがファイル・ヘッダ・キャッシュに存在する場合,ヒットが記録されます。存在しない場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
ファイル識別子キャッシュは,ファイル作成時に削除され,ファイルの削除時に戻されるファイル識別子のリストです。ファイル識別子ヒットは,ファイル識別子キャッシュからの削除またはファイル識別子キャッシュへの戻しが正常終了したファイル番号です。異常終了した場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
拡張キャッシュは,ファイルを作成,削除,拡張,切り捨てしたときにチェックされます。ファイルの作成または拡張時に,拡張キャッシュの空間が割り当てられます。ファイル作成時に充分なサイズが存在する場合,ヒットが記録されます。充分なサイズが存在しない場合やエントリを分割しなければならない場合,試みが記録されます。ファイル削除時にブロックを戻した結果,拡張キャッシュが大きくなりすぎなかった場合,ヒットが記録されます。大きくなりすぎた場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
クォータ・チェックが許可されている場合,ファイルを作成,削除,拡張,切り捨てしたときに クォータ・キャッシュがチェックされます。希望するエントリ (要求元の識別子と一致する識別子) がクォータ・キャッシュに存在する場合,ヒットが記録されます。存在しない場合,ミスが記録されます。ヒットとミスは,ともに試みとしてカウントされます。
ビットマップ・キャッシュは,記憶ビットマップ・ファイルから取り出したブロックを格納します。拡張キャッシュがディスク空間要求に対応できなかった場合に,アクセスされます。値が高い場合,ボリュームがフラグメンテーションされていることを示します。
FILE_SYSTEM_CACHE のデータ項目は,次のとおり, SYSGEN ACP/XQP パラメータと対応します。
FILE_SYSTEM_CACHE 項目 | ACP/XQP パラメータ |
---|---|
Dir FCB | ACP_SYSACC |
ACP_DINDXCACHE | |
Dir Data | ACP_DIRCACHE |
File Hdr | ACP_HDRCACHE |
File ID | ACP_FIDCACHE |
Extent | ACP_EXTCACHE |
ACP_EXTLIMIT | |
Quota | ACP_QUOCACHE |
Bitmap | ACP_MAPCACHE |
ACP/XQPキャッシュ・パラメータを変更する場合には,システムを再ブートしなければ,変更結果は有効になりません。これらのパラメータについての詳しい説明は, 付録 J を参照してください。
MONITOR IO
MONITOR IO コマンドは,入出力クラスの監視を起動します。
MONITOR IO
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/MAXIMUM
最大統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
入出力クラスのデータ項目は,次のとおりです。
データ項目 説明 Direct I/O Rate 直接入出力 (ディスクやテープなど) 動作の割合 Buffered I/O Rate バッファード入出力 (ターミナルや回線など) 動作の割合 Mailbox Write Rate システムが受信したメールボックス書き込み要求の割合 Split Transfer Rate 転送内容が複数の入出力に分割された割合 Log Name Translation Rate 論理名変換の割合 File Open Rate ファイルをオープンした割合 Page Fault Rate すべてのワーキング・セットのページ・フォルト発生率 Page Read Rate ページ・フォルトの結果,ディスクから読み込まれたページ数 Page Read I/O Rate ページ・フォルトの結果,ディスクに対して実行された読み込み動作率 Page Write Rate ページ・ファイルに書き込まれたページ数 Page Write I/O Rate ページ・ファイルに対する書き込み動作率 Inswap Rate スワップ・ファイルからメモリに読み込まれたワーキング・セット数 Free List Size 空きページ・リストのページ数 Modified List Size 変更したページ・リストのページ数
MONITOR> MONITOR /RECORD IO
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MONITOR コマンド入力後,直接入出力率は現在最高であり,平均を大幅に上回っていることを示しています。Ctrl/C でコマンドを終了し MONITOR PROCESSES/TOPDIO コマンドを入力すると,トップ直接入出力ユーザが表示されます。入出力監視を改めて開始する場合は,新たな MONITOR 要求を定義します。つまり,最初の要求が継続されるのではなく,平均統計,最小統計,最大統計は,再初期化されます。ただし,最初の要求では記録を指定しているので,データをプレイバックして再表示や要約に使用することはできます。
MONITOR LOCK コマンドは,LOCK クラスの監視を起動します。
MONITOR LOCK
/修飾子 [,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/MAXIMUM
最大統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計のバー・グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
LOCK クラスのデータ項目は,次のとおりです。
データ項目 説明 New ENQ Rate 新しいロック (ENQ) 要求 (変換要求の反対) 率 Converted ENQ Rate ロック (ENQ) 変換要求率 DEQ Rate アンロック (DEQ) 要求率 Blocking AST Rate ロック・マネージャ・ブロッキング AST の実行要求率 ENQs Forced To Wait Rate 直ちにに許可されず,待ち状態となったロック発生率 ENQs Not Queued Rate 直ちにに許可されず,かつキューに登録しないことが要求されたため,エラー状態となったロック発生率 Deadlock Search Rate デッドロック検索実行率 Deadlock Find Rate デッドロック検出率 Total Locks システム内のロック総数 Total Resources システム内の資源総数
MONITOR> MONITOR /RECORD IO MONITOR> MONITOR /INPUT=LOCKSTATS.DAT/SUMMARY/NODISPLAY LOCK/AVERAGE . . . MONITOR> [Ctrl/Z] $ TYPE MONITOR.SUM
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記録されているデータにもとづき,週日のロック管理サブシステムの平均使用状況を表示しています。
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