Compq OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル
TIME_CONTROL は,デバッグ機能を制御する SMP ビット・マスク・パラメータです。次のビットが定義されています。
| ビット |
説明 |
| 0
|
現在は使用されない。
|
| 1 (EXE$V_SANITY)
|
SMP サニティ・タイマ・サポートを禁止する。
|
| 2 (EXE$V_NOSPINWAIT)
|
SMP スピンウェイト・サポートの機能動作を禁止する。
|
TIMEPROMPTWAIT
TIMEPROMPTWAIT は,プロセッサの time-of-year クロックに有効な時刻が格納されていないときに,システム・ブート時に時刻と日付が入力されるまで,プロセッサが待つ秒数を定義します (micro-fortnights の時間単位が秒数として近似されます)。TIMEPROMPTWAIT に指定した時間が経過すると,システムはブート操作を続行し,日付と時刻は,システムを最後にブートしたときの時刻に設定されます。
注意
システム時間は,システムを実行する前に正しく設定してください。これにより,オペレータ・ログ,エラー・ログ,会計情報レコード,ファイル作成日,ファイル満了日など,タイムスタンプを使用するすべての機能において,正しい時間値が使用されます。
|
このパラメータに指定した値に従い,システムは次のいずれかの動作を行います。
- 0 を指定した場合,プロンプトは表示されず,待ち状態に入ることもない。直前のブート時の時間をシステム時間として,システムはただちにブートする。
- 32768 未満の正の値を指定した場合,プロンプトが 1 回出力される。指定した時間の間,システムは時間入力を待つ。指定時間内に時間を入力しない場合,直前のブート時の時間をシステム時間として,システムはブートする。
- 32768 〜 65535 の値を指定した場合,2 秒後から 256 秒が経過するまで,2 倍の間隔でプロンプトが出力される。応答がない場合,プロンプトが 2 秒間隔で再開する。このプロンプト動作は,ユーザが時間を入力するまで,無限に繰り返される。
TIMVCFAIL (D)
アダプタまたは仮想サーキットの検出に要する時間を指定します。できるだけ省略時の値を使用してください。また,CPU が 3 つ以下の OpenVMS Cluster 以外ではこの値を下げないようにし,1 つのクラスタ内のコンピュータにはすべて同じ値を設定し,クラスタ入出力には専用の LAN セグメントを使用してください。
TMSCP_LOAD (A)
テープ大容量制御プロトコル (TMSCP) サーバ・ソフトウェアをロードします。サーバが処理する対象のローカル接続されたテープも設定します。 TMSCP_LOAD パラメータの設定方法については,『Compaq OpenVMS Cluster システム』を参照してください。
TMSCP_LOAD を 0 に設定した場合,テープ・サーバのローディングとローカル・テープのサービングを禁止します。TMSCP_LOAD を 1 に設定した場合,システムをブートしたときに,テープ・サーバをメモリにロードし,直接接続されているすべてのテープ・ドライブをクラスタ単位で使用可能とします。次の表は,このパラメータの 2 つの状態を示します。
| 状態 |
機能 |
| 0
|
TMSCP テープ・サーバをロードしない。ローカル・テープ装置をクラスタ単位でサーブしない。省略時の値。
|
| 1
|
TMSCP テープ・サーバをロードする。すべての TMSCP ローカル・テープ装置を,クラスタ単位でサーブする。
|
TMSCP_SERVE_ALL
TMSCP_SERVE_ALL テープのサービングを制御するビット・マスクです。テープの設定は,システムのブート時に有効になります。システムの稼働中にはこの設定を変更することはできません。
OpenVMS バージョン 7.2 から,サービング・タイプがビット・マスクとして実装されるようになりました。システムが実行するサービング・タイプを指定する場合,次に示す表で必要なタイプを探し,その値を指定してください。なかには,割り当てクラスが一致しないテープ以外のすべてのテープをサーブさせるなど, 2 種類のサービング・タイプを指定するシステムもあるでしょう。そのような組み合わせを指定するには,各タイプの値を加算し,その合計を指定してください。
OpenVMS のバージョン 7.1-x や,それよりも前のオペレーティング・システムを稼働しているシステムを含む,バージョンが混在したクラスタでは,利用可能なすべてのテープをサーブすることは,システムの (バージョン 7.2 よりも前の) ノード割り当てクラスに一致しない割り当てクラスを持つテープ以外のすべてのテープをサーブすることに制限されています。この種のサービングを指定するには,値 9 を使用してください。これは,ビット 0 とビット 3 を設定するものです。次の表は,それぞれのビットで制御されるサービング・タイプとその 10 進数の値を説明しています。
| ビット |
設定されたときの値 |
説明 |
| ビット 0
|
1
|
利用可能なすべてのテープ (ローカルに接続されたテープ,および,HS
x コントローラと DSSI コントローラに接続されたテープ) をサーブする。 (ALLOCLASS パラメータで設定される) システムの割り当てクラスとは異なる割り当てクラスを持つテープも,ビット 3 が設定されていないのであれば,サーブされる。
|
| ビット 1
|
2
|
ローカルに接続された (HS
x や DSSI 以外に接続された) テープをサーブする。
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| ビット 2
|
使用しない
|
予約済み。
|
| ビット 3
|
8
|
ビット 0 によって指定されたサービングを制限する。 (ALLOCLASS パラメータによって設定された) システムの割り当てクラスとは違う割り当てクラスを持つテープ以外のすべてのテープがサーブされる。
これはバージョン 7.2 よりも前の動作である。クラスタの中に, OpenVMS 7.1-
x やそれよりも前のバージョンのシステムがあり,利用可能なすべてのテープをサーブしようとしている場合,このビットとビット 0 を設定した,値 9 を指定する必要がある。
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サービング・タイプがビット・マスクで実装されるようになったものの,ビット 0 とビット 1 で指定される,0,1,2 の値はこれまでと同じ意味を持ちます。
- 0 --- テープをまったくサーブしない (以前の OpenVMS での省略時の値)。
- 1 --- 利用可能なすべてのテープをサーブする。
- 2 --- ローカルに接続された (HSx や DSSI 以外の) テープだけをサーブする。
TMSCP_LOAD システム・パラメータが0の場合, TMSCP_SERVE_ALL は無視されます。
TTY_ALTALARM
先読みを可能にする代替バッファ・アラームのサイズを設定します。TTY_ALTYPAHD パラメータで指定したサイズの先読みを可能にする代替バッファを使用しているターミナルに XOFF を送信する時点を指示します。
TTY_ALTYPAHD
先読みを可能にする代替バッファのサイズを設定します。このパラメータにより,ブロック・モードのターミナルと通信回線の効率を上げることができます。
通常は省略時の値が適しています。最大値 32767 以下の値を指定してください。
TTY_AUTOCHAR (D)
ジョブ・コントローラが通知を受けたときにターミナル・ドライバがエコーする文字を設定します。
TTY_BUF
ターミナルの省略時の行幅を設定します。
TTY_CLASSNAME
ブート時に必要なターミナル・クラス・ドライバ名の 2 文字の接頭辞を指定します。新しいターミナル・ドライバをデバッグする場合,接頭辞を変更すると便利です。
TTY_DEFCHAR
ターミナルの省略時の特性を設定します。次の 16 進値を加算したコードを使用します。
| 特性 |
値 (16 進) |
機能 |
| PASSALL
|
1
|
すべての特性を渡す
|
| NOECHO
|
2
|
非エコー・モード
|
| NOTYPEAHEAD
1
|
4
|
先読みを可能にするバッファなし
|
| ESCAPE
|
8
|
エスケープ・シーケンス処理
|
| HOSTSYNC
|
10
|
ホストが XON/XOFF を送信できる
|
| TTSYNC
|
20
|
ターミナルが XON,XOFF を送信できる
|
| SCRIPT
|
40
|
内部での使用専用
|
| LOWER
|
80
|
小文字
|
| MECHTAB
|
100
|
機械的タブ
|
| WRAP
|
200
|
行末尾でラップする
|
| CRFILL
1
|
400
|
キャリッジ・リターン・フィルを行う
|
| LFFILL
1
|
800
|
行送りフィルを行う
|
| SCOPE
|
1000
|
ターミナルはスコープである
|
| REMOTE
|
2000
|
内部使用専用
|
| EIGHTBIT
|
8000
|
8 ビット・ターミナル
|
| MBXDSABL
|
10000
|
メールボックス禁止
|
| NOBRDCST
|
20000
|
ブロードキャスト禁止
|
| READSYNC
|
40000
|
読み込みの XON/XOFF
|
| MECHFORM
|
80000
|
機械的紙送り
|
| HALFDUP
|
100000
|
半二重動作の設定
|
| MODEM
|
200000
|
モデム信号の設定
|
| PAGE
|
FF000000
|
ページ・サイズ。省略時の値は 24
|
1この特性は,TTY_DEFCHAR の省略時の値に設定しないようにしてください。
条件が偽の場合,値は 0 です。
上位バイトはページ長です。省略時の特性はページあたり 24 行,ターミナル同期,ラップ,小文字,スコープ,半二重です。
TTY_DEFCHAR2
省略時のターミナル特性の 2 番目のロングワードを設定します。省略時の特性は次の 16 進値を加算したコードです。
| 特性 |
値 |
機能 |
| LOCALECHO
|
1
|
ローカル・エコー・ターミナル・ロジックを許可する。 TTY_DEFCHAR NOECHO 特性とともに使用する。
|
| AUTOBAUD
|
2
|
自動ボー検出を許可する
|
| HANGUP
|
4
|
ログアウト時にハング・アップする
|
| MODHANGUP
|
8
|
特権なしの HANGUP の変更を許可する
|
| BRDCSTMBX
|
10
|
ブロードキャストのメールボックスへの送信を許可する
|
| XON
|
20
|
(機能なし)
|
| DMA
|
40
|
(機能なし)
|
| ALTYPEAHD
|
80
|
先読みを可能にする代替パラメータを使用する
|
| SETSPEED
|
100
|
特権なしの速度設定を許可する
|
| DCL_MAILBX
|
200
|
コンパックだけが使用できる機能。
|
| DECCRT4
|
400
|
ターミナルは,DEC CRT レベル 4 である
|
| COMMSYNC
|
800
|
モデム信号によるフロー制御を許可する
|
| EDITING
|
1000
|
行編集を許可する
|
| INSERT
|
2000
|
挿入省略時モードを設定する
|
| FALLBACK
|
4000
|
このビットは,SYSGEN では設定しない。ターミナル・フォールバック機能による FALLBACK ターミナル特性の設定方法については,『OpenVMS Terminal Fallback Utility Manual』
1 を参照
|
| DIALUP
|
8000
|
ターミナルは,ダイアルアップ回線である
|
| SECURE
|
10000
|
Break キーを押した後,ターミナルにプロセスを接続しないようにする
|
| DISCONNECT
|
20000
|
ハングアップ発生時に,ターミナルを切り離す
|
| PASTHRU
|
40000
|
ターミナルは,PASTHRU モードにある
|
| SYSPWD
|
80000
|
システム・パスワードによるログイン専用
|
| SIXEL
|
100000
|
シクセル・グラフィック
|
| DRCS
|
200000
|
ターミナルは,ロード可能文字フォントをサポートする
|
| PRINTER
|
400000
|
ターミナルに,プリンタ・ポートがある
|
| APP_KEYPAD
|
800000
|
終了時にキーパッドに設定する状態をアプリケーション・プログラムに通知する
|
| ANSICRT
|
1000000
|
ターミナルは,ANSI CRT プログラミング標準に準拠している
|
| REGIS
|
2000000
|
ターミナルに,REGIS CRT 機能がある
|
| BLOCK
|
4000000
|
ブロック・モード・ターミナル
|
| AVO
|
8000000
|
ターミナルに,最新ビデオがある
|
| EDIT
|
10000000
|
ターミナルに,ローカル編集機能がある
|
| DECCRT
|
20000000
|
ターミナルは,DEC CRT である
|
| DECCRT2
|
40000000
|
ターミナルは,DEC CRT レベル 2 である
|
| DECCRT3
|
80000000
|
ターミナルは,DEC CRT レベル 3 である
|
1このマニュアルはアップデートされていませんが, OpenVMS Documentation CD-ROM に入っています。
省略時の値は,AUTOBAUD と EDITING です。
TTY_DEFPORT
TTY_DEFPORT はポート・ドライバにフラグ・ビットを提供します。ビット0が値1であることは,ターミナル・コントローラが自動 XON/XOFF フロー・コントロールを提供しないことを示します。このビットは,コンパックのコントローラに対してセットすべきではありません。コンパック以外のコントローラについてはこのビットをセットする必要のあるものがあります。現在 YCDRIVER (DMF32, DMZ32) だけがこのビットを使用します。これ以外のビットは将来の使用のために予約されています。この特殊パラメータは,コンパックからの依頼があったときにだけ変更してください。
TTY_DIALTYPE
ダイアルアップのフラグ・ビットを指定します。英国へのダイアルアップの場合,ビット 0 を 1 に設定します。その他の場合,ビット 0 は 0 に設定します。ビット 1 は,モデム・プロトコルを制御します。ビット 2 は,装置にチャネルが設定されていない場合に,CARRIER 検出後 30 秒間の間,モデム回線をハング・アップするかどうかを制御します。その他のビットは,将来の使用のため予約されています。フラグ・ビットの詳細については,『OpenVMS I/O User's Reference Manual』を参照してください。
TTY_DMASIZE (D)
出力バッファに格納する文字数を指定します。指定した値未満である場合,文字転送が実行されます。指定した値を超える場合,コントローラに DMA 入出力機能があれば DMA 転送が行われます。
TTY_PARITY
ターミナルの省略時のパリティを設定します。
TTY_RSPEED
ターミナルの受信速度を指定します。 0 を指定した場合,送信と受信の両方の速度が制御されます。最大値は 17 です。このパラメータが適用されるのは, DZ-32,DMF-32 など分割速度動作をサポートするコントローラだけです。
TTY_SCANDELTA
ダイアルアップ・イベントとハングアップ・イベントを検出するためのターミナル・ポーリング間隔を設定します。間隔が短い場合,プロセッサ時間の使用量が多くなり,間隔が長い場合,ハングアップ・イベントを検出できない可能性があります。
TTY_SILOTIME
受信した文字を検出するため,DMF-32 ハードウェアが入力サイロをポーリングする間隔を指定します。 DMF-32 非同期ターミナル・コントローラは,入力サイロに複数の文字が蓄積されるまで,入力割り込みの作成を遅延させることができます。このパラメータは,ハードウェアが入力割り込みを作成しないまま,文字を蓄積できる秒数を指定します。
TTY_SPEED
ターミナルの省略時のシステム単位の速度を設定します。ロー・バイトは送信速度,ハイ・バイトは受信速度です。ハイ・バイトを 0 に設定した場合,受信速度は送信速度と同じになります。最大値は 17 です。ボー・レートは $TTDEF マクロで定義します。
TTY_TIMEOUT (D)
切断したターミナルに対応するプロセスを削除するまでの秒数を設定します。通常,省略時の値の 300 秒が適しています。 1 年 (%X01E13380) を超える値を設定すると,オーバフロー・エラーとなり,切断した装置が直ちにタイムアウトしてしまう恐れがあります。
TTY_TYPAHDSZ
先読みを可能にするターミナル・バッファのサイズを設定します。通常,省略時の値が適しています。最大値 32767 以下を指定してください。
UAFALTERNATE (G,M)
SYSUAFALT の論理名として SYSUAF を設定することを許可または禁止します。許可した場合,ユーザ特権管理ファイル SYSUAF に対する参照はすべて, SYS$SYSTEM:SYSUAFALT と変換されます。通常のユーザ特権管理ファイル SYS$SYSTEM:SYSUAF の使用を再開するには,システム論理名 SYSUAF の設定を解除します。このパラメータに 1 を設定するのは,限定されたユーザだけがシステムを使用している場合です。このパラメータを 1 に設定する場合,あらかじめ,ユーザ特権管理ファイル SYSUAFALT を作成する必要があります。
UDABURSTRATE (G)
コンパックの使用のために予約されています。ユーザは使用できません。
USERD1 (D)
USERD1 は,ユーザのサイトで定義するため予約されている動的パラメータです。予約されているロングワードは,シンボル SGN$GL_USERD1 によって参照されます。
Alpha システムでは,このシンボルは SYS$LOADABLE_IMAGES:SYS$BASE_IMAGE モジュールにあります。
VAX システムでは,このシンボルは SYS$SYSTEM:SYS.STB モジュールにあります。
USERD2 (D)
USERD2 は,ユーザのサイトで定義するため予約されている動的パラメータです。予約されているロングワードは,シンボル SGN$GL_USERD2 によって参照されます。