Compq OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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#2

LANCP> DEFINE DEVICE/ALL/MOPDLL=NOEXCLUSIVE

このコマンドは,LANACP MOP ダウンライン・ロード・サービスに関して,LAN パーマネント装置データベースに定義されているすべての LAN 装置を非排他モードに設定します。

#3

LANCP> DEFINE DEVICE/ALL/UPDATE/VOLATILE_DATABASE

このコマンドは,すべてのイーサネット装置を LAN パーマネント装置データベースに入力し,現在のパラメータ値でエントリを更新します。

DEFINE NODE

LAN パーマネント・ノード・データベースにノードを入力するか,既存のエントリを変更します。SYSPRV 特権が必要です。

形式

DEFINE NODE ノード名


パラメータ

ノード名

LAN パーマネント・ノード・データベースに追加するノードの名前か,変更するエントリを指定します。一般に,ノード名はシステム・パラメータ SCSNODE で指定されたものと同じですが,必ずしもそうである必要はありません。ノード名の長さは 63 文字以内です。

修飾子

/ADDRESS=ノード・アドレス

/NOADDRESS (省略時の設定)

LAN アドレスをノード名に関連付けます。アドレスは,ハイフンで区切った 16 進表記の 6 バイトとして指定します。アドレスは一意である必要はありません(アドレスが不明で,存在しないアドレスを指定した場合など)。

複数のノード・アドレスを 1 つのノード名に関連付ける場合,それぞれの組み合わせに対して,ノード名に拡張子を付けて指定することができます。たとえば,ノード VAXSYS の EXA 装置については VAXSYS.EXA,ノード VAXSYS 上の最初の LAN 装置については VAXSYS_1 などです。

/ADDRESS 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/ALL

LAN パーマネント・ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを定義します。ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。たとえば,A/ALL は,A で始まるすべてのノードを選択します。

/BOOT_TYPE=ブート・オプション

/NOBOOT_TYPE

ダウンライン・ロード要求に必要な処理のタイプを示します。この修飾子では,次のキーワードのいずれか 1 つが指定できます。

OpenVMS Cluster サテライト・ロードでは,/FILE 修飾子で指定されたロード・イメージにクラスタ関連のデータが追加される必要があるため,この区別が必要となります。省略時の値は OTHER です。

/BOOT_TYPE 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOBOOT_TYPE 修飾子はフィールドをクリアします。

/DECNET_ADDRESS=

/NODECNET_ADDRESS

DECnet アドレスをノード名に関連付けます。 DECnet の表記法 (xx.xxxx) でアドレスを指定します。

/DECNET_ADDRESS= 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NODECNET_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/FILE=ファイル指定

/NOFILE

ダウンライン・ロード要求にファイル名が含まれない場合に使用されるブート・ファイルのファイル名を指定します (たとえば OpenVMS Cluster サテライト・ブートの場合)。ファイル指定の長さは 127 文字以内です。

ファイル名が指定されない場合,OpenVMS Cluster サテライト・ロードは,ブート・タイプが ALPHA に設定されている場合は省略時に APB.EXE を,ブート・タイプが VAX に設定されている場合は省略時に NISCS_LOAD.EXE を使用します。

/FILE 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOFILE 修飾子はフィールドをクリアします。

/IP_ADDRESS=

/NOIP_ADDRESS

IP アドレスをノード名に関連付けます。標準的なドット表記法 (xxx.xxx.xxx.xxx) でアドレスを指定します。

/IP_ADDRESS= 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOIP_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/ROOT=ディレクトリ指定

/NOROOT

ファイル名に関連付けるディレクトリ指定を指定します。クラスタ・サテライト・サービスでは,/ROOT 修飾子はサテライト・ルート・ディレクトリを指定します。非クラスタ・サービスでは,この修飾子はファイルの位置を指定します。ブート要求で指定されたファイル指定またはファイル名にディレクトリ名が含まれる場合,この修飾子は無視されます。ディレクトリ指定の長さは 127 文字以内です。

/ROOT 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOROOT 修飾子はフィールドをクリアします。

/SIZE=

/NOSIZE

各ダウンライン・ロード・メッセージのファイル・データ部分のサイズをバイト単位で指定します。省略時の設定では,装置に対して指定されたロード・データ・サイズが使用されます。指定できる範囲は 246 バイトから 1482 バイトまでです。ロードのパフォーマンスを上げ,サーバの負荷を下げるには,大きな値を使用してください。

/SIZE 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOSIZE 修飾子は設定をクリアします。

/V3

/NOV3

ダウンライン・ロードの目的で,要求された形式にかかわらず, MOP バージョン 3 形式のメッセージだけを使用することを示します。これにより,MOP バージョン 4 でのブートに問題があるシステムでもロードが可能になります。この修飾子を指定すると,MOP バージョン 4 のロード要求に応答がなかったときに,要求側のノードは MOP バージョン 4 から MOP バージョン 3 にフェイルオーバーします。

/V3 修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOV3 修飾子は設定をクリアします。

/VOLATILE_DATABASE

LAN パーマネント・ノード・データベースの中のノード・エントリを,運用時データベースに現在設定されているデータで更新します。これにより,更新された各エントリについてパーマネント・データベースに対してコマンドを繰り返して適用する代わりに,運用時データベースのデータを変更した後に,パーマネント・データベースを一括して更新することができます。

#1

LANCP> DEFINE NODE GALAXY/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 - 
                  /FILE=NISCS_LOAD.EXE - 
                  /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> - 
                  /BOOT_TYPE=VAX_SATELLITE

このコマンドは,LAN パーマネント・ノード・データベースの中のノード GALAXY を,OpenVMS Cluster の VAX サテライトとしてブートするように設定します。

NISCS_LOAD.EXE ファイルは,実際には,$64$DIA14: <SYS10. SYSCOMMON.SYSLIB> に置かれています。 <SYSCOMMON.SYSLIB> は LANACP LAN Server プロセスによって指定され,ルート定義には含まれていません。

#2

LANCP> DEFINE NODE ZAPNOT/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 - 
                  /FILE=APB.EXE - 
                  /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> - 
                  /BOOT_TYPE=ALPHA_SATELLITE

このコマンドは,ノード ZAPNOT を,OpenVMS Cluster の Alpha サテライトとしてブートするように設定します。

APB.EXE ファイルは,実際には,$64$DIA14:<SYS10.SYSCOMMON. SYSEXE> に置かれています。<SYSCOMMON.SYSEXE> は LANACP LAN Server プロセスによって指定され,ルート定義には含まれていません。

#3

LANCP> DEFINE NODE CALPAL/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 - 
                  /FILE=APB_061.EXE

このコマンドは,ノード CALPAL を,InfoServer イメージをブートするように設定します。これは,ノード CALPAL から,ファイル名が含まれていないロード要求が受信されたときにロードするファイルを定義します。

ファイルにはディレクトリ指定が含まれていないので,論理名 LAN$DLL がファイルの位置を定義します。ファイル名を使用するか,/ROOT 修飾子を使用することにより,ディレクトリ指定を指定することもできます。

ブート・コマンドの中でファイル名を明示的に指定すると,ノード・データベース・エントリの中で指定されたファイル名が無効になることに注意してください。

EXIT

LANCP の実行を中止し,DCL コマンド・レベルに制御を戻します。また,Ctrl/Z を入力すれば,いつでも終了することができます。

形式

EXIT


パラメータ

なし。

修飾子

なし。


LANCP> EXIT
$
 

このコマンドは LANCP の実行を中止し,DCL コマンド・レベルに制御を戻します。

HELP

LANCP ユーティリティに関するオンライン・ヘルプ情報を表示します。

形式

HELP [トピック]


パラメータ

トピック

情報を表示したい項目,つまり LANCP コマンド名または LANCP コマンド名とコマンド・キーワードの組み合わせを指定します。 HELP SET のように,HELP コマンドとコマンド名だけを入力すると, SET コマンドで使用するコマンドのキーワードがすべて表示されます。

修飾子

なし。


LANCP> HELP DEFINE DEVICE
DEFINE 
 
  DEVICE 
 
 
        DEVICE device-name/qualifiers 
        DEVICE/ALL/qualifiers 
 
      Sets device specific parameters for the specified LAN devices. 
 
      Requires SYSPRV privilege. 
 
 
 
    Additional information available: 
 
    Parameters Qualifiers 
    /ALL  /ATMADDRESS /DLL /ELAN /MOPDLL    /VOLATILE_DATABASE    /UPDATE 
    Examples 
 
DEFINE DEVICE Subtopic? 
 

このコマンドは LANCP コマンド DEFINE DEVICE のオンライン・ヘルプを表示します。

LIST DEVICE

LAN パーマネント装置データベースの中の情報を表示します。

形式

LIST DEVICE 装置名


パラメータ

装置名

LAN コントローラ装置名を指定します。装置名の形式は, dd を装置コード,c をコントローラ指定,u をユニット番号として, ddcu です。LAN 装置は,ユニット 0 のテンプレート装置の名前で指定します。たとえば,最初の PCI イーサネット装置は EWA0, 2 つ目のイーサネット装置は EWB0 と指定されます。

たとえば,DEMNA コントローラは EXA,EXA0 または EXA0: と指定できます。これは,装置のパラメータとカウンタの大部分が保持されている LAN テンプレート装置を指します。また,装置名は,実際のユーザまたはプロトコルを表す装置を指すこともできます。たとえば,クラスタ・プロトコルは装置上で EWA1 として起動することができます。装置を指定して,装置固有のパラメータ情報を表示させることもできます。

装置名を指定しないと,すべての装置が表示されます。

装置名を指定すると,合致するすべての LAN 装置が表示されます。たとえば,すべてのイーサネット装置を選択する場合は E,FDDI の場合は F,トークン・リングの場合は I,すべての PCI イーサネット装置を選択する場合は EW と指定します。

注意

修飾子を指定しないと,ユーティリティは,合致する装置を詳細情報を付けずに表示します。


修飾子

/ALL

LAN パーマネント装置データベースのすべての装置をリストします。

/CHARACTERISTICS

Alpha システムでは,装置の状態と関連情報をリストします。 /PARAMETERS 修飾子と同じです。

/DLL

ダウンライン・ロードの属性を表示します。

/MAP

機能アドレス・マッピング・テーブルの現在の構成をリストします。

/MOPDLL

/DLL 修飾子と同じです。

/OUTPUT=ファイル名

指定したファイルを作成し,それに出力を格納します。

/PARAMETERS

Alpha システムでは,装置の状態と関連情報をリストします。

/SR_ENTRY

Alpha システムでは,現在のソース・ルーティング・キャッシュ・テーブルの内容をリストします。

#1

LANCP> LIST DEVICE/MOPDLL
 
Device Listing, permanent  database: 
              --- MOP Downline Load Service Characteristics --- 
   Device     State   Access Mode      Clients           Data Size 
   ------     -----   -----------      -------           --------- 
   EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes 
   FXA0      Disabled NoExclusive  NoKnownClientsOnly     246 bytes 

このコマンドは,LAN パーマネント装置データベースの中のすべての既知の装置について MOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

#2

LANCP> LIST DEVICE/MOPDLL EXA0
 
Device Listing, permanent database: 
              --- MOP Downline Load Service Characteristics --- 
   Device     State   Access Mode      Clients           Data Size 
   ------     -----   -----------      -------           --------- 
   EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes 

このコマンドは,LAN パーマネント装置データベースの中の装置 EXA0 について MOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

LIST NODE

LAN パーマネント・ノード・データベースの中の情報,特に MOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

形式

LIST NODE ノード名


パラメータ

ノード名

ノード名を指定します。これはノード・アドレスに関連付けられた 63 文字までの名前です。ノード名が指定されていない場合は,すべてのノードが表示されます。

修飾子

/ALL

LAN パーマネント・ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを表示します。ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。たとえば,A/ALL は A で始まるすべてのノードを選択します。

/OUTPUT=ファイル名

指定されたファイルを作成し,出力を格納します。ファイル・タイプが .com の場合,出力は DEFINE NODE コマンドまたは SET NODE コマンドのリストの形式で格納されます。この結果として得られたコマンド・ファイルを使って,LAN ノード・データベースを作成することができます。


LANCP> LIST NODE
Node Listing: 
 
GALAXY (08-00-2B-2C-51-28): 
  MOP DLL: Load file:   APB.EXE 
           Load root:   $64$DIA24:<SYS11.> 
           Boot type:   Alpha satellite 
 
ZAPNOT (08-00-2B-18-7E-33): 
  MOP DLL: Load file:   NISCS_LOAD.EXE 
           Load root:   LAVC$SYSDEVICE:<SYS10.> 
           Boot type:   VAX satellite 
 
CALPAL (08-00-2B-08-9F-4C): 
  MOP DLL: Load file:   READ_ADDR.SYS 
           Last file:   LAN$DLL:APB_X5WN.SYS 
           Boot type:   Other 
           2 loads requested, 1 volunteered 
           1 succeeded, 0 failed 
           Last request was for a system image, in MOP V4 format 
           Last load initiated 10-JUN-1998 09:11:17 on EXA0 for 00:00:06.65 
           527665 bytes, 4161 packets, 0 transmit failures 
        
Unnamed (00-00-00-00-00-00): 
 
Totals: 
  Requests received    2 
  Requests volunteered 1 
  Successful loads     1 
  Failed loads         0 
  Packets sent         2080 
  Packets received     2081 
  Bytes sent           523481 
  Bytes received       4184 
  Last load            CALPAL at 10-JUN-1998 09:11:17.29 
 
 
 
 

この例は,3 つのノード(GALAXY,ZAPNOT および CALPAL)が定義されているローカル・ノードに対して発行された LIST NODE コマンドの出力を示しています。CALPAL は 2 つのロード要求を発行しています。

PURGE DEVICE

LAN パーマネント装置データベースから装置を削除します。SYSPRV 特権が必要です。

形式

PURGE DEVICE 装置名


パラメータ

装置名

LAN コントローラの装置名を指定します。装置名の形式は, dd を装置コード,c をコントローラ指定,u をユニット番号として, ddcu です。LAN 装置は,ユニット 0 のテンプレート装置の名前で指定します。たとえば,最初の PCI イーサネット装置は EWA0, 2 つ目のイーサネット装置は EWB0 と指定されます。

たとえば,DEMNA コントローラは EXA,EXA0 または EXA0: と指定できます。すべての LAN 装置を選択するには,装置名を省略して /ALL 修飾子を指定してください。


修飾子

/ALL

LAN パーマネント装置データベースの中のすべての LAN 装置を削除します。装置名を指定すると,合致するすべての LAN 装置が選択されます。たとえば,すべてのイーサネット装置を選択する場合は E,FDDI の場合は F,トークン・リングの場合は I,すべての PCI イーサネット装置を選択する場合は EW と指定します。


LANCP> PURGE DEVICE/ALL

このコマンドは,LAN パーマネント装置データベースからすべての装置を削除します。


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