OpenVMS
ユーザーズ・マニュアル


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10.6.9 テキストの強調

次の表は,テキストを強調するための DSR コマンドです。

コマンド 説明
.ENABLE BAR
.DISABLE BAR
.EBB
.DBB
変更バーを使用するおよび使用禁止にする。ドキュメントの前の版が発行された後で変更が加えられたテキストの部分に縦線 (|) が付けられる。
.BEGIN BAR
.END BAR
.BB
.EB
行の先頭に挿入する変更バーの始まりと終わりの位置を指定する。
.ENABLE BOLDING
.DISABLE BOLDING
.EBO
.DBO
.FLAGS BOLD フラグが使用可能な場合に, Bold フラグ (*) を使用したり使用禁止にして太字を指定する。
.ENABLE HYPHENATION
.DISABLE HYPHENATION
.EHY
.DHY
.FLAGS HYPHENATE フラグ (=) が使用可能な場合に, Hyphenate フラグを使用したり,使用禁止にしてハイフンを指定する。
.ENABLE OVERSTRIKING
.DISABLE OVERSTRIKING
.EOV
.DOV
Overstrike フラグ (%) を使用して,ターミナルで使用できない特殊文字を作成する。この場合には,印刷文字の上で別の文字を重ね打ちする。 .FLAGS OVERSTRIKE フラグがあらかじめ設定されていなくてはならない。
.ENABLE UNDERLINING
.DISABLE UNDERLINING
.EUN
.DUL
.FLAGS UNDERLINE フラグ (&) が使用可能な場合に, Underline フラグを使用したり,使用禁止してテキストに下線を付ける。

10.6.10 図の書式を整える

次の表は,図の書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.FIGURE .FG 後で図を挿入できるように,ページ上に余裕を残しておく。現在のページに余裕がない場合には,そのページをその場所で終了して,次ページの冒頭にブランク行を置く。
.FIGURE DEFERRED .FGD 後で図を挿入できるように,ページ上に余裕を残しておく。現在のページに余裕がない場合には,最初にテキストを追加して該当ページを終了してから,次ページの冒頭にさらに必要な数のブランク行を置く。
.LITERAL
.END LITERAL
.LT
.EL
テキストを入力されたとおりの書式にする。 DSR コマンドとフラグは認識されず,通常のテキストとして処理される。ただし,.LITERAL コマンドの前に設定されたタブ・ストップは有効 (.TAB STOPS を参照)。

10.6.11 リストの書式を整える

次の表は,リストの書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.DISPLAY ELEMENTS .DLE リストの中の項目に番号 (文字) を付けるときのフォームを指定する。
.LIST
.END LIST
.LS
.ELS
.LIST コマンドはリストの開始を指定する。この場合,左マージンをさらに右に再設定し,リストの中の各項目の前で .SKIP コマンド値が有効になるように設定してから, .TEST PAGE コマンドを実行する。

.END LIST コマンドは,リストを終了して,直前の .LIST コマンドの前に有効であった行詰め,行ぞろえ,大文字,小文字の区別,マージン,スペーシングの設定値を復元する。

.LIST ELEMENT .LE リスト内の各項目の開始を指定する。
.NUMBER LIST .NMLS リスト内の項目シーケンスの開始番号をリストのどこでも指定できるようにする。このコマンドは,対象にする .LIST ELEMENT コマンドの直前に入力する。これ以降,リスト要素には,前の .LIST ELEMENT コマンドで指定された番号より 1 だけ大きい番号が付けられる (番号付けのフォームを指定する .DISPLAY ELEMENTS も参照)。

10.6.12 注と脚注の書式を整える

次の表は,注と脚注を作成するための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.FOOTNOTE
.END FOOTNOTE
.FN
.EFN
.FOOTNOTE コマンドは現在ページの一番下にテキストを置く。現在のページに脚注全体を収める余裕がない場合には,次のページの一番下に脚注を置く。

.END FOOTNOTE コマンドは脚注を終了し,脚注の中で変更した大文字,小文字,行詰め,行ぞろえ,スペーシング,マージンの設定値を元に戻す。

.NOTE
.END NOTE
.NT
.EN
.NOTE コマンドは両端マージンの設定値を狭くし,ページの中央にテキストをセンタリングし,テキストの上にセンタリングしたタイトルを付ける。

.END NOTE コマンドは,.NOTE の入力前に有効だった行詰め,行ぞろえ,大文字,小文字,マージン,スペーシングの設定値に戻す。

10.6.13 章と付録の書式を整える

次の表は,章と付録の書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.APPENDIX .AX 付録の開始を指定し,付録を表す識別文字を割り当て,タイトルを指定できるようにする。
.CHAPTER .CH 章の開始を指定し,識別番号を割り当て,タイトルを指定できるようにする。
.DISPLAY APPENDIX .DAX 付録に文字 (番号) を付けるときのフォームを指定する。指定したフォームは,付録全体のタイトル,ページ番号,見出しレベル番号の最初の文字として使用される。
.DISPLAY CHAPTER .DCH 章番号 (文字) を付けるときのフォームを指定する。指定したフォームは,章全体のタイトル,ページ番号,見出しレベル番号の最初の文字として使用される。
.NUMBER APPENDIX .NMAX 一連の付録に付ける識別文字の最初の英字を指定する。次の .APPENDIX コマンドで,このシーケンスが開始され,それ以降 .APPENDIX コマンドが現れるたびに,付録にアルファベット順に従った識別文字を付ける(.DISPLAY APPENDIX も参照)。
.NUMBER CHAPTER .NMCH 一連の章番号の開始番号を指定する。次の .CHAPTER コマンドで,このシーケンスが開始され,それ以降 .CHAPTER コマンドが現れるたびに,それぞれの章に前の章より 1 大きい番号を付ける。.DISPLAY CHAPTER も参照。

10.6.14 節の書式を整える

次の表は,節の書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.DISPLAY LEVELS .DHL 節の見出しに番号 (文字) を付けるときのフォームを指定する。
.HEADER LEVEL .HL 節の番号と節のタイトルの両方を指定する。同じ値の .HEADER LEVEL コマンドを連続して出すと (たとえば,すべてが .HEADER LEVEL 1 コマンド),節番号が順に大きくなる。
.NUMBER LEVEL .NMLV 見出しシーケンスの開始番号を指定する (.STYLE HEADERS と .DISPLAY LEVELS も参照)。
.SET LEVEL .SL .HEADER LEVEL コマンドを使用せずに,次の節の見出しレベルを事前に設定する(.HEADER LEVEL を参照)。
.STYLE HEADERS .STHL 節の見出しレベルのスタイル (.HEADER LEVEL n) を変更する。

10.6.15 索引の書式を整える

次の表は,索引の書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.ENABLE INDEXING
.DISABLE INDEXING
.EIX
.DIX
索引付けコマンド (.INDEX と .ENTRY) 操作と Index フラグ (>) を使用するかどうかを制御する。
.ENTRY .Y ページ番号を付けない索引項目を作成する。通常は, ... を参照 または ... も参照 の形式で索引項目が作成される。
.FLAGS INDEX
.NO FLAGS INDEX
.FL INDEX
.NFL INDEX
Index フラグ文字 (>)の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS SUBINDEX
.NO FLAGS SUBINDEX
.FL SUBINDEX
.NFL SUBINDEX
Subindex フラグ (>) の認識機能を使用するかどうかを制御する。 .FLAGS SUBINDEX コマンドを使用すると, Subindex フラグを別の文字に変更できる。 .NO FLAGS SUBINDEX を使用すると,サブインデックスを作成しないでも,右山括弧 (>) を索引テキストの一部分として指定できる。
.INDEX .X ページ番号を付けた索引項目を作成する。
.XLOWER
.XUPPER
.XL
.XU
.INDEX と .ENTRY コマンドまたは Index フラグ (>) によって指定された索引項目の大文字,小文字を区別するかどうかを決定する。 .XLOWER コマンドを指定すると,索引項目の大文字,小文字は作成するときに入力した大文字,小文字と同じになる。 .XUPPER コマンドを指定すると,すべての索引項目の頭文字だけが大文字になり,他の部分は小文字になる。

10.6.16 目次の書式を整える

次の表は,目次の書式を整えるための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.ENABLE TOC
.DISABLE TOC
.ETC
.DTC
DSR によって収集された情報を使用して目次を作成する機能を使用するかどうかを制御する。
.SEND TOC .STC DSR コマンド,DSR フラグ,テキストを挿入することによって,目次 (.RNT) ファイルの体裁を制御する。

10.6.17 フラグ認識コマンド

次の表は,フラグ認識のための DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.FLAGS ACCEPT
.NO FLAGS ACCEPT
.FL ACCEPT
.NFL ACCEPT
Accept フラグ (_) の認識機能を制御する。
.FLAGS ALL
.NO FLAGS ALL
.FL
.NFL
.FLAGS COMMENT,.NO FLAGS COMMENT,.FLAGS CONTROL, .NO FLAGS CONTROL コマンドを除き,他のすべてのフラグ (.FLAG と .NO FLAG) 設定値のマスタ・スイッチとして動作する。

.FLAGS ALL および .NO FLAGS ALL コマンドは,他のフラグ・コマンド設定値に影響を及ぼさずに,すべてのフラグの認識機能をオンまたはオフにする。 (これは,1 つの建物の配電盤のマスタ・スイッチをオン・オフするのと同じである。スイッチが ON 位置にあれば建物内の全電灯が点灯し,スイッチが OFF 位置にあるときは点灯しない。) .ENABLEBOLDING,.DISABLE BOLDING,.HYPHENATION,
.INDEXING,.OVERSTRIKING,
.UNDERLINING コマンドも参照。

.FLAGS BOLD
.NO FLAGS BOLD
.FL BOLD
.NFL BOLD
Bold フラグ文字 (*) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS BREAK
.NO FLAGS BREAK
.FL BREAK
.NFL BREAK
新しいページを開始する場所を指定する Break フラグ文字 (|) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS CAPITALIZE
.NO FLAGS CAPITALIZE
.FL CAPITALIZE
.NFL CAPITALIZE
Capitalize フラグ文字 (<) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS COMMENT
.NO FLAGS COMMENT
.FL COMMENT
.NFL COMMENT
Comment フラグ文字 (!) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS CONTROL
.NO FLAGS CONTROL
.FL CONTROL
.NFL CONTROL
Control フラグ文字 (DSR コマンドの先頭のピリオド) の認識機能を制御する。 .FLAGS CONTROL コマンドは,コマンドの先頭に置く文字をピリオドからユーザが選択した文字に変更する。 .NO FLAGS CONTROL コマンドは,Control フラグ文字の認識機能を無効にする。
.FLAGS HYPHENATE
.NO FLAGS HYPHENATE
.FL HYPHENATE
.NFL HYPHENATE
Hyphenate フラグ文字 (=) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS LOWERCASE
.NO FLAGS LOWERCASE
.FL LOWERCASE
.NFL LOWERCASE
Lowercase フラグ文字 (\) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS OVERSTRIKE
.NO FLAGS OVERSTRIKE
.FL OVERSTRIKE
.NFL OVERSTRIKE
Overstrike フラグ文字 (%) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS PERIOD
.NO FLAGS PERIOD
.FL PERIOD
.NFL PERIOD
Period フラグ文字 (+) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS SPACE
.NO FLAGS SPACE
.FL SPACE
.NFL SPACE
Space フラグ文字 (#) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS SUBSTITUTE
.NO FLAGS SUBSTITUTE
.FL SUBSTITUTE
.NFL SUBSTITUTE
Substitute フラグ文字 ($) の認識機能を使用するかどうかを制御する。置換を行うには,Substitute フラグ文字をペアで使用しなければならない。
.FLAGS UNDERLINE
.NO FLAGS UNDERLINE
.FL UNDERLINE
.NFL UNDERLINE
Underline フラグ文字 (&) の認識機能を使用するかどうかを制御する。
.FLAGS UPPERCASE
.NO FLAGS UPPERCASE
.FL UPPERCASE
.NFL UPPERCASE
Uppercase フラグ文字 (^) の認識機能を使用するかどうかを制御する。

10.6.18 その他の DSR コマンド

次の表は,その他のいろいろな DSR コマンドの一覧です。

コマンド 説明
.CONTROL CHARACTERS
.NO CONTROL
CHARACTERS
.CC
.NCC
制御文字を入力ファイルの通常のテキストとして使用したり,使用禁止にしたりする。
.IF
.IFNOT
.ELSE
.ENDIF
--
--
.EI
.IN
DSR ファイル内の条件節を処理させる (または処理させない)。
.NO SPACE .NSP テキストだけからなる行の行末にスペースを挿入せずに,行末の文字と次の行の先頭文字を隣接させる。
.REPEAT .RPT 最大 150 個の文字を指定された回数だけ水平方向または垂直方向に印刷するように指定する。
.REQUIRE .REQ 複数の DSR ファイルを同時に処理して,それを出力ファイルにマージする。
.SAVE
.RESTORE
.SA
.RE
DSR の省略時の値,コマンド,フラグなどを含め,ドキュメントの現在の RUNOFF フォーマッティング・コンテキストを保持する。
.SET DATE
.SET TIME
.SDT
.STM
Substitute フラグ・ペア $$ と一緒に該当する日付または時刻パラメータを使用するときに,ファイルに挿入する日付と時刻を指定する。 .SET DATE コマンドも .DATE コマンドの日付を設定するが,この場合は,日付は柱文に現れる。
.VARIABLE .VR .IF (または .IFNOT) ブロックの中でコマンドとテキストに割り当てた名前に対応する文字を指定する。 /DEBUG または /DEBUG=CONDITIONALS コマンド行修飾子でファイルを処理する場合,この識別文字は左マージンに置かれる。


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