この章は,IMLIB を使ったプログラムの開発について書かれています。 IMLIB は,Cおよび FORTRAN によるアプリケーションプログラムの開発をサポートしています。
IMLIB は,エラー・シンボル,KEY のシンボル, ACTION のシンボルを定義した以下のようなヘッダ・ファイルを提供しています。
SYS$LIBRARY:IM$DEF.H | (C のヘッダファイル) |
SYS$LIBRARY:IM$DEF.FOR | (FORTRAN のヘッダファイル) |
アプリケーションは,ソース・ファイルの中にヘッダ・ファイルを次のような形で取り込みます。
例: ヘッダ・ファイルの取り込み (C の場合)
. . . #include. . .
例: ヘッダ・ファイルの取り込み (FORTRANの場合)
. . . INCLUDE 'SYS$LIBRARY:IM$DEF.FOR' . . .
ここでは,作成されたアプリケーション・プログラムの, コンパイルおよびリンクについて説明します。 IMLIB は,シェアラブル・ライブラリの形式で次の場所に提供されています。
C 言語で書かれたアプリケーション・プログラムが,現在のディレクトリに APPLICATION.C という名前で置かれている場合に, コンパイルおよびリンクは以下のように行われます。 通常 APPLICATION.C は日本語ライブラリ (JSYSHR)を使っていますので,リンクのオプションには JSYSHR.EXE が含まれます。
なお,OpenVMS AXP オペレーティング・システムを利用している場合は, SYS$SHARE:VAXCRTL.EXE をリンクする必要はありません。
$ CC APPLICATION.C $ LINK APPLICATION,SYS$INPUT/OPTION SYS$SHARE:VAXCRTL/SHARE SYS$SHARE:IM$SHR/SHARE SYS$SHARE:JSYSHR/SHARE [CTRL/Z] $
この結果 APPLICATION.EXE という実行イメージが現在のディレクトリに作成されます。
FORTRAN 言語で書かれたアプリケーション・プログラムが,現在のディレクトリに APPLICATION.FOR という名前で置かれているとするとコンパイルおよびリンクは 以下のように行われます。通常 APPLICATION.FOR は,日本語ライブラリ (JSYSHR)を使っていますので,リンクのオプションには JSYSHR.EXE が含まれます。
$ FORTRAN APPLICATION.FOR $ LINK APPLICATION,SYS$INPUT/OPTION SYS$SHARE:IM$SHR/SHARE SYS$SHARE:JSYSHR/SHARE [CTRL/Z] $
この結果 APPLICATION.EXE という実行イメージが現在のディレクトリに作成されます。