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5 JVMSキーパッドを使用して文字を入力する

この章では,JVMSキーパッドの使い方について,簡単に説明します。 このキーパッドを選択すると,変換キー,定義済みキーなどが, 日本語OpenVMSのJMAILやKINQUIREなどのユーティリティとほとんど同じように使用できます。


5.1 変換キー

表 5-1は,JVMSキーパッドの変換キーを示します。

表 5-1 JVMSキーパッドの変換キー

変換キー 機能
ローマ字入力 カナ入力
[Ctrl/スペース] [Ctrl/スペース] 漢字変換
[Ctrl/L] [Ctrl/L] ひらがな変換
[Ctrl/K] [Ctrl/K] カタカナ変換
[Ctrl/G] [Ctrl/K] [Ctrl/G] [Ctrl/K], [Ctrl/F] 半角カタカナ変換
[Ctrl/F] −† 全角変換
[Ctrl/G] [Ctrl/F] −† 半角変換
[Ctrl//(スラッシュ)] [Ctrl//(スラッシュ)] 文節縮小
[Ctrl/P] [Ctrl/P] 文節移動
† 英数字の入力は,ローマ字で行ってください。

以下の例を参考に,入力した文字列を変換してみましょう。

この例は,ローマ字入力を仮定しています。


5.1.1 変換操作の例

日本語EVEを起動して,SAMPLE.TXTというファイルを作成します。
     $ EDIT/XTPU SAMPLE.TXT
日本語EVEの編集画面があらわれます。


注意
以後,説明のために小さい画面を使用しますが, 実際の画面は上の図の大きさ/形になります。

ひらがな変換 [Ctrl/L]

まず最初に,konnichihaと入力します。

入力文字列は,高輝度表示されています。 この状態で,[Ctrl/L] ([Ctrl]キーを押しながら,[ L ]キーを押す)を押します。 konnichihaがひらがな変換されます。

カタカナ変換 [Ctrl/K]

[Return]キーを押して,改行してください。新しい行に,ki-paddoと入力します。

入力文字列は,高輝度表示されています。 この状態で,[Ctrl/K]を押します。ki-paddoがカタカナ変換されます。

半角カタカナ変換 [Ctrl/G] [Ctrl/K]

[Return]キーを押して,改行してください。新しい行に再び,ki-paddoと入力します。 入力文字列は,高輝度表示されています。

この状態で,[Ctrl/G]を押し,続けて[Ctrl/K]を押します。 ki-paddoが半角カタカナ変換されます。

全角変換 [Ctrl/F]

[Return]キーを押して,改行してください。新しい行に,DIGITALと入力します (大文字を入力するときは,[Shift]キーを押しながら,文字をタイプします)。

入力文字列は,高輝度表示されています。 この状態で,[Ctrl/F]を押します。DIGITALが全角変換されます。

高輝度表示 変換可能な状態

ここで,変換キーを押したあとも, 入力文字列が高輝度表示されたままなのに注目してください。 入力文字列は,変換が確定されるまで(高輝度表示されている間)は, 何度でも変換可能です。DIGITALが高輝度表示された状態で, [Ctrl/L],[Ctrl/K],[Ctrl/G]→[Ctrl/K],[Ctrl/F])と順番に押してみて, 変換されることを確認してください。

半角変換 [Ctrl/E]

このままの状態(DIGITALが高輝度表示された状態)で[Ctrl/G]を押し, 続けて[Ctrl/F]を押してみてください。DIGITALが半角変換されます。

漢字変換 [Ctrl/スペース]

[Return]キーを押して,改行してください。 新しい行に,kanjiと入力して,[Ctrl/スペース]を押します。 kanjiが"漢字"に変換されます。


注意
漢字変換の結果は,ユーザの個人辞書によって,若干異なります。 必ずしも,変換結果が例のとおりになるとは限りませんので,ご注意ください。

ここでもう1度,変換キー([Ctrl/スペース])を押してください。 変換結果が,"感じ"に変わり,画面の下のほう(ステータス・ラインの1行下)に, 変換候補が表示されます。

変換候補の選び方

変換キー([Ctrl/スペース])を押し続けると,表示された候補の順にしたがって, 変換結果が変化していきます。

1つ前の変換結果に戻すときは,[Ctrl/G]を押してから,[Ctrl/スペース]を押します。

変換したい候補を数字キーで選ぶこともできます。 たとえば,"監事"に変換したいときは,数字キーの[ 7 ]を押します。

変換候補の中に期待する変換結果が見つからないときは, [Next Screen]キーまたは[Prev Screen]キーで他の変換候補群を表示して探してください。

また,日本語EVEでは多文節を一括変換することもできます。 文節移動には[Ctrl/P]を,文節の縮小/拡大には[Ctrl// (スラッシュ)]を使ってください。


5.1.2 日本語EVEの終了

日本語EVEを終了するときは,[Ctrl/Z]を押します。 編集セッションは終了し,SAMPLE.TXTというファイルが作成されます。

ファイルを保存しない場合は,[Do]キーを押して, 画面下のコマンド・ラインに QUIT コマンドを入力してください。 [Return]を押すと,ファイルを作成せずに編集セッションを終了します。

また,日本語EVEを終了せずに文書を保存する場合は, 保存したいバッファにカーソルを置いた状態で, WRITE FILE コマンドを実行します。 日本語EVEは,バッファ名と同じ名前のファイルに文書を保存します。


5.2 カーソル移動に関する定義済みキー

表 5-2は, JVMSキーパッドでカーソルを移動するための定義済みキーを示します。

表 5-2 JVMSキーパッドのカーソル移動に関する定義済みキー

編集キー 日本語EVEコマンド 機能
[↑] MOVE UP カーソルを1行上に移動する。
[↓] MOVE DOWN カーソルを1行下に移動する。
[←] MOVE LEFT カーソルを1文字,あるいは1カラム左に移動する。
[→] MOVE RIGHT カーソルを1文字,あるいは1カラム右に移動する。
[Ctrl/H]または
[PF1-←]
START OF LINE カーソルを現在行の先頭に移動する。
[Ctrl/E]または
[PF1-→]
END OF LINE カーソルを現在行の最後に移動する。
[Ctrl/G-↑] TOP カーソルを現在のバッファの先頭に移動する。
[Ctrl/G-↓] BOTTOM カーソルを現在のバッファの最後に移動する。
[F11] CHANGE DIRECTION 現在のバッファの方向(カーソルの移動方向)を変更する。 バッファの方向はステータス・ラインに表示(ForwardまたはReverse)される。
[F14]または
[Ctrl/A]
CHANGE MODE 現在のバッファの入力モードを切り替える。 入力モードはステータス・ラインに表示(InsertまたはOverstrike)される。


5.2.1 カーソルの移動例

以下の例を参考に,カーソルを動かしてみましょう。

次のコマンドを使用して,日本語EVEを起動し,EXAMPLE.TXTファイルを作成します。

     $ EDIT/XTPU EXAMPLE.TXT
テキストを入力してみましょう。

カーソルは,ユーザが挿入したテキストの最後に移動します。 カーソルをファイルの先頭に移動するには,[Ctrl/G]を押したあと, [↑]キーを押します。

カーソルを行の最後に移動するには,[Ctrl/E]キーを押します。

カーソルを行の先頭に移動するには,[Ctrl/H]キーを押します。

カーソルをバッファの最後に移動するには, [Ctrl/G]キーを押したあと,[↓]キーを押します。


5.3 その他の便利な定義済みキー

表 5-3は,よく使われる編集キーと, そのキーに定義されたコマンドの一覧表です。 日本語EVEコマンドに関する詳しい説明は, 『日本語EVE リファレンス・マニュアル』の第4章を参照してください。

表 5-3 JVMSキーパッドの便利な定義済みキー

コマンド 定義済みキー
TOP [Ctrl/G -↑]
BOTTOM [Ctrl/G -↓]
START OF LINE [Ctrl/H],[Ctrl/G - ←]
END OF LINE [Ctrl/E], [Ctrl/G - →]
CODE [Ctrl/G - X]
KIGOU [Ctrl/G - Z]
DO [Do] , [PF4]
EXIT [Ctrl/Z], [F10]
HELP KEYPAD [HELP]
TAB [TAB]
DELETE <X]
RETURN [Return] , [Enter]
FIND [Find]
INSERT HERE [Insert Here]
REMOVE [Remove]
SELECT [Select]
NEXT SCREEN [Next Screen]
PREVIOUS SCREEN [Prev Screen]
NEXT WINDOW [Ctrl/G - Next Screen]
PREVIOUS WINDOW [Ctrl/G - Prev Screen]
QUOTE [Ctrl/V]
RECALL [Ctrl/B]
REMEMBER [Ctrl/R]
ERASE START OF LINE [Ctrl/U]
ERASE WORD [Ctrl/J], [F13]
RESTORE CHARACTER [CTRL/G - Insert Here]
RESTORE WORD [Ctrl/G - F13]


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