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Mountユーティリティ(MOUNT)は,ディスクまたは磁気テープを処理可能状態にします。MOUNT を使用することにより,指定した装置が別のユーザに割り当てられることを防止し, 指定した装置にボリュームを物理的にロードし, 指定したラベルにボリューム・ラベルを一致させることができます。 磁気テープ・ボリュームの場合,VOL1ラベルのボリューム・アクセス可能フィールドもチェックされます。
通常,コマンドを入力したユーザに装置が割り当てられます。ただし, /SHARE,/GROUP,/SYSTEMの修飾子はボリュームを共用可能とするので, これらの修飾子を使用してボリュームをマウントした場合は,装置割り当てが解除されます。
プロセスの木構造に属するすべてのサブプロセスは,ジョブに使用するボリュームをマウントまたはディスマウントできます。 ジョブに使用するボリュームをプライベート・ ボリュームとしてサブプロセスがマウントすると, ジョブのマスタ・プロセスが装置所有者となります。この割り当ては, 非常に重要です。サブプロセスが削除されても,ボリュームは,依然プライベートとしてマウントされたままだからです。 ただし,サブプロセスが装置を明示的に割り当て, この装置にプライベート・ボリュームをマウントした場合は, サブプロセスが装置所有者となります。この装置にアクセスできるのは,SHARE 特権を持つサブプロセスだけです。
動作が正常終了すると,SYS$OUTPUTにメッセージが出力されます。動作が異常終了すると, エラー・メッセージが出力されます。MOUNTのようなファイル操作ユーティリティでは, 索引ファイル・ビットマップやストレージ・ ビットマップのコピーを保持するために,仮想メモリを割り当てるものがあります。OpenVMS バージョン7.2からビットマップのサイズがさらに大きくなったので, これらのユーティリティでの仮想メモリの必要条件もこれに対応して増加しました。 大規模ビットマップのボリュームでMOUNT を使用するには,ページ・ファイル・クォータを増やす必要がある可能性があります。 また,OpenVMS VAXシステムでは,システム・パラメータVIRTUALPAGECNT も増やす必要がある可能性があります。仮想メモリ・サイズは, ビットマップのブロックごとのVAXページ(またはAlphaでの512バイトのページレット) で示されます。ブロック単位の索引ファイル・ビットマップのサイズは, ファイルを4096で割ったものの最大数であることに注意してください。MOUNT での仮想メモリ条件は,ボリューム・セットにおける索引ファイル・ ビットマップとストレージ・ビットマップすべてのサイズの合計と同じです。 この条件は,ボリュームをリビルドした場合に限って,MOUNT に適用されます。
Mountユーティリティは,ディスク・ボリュームまたは磁気テープ・ボリュームを処理可能状態とします。
MOUNT 装置名[:][,...] [ボリューム・ラベル[,...]] [論理名[:]]
ddは,物理装置の装置タイプです。たとえば,ディスク・ドライブRA60 の装置タイプはDJ,ディスク・ドライブRA80,RA81の装置タイプは DUです。cはコントローラ,uは装置のユニット番号です。
HSCが搭載されているシステムでは,次のいずれかの形式を使用します。
HSCにデュアル・ポート接続されている装置の場合,割り当てクラス形式を使用します。 たとえば,$125$DUA23は,ユニット番号23のRA80, RA81ディスクであり,割り当てクラスは$125$です。HSCディスクの場合, cは必ずAです。TROLL$DJA12は,ユニット番号12のRA60ディスクであり,TROLL というHSCに接続されています。命名規則については,『OpenVMS Cluster Systems 』を参照してください。
装置名に総称を使用すれば,コントローラやユニット番号を指定しない場合に, 指定した装置名構成要素を最初に満たす装置がマウントされます。 指定した装置にボリュームが物理的にマウントされていない場合,ボリュームを装置に装填することを指示するメッセージが表示されます。 ドライブにボリュームを装填すると,MOUNT の動作は完了します。
複数の装置名をディスク・ボリューム・セットまたは磁気テープ・ボリューム・ セットに指定する場合,装置名をコンマまたはプラス記号で区切ります。 磁気テープ・ボリューム・セットの場合,装置名より多くのボリューム・ ラベルを指定でき,またボリュームより多くの装置名を指定できます。
装置タイプ | ラベルの文字数 |
---|---|
磁気テープ | 0〜6 |
Files-11ディスク | 1〜12 |
ISO 9660ディスク | 1〜32 |
OpenVMSでは,ディスク・ボリューム・ラベルの最初の12文字は各ドメイン内で固有の名前でなければなりません。 たとえば,/GROUP修飾子を使用して同じグループの複数のメンバがマウントするディスクは, 固有のラベルを持たなければなりません。 しかし,別のドメインにマウントされるディスク( たとえば,/GROUP修飾子を使用してマウントされるディスクとプライベートにマウントされるディスク) は,ボリューム・ラベルが同じでもかまいません。
/SYSTEM修飾子または/CLUSTER修飾子を使用してISO 9660ボリュームをマウントするときに, ボリューム・ラベルの最初の12文字が固有のラベルでない場合には,/OVERRIDE=IDENTIFICATION 修飾子を使用して別のボリューム・ ラベルを指定しなければなりません。このオプションを選択した場合, デバイスに対するマウント・チェックは禁止されます。
さらに,ボリュームがボリューム・セットの一部であり,ボリューム・セット名の最初の12 文字がボリューム・ラベルの最初の12文字と同じである場合には, ロック・マネージャ・デッドロックが発生します。この問題を回避するには, ボリューム・ラベルを無効にするか(/OVERRIDE修飾子を使用して) ,またはボリューム・セット名を無効にしなければなりません(/BIND 修飾子を使用して)。
複数のボリューム・ラベルを指定する場合,ラベルをコンマまたはプラス記号で区切ります。 指定するすべてのボリュームは同一のボリューム・セットに属していなければならず, ボリューム番号の昇順で指定しなければなりません。
磁気テープ・ボリューム・セットをマウントする場合,指定した装置名の数とボリューム・ ラベルの数を等しくする必要はありません。テープの終わり(EOT) マークまで来ると,次のボリュームを指定した装置のいずれかにマウントする指示が出力されます。 この指示は,ユーザには出力されず, オペレータだけを対象としています。
ディスク・ボリューム・セットをマウントする場合,指定した各ボリューム・ ラベルは,リスト内で同じ位置にある装置名と対応していなければなりません。
/FOREIGNまたは/NOLABELの修飾子でボリュームをマウントする場合や, /OVERRIDE=IDENTIFICATIONを指定した場合,ボリューム・ラベル パラメータは不要です。これらの修飾子で論理名を指定するときは, ボリューム・ラベル パラメータに任意の英数字を入力します。
論理名を指定しない場合,個々のディスク・ドライブには,省略時の論理名DISK$ ボリューム・ラベル を設定し,ディスク・ボリューム・ セットのルート・ボリュームをマウントする装置には,省略時の論理名DISK$ ボリューム・セット名 を設定します。DISK$ボリューム・ ラベル やDISK$ボリューム・セット名 とは異なる論理名をマウント要求で指定すると,2 つの論理名が対象装置に対応づけられます。
磁気テープ・ドライブの論理名を指定しない場合,論理名TAPE$ボリューム・ ラベル がリスト内の最初の磁気テープ装置だけに設定されます。 この場合,省略時の論理ボリューム・セット名は設定されません。
/GROUPまたは/SYSTEMを指定しないかぎり,指定した論理名はプロセス論理名テーブルに格納されます。/GROUP を指定した場合はグループ論理名テーブルに格納され,/SYSTEM を指定した場合はシステム論理名テーブルに格納されます。
/CLUSTER修飾子を指定すると,クラスタ内の各ノードに対して論理名が設定されます。
分散ファイル・システム(DFS)アクセス・ポイントとしてボリュームに設定されている論理名は使用しないでください。 論理名と同じ名前でDFSアクセス・ ポイントを追加しようとすると,次のようにDFSは異常終了します。
$ SHOW LOG DISK$* (LNM$SYSTEM_TABLE) "DISK$TIVOLI_SYS" = "TIVOLI$DUA0:" $ MCR DFS$CONTROL DFS> ADD ACCESS DISK$TIVOLI_SYS TIVOLI$DUA0:[000000] %DNS-W-NONSNAME, Unknown namespace name specified
ボリュームの論理名がプロセス・プライベート・テーブルに格納されている場合, ボリュームをディスマウントしても名前は削除されません。
マウント動作が正常終了すると,DCLレベルに戻ります。異常終了した場合も, エラー・メッセージを出力してDCLレベルに戻ります。Ctrl/YまたはCtrl/C を押すと,動作はアボートされ,DCLプロンプトに戻ります。
MOUNTの出力先は,/COMMENT修飾子と/MESSAGE修飾子で指定できます。オペレータ補助を要する場合は,/COMMENT を使用して,オペレータ要求に対し必要な情報を指定します。/COMMENT テキスト文字列は,オペレータ・ログ・ ファイルとSYS$OUTPUTに送信されます。文字列は78文字以内です。
マウント要求メッセージを現在のSYS$OUTPUT装置に送るには,省略時の値である/MESSAGE 修飾子を使用します。オペレータ補助マウントで/NOMESSAGE を指定すると,メッセージはSYS$OUTPUTに送られません。ただし, オペレータ・ターミナルでメッセージの受信が許可されている場合は, オペレータ・ターミナルに送信されます。
MOUNTの修飾子の多くは,特殊な特権を必要とします。一部の修飾子では, 必要となる特権が,指定する修飾子キーワードによって異なります。 詳細については,それぞれの修飾子の説明を参照してください。次の表は, 特殊な特権を要するMOUNTの修飾子の一覧です。
修飾子 | キーワード | 必要な特権 |
---|---|---|
/ACCESSED | OPER | |
/CACHE= | [NO]EXTENT[=n] | OPER |
[NO]FILE_ID[=n] | OPER | |
[NO]QUOTA[=n] | OPER | |
/FOREIGN | VOLPRO[1] | |
/GROUP | GRPNAM | |
/MULTI_VOLUME | VOLPRO | |
/OVERRIDE= | ACCESSIBILITY | VOLPRO[1] |
EXPIRATION | VOLPRO[1] | |
LOCK | VOLPRO[1] | |
SHADOW | VOLPRO[1] | |
/OWNER_UIC= | uic | VOLPRO[1] |
/PROCESSOR= | UNIQUE | OPER |
SAME:device | OPER | |
file-spec | OPER とCMKRNL | |
/PROTECTION= | code | VOLPRO[1] |
/QUOTA | VOLPRO[1] | |
/SYSTEM | SYSNAM | |
/WINDOWS= | n | OPER |
[1]または,ユーザUICがボリュームUICと同じでなければならない。 |
この項では,Mountユーティリティの修飾子について,例を挙げて説明します。Mount ユーティリティには,サブコマンドはありません。
ODS1ボリュームで同時に使用する予定のディレクトリの概数を指定します。
/ACCESSED= n
/ACCESSEDを使用するには,ユーザ特権OPERが必要です。
$ MOUNT/ACCESSED=150 DBA1 WORKWORKラベルのボリュームをDBA1にマウントしています。ボリューム上のアクティブ・ ディレクトリ数として,150を指定しています。
マウント要求でエラーが発生したときに,オペレータまたはユーザによる作業を許可します。
/ASSIST /NOASSIST
オペレータ補助メッセージは,メッセージ受信が許可されているすべてのオペレータ・ ターミナルに送信されます。磁気テープ・マウント要求はTAPE とDEVICEのオペレータに送られ,ディスク・マウント要求はDISKとDEVICE のオペレータに送られます。つまり,ディスク装置をマウントするときにオペレータの補助が必要となった場合, メッセージはDISKオペレータに送信されます。 オペレータ・ターミナルの許可または禁止の詳細については, 『OpenVMS DCLディクショナリ』のREPLY コマンドの説明を参照してください。
マウント要求に対するオペレータの応答は,SYS$OUTPUTに書き込まれてユーザのターミナルに表示されるか, またはバッチ・ジョブ・ログに書き込まれます。
マウント補助要求の受信と応答が許可されているオペレータ・ターミナルがない場合, 該当するユーザにメッセージが表示されます。ボリュームを指定したドライブに装填すれば, オペレータからの応答は不要となります。 マウントをバッチ・ジョブで起動し,メッセージ受信が許可されているオペレータ・ ターミナルがない場合,マウントはアボートされます。 エラー・メッセージとユーザが行うべき処置については, 『OpenVMS System Messages and Recovery Procedures Reference Manual』を参照してください。
省略時の設定では,/ASSISTです。/NOASSISTで無効にできます。
$ MOUNT/NOASSIST DMA0: DOC WORK %MOUNT-I-MOUNTED, DOC mounted on _NODE$DMA0:DOCというラベルのボリュームRK07をマウントし,WORKという論理名を設定しています。/NOASSIST は,オペレータの介入が不要であることを指示しています。
MOUNTが磁気テープまたはISO 9660 CD-ROMに対して自動ボリューム切り替えとラベル付けを許可するのか, 禁止するのかを指定します。
/AUTOMATIC /NOAUTOMATIC
ボリューム・セットに複数の磁気テープ・ドライブを設定している場合, 磁気テープ補助制御プロセス(MTACP)は,ボリューム・セットに設定されているドライブの中で次に使用できるものを順次選択することによって, ボリュームを切り替えます。MTACPは,ボリューム・セットの次のリールが該当するドライブにロードされていると仮定します。
MTACPがボリューム・セットに書き込む場合,ラベルを作成し,ボリューム・ セット内の最初の磁気テープに設定されている保護と作成したラベルとを使用して, 磁気テープを初期化します。ボリューム・セットから読み込む場合, ラベルを出力し,次の磁気テープをこのラベルでマウントします。 誤った磁気テープがドライブにロードされている場合や磁気テープがロードされていない場合,MTACP は,正しい磁気テープをロードすることを指示するメッセージを, オペレータ・ターミナルに送信します。
MTACPが出力するラベルは,6文字のボリューム識別子フィールドに格納されます。 最初の4文字は,MOUNTコマンドで指定したラベルの最初の4文字です。4 文字未満の場合,4文字になるまでアンダスコアで埋められます。 第5,6文字は,ボリューム・セットにおける該当リールの相対ボリューム番号です。
/NOAUTOMATICを指定すると,テープの終わりで次のドライブに切り替える作業も, ボリューム・セットに追加する各リールにラベルを指定する作業も, オペレータが行います。
ISO 9660のもとでは,ボリューム・セットに対して入出力操作を実行するために, すべてのボリューム・セット・メンバをマウントする必要はありません。 省略時の設定では,入出力操作でマウントされていないボリューム・ セット・メンバにアクセスしようとしたとき,システムでマウントしたボリューム・ セットの場合はすべてのDISK CLASSオペレータに,また, プライベートにマウントしたボリューム・セットの場合はボリューム・ セットを所有しているプロセスに,オペレータ・メッセージが送信されます。 このメッセージでは,要求された入出力操作を実行するためにどのボリューム・ セット・メンバをマウントしなければならないかが指定されます。/NOAUTOMATIC を指定した場合には,マウントされていないボリューム・ セット・メンバに対して入出力操作を実行しようとすると, SS$_DEVNOTMOUNTエラー・メッセージが戻されます。
$ MOUNT/NOAUTOMATIC MTA0: ABCD,EFGHMOUNTコマンドで指定したラベルを第2ボリュームに使用することを指定しています。 第2ボリュームにまだラベルが設定されていない場合,オペレータがREPLY/INIT を使用してラベルを指定する必要があります。
1つ以上のディスク・ボリュームで構成されるボリューム・セットを作成します。 または,1つ以上のディスク・ボリュームを既存ボリューム・セットに追加します。
/BIND= ボリューム・セット名
ISO 9660ボリューム・セット名は1〜128文字の長さです。
OpenVMSでは,ボリューム・セット名は,最初の12文字が固有の名前でなければなりません。 さらに,ボリューム・セット名の最初の12文字がボリューム・ ラベルの最初の12文字と同じである場合には,ロック・マネージャ・ デッドロックが発生します。この問題を回避するには,ボリューム・ ラベルを無効にするか(/OVERRIDE修飾子を使用して),またはボリューム・ セット名を無効にしなければなりません(/BIND修飾子を使用して) 。
ボリューム・セットを作成すると,ラベル・リストにおける位置に基づいて, ボリューム・ラベル・リスト内のボリュームに相対ボリューム番号が設定されます。 ボリューム・セットで最初に指定したボリュームが,ルート・ ボリュームとなります。
ボリューム・セットにボリュームを追加した場合,最初に指定したボリューム・ ラベルがルート・ボリュームのラベルとなります。そうでない場合, ルート・ボリュームはすでに稼動しています。
ファイルとデータをすでに格納している複数のボリュームでボリューム・ セットを作成する場合,MOUNT/BINDコマンドを入力しても,ファイル・システムはエラー・ メッセージを出力しません。ただし,ディレクトリ構造は正しくバインドされていないので, これらのボリュームをボリューム・ セットとして使用することはできません。
/SYSTEM修飾子または/CLUSTER修飾子を使用してISO 9660ボリュームをマウントするときに, ボリューム・ラベルの最初の12文字が固有のラベルでない場合には,/BIND= ボリューム・セット名修飾子を使用して別の12文字のボリューム・ ラベルを指定しなければなりません。このオプションを選択した場合には, デバイスに対するマウント・チェックは禁止されます。
$ MOUNT/BIND=LIBRARY DMA0:,DMA1:,DMA2: BOOK1,BOOK2,BOOK3このコマンドは,LIBRARYというボリューム・セットを作成します。このボリューム・ セットは,装置DMA0,DMA1,DMA2に物理的にマウントされているBOOK1 ,BOOK2,BOOK3のラベルのボリュームで構成されています。
$ MOUNT/BIND=TEST3 DSA3011/SHADOW=($1$DUA402:,$1$DUA403:), DSA3012/SHADOW=($1$DUA404:,$1$DUA405:) TEST3011,TEST3012 TEST3このコマンドは論理名TEST3ボリューム・セットを作成します。ボリューム・ セットTEST3はシャドウであり,シャドウセット(TEST3011およびTEST3012) の各構成要素はそれ自身がボリューム・セットです。
磁気テープ・ボリュームの省略時のブロック・サイズを指定します。
/BLOCKSIZE= n
この種の磁気テープには,ブロック・サイズを指定する必要があります。 たとえば,RT-11磁気テープをマウントする場合は, /BLOCKSIZE=512と指定します。
この場合は,最も大きいブロックをブロック・サイズとして指定します。
$ MOUNT/FOREIGN/BLOCKSIZE=1000 MTA1:1,000バイトのブロック・サイズを指定しています。/FOREIGN修飾子でマウントする磁気テープの省略時の値は512 です。
ディスクに対し,システム作成時に設定したキャッシング制限を禁止または変更するかどうかを制御します。 テープ・コントローラが書き込みキャッシングをサポートしている場合,TAPE_DATA オプションを指定すると書き込みキャッシングが許可されます。
/CACHE= (キーワード[,...]) /NOCACHE
磁気テープをディスマウントしても,書き込みバッファは許可されたままとなります。 書き込みバッファを禁止するには,/NOCACHE修飾子でテープをマウントします。
テープが圧縮をサポートしている場合は,省略時に圧縮が行われ,キャッシングが有効になります。 圧縮をサポートするテープ記憶装置では,次のコマンドが有効です。
$ MOUNT TAPE_DATA/FOREIGN/MEDIA=NOCOMPACTION/NOCACHE
/CACHE修飾子を指定せず,/MEDIA_FORMAT=COMPACTION修飾子によってキャッシングが暗黙に示されない場合, 省略時の設定により,キャッシングは許可されます。
複数のオプションを指定する場合には,各オプションをコンマで区切り, リスト全体を括弧で囲みます。[NO]EXTENT,[NO]FILE_ID, LIMIT,[NO]QUOTAオプションはディスク・デバイスにだけ適用されます。TAPE_DATA オプションはテープ・デバイスにだけ適用されます。
/NOCACHE修飾子が有効であるのは,圧縮が許可されていない場合だけです。 圧縮が許可されている場合には(/MEDIA_FORMAT=COMPACTIONによって) ,省略時の設定により,キャッシングは許可されます。
ディスク・デバイスに/NOCACHEを指定すると,対象ボリュームのすべてのキャッシングが禁止されます。/NOCACHE 修飾子は, /CACHE=(NOEXTENT,NOFILE_ID,NOQUOTA,WRITETHROUGH)と同じです。
磁気テープ装置に/NOCACHEを指定すると,対象ボリュームに対し,テープ・ コントローラの書き込みキャッシュが禁止されます。これは,TAPE_ DATAオプションの省略時の設定です。
$ MOUNT/CACHE=(EXTENT=60,FILE_ID=60,QUOTA=20,WRITETHROUGH) - _$ DMA0: FILES WORK %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on _NODE$DMA0:FILESというラベルの装置RK07をマウントし,WORKという論理名を設定しています。/CACHE 修飾子により,60エントリの拡張キャッシュ,60エントリのファイル識別子キャッシュ,20 エントリのクォータ・キャッシュが許可されています。 ライトバック・キャッシングは禁止しています。
$ MOUNT/CACHE=TAPE_DATA MUA0: TAPE %MOUNT-I-MOUNTED, TAPE mounted on _NODE$MUA0:ボリュームTAPEを装置MUA0にマウントし,テープ・コントローラの書き込みキャッシュをMUA0 に対して許可しています。
ボリュームをローカル・ノードにマウントした後,またはボリュームがローカル・ ノード上の/SYSTEMにすでにマウントされている場合に,既存のOpenVMS Cluster 内のすべてのノードにボリュームをマウントすることを指定します。 つまり,ボリュームをクラスタ単位でマウントします。
/CLUSTER
クラスタ単位でマウントする場合,グループ・ボリュームではユーザ特権GRPNAM ,システム・ボリュームではユーザ特権SYSNAMが必要です。
OpenVMS Clusterに属さないシステムの場合,/CLUSTER修飾子の効果はありません。
$ MOUNT/CLUSTER DOPEY$DMA1: SNOWWHITE DWARFDISK %MOUNT-I-MOUNTED, SNOWWHITE mounted on _DOPEY$DMA1: $ SHOW DEVICE/FULL DWARFDISK: Disk $2$DMA1: (DOPEY), device type RK07, is online, mounted, file-oriented, device, shareable, served to cluster via MSCP Server, error logging is enabled. Error count 0 Operations completed 159 Owner process "" Owner UIC [928,49] Owner process ID 00000000 Dev Prot S:RWED,O:RWED,G:RW,W:R Reference count 1 Default buffer size 512 Total blocks 53790 Sectors per track 22 Total cylinders 815 Tracks per cylinder 3 Allocation class 2 Volume label "SNOWWHITE" Relative volume number 0 Cluster size 3 Transaction count 1 Free blocks 51720 Maximum files allowed 6723 Extend quantity 5 Mount count 7 Mount status System Cache name "_$255$DWARF1:XQPCACHE" Extent cache size 64 Maximum blocks in extent cache 5172 File ID cache size 64 Blocks currently in extent cache 0 Quota cache size 25 Maximum buffers in FCP cache 349 Volume status: ODS-2, subject to mount verification, file high-water marking, write-through caching enabled. Volume is also mounted on DOC, HAPPY, GRUMPY, SLEEPY, SNEEZY, BASHFUL.SNOWWHITEというボリュームをDOPEY$DMA1にマウントし,続けてボリュームをクラスタ単位でマウントしています。SHOW DEVICE/FULL コマンドは, ボリューム自体とボリュームをマウントした各ノードの情報を表示しています。
マウント動作でオペレータ補助が必要な場合に,オペレータ要求に追加情報を含めることを指定します。
/COMMENT= 文字列
$ MOUNT DYA1: TESTSYS/COMMENT="Volume in cabinet 6." %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device _DYA1: Volume in cabinet 6. %MOUNT-I-MOUNTED TESTSYS mounted on _DYA1: %MOUNT-I-OPRQSTDON, operator request canceled - mount completed successfullyTESTSYSというディスク・ボリュームをDYA1という装置にマウントするよう, オペレータに指示しています。/COMMENT修飾子によって,ボリュームの記憶位置をオペレータに通知しています。 オペレータがボリュームをDYA1 に装填すると,MOUNTは動作をリトライします。動作が終了すると, オペレータ要求は取り消されます。
$ MOUNT DYA1: TESTSYS/COMMENT="Volume in cabinet 6." %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device _DYA1: Volume in cabinet 6. %MOUNT-I-OPREPLY, This is a '/pending' response from the operator. 31-DEC-1998 10:27:38.15, request 2 pending by operator TTB6 %MOUNT-I-OPREPLY, This is a '/abort' response from the operator. 31-DEC-1998 10:29:59.34, request 2 aborted by operator TTB6 %MOUNT-F-OPRABORT, mount aborted by operator最初の例と同じですが,要求する装置が使用中であるため,オペレータがマウントをアボートしています。
$ MOUNT DYA0: TESTSYS/COMMENT="Volume in cabinet 6, once again with feeling." %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device _DYA0: Volume in cabinet 6, once again with feeling. %MOUNT-I-OPREPLY, Substitute DYA1: 31-DEC-1998 10:43:42.30, request 3 completed by operator TTB6 %MOUNT-I-MOUNTED, TESTSYS mounted on _DYA1:ボリュームTESTSYSを装置DYA0にマウントするよう,オペレータに指示しています。 要求する装置が使用中であるため,オペレータは装置DYA1にマウント先を変更しています。
指定されたディスク・デバイスでコピー操作を実行する前に,MOUNT を一時停止し,確認を要求します。この修飾子を使用できるのは, ボリューム・シャドウイング・オプションが用意されている場合だけです。 『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。
/CONFIRM 仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理デバイス名[:][,...]) /NOCONFIRM 仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理デバイス名[:][,...])
Allow FULL shadow copy on the above member(s)? [N]:
YまたはYESと応えると,マウント動作は自動的に続行し,フル・コピー動作が許可されます。N ,NO,<RETURN>,<CTRL/Z>と応えると,コピーが不要のボリュームも含め, 指定したボリュームをまったくマウントせずに, コマンドが終了します。これらの応答以外を入力すると,プロンプトが再び表示されます。
/CONFIRMは,/NOCOPYと似ています。シャドウ・セットを会話形式でマウントするには/CONFIRM ,サイト別スタートアップ・コマンド・プロシージャSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM では/NOCOPYを使用します。
$MOUNT/CONFIRM DSA0:/SHADOW=($200$DKA200:,$200$DKA300:,$200$DKA400:) X5OZCOPYデータを消去する前に,シャドウ・セットに含める装置の状態をチェックしています。 指定した装置を使用してシャドウ・セットを作成した後,フル・ コピー動作を実行してよいかどうかを尋ねています。YESと応えた結果, シャドウ・セットのマウントが実行されています。%MOUNT-F-SHDWCOPYREQ, shadow copy required Virtual Unit - DSA0 Volume Label - X5OZCOPY Member Volume Label Owner UIC $200$DKA200: (VIPER1) X5OZCOPY [SYSTEM] $200$DKA400: (VIPER1) X5OZCOPY [SYSTEM] Allow FULL shadow copy on the above member(s)? [N]:) Y%MOUNT-I-MOUNTED, X5OZCOPY mounted on _DSA0: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$200$DKA300: (VIPER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-SHDWMEMCOPY, _$200$DKA200: (VIPER1) added to the shadow set with a copy operation %MOUNT-I-SHDWMEMCOPY, _$200$DKA400: (VIPER1) added to the shadow set with a copy operation
VAXシステムにおいて,シャドウ・セットをマウントするときに指定された物理デバイスでのコピー操作を許可または禁止します。 この修飾子を使用できるのは, ボリューム・シャドウイング・オプションが用意されている場合だけです。 『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。
/COPY 仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理装置名[:][,...]) /NOCOPY 仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理装置名[:][,...])
省略時の修飾子は/COPYです。
/NOCOPY修飾子は/CONFIRMによく似ています。システムの固有のスタートアップ・ コマンド・プロシージャSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COMでシャドウ・ セットをマウントする場合は/NOCOPYを使用し,会話でマウントする場合は/CONFIRM を使用してください。
$ MOUNT/NOCOPY DSA2: /SHADOW=($1$DUA4:,$1$DUA6:,$1$DUA7:) - _$ SHADOWVOL DISK$SHADOWVOL %MOUNT-F-SHDWCOPYREQ, shadow copy required %MOUNT-I-SHDWMEMFAIL, DUA7: failed as a member of the shadow set %MOUNT-F-SHDWCOPYREQ, shadow copy requiredデータを消去する前に,シャドウ・セットに含める装置の状態を確認しています。 コピー動作を必要としない場合にかぎり,指定した装置を使用してシャドウ・ セットを作成することを指示しています。装置DUA7は,コピーしなければシャドウ・ セットのメンバとなれないので,マウントは実行されません。/COPY を指定してコマンドを再び起動すれば,必要なコピーを実行してシャドウ・ セットを作成できます。
ボリュームを初期化したときに指定した読み込みチェック・オプションと書き込みチェック・ オプションのいずれまたは両方を無効にします。
/DATA_CHECK [=(キーワード[,...])]
キーワードを指定せずに/DATA_CHECK修飾子を指定すると,/DATA_ CHECK=WRITEが使用されます。
$ MOUNT/DATA_CHECK=READ CLEMENS$DBA2: SAM BOOKSAMというラベルのボリュームをCLEMENS$DBA2にマウントし,BOOKという論理名を設定しています。 以前に指定されたINITIALIZE/DATA_ CHECK=WRITEを/DATA_CHECK=READ修飾子が無効にしているので,BOOK に対する以降の読み込み動作はチェックされます。
磁気テープに書き込む密度を指定します。この修飾子は,/FOREIGN修飾子付きでテープをマウントするときに限って有効です。 テープの密度を変更する場合, テープに対する最初の操作は書き込みである必要があります。
/DENSITY=キーワード
テープに対してサポートする密度を次の表に示します。
キーワード | 意味 |
---|---|
DEFAULT | 省略時の密度 |
800 | NRZI 800 BPI (インチ当たりビット数) |
1600 | PE 1600 BPI |
6250 | GRC 6250 BPI |
3480 | IBM 3480 HPC 39872 BPI |
3490E | IBM 3480圧縮形式 |
833 | DLT TK50: 833 BPI |
TK50 | DLT TK50: 833 BPI |
TK70 | DLT TK70: 1250 BPI |
6250 | RV80 6250 BPIに相当するもの |
注意: OpenVMSの7.2よりも前のTMSCP /TUDRIVERコードでは,上記のリストにあるシンボルだけが解釈されます。 この表の後に示すシンボルは,OpenVMS Alphaシステムだけでサポートされます。 | |
TK85 | DLT Tx85: 10625 BPI-Cmpt III |
TK86 | DLT Tx86: 10626 BPI-Cmpt III |
TK87 | DLT Tx87: 62500 BPI-Cmpt III |
TK88 | DLT Tx88: (Quantum 4000)- Cmpt IV |
TK89 | DLT Tx89: (Quantum 7000)-Cmpt IV |
QIC | QICドライブは,すべてドライブ設定専用 |
8200 | Exa-Byte 8200 |
8500 | Exa-Byte 8500 |
DDS1 | Digital Data Storage 1-2G |
DDS2 | Digital Data Storage 2-4G |
DDS3 | Digital Data Storage 3-8- 10G |
DDS4 | Digital Data Storage 4 |
AIT1 | Sony Advanced Intelligent Tapes |
テープの密度は,そのテープがテープの開始(BOT)位置にある場合にだけ変更できます。 記録済のテープの密度を変更する場合,最初の操作は書き込みにする必要があります。 テープに対する最初の操作が読み込みである場合,/DENSITY 修飾子でどのような密度を指定しても,磁気テープは,テープが記録された最初のレコードにある密度に設定されます。
$ MOUNT/FOREIGN/DENSITY=TK87 MFA0: TAPEこのコマンドは,テープをMFAO:ドライブに/FOREIGNでマウントし,論理名TAPE を割り当てます。/DENSITY修飾子は,このテープがTK87で書き込まれることを指定しています。
ディスク・ファイルを拡張するブロック数を指定します。コマンドやプログラムで別の指定を行う場合以外に適用されます。
/EXTENSION= n
$ MOUNT/EXTENSION=64 DBA0: DOC WORKDOCというラベルのボリュームをDBA0にマウントし,WORKという論理名を設定しています。WORK 上のファイルの省略時の拡張ブロック数64を指定しています。
OpenVMSオペレーティング・システムで使用している標準形式とは異なる形式のボリュームであることを示します。
/FOREIGN
/FOREIGN修飾子でボリュームをマウントすることにより,ボリューム読み込みプログラムは, ボリュームのラベルを処理できるようになります。 OpenVMSオペレーティング・システムには,ボリュームを処理するための補助制御プロセス(ACP) が用意されていません。
DOS-1とRT-11のボリュームは,/FOREIGN修飾子でマウントし, Exchangeユーティリティ(EXCHANGE)で処理する必要があります。『OpenVMS Exchange Utility Manual』を参照してください。
フォーリン・ボリュームの省略時の保護は,システムと所有者の場合はRWLP ( 読み込み,書き込み,論理入出力,物理入出力),グループと一般の場合はアクセスなしです。/GROUP も指定した場合,グループ・メンバにもRWLP アクセスが許可されます。/SYSTEMまたは/SHAREを指定すると,グループと一般の両方にRWLP アクセスが許可されます。/GROUP,/SYSTEM, /SHAREによって省略時の保護が変更されることはありません。
現在の形式がFiles-11であるボリュームを/FOREIGN修飾子でマウントするには, ユーザ特権VOLPROを持っているか,またはボリュームのUICと同じUIC を持っている必要があります。
/FOREIGN修飾子は次の修飾子と互換性がありません。
/ACCESSED,/AUTOMATIC,/BIND,/CACHE,/[NO]CONFIRM,[NO]COPY, /EXTENSION,/HDR3,/INITIALIZE,/LABEL,/PROCESSOR,/QUOTA, /REBUILD,/SHADOW,/OVERRIDE=EXPIRATION,/WINDOWS
$ MOUNT/FOREIGN MTA1: ABCD TAPEフォーリン磁気テープをMTA1というドライブにマウントしています。
$ MOUNT/FOREIGN DMA2: SAVEDISKRK07という装置をフォーリン・ボリュームとしてDMA2にマウントし, SAVEDISKという論理名を設定しています。SAVEDISKは,ファイル構造ではないボリュームとして, 順編成ディスクのBACKUPセーブ処理に使用できます。
ユーザがMOUNTコマンドを入力したときに,このユーザと同じグループ番号を持つ他のユーザがボリュームを利用できるようにします。
/GROUP
別のグループが所有者であるボリュームの場合,その保護設定値によってはアクセスが拒否されることがあります。
ISO 9660ボリューム・セットに対して/GROUP修飾子を使用することはできません。
/GROUP修飾子は/OVERRIDE=IDENTIFICATION,/SHARE,/SYSTEM修飾子と互換性がありません。
$ MOUNT/GROUP DB1:, DB2:, DB3: PAYVOL1,PAYVOL2,PAYVOL3 PAYPAYVOL1,PAYVOL2,PAYVOL3というラベルのボリュームで構成されるボリューム・ セットをマウントし,グループ全体で利用できるようにしています。PAY という論理名が,このセットに設定されており,ユーザは,この論理名PAY でこれらのボリューム上のファイルにアクセスできます。
$ MOUNT/GROUP/BIND=MASTER_PAY DB4: PAYVOL4PAYVOL4というラベルのボリュームをMASTER_PAYという既存ボリューム・ セットに追加しています。このボリューム・セットのルート・ボリュームは, コマンド入力時に稼動中でなければなりません。
ANSI標準ヘッダ・ラベル3を磁気テープ・ボリュームに書き込むかどうかを制御します。
/HDR3 /NOHDR3
$ INITIALIZE MTA0: ABCD $ MOUNT/NOHDR3 MTA0: ABCDINITIALIZEコマンドとMOUNTコマンドが,ANSI形式の磁気テープを処理可能状態にしています。/NOHDR3 修飾子により,HDR3ラベルを書き込まないことを指定しています。 したがってこの磁気テープは,処理系に依存するラベルを正しく処理しないシステムに移植できます。
VAXシステムにおいて,以前のシャドウ・セットを,シャドウ・セットが破壊される前の状態に自動的に復元します。 この修飾子を使用できるのは, ボリューム・シャドウイング・オプションが用意されている場合だけです。 『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。
/INCLUDE仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理デバイス名[:][,...]) /NOINCLUDE仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理デバイス名[:][,...])
オリジナル・シャドウ・セット内の1つ以上のディスク装置を,/SHADOW 修飾子で指定する必要もあります。標準装置命名形式$割り当てクラス$ddcu[:] を使用してください。1つの装置だけを指定する場合は,括弧で囲みません。
/INCLUDE修飾子はコマンド行のどこに指定してもかまいません。
省略時の修飾子は/NOINCLUDEです。
$ MOUNT/INCLUDE DSA0: /SHADOW=($1$DUA10:,$1$DUA11:) SHADOWVOL %MOUNT-I-MOUNTED, SHADOWVOL mounted on DSA0: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$1$DUA10: (MEMBER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-SHDWMEMCOPY, _$1$DUA11: (MEMBER2) added to the shadow set with a copy operationシャドウ・セットを作成しています。マウント対象のシャドウ・セット・ メンバは,ソフトウェアが自動的に決定します。/SHADOW修飾子により,2 つのシャドウ・セット・メンバが正しくコピーされます。$1$DUA10の方が新しいボリュームなので,$1$DUA10 が$1$DUA11にコピーされます。
シャドウ・セットが正しくディスマウントされ,まだ処理されていない書き込み要求が残されていない場合は, シャドウ・セット・デバイスに矛盾がないため, そのまま追加でき,コピー操作やマージ操作は必要ありません。 未処理の書き込み要求がある場合には,Volume Shadowing for OpenVMSはコピー操作またはマージ操作を自動的に実行します。
磁気テープ・ボリューム・セットにボリュームを追加する場合,ボリュームへの書き込みを行う前に初期化することを指定します。
/INITIALIZE=CONTINUATION
$ MOUNT/INITIALIZE=CONTINUATION MTA0: ABCD/INITIALIZE=CONTINUATION修飾子が,MOUNTコマンド独自の継続ラベルを設定することを指示しています。 オペレータがREPLY/BLANK=nと入力すれば, オリジナル・ラベルをもとにシステムがラベルを設定します。 ABCD02,ABCD03というように,MOUNTコマンドで指定したラベルに,適宜番号が追加されます。
OpenVMSオペレーティング・システムで使用している標準形式のボリュームであることを指示します。 つまり,磁気テープ・ボリュームの場合はANSI 標準形式,ディスク・ボリュームの場合はFiles-11形式です。
/LABEL /NOLABEL
/NOLABELは,/FOREIGNと同じです。
$ MOUNT/LABEL MFA1: TAPEANSI磁気テープをMFA1にマウントし,TAPEという論理名を設定しています。
ISO 9660 (またはHigh Sierra)形式であるものとして,ボリュームをマウントします。
/MEDIA_FORMAT=CDROM
省略時の設定では,MountユーティリティはFiles-11 ODS-2 形式でCD-ROMを読み込もうとします。この修飾子を指定した場合には,Mount ユーティリティはFiles-11 ODS-2形式のマウントを実行しません。
CD-ROM の一部をFiles-11 ODS-2形式で記録し, 別の部分をISO 9660形式で記録することが可能であるため,この修飾子を使用すれば,CD-ROM のマウントを指定できます(ISO 9660またはHigh Sierra)。
データ圧縮をサポートするテープ・ドライブにおけるデータ圧縮とデータ・ レコード・ブロッキングを許可し,制御します。
/MEDIA_FORMAT=[NO]COMPACTION
レコードは,圧縮してブロッキングすることも,圧縮をサポートしないテープ・ ドライブで記録する場合と同じように記録することもできます。圧縮をサポートするテープ・ ドライブに圧縮または非圧縮を指定すると,1 本のテープ全体にその指定が適用されます。
/MEDIA_FORMAT=[NO]COMPACTION修飾子は/DENSITY修飾子と互換性がありません。
Files-11テープにデータ圧縮を許可すると,キャッシングも自動的に許可されます。
/MEDIA_FORMAT=[NO]COMPACTION 修飾子は,Files-11 テープに対しては効果がありません。Files-11テープには, テープ初期化時に設定した状態が適用されます。
$ MOUNT/FOREIGN/MEDIA_FORMAT=COMPACTION MUA0: BOOKSテープをフォーリン・マウントしてデータ圧縮とレコード・ブロッキングを許可し,BOOKS という論理名を設定しています。
$ INIT/MEDIA_FORMAT=NOCOMPACTION MUA0: BOOKS $ MOUNT/MEDIA_FORMAT=COMPACTION MUA0: BOOKSラベルBOOKSのテープをFiles-11マウントし,データ圧縮とレコード・ ブロッキングを許可しています。初期化時に圧縮が禁止されているので,/MEDIA_FORMAT=COMPACTION の効果はありません。
マウント要求メッセージを,現在のSYS$OUTPUT装置に送信します。
/MESSAGE /NOMESSAGE
省略時の設定では,/MESSAGEです。
$ MOUNT/NOMESSAGE DLA0: SLIP DISCSLIPというラベルの装置RL02をドライブDLA0にマウントし,DISCという論理名を設定しています。/NOMESSAGE 修飾子により,マウント要求メッセージをユーザ・ ターミナルに同報通信することが禁止されています。
装置がマウント・チェックの対象であることを指定します。
/MOUNT_VERIFICATION /NOMOUNT_VERIFICATION
省略時の設定は/MOUNT_VERIFICATIONです。
$ MOUNT/CACHE=(NOEXTENT,NOFILE_ID,NOQUOTA,WRITETHROUGH) - _$ /NOMOUNT_VERIFICATION DMA0: FILES WORK %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on _NODE$DMA0:FILESというラベルの装置RK06またはRK07をマウントし,WORKという論理名を設定しています。/CACHE 修飾子により,拡張キャッシング,ファイル識別子キャッシング, クォータ・キャッシング,ライトバック・キャッシングが禁止され,/NOMOUNT_VERIFICATION 修飾子により,マウント・チェックが禁止されています。
フォーリン磁気テープ・ボリュームやラベルなし磁気テープ・ボリュームに対し, ボリューム・アクセス・チェックを無効とするかどうかを制御します。/MULTI_VOLUME は,MOUNTが解釈できるラベルがないボリュームのアクセス・ チェックを無効にします。バージョン5.0のOpenVMS VAXより前に開発され, 個々のリールのマウントとディスマウントを行わないまま,フォーリン・ マウントされたマルチ・ボリュームのテープ・セットを処理するソフトウェアを使用している場合, 最初のボリュームを/MULTI_VOLUME 修飾子でマウントする必要があるかもしれません。
/MULTI_VOLUME /NOMULTI_VOLUME
省略時の設定では,すべてのテープ・ボリュームに対してOpenVMSのMount ユーティリティのアクセス・チェックが行われます。バージョン5.0のVMS より前に開発されたサード・パーティ製のユーティリティやユーザが作成したユーティリティの中には, フォーリン・テープ・セット内の最初のテープだけをマウントするものがあります。 新しいバージョンのOpenVMS との互換性をとるには,セット内の各リールについて$MOUNTと$DISMOUのシステム・ サービスを明示的に呼び出すよう,これらのユーティリティを変更します。 これらのユーティリティで使用する磁気テープ・セットを/MULTI_VOLUME 修飾子でマウントする方法もあります。
/MULTI_VOLUME修飾子は/FOREIGN修飾子と併用する必要があります。また, ユーザ特権VOLPROが必要です。省略時の設定では,/NOMULTI_VOLUME です。
$ MOUNT/FOREIGN/MULTI_VOLUME MUA0:テープ・ボリューム・セットをマウントしています。最初のボリュームにアクセス・ チェックを行いますが,第2以降のリールに対しては,チェックを行わずに処理を進めます。
MOUNTコマンドによる1つまたは複数の保護チェックを禁止します。
/OVERRIDE =(キーワード[,...])
/FOREIGN修飾子と/OVERRIDE=(ACCESSIBILITY, EXPIRATION)を指定するには, ユーザ特権OPERとVOLPROが必要です。これらの特権がない場合,磁気テープは読み込まれません。
ASCII空白文字以外のすべての文字をこのキーワードで無効にしてください。
キーワードACCESSIBILITYを使用するには,ユーザ特権VOLPROを持っているか, またはボリュームの所有者でなければなりません。
/OVERRIDE=IDENTIFICATION修飾子は/GROUPおよび/SYSTEM修飾子と互換性がありません。
この修飾子でボリュームをマウントすると,ボリューム・シャドウイング作成番号が消去されます。 シャドウ・セット内のボリュームを再マウントしようとすると, 関連しないボリュームであるとみなされ,現在のシャドウ・ セット・メンバの中の1つがフル・コピーされます。
$ MOUNT/OVERRIDE=IDENTIFICATION MFA0:ボリューム識別フィールドを無効にし,MFA0上の磁気テープをラベル指定なしでマウントしています。
ボリュームをマウントするときに,ボリュームの所有権を指定したUICに対して設定し, ボリュームに記録されている所有権を無効にすることを指示します。/FOREIGN 所有権でボリュームをマウントする場合は,現在の使用中UIC 以外の所有者UICを要求します。
/OWNER_UIC= ユーザ識別コード
UIC指定は,大括弧で囲みます。グループ番号は,0〜37776の8進値です。 メンバ番号は,0〜177776の8進値です。
Files-11ボリュームに対して/OWNER_UIC修飾子を使用するには,ユーザ特権VOLPRO を持っているか,またはボリュームのUICと同じUICを持っている必要があります。
$ MOUNT/OWNER_UIC=[016,360] DRA3: WORKWORKというラベルのディスク装置をDRA3にマウントし,所有者UIC [016,360]を設定しています。
磁気テープとFiles-11構造レベル1ディスクの場合に,補助制御プロセス(ACP) をボリューム処理に使用することを指定します。/PROCESSOR修飾子により,ACP を装置と対応づける省略時の方式を無効にします。
Files-11構造レベル2および5のディスクの場合は,ブロック・キャッシュの割り当てを制御します。
/PROCESSOR= キーワード
Files-11構造レベル2および5のディスクの場合は,独立したブロック・キャッシュを割り当てます。
Files-11構造レベル2および5のディスクの場合は,指定した装置に割り当てられているブロック・ キャッシュを取り外します。
このキーワードを使用するためには,CMKRNLとOPERの特権が必要です。
/PROCESSOR修飾子を使用するには,オペレータ・ユーザ特権OPERが必要です。
$ MOUNT/PROCESSOR=SAME:MTA1: MFA0:現在MTA1に設定されているACPプロセスを使用してMFA0に磁気テープをマウントしています。
ボリュームに設定する保護コードを指定します。
/PROTECTION= キーワード
保護コードを指定しない場合,初期化時にボリュームに設定された保護が使用されます。
/FOREIGN修飾子を指定した場合,実行(E)アクセス権または作成(C)アクセス権と削除(D) アクセス権は,論理入出力(L)の場合と物理入出力(P)の場合で同義です。 しかし,物理入出力(P)と論理入出力(L)のどちらか一方または両方のアクセス・ コードを指定すれば,複数のユーザ・カテゴリが実行できる入出力操作を制限できます。
Files-11ボリュームに対して/PROTECTION修飾子を使用するには,ユーザ特権VOLPRO を持っているか,ボリュームのUICと同じUICを持っている必要があります。
$ MOUNT/PROTECTION=(SYSTEM:RWE,O:RWED,G:RE,W:R) DBA1: WORKDISKWORKDISKというラベルの装置をDBA1にマウントし,保護コードを設定しています。 このボリュームへのアクセスは,SYSTEMユーザの場合READ, WRITE,CREATE,OWNERの場合READ,WRITE,CREATE,DELETE,GROUPユーザの場合READ ,CREATE,WORLDカテゴリの場合READだけです。
指定したディスク・ボリュームにクォータを実施するかどうかを制御します。
/QUOTA /NOQUOTA
$ MOUNT/OWNER_UIC=[016,360]/NOQUOTA DRA3: WORKDRA3にマウントされている,WORKというラベルのディスク・ボリュームに対し, 所有者UIC [016,360]を設定し,クォータを実施しないことを指定しています。
ディスク・ボリュームに対し,リビルド動作を行うかどうかを制御します。
/REBUILD /NOREBUILD
ボリューム上のファイル数によっては,リビルドにかなりの時間がかかります。 クォータを使用している場合のファイル所有者の数も,リビルドにかかる時間に影響します。
ボリュームをディスマウントする前に許可されていたキャッシュとしては, 次が考えられます。
割り当て済み空き空間やファイル番号のキャッシングが許可されていた場合, 最も多くのファイルがボリュームに存在したときのファイル数にリビルド時間が比例します。 ディスク・クォータ・キャッシングが許可されていた場合, ディスク・クォータ・ファイルのエントリ数の二乗に比例する時間がかかると思われます。
いずれのキャッシングも許可されていなかった場合,リビルドは不要であるため実行されません。
/NOREBUILD修飾子を使用すると,ただちに装置をアクティブ状態に戻せます。 リビルドを改めて実行する場合は,DCLのSET VOLUME/REBUILDコマンドを使用します。 『OpenVMS DCLディクショナリ』を参照してください。
システム・ディスクのリビルド方法については,『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。
$ MOUNT/REBUILD NODE$DBA2: WORKDISK %MOUNT-I-MOUNTED, WORKDISK mounted on _NODE$DBA2: %MOUNT-I-REBUILD, volume was improperly dismounted; rebuild in progressWORKDISKというボリュームがNODE$DBA2にマウントされています。このボリュームは正しくディスマウントされておらず, また/REBUILD修飾子が指定されているので, メッセージが出力され,ボリュームがリビルドされます。
$ MOUNT/NOREBUILD NODE$DBA2: WORKDISK %MOUNT-I-MOUNTED, WORKDISK mounted on _NODE$DBA2: %MOUNT-I-REBLDREQD, rebuild not performed; some free space unavailable; diskquota usage staleボリュームWORKDISKが正しくディスマウントされていませんが, /NOREBUILD修飾子が指定されているので,リビルドは実行されません。ただし, リビルドが必要であることを示すメッセージが表示され,WORKDISK をこのままの状態で使用可能にしようとしています。DCLのSET VOLUME /REBUILDコマンドを使用すれば,リビルドを行えます。
磁気テープ・ボリュームの各レコードに格納する文字数を指定します。
/RECORDSIZE= n
RT-11などHDR2ラベルのない磁気テープをマウントする場合,/RECORDSIZE 修飾子を使用して,省略時の最大レコード・サイズを指定します。
$ MOUNT/FOREIGN/BLOCKSIZE=512/RECORDSIZE=512 MTA0:省略時のブロック・サイズと省略時のレコード・サイズが512文字の磁気テープをMTA0 にマウントしています。
3つの物理デバイスを1つのシャドウ・セットに結合します。シャドウ・ セットは,コマンドに指定した仮想ユニット名によって指定されます。 この修飾子を使用できるのは,ボリューム・シャドウイング・ オプションが用意されている場合だけです。『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。
仮想ユニット名[:] /SHADOW=(物理デバイス名[:][,...])
仮想ユニット名の形式はDSAnです。nは0〜9999の範囲の固有の数字です。 physical-device-nameに対しては, 標準的なデバイス名形式$allocation-class$ddcu[:]を使用してください。
$ MOUNT DSA0: /SHADOW=($1$DUA10:,$1$DUA11:) SHADOWVOL %MOUNT-I-MOUNTED, SHADOWVOL mounted on DSA0: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$1$DUA10: (MEMBER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-SHDWMEMCOPY, _$1$DUA11: (MEMBER2) added to the shadow set with a copy operationシャドウ・セットを作成しています。2つのシャドウ・セット・メンバのコピー動作は, ソフトウェアが自動的に正しく決定します。$1$DUA10は現在のボリュームなので,$1$DUA10 が$1$DUA11にコピーされます。
$ MOUNT/BIND=TEST3013 DSA3011/SHADOW=($1$DUA402:,$1$DUA403:), DSA3012/SHADOW=($1$DUA404:,$1$DUA405:) TEST3011,TEST3012 TEST3013このコマンドは論理名TEST3013ボリューム・セットを作成します。ボリューム・ セットTEST3013はシャドウであり,シャドウセット(TEST3011およびTEST3012) の各構成要素はそれぞれボリュームセットです。
ディスク・ボリュームが共用可能であることを指定します。
/SHARE /NOSHARE
省略時の設定では,ボリュームは共用可能ではなく,マウント先の装置が割り当てられます。
以前に割り当てていた装置に/SHARE修飾子を指定した場合,この他のユーザがアクセスできるようにするため, この装置の割り当てが解除されます。
/SHARE修飾子は/GROUPおよび/SYSTEM修飾子とは互換性がありません。
$ MOUNT/NOMESSAGE/SHARE DLA0: SLIP DISCラベルSLIPの装置をDLA0にマウントし,MOUNTメッセージの同報通信を禁止し, 共用可能ボリュームであることを指定し,論理名DISCを指定しています。
保護されたサブシステムを許可します。
/SUBSYSTEM /NOSUBSYSTEM
$ MOUNT/NOMESSAGE/SUBSYSTEM DUA1: SLIP SACHこのコマンドでは,マウント・メッセージを禁止した状態でDUA1にSLIP というラベルのボリュームをマウントします。ボリューム上のサブシステムをアクセスできます。MOUNT はまた,論理名としてSACHも割り当てます。
ボリュームを公用ボリュームにします。つまり,UICに基づくボリューム保護によってアクセスが許可されているかぎり, システムのすべてのユーザがボリュームを利用できるようにします。
/SYSTEM
/SYSTEM修飾子でボリュームをOpenVMS Clusterにマウントする場合,クラスタ単位でマウントしない場合でも, クラスタ単位で一意であるボリューム・ ラベルを使用する必要があります。
/SYSTEM修飾子は/GROUP,/OVERRIDE=IDENTIFICATION,/SHARE修飾子とは互換性がありません。
$ MOUNT/NOMESSAGE/SYSTEM DUA1: SLIP SACHSLIPというラベルのボリュームをDUA1にマウントし,マウント・メッセージを禁止しています。 このボリュームは,システム単位で利用できます。 SACHという論理名も設定しています。
$ MOUNT/SYSTEM/BIND=MASTER_PAY - _$ DB1:,DB2:,DB3: PAYVOL1,PAYVOL2,PAYVOL3PAYVOL1,PAYVOL2,PAYVOL3のラベルを持つ初期化済みボリュームで構成されるボリューム・ セットMASTER_PAYを作成しています。これらのボリュームは, それぞれDB1,DB2,DB3という装置に物理的にマウントされています。PAYVOL1 は,このセットのルート・ボリュームです。
すべてのユーザが利用できるようにするため,システム・ボリュームとしてマウントされています。
コード化グラフィック文字セットを選択するためのエスケープ・シーケンスを指定します。 これは補助ボリューム記述子(SVD)の1つでISO 9660ボリュームをマウントするときに必要となります。
/UCS_SEQUENCE=escape_sequence
ISO 9660ボリュームは,グラフィック文字セットを指定するSVDを含んでいることがあります。 このグラフィック文字は,マウント時に選択された場合, ボリュームのディレクトリとファイル名を表示するときの省略時の文字として使用されます。
/UCS_SEQUENCE修飾子は,コード化グラフィック文字セットを選択するためのエスケープ・ シーケンスを定義します。
すべてのISO 9660ボリュームは,文字セットとしてASCII (ISO 646-IRV) を使用する主ボリューム記述子(PVD)を含んでいます。ISO 9660とOpenVMS のファイル名規則は,どちらも,ボリュームのディレクトリとファイル名を表示するときに, 同じASCII文字のサブセットを使用します。
レコード形式が指定されていないISO 9660メディアのレコードに対して使用する省略時のファイル属性を設定します。
/UNDEFINED_FAT=レコード形式:[レコード属性:][レコード・サイズ]
/UNDEFINED_FAT修飾子は/MEDIA_FORMAT=CDROM修飾子と組み合わせて使用しなければなりません。 この修飾子はすべての未定義ファイル・ タイプを一時的に無効にし,次に示すように,選択可能なレコード属性と選択可能なレコード・ サイズを持つ選択可能なレコード形式に変更します。
{ FIXED:レコード属性[, . . . ]:レコード・サイズ }
{ VARIABLE:レコード属性[, . . . ] }
レコード形式 { STREAM:レコード・サイズ }
{ STREAM_LF:レコード・サイズ }
{ STREAM_CR:レコード・サイズ }
{ LSB_VARIABLE:レコード属性[, . . . ] }
{ NONE - None }
{ CR - Carriage_return }
レコード属性 { FTN - Fortran }
{ PRN - Print }
{ NOBKS - No-Block-Span }
レコード・サイズ { 1〜32767 }
$ MOUNT/MEDIA_FORMAT=CDROM/UNDEFINED_FAT=(FIXED:CR:80) DBA1: OFFENS STRATこの例では,OFFENSというラベルのボリュームがDBA1にマウントされ,ボリュームのすべてのファイルは固定長, キャリッジ・リターン付き,80バイトの長さのレコードとして定義されます。MOUNT はまた,STRATという論理名も割り当てます。
MOUNTコマンドで指定したディスク・ボリュームまたは磁気テープ・ボリュームを, ディスマウント時にアンロードするかどうかを制御します。省略時の設定では,/UNLOAD です。
/UNLOAD /NOUNLOAD
$ MOUNT/NOUNLOAD DBA1: OFFENS STRATOFFENSというラベルのボリュームを/NOUNLOAD修飾子を使用してDBA1にマウントしています。 この結果,このボリュームは,物理的にアンロードせずにディスマウントできます。STRAT という論理名も設定しています。
ファイル・ウィンドウに対して割り当てるマッピング・ポインタの数を指定します。
/WINDOWS= n
/WINDOWS修飾子を使用するには,オペレータ・ユーザ特権OPERが必要です。
$ MOUNT/SYSTEM/WINDOWS=25 DBA2: GONWITH THE_WINDOWDBA2上のGONWITHというラベルのボリュームをシステム単位で使用可能とし,THE_WINDOW という論理名を設定しています。/WINDOWS修飾子に25が指定されているので, 省略時のマッピング・ポインタ数は無効となっています。
ボリュームが書き込み可能であるかどうかを制御します。
/WRITE /NOWRITE
$ MOUNT/CLUSTER/NOWRITE NODE$DBA1: BOOKSBOOKSというラベルのボリュームをNODE$DBA1にマウントし,OpenVMS Cluster内の各ノードにも次々とマウントしています。/NOWRITE修飾子により, 読み込み専用アクセス権が設定されます。
オペレータ補助がある場合とない場合のMountユーティリティの使用例を, 次に示します。
例1,2では,オペレータ補助が不要であり,ボリュームがドライブに格納されていることを仮定しています。 例3〜6は,オペレータ補助を伴うマウントです。 例7,8では,ISO 9660 CD-ROMボリュームをマウントしています。 例9では,ボリュームのサブシステムをアクセス可能にしており, 例10では,シャドウ・セットをマウントしています。
$ MOUNT MTA0: MATH06 STAT_TAPE %MOUNT-I-MOUNTED, MATH06 mounted on _MTA0: $ COPY ST061178.DAT STAT_TAPE:ボリューム・ラベルがMATH06の磁気テープをMOUNTコマンドが装置MTA0にマウントし,STAT_TAPE という論理名を設定します。
次に,COPYコマンドがST061178.DATというディスク・ファイルを磁気テープにコピーします。
$ ALLOCATE DM: %DCL-I-ALLOC, _DMB2: allocated $ MOUNT DMB2: TEST_FILES %MOUNT-I-MOUNTED, TEST_FILES mounted on _DMB2:RK06/RK07という使用可能な装置をALLOCATEコマンドが要求します。 ALLOCATEコマンドの結果が出力された後,割り当てられた装置に物理ボリュームを格納します。 次に,MOUNTコマンドがボリュームをマウントします。
$ MOUNT DM: TEST_FILES %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TEST_FILES in device _DMB2: %MOUNT-I-MOUNTED, TEST_FILES mounted on _DMB2:結果は,上記の例と同じです。TEST_FILESというラベルのボリュームに使用する装置として, 使用可能なRK06/RK07をMOUNTコマンドが要求します。 MOUNTが出力した装置にボリュームを物理的にマウントすると,マウント動作が終了します。 装置は,MOUNTが自動的に割り当てます。
$ MOUNT DYA1: TESTSYS %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device DYA1: <CTRL/Y> $ EXIT %MOUNT-I-OPRQSTCAN, operator request canceledTESTSYSというボリュームを装置DYA1にマウントすることを,MOUNTコマンドがオペレータに指示します。 ここでは,Ctrl/Yを押してマウントを取り消しています。 マウント要求を実際に取り消す前にイメージを終了する必要があるので,EXIT コマンドでイメージを終了しています。ただし,コマンド・ インタプリタ内で実行されないすべてのコマンドは,現在のイメージを終了します。
$ MOUNT DYA1: TESTSYS %MOUNT-I-OPRQST, Device _DYA1: is not available for mounting. %MOUNT-I-OPRQSTCAN, operator request canceled %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device _DYA1: %MOUNT-I-MOUNTED, TESTSYS mounted on _DYA1: %MOUNT-I-OPRQSTDON, operator request canceled - mount completed successfullyボリュームTESTSYSを装置DYA1にマウントすることを,MOUNTコマンドがオペレータに指示します。DYA1 は別のユーザに割り当てられているので,マウントできません。 この場合,装置が使用可能となるのを待つか,別の装置に変更するか, マウントをアボートします。ここでは,オペレータ補助マウントのままで, 装置を使用しているプロセスが装置を割り当て解除することを待っています。 装置は使用可能であってもボリュームがマウントされていないので, 最初のマウント要求が取り消され,TESTSYSのマウント要求を改めて起動します。 オペレータがドライブにボリュームを装填した後,MOUNT はマウントをリトライします。マウントが終了すると,要求は取り消されます。
$ MOUNT DYA1: TESTSYS/COMMENT="Is there an operator around?" %MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume TESTSYS in device _DYA1: Is there an operator around? %MOUNT-I-NOOPR, no operator available to service request . . . %MOUNT-I-MOUNTED, TESTSYS mounted on _DYA1: %MOUNT-I-OPRQSTDON, operator request canceled - mount completed successfullyボリュームTESTSYSを装置DYA1にマウントすることを,オペレータに指示します。 ところが,オペレータがいません。この場合,ユーザは,Ctrl/Y を押してマウントをアボートするか,またはオペレータを待ちます。ここでは, オペレータを待っています。
$ MOUNT/SYSTEM/MEDIA=CDROM $1$DKA1 USER %MOUNT-I-CDROM_ISO, USER:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (1 of 4) , mounted on _$1$DKA1: (CDROM) $ MOUNT/SYSTEM/MEDIA=CDROM $1$DKA2 PROGRAMMING_1 %MOUNT-I-CDROM_ISO, PROGRAMMING_1:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (2 of 4) , mounted on _$1$DKA2: (CDROM) $ MOUNT/SYSTEM/MEDIA=CDROM $1$DKA3 PROGRAMMING_2 %MOUNT-I-CDROM_ISO, PROGRAMMING_2:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (3 of 4) , mounted on _$1$DKA3: (CDROM) MOUNT/SYSTEM/MEDIA=CDROM $1$DKA4 MANAGEMENT %MOUNT-I-CDROM_ISO, MANAGEMENT:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (4 of 4) , mounted on _$1$DKA4: (CDROM)"VMS_ONLINE_DOCUMENTATION"という名前のISO 9660ボリューム・セットのメンバ4 つをマウントします。
$ MOUNT/SYSTEM/MEDIA=CDROM $1$DKA1,$1$DKA2,$1$DKA3,$1$DKA4 USER,PROGRAMMING_1,PROGRAMMING_2,MANAGEMENT %MOUNT-I-CDROM_ISO, USER:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (1 of 4) , mounted on _$1$DKA1: (CDROM) %MOUNT-I-CDROM_ISO, PROGRAMMING_1:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (2 of 4) , mounted on _$1$DKA2: (CDROM) %MOUNT-I-CDROM_ISO, PROGRAMMING_2:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (3 of 4) , mounted on _$1$DKA3: (CDROM) %MOUNT-I-CDROM_ISO, MANAGEMENT:VMS_ONLINE_DOCUMENTATION (4 of 4) , mounted on _$1$DKA4: (CDROM)"VMS_ONLINE_DOCUMENTATION"という名前のISO 9660ボリューム・セットのメンバ4 つをマウントします。
$ MOUNT/SYSTEM/SUBSYSTEM $8$DKA300: ATLANTIS_WORK1 %MOUNT-I-MOUNTED, ATLANTIS_WORK1 mounted on _$8$DKA300: (ATLANTIS) $ SHOW DEVICE/FULL $8$DKA300: Disk $8$DKA300: (ATLANTIS), device type RZ24, is online, mounted, file-oriented device, shareable, served to cluster via MSCP Server, error logging is enabled. Error count 0 Operations completed 385 Owner process "" Owner UIC [SYSTEM] Owner process ID 00000000 Dev Prot S:RWPL,O:RWPL,G:R,W Reference count 1 Default buffer size 512 Total blocks 409792 Sectors per track 38 Total cylinders 1348 Tracks per cylinder 8 Allocation class 8 Volume label "ATLANTIS_WORK1" Relative volume number 0 Cluster size 3 Transaction count 1 Free blocks 396798 Maximum files allowed 51224 Extend quantity 5 Mount count 1 Mount status System Cache name "_$8$DKA700:XQPCACHE" Extent cache size 64 Maximum blocks in extent cache 39679 File ID cache size 64 Blocks currently in extent cache 0 Quota cache size 50 Maximum buffers in FCP cache 295 Volume owner UIC [VMS,PLATO] Vol Prot S:RWCD,O:RWCD,G:RWCD,W:RWCD Volume status: ODS-2, subject to mount verification, protected subsystems enabled, file high-water marking, write-through caching enabled.ATLANTIS_WORK1というラベルのボリュームがマウントされ,システム全体で利用することができます。 ボリューム上のサブシステムにアクセスすることができます。
$ MOUNT DSA0: /SHADOW=($200$DKA200:,$200$DKA300:,$200$DKA400:) X5OZCOPY %MOUNT-I-MOUNTED, X5OZCOPY mounted on _DSA0: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$200$DKA200: (VIPER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$200$DKA300: (VIPER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$200$DKA400: (VIPER1) is now a valid member of the shadow set $ DISMOUNT DSA0: $ MOUNT/INCLUDE DSA0: /SHADOW=$200$DKA200: X5OXCOPY %MOUNT-I-MOUNTED, X5OZCOPY mounted on _DSA0: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$200$DKA200: (VIPER1) is now a valid member of the shadow set %MOUNT-I-AUTOMEMSUCC, _$200$DKA300: (VIPER1) automatically added to the shadow set %MOUNT-I-AUTOMEMSUCC, _$200$DKA400: (VIPER1) automatically added to the shadow set既存のシャドウ・セットを2とおりの方法でマウントしています。最初のMOUNT コマンドでは,/SHADOW修飾子によってシャドウ・セットの各メンバを指定しています。 次にDSA0:をディスマウントした後に,2番目のMOUNT コマンドに/INCLUDE修飾子を使用してシャドウ・セットのすべてのメンバを自動的にマウントしています。
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