日本語 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS
リリース・ノート


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2.9.2.3 キーボード操作への応答

V1.2--3

OSF/Motifスタイル・ガイドへの適合性をさらに高めるために DECwindows Mailアプリケーションが拡張されたことで,キーボード操作に対するアプリケーションの応答の一部が変更されました。次の変更点に注意してください。

[作成/送信]ウィンドウでTabキーを使用してテキスト入力ボックス間を移動する場合,カレント・フィールドが強調表示されなくなりました。フィールドを選択するには,MB1のダブル・クリックまたはトリプル・クリック, Shift+Alt - >キー・シーケンスなど標準的な Motif 操作アクションのいずれかを使用してください。

いくつかのダイアログ・ボックスでは, Selectキーまたはスペース・バーのいずれかを押すことで,キーボードからプッシュ・ボタンをアクティブにすることができます。 ReturnキーとEnterキーはダイアログ・ボックス内のほかのウィジェットにバインドされています。従来どおりMB1をクリックしてプッシュ・ボタンをアクティブにする方法もあります。

2.9.2.4 電子メールでカラー・カスタマイザを使用する

V1.2

DECW$EXAMPLES ディレクトリに入っているカラー・カスタマイザのサンプル・プログラムを使用して DECwindows メールの色を調節する場合,色の変更に使用するDECwindowsメールの[カラー設定]ダイアログ・ボックスが,現在のカラー値を正しく反映しないことがありますが,これは正常な動作です。これらの値の変更には, DECwindows メール[カラー設定]ダイアログ・ボックスではなく,カラー・カスタマイザを使用してください。別の方法としては,カラー・カスタマイザを終了して, DECwindows メールを再起動します。カラー・カスタマイザについての詳細は, 第 2.1.1.2 項 を参照してください。

2.10 Extended File Specifications (EFS) のサポート

原則として DECwindows Motifは,OpenVMS Alpha V7.2 で提供される EFS (Extended File Specifications) をサポートしています。このインタフェースは,新しい ODS--5 ファイル名をサポートしています。そうでない場合は,特定の構成要素が新しい名前をサポートしていないことを示すエラー・メッセージを通知します。

2.10.1 変更および拡張

この項では,EFSのサポートで,DECwindows Motif環境に対して行われた変更と拡張について説明します。

2.10.1.1 ファイル選択のポップアップ・ウィンドウ

V1.2--5

ほとんどのDECwindows Motifアプリケーションで使用されている標準のファイル選択用ポップアップ・ウィンドウは, ODS--5 スタイルのファイル名をサポートしています。このウィンドウは,深いディレクトリ構造,大文字と小文字の区別,拡張ファイル名をサポートしています。ウィンドウは,拡張ファイル名文字セットを使用したファイル名の入力をサポートしており,サーカンフレックス (^) を使用して拡張ファイル名を表示します。深いディレクトリ構造および拡張ファイル名文字セットの使用についての詳細は,『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。

2.10.1.2 ファイル・ビュー・アプリケーション (DECwindows デスクトップのみ)

V1.2--5

ODS--5ボリュームで,ファイル・ビュー・アプリケーションは,深いディレクトリ構造,大文字と小文字の区別,拡張ファイル名をサポートしています。ファイル・ビューは,拡張ファイル名文字を使用したファイル名入力に対応し,サーカンフレックス記号(^)による拡張ファイル名を表示します。深いディレクトリおよび拡張ファイル名文字セットの使用についての詳細は,『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。

EFSをサポートするには,ファイル・ビューのカスタム拡張コマンドを修正する必要があります。

2.10.1.3 ファイル・マネージャ・アプリケーション (New Desktop のみ)

V1.2--5

ファイル・マネージャ・アプリケーションは,大文字と小文字の区別をサポートし,拡張ファイル名文字セットを使用してファイルを作成しますが,そのファイルに対する操作はサポートしていません。

ファイル・マネージャ・アプリケーションは,深いディレクトリ構造および拡張ファイル名をサポートしますが,次の制限があります。『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』に記述されているように, ODS--5ボリュームでは,ファイル名と深いディレクトリ構造をサポートするために,ファイル名の長さが8ビット文字で236文字以下,合計のファイル指定が8ビット文字で512文字以下という制限があります。現在のバージョンのファイル・マネージャでは,拡張ファイル名と深いディレクトリ構造について,合計の指定文字数が8ビット文字で235文字以内という制限もあります。この制限を超えた場合,メニュー項目によっては,エラー・メッセージが表示されます。

2.10.1.4 プログラミング・ライブラリ

V1.2--5

プログラミング・ライブラリは,深いディレクトリ構造および拡張ファイル名を完全にサポートしていますが,大文字と小文字の区別および拡張ファイル名文字セットはサポートしていません。

2.10.2 修正事項

この項では,以前のバージョンでエラーになり,回避策が必要であったすべてのEFSの問題の解決について説明します。

2.10.2.1 EFS のためのファイル・マネージャの修正 (New Desktop のみ)

V1.2--6

2.10.3 問題点と制限事項

この項では,DECwindows Motif環境のEFSに関する既存の問題点と制限事項について説明します。

2.10.3.1 EFS でのファイル・マネージャの問題 (New Desktopのみ)

V1.2--5

2.10.3.2 TIS (トランスレート・イメージ・サポート)ライブラリ(Alphaのみ)

V1.2--5

TIS (トランスレート・イメージ・サポート)ライブラリは, EFS をサポートするようにアップデートされていません。

2.11 ノートパッド

この節では,ノートパッド・アプリケーションについて説明します。

2.11.1 問題点と制限事項

この項では,ノートパッド・アプリケーションに関する既存の問題点と制限事項について説明します。

2.11.1.1 ノートパッドとOSF/Motifリリース1.1.3ツールキットとのリンク

V1.2--3

ノートパッド・アプリケーションは, OSF/Motifリリース1.1.3ツールキットとリンクされています。 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 製品で提供される OSF/Motifリリース1.2.3 ツールキットとのリンク用には修正されていません。次の制限があります。

2.12 ペイント

この節では,ペイント・アプリケーションについて説明します。

2.12.1 問題点と制限事項

ペイント・アプリケーションに関する既知の問題点と制限事項について次に説明します。

2.12.1.1 個人のカラーマップ

V1.1

カラー・イメージを表示および編集するためのカラーマップ・エントリがワークステーションに不足している場合は,個人のカラーマップが作成されます。この場合,ペイント・イメージの本来の色は保持されますが,ワークステーションの残りの色は変更されてしまいます。色を元の状態に戻すには,別のウィンドウをクリックして,入力フォーカスを別のウィンドウに移動してください。

2.12.1.2 特定のペイント操作の性能が遅い

V1.0

GPX システムの場合,ブラシ・ストロークを描くなどの簡単な基本操作でも処理に時間がかかることがあります。この理由は,オブジェクトを描くときにピックスマップがピックスマップ・メモリにスワップされるからです。ペイントの処理に時間がかかる場合は,鉛筆ツールをクリックし,鉛筆でイメージ領域に点を描きます。こうすれば,最初に鉛筆をクリックした後の性能が向上します。

イメージ(特にカラー・イメージ)を編集するとき, [オプション]メニューから[絵のサイズ...]項目を選択することによって,イメージ領域のサイズを変更することができます。サイズを小さくすると,イメージ領域に必要なピックスマップ・メモリ量が減ります。

2.13 画面印刷

この節では,画面印刷ユーティリティについて説明します。

2.13.1 問題点と制限事項

画面印刷ユーティリティの既知の問題と制限事項について次に説明します。

2.13.1.1 PostScript出力の問題

V1.2--5

画面印刷(Print Screen)アプリケーションを使用して PostScriptを出力するときに,一部のプリンタで出力の一部が欠けることがあります。欠けるのは,横長モードでの印刷時に左上部,縦長モードでは左下部です。この問題は,PostScriptプリンタ間の相違が原因です。この問題を解決するために,DECwindows Motif V1.2-5 for OpenVMSでは, DECW$PRINTSCREEN.DATで指定できる次の4つのリソースに対するサポートを追加しています。


PrintScreen.plxtranslate 
PrintScreen.plytranslate 
PrintScreen.plxscale 
PrintScreen.plyscale 

これらのリソースは,ページ上のPostScriptイメージのサイズと位置を制御します。 plxtranslateとplytranslateリソースは,原点からのインチ数でイメージのx,yオフセットを制御します。 plxscaleとplyscaleリソースは,原点移動後にページにイメージ全体を表示するためのxとyのスケール・ファクタです。

2.14 セッション・マネージャとファイルビュー

この節では,セッション・マネージャとファイルビューについて説明します。

2.14.1 修正事項

この項では,以前のバージョンでエラーになり,回避策が必要であったセッション・マネージャとファイルビューに関する問題点の解決について説明します。

2.14.1.1 [修飾子]ダイアログ・ボックスから漢字端末エミュレータ・ウィンドウを作成できる (DECwindows デスクトップのみ)

V1.2--6

現在では,漢字端末エミュレータの[修飾子]ダイアログ・ボックスから漢字端末エミュレータ・ウィンドウを作成すると, [適用]または [了解]ボタンを選択するたびに 1 つのウィンドウが作成されます。以前のバージョンでは,この動作を行うと,ウィンドウの複製インスタンスが作成されて,セッション・マネージャが異常終了することがありました。

2.14.2 問題点と制限事項

この項では,セッション・マネージャとファイルビューに関する既知の問題点と制限事項について説明します。

2.14.2.1 セッション・マネージャのアプリケーション・メニューからのDECchartの起動

V1.2--3

セッション・マネージャのアプリケーション・メニューから DECchartアプリケーションを起動した場合,セッションが異常終了することがあります。この問題の解決策としては, VUE$LIBRARY:DECCHART$VUE.COMファイルを編集して,次のテキストを組み込んでください。


$! 
$! Copyright (c) 1989, 1991 Digital Equipment Corporation. 
$! All rights reserved. 
$! 
$! Command procedure to run DECchart from the User Executive 
$! in DECwindows 
$! 
$  vue$suppress_output_popup 
$! 
$! See if we should skip the dialog box 
$! 
$    vue$get_symbol vue$show_hidden_dialogs 
$    vue$read show_hidden_dialogs 
$ 
$    if show_hidden_dialogs then goto select_qualifiers 
$       vue$get_qualifiers 
$       goto do_chart 
$ 
$select_qualifiers: 
$       vue$popup_qualifiers 
$ 
$ 
$do_chart: 
$ 
$ vue$popup_progress_box 8 
$ vue$read vue$command 
$ 
$ if "''vue$command'" .eqs. "DETACHED_APPLY" then goto 
$ select_qualifiers 
$ 
$ 'vue$command 
$ 
$ decchart :== $sys$system:decchart$motif.exe 
$ vue$get_next_selection 
$ vue$read selection 
$ decchart 'selection 
$ 
$ vue$check_verb_loop 
$ vue$read loop 
$ if "''loop'" .eqs. "TRUE" then goto select_qualifiers 

変更は,次の行をVUE$LIBRARY:DECCHART$VUE.COMファイルの先頭から移動するだけです。


$ vue$popup_progress_box 8 

このステートメントにより,修飾子の処理後,進行状況ボックスが表示されます。

2.14.2.2 セキュリティ・オプション

V1.2

[セッション:セキュリティの設定]ダイアログ・ボックスでは,ノード名に次のいずれかの文字が入っている場合,引用符で囲んでください。

セッション・マネージャは,ノード名が二重引用符で始まらない場合,必要であればノード名に自動的に引用符を加えます。ノード名が二重引用符で始まっている場合,セッション・マネージャは,ユーザが既にそのノード名に引用符を付けたものと見なして変更を行いません。

引用符に囲まれた文字列の中の二重引用符は, 2つの二重引用符("")に置き換えてください。たとえば DEC:.zko."my node"という文字列は次のように変更します。


("DEC:.zko.""my node"""). 

2.14.2.3 セッション・マネージャでのカラー・カスタマイザの使用

V1.2

DECW$EXAMPLESディレクトリに入っているカラー・カスタマイザのサンプル・プログラムを使用して,セッション・マネージャの色を調節する場合,色の変更に使用するセッション・マネージャの[色設定]ダイアログ・ボックスが,現在のカラー値を正しく反映しないことがありますが,これは正常な動作です。これらの値の変更には,セッション・マネージャ [色設定] ダイアログ・ボックスではなく,カラー・カスタマイザを使用してください。別の方法としては,カラー・カスタマイザを終了してセッション・マネージャを再起動します。カラー・カスタマイザについての詳細は, 第 2.1.1.2 項 を参照してください。


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