Compaq OpenVMS
DCL ディクショナリ


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CONVERT/RECLAIM

Convert/Reclaim ユーティリティを起動します。このユーティリティは,新しいレコードを Prolog 3 索引ファイルに書き込めるように, Prolog 3 索引ファイルの空バケットを使用できるようにします。 /RECLAIM 修飾子は必須です。

Convert/Reclaim ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS Record Management Utilities Reference Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

CONVERT/RECLAIM ファイル指定


COPY

1つまたは複数の既存のファイルから新しいファイルを作成します。 COPYコマンドによって,次の操作を実行できます。


形式

COPY 入力ファイル指定[,...] 出力ファイル指定


パラメータ

入力ファイル指定[,...]

コピーする,1つまたは複数の既存ファイルの名前を指定します。ワイルドカード文字(* と %)を使用することができます。装置やディレクトリを指定しない場合には,現在の装置とディレクトリが使用されます。複数の入力ファイルを指定する場合には,各ファイル指定をコンマ (,) またはプラス記号 (+) で区切らなければなりません。

出力ファイル指定

入力ファイルがコピーされる,出力ファイルの名前を指定します。

出力ファイル指定には,少くとも1つのファイル指定フィールドを指定しなければなりません。装置またはディレクトリを指定していない場合には,現在の省略時の装置とディレクトリが使用されます。他のフィールド(ファイル名,ファイル・タイプ,バージョン番号)を省略した場合には, COPYコマンドは入力ファイルの対応するフィールドの値を使用します。複数の入力ファイルが指定されている場合には,一般に,最初の入力ファイルの各フィールドを使用します。

ファイル名,ファイル・タイプ,またはバージョン番号の代わりに,アスタリスク・ワイルドカード文字 (*) を使用することができます。 COPY コマンドでは,出力ファイルの名前を決定するために,その際に参照される入力ファイルの対応するフィールドが使用されます。


説明

COPYコマンドは,1つまたは複数の既存ファイルから,新しいファイルを作成します。装置とディレクトリを指定しない場合は,現在の省略時の装置とディレクトリが使用されます。COPYコマンドには,次の機能があります。

COPYコマンドは,省略時の設定では,1つの出力ファイルを作成します。複数の入力ファイルを指定した場合には,最初の入力ファイルが出力ファイルにコピーされ, 2 番目以降の入力ファイルが出力ファイルの最後に追加されます。出力ファイル指定フィールドを省略したり,フィールドにアスタリスク (*) ワイルドカード文字を使用すると,最初または唯一の入力ファイルの対応するフィールドを使用して出力ファイルに名前が付けられます。

最大レコード長を持つ複数の入力ファイルを指定すると,出力ファイルには最初の入力ファイルの最大レコード長が与えられます。以降の入力ファイルに出力ファイルの最大レコード長より長いレコードがあると, COPY コマンドは矛盾したファイル属性を示すメッセージを発行して,次のファイルのコピーを開始します。

複数の出力ファイルを作成するには,以下の少なくとも 1 つを使用して複数の入力ファイルを指定します。

COPY コマンドで複数の出力ファイルを作成する場合には,出力ファイル名には各入力ファイルから対応するフィールドが使用されます。また,出力ファイル指定でアスタリスク (*) ワイルドカード文字を使用すると,複数の出力ファイルを作成できます。次に例を示します。


$ COPY A.A;1, B.B;1 *.C

このCOPYコマンドは,現在の省略時ディレクトリに,A.C;1 および B.C;1 というファイルを作成します。複数の入力ファイルと出力ファイルを指定する場合には, /LOG 修飾子を使用すると,ファイルが正しくコピーされたことを確認できます。

DECwindows 複合ドキュメントに COPY コマンドを使用する場合には,特に注意してください。詳細は『Guide to OpenVMS File Applications』を参照してください。

バージョン番号

入力ファイルと出力ファイルのバージョン番号を指定しない場合, (省略時の設定により) 出力ファイルには次のいずれかのバージョン番号が付けられます。

アスタリスク (*) ワイルドカード文字で出力ファイルのバージョン番号を指定すると,出力ファイルのバージョン番号として,対応する入力ファイルのバージョン番号が使用されます。

出力ファイルのバージョン番号を明示的に指定すると,出力ファイル指定にはその番号が使用されます。指定したバージョン番号より大きいバージョンの出力ファイルが存在する場合は,警告メッセージが表示されファイルがコピーされます。同じバージョンの出力ファイルが存在する場合は,メッセージが表示され,入力ファイルはコピーされません

ファイル保護と作成日/更新日

出力ファイル名のいずれかの部分を明示的に指定した場合, COPY コマンドでは出力ファイルを新しいファイルと見なします。新しいファイルの作成日は,現在の時刻と日付にセットされます。

1つまたは複数のアスタリスク (*) とパーセント記号 (%) ワイルドカード文字で出力ファイルを指定すると,入力ファイルの作成日が使用されます。

COPY コマンドでは,常に出力ファイルの更新日が現在の時刻と日付に設定されます。バックアップ日は,0 に設定されます。ファイル・システムによって,出力ファイルに新しい満了日が割り当てられます (保持が許可されていると満了日が設定され,許可されていないと 0 に設定されます)。

出力ファイルの保護とアクセス制御リスト (ACL) は,次のパラメータによって次の順序で決定されます。

(BACKUP コマンドは,入力ファイルの作成日,更新日,ファイル保護を使用することに注意してください。)

出力ファイルの保護を変更するには,/PROTECTION 修飾子を使用します。

通常,出力ファイルの所有者は,出力ファイルの作成者と同じです。ただし,拡張特権を持つ利用者が出力ファイルを作成する場合,所有者は,親ディレクトリまたは,存在する場合は出力ファイルの前バージョンの所有者になります。

拡張特権は,次のいずれかです。

ディレクトリ・ファイルのコピー

ディレクトリ・ファイルをコピーすると,指定したディレクトリ名の新しい空のディレクトリが作成されます。指定したディレクトリのファイルは,新しいディレクトリにコピーされません。ディレクトリ・ファイルのコピーの例については,「例」を参照してください。


修飾子

/ALLOCATION=ブロック数

出力ファイルの初期占有サイズを,1ブロック 512 バイトとして, n で指定されたブロック数に設定します。 /ALLOCATION 修飾子を指定しない場合や,ブロック数を指定しない場合には,出力ファイルの初期占有サイズは,コピーされる入力ファイルのサイズによって決定されます。

/BACKUP

/BEFORE または /SINCE 修飾子で指定された時刻の属性を指定します。 /BACKUP 修飾子は,最新のバックアップの日付をもとに,ファイルを選択します。この修飾子は,/CREATED 修飾子,/EXPIRED 修飾子,および /MODIFIED 修飾子とともに使用することはできません。これらの修飾子も時刻属性によってファイルを選択します。これら4つの修飾子のいずれも指定されない場合には, /CREATED 修飾子が省略時の設定として使用されます。

/BEFORE[=時刻]

指定した時刻以前の日付のファイルを選択します。絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定できます。また,BOOT, LOGIN, TODAY, TOMORROW,および YESTERDAY というキーワードを指定できます。時刻が指定されていない場合には,TODAY であると解釈されます。 /BACKUP, /CREATED(省略時の設定),/EXPIRED,または /MODIFIED 修飾子を /BEFORE 修飾子とともに指定して,選択基準の時刻属性を指定してください。

時刻の指定方法についての詳細は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』,またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。

/BY_OWNER[=uic]

ファイルの利用者識別コード (UIC) が指定した所有者 UIC と一致するファイルを選択します。 /BY_OWNER 修飾子だけを指定し UIC を省略した場合には,現在のプロセスの UIC であると解釈されます。

UIC を指定する場合には,『OpenVMS Guide to System Security』に説明されている標準的な UIC 形式を使用します。

/CONCATENATE (省略時の設定)

/NOCONCATENATE

出力ファイルのフィールドにワイルドカード文字が使用されていない時に,すべての入力ファイルから1つの出力ファイルを作成するのかどうかを制御します。 /NOCONCATENATE 修飾子を指定すると,複数の出力ファイルを作成します。入力ファイル指定にワイルドカード文字を指定した場合には,すべての入力ファイルを連結した,1つの出力ファイルが作成されます。

Files-11 ディスク上構造レベル2ディスク,およびレベル5ディスクからファイルを連結する場合には, COPY コマンドは,アルファベット順にファイルを連結します。ファイル・バージョン・フィールドにワイルドカード文字を指定した場合には,ファイルはバージョン番号の大きい順にコピーされます。 Files-11 ディスク上構造レベル1ディスクからのファイルを連結する場合には,ランダムな順序で連結されます。

/CONFIRM

/NOCONFIRM (省略時の設定)

そのファイルに対する COPY 操作の実行を確認するために,各 COPY 操作の前に問い合せを行います。システムがプロンプトを表示したあと,次のいずれかの応答を入力します。

YES NO QUIT
TRUE FALSE Ctrl/Z
1 0 ALL
  [Return]  

応答として単語を入力する場合には,大文字と小文字を任意に組み合わせることができます。単語の応答は,1文字または複数の文字 (たとえば,TRUE は T,TR,または TRU)に短縮できます。肯定応答は,YES,TRUE,および 1です。否定応答は NO,FALSE,0,Return です。 QUIT または Ctrl/Z は,その時点でコマンドの処理を停止することを示します。 ALLと応答すると,コマンドはプロセスを継続しますが,そのあとプロンプトは表示されなくなります。上記のリストに含まれていない応答をタイプすると, DCL がエラー・メッセージを出力し,同じプロンプトがもう一度表示されます。

/CONTIGUOUS

/NOCONTIGUOUS

ファイルが連続する物理ディスク・ブロックを使用するかどうかを指定します。省略時の設定では,COPY コマンドは,対応する入力ファイルと同じ属性の出力ファイルを作成します。また,省略時設定では,連続したディスク・ブロックが十分にない場合でも,エラーを報告しません。属性の異なる複数の入力ファイルをコピーする場合には,出力ファイルは連続した領域にコピーされるとは限りません。確実に連続した領域にファイルをコピーするためには, /CONTIGUOUS 修飾子を使用します。

ファイルをテープに,またはテープからコピーする場合には, /CONTIGUOUS 修飾子は無効です。これは,テープ上のファイル・サイズは,ディスクにコピーされるまで判断することができないためです。テープからファイルをコピーする時に,そのファイルを連続して領域にコピーしたい場合には,COPY コマンドを2度使用します。つまり,ファイルをテープからコピーするための COPY コマンドと,連続したファイルを作成するための COPY コマンドです。

/CREATED (省略時の設定)

/BEFORE または /SINCE 修飾子で指定された時刻の属性を指定します。 /CREATED 修飾子は,作成日をもとにファイルを選択します。この修飾子は,/BACKUP 修飾子,/EXPIRED 修飾子,および /MODIFIED 修飾子とともに使用することはできません。これらの修飾子も時刻属性によってファイルを選択します。これら4つの修飾子のいずれも指定されない場合には, /CREATED修飾子が省略時の設定として使用されます。

/EXCLUDE=(ファイル指定[,...])

指定するファイル(1つまたは複数)と一致するファイルを, COPY 操作から除外することを指定します。ファイル指定にディレクトリを含むことは可能ですが,装置を含むことはできません。ファイル指定にワイルドカード文字 (* と %) を使用できます。しかし特定バージョンを除外するために相対バージョン番号を使用することはできません。1つのファイルだけを指定する場合には,括弧を省略できます。

/EXPIRED

/BEFORE または /SINCE 修飾子で指定された時刻の属性を指定します。 /EXPIRED 修飾子は,満了日をもとにファイルを選択します (満了日は,SET FILE/EXPIRATION_DATE コマンドで設定できます)。この修飾子は,/BACKUP 修飾子,/CREATED 修飾子,および /MODIFIED 修飾子と同時に指定することはできません。これらの修飾子も時刻属性によってファイルを選択します。これら4つの修飾子のいずれも指定されない場合には, /CREATED 修飾子が省略時の設定として使用されます。

/EXTENSION=n

ファイルが拡張されるたびに出力ファイルに追加される,ブロック数を指定します。 /EXTENSION 修飾子を指定しない場合には,出力ファイルの省略時の拡張属性は,対応する入力ファイルの拡張属性によって決定されます。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

COPY コマンドが,コピーされた各ファイルのファイル情報を表示するか否かを制御します。

/LOG 修飾子を指定すると COPY コマンドは,各コピー操作を実行するたびに次の情報を表示します:

/MODIFIED

/BEFORE または /SINCE 修飾子で指定された時刻の属性を指定します。 /MODIFIED 修飾子は,最後に変更された日付をもとにファイルを選択します。この修飾子は,/BACKUP 修飾子,/CREATED 修飾子,および /EXPIRED 修飾子と同時に指定することはできません。これらの修飾子も時刻属性によってファイルを選択します。これら4つの修飾子のいずれも指定されない場合には, /CREATED 修飾子が省略時の設定として使用されます。

/OVERLAY

/NOOVERLAY (省略時の設定)

ファイルに新しい領域を割り当てるのではなく,入力ファイルのデータを既存の出力ファイルにコピーして,既存のデータを上書きすることを要求します。ディスク上のファイルの物理的な位置は変更されません。ただし,RMS索引順編成ファイルと相対編成ファイルでは,出力ファイルに入力ファイルよりも少ないブロックしか割り当てられていない場合には,EMS-E-EOF エラーでコピーは失敗します。

ファイル構造を持たない装置に出力ファイルが書き込まれる場合には, /OVERLAY 修飾子は無視されます。

/PROTECTION=(所有区分[:アクセス・コード][,...])

出力ファイルに対して適用される保護を定義します。

出力ファイルが存在する場合には,指定されていない保護属性は,そのファイルの現在の保護設定から適用されます。出力ファイルが存在しない場合には,現在の省略時の保護設定が使用されます。

保護コードの指定についての詳細は,『OpenVMS Guide to System Security』を参照してください。

/READ_CHECK

/NOREAD_CHECK (省略時の設定)

入力ファイルの各レコードが正しく読みとられたかどうかを確認するために,指定した入力ファイルの各レコードを,2回ずつ読み取ることを要求します。

/REPLACE

/NOREPLACE (省略時の設定)

出力ファイルと同じファイル指定のファイルが既に存在する場合には,既存のファイルが削除されることを要求します。 COPY コマンドは,出力ファイルに対して新しい領域を割り当てます。一般に,/REPLACE 修飾子を使用する場合には,ファイル指定にバージョン番号まで指定します。省略時設定では,同じファイル指定のファイルがすでに存在する場合には, COPY コマンドはバージョン番号が1だけ大きな新しいバージョンのファイルを作成します。 /NOREPLACE 修飾子が指定されている場合には,同じバージョン番号のファイルが存在すると,エラーとなります。

/SINCE[=時刻]

指定された時刻,またはそれ以降の時刻の日付のファイルを選択します。絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定できます。また,BOOT, LOGIN, TODAY,TOMORROW,および YESTERDAY というキーワードを指定できます。時刻が指定されていない場合には,TODAY であると解釈されます。 /BACKUP, /CREATED (省略時の設定),/EXPIRED,または /MODIFIED 修飾子を /SINCE 修飾子と同時に指定して,選択基準の時刻属性を指定してください。

時刻の指定方法についての詳細は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』,またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。

/STYLE=キーワード

表示するファイル名の書式を指定します。

この修飾子のキーワードは CONDENSED および EXPANDED です。意味は次の表のとおりです。

キーワード 説明
CONDENSED
(省略時の設定)
ファイル名を 255 文字長の文字列に適合するように表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形を含むことが可能です。
EXPANDED ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形は含みません。

キーワード CONDENSED と EXPANDED を同時に指定することはできません。この修飾子は,確認が要求された場合に,出力メッセージに表示されるファイル名の書式を指定します。

EXPANDED キーワードが指定されていない場合,ファイル・エラーは CONDENSED ファイル指定で表示されます。

詳細は『 Compaq OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。

/TRUNCATE (省略時の設定)

/NOTRUNCATE

COPY コマンドが,コピー時に出力ファイルをエンド・オブ・ファイル (EOF) で切り捨てるかどうかを制御します。この操作は順編成ファイルにのみ使用できます。

省略時の設定では,出力ファイルのサイズは入力ファイルの実際のサイズで決定されます。/NOTRUNCATE を指定すると,出力ファイルのサイズは入力ファイルの占有サイズで決定されます。

/VOLUME=n

マルチボリューム・セットの指定された相対ボリューム番号に,出力ファイルを登録することを要求します。省略時設定では,ファイルは,マルチボリューム・セットの任意の位置に作成されます。

/WRITE_CHECK

/NOWRITE_CHECK (省略時の設定)

レコードが正しくコピーされ,そのファイルをあとで正しく読み込むことができるかどうかを確認するために,出力ファイルにレコードを書き込んだあと,出力ファイルの各レコードを読み込むことを COPY コマンドに要求します。

注意

TK50 テープ・ドライブのようなハードウェア装置では,これらのハードウェア機能の一部として,データの一貫性をチェックします。これらの装置では,/WRITE_CHECK を使用する必要はありません。どの装置が自動書き込みチェックを提供しているかについては,使用しているハードウェアのドキュメントを参照してください。


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