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The Write Line with Multiple Renditions to Display ルーチンは,複数の属性を含む行を仮想ディスプレイに書き込みます。カーソル移動がともなう場合もあります。
SMG$PUT_LINE_MULTI display-id ,text ,rendition-string [,rendition-complement] [,line-advance] [,flags] [,direction] [,character-set]
OpenVMS 用法 cond_value データ型 longword (unsigned) アクセス write only 受け渡し方 by value
display-id
OpenVMS 用法 identifier データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
行が書き込まれる仮想ディスプレイの識別子。 display-id 引数は,仮想ディスプレイの識別子を格納した符号なしロングワードのアドレスです。text
OpenVMS 用法 char_string データ型 character string アクセス read only 受け渡し方 by descriptor
仮想ディスプレイに書き込まれる文字。 text 引数は,文字列を示すディスクリプタのアドレスです。rendition-string
OpenVMS 用法 char_string データ型 character string アクセス read only 受け渡し方 by descriptor
ビデオ属性を制御するビット・マスク文字列(省略可能)。 rendition-string 引数は,ビット・マスク文字列を示すディスクリプタのアドレスです。仮想ディスプレイ上のテキスト文字列のカラムに対応する属性を指定することができます。この rendition-string 引数で指定できる属性は以下のとおりです。全角文字の左半分と右半分に違う属性が指定された場合は,全角文字の左半分に指定された属性がその全角文字に適用されます。
SMG$M_BLINK 点滅文字を指示します。 SMG$M_BOLD 通常より明るい輝度の文字を指定します。 SMG$M_REVERSE 反転表示文字を指示します。つまり,仮想ディスプレイの現在の属性の反対の状態で文字を表示しています。 SMG$M_UNDERLINE 下線付き文字を指示します。 SMG$M_INVISIBLE 表示されない文字を指定します。つまり,文字は仮想ディスプレイ内に存在しますが,ペーストボードには表示されていません。
rendition-complement
OpenVMS 用法 char_string データ型 character string アクセス read only 受け渡し方 by descriptor
ビデオ属性を制御するビット・マスク文字列(省略可能)。 rendition-complement 引数は省略可能であり,ロングワード・ビット・マスクのアドレスです。ビット・マスク内に属性が設定されている場合には,仮想ディスプレイ内の対応するカラム属性が補足されます。全角文字の左半分と右半分に違う補足属性が指定された場合は,全角文字の1バイト目に指定された補足属性がその全角文字に適用されます。同じビットが rendition-set 引数と rendition-complement 引数の両方に指定されている場合には,最初に rendition-set 引数が評価され,その後, rendition-complement 引数が評価されます。これらの 2 つの引数を組み合わせて使用すれば,1 回のプロシージャ呼び出しで仮想ディスプレイの各属性を制御できます。各属性で次の変換が可能です。
設定 補足 動作 0 0 属性を省略時の状態に設定する。 1 0 属性をオンに設定する。 0 1 属性を省略時の逆の状態に設定する。 1 1 属性をオフに設定する。
line-advance
OpenVMS 用法 longword_signed データ型 longword (signed) アクセス read only 受け渡し方 by reference
行書き込み後のスクロール行数。 line-advance 引数は,進める行数を格納した符号付きロングワードのアドレスです。flags
OpenVMS 用法 mask_longword データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
テキストが1行に格納できない場合に,実行する動作を指定するビット・マスク(省略可能)。flags 引数は,フラグを格納した符号なしロングワードのアドレスです。この引数に対して指定できる値は次のとおりです。
0 自動改行しないことを指定します
(省略時の設定値)。SMG$M_WRAP_CHAR 行の最後の文字で自動改行します。 SMG$M_WRAP_WORD 行の最後の空白で自動改行します。
direction
OpenVMS 用法 longword_unsigned データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
スクロールの方向を指定するビット・マスク(省略可能)。 direction 引数は,方向コードを格納したロングワードのアドレスです。指定できる値は SMG$M_UP,SMG$M_DOWN です。省略時の設定は SMG$M_UP です。
character-set
OpenVMS 用法 longword_unsigned データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
出力されるテキストの文字集合。 character-set 引数は,文字集合コードを格納した符号なしロングワードのアドレスです。この引数を省略した場合は,SMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAY ルーチンまたは SMG$CHANGE_VIRTUAL_DISPLAY ルーチンで設定された値が使用されます。
値 文字集合 (コードセット) SMG$C_ASCII ASCII文字集合 SMG$C_SPEC_GRAPHICS DEC特殊文字集合 SMG$C_SUPPLEMENTAL 補助文字集合 1 SMG$C_KANJI DEC漢字文字集合 SMG$C_JIS_KANA JISカタカナ文字集合 SMG$C_SDK Super DEC 漢字コードセット
SMG$PUT_LINE_MULTIルーチンによって,複数の属性を含む行を,仮想ディスプレイに書き込むことができます。カーソル移動がともなう場合もあります。 SMG$PUT_LINE_MULTIルーチンは,現在の仮想カーソルの位置からその行の行末まで書き込みます。テキストが1行より短い場合は,空白が埋め込まれます。テキストが右側境界を超えている場合には,flags 引数の値によって制御されます。
flags 引数で自動改行を指定した場合は,line-advance 引数で指定した行数だけスクロールされ,あふれた文字を次の行に挿入するための空間が作成されます。次の行はスクロールの方向( direction 引数)によって決定されます。 flags 引数で自動改行を指定していない場合は,あふれた文字は切り捨てられます。
SMG$PUT_LINE_MULTIルーチンを呼び出した後,仮想カーソルの位置は出力の対象となる次の行の 1 カラム目に設定されます。出力の対象となる次の行は, line-advance 引数と direction 引数によって決定されます。SMG$PUT_LINE_MULTI ルーチンを続けて呼び出しても,前の出力の上に新しい出力が重ならないように,line-advance 引数のシステム設定値は 1 になっています。
DEC漢字文字集合を使用する際に,全角文字の右半分から書き込み操作が始まる場合は,その文字の左半分は未定義文字になります。また,行の一部が切り捨てられる際に,全角文字の右半分から切り捨てられる場合は,その文字の左半分は未定義文字になります。
SS$_NORMAL 正常終了。 LIB$_INVSTRDES 文字列ディスクリプタが誤っています。 SMG$_INVARG line-advance 引数に負の値が指定されました。 SMG$_INVDIS_ID display-id 引数が誤っています。 SMG$_WILUSERMS ペースト・ボードがビデオ・ターミナルではありません。 SMG$_WRONUMARG 引数の数が誤っています。
Write Double-Width Line ルーチンは,倍角のテキスト行を仮想ディスプレイに書き込みます。
SMG$PUT_LINE_WIDE display-id ,text [,line-advance] [,rendition-set] [,rendition-complement] [,flags] [,character-set]
OpenVMS 用法 cond_value データ型 longword (unsigned) アクセス write only 受け渡し方 by value
display-id
OpenVMS 用法 identifier データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
行が書き込まれる仮想ディスプレイの識別子。 display-id 引数はディスプレイ識別子を格納した符号なしロングワードのアドレスです。この引数はSMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAYルーチンによって与えられます。
text
OpenVMS 用法 char_string データ型 character string アクセス read only 受け渡し方 by descriptor
仮想ディスプレイへ書き込まれる文字。 text 引数は,文字列を示すディスクリプタのアドレスです。line-advance
VMS 用法: longword_signed データ型: longword (signed) アクセス: read only 受け渡し方: by reference
行書き込み後のスクロール行数。 line-advance 引数は,進める行数を格納した符号付きロングワードのアドレスです。この引数は省略可能です。rendition-set
OpenVMS 用法 mask_longword データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
属性指定子。 rendition-set 引数は省略可能で,ロングワード・ビット・マスクのアドレスです。この引数で指定された属性が仮想ディスプレイ上に設定されます。この引数に対して指定できる値は次のとおりです。
SMG$M_BLINK 点滅する文字を表示します。 SMG$M_BOLD 通常の輝度より高い輝度で文字を表示します。 SMG$M_INVISIBLE 表示されない文字を指定します。つまり,仮想ディスプレイに存在していても,ペーストボードに表示されない文字を指定します。 SMG$M_REVERSE 文字を反転表示します。つまり,仮想表示の現在のシステム設定値の属性とは逆の状態で表示します。 SMG$M_UNDERLINE 下線を付けた文字を表示します。 SMG$M_USER1 から SMG$M_USER8 ユーザ定義属性を表示します。
rendition-complement
OpenVMS 用法 mask_longword データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
属性補足指定子。 rendition-complement 引数は省略可能で,ロングワード・ビット・マスクのアドレスです。この引数で指定する補足的な属性が仮想ディスプレイ上に設定されます。rendition-set 引数で指定できる引数はすべて, rendition-complement 引数で補足指定することができます。rendition-set 引数と rendition-complement 引数は省略可能で,これらの引数を使用して仮想ディスプレイの各属性を制御することができます。 rendition-set 引数は仮想ディスプレイの特定の属性を設定するのに対し,rendition-complement 引数はこれらの属性を補足します。 rendition-set 引数と rendition-complement 引数の両方に同じビットを指定した場合は,最初に rendition-set 引数が評価され,その後,rendition-complement 引数が評価されます。これら 2 つの引数を組み合わせて使用することにより,ユーザは 1 回のプロシージャ呼び出しで仮想ディスプレイの各属性を制御できます。各属性で次の変換が可能です。
設定 補足 動作 0 0 属性を省略時の状態に設定する。 1 0 属性を有効にする。 0 1 属性を省略時の逆の状態に設定する。 1 1 属性を無効にする。
flags
OpenVMS 用法 mask_longword データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
テキストが,1行に格納できない場合に実行する動作を指定するビット・マスク(省略可能)。flags 引数は,フラグを格納した符号なしロングワードのアドレスです。この引数に対して指定できる値は次のとおりです。
0 自動改行しないことを指定します
(省略時の設定値)。SMG$M_WRAP_CHAR 行の最後の文字で自動改行します。 SMG$M_WRAP_WORD 行の最後の空白で自動改行します。
character-set
OpenVMS 用法 longword_unsigned データ型 longword (unsigned) アクセス read only 受け渡し方 by reference
出力されるテキストの文字集合。 character-set 引数は,文字集合コードを格納した符号なしロングワードのアドレスです。この引数を省略した場合は,SMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAY ルーチンまたは SMG$CHANGE_VIRTUAL_DISPLAY ルーチンで設定された値が使用されます。
値 文字集合 (コードセット) SMG$C_ASCII ASCII文字集合 SMG$C_SPEC_GRAPHICS DEC特殊文字集合 SMG$C_SUPPLEMENTAL 補助文字集合 1 SMG$C_KANJI DEC漢字文字集合 SMG$C_JIS_KANA JISカタカナ文字集合 SMG$C_SDK Super DEC 漢字コードセット
SMG$PUT_LINE_WIDEルーチンは,倍角のテキストを仮想ディスプレイに書き込みます。 SMG$PUT_LINE_WIDEルーチンは,現在の仮想カーソルの位置からテキストを書き始めます。テキストが1行より短い場合は,空白が埋め込まれます。flags 引数が自動改行を指定した場合には,line-advance 引数で指定した行数だけスクロールされ,あふれた文字を次の行に挿入するための空間が作成されます。次の行はスクロールの方向( direction 引数)によって決定されます。flags 引数で自動改行を指定していない場合は,あふれた文字は切り捨てられます。
SMG$PUT_LINE_WIDEルーチンを呼び出した後,仮想カーソルの位置は出力の対象となる次の行の 1 カラム目に設定されます。出力の対象となる次の行は, line-advance 引数によって決定されます。 SMG$PUT_LINE ルーチンを続けて呼び出しても,前の出力の上に新しい出力が重ならないように,line-advance 引数のシステム設定値は 1 になっています。
仮想ディスプレイ上にテキスト行を書き込むための日本語 SMG ルーチンとしては,他に SMG$PUT_LINEルーチンと SMG$PUT_LINE_HIGHWIDEルーチンがあります。
DEC漢字文字集合を使用する際に,全角文字の右半分から書き込み操作が始まる場合は,その文字の左半分は未定義文字になります。また,行の一部が切り捨てられる際に,全角文字の右半分から切り捨てられる場合は,その文字の左半分は未定義文字になります。
SS$_NORMAL 正常終了。 LIB$_INVSTRDES 文字列ディスクリプタが誤っています。 SMG$_INVARG 引数が誤っています。 SMG$_INVDIS_ID display-id 引数が誤っています。 SMG$_WILUSERMS ペースト・ボードがビデオ・ターミナルではありません。 SMG$_WRONUMARG 引数の数が誤っています。
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C+ C This DEC FORTRAN example program demonstrates the use of C SMG$PUT_LINE_WIDE. C C Include the SMG definitions. In particular, we want SMG$M_BORDER and C SMG$M_UNDERLINE. C- INCLUDE '($SMGDEF)' INTEGER SMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAY, SMG$CREATE_PASTEBOARD INTEGER SMG$PASTE_VIRTUAL_DISPLAY, SMG$PUT_LINE_WIDE INTEGER DISPLAY1, PASTE1, ROWS, COLUMNS, STATUS CHARACTER*34 TEXT(3) C+ C Create a virtual display with a border by calling C SMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAY. C- ROWS = 7 COLUMNS = 70 STATUS = SMG$CREATE_VIRTUAL_DISPLAY 1 (ROWS, COLUMNS, DISPLAY1, SMG$M_BORDER) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) C+ C Call SMG$CREATE_PASTEBOARD to create the pasteboard. C- STATUS = SMG$CREATE_PASTEBOARD (PASTE1) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) C+ C Use SMG$PUT_LINE to put data in the virtual display. C- TEXT(1) = 'This virtual display has 7' TEXT(2) = 'rows and 70 columns.' TEXT(3) = 'Text entered by SMG$PUT_LINE_WIDE.' C+ C After the first line of text is printed, advance two lines. C- STATUS = SMG$PUT_LINE_WIDE ( DISPLAY1, TEXT(1), 2 ) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) C+ C Underline the next line of text. Notice that 34 characters are being C underlined. Advance 1 line of text after displaying the line. C- STATUS = SMG$PUT_LINE_WIDE ( DISPLAY1, TEXT(2), 1, 1 SMG$M_UNDERLINE ) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) C+ C Display the third line of text. C- STATUS = SMG$PUT_LINE_WIDE ( DISPLAY1, TEXT(3) ) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) C+ C Paste the virtual display using SMG$PASTE_VIRTUAL_DISPLAY. C- STATUS = SMG$PASTE_VIRTUAL_DISPLAY ( DISPLAY1, PASTE1, 4, 5 ) IF (.NOT. STATUS) CALL LIB$SIGNAL(%VAL(STATUS)) END |
このFORTRANプログラムによって生成される出力は, 図 8-32 に示すとおりです。
図 8-32 SMG$PUT_LINE_WIDEを呼び出すFORTRANプログラムによって生成される出力
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