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PCF をカスタマイズするには,次のオプションを使用できます。
PCF を作成するには,次のように,PRODUCT CONFIGURE コマンドを使用します。
$ PRODUCT CONFIGURE CHESSMASTER |
POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,ユーザの現在の省略時のディレクトリに PCF を作成します。省略時の PCF は,DEFAULT.PCSI$CONFIGURATION という名前になります。
省略時のファイル名またはディレクトリを変更する場合には, /CONFIGURATION=OUTPUT 修飾子を使用します。次の節の例を参照してください。
3.7.4.3 構成の選択の記録
PCF を定義すると,POLYCENTER Software Installation ユーティリティから製品に関する問い合わせがあります。問い合わせに応答し,2 つの定義済みファンクション・キーを使用することにより,PCF に応答を記録するかどうかと,記録する場合には,その記録方法を決定します。次の表は,応答による PCF の構成方法を示しています。
キー | POLYCENTER Software Installation ユーティリティによる動作 |
---|---|
[Return] | 省略時の値,または現在の操作や PCF のエントリに対して明示的に入力された選択を受け付けた後,次の選択に進む。
Defer オプションが有効であれば,将来のインストールまたはアップグレードで PCF が使用される時,このエントリを変更することができる。 Defer オプションが無効なら,将来のインストールまたはアップグレードで PCF が使用される時,このエントリを変更することはできない。 Write オプションが有効であれば,将来のインストールまたはアップグレードで PCF が使用される時,Defer オプションを含めてこのエントリが PCF に書き込まれて使用される。 Write オプションが無効なら,将来のインストールまたはアップグレードで PCF が使用される時,Defer オプションを含めてこのエントリは PCF に書き込まれず,使用されない。この場合,将来のインストールまたはアップグレードのための省略時の設定は, PDF または PDB で設定される。 |
[F17] | Defer オプションを切り換える。省略時には, Defer オプションは無効。 |
[F18] | Write オプションを切り換える。省略時には, Write オプションは有効。 |
応答するごとに,Return キーを押してください。
例 3-1 は,PCF における F17 キーと F18 キーの使用方法を示しています。ただし,これは単なる例であり,必ずしも製品の実際の PCF を表しているわけではありません。
例 3-1 PCF 作成プロシージャのサンプル |
---|
$ PRODUCT CONFIGURE VMS/SOURCE=SYS$SYSDEVICE:[VMS$COMMON]/LOG - _$ /CONFIGURATION=(OUTPUT=MYPCF)[Return] The following product has been selected: DEC AXPVMS VMS V7.2 [Available] Do you want to continue [YES] [Return] Configuration phase starting ... You will be asked to choose options, if any, for each selected product and for any products that may be installed to satisfy software dependency requirements. *** DEC AXPVMS VMS V7.2: OpenVMS Operating System Copyright 0 1998 Compaq Computer Corporation) Compaq Computer Corporation Do you want the defaults for all options? [YES] N [Return] (1) Accounting Log Report Generator Utility [YES] [F17] (2) %PCSIUI-I-DEFER, that item has been deferred; please set the default value Accounting Log Report Generator Utility [YES] [F17] (3) %PCSIUI-I-UNDEFER, that item is no longer deferred; please set the value Accounting Log Report Generator Utility [YES] [F17] (3) %PCSIUI-I-DEFER, that item has been deferred; please set the default value. Accounting Log Report Generator Utility [YES] [Return] (4) Access Control List Utilities [YES] [F18] (5) %PCSIUI-I-UNWRITE, that item will not be written to configuration file; please set the value. Access Control List Utilities [YES] [Return] (6) Print and Batch Queue Utilities [YES] NO (7) DECdtm Distributed Transaction Manager [YES] [Return] (8) Do you want the defaults for all suboptions? [YES] NO . . . Programming Support [YES] [Return] Do you want the defaults for all suboptions? [YES] NO . . . Do you want to review the options ?[NO] [Return] (9) %PCSI-I-WRICON, writing configuration file SYS$SYSDEVICE:[VMS$COMMON]MYPCF.PCSI$CONFIGURATION;1 (10) %PCSIUI-I-SUCCONFIG, CONFIGURE operation completed successfully $ |
上記の例中の数字の箇所では,それぞれ次の操作が行われます。
1 つの DCL コマンドを使用して複数の製品をインストールまたは構成し,応答を PCF に書き込んだ場合には,インストールまたは構成された全製品の情報が 1 つの PCF に格納されます。各製品の構成値を別々の PCF に格納するには,それぞれの製品グループのインストールまたは構成を別々の操作として行ってください。
3.7.4.4 既存の PCF の変更
DCL を使用して既存のファイルを変更できます。変更する PCF の名前と,作成する PCF の名前を指定します。PRODUCT CONFIGURE コマンド行の /CONFIGURATION 修飾子に,INPUT キーワードと OUTPUT キーワードの両方を指定します。たとえば,PRODUCTA_REV1.DAT ファイルの省略時の値を読み込み,このファイルに変更を加え,変更したファイルを PRODUCTA_REV2.DAT に保存すると,出力ファイルは次のようになります。
$ PRODUCT CONFIGURE - _$ /CONFIGURATION=(INPUT=PRODUCTA_REV1.DAT,OUTPUT=PRODUCTA_REV2.DAT) - _$ PRODUCTA |
POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,製品のインストール,構成の選択,製品データベース内で製品を構成するファイルやディレクトリなどのオブジェクトに関する情報を自動的に格納します。製品データベースは,システムにインストールした製品の情報を確認する時や,製品の依存状態を検出して追跡したい時に役立ちます。
3.7.5.1 データベースへの情報の追加
POLYCENTER Software Installation ユーティリティは自動的に製品情報を格納しますが,システム管理者が独自の情報を追加することもできます。作業を実行した時,その作業に関する情報と一緒に,注釈,つまり製品データベースに記録するコメントを含めることができます。
製品データベースに注釈を追加するには,次のいずれかの DCL コマンドに /REMARK 修飾子を指定します。
これらのコマンドと /REMARK 修飾子については,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
3.7.5.2 非準拠製品の登録
POLYCENTER Software Installation ユーティリティ以外のツールでインストールされた製品を登録するには,PRODUCT REGISTER PRODUCT コマンドを入力します。このコマンドは,PDF で提供された情報を記録します。次のように入力してください。
$ PRODUCT REGISTER PRODUCT TOOLCHEST |
登録したい製品の PDF がない場合は,次のコマンドを入力します。
$ @SYS$UPDATE:PCSI$REGISTER_PRODUCT.COM |
このコマンドを入力すると,製品名,バージョン,製作者 (producer) の入力を要求されます。たとえば,弊社の製品の "製作者"は "DEC"です。プロシージャは,この情報を使用して一時的な最小限の PDF を作成します。次に,PRODUCT REGISTER PRODUCT コマンドを実行して製品を登録し,一時 PDF を削除します。
PCSI$REGISTER_PRODUCT.COM は最小限の PDF だけを作成するため, POLYCENTER Software Installation ユーティリティのデータベースに製品の全情報を登録することはできません。このため,製品の PDF が使用できる場合は,それを使用してください。
"遷移"PDF は,PRODUCT REGISTER PRODUCT コマンド専用に作成されていますが, "完全"PDF や "オペレーティング・システム"PDF も登録できます。
3.7.5.3 ソフトウェアの依存状態の検出と追跡
他のソフトウェア製品に依存しなければ,正常に動作しないソフトウェア製品もあります。たとえば,ある製品は,別の製品の特定のバージョンがシステムにインストールされている場合にかぎり動作します。 POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,インストールした製品のこのような依存状態を検出して追跡します。 POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,複数の製品の要件を満たそうとすることもあります。場合によって, POLYCENTER Software Installation ユーティリティが製品の依存問題を解決できないことがあります。そのような場合には,POLYCENTER Software Installation ユーティリティが矛盾点をフィードバックをして,処理の進め方の決定をシステム管理者に依頼します。
3.8 POLYCENTER Software Installation ユーティリティでのインストール
ソフトウェア製品の基本的なインストール手順は,次のとおりです。
多くの操作で,ソフトウェア・キットの存在する位置とソフトウェアをインストールする位置を指定する必要があります。この位置を指定するには,次の 2 つの方法があります。
論理名を定義してから,/SOURCE 修飾子と /DESTINATION 修飾子を使って,これを上書きすることもできます。
論理名を使用した後に,その割当てを解除しておかないと,そのあとで POLYCENTER Software Installation ユーティリティを実行するときに,予期しない結果を生じることがあります。できるだけ/SOURCE 修飾子と /DESTINATION 修飾子を使用するようにしてください。 |
論理名 PCSI$SOURCE は,インストールするソフトウェア・キットの位置を定義します。論理名 PCSI$DESTINATION は,ソフトウェアをインストールする位置を定義します。たとえば,DISK1:[KITS] に置かれているソフトウェアを DISK2:[APPLICATIONS] にインストールする場合は,次のコマンドを使用します。
$ DEFINE PCSI$SOURCE DISK1:[KITS] $ DEFINE PCSI$DESTINATION DISK2:[APPLICATIONS] |
別のソースやインストール先を指定するには, /SOURCE 修飾子および /DESTINATION 修飾子を使用すれば論理名定義を上書きできます。
PCSI$DESTINATION が定義されていない場合,ソフトウェア製品は SYS$COMMON:[VMS$COMMON] とその下のディレクトリにインストールされます。
3.8.1.2 必要なソフトウェアのインストール
必要なソフトウェアがあればインストールし,必要な作業があれば実行します。この情報は,ソフトウェア製品のインストレーション・ガイドやリリース・ノートに記載されています。
なお,キットが使用可能な場合は,POLYCENTER Software Installation ユーティリティがこの作業を自動的に行います。
3.8.1.3 インストール後の手順の確認
インストール後の手順があるかどうか確認してください。この情報もソフトウェア製品のインストレーション・ガイドやリリース・ノートに記載されています。
3.8.2 製品のリリース・ノートの抜き出し
製品のリリース・ノートを読むには,リリース・ノートをファイルとして抜き出します。たとえば,CMS 製品のリリース・ノートをテキスト・ファイルにコピーするには,次のコマンドのいずれかを使用します。
$ PRODUCT EXTRACT RELEASE_NOTES CMS/FILE=CMS_RELNOTES.TXT $ PRODUCT EXTRACT RELEASE_NOTES CMS/SOURCE=WORK_DISK:[KITS]/FILE=CMS_RELNOTES.TXT |
ファイル名を指定しなければ,リリース・ノートは,現在のディレクトリに DEFAULT.PCSI$RELEASE_NOTES というファイル名で書き込まれます。 POLYCENTER Software Installation ユーティリティを使用してソフトウェア製品のリリース・ノートを抜き出す前に,そのソフトウェア製品をインストールする必要はありません。
3.8.3 製品のインストール
インストールを開始するには,次のように,PRODUCT INSTALL コマンドを入力します。
$ PRODUCT INSTALL CMS |
一度に複数の製品をインストールする場合には,製品名をコンマで区切って入力します。製品名には,次のように,アスタリスク(*) のワイルドカード文字を使用することができます。
$ PRODUCT INSTALL CMS/VERSION=3.4,LSE,COB*/VERSION=5.0 |
表 3-7 に,コマンド修飾子で制御できる機能をいくつか示します。完全なリストについては『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』とオンライン・ヘルプを参照してください。
機能 | 修飾子 |
---|---|
PCF で応答を提供する | /CONFIGURATION=INPUT= pcf 名 |
新しい PCF を作成する | /CONFIGURATION=OUTPUT= pcf 名 1 |
ファイルのインストール位置を指定する | /DESTINATION= 位置 |
製品の全インストール・オプションに関する完全な説明と情報を表示する | /HELP |
ターミナルにログ・メッセージを表示する | /LOG |
製品データベースに注釈を含める | /REMARK |
ディストリビューション・キットの位置を指定する | /SOURCE |
構成変数を指定する | /CONFIGURATION= キーワード 2 |
一時ファイルの作業領域を指定する | /WORK= 装置 |
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