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記憶ビットマップ・ファイルは,ボリューム上で使用できる空間量をファイル・システムが記録するために使用する連続ファイルです。このファイルには,記憶制御ブロック (SCB) が入っています。 SCB には,Files--11 空間割り当てを最適化するための情報と個々のブロックの使用可能性を示すビットマップが入っています。
SCB の情報の内容は,クラスタの要素の数,ボリューム・サイズ,ブロッキング・ファクタなどです。ビットマップの各ビットは,各クラスタを示します。ビットが設定されている場合,対応するクラスタを使用することができます。ビットがクリアされている場合,クラスタを使用することはできません。
オペレーティング・システムは,ビットマップの一部をキャッシュ・メモリとの間で移動します。メモリ内の各ビットの状態は,クラスタを割り当てたり割り当て解除したりするたびに,変更されます。キャッシュに入っているビットマップをディスクに戻したとき,BITMAP.SYS は更新されます。ビットマップの一部は必ずキャッシュに入っているので,(ディスクをディスマウントするか,またはライト・ロックしないかぎり)ディスクに割り当てられているクラスタの現在の状態を BITMAP.SYS が反映することはあり得ません。
ANALYZE/DISK_STRUCTURE には, INDEXF.SYS から取り出したデータをもとに BITMAP.SYS の現在のバージョンを作成し,ディスク上の空きクラスタの状態を BITMAP.SYS に正確に反映させるという機能があります。
A.3.3 不良ブロック・ファイル BADBLK.SYS
不良ブロック・ファイルには,ボリューム上の不良ブロックがすべて入ります。システムは不良ブロックを動的に検出し,不良ブロックを使用しているファイルを削除した後にこれらの不良ブロックが再び使用されることを防止します。
A.3.4 マスタ・ファイル・ディレクトリ
MFD は,Files-11 ボリューム・ディレクトリ構造を制御する予約ファイルを含むファイルです。また MFD は,ユーザが使用するファイルやディレクトリ,および既知ファイルをリストします。マスタ・ファイル・ディレクトリ自体は, MFD でリストされるファイル(000000.DIR;1) の 1 つです。
ただし,MFD は,予約ファイルとユーザのファイル・ディレクトリのリストに使用されることが多く,プライベート・ボリュームにおいてさえ,ユーザが MFD にファイルを入力することはほとんどありません。プライベート・ボリュームでは,システム・ディスクの省略時ディレクトリと同じ名前のディレクトリを作成した方が便利です。ユーザのファイル・ディレクトリとファイル指定については,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
BACKUP ユーティリティで順編成ディスク・セーブ・セットを作成すると,セーブ・セット・ファイルが MFD に格納されます。
ANALYZE/DISK_STRUCTURE は,INDEXF.SYS との比較を行うことにより,ディレクトリ構造に属する全ファイルをチェックします。ディレクトリ構造で追跡できないファイルは," 失われた " ファイルです。 /REPAIR が指定されている場合,これらのファイルは最上位レベルの SYSLOST.DIR ディレクトリに入れられます。
A.3.5 コア・イメージ・ファイル CORIMG.SYS
オペレーティング・システムでは,コア・イメージ・ファイルを使用していません。
A.3.6 ボリューム・セット・リスト・ファイル VOLSET.SYS
ボリューム・セット・リスト・ファイルは,ボリューム・セットの相対ボリューム 1 でのみ使用します。このファイルには,ボリューム・セットに属する全ボリュームのラベルとボリューム・セット名が入っています。
ANALYZE/DISK_STRUCTURE では,VOLSET.SYS を使用してボリューム・セット内の各ボリュームの記憶位置を調べ,各ボリュームの属性を確認します。すべてのボリューム・セット情報が相対ボリューム 1 の VOLSET.SYS に入っているので,他のボリュームに存在する VOLSET.SYS は無視されます。
A.3.7 継続ファイル CONTIN.SYS
継続ファイルは,1 つのファイルが 2 つのボリュームにまたがるときに拡張ファイル識別子として使用されます。このファイルは,順編成ディスク・セーブ・セットの最初のボリュームを除くすべてのボリュームに使用されます。
A.3.8 バックアップ・ログ・ファイル BACKUP.SYS
バックアップ・ログ・ファイルは,今後の使用のため予約されています。
A.3.9 保留不良ブロック・ログ・ファイル BADLOG.SYS
保留不良ブロック・ログ・ファイルには,不良ブロック・ファイルに入っていないけれども不良であると思われるブロックのリストが入っています。
A.3.10 クォータ・ファイル QUOTA.SYS
クォータ・ファイルは,ボリューム上の各 UIC のディスク使用量を記録するためにファイル・システムが使用する,予約ファイルです。 ボリュームのクォータ・チェックを許可している場合,ボリューム上の全 UIC が QUOTA.SYS ファイルに格納されます。 QUOTA.SYS は常に更新されるので,現在のディスク使用量,許可されている最大ディスク使用量,許可されている超過値が,UIC ごとに示されます。
ANALYZE/DISK_STRUCTURE は,その動作時に,各 UIC の実際のディスク使用量を反映する QUOTA.SYS のコピーをメモリに作成します。このコピーは,ディスク上の QUOTA.SYS と比較されます。矛盾点がある場合は,メッセージが表示されます。 /REPAIR 修飾子を指定した場合,ディスク上の QUOTA.SYS が更新されます。
A.3.11 ボリューム機密保護プロファイル SECURITY.SYS
ボリューム機密保護プロファイルには,ボリュームの所有者 UIC,ボリュームのシステム - 所有者 - グループ - 一般ユーザ (SOGW) 保護マスク,およびボリュームのアクセス制御リスト (ACL) が含まれます。
A.4 Files--11 ODS レベル 1 と 2,5 の違い (VAX のみ)
VAX システムでは,性能,信頼性,機密保護の点で,ODS レベル 1 の互換スーパーセットである Files--11 ODS レベル 2 が標準のディスク構造です。ボリューム初期化時の省略時の値は,構造レベル2 です。『Compaq OpenVMS DCL ディクショナリ』の INITIALIZE コマンドを参照してください。
RSX-11M,RSX-11D,RSX-11M-PLUS,IAS は ODS レベル 1 以外をサポートしていないので,これらのシステムに移植する必要がある VAX ボリュームの場合には,ODS レベル 1 を指定します。また,これらのシステムから移植した構造レベル 1 ボリュームを扱う必要が生じる場合もあります。
構造レベル 1 のボリュームを使用している場合, 表 A-4 に示す制限に注意してください。
ディスク | 保護対象オブジェクトは,Files--11 ODS-2 ディスクだけである。 |
ディレクトリ | ディレクトリとサブディレクトリの階層がなく,ディレクトリ・エントリつまりファイル名の順序も定められていない。RSX-11M,RSX-11D,RSX-11M-PLUS,IAS は,サブディレクトリをサポートしておらず,ディレクトリ・エントリをアルファベット順に並べない。 |
ディスク・クォータ | サポートしていない。 |
マルチボリューム・ファイルとボリューム・セット | サポートしていない。 |
位置制御 | サポートしていない。 |
キャッシュ | ファイル・ヘッダ・ブロック,ファイル識別スロット,エクステント・エントリのキャッシングを行わない。 |
システム・ディスク | 構造レベル 1 ボリュームを使用できない。 |
OpenVMS Cluster アクセス | ローカル・アクセスのみ。クラスタ全体で共用できない。 |
クラスタ化割り当て | サポートしていない。 |
バックアップ・ホーム・ブロック | サポートしていない。 |
保護コード E | E は,RSX-11M オペレーティング・システムで " 拡張 " を意味するが,OpenVMS では無視される。 |
ファイル・バージョン | 32,767 までに制限される。バージョン制限はサポートしていない。 |
高度保護機能 (アクセス制御リストなど) | サポートしていない。 |
ロング・ファイル名 | サポートしていない。 |
RMS ジャーナル機能 | サポートしていない。 |
RMS 実行統計監視 | サポートしていない。 |
OpenVMS ソフトウェアの今後の機能強化では,構造レベル 5 が中心となります。したがって,構造レベル 1 における制限はさらに多くなる可能性があります。
以下の表は,世界各地の TDFを示しています。各表は,世界の特定地域の所在地リストです。なお,表中の値は,このドキュメントの刊行時において正確であると考えられる値です。
タイム・ゾーン規則は,各国が管理しており,政情およびその他の理由により変更される場合があります。最新の情報については,次のウェブ・サイトを参照してください。
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表 B-1 は,欧州の時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
英国,アイルランド | 0:00 | +1:00 |
西欧州 | 0:00 | +1:00 |
アイスランド | 0:00 | --- |
中部欧州 | +1:00 | +2:00 |
ポーランド | +2:00 | +3:00 |
東欧州 | +2:00 | +3:00 |
トルコ | +2:00 | +3:00 |
表 B-2 は,北米の時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
U.S./ 東部 | -5:00 | -4:00 |
U.S./ 中部 | -6:00 | -5:00 |
U.S./ 山地 | -7:00 | -6:00 |
U.S./ 太平洋 | -8:00 | -7:00 |
U.S./ インディアナ (東部) | -5:00 | --- |
U.S./ アラスカ | -9:00 | -8:00 |
U.S./ アリゾナ | -7:00 | --- |
U.S./ ナバホ | -7:00 | -6:00 |
U.S./ ミシガン | -5:00 | -4:00 |
U.S./ アリューシャン列島 | -10:00 | -9:00 |
U.S./ ハワイ | -10:00 | --- |
U.S./ サモア | -11:00 | --- |
カナダ/ニューファンドランド | -3:30 | -2:30 |
カナダ/大西洋 | -4:00 | -3:00 |
カナダ/東部 | -5:00 | -4:00 |
カナダ/中部 | -6:00 | -5:00 |
カナダ/東サスカチュワン | -6:00 | --- |
カナダ/山地 | -7:00 | -6:00 |
カナダ/太平洋 | -8:00 | -7:00 |
カナダ/ユーコン | -9:00 | -8:00 |
表 B-3 は,中米および南米の時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
メキシコ/バハノルチ | -8:00 | -7:00 |
メキシコ/バハスル | -7:00 | --- |
メキシコ/その他全土 | -6:00 | --- |
キューバ | -5:00 | -4:00 |
ジャマイカ | -5:00 | -4:00 |
ブラジル/東部 | -3:00 | -2:00 |
ブラジル/西部 | -4:00 | -3:00 |
ブラジル/アクレ | -5:00 | -4:00 |
ブラジル /デノローニャ | -2:00 | -1:00 |
チリ/その他全土 | -4:00 | -3:00 |
チリ/イースター島 | -6:00 | -5:00 |
表 B-4 は,アジアの時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
PRC (中国本土) | +8:00 | +9:00 |
ROK (韓国) | +9:00 | +10:00 |
イスラエル | +2:00 | +3:00 |
イラン | +3:30 | +4:30 |
日本 | +9:00 | --- |
シンガポール | +8:00 | --- |
香港 | +8:00 | --- |
ROC (台湾) | +8:00 | --- |
表 B-5 は,南太平洋の時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
オーストラリア/タスマニア | +10:00 | +11:00 |
オーストラリア/クィーンズランド
(標準時のみ) |
+10:00 | --- |
オーストラリア/クィーンズランド | +10:00 | +11:00 |
オーストラリア/北部 | +9:30 | --- |
オーストラリア/西部 | +8:00 | --- |
オーストラリア/南部 | +9:30 | +10:30 |
オーストラリア/ビクトリア | +10:00 | +11:00 |
オーストラリア/ニューサウスウェールズ | +10:00 | +11:00 |
ニュージーランド | +12:00 | +13:00 |
表 B-6 は,南極の時差係数を示しています。
地域 | 標準時 TDF |
夏時間 TDF |
---|---|---|
南極 | +0:00 | --- |
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