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17.1 POLYCENTER Software Installation ユーティリティについて
POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,次のことに使用します。
17.2 POLYCENTER Software Installation ユーティリティの使用法の要約
POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,レイヤード・ソフトウェア製品のインストール,削除,およびその他の操作を実行します。
PRODUCT [サブコマンド製品名 [/修飾子]]
サブコマンド
POLYCENTER Software Installation ユーティリティに実行させる操作を指定します。製品名
アクティビティを適用する製品の名前を指定します。サブコマンドの中には,このパラメータを必要としないものもあります。 製品名の全体または一部を指定するのに,アスタリスク(*)とパーセント記号(%)のワイルドカード文字を使用することができます。また,製品のリストをカンマ(,)で区切って指定することもできます。
DCL プロンプトから POLYCENTER Software Installation ユーティリティを使用するには, PRODUCT コマンド,サブコマンド,製品名,およびオプションの修飾子を入力します。次に例を示します。
$ PRODUCT INSTALL COBOL /VERSION=5.3
PRODUCT コマンドはコマンド・プロシージャ・ファイルの中で使用することもできます。
次の表は,PRODUCT コマンドについて説明しています。
コマンド | 説明 |
---|---|
CONFIGURE | 製品構成ファイル(PCF)を作成する。 |
COPY | ソフトウェア製品キットをコピーする。または,別の形式に変換する。 |
EXTRACT FILE | 順編成形式でパッケージされたソフトウェア製品キットから指定されたファイルを検索する。 |
EXTRACT PDF | 順編成形式でパッケージされたソフトウェア製品キットから製品記述ファイル (PDF) を検索する。 |
EXTRACT PTF | 順編成形式でパッケージされたソフトウェア製品キットから製品テキスト・ファイル (PTF) を検索する。 |
EXTRACT RELEASE_NOTES | 順編成形式でパッケージされたソフトウェア製品キットからリリース・ノートを検索する。 |
FIND | 指定されたディレクトリにある製品キットの名前を表示する。 |
INSTALL | 1 つ以上のソフトウェア製品をインストールし,製品データベースを更新する。 |
LIST | 順編成形式でパッケージされた指定の製品キットに格納されているファイルをリストする。 |
PACKAGE | ソフトウェア製品キットを順編成形式または参照形式で作成する。 |
RECONFIGURE | インストール済みの製品の構成を変更し,製品データベースを更新する。 |
REGISTER PRODUCT | まだ製品データベースに登録されていないインストール済みの製品について,その情報を製品データベースに記録する。 |
REGISTER VOLUME | 製品データベースのボリューム・ラベルの変更を記録する。 |
REMOVE | ソフトウェア製品をアンインストールし,製品データベースを更新する。 |
SHOW HISTORY | ソフトウェア製品に対して実行された操作を日付順に表示する。 |
SHOW OBJECT | ソフトウェア製品のインストレーションの際に作成されたオブジェクトに関する情報を表示する。 |
SHOW PRODUCT | インストール済みの製品に関する情報を表示する。 |
SHOW UTILITY | POLYCENTER Software Installationユーティリティに関する情報を表示する。 |
1 つまたは複数の製品の製品構成ファイル(PCF)を作成します。オプションとして,既存の PCF ファイル内の値を使用して,新しい PCF を作成することもできます。
PRODUCT CONFIGURE 製品名[,...] [/修飾子]
製品名
製品構成ファイルを生成する製品,または製品のリストを指定します。
/BASE_SYSTEM=基本システム名
指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。基本システム名の AXPVMS という名前は OpenVMS Alpha 製品を, VAXVMS は OpenVMS VAX 製品を, VMSは OpenVMS Alpha と VAX のどちらでも使用される製品を表します。/CONFIGURATION=(キーワード[,...])
構成の指定方法を定めます。次のキーワードが使用できます。
CURRENT これは省略時のキーワードです。製品が最後にインストールまたは再構成されたときの現在値を含んでいる製品データベースの値を使用します。 PRODUCER ソフトウェア製造業者が,このバージョンの製品に対して指定した値を使用します。 INPUT=PCF名 指定された製品構成ファイルの値を使用します。 OUTPUT=PCF名 指定された製品構成ファイルに構成を書き込みます。ファイル名が指定されなかった場合は,現在のディレクトリに DEFAULT.PCSI$CONFIGURATION という名前のファイルを作成します。 キーワード CURRENT,PRODUCER および INPUT は,同時に使用することはできません。ただし,これらのキーワードは,いずれもキーワード OUTPUT と併用することができます。キーワードを 1 つしか指定しない場合は,括弧を省略することができます。
/HELP
/NOHELP (省略時の設定)
製品オプションの詳細な説明文を表示するかどうかを制御します。製品を初めてインストールしたときには,これらの説明文がオプションを選ぶときに役立ちます。後にインストレーションをやり直すときやアップグレードを行う際には,時間を節約するために短い説明文を選ぶとよいでしょう。/NOHELPを選択した場合は,プロンプトで次の操作を行うことで,疑問点についての詳細な説明文を表示させることができます。
- Help キーまたは PF2 キーを押す
- ? を押して Return キーを押す
/KIT_ATTRIBUTES=キーワード([,...])
キット・タイプまたはキット形式,あるいはその両方によってキットを選択します。次のキーワードが使用できます。
FORMAT=
形式タイプ次のように製品キットの形式を指定します。
REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造に存在する参照形式。 SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである <完全な製品名>.PCSI に格納されている順編成形式。
TYPE=
キット・タイプ次のように製品キットのタイプを指定します。
FULL レイヤード製品 (アプリケーション) ソフトウェア。 OPERATING_SYSTEM オペレーティング・システム・ソフトウェア。 MANDATORY_UPDATE 現在インストールされているソフトウェアに対する必須の修正。このタイプのキットの機能はパッチ・キットと同一です。 PARTIAL 現在インストールされているソフトウェアに対するアップグレード。このキットをインストールすると,製品のバージョンが変わります。 PATCH 現在インストールされているソフトウェアに対する修正。このキットをインストールしても,製品のバージョンは変わりません。 PLATFORM ソフトウェア製品の統合された集合 (製品群とも呼ぶ)。 TRANSITION インストール済みであっても,製品データベースには記録されていない製品 (VMSINSTAL でインストールされた製品など) についての情報を登録する際に使用します。このキットでは製品マテリアルは提供しません。
/LOG
/NOLOG (省略時の設定)
POLYCENTER Software Installation ユーティリティの動作に従ってメッセージを表示します。/PRODUCER=作成者名
指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。/REMOTE
/NOREMOTE (省略時の設定)
現在実行されているシステム以外のシステムにある製品データベースを使用します。この修飾子は,主にコンパックが提供するコマンド・プロシージャの中で使用されます。この修飾子を誤って使用すると, POLYCENTER Software Installation ユーティリティ・データベースやインストール済みの製品が破壊されるといった問題が発生する可能性があります。また,/REMOTE は CONFIGURE コマンドと SHOW コマンドで役立つ場合もあります。/REMOTE を使用する場合は,次の論理名が定義されていなくてはなりません。
- PCSI$SYSDEVICE はターゲットのシステム・ディスクの物理ディスク名を指定しなければなりません。このディスクはマウントされており,PRODUCT コマンドを実行しているプロセスに割り当てられていなければなりません。
- PCSI$SPECIFIC は PCSI$SYSDEVICE 上のシステム・ルートを指していなくてはなりません。これは,x が有効なシステム・ルートであるとして,次の形式で定義されている必要があります。
PCSI$SYSDEVICE:[SYSx.]
PCSI$SYSDEVICE と PCSI$SPECIFIC の定義は,ユーティリティがデータベースを探す場所,あるいは格納する場所を指定するだけである点に注意してください。
/SOURCE=装置名:[ディレクトリ名]
ユーティリティがソフトウェア製品キットを探すディスクとディレクトリを指定します。/SOURCE が指定されていないと,ユーティリティは論理名 PCSI$SOURCE によって定義されている位置を探します。PCSI$SOURCE が定義されておらず,/SOURCE 修飾子が指定されていない場合, POLYCENTER Software Installation ユーティリティは現在の省略時のディレクトリを探します。/SPAN_VERSIONS=キーワード([,...])
指定されたバージョン条件にバージョンが一致するソフトウェア製品を選択します。次のキーワードが使用できます。
ABOVE=バージョン 指定されたバージョンよりも後のバージョンを選択します BELOW=バージョン 指定されたバージョンよりも前のバージョンを選択します MINIMUM=バージョン 指定されたバージョン以降のバージョンを選択します MAXIMUM=バージョン 指定されたバージョン以前のバージョンを選択します
ABOVE,BELOW,MINIMUM,MAXIMUM のキーワードは,単独でも,組み合わせても使用できます。例えば, /SPAN_VERSIONS=(MINIMUM=V2.1,BELOW=V3.0)とすると,V2.1 以降で,V3.0 よりも前の (V3.0 を含まない) バージョンを選択します。ここで BELOW キーワードの代わりに MAXIMUM を使うと,V3.0 が含まれます。
/VERSION=バージョン番号
指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。
$ PRODUCT CONFIGURE EDITOR - _$ /CONFIGURATION=(INPUT=EDITOR_REV1.PCF,OUTPUT=EDITOR_REV2.PCF) |
この例のコマンドは,EDITOR という名前の製品に関する EDITOR_REV1.PCF という名前の既存の PCF ファイルを読み込み,変更点を EDITOR_REV2.PCF に保存します。
製品配布キットを操作します。この際には,リファレンス・コピーからシーケンシャル・コピーを作成するか,シーケンシャル・コピーからリファレンス・コピーを作成するか,形式を変更せずにコピーを作成します。/DESTINATION 修飾子は必ず指定する必要があります。
PRODUCT COPY 製品名 /DESTINATION=装置名:[ディレクトリ名] [/修飾子]
製品名
コピーする製品,または製品のリストを指定します。
/BASE_SYSTEM=基本システム名
指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。基本システム名の AXPVMS という名前は OpenVMS Alpha 製品を, VAXVMS は OpenVMS VAX 製品を, VMSは OpenVMS Alpha と VAX のどちらでも使用される製品を表します。/DESTINATION=装置名:[ディレクトリ名]
ユーティリティが順編成キットのコピーを格納する場所を指定します。リファレンス・キットの場合は,ユーティリティがファイルを格納するトップレベル・ディレクトリの位置を指定します。装置名が指定されない場合は,ユーザの省略時の装置が使用されます。ディレクトリ名が省略された場合は,ユーザの省略時のディレクトリが使用されます。PRODUCT COPY操作は,/DESTINATION修飾子が使用されているかどうかにかかわらず,論理名PCSI$DESTINATIONを無視します。
/FORMAT=キーワード
製品キットの出力形式を指定します。次のキーワードが使用できます。
REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造で格納される参照形式。 SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである<完全な製品名>.PCSI に格納される順編成形式。 省略時の設定では,製品キットの形式がそのまま使用されます。
/KIT_ATTRIBUTES=キーワード([,...])
キット・タイプまたはキット形式,あるいはその両方によってキットを選択します。次のキーワードが使用できます。
FORMAT=
形式タイプ次のように製品キットの形式を指定します。
REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造に存在する参照形式。 SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである <完全な製品名>.PCSI に格納されている順編成形式。
TYPE=
キット・タイプ次のように製品キットのタイプを指定します。
FULL レイヤード製品 (アプリケーション) ソフトウェア。 OPERATING_SYSTEM オペレーティング・システム・ソフトウェア。 MANDATORY_UPDATE 現在インストールされているソフトウェアに対する必須の修正。このタイプのキットの機能はパッチ・キットと同一です。 PARTIAL 現在インストールされているソフトウェアに対するアップグレード。このキットをインストールすると,製品のバージョンが変わります。 PATCH 現在インストールされているソフトウェアに対する修正。このキットをインストールしても,製品のバージョンは変わりません。 PLATFORM ソフトウェア製品の統合された集合 (製品群とも呼ぶ)。 TRANSITION インストール済みであっても,製品データベースには記録されていない製品 (VMSINSTAL でインストールされた製品など) についての情報を登録する際に使用します。このキットでは製品マテリアルは提供しません。
/LOG
/NOLOG (省略時の設定)
POLYCENTER Software Installation ユーティリティの動作に従ってメッセージを表示します。/OWNER_UIC=uic
コピー操作の際に作成されるファイルの所有者ユーザ識別コード(UIC) を指定します。省略時の設定では,操作を実行しているユーザがソフトウェア製品ファイルの所有者になります。たとえば,ユーザが自分のアカウントでログインしている場合,コピー操作の際にこの修飾子を使用して,製品ファイルの所有権を自分のアカウントではなく SYSTEM に割り当てることができます。 UIC は英数字形式([name]の形式)か 8 進グループ・メンバ形式([g,m]の形式) で指定してください。UIC 形式については『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。/PRODUCER=作成者名
指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。/SOURCE=装置名:[ディレクトリ名]
ユーティリティがソフトウェア製品キットを探すディスクとディレクトリを指定します。/SOURCE が指定されていないと,ユーティリティは論理名 PCSI$SOURCE によって定義されている位置を探します。PCSI$SOURCE が定義されておらず,/SOURCE 修飾子が指定されていない場合, POLYCENTER Software Installation ユーティリティは現在の省略時のディレクトリを探します。/SPAN_VERSIONS=キーワード([,...])
指定されたバージョン条件にバージョンが一致するソフトウェア製品を選択します。次のキーワードが使用できます。
ABOVE=バージョン 指定されたバージョンよりも後のバージョンを選択します BELOW=バージョン 指定されたバージョンよりも前のバージョンを選択します MINIMUM=バージョン 指定されたバージョン以降のバージョンを選択します MAXIMUM=バージョン 指定されたバージョン以前のバージョンを選択します
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