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システム・パラメータ値とサイトから独立したスタートアップ・コマンド・プロシージャの名前を SYSGEN 作業領域からパラメータ・ファイル,ディスク上の現在のシステム・パラメータ・ファイル,メモリのアクティブ・システムのいずれかに書き込みます。
WRITE ファイル指定
ファイル指定
作成する新しいパラメータ・ファイル。省略時のファイル・タイプは .PAR です。ファイル指定の代わりに,次のキーワードのいずれかを指定することができます。
CURRENT
ディスク上の現在のシステム・パラメータ・ファイルに情報を書き込むことを指定します。VAX システムでは,システム・パラメータ・ファイルは SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.PAR です。
Alpha システムでは,システム・パラメータ・ファイルは SYS$SYSTEM:ALPHAVMSSYS.PAR です。
WRITE CURRENT コマンドを使用するには,SYSPRV 特権が必要です。
ACTIVE
ソース情報をメモリのアクティブ・システムに書き込むことを指定します (動的パラメータ値だけがアクティブ・システムに書き込まれます)。WRITE ACTIVE コマンドを使用するには,CMKRNL 特権が必要です。
なし
VAXシステムにおいて,SYSGEN内のセキュリティ監査では,システム・パラメータ・ファイルVAXVMSSYS.PARの変更の報告方法が変更されました。次の例に示すように,このようなイベントを通知するために,ファイルに対してアクセス制御リスト(ACL)を設定すれば,システム管理者はファイル変更の通知を受信できます。
$ SET ACL/ACL=(ALARM=SECURITY,ACCESS=WRITE+FAILURE+SUCCESS)- _$ SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.PAR
ACLの設定についての詳しい説明は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』と『OpenVMS Guide to System Security』を参照してください。
Alphaシステムでは,WRITE ACTIVEコマンドとWRITE CURRENTコマンドはどちらもOPCOMにメッセージを送信し,イベントを記録します。
#1 |
---|
SYSGEN> WRITE SYS$SYSTEM:SPECIAL |
このコマンドは新しいパラメータ指定ファイル, SYS$SYSTEM:SPECIAL.PAR を作成します。
#2 |
---|
SYSGEN> WRITE CURRENT |
VAXシステムでは,この例のコマンドはディスクの現在のシステム・パラメータ・ファイル(SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.PAR)を変更します。
Alphaシステムでは,この例のコマンドはディスクの現在のシステム・パラメータ・ファイル(SYS$SYSTEM:ALPHAVMSSYS.PAR)を変更します。
21.1 SYSMAN について
System Management ユーティリティ (SYSMAN) は,ノードとクラスタ環境を集中管理します。個々のノードにログインしてさまざまな管理作業を行うのではなく,1 つのノード,1 つのノード・グループ,または 1 つのクラスタ環境を管理環境として定義することができます。管理環境が定義されていれば,ローカル・ノードからシステム管理作業を行えます。SYSMAN は,管理対象の環境におけるすべてのノードに対し,これらの作業を実行します。
SYSMAN では,従来のソフトウェア・ツールを数多く利用しているので,個々のシステムを管理するこれまでの方法と同じようなやり方でシステムを管理できます。MOUNT,DEFINE,INITIALIZE,SET, SHOW などの DCL コマンドは,ほとんど処理できます。また, AUTHORIZE,AUTOGEN,INSTALL など,OpenVMSのシステム管理ユーティリティやコマンド・プロシージャも数多く実行できます。
SYSMAN には,次の処理を行うシステム管理ツールも用意されています。
21.1.1 SYSMANコマンドを実行するためのキーの定義
SYSMAN では,SYSMAN コマンドを実行するためのキーを定義しておけば,長いコマンド行を入力する必要がありません。たとえば,SET ENVIRONMENT コマンドを実行するためのキーは次のように定義できます。
SYSMAN> DEFINE/KEY/TERMINATE _Key name: KP0 _Translation: "SET ENVIRONMENT/NODE=(NODE21,NODE22,NODE23)" |
キーを定義した後,キーパッドの0を押すと,SYSMAN は SET ENVIRONMENT コマンドを実行します。キー定義は,SYSMAN 初期化ファイルに定義しない限り,SYSMAN を終了するたびに失われます。(初期化ファイルからコマンドを実行する方法については 第 21.1.2 項 を参照してください。)
21.1.2 初期化ファイルによるコマンドの実行
SYSMAN を実行するたびに使用される初期化ファイルを作成することができます。 SYSMAN 初期化ファイルでは,キーの定義や SYSMAN 環境の設定などが行えます。
省略時の SYSMAN 初期化ファイルは,SYS$LOGIN:SYSMANINI.INI です。別のファイルを指定する場合は,そのファイルの記憶位置を指すように論理名 SYSMANINI を定義してください。
以下は,いくつかのキーを定義する初期化ファイルの例です。
$ TYPE SYSMANINI.INI DEFINE/KEY/TERMINATE KP0 "SET ENVIRONMENT/CLUSTER/NODE=(NODE21,NODE22,NODE23,NODE24)" DEFINE/KEY/TERMINATE KP1 "CONFIGURATION SHOW TIME" DEFINE/KEY/TERMINATE KP2 "SHOW PROFILE" . . . |
System Management ユーティリティ (SYSMAN) はシステムを集中管理するので, 1 ヶ所からすべてのノードやクラスタを管理できます。
RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN
なし使用法の要約 SYSMAN を起動するには,次のコマンドを DCL プロンプトに対して入力します。
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN |
SYSMAN は次のプロンプトを表示します。ここでは,DCL の標準の構文規則を使用して,SYSMAN コマンドを入力することができます。
SYSMAN> |
RSX の MCR コマンドを実行した場合も,展開されて RUN SYS$SYSTEM となります。
$ MCR SYSMAN |
MCR コマンドを使用すると,SYSMAN の起動とコマンドの実行を 1 つのコマンド文字列で指定できます。このようにして SET ENVIRONMENT 以外の SYSMAN コマンドを指定した場合, SYSMAN はコマンド文字列を実行すると終了します。 SET ENVIRONMENT コマンドの場合,実行した後に SYSMAN> プロンプトが出力されます。
SYSMAN を終了して DCL コマンド・レベルに戻るには,SYSMAN> プロンプトに対して EXIT コマンドを入力するか,または Ctrl/Z を押します。
21.3 SYSMAN のコマンド
この項では,SYSMAN のコマンドについて,例を挙げて説明します。
表 21-1 は,SYSMAN のコマンドの一覧です。
コマンド | 機能 |
---|---|
@ (実行プロシージャ) | 以降のコマンド入力を指定ファイルまたは指定装置から読み込むことを指示する。 |
ALF ADD | 自動ログイン機能 (ALF) データベースにレコードを追加する。 |
ALF REMOVE | 自動ログイン機能 (ALF) データベースから 1 つまたは複数のレコードを削除する。 |
ALF SHOW | 自動ログイン機能 (ALF) データベースに格納されている 1 つまたは複数のレコードを表示する。 |
ATTACH | 現在のプロセスからジョブ内の指定したプロセスに制御を移す。 |
CLASS_SCHEDULE ADD | 新しいスケジューリング・クラスを作成する。 |
CLASS_SCHEDULE DELETE | スケジューリング・クラスを削除する。 |
CLASS_SCHEDULE MODIFY | スケジューリング・クラスの属性を変更する。 |
CLASS_SCHEDULE RESUME | 中断されていたスケジューリング・クラスを再開する。 |
CLASS_SCHEDULE SHOW | スケジューリング・クラスの属性を表示する。 |
CLASS_SCHEDULE SUSPEND | スケジューリング・クラスを一時的に中断する。 |
CONFIGURATION SET
CLUSTER_AUTHORIZATION |
ローカル・エリア・クラスタにおけるセキュリティ・データを更新する。 |
CONFIGURATION SET TIME | システム時間を更新する。 |
CONFIGURATION SHOW CLUSTER_AUTHORIZATION | クラスタ・セキュリティ・データを表示する。 |
CONFIGURATION SHOW TIME | 現在のシステム時間を表示する。 |
DEFINE/KEY | SYSMAN コマンドを実行するキーを定義する。 |
DISKQUOTA ADD | ディスク・クォータ・ファイルにエントリを追加する。 |
DISKQUOTA CREATE | ファイルを持たないボリュームに対してディスク・クォータ・ファイルを作成し使用可能にする。 |
DISKQUOTA DELETE | クォータ・ファイルからエントリを削除する。 |
DISKQUOTA DISABLE | ボリュームに対するディスク・クォータ動作を中断する。 |
DISKQUOTA ENABLE | ボリュームに対するディスク・クォータ動作を再開する。 |
DISKQUOTA MODIFY | クォータ・ファイルのエントリを変更するか,または省略時のクォータ値と超過値を調整する。 |
DISKQUOTA REBUILD | すべてのエントリに対するディスク使用量を再設定する。 |
DISKQUOTA REMOVE | ディスク・クォータ・ファイルからエントリを削除する。 |
DISKQUOTA SHOW | ディスク・クォータと使用状況を表示する。 |
DO | DCL コマンドまたは DCL コマンド・プロシージャを実行する。 |
EXIT | SYSMAN セッションを終了し,制御を DCL コマンド・レベルに戻す。 |
HELP | SYSMAN コマンドに関する情報を出力する。 |
++ IO AUTOCONFIGURE | システムにつながれているすべてのハードウェア装置を自動的に識別し,設定する。 |
++ IO CONNECT | 装置を接続し装置ドライバをロードする。 |
++ IO FIND_WWID | これまで検出されなかったテープとメディア・チェンジャをすべて検出する。 |
++ IO LOAD | 入出力ドライバをロードする。 |
++ IO REBUILD | すべての装置構成テーブルを再構築する。 |
++ IO REPLACE_WWID | ワールドワイド識別子 (WWID) をあるものから別のものに置き換える。 |
++ IO SCSI_PATH_VERIFY | システム内の SCSI と FC パスをそれぞれチェックし,接続された装置が変更されたかどうかを判断する。変更されている場合には,入出力データベースにある SCSI または FC のパスは切断される。 |
++ IO SET EXCLUDE | 装置を自動的に構成するときに使用するパーマネント除外リストを設定する。 |
++ IO SET PREFIX | IOGEN コンフィギュレーション作成モジュール (ICBM) 名に使用する接頭辞を設定する。 |
++ IO SHOW BUS | システムのバス,ノード番号,バス名,TR 番号,CSR 基底アドレスをリストする。 |
++ IO SHOW DEVICE | 装置,装置ドライバ,装置の入出力データベースに関する情報を表示する。 |
++ IO SHOW PREFIX | IOGEN コンフィギュレーション作成モジュール (ICBM) 名に使用する現在の接頭辞リストを表示する。 |
LICENSE LOAD | LICENSE データベースに登録されているライセンスを有効にする。 |
LICENSE UNLOAD | LICENSE データベースに登録されているライセンスを無効にする。 |
PARAMETERS USE | システム・パラメータ値と汎用コマンド・プロシージャの名前を使用して,現在のワーク・エリアを初期化する。 |
PARAMETERS SHOW | ワーク・エリアに格納されているシステム・パラメータの値,およびシステム・パラメータの省略時の値,最小値,最大値,単位を表示する。 |
PARAMETERS SET | ワーク・エリアに格納されているシステム・パラメータの値を変更する。 |
PARAMETERS WRITE | ワーク・エリアに格納されているシステム・パラメータ値と汎用コマンド・プロシージャ名を,パラメータ・ファイル,現在のシステム・パラメータ・ファイル,メモリ内のアクティブ・システムのいずれかに書き込む。 |
PARAMETERS ENABLE CHECKS | 範囲チェックを使用可能にする。 PARAMETERS DISABLE CHECKS コマンドを実行した後で範囲チェックを使用可能にする。 |
PARAMETERS DISABLE CHECKS | PARAMETERS SET コマンドで指定したシステム・パラメータ値の範囲チェックを禁止する。 |
RESERVED MEMORY ADD | Alpha システム上で, Reserved Memory Registry データ・ファイルにエントリを追加する。 |
RESERVED MEMORY FREE | Alpha システム上で,予約メモリを解放する。 |
RESERVED MEMORY MODIFY | 実行中のAlphaシステムで, Reserved Memory Registry データ・ファイルの既存のエントリの変更を許可する。 |
RESERVED MEMORY REMOVE | Alpha システム上で, Reserved Memory Registry データ・ファイルの予約メモリ・エントリを削除する。 |
RESERVED MEMORY SHOW | Alpha システム上で,実行中のシステムのメモリ予約を表示する。 |
SET ENVIRONMENT | 以降の SYSMAN コマンドの管理方式を設定する。 |
SET PROFILE | 省略時の装置,省略時のディレクトリ,および現在の管理環境における現在の特権を変更し, DO コマンドに対し DCL チェックを設定する。 |
SET TIMEOUT | ノード応答の待ち時間を設定する。 |
SHOW ENVIRONMENT | 現在のコマンド・コンテキストを表示する。 |
SHOW KEY | キー定義を表示する。 |
SHOW PROFILE | 省略時の装置,省略時のディレクトリ,現在の特権を表示する。 |
SHOW TIMEOUT | 現在のタイムアウト時間を表示する。 |
SHUTDOWN NODE | 1つのコマンド行で同時に1つの以上のノードをシャットダウンする。 |
SPAWN | 現在のプロセスのサブプロセスを作成する。サブプロセスのコンテキストは,現在のプロセスからコピーされる。 |
STARTUP ADD | 実行可能ファイルまたはコマンド・プロシージャを,スタートアップ・データベースに追加する。 |
STARTUP DISABLE | スタートアップ・データベースの構成要素がノード上で実行することを禁止する。 |
STARTUP ENABLE | スタートアップ・データベースの構成要素が実行することを許可する。 |
STARTUP MODIFY | スタートアップ・データベースの構成要素がどのように実行するかを記述するレコードを編集する。 |
STARTUP REMOVE | スタートアップ・データベースから 1 つまたは複数の構成要素を削除する。 |
STARTUP SET DATABASE | 省略時のデータベースを設定する。 |
STARTUP SET OPTIONS | スタートアップ状態を表示する。 |
STARTUP SHOW | 現在のスタートアップ・データベースの名前または内容を表示する。 |
SYS_LOADABLE ADD | ブート時にロードしたイメージ集合に,エグゼクティブ・ロード・イメージを追加する。 |
SYS_LOADABLE REMOVE | ブート時にロードしたイメージ集合から,エグゼクティブ・ロード・イメージを削除する。 |
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