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メッセージを整理するには,次のコマンドを使用します。
メッセージを現在のフォルダから別のフォルダにコピーする。指定されたフォルダが存在しない場合,フォルダを作成する。
メッセージを現在のフォルダから指定されたフォルダに移動する。
複数のメッセージをグループとして設定する。これらのメッセージは,フォルダ間でのコピー / 移動,表示,削除,検索,抽出ができる。加えて,SELECT と SET FOLDER コマンドは,フォルダの変更にも使用できる。
現在のメール・ファイルとして別のファイルを設定 (またはオープン) する。省略時のメール・ファイルは MAIL.MAI。COPY,FILE,MOVE のいずれか 1 つのコマンドを使用して別のメール・ファイルを作成すると, SET FILE コマンドでメール・ファイルをオープンできる。
現在オープンされているメール・ファイルの名前を表示する。
現在のフォルダ名を表示する。
WASTEBASKET フォルダの名前を変更する。このフォルダには,削除するメッセージが格納される。 PURGE コマンドを入力すると, WASTEBASKET フォルダの中のすべてのメッセージが削除される。 AUTO_PURGE が設定されている場合,EXIT コマンドを入力すると, WASTEBASKET フォルダの中のメッセージが削除される。 AUTO_PURGE が設定されている場合, QUIT コマンドを入力して WASTEBASKET フォルダの中のメッセージの削除を行わないこともできる。
WASTEBASKET フォルダの名前を表示する。
現在のメール・ファイルにおいて,削除されたメッセージ・スペースの量を表示する。
メッセージにマークを付けるには,次のコマンドを使用します。
現在のメッセージまたは指定されたメッセージにマークを設定する。ディレクトリ・リストにおいて,マークが設定されたメッセージの左端はアスタリスク (*) が付けられる。マークが設定されたメッセージを選択したり編成したりする場合, SELECT コマンドに /MARKED 修飾子を指定する。
現在のメッセージまたは指定されたメッセージのマークの設定を解除する。ディレクトリ・リストの左端のアスタリスク (*) は削除される。
メール環境をカスタマイズするには,次のコマンドを使用します。
Mail コマンドを実行するキーを定義する。コマンド名を入力しなくても,定義したキーを押すだけでコマンドを実行できる。
DEFINE/KEY コマンドによって作成されたキー定義を表示する。
選択したエディタを起動して,メッセージを編集する。エディタの終了後,メッセージは送信される。
Mail についての情報を表示する。個々のコマンドやトピックについての情報を得るには, HELP の後にコマンド名またはトピック名を入力する。
メッセージの送信時にカーボン・コピー・プロンプト (CC:) が現れるようにするかを決める省略時の値を設定する。
SEND,REPLY,FORWARD のいずれか 1 つを入力した場合,送信中のメッセージのコピーを送信者に戻すかどうか,省略時の値を設定する。
どのコマンド (SEND,REPLY,FORWARD) によってメッセージのコピーが自動的に送信されているのかを表示する。
SEND/EDIT などによってメッセージを編集するときに使用されるテキスト・エディタを選択する。システム上で使用できるエディタを指定する。このコマンドは,コマンド・プロシージャ MAIL$EDIT が設定した定義を無効にする。
選択したテキスト・エディタの名前を表示する。
メールの転送先アドレスを設定する。
現在転送中のアドレス名を表示する。
SYS$LOGIN ディレクトリ中のすべてのメール・ファイル (ファイル・タイプ .MAI) を,指定されたサブディレクトリに移動するかどうか設定する。
すべての. MAI ファイルが格納されているデバイスとディレクトリの名前を表示する。
メール・メッセージの From: フィールドに表示するテキスト文字列を指定する。このフィールドには,ユーザの本名やニックネームなどを入力する。ただし,文字列は英字で始まり,スペースを 2 つ以上続けてはならないことに注意。
SET PERSONAL_NAME コマンドによって設定されたテキスト文字列を表示する。
ANSWER,FORWARD,MAIL,REPLY,SENDの各コマンドを使用するとき,メール・メッセージの最後に署名テキスト・ファイルが自動的に追加されるよう, Mailユーティリティを設定する。
省略時の署名ファイルを指定したかどうか示し,指定している場合はそのファイルの名前も表示する。 SHOW ALLコマンドを使用する場合も,署名ファイル情報が表示される。
現在の Mail 設定値についての詳しい情報を表示する。
Mail を終了したり,制御を移行するには,次のコマンドを使用します。
現在のプロセスを中断せず,ターミナルの制御を別のプロセスに切り替える。たとえば,ファイルの編集中,SPAWN コマンドを使用すれば,サブプロセス (Mail) に移動して新しいメール・メッセージを読み込むことができる。この後,ATTACH を入力すれば,編集セッションに戻ることができる。
Mail を終了する。 EXIT コマンドを入力すると,SET NOAUTO_PURGE コマンドを入力した場合を除いて, WASTEBASKET フォルダの中のメッセージが削除される。 Ctrl/Z を押してもMail を終了できる。
Mail を終了する。しかし,WASTEBASKET フォルダは空にならない (EXIT コマンドを入力するか,Ctrl/Z を押さない限り,削除されたメッセージは破壊されない) 。 QUIT はCtrl/Y と同じ働きをする。
現在のプロセスのサブプロセスを作成する。 SPAWN コマンドを使用すると,Mail を一時的に終了して他の機能 (ディレクトリ・リストの表示やファイルの印刷など) を実行してから,Mail に戻ることができる。
メール・ファイルを圧縮するには,次のコマンドを使用します。
指定されたメールを圧縮する。ファイル名が指定されないと,現在オープンされているメール・ファイルを圧縮する。オープンされているメール・ファイルがない場合には,省略時のメール・ファイル(MAIL.MAI) を圧縮する。
次のコマンドはシステム管理のために使用します。
システムのメール・プロフィール,データ・ファイル SYS$SYSTEM:VMSMAIL_PROFILE.DATA からユーザのレコードを削除する。 SYSPRV 特権が必要。
ユーザの現在転送中のアドレス名を表示する。
ユーザが SET PERSONAL_NAME コマンドで設定したテキスト文字列を表示する。
MIME (多目的インターネット・メール拡張機能) は,テキスト以外のファイルをメール・メッセージに添付するために使用される標準規則です。 MIME ユーティリティにより, MIME エンコードしたメール・メッセージを作成,あるいは読み込むことができます。 MIME を使用すると,グラフィックスや音声ファイルなどのテキスト以外のファイルを,プレーン・テキストとしてエンコードして送信することができます。ただし,このテキストは読めません。 MIME ユーティリティは,MIME ファイルを元の形式にデコードすることができ,また MIME エンコード・ファイルを作成できます。このファイルを OpenVMS Mail ユーティリティを使用してメール・メッセージとして送信することができます。
MIME のためのフォーリン・コマンドは,システム管理者によって設定済みのはずですが,設定されていない場合は,LOGIN.COM: に次の行を追加することによって設定できます。
$ MIME :== $SYS$SYSTEM:MIME.EXE |
MIME はテキスト・ファイルをオープンするだけです。まず,MAIL を使って,MIME エンコードされたメッセージをテキスト・ファイルに抽出してください (手順については, 第 6.6.3 項 を参照してください)。
DCLプロンプトから MIME ユーティリティを起動するには,次のように入力します。
$ MIME ファイル名.TXT |
ファイル名修飾子はオプションです。指定したファイルが存在する場合,そのファイルには次の2つの修飾子が使用できます。
指定したファイルが存在しない場合,新しいMIME形式のファイルがその名前で作成されます。
MIME ユーティリティは,To:やFrom:フィールドのようなヘッダ情報を作成することはありません。作成するのはメッセージの本体のテキストだけで,後でMailで送信されるようにテキストをファイルに保存しておきます。オープンされるように指定したファイルに,そのような認識可能なヘッダやRFC822ヘッダが含まれる場合は,省略時の修飾子は /READ_ONLYです。
6.15.2 MIME ユーティリティを使用した MIME エンコード・ファイルの抽出
MIME ユーティリティを使用して MIME エンコード・ファイルを抽出するには,まずデコードしたいファイルをオープンします。ファイル名を指定して MIME ユーティリティを起動する ( 第 6.15.1 項 で説明したように) か,または MIME ユーティリティでファイルをオープンするといういずれかの方法で,ファイルをオープンすることができます。
MIME ユーティリティでファイルをオープンするには,次のコマンドを入力します。
MIME> OPEN ファイル名 |
添付ファイルを抽出するには,次のコマンドを入力します。
MIME> EXTRACT デスティネーション・ファイル名 |
複数の添付ファイルを持つファイルで作業している場合,コマンドに /ALL 修飾子を追加してすべての添付ファイルを抽出することができます。または,抽出する添付ファイルの数を指定する /ATTACHMENT=n 修飾子を追加して1つの添付ファイルを指定することもできます。それぞれの添付ファイルの数は,READコマンドで表示されます。
MIME ユーティリティで使用するコマンドの全リストは, 第 6.15.5 項 を参照してください。
6.15.3 MIME ユーティリティを使用したファイルのエンコード
添付ファイルとして送信できるようにファイルをエンコードするには,まず MIME ユーティリティを起動し,新しいファイル名を次のように指定して,新しいファイルを作成する必要があります。
$ MIME 新しいファイル名 |
または,MIME ユーティリティの OPEN コマンドを使用して,次のように新しいメッセージ・ファイルを作成することもできます。
MIME> OPEN/NEW 新しいファイル名 |
以前のセッションで作成したファイルをオープンするには,コマンドに修飾子 /DRAFT を指定します。
ファイルに添付ファイルを追加するには,次のコマンドを入力します。
MIME> ADD ファイル名 |
このコマンドのオプションの修飾子の全リストは, 第 6.15.5 項 を参照してください。
このファイルに現在の情報を書き込むには,SAVEコマンドを使用します。いったんセーブするとMIME エンコード・ファイルは, OpenVMS Mailユーティリティを使用してファイルとして送信することができます。
MIME ユーティリティを終了するには, QUITまたはEXITコマンドを入力します。
MIME ユーティリティで使用できるコマンドの完全なリストについては, 第 6.15.5 項 を参照してください。
6.15.4 プリアンブルとエピローグのテキスト
MIME エンコード・メッセージは,MIME インタプリタまたは MIME 対応のメール・クライアントがなければ解読できません。つまり,MIME ユーティリティにより,このようなメッセージの最初(プリアンブル)と最後(エピローグ)にプレーン・テキストを含めることができます。このテキストは,メッセージが MIME エンコードされていることを示すために使用します。通常,これらの
プリアンブル・フィールド と
エピローグ・フィールド は,MIME 対応のメール・クライアントには表示されませんが,非常に有用です。
6.15.5 MIME ユーティリティ・コマンド
以下のリストに,コマンド,パラメータ,MIME ユーティリティで使用できる修飾子について説明します。説明の後にそれぞれ例を示します。
ADD --- 新しい本体部分または添付ファイルを編集しているメッセージに追加します。 ADDコマンドには,パラメータとして添付したいファイルの名前が必要です。オプションの修飾子は次のとおりです。
MIME> ADD ファイル名/VIDEO |
CLOSE --- 現在のメッセージ・ファイルをクローズします。最新の変更内容を保存していない場合には,クローズする前に MIME ユーティリティがプロンプトで知らせます。ファイルが /READ_ONLY である場合は,ファイルは変更されません。
MIME> CLOSE |
EDIT --- 指定された添付ファイルに対するユーザの省略時設定のテキスト・エディタを起動します。このコマンドでは,ファイル名はオプションです。
MIME> EDIT ファイル名 |
EXIT --- 処理中の作業を保存して, MIMEエディタを終了します。
MIME> EXIT |
EXTRACT - 指定されたメッセージ・コンポーネントをそのネイティブのファイル形式で抽出します。このコマンドでも,ファイル名はオプションです。単一のコンポーネント (/ATTACHMENT=n) またはすべてのコンポーネント (/ALL) が抽出されるように指定することができます。
MIME> EXTRACT ファイル名/ALL |
HELP --- MIME ユーティリティのヘルプ・ファイルを表示します。
MIME> HELP |
LIST --- 本体部分および属性のリストを含む現在のメッセージに関する情報を表示します。詳細にわたる全リストを表示するには,修飾子 /FULL を追加します。
MIME> LIST/FULL |
OPEN --- 指定されたファイル名を持つメッセージをオープンします。使用できる修飾子は次のとおりです。
MIME> OPEN ファイル名/NEW |
QUIT --- 現在のメッセージを保存せずに,現在の MIME 編集セッションを強制終了します。
MIME> QUIT |
READ --- 現在のメッセージを添付ファイル・マーカを持つ読み込み可能テキストとして表示します。
MIME> READ |
REMOVE --- 現在のメッセージから指定された添付ファイルを削除します。
MIME> REMOVE/Attachment=1 |
SAVE --- 現在のメッセージをファイルに書き込みます。ファイル名が指定されている場合は,それを使用します。
MIME> SAVE ファイル名 |
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