OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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PCSI$SYSDEVICE:[SYSx.] 

PCSI$SYSDEVICE と PCSI$SPECIFIC の定義は,ユーティリティがデータベースを探す場所,あるいは格納する場所を指定するだけである点に注意してください。

/SOURCE=装置名:[ディレクトリ名]

ユーティリティがソフトウェア製品キットを探すディスクとディレクトリを指定します。/SOURCE が指定されていないと,ユーティリティは論理名 PCSI$SOURCE によって定義されている位置を探します。PCSI$SOURCE が定義されておらず,/SOURCE 修飾子が指定されていない場合, POLYCENTER Software Installation ユーティリティは現在の省略時のディレクトリを探します。

/SPAN_VERSIONS=キーワード([,...])

指定されたバージョン条件にバージョンが一致するソフトウェア製品を選択します。次のキーワードが使用できます。

ABOVE=バージョン 指定されたバージョンよりも後のバージョンを選択します
BELOW=バージョン 指定されたバージョンよりも前のバージョンを選択します
MINIMUM=バージョン 指定されたバージョン以降のバージョンを選択します
MAXIMUM=バージョン 指定されたバージョン以前のバージョンを選択します

ABOVE,BELOW,MINIMUM,MAXIMUM のキーワードは,単独でも,組み合わせても使用できます。例えば, /SPAN_VERSIONS=(MINIMUM=V2.1,BELOW=V3.0)とすると,V2.1 以降で,V3.0 よりも前の (V3.0 を含まない) バージョンを選択します。ここで BELOW キーワードの代わりに MAXIMUM を使うと,V3.0 が含まれます。

/VERSION=バージョン番号

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。


$ PRODUCT CONFIGURE EDITOR - 
_$ /CONFIGURATION=(INPUT=EDITOR_REV1.PCF,OUTPUT=EDITOR_REV2.PCF)
 

この例のコマンドは,EDITOR という名前の製品に関する EDITOR_REV1.PCF という名前の既存の PCF ファイルを読み込み,変更点を EDITOR_REV2.PCF に保存します。

COPY

製品配布キットを操作します。この際には,リファレンス・コピーからシーケンシャル・コピーを作成するか,シーケンシャル・コピーからリファレンス・コピーを作成するか,形式を変更せずにコピーを作成します。/DESTINATION 修飾子は必ず指定する必要があります。

形式

PRODUCT COPY 製品名 /DESTINATION=装置名:[ディレクトリ名] [/修飾子]


パラメータ

製品名

コピーする製品,または製品のリストを指定します。

修飾子

/BASE_SYSTEM=基本システム名

指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。基本システム名の AXPVMS という名前は OpenVMS Alpha 製品を, VAXVMS は OpenVMS VAX 製品を, VMSは OpenVMS Alpha と VAX のどちらでも使用される製品を表します。

/DESTINATION=装置名:[ディレクトリ名]

ユーティリティが順編成キットのコピーを格納する場所を指定します。リファレンス・キットの場合は,ユーティリティがファイルを格納するトップレベル・ディレクトリの位置を指定します。装置名が指定されない場合は,ユーザの省略時の装置が使用されます。ディレクトリ名が省略された場合は,ユーザの省略時のディレクトリが使用されます。

PRODUCT COPY操作は,/DESTINATION修飾子が使用されているかどうかにかかわらず,論理名PCSI$DESTINATIONを無視します。

/FORMAT=キーワード

製品キットの出力形式を指定します。次のキーワードが使用できます。

REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造で格納される参照形式。
SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである<完全な製品名>.PCSI に格納される順編成形式。

省略時の設定では,製品キットの形式がそのまま使用されます。

/KIT_ATTRIBUTES=キーワード([,...])

キット・タイプまたはキット形式,あるいはその両方によってキットを選択します。次のキーワードが使用できます。

FORMAT=
形式タイプ
次のように製品キットの形式を指定します。

REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造に存在する参照形式。
SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである <完全な製品名>.PCSI に格納されている順編成形式。

TYPE=
キット・タイプ
次のように製品キットのタイプを指定します。

FULL レイヤード製品 (アプリケーション) ソフトウェア。
OPERATING_SYSTEM オペレーティング・システム・ソフトウェア。
MANDATORY_UPDATE 現在インストールされているソフトウェアに対する必須の修正。このタイプのキットの機能はパッチ・キットと同一です。
PARTIAL 現在インストールされているソフトウェアに対するアップグレード。このキットをインストールすると,製品のバージョンが変わります。
PATCH 現在インストールされているソフトウェアに対する修正。このキットをインストールしても,製品のバージョンは変わりません。
PLATFORM ソフトウェア製品の統合された集合 (製品群とも呼ぶ)。
TRANSITION インストール済みであっても,製品データベースには記録されていない製品 (VMSINSTAL でインストールされた製品など) についての情報を登録する際に使用します。このキットでは製品マテリアルは提供しません。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

POLYCENTER Software Installation ユーティリティの動作に従ってメッセージを表示します。

/OWNER_UIC=uic

コピー操作の際に作成されるファイルの所有者ユーザ識別コード(UIC) を指定します。省略時の設定では,操作を実行しているユーザがソフトウェア製品ファイルの所有者になります。たとえば,ユーザが自分のアカウントでログインしている場合,コピー操作の際にこの修飾子を使用して,製品ファイルの所有権を自分のアカウントではなく SYSTEM に割り当てることができます。 UIC は英数字形式([name]の形式)か 8 進グループ・メンバ形式([g,m]の形式) で指定してください。UIC 形式については『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

/PRODUCER=作成者名

指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。

/SOURCE=装置名:[ディレクトリ名]

ユーティリティがソフトウェア製品キットを探すディスクとディレクトリを指定します。/SOURCE が指定されていないと,ユーティリティは論理名 PCSI$SOURCE によって定義されている位置を探します。PCSI$SOURCE が定義されておらず,/SOURCE 修飾子が指定されていない場合, POLYCENTER Software Installation ユーティリティは現在の省略時のディレクトリを探します。

/SPAN_VERSIONS=キーワード([,...])

指定されたバージョン条件にバージョンが一致するソフトウェア製品を選択します。次のキーワードが使用できます。

ABOVE=バージョン 指定されたバージョンよりも後のバージョンを選択します
BELOW=バージョン 指定されたバージョンよりも前のバージョンを選択します
MINIMUM=バージョン 指定されたバージョン以降のバージョンを選択します
MAXIMUM=バージョン 指定されたバージョン以前のバージョンを選択します

ABOVE,BELOW,MINIMUM,MAXIMUM のキーワードは,単独でも,組み合わせても使用できます。例えば, /SPAN_VERSIONS=(MINIMUM=V2.1,BELOW=V3.0)とすると,V2.1 以降で,V3.0 よりも前の (V3.0 を含まない) バージョンを選択します。ここで BELOW キーワードの代わりに MAXIMUM を使うと,V3.0 が含まれます。

/VERSION=バージョン番号

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。



$ PRODUCT COPY ABC /SOURCE=[SHERMAN.ABC] -
_$ /DESTINATION=[KITS] /FORMAT=SEQUENTIAL

この例のコマンドは,ユーザの省略時の装置の [SHERMAN.ABC] ディレクトリにある製品キット ABCを,ユーザの省略時の装置の [KITS] ディレクトリの順編成コピーに変換します。

EXTRACT FILE

順編成形式のソフトウェア製品キットから,ユーザが指定したファイルを 1 つ以上検索します。.PCSI というファイル・タイプは順編成キットを示します。ファイルを抽出するときに,ファイルの元の名前が保存されます。

形式

PRODUCT EXTRACT FILE 製品名[,...] [/修飾子]


パラメータ

製品名

1 つの製品または複数の製品の名前を指定します。選択したファイルがその製品キットから検索されます。このパラメータは必須です。

修飾子

/BASE_SYSTEM=基本システム名

指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。基本システム名の AXPVMS という名前は OpenVMS Alpha 製品を, VAXVMS は OpenVMS VAX 製品を, VMSは OpenVMS Alpha と VAX のどちらでも使用される製品を表します。

/DESTINATION=装置名:[ディレクトリ名]

ユーザが指定した検索されるすべてのファイルを格納する場所を指定します。装置名を指定しなかった場合には,省略時の設定はユーザの省略時の装置です。ディレクトリ名を指定しなかった場合や,/DESTINATION= 修飾子を指定しなかった場合には,省略時の設定はユーザの省略時のディレクトリです。 EXTRACT FILE 操作では,/DESTINATION 修飾子を使用したかどうかとは無関係に, PCSI$DESTINATION 論理名は無視されます。

/KIT_ATTRIBUTES=キーワード([,...])

キット・タイプまたはキット形式,あるいはその両方によってキットを選択します。次のキーワードが使用できます。

FORMAT=
形式タイプ
次のように製品キットの形式を指定します。

REFERENCE 製品ファイルがディレクトリ木構造に存在する参照形式。
SEQUENTIAL 製品ファイルがコンテナ・ファイルである <完全な製品名>.PCSI に格納されている順編成形式。

TYPE=
キット・タイプ
次のように製品キットのタイプを指定します。

FULL レイヤード製品 (アプリケーション) ソフトウェア。
OPERATING_SYSTEM オペレーティング・システム・ソフトウェア。
MANDATORY_UPDATE 現在インストールされているソフトウェアに対する必須の修正。このタイプのキットの機能はパッチ・キットと同一です。
PARTIAL 現在インストールされているソフトウェアに対するアップグレード。このキットをインストールすると,製品のバージョンが変わります。
PATCH 現在インストールされているソフトウェアに対する修正。このキットをインストールしても,製品のバージョンは変わりません。
PLATFORM ソフトウェア製品の統合された集合 (製品群とも呼ぶ)。
TRANSITION インストール済みであっても,製品データベースには記録されていない製品 (VMSINSTAL でインストールされた製品など) についての情報を登録する際に使用します。このキットでは製品マテリアルは提供しません。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

POLYCENTER Software Installation ユーティリティが操作を実行するときに,メッセージを表示します。

/PRODUCER=作成者名

指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。

/SELECT=ファイル名[,...]

指定した順編成キットから抽出する 1 つのファイルまたは複数のファイルの名前を指定します。ファイル名全体または一部に対して,ワイルドカード文字としてアスタリスク (*) とパーセント記号 (%) を使用できます。ファイル名には (...) という反復文字を含むディレクトリも指定できます。この修飾子を省略した場合には,すべてのファイルが指定したキットから抽出されます。

/SOURCE=装置名:[ディレクトリ名]

ユーティリティがソフトウェア製品キットを検索するディスクとディレクトリを指定します。/SOURCE を指定しなかった場合には,論理名 PCSI$SOURCE によって定義される場所から検索されます。PCSI$SOURCE が定義されておらず, /SOURCE 修飾子を指定しなかった場合には, POLYCENTER Software Installation ユーティリティは現在の省略時のディレクトリを検索します。

/SPAN_VERSIONS=キーワード([,...])

指定されたバージョン条件にバージョンが一致するソフトウェア製品を選択します。次のキーワードが使用できます。

ABOVE=バージョン 指定されたバージョンよりも後のバージョンを選択します
BELOW=バージョン 指定されたバージョンよりも前のバージョンを選択します
MINIMUM=バージョン 指定されたバージョン以降のバージョンを選択します
MAXIMUM=バージョン 指定されたバージョン以前のバージョンを選択します

ABOVE,BELOW,MINIMUM,MAXIMUM のキーワードは,単独でも,組み合わせても使用できます。例えば, /SPAN_VERSIONS=(MINIMUM=V2.1,BELOW=V3.0)とすると,V2.1 以降で,V3.0 よりも前の (V3.0 を含まない) バージョンを選択します。ここで BELOW キーワードの代わりに MAXIMUM を使うと,V3.0 が含まれます。

/VERSION=バージョン番号

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。

#1

$ PRODUCT EXTRACT FILE TEST /SELECT=TEST.EXE /SOURCE=[AL]

この例では,POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,ユーザの省略時のディスクの [AL] ディレクトリにある TEST という製品の順編成キットから,TEST.EXE ファイルを抽出します。抽出されたファイル TEST.EXT はユーザの現在の省略時のディレクトリに格納されます。


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