この節では,DCPS V1.6で変更された点について説明します。いくつかの変更点については, 本書の別の箇所でも詳細に説明しています。
現在,日本語DECprint Supervisor for OpenVMSは,日本語OpenVMS Alpha V6.2,V7.1,V7.2が稼動しているシステム, および日本語OpenVMS VAX V5.5-2,V6.2,V7.1,V7.2が稼動しているシステムでサポートされます。
DCPS V1.6では,次のプリンタのサポートが追加されました。
詳細については,本リリース・ノートの第5章を参照してください。
[*]欧州およびアジア太平洋地域のみで販売されています。
日本語DCPS V1.6からraw TCP/IP接続がサポートされるようになりました。 詳細は第14.3.1項を参照してください。
日本語DCPS V1.6からALL-IN-1互換キットが廃止されました。
DCPSは次の表に示す新しい用紙サイズをサポートするようになりました。 任意のプリンタの場合は論理PAGE_SIZE値に,LNC02プリンタの場合は物理SHEET_SIZE 値に,次の3つのサイズを指定することができます。
サイズ名 | サイズ(mm) | サイズ( インチ) |
---|---|---|
FOOLSCAP | 203 x 330 | 8.0 x 13.0 |
SPFOLIO | 216 x 315 | 8.5 x 12.4 |
UKQUARTO | 203 x 254 | 8.0 x 10.0 |
OKI MICROLINEシリーズでのExecutive用紙サイズのサポートが廃止されました。
DCPS V1.6では,次の問題が解決されました。
DIGITAL Laser Printer LN40プリンタのコンソールでオフセット・スタックを有効にしていた場合,DCPS ジョブはすべてのページを前のページとは異なる位置にシフト出力していました。 この問題は解決されましたが,次の制限があります。
上記の制限を回避するには,PRINTコマンドにSHEET_COUNTパラメータではなく,/COPIES あるいは/JOB_COUNT修飾子を指定するようにします。また,PC 上で作成した文書の場合は,1以外のコピー部数を指定しないようにしてください。
DCPS V1.1以降,VFC形式のファイルを印刷する場合,同様の非VFCファイルを印刷するよりも非常に多くのCPU 時間を消費していました。現在,VFC ファイルの印刷性能が向上されたため,VFCファイルの印刷にかかる時間は非VFC ファイルの印刷と同程度となりました。
DCPSが稼動していないシステムにDCPSをインストールする場合,DCPSレイアップ・ ファイルを置く場所についての問い合わせがあります。省略時の位置以外の場所を選択した場合,DCPS はレイアップ論理名DCPS$LAYUPを指定された位置に定義しましたが, レイアップ・ファイルは省略時の位置に置かれていました。 現在,DCPSは指定された場所を検証した後,指定された場所にレイアップ・ ファイルをインストールします。
DIGITAL Laser Printer LN20の13x19 (Universal)用紙に印刷する場合, INPUT_TRAYパラメータを指定するとジョブが停止していました。INPUT_ TRAYパラメータを指定しないで,PAPER_SIZEパラメータを指定すると正しく印刷されていました。
たとえば,次のコマンドを実行した場合,次のようなエラー・メッセージが表示されました。
$ PRINT /PARAMETERS=INPUT_TRAY=MULTIPURPOSE MY-RESUME.PS
%DCPS-F-UNKPAPSIZE, Unknown papersize in selected tray, cannot print job -DCPS-I-JOB_ID, for job MY-RESUME (queue SYS$PRINT, entry 27) on LN20
また,次のコマンドを実行した場合,次のようなエラー・メッセージが表示されました。
$ PRINT /PARAMETERS=(INPUT_TRAY=MULTIPURPOSE,PAGE_SIZE=13X19) MY-RESUME.PS
%DCPS-E-SIZNOTRAY, 13x19 size medium is not in the multipurpose tray in LN20. -DCPS-I-JOB_ID, for job MY-RESUME (queue SYS$PRINT, entry 29) on LN20 %DCPS-E-FLUSHING, Rest of Job (to EOJ) will be ignored
特定の条件下(特に現在印刷中のジョブをユーザが削除した場合など)では,DCPS シンビオントが停止していました。この場合のOPCOMメッセージは次のようなものでした。
%%%%%%%%%%% OPCOM 22-JAN-1997 15:02:28.11 %%%%%%%%%%% Message from user SYSTEM on ZIPPY Process SYMBIONT_21: %DCPS-F-INTERNAL_ERROR, Internal error detected at line 427 of file DCPS$:[BUILD.V13]DP_STMGT.C;1, Invalid state change, cannot continue