指定した入力ファイルから1つのレコードを読み込み, レコードの内容を指定されたシンボル名に割り当てます。
READ 論理名[:]シンボル名
さらにSYS$INPUT,SYS$OUTPUT,SYS$ERROR,SYS$COMMANDという論理名によって示される, プロセス・パーマネント・ファイルも指定できます。
READコマンドに対してシンボル名を指定すると,コマンド・インタプリタは, そのシンボル名を現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルに登録します。 シンボルがすでに定義されている場合には,READコマンドは, そのシンボルを読み込んだ新しい値に再定義します。
単一のREADコマンドで読み込むことができるレコードの最大サイズは,2048 バイトです。
ファイルを読み込むには,/READ修飾子を指定したOPENコマンドを使用して, ファイルをオープンする必要があります。論理名SYS$INPUT,SYS$OUTPUT,SYS$ERROR, およびSYS$COMMANDで識別されるプロセス・パーマネント・ファイルは, 読み込むために明示的にオープンする必要はありません。
READコマンドを会話型で実行し,論理名をプロセス・パーマネント・ファイル SYS$INPUT,SYS$OUTPUT,SYS$COMMAND, またはSYS$ERRORのうちいずれか1つとして指定した場合, コマンド・インタプリタから入力データを求めるプロンプトが表示されます。 READコマンドは,入力したとおりにデータを受け付けます。 READコマンドは,文字を大文字に変換したり,余分なスペースとタブを削除したり, 二重引用符(" ")を削除しません。また,シンボルの置換は行われません。 READコマンドでプロンプトを表示する場合についての詳細は, /PROMPT修飾子を参照してください。
/END_OF_FILEを指定していない場合には,ファイルの最後に到達した時に, 制御は/ERROR修飾子で指定されているエラー・ラベルに渡されます。 /ERROR修飾子も/END_OF_FILE修飾子も指定していない場合には, 現在のON条件動作が実行されます。
この修飾子に対して指定されているエラー・ルーチンは, ONコマンドに指定されている条件動作に優先します。
エラーが発生し,指定されたラベルに制御が正しく渡されると,予約されている $STATUSというグローバル・シンボルに,そのエラーを示すコードがセットされます。 このコードによって,それぞれのエラーに対応する処理を行うことができます。
/INDEX修飾子を省略した場合には,最後に明示的に指定された値が使用されます。 値を指定せずに/INDEX修飾子を使用すると,主キー(/INDEX=0)が使用されます。
キーの照合は,/KEY文字列に指定されている文字と, レコード・キーに含まれる文字を,比較することによって行われます。
索引順編成ファイルのレコードをランダムに読むには, /KEY修飾子を指定しなければなりません。レコードをランダムに読み込んだあと, 後続の読み込み操作で/KEY修飾子を指定しなかった場合には, 索引順編成ファイルのレコードは,順にアクセスされます。
EQ | 指定したキーに等しいキーを選択するように指定します(省略時の設定) |
GE | 指定したキーに等しいか,またはそれより大きなキーを選択するように指定します。 |
GT | 指定したキーより大きいキーを選択するように指定します。 |
索引順編成ファイルを読み込む時に,MATCH修飾子を省略した場合には, /MATCH=EQが用いられます。
この修飾子を省略した場合,各レコードは読み込まれるときにロックされ, そのファイルに対する次のI/Oでロックが解除されます。
/ERROR=ラベル修飾子と/TIME_OUT修飾子の両方を指定すると, 指定時間制限が満了したときに,/ERRORで指定したラベルに分岐します。
$ OPEN IN NAMES.DAT $ LOOP: $ READ/END_OF_FILE=ENDIT IN NAME . . . $ GOTO LOOP $ ENDIT: $ CLOSE INOPENコマンドは,入力のためにNAMES.DATというファイルをオープンし, そのファイルにINという論理名を割り当てます。 READコマンドは,ファイルINからレコードを読み込み, その内容をNAMEというシンボルに割り当てます。 ファイルの最後のレコードが読み込まれた時に, ENDITというラベルに制御を移すことを,READコマンドは要求しています。 このプロシージャは, ファイルに含まれるすべてのレコードが処理されるまで繰り返します。
$ READ/ERROR=READERR/END_OF_FILE=OKAY MSGFILE CODE . . . $ READERR: $ CLOSE MSGFILE . . . $ OKAY: $ CLOSE MSGFILE $ EXITREADコマンドでは,ファイルMSFFILEからレコードをシンボルCODEに読み込んでいます。 /ERRORと/END_OF_FILE修飾子で, ファイルの最後(EOF)とエラー状態検出時の処理を指定しています。 EOF検出時にはラベルOKAYに制御が移され, エラー検出時にはラベルREADERRに制御が移されます。
$ READ SYS$COMMAND DATA_LINE $ WRITE OUTPUT_FILE DATA_LINE . . .READコマンドは,現在のSYS$COMMAND装置からデータを読み込みます。 上記のコマンドを含むコマンド・プロシージャを会話型で実行した場合, ターミナルにプロンプトを出力し,1行のデータを受け取り, シンボルDATA_LINEにその入力データを割り当てます。
その後,WRITEコマンドで, シンボルDATA_LINEを論理名OUTPUT_FILEで参照されるファイルに書き出します。
$ OPEN/READ INPUT_FILE TRNTO::INVENTORY.DAT $ OPEN/APPEND OUTPUT_FILE RECEIVE.DAT $ READ INPUT_FILE DATA_LINE $ WRITE OUTPUT_FILE DATA_LINEOPEN/READコマンドは,TRNTOという遠隔ノードの, INVENTORY.DATというファイルを読み込みのためにオープンし, そのファイルにINPUT_FILEという論理名を割り当てます。 OPEN/APPENDコマンドは,現在の省略時のディレクトリにある RECEIVE.DATというファイルをオープンします。READコマンドは, 遠隔ノードTRNTOのINVENTORY.DATというファイルからデータを要求します。 WRITEコマンドは,DATA_LINEというシンボルの値を, RECEIVE.DATというローカル・ファイルの最後に書き込みます。
最大254個までの,以前に入力したコマンドを表示し, それらのコマンドを再使用できるようにします。
RECALL [コマンド指示子]
指定する文字列は一意でなければなりません。 そうでない場合には,その文字に一致するコマンドで最新のものを表示します。 たとえば,SHOW STATUSコマンドが入力され, その後でSHOW TIMEコマンドが入力されたとします。この場合, SHOW STATUSコマンドを呼び出すには, RECALL SHOW Sと入力しなければなりません。 コマンドの番号は,1〜254までの範囲です。最後に入力したコマンドの番号が1です。
RECALLコマンド自体には,番号は付きません。コマンド指示子を省略すると, RECALLは,最後に入力したコマンドを再度呼び出します。 呼び出したいコマンドの番号を確認するには, /ALL修飾子を使用してRECALLバッファに記憶されているすべてのコマンドと, そのコマンド番号を表示させます。
リコール・バッファには,最高254コマンドをいれることができます。 リコール・バッファのサイズは4KBであり,48文字のコマンドが約80個保存されます。
必要な場合, 最新のコマンドをいれるためにもっとも古い複数のコマンドがリコール・バッファから削除されます。
RECALLコマンドを使用すると,コマンドが表示されますが処理されません。 表示されたコマンドを実行したい場合は,Returnキーを押します。 コマンド行を変更する場合は,コマンド行編集機能を使用して変更し, Returnキーを押して変更したコマンドを実行します。
- 注意
- RECALLコマンド自体がRECALLバッファに記憶されることはありません。
/ERASE修飾子も指定された場合,リコール・バッファへの読み込み前にクリアされます。
/INPUTは/ALLや/PAGEと同時に指定できません。
/ERASE 修飾子も指定された場合,リコール・バッファの書き出し後クリアされます。
/OUTPUTは/ALLや/PAGEと同時に指定できません。
/PAGEは/INPUTや/OUTPUTと同時に指定できません。
$ RECALL Tこの例は,Tで始まる最も最近のコマンドを呼び戻します。
$ SHOW DEFAULT DISK3:[SMITH] $ DIRECTORY SEPT* %DIRECT-W-NOFILES, no files found $ SET DEFAULT [SMITH.LETTERS] $ RECALL/ALL 1 SET DEFAULT [SMITH.LETTERS] 2 DIRECTORY SEPT* 3 SHOW DEFAULT $ RECALL 2 $ DIRECTORY SEPT* %DIRECT-W-NOFILES, no files found $ RECALL 2 $ SET DEFAULT [SMITH.LETTERS] <edit command line> $ SET DEFAULT [SMITH.MEMOS] $ RECALL 2 $ DIRECTORY SEPT*この例ではまず,SHOW DEFAULTコマンドとDIRECTORYコマンドが入力されています。 必要なファイルが無かったため,SET DEFAULTコマンドを使用して, LETTERSというサブディレクトリに移動します。その後, RECALL/ALLコマンドを使用して,すでに入力したコマンドのリストを表示します。 RECALL 2というコマンドを入力して,LETTERSサブディレクトリ内で, DIRECTORYコマンドを繰り返します。ここでも必要なファイルが無かったため, RECALL 2というコマンドをもう一度入力し,SET DEFAULTコマンドを呼び出します (DIRECTORYコマンドが一度入力されているため,SET DEFAULTコマンドは, RECALLリストの番号2のコマンドになっています)。コマンド行を編集し, システムが省略時のディレクトリをMEMOSサブディレクトリに変更するようにします。 最後に DIRECTORYコマンドをもう一度呼び出して, 必要なファイルをもう一度検索します。
$ TYPE COMMANDS.LIS DIRECTORY RUN AUTHORIZE SET PROCESS/PRIVILEGES=ALL $ RECALL/INPUT=COMMANDS.LIS $ RECALL/ALL 1 SET PROCESS/PRIVILEGES=ALL 2 RUN AUTHORIZE 3 DIRECTORY 4 TYPE COMMANDS.LISこの例では,TYPEコマンドでファイルCOMMANDS.LISの内容を確認後, RECALL/INPUT=COMMANDS.LISコマンドでリコール・バッファに読み込み, RECALL/ALLコマンドでそれをまた確認しています。
$ RECALL/OUTPUT=NEW_COMMANDS.LIS $ TYPE NEW_COMMANDS.LIS TYPE COMMANDS.LIS DIRECTORY RUN AUTHORIZE SET PROCESS/PRIVILEGES=ALLこの例では,リコールバッファの内容をNEW_COMMANDS.LISに書き込んでいます。 書き出された内容はRECALL/ALLコマンドの出力とは逆順で番号付されていません。
既存のディスク・ファイルまたはディスク・ディレクトリの, ファイル指定のすべてまたは一部を変更します。
RENAME 旧ファイル指定[,...] 新ファイル指定
時刻の指定方法についての詳細,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』 またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
UICは,『OpenVMS Guide to System Security』に説明されている, 標準的なUIC形式を使用して指定します。
YES | NO | QUIT |
TRUE | FALSE | Ctrl/Z |
1 | 0 | ALL |
[Return] |
単語による応答の場合には,大文字と小文字を任意に組み合わせることができます。 この応答は,1文字または数文字に短縮できます (たとえば,TRUE は T, TR,または TUR に省略できます)。 ただし,短縮しても一意でなければなりません。肯定応答は,YES,TRUE,1です。 否定応答は,NO,FALSE,0,<RET>です。 QUITあるいはCTRL/Zは,その時点で,コマンドの処理を停止するということを示します。 ALLを応答する場合には,コマンドの処理は継続されますが, そのあとプロンプトは表示されなくなります。 上記に表示されていない応答を入力した場合には, DCLはエラー・メッセージを発行し,同じプロンプトがもう一度表示されます。
時刻の指定方法についての詳細は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』 またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
この修飾子のキーワードはCONDENSEDおよびEXPANDEDです。 意味は次の表のとおりです。
キーワード | 説明 |
---|---|
CONDENSED (省略時の設定) |
ファイル名を255文字長の文字列に適合するように表示します。 このファイル名の場合,ファイル指定にDIDあるいはFID短縮形を含むことが可能です。 |
EXPANDED | ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。 このファイル名の場合,ファイル指定にDIDあるいはFID短縮形は含みません。 |
キーワードはCONDENSEDとEXPANDEDを同時に指定することはできません。 この修飾子は,確認が要求された場合に, 出力メッセージに表示されるファイル名の書式を表わしています。
EXPANDEDキーワードが指定されていない場合, ファイル・エラーはCONDENSEDファイル指定で表示されます。
詳細は『OpenVMS Extended File Specificationsの手引き』を参照してください。
$ RENAME AVERAGE.OBJ OLDAVERAGEこのRENAMEコマンドは, AVERAGE.OBJというファイルの既存の最新バージョンのファイル名を, OLDAVERAGE.OBJに変更します。 OLDAVERAGE.OBJという名前のファイル名が存在しない場合には, 新しいファイルに1というバージョン番号が割り当てられます。
$ RENAME/NONEW_VERSION SCANLINE.OBJ;2 BACKUP.OBJこのRENAMEコマンドは,SCANLINE.OBJ;2というファイルを BACKUP.OBJ;2 という名前に変更します。/NONEW_VERSION修飾子は, BACKUP.OBJ;2というファイルが既に存在する場合には,RENAMEコマンドが, ファイルの名前を変更せずにエラーを報告することを指示しています。
$ RENAME *.TXT;* *.OLD;*このRENAMEコマンドは,ファイル・タイプがTXTであるすべてのファイルの, すべてのバージョンのファイル・タイプをOLDに変更します。 ファイル名とバージョン番号は変更されません。
$ RENAME WATER.TXT [.MEMOS]このRENAMEコマンドは,ファイルWATER.TXTのディレクトリ名を, 省略時のディレクトリからサブディレクトリMEMOSへ変更します。 つまり,ファイルを他のディレクトリに移動します。
$ RENAME [MALCOLM.TESTFILES]SAVE.DAT []TESTこのRENAMEコマンドは,ディレクトリ[MALCOLM.TESTFILES]のファイルSAVE.DATを, TEST.DATに変更します。 新しいファイルは,現在の省略時のディレクトリへ移動されます。
$ RENAME/LOG $_From: DATA.*,INFO.* $_To: NEW %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]DATA.AAA;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.AAA;1 %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]DATA.BBB;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.BBB;1 %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]DATA.CCC;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.CCC;1 %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]INFO.001;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.001;1 %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]INFO.002;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.002;1 %RENAME-I-RENAMED, _DISK0:[SYSTEM]INFO.003;1 renamed to _DISK0:[SYSTEM]NEW.003;1 $この例では,ファイル名がDATAであるファイルが3つ, ファイル名がINFOであるファイルが3つあります。 このRENAMEコマンドは旧ファイル指定にアスタリスク(*)ワイルドカード文字を使用して, 新ファイル指定の一時的な省略時のファイル・タイプとバージョン番号を使用しています。 /LOG修飾子を指定しているので, 全部で6つのファイル名が変更されたことが表示されます。
$ RENAME NODE1::DISK2:[SMITH]ASSEMSHT.EXE NODE1::DISK2:[JONES]ASSEMBLYSHEET.EXEこの例のRENAMEコマンドは, 遠隔ノードNODE1のディスクDISK2上のディレクトリSMITHにあるASSEMSHT.EXEを, 同一ノードの同一ディスク上のディレクトリJONESの ASSEMBLYSHEET.EXE に変更します。 新ファイルが同一ノード上の同一ディスクに作成される場合に限り, 異なるノードおよびディスク上のファイル名を変更することができます。
1つまたは複数の端末にメッセージを送信します。
制限事項については,修飾子の説明を参照してください。
REPLY [メッセージ文]
REPLYコマンドを使用するには,1つ以上の修飾子を指定しなければなりません。 修飾子を指定せずにREPLYコマンドを使用すると,エラー・メッセージが表示されます。 ユーザの端末にメッセージを表示する場合を除いて, REPLYコマンドを使用する場合には, /ENABLE=キーワード修飾子を指定しなければなりません。 /ENABLE修飾子の説明を参照して, 目的に合った適切なキーワード(1つまたは複数)を指定してください。
1人または複数のシステム・ユーザにメッセージを送信する場合は, オペレータは,次のREPLYコマンドのいずれか1つを実行します。
/ALL修飾子を指定すると,オンラインでOpenVMSシステムまたは OpenVMS Clusterに接続している端末のすべてにメッセージが送信されます。 通常,システム・シャットダウンについての情報などの, 重要なメッセージを送信する場合は,/ALL修飾子を指定します。
/TERMINAL修飾子を指定すると, システムまたはクラスタ上の特定の端末(複数可)にメッセージが送信されます。
/USERNAME修飾子を指定すると, システムまたはクラスタにログインしているユーザ(複数可) の端末にメッセージが送信されます。
/TO修飾子は,上記の3つの状況では使用されません。 オペレータが,(ファイル・システム,またはユーザからの) 特定の要求に応答するわけではないからです。
自分の端末以外にメッセージを送信するためには,OPER特権が必要です。 REPLYコマンドは,すべての端末が送信したメッセージを受信するまで終了しません。
ユーザがREQUEST/REPLYコマンドを実行すると, 次のREPLYコマンドのいずれか1つを使用してオペレータが応答するまで, 要求を実行しているユーザ端末のプロセスは待ち状態になります。
/ABORT修飾子は,ユーザの要求が取り消されたことを示します。
/PENDING修飾子を指定するとユーザにメッセージが送信され, さらにユーザの要求が満たされるか,または強制終了されるまで, ユーザのプロセスは待ち状態になります。
/TO修飾子は,ユーザの要求が満たされたことを示します。
ユーザがREQUEST/REPLYコマンドを実行すると, システムのコンソール・ターミナルにメッセージが表示されます。 表示例を次に示します。
%OPCOM, 14-DEC-1998 09:49:24.47, request 3, from user SYSTEM _TTB6:, This is a sample request
オペレータが/ABORT修飾子または/TO修飾子を使用して応答するか, あるいはユーザが要求を強制的に終了するまで, ユーザはその他のコマンドを実行できません。 オペレータが応答せず,ユーザが要求を強制終了しない場合は, オペレータが応答するまで, オペレータ・ターミナルで5分間隔で繰り返し要求されます。
REPLYコマンドは, ユーザがテープボリュームやディスク・ボリュームにアクセスするためにオペレータが実行しなければならない重要なコマンドです。
マルチボリュームのテープ・ボリュームがテープの終端(EOT)マークに到達すると, 磁気テープ・ファイル・システムは処理を一時停止して, 次のテープをマウントするようにオペレータにメッセージを送信します。 オペレータは,次のREPLYコマンドのいずれか1つを使用して応答します。
/TO修飾子は,ファイル・システムからの要求が満たされたことを示します。 磁気テープ・ファイル・システムからの要求がボリューム・ラベルを指定している場合, オペレータは指定されたテープをマウントし,REPLY/TOコマンドを実行します。 ただしファイル・システムが新しいボリュームを要求している場合でも, オペレータはスクラッチ・ボリューム (記録されている内容を消去しても構わないボリューム)をマウントして REPLAY/INITIALIZE_TAPEコマンドを実行すれば, スクラッチ・ボリュームを再使用することもできます。 オペレータは,空のボリュームをマウントして, REPLAY/BLANK_TAPEコマンドを実行することもできます。 いずれの場合でもオペレータは,REPLAYコマンドにメッセージの"ラベル"を追加して, ボリュームのラベルを指定できます。この構文には,二重引用符(" ")が必要です。
要求が"REMOUNT"または"MOUNT NEW"の場合は,メッセージ文にラベルが必要です。 要求が"MOUNT"の場合は,ラベルは必要ありません。
/ABORT修飾子は,ファイル・システムからの要求が取り消されたことを示します。
OPCOMを実行している場合は, オペレーティング・システムに接続しているすべての端末は, オペレータ端末として設定できます。 OPER(オペレータ)特権を持ってログインしているオペレータが, 指定した端末でREPLY/ENABLEコマンドを実行すると, その端末を使用してユーザの要求に応答したり, 装置の状態を監視したりすることができます。 端末が一時的にオペレータ端末として設定されている場合は, 特にこの端末がオペレータ端末としての使用を禁止されるまで, または現在の会話型セッションを終了するまで, このような端末はオペレータ端末として使用できます (/TEMPORARY修飾子の説明を参照してください)。
端末が明示的にオペレータ端末としての使用を禁止されない限り, オペレータ・メッセージは,システム・コンソール端末に表示されます。
オペレータがREPLY/ENABLEコマンドを実行すると, オペレータ端末として端末を使用できるようになったことをOPCOMが知らせてきます。 次の例を参照してください。
$ REPLY/ENABLE %OPCOM, 14-DEC-1998 10:22:19.75, operator status for operator OPA0 CENTRAL, PRINTER, TAPES, DISKS, DEVICES, CARDS, NETWORK, CLUSTER, LICENSE, OPER1, OPER2, OPER3, OPER4, OPER5, OPER6, OPER7, OPER8, OPER9, OPER10, OPER11, OPER12
オペレータがREPLY/DISABLEコマンドを実行すると,OPCOMは次のメッセージを使用して, 端末がオペレータ端末ではないことを知らせます。
%OPCOM, 14-DEC-1998 10:03:23.48, operator disabled, operator OPA0
ある端末を,特定のオペレータ状態にするには, /ENABLE修飾子の後にキーワードを1つまたは複数指定します。 たとえば,ある端末をオペレータ端末として設定して, テープおよびディスクのマウントとディスマウントに関するメッセージを受信するようにする場合は, オペレータは次のコマンドを実行します。
$ REPLY/ENABLE=(DISKS,TAPES) %OPCOM, 14-DEC-1998 10:04:00.18, operator enabled, operator OPA0 $ %OPCOM, 14-DEC-1998 10:04:00.47, operator status for operator OPA0 TAPES, DISKS
OPCOMは,端末がテープとディスクのメッセージに対して, オペレータ状態になったことを知らせます。
特定のオペレータ状態を止めるには,オペレータは, /DISABLE修飾子の後にキーワードを1つまたは複数指定します。たとえば, オペレータ端末がディスクのマウントとディスマウントに関するメッセージを受信しないようにする場合は, オペレータは次のコマンドを実行します。
$ REPLY/DISABLE=DISKS %OPCOM, 14-DEC-1998 10:04:30.83, operator status for operator OPA0 TAPES
OPCOMは,現在も端末に設定されている固有のオペレータ状態を表示します。
オペレータがシステム・コンソール・システムを含むすべての端末でオペレータ状態を禁止すると, OPCOMは, オペレータの応答を必要とするユーザの要求とメッセージを除く後続のメッセージをすべて, オペレータ・ログ・ファイルに記録します。
%OPCOM-S-OPRNOTIF, operator notified, waiting. 10:06:03.25 %OPCOM-S-OPREPLY, %OPCOM 14-DEC-1998 10:06:03:25, no operator coverage
オペレータ状態かどうかを判定して, 特定の端末に対する保留中の要求のリストを表示する場合は, オペレータは次のコマンドを実行します。
$ REPLY/STATUS
このコマンドは,このオペレータの未処理の要求もすべて表示します。
オペレータ・ログ・ファイルのクローズと新しいログ・ファイルのオープン
現在のオペレータ・ログ・ファイルをクローズし, 新しいオペレータ・ログ・ファイルをオープンする場合は, オペレータはREPLY/LOGコマンドを実行します。OPCOMが動作している場合, 後続のメッセージはすべて新しいログ・ファイルに記録されます。 新しいログ・ファイルをオープンしないで現在のログ・ファイルをクローズする場合は, オペレータはREPLY/NOLOGコマンドを実行します。 こうすると,オペレータが REPLY/LOGコマンドを実行するまで, 後続のメッセージはすべて記録されません。
システムまたはクラスタに接続しているすべての端末に,メッセージを送信します。 これらの端末は電源が投入されていて, ブロードキャスト・メッセージの受信が許可されていなければなりません。 /ALL修飾子は,/USERNAMEおよび/TERMINAL修飾子と同時に指定することはできません。
ID番号により示される磁気テープ・ファイル・システムへのメッセージを送信して, ボリューム・ラベル情報のチェックを無効にします。新しいボリューム・ラベルは, メッセージ文パラメータで指定します。REPLYコマンドを発行した端末は, TAPESのオペレータ端末としての使用を許可されていなければなりません。
オペレータ通信マネージャ(OPCOM)を実行している場合に, このコマンドを入力した端末は通常の状態(オペレータ端末ではない)に戻ります。 /DISABLE修飾子は,バッチ・ジョブからは実行できません。 オペレータ端末に表示されるメッセージのタイプ制限するためには, 次のキーワードのいずれか1つを指定します。
CARDS | カード・リーダに送信されるメッセージを表示しません。 |
CENTRAL | 中央システム・オペレータに送信されるメッセージを表示しません。 |
CLUSTER | クラスタ状態の変更に関する接続マネージャからのメッセージを表示しません。 |
DEVICES | ディスクのマウントに関するメッセージを表示しません。 |
DISKS | ディスク・ボリュームのマウントとディスマウントに関するメッセージを表示しません。 |
LICENSE | ソフトウェア・ライセンスに関するメッセージを表示しません。 |
NETWORK | ネットワークに関するメッセージを表示しません。 CENTRALキーワードも指定する必要があります。 |
OPER1 〜 OPER12 | OPER1 〜 OPER12 で識別されるオペレータに送信されるメッセージを表示しません。 |
PRINTER | プリント要求に関するメッセージを表示しません。 |
SECURITY | 機密保護事象に関するメッセージを表示しません。SECURITY特権が必要です。 |
TAPES | テープ・ボリュームのマウントとディスマウントに関するメッセージを表示しません。 |
オペレータが遠隔端末またはダイアル・イン端末からログアウトすると, オペレータ端末は自動的に使用禁止になります。
OPCOMを実行している場合,REPLYコマンドを入力した端末を, オペレータ端末として指定します。 /ENABLE修飾子は,バッチ・ジョブからは実行できません。 オペレータ端末に次の各タイプのメッセージを表示できるようにするには, 次のキーワードのいずれか1つを指定します。
CARDS | カード・リーダに送信されるメッセージを表示しません。 |
CENTRAL | 中央システム・オペレータに送信されるメッセージを表示しません。 |
CLUSTER | クラスタ状態の変更に関する接続マネージャからのメッセージを表示しません。 |
DEVICES | ディスクのマウントに関するメッセージを表示しません。 |
DISKS | ディスク・ボリュームのマウントとディスマウントに関するメッセージを表示しません。 |
LICENSE | ソフトウェア・ライセンスに関するメッセージを表示しません。 |
NETWORK | ネットワークに関するメッセージを表示しません。 CENTRALキーワードも指定する必要があります。 |
OPER1〜 OPER12 | OPER1〜OPER12で識別されるオペレータに送信されるメッセージを表示しません。 |
PRINTER | プリント要求に関するメッセージを表示しません。 |
SECURITY | 機密保護事象に関するメッセージを表示しません。 SECURITY特権が必要です。 |
TAPES | テープ・ボリュームのマウントとディスマウントに関するメッセージを表示しません。 |
テープ・ドライブがボリュームを読み込めない場合は, マウントが失敗しエラー・メッセージが返されます。/BLANK_TAPE修飾子を使用すると, ボリューム・ラベルについての情報のチェックを無効にします。
OPCOMを実行している場合,現在のオペレータ・ログ・ファイルをクローズし, 新しいログ・ファイルをオープンします。/NOLOG修飾子を指定すると, 現在のログ・ファイルをクローズしますが,新しいログ・ファイルをオープンしません。 REPLYコマンドを発行した端末は, オペレータ端末としての使用を許可されていなければなりません。 その後,オペレータは前のログ・ファイルの内容を確認できます。
ID番号により示される要求を発行したユーザにメッセージを送信し, オペレータが要求を満たすか要求を強制終了するまで, ユーザがその他のコマンドを実行できないようにします。 REPLYコマンドを発行した端末は, オペレータ端末としての使用を許可されていなければなりません。
現在のオペレータ状態と, このコマンドを入力した端末での未処理のすべてのユーザ要求を報告します。 REPLYコマンドを発行した端末は, オペレータ端末としての使用を許可されていなければなりません。
指定した端末にメッセージを送信します。 端末名パラメータには,端末の装置名を指定します。 /ALL修飾子と/USERNAME修飾子と同時に指定することはできません。
IDで示される要求を発行したユーザまたはファイル・システムにメッセージを送信し, その要求を終了します。REPLYコマンドを発行した端末は, オペレータ端末としての使用を許可されていなければなりません。
REPLY/TOコマンドの使い方によっては,マウント操作を別の装置にリダイレクトする MOUNT/ASSISTコマンドに応答できます。 装置を交換しなければならない場合はいつでも, 別のそうちにユーザのボリュームをロードして, 接続する装置を準備をしてからREPLYコマンドを実行します。次の形式で指定します。
REPLY/TO=ID番号 "SUBSTITUTE 装置名"
SUBSTITUTEはSに短縮できます。また,大文字でも小文字でも構いません。 空白を1つおいて,メッセージ文の残りで交換用の装置名を指定します。
システム(またはOpenVMS Cluster)にログ・インしているすべてのユーザの端末に, または特定のユーザの端末だけに,メッセージを送信します。 /ALL修飾子および/TERMINAL修飾子と同時に指定することはできません。
$ REPLY/ALL/BELL "SYSTEM GOING DOWN FOR BACK-UP. PLEASE LOG OFF."この例でREPLYコマンドは,システム上のすべての端末にメッセージを送信します。 ユーザの端末にメッセージが表示される場合は,そのメッセージの先頭に, 送信元の端末名とユーザ名が表示されます。 DECnet for OpenVMSがインストールされている場合は,ノード名も表示されます。 端末にメッセージが表示された時にベル音が鳴ります。
$ REPLY/ENABLE=DISKS %OPCOM, 14-DEC-1998, 10:17:09.02, operator enabled, operator OPA0 $ %OPCOM, 14-DEC-1998 10:17:10.30, operator status for operator OPA0 DISKSこの例でREPLY/ENABLEコマンドは,OPA0端末を, ディスクのマウントとディスマウントに関するメッセージを受信できるオペレータ端末として設定します。 OPCOMメッセージは,OPA0端末がオペレータ端末として設定されたことを知らせます。
%OPCOM, 14-DEC-1998 10:19:33.21, request 5, from user SYSTEM OPA0, Please mount OPGUIDE on DBA3: $ REPLY/PENDING=5 "YOU'LL HAVE TO WAIT... - _$ THERE ARE SEVERAL REQUESTS BEFORE YOURS" . . . $ REPLY/TO=5 14-DEC-1998 10:20:25.50, request 5 completed by operator OPA0この例でOPCOMメッセージは, OPGUIDEのラベルがついたディスク・ボリュームをディスク・ドライブDBA3に取り付け, 装置を接続できるように,ユーザがオペレータに要求していることを示します。 REPLY/PENDINGコマンドは,しばらくした後に, オペレータがこのタスクを実行できることを示します。 /PENDING修飾子は,オペレータが要求を満たすか要求を強制終了するまで, ユーザがその他のコマンドを実行できないようにします。 ドライブにディスクをマウントした後にオペレータは, 要求が満たされたことを示すメッセージを送信します。 メッセージを指定しない場合は,OPCOMは, タスクが実行されたことを示す標準メッセージを送信します。
%%%%%%%%%% OPCOM, 14-DEC-1998 10:20:50.39 %%%%%%%%%%% request 5 from user ROBINSON Please mount volume GRAPHIC_FILES in device _DUA11: Shelf 4 - slot B $ REPLY/TO=5 "SUBSTITUTE DUA4"この例ではSUBSTITUTEを指定してREPLY/TOコマンドを使用し, ユーザROBINSONによって実行されたMOUNT/ASSISTコマンドに応答しています。 MOUNT装置は,DUA4に変更します。 また,MOUNTコマンドを使用してユーザが定義した論理名は, 最初に指定したドライブではなく,DUA4の等価名で定義されます。
$ REPLY/STATUS %OPCOM, 14-DEC-1998 10:20:50.39, operator status for operator OPA0 DISKSこの例でREPLY/STATUSコマンドは, OPA0端末のオペレータ端末状態を表示するよう要求しています。 OPCOMからの応答は, OPA0端末がディスク装置からのメッセージを受信することができることを示します。
$ REPLY/BELL/TERMINAL=TTC1: "YOUR FILE HAS COMPLETED PRINTING. BOB."この例でREPLYコマンドは, 端末TTC1にログ・インしているユーザにメッセージを送信します。 端末にメッセージが表示されると,ベル音が鳴ります。
$ REPLY/ENABLE %OPCOM, 14-DEC-1998 10:22:19.75, operator status for operator OPA0 CENTRAL, PRINTER, TAPES, DISKS, DEVICES, CARDS, NETWORK, CLUSTER, LICENSE, OPER11, OPER12 . . . $ REPLY/DISABLE=(PRINTER, TAPES) %OPCOM, 14-DEC-1998 10:22:26.07, operator disabled, operator OPA0この例でREPLY/ENABLEコマンドは, OPA0端末がすべての種類のオペレータ・メッセージを受信するよう指定しています。 その後のREPLY/DISABLEコマンドでは,選択を行って, OPA0がプリント装置とテープに関するメッセージを受信しないようにしています。
システム・オペレータ端末にメッセージを表示し,オプションとして応答を要求します。 すべてのメッセージは,オペレータ・コンソールに表示され, オペレータのログ・ファイルが初期化されている場合はログ・ファイルに記録されます。
このコマンドを使用するには, 利用者サイト固有のスタートアップ・コマンド・ファイルSYS$MANAGER:SYSTARTUP.COM内で, @SYS$SYSTEM:STARTUP OPCOM DCLコマンドを指定することによって, ブート時にオペレータ通信プロセス(OPCOM)を起動しておく必要があります。
REQUEST メッセージ・テキスト
/REPLY修飾子を指定した場合,メッセージには識別番号が割り当てられ, オペレータがそのメッセージに応答することができます。 システムは次のようなメッセージを表示します。
%OPCOM-S-OPRNOTIF, operator notified, waiting...hh:mm:ss
オペレータがユーザの要求に応答した場合,システムは次のようなメッセージを表示します。
%OPCOM-S-OPREPLY, message text entered by operator
応答を要求した場合, ユーザはオペレータが応答するまでコマンドを入力することができません。 Ctrl/Cを押した場合,システムは次のようなメッセージを表示します。
REQUEST - Enter message or cancel with ^Z REQUEST - Message?
この時点で,別のメッセージを入力することもできますし, Ctrl/Zを押して要求をキャンセルすることもできます。 別のメッセージを入力した場合,そのメッセージはオペレータに送信され, ユーザは継続してオペレータからの応答を待たなければなりません。
すべてのメッセージは中央オペレータ・コンソールに表示され, オペレータのログ・ファイルが初期化されている場合はログ・ファイルに記録されます。
CARDS | カード・リーダ要求に応答する役割のオペレータにメッセージを送信します。 |
CENTRAL | 中央システム・オペレータにメッセージを送信します。 |
CLUSTER | クラスタ関連要求に応答する役割のオペレータにメッセージを送信します。 |
DEVICES | ディスクの マウントおよびディスマウントを行うオペレータにメッセージを送信します。 |
DISKS | ディスク・ボリュームのマウントおよびディスマウントを行うオペレータにメッセージを送信します。 |
NETWORK | ネットワーク・オペレータにメッセージを送信します。 |
OPER1〜OPER12 | OPER1〜OPER12で識別されるオペレータにメッセージを送信します。 |
PRINTER | プリント要求を扱う役割のオペレータにメッセージを送信します。 |
SECURITY | セキュリティ関連の要求に応答する役割のオペレータにメッセージを送信します。 |
TAPES | テープ・ボリュームのマウントおよびディスマウントを行う役割のオペレータにメッセージを送信します。 |
$ PRINT/COPIES=2/QUEUE=LQ_PRINT REPORT.OUT/FORM=LETTER Job REPRT (queue LQA1, entry 401) pending $ REQUEST/REPLY/TO=PRINTER - _$"Have queued job 401 as FORM=LETTER; can you print it?" %OPCOM-S-OPRNOTIF, operator notified, waiting...10:42:16.10 %OPCOM-S-OPREPLY, AFTER 11:00 14-DEC-1998 10:25:32.40, request 3 completed by operator OPA0
この例では, 特殊な用紙(/FORM=LETTER)を使用してファイルの複数のコピーを出力するようにPRINTコマンドを実行します。 ジョブがプリンタにキューイングされた後, REQUESTコマンドによりシステム・オペレータにメッセージを送信します。
オペレータはユーザからの要求を完了した後,ユーザに応答します。
$ REQUEST/REPLY "Are you there?" %OPCOM-S-OPRNOTIF, operator notified, waiting...14:54:30.33 [Ctrl/C] REQUEST-Enter message or cancel request with ^Z REQUEST-Message?[Ctrl/Z] %OPCOM-S-OPRNOTIF, operator notified, waiting... 14:59:01.38 %OPCOM-F-RQSTCAN, request was canceled
この例では,REQUESTコマンドによりメッセージを送信し,応答を要求します。 問い合わせに対するオペレータからの応答がないため, Ctrl/Cを使用して要求を中断し,Ctrl/Zを使用してキャンセルします。
GOSUBサブルーチン・プロシージャを終了し, GOSUBコマンドの次のコマンドに制御を返します。
RETURN [状態コード]
状態コードを指定しない場合には,$STATUSの現在の値が保存されます。 制御が外側のコマンド・レベルに返る時, $STATUSは最も最近実行されたコマンドまたはプログラムの状態を含みます。
DCLコマンド,ユーザ・プログラム, またはコマンド・プロシージャの実行が終了すると, コマンド・インタプリタはグローバル・シンボル$STATUSに状態コード値を保存します。 システムは,この値を16進形式で保守します。 RETURNコマンドで明示的に$STATUSの値を設定しないと, コマンド・インタプリタは$STATUSの現在の値を使用してエラー状態を決めます。
$STATUSに含まれる状態値の下位3ビットは,状態の重大度を示します。 予約グローバル・シンボル$SEVERITYには,状態コードのこの部分が含まれています。 重大度は0から4までの値で示します。次の表を参照してください。
値 | 重大度 |
---|---|
0 | 警告 |
1 | 成功 |
2 | エラー |
3 | 情報 |
4 | 重大(回復不可能)エラー |
成功コードおよび情報コードは奇数値, 警告コードおよびエラー・コードは偶数値である点に注意してください。
$ SHOW TIME 14-DEC-1998 14:25:42 $ GOSUB SYMBOL $ EXIT $ SYMBOL: $ SHOW SYMBOL RED RED = "SET DEFAULT [JONES.DCL]" $ RETURN 1GOSUBコマンドは,SYMBOLというラベルのサブルーチンに制御を移します。 サブルーチンの実行後,RETURNコマンドは,$STATUSと$SEVERITYに1という値を与えて, GOSUB文の次のコマンドに制御を返します。その後,プロシージャは終了します。
イメージをプロセス・コンテキストの中で実行します。 RUNコマンドは,Rという1文字に短縮することができます。
イメージ名にバージョン番号(またはセミコロン)を明示的に指定した場合, 現在のプロセスの特権でイメージは実行されます。 指定しない場合には,イメージのインストール時に与えられた特権で実行されます。 DECnetがインストールされていて,遠隔ノード上のイメージを実行する場合には, そのイメージに対する読み込み(R)アクセス権が必要です。
RUN ファイル指定
イメージがデバッガとリンクされていない場合には, /DEBUG修飾子の指定により,実行時にデバッガを使用できます。 しかし,イメージのリンク時に/NOTRACEBACK修飾子が指定されていた場合には, /DEBUG修飾子は使用できません。
OpenVMSデバッガについての詳細は,『OpenVMSデバッガ説明書』を参照してください。
DCLレベルからデバッガ・コマンドのヘルプを参照するためには, 次のコマンドを入力してください。
$ HELP/LIBRARY=SYS$HELP:DBG$HELP
$ RUN LIBRAプロセス内で,LIBRA.EXEというイメージの実行を開始します。 このコマンドでは,バージョン番号もセミコロンも明示的には指定されていないため, LIBRAイメージが特権付きでシステムにインストールされている場合には, 実行する時にそれらの特権が適用されます。 また,RUNコマンドを次のように入力する場合も,LIBRA.EXEというイメージはやはり, システムへのインストール時に指定された特権を使用して実行されます。
$ RUN LIBRA.EXE
$ MACRO/ENABLE=DEBUG ORION $ LINK/DEBUG ORION $ RUN ORION VAX DEBUG Version 5.4 %DEBUG-I-INITIAL, language is MACRO, module set to 'ORION' DBG> . . . $ RUN/NODEBUG ORIONこの例では,プログラムがコンパイルされ,リンクされ, デバッガを使用して実行されます。 その後,RUN/NODEBUGコマンドで,イメージに結合されているデバッガが, プロンプトを表示しないように設定しています。 したがって,イメージの実行中にエラーが発生すると, デバッガはトレースバックとエラーに関する報告を行うことができます。
$ RUN AQUARIUS.EXE;1プロセス内で,AQUARIUS.EXEというイメージの実行を開始します。 AQUARIUS.EXEというイメージが,特権付きでインストールされている場合でも, このコマンドにバージョン番号が指定されているため, 実行時にはそれらの特権は使用されません。 その代わり,イメージは現在のプロセス特権だけを使用して実行されます。 バージョン番号(またはセミコロンだけ)を指定した場合,イメージ・アクティベータは, 特権をつけてインストールされた特殊なイメージのリストを検索しません。 RUNコマンドを次のように入力した場合も, AQUARIUSプロセスは通常のプロセス特権だけで実行されます。
$ RUN AQUARIUS.EXE;
ただしこの場合には,AQUARIUSイメージの最新バージョンが実行されます。
指定したイメージを実行するために,サブプロセスまたは独立プロセスを作成し, イメージの実行終了時にプロセスを削除します。 /UICまたは/DETACHED修飾子を除く他の修飾子を指定した場合には, RUNコマンドはサブプロセスを作成します。/UICまたは/DETACHED修飾子を指定し, かつIMPERSONATEユーザ特権を持っている場合には,独立プロセスが作成されます。
RUN ファイル指定
RUNコマンドにいずれかの修飾子を指定した場合,プロセスが作成され, SYS$OUTPUTにプロセス識別(PID)コードが表示されます。 ファイル指定に指定されたイメージが,新しく作成されたプロセスで実行されます。 イメージの実行が終了すると,イメージを実行したプロセスは削除されます。
省略時の設定では,RUNコマンドは,現在のプロセスと同じ利用者識別コード(UIC), 現在の省略時のディスクおよびディレクトリ,特権, および優先順位を持つサブプロセスを作成します。
独立プロセスが異常終了した場合にその理由を知りたいときは, Accountingユーティリティを使用すると,プロセスの最後の終了状態を表示できます。 詳細は,『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 を参照してください。
/DETACHEDまたは/UIC修飾子を使用すると,独立プロセスが作成されます。 別の利用者識別コードで独立プロセスを作成するには, 利用者特権IMPERSONATEまたはCMKRNLが必要です。 独立プロセスを作成すると,次のように資源制限が適用されます。
ただし,IMPERSONATEまたはCMKRNL特権がある場合は, 独立プロセスの制限値を自由に指定できます。
次の修飾子を使用して,プロセスの論理名SYS$INPUT,SYS$OUTPUT, およびSYS$ERRORの等価名を割り当てます。
これらのプロセス・パーマネント・ファイルに指定した等価名は, 作成するプロセスのコンテキストで解釈されます。 たとえば,省略時のファイル・タイプ,論理名の使用,および変換は, イメージおよび言語によって異なります。
次の修飾子を使用して,プロセスの省略時の属性を上書きします。
RUNコマンドを入力してプロセスを作成する場合には, プロセスが使用できる各種のシステム資源の合計の制限値を定義できます。 サブプロセスを作成するとき,次の資源制限を差し引くことができます。 つまり,現在の制限値から指定した値が差し引され,サブプロセスに与えられます。
修飾子 | 制限値 |
---|---|
/TIME_LIMIT | CPUTIME |
サブプロセスが削除されると,制限量が現在のプロセスに返されます。
システムでは,指定できる制限値ごとに最小値が定義されています。 最小値より少ない制限値を指定した場合, または現在の制限値が最小値より少なくなる差し引き可能な制限値を指定した場合は, プロセスを作成できません。 現在の制限値を確認するには,SHOW PROCESS/QUOTASコマンドを入力します。
また,差し引き不可能な制限値の上限も指定できます。差し引き不可能な制限値は, プロセスとサブプロセスごとに別々に確立され維持されます。 次の修飾子は,差し引き不可能な制限値を指定します。
修飾子 | 制限値 |
---|---|
/AST_LIMIT | ASTLM |
/EXTENT | WSEXTENT |
/IO_BUFFERED | BIOLM |
/IO_DIRECT | DIOLM |
/MAXIMUM_WORKING_SET | WSQUOTA |
/WORKING_SET | WSDEFAULT |
3番目の制限値のタイプは,プーリングです。 プールされる制限値は,独立プロセスの作成時に確立されます。 プールされる制限値は,そのプロセスとすべての子孫サブプロセスに共有されます。 プールされる制限値に対する値は,使用時に現在使用できる合計から差し引かれ, 未使用時に合計に戻されます。次の修飾子は,プールされる制限値を指定します。
修飾子 | 制限値 |
---|---|
/BUFFER_LIMIT | BYTLM |
/ENQUEUE_LIMIT | ENQLM |
/FILE_LIMIT | FILLM |
/PAGE_FILE | PGFLQUOTA |
/QUEUE_LIMIT | TQELM |
/SUBPROCESS_LIMIT | PRCLM |
次の修飾子を使用して,イメージの実行をスケジューリングします。
いずれかの修飾子を指定すると,RUNコマンドによってプロセスが作成され, ハイバネート状態になります。 プロセスは,ウェイクアップされるまでイメージを実行できません。 これらの3つの修飾子とともに指定する時間値で, 指定されたイメージを実行するためにプロセスをウェイクアップするタイミングを制御します。
指定したデルタ時間(/DELAY修飾子)または絶対時間(/SCHEDULE修飾子) でウェイクアップ要求をスケジューリングできます。/INTERVAL修飾子を使用すれば, 反復時間間隔でウェイクアップ要求をスケジューリングできます。 時間間隔を指定すると,作成されたプロセスは, 指定されたイメージを実行するために固定時間間隔でウェイクアップされます。 (たとえば,RET命令で)イメージが正常終了すると, プロセスがハイバネート状態に戻り, スケジューリングされた次のウェイクアップ要求時間を待ち, ユーザ・モード終了ハンドラは呼び出されません。イメージは, 次のウェイクアップ時間にエントリ・ポイントで再呼び出しされ,再起動されません。 イメージが異常終了した場合,または$EXITコマンドあるいは$FORCEXコマンドで終了した場合は, プロセスはハイバネートに戻らず,以後のスケジューリング要求が終了し, ユーザ・モード終了ハンドラが呼び出され,イメージが終了し, 作成されたプロセスが削除されます。
作成されたプロセスに名前を付けるには,/PROCESS_NAME修飾子を使用します。 以後のSTOPまたはCANCELコマンドでは,このプロセス名を使用できます。 STOPコマンドは,プロセスでのイメージの実行を強制終了し,プロセスを削除します。 CANCELコマンドは,スケジューリングされているが, まだ実行されていないウェイクアップ要求を取り消します。
/NOACCOUNTING修飾子は,生成されたプロセスで使用される資源に対して, 会計情報の収集を取り止めます。
省略時の設定の/ACCOUNTING修飾子では,効果は何もありません。
ASTクォータを指定しない場合には, システム生成時に設定された省略時の値が使用されます。 プロセスを実行するには,この値が2以上でなければなりません。
ASTクォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
実行されるイメージが,システム・ログイン・イメージ(LOGINOUT.EXE)である場合に,
この修飾子は,
独立プロセスが正当なものであるかどうかを確認するために利用者登録ファイル(UAF)
を検索します。/NOAUTHRIZE修飾子を指定した場合には,
コマンド・インタプリタの制御下で実行される独立プロセスを生成します。
/AUTHORIZE修飾子を指定した場合には,
プロセス所有者の利用者登録ファイル・レコードからクォータを得ます。
RUNコマンドに他のクォータを指定する修飾子を使用した場合でも,
UAFのクォータによって無視されます。
/NOAUTHORIZE修飾子を指定した場合には,
プロセス・クォータを省略時の値に設定するシステム・パラメータ
(パラメータ名の最初にPQL_Dの付いたもの)からクォータを得ます。
独立プロセスの生成時に常に,
ログイン・イメージがUAFをチェックするように指定するには,
/AUTHORIZEを指定します。/INPUT修飾子と
/OUTPUT修飾子によって指定されるプロセス・パーマネント・ファイルは,
入出力用にコマンド・インタプリタによって使用されます。
バッファードI/Oクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値が使用されます。
プロセスを実行するためには,少なくとも1024バイトが必要です。
バッファード制限クォータは,プールされます。
デルタ時間は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』
またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック)
のデルタ時間の入力に関する規則に従って指定します。
/INTERVAL修飾子と/DELAY修飾子の両方を指定する場合には,最初の起動要求は,
/DELAY修飾子に指定されている時刻に実行され,その後の起動要求はすべて,
/INTERVALに指定されている時間間隔で実行されます。
省略時の設定では,独立プロセスは,現在のプロセスと同じ資源クォータを持ちます。
ただし,IMPERSONATE特権あるいはCMKRNL特権を持つ場合には,
独立プロセスが必要とするクォータを任意に指定できます。
IMPERSONATE特権あるいはCMKRNL特権を持たない限り,
生成できる独立プロセスの最大数は,
UAFのMAX_DETACHによって定義されるクォータに制限されます。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値が使用されます。
プロセスが動作するには,少なくともこの値が2でなければなりません。
このクォータを指定しない場合には,システム生成時に設定された,
省略時の値を使用します。
プロセスを実行するには,少なくとも10ページは必要です。
OpenVMS Alphaでは512バイトのページレットの数で,
OpenVMS VAXでは512バイトのページの数で指定します。
OpenVMS Alphaは,指定された値を最も近いCPU特有のページ数に切り上げます。
したがって,実際に使用される物理メモリの量は,
OpenVMS Alphaシステムでは,指定値よりも大きいことがあります。
拡張クォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値を使用します。
プロセスを実行するには,少なくともこの値が2でなければなりません。
ファイル制限クォータは,プールされます。
デルタ時間は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』
またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック)
のデルタ時間の入力に関する規則に従って指定します。
/DELAY修飾子または/SCHEDULE修飾子を,
/INTERVAL修飾子とともに指定した場合には,
最初の起動は/DELAY修飾子または/SCHEDULE修飾子によって指定された時刻に実行され,
そのあとの起動はすべて/INTERVAL修飾子によって指定された時間間隔で実行されます。
/DELAY修飾子も/SCHEDULE修飾子も指定せずに,
/INTERVAL修飾子だけを指定する場合には,最初の起動は直ちに実行されます。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値が使用されます。
プロセスを実行するためには,この値が少なくとも2でなければなりません。
バッファードI/Oクォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値が使用されます。
プロセスを実行するためには,この値が少なくとも2でなければなりません。
直接I/Oクォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
ここで,0という値には特別な意味があります。この0というテーブルの大きさは,
そのクォータが親テーブルであるシステム・ディレクトリ・テーブルにプールされることになるため,
ジョブ論理名テーブルが,すべての目的に対して無制限であることを意味します。
/JOB_TABLE_QUOTA修飾子が意味を持つのは,独立プロセスの場合だけです。
サブプロセスを生成するRUNコマンドに,/JOB_TABLE_QUOTA修飾子を指定した場合は,
無視されます。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値を使用します。
プロセスを実行するためには,少なくとも10ページが必要です。
最大ワーキング・セット・クォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
ノード名修飾子の値は,
要求したノードのSCSノード名を含む1〜6文字の文字列です。
たとえば,ノードFOO上にBARというプロセスを作成してMY_PROG.EXEを実行するには,
次のコマンドを入力します。
イメージを含むディスクは,指定したノードでマウントしておかなければなりません。
コマンドを入力したノードでディスクがマウントされていないこともあるので,
RUNコマンド・プロセッサはイメージが存在するかどうか確認しません。したがって,
イメージ・ファイルがないために作成されたプロセスがすぐに強制終了されても,
RUNコマンドはエラーなしで終了してしまいます。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値を使用します。
プロセスを実行するためには,少なくとも256ページが必要です。
ページング・ファイル・クォータは,プールされます。
生成されたプロセスが実行される,基本優先順位を指定します。
Alphaでは優先順位の値は,0〜 63までの10進数です。63が最高の優先順位であり,
0は最低の優先順位です。通常の優先順位は,0〜15までの範囲であり,
リアルタイム・プロセスの優先順位は,16〜63 までの範囲です。
VAXでは優先順位の値は,0〜 31までの10進数です。31が最高の優先順位であり,
0は最低の優先順位です。通常の優先順位は,0〜15までの範囲であり,
リアルタイム・プロセスの優先順位は,16〜31 までの範囲です。
生成されたプロセスの特権を定義します。
ユーザが所有している特権は,生成したプロセスに与えることができます。
省略時には,生成されたプロセスは生成者と同じ特権を持ちます。
特権を1つしか指定しない場合には括弧を省略できます。
プロセス特権についての詳細は,『OpenVMS Guide to System Security』
を参照してください。
特権パラメータとして,NOSAMEというキーワードを使用できます。
/PRIVILEGES=NOSAMEを指定する場合には,
生成されたプロセスには特権が与えられません。
このクォータを指定しない場合には,
システム生成時に設定された省略時の値を使用します。
プロセスの実行には,特にタイマー・キュー・クォータは必要でありません。
タイマー・キュー・エントリ・クォータは,プールされます。
/NORESOUREC_WAIT修飾子を指定すると,資源を使用できないときに,
プロセスにエラー状態コードが戻ります。
絶対時刻は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』
またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック)
の絶対時刻の値の入力に関する規則に従って指定します。
/SERVICE_FAILURE修飾子を指定し,システム・サービス要求でエラーが発生した場合,
プロセスは例外条件を検出します。
クォータを指定しない場合には,システム生成時に設定された省略時の値を使用します。
プロセスを実行するために,特にサブプロセス・クォータを指定する必要はありません。
サブプロセス制限クォータは,プールされます。
プロセスのスワップを許可します。
省略時の設定では,プロセスは他のプロセスが実行できるように,
物理メモリのバランス・セットからスワップされます。
/NOSWAPPINGが有効な場合には,待ち状態の時でもプロセスは,
バランス・セットからスワップ・アウトされません。省略時には,プロセスは,
待ち状態になった時にバランス・セットからスワップ・アウトされます。
省略時の値は,独立プロセスの場合は0です。この場合CPU時間は無制限です。
サブプロセスの場合は,省略時の値は,それを生成した親プロセスの半分です。
CPU時間の上限値に0を指定した場合には,
親プロセスのCPU時間が無制限であれば無制限となり,
そうでなければ親プロセスの半分になります。
CPU時間の制限は,プロセス,サブプロセス間で分割されるクォータです。
つまり,生成したプロセスが削除されても,そのプロセスで使用されたCPU時間は,
生成したプロセスに戻りません。
プロセスに対してCPU時間を制限する場合には,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』
またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック)
のデルタ時間の指定に関する規則に従って上限を指定します。
省略時のワーキング・セット・サイズは,システム生成時に設定された省略時の値です。
プロセスを実行するには,少なくとも10ページは必要です。
/MAXIMUM_WORKING_SET修飾子によって指定される,
ワーキング・セットの上限より大きな値は指定できません。
最大ワーキング・セット・クォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。
/NOAUTHORIZE (省略時の設定)
/NODETACHED
/NODUMP (省略時の設定)
$ RUN $10$DKB100:[SMITH]MY_PROG.EXE /DETACH /ON="FOO" -
_$ /PROCESS_NAME="BAR"
/NORESOURCE_WAIT
/NOSERVICE_FAILURE (省略時の設定)
/NOSWAPPING
$ RUN/PROCESS_NAME=SUBA SCANLINE %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 00010044.このRUNコマンドは,SCANLINE.EXEというイメージを実行するために, SUBAという名前のサブプロセスを作成します。 システムは,このサブプロセスに,00010044という識別番号を与えます。
$ RUN/DELAY=3:30/OUTPUT=BALANCE.OUT BALANCE今から3時間30分後にイメージBALANCE.EXEを実行する,サブプロセスを作成します。 出力は,ファイルBALANCE.OUTに書き込まれます。
$ RUN/INTERVAL=1:40/PROCESS_NAME=STAT STATCHK %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 00050023 . . . $ CANCEL STATサブプロセスSTATを作成し,イメージSTATCHK.EXEを実行します。 イメージを実行するプロセスは,1時間40分毎にスケジュールされます。 プロセスは休止しますが,/DELAYも/SCHEDULEも指定されていないため, 最初の実行は直ちに開始されます。
CANCELコマンドは,/INETRVAL修飾子で設定された周期的な起動を無効にします。 プロセスは,イメージ実行中であればその実行終了後に休止状態となります。
$ RUN/PROCESS_NAME=LYRA LYRA - _$/OUTPUT=_TTB3: - _$/ERROR=_TTB3: %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 000A002FサブプロセスLYRAを作成し,LYRA.EXEを実行します。 /OUTPUTと/ERROR修飾子でSYS$OUTPUT,SYS$ERRORに等価名を割り当てています。 サブプロセスが省略時の装置に書き込むメッセージは,ターミナルTTB3に表示されます。
$ RUN/UIC=[100,4]/PRIVILEGES=(SAME,NOPSWAPM) - _$/NORESOURCE_WAIT OVERSEER %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 0001002CUIC [100,4]で実行する独立プロセスを作成し,イメージOVERSEER.EXEを実行します。 このプロセスには,スワップ・モードの変更以外のすべての特権が引き継がれ, /NORESOURCE_WAIT修飾子で資源待ちが禁止されています。
$ DEFINE/GROUP TEST [MALCOLM.TESTFILES] $ RUN/PROCESS=SUB WATCH - _$/INPUT=TEST:OUT1 - _$/OUTPUT=F$LOGICAL("SYS$OUTPUT") %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 0001002EDEFINEコマンドでグループ論理名TESTを作成し, RUNコマンドでサブプロセスを作成して,イメージWATCH.EXEを実行しています。
/INPUT修飾子で,サブプロセスのSYS$INPUTを定義しています。 論理名TESTは,ファイルOUT1.DATのディレクトリを定義しています。 論理名TESTはグループ論理名なので,イメージWATCH.EXEから参照できます。
/OUTPUT修飾子は,現在のプロセスのSYS$OUTPUTを変換するのに, レキシカル関数F$LOGICALを使用します。 サブプロセスに対するSYS$OUTPUT装置は,等価名文字列と同じです。
DIGITAL Standard Runoff (DSR)テキスト編集ユーティリティを起動して, 1つまたは複数のASCIIファイルを編集します。 DSR (.RNO)ファイルから書式整形処理したファイル,未処理の目次ファイル(.RNT), および未処理の索引ファイル(.RNX)を作成します。 オプションで,RUNOFF/CONTENTSまたはRUNOFF/INDEXコマンドで使用可能な, 中間ファイル(.BRN)も作成します。
RUNOFFコマンド,RUNOFF/CONTENTSコマンド,RUNOFF/INDEXコマンド,および DSRフォーマッタについての詳細は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』および 『OpenVMS DIGITAL Standard Runoff Reference Manual』またはオンライン・ヘルプを参照してください。
RUNOFF ファイル指定[,...]