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DECeventユーティリティと呼ばれるイベント管理ユーティリティによってオペレーティング・ システムのイベント・ログ・ファイルとのインタフェースを行います。 これによって,システム・ユーザはシステム・イベント・ エントリからASCIIレポートを作成することができます。ASCIIレポートの形式は, コマンド行インタフェース(CLI)に入力したコマンドによって異なりますが, 最大文字数は255文字です。
入力ファイルを指定しない場合,DECeventはシステム・イベント・ログ・ ファイルSYS$ERRORLOG:ERRLOG.SYSを省略時の入力ファイルとして使用します。
DECeventユーティリティは,任意の数のイベント・ログ・ファイルの内容を変換し, レポートを作成します。DECeventによって,詳細(省略時の設定) ,簡略,簡潔,要約,およびFSTERRの5種類のレポートを作成することができます。 コマンドでこれらのレポートを組み合わせて同時に選択することはできません。
DIAGNOSE/TRANSLATE [/修飾子] [ファイル指定[,...]]
ファイル指定の詳細については,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
DIAGNOSE [/修飾子(s)] [ファイル指定][,..]
/TRANSLATE修飾子は,省略時のレポート修飾子であるため,コマンド行で入力する必要はありません。DECevent ユーティリティでは,プロンプトが表示されません。DECevent を終了するには,Ctrl/CとReturnキーを押すと, システム・プロンプトが表示されます。
DECeventユーティリティを実行するにはSYSPRV特権が必要です。しかし, 読み込みアクセス権があれば,ERRLOG.SYSファイルにアクセスすることができます。/CONTINUOUS 修飾子を使用する場合は,DIAGNOSE特権が必要です。 この修飾子を指定すると,ターミナルの画面にイベントが継続的に表示されます。/BINARY 修飾子はレポート・タイプ修飾子(/FULL,/BRIEF, /TERSE,/SUMMARY,および/FSTERR)または/OUTPUT修飾子とともに使用しないでください。
この項では,DIAGNOSE/TRANSLATEコマンドの修飾子について説明します。 次の表は,修飾子の一覧です。
修飾子 | 説明 |
---|---|
/BEFORE | 指定した日時より前の日付のエントリだけをエラー・ レポート対象として選択することを指定する。 |
/BINARY | バイナリ・エラー・ログ・ レコードをASCIIテキストに変換するか,または指定した出力ファイルにコピーするかを制御する。 |
/BRIEF | 簡略レポートを作成する。 |
/CONTINUOUS | オペレーティング・システムのイベント・ ロガーによって,イベントがログ・ファイルに記録されるたびに, リアルタイムで表示することを指定する。 |
/DUMP | 簡略レポートの後に,入力イベント・ ログ・ファイルの情報のダンプを出力することを指定する。 |
/ENTRY | 指定した範囲のエントリを対象とするエラー・ ログ・レポート,または指定したエントリ番号で始まるエラー・ ログ・レポートを作成する。 |
/EXCLUDE | 指定した装置クラス,装置名,エラー・ ログ・エントリ・タイプのいずれかが起因するイベントをレポートから除外する。 |
/FSTERR | ディスクおよびテープに関する各イベント・ログ・エントリについて,1 行のレポートを生成する。 |
/FULL | エラー・ログ・エントリに関するすべての情報を示す詳細レポートを作成する( 省略時の設定)。 |
/INCLUDE | 指定した装置クラス,装置名,エラー・ ログ・エントリ・タイプのいずれかが起因するイベントをレポートに含める。 |
/INTERACTIVE | コマンド行インタフェースを終了し,DECevent 対話型コマンド・シェルを実行する。 |
/LOG | 各入力ファイルについて選択および拒否するエントリ数を指定する情報メッセージをSYS$OUTPUT に送るかどうかを制御する。 |
/NODE | OpenVMS Clusterシステムの特定のノードに関するイベント・ エントリで構成されるレポートを作成する。 |
/OUTPUT | レポートの出力ファイルを指定する。 |
/REJECTED | 拒否するエントリのバイナリ・ レコードを格納するファイルの名前を指定できる。 |
/SINCE | 指定した日時より後の日付のエントリだけをレポート対象として選択することを指定する。 |
/SUMMARY | 統計情報の要約で構成されたイベント・ レポートを作成する。 |
/TERSE | バイナリ・イベント情報,レジスタ値,ASCII メッセージを凝縮した形式のイベント・レポートを作成する。 |
/TRANSLATE | イベント・ ログ・ファイルの中身をトランスレートする。DIAGNOSEコマンドの省略時の修飾子。 |
この表にリストされた修飾子のほかに,DECeventユーティリティでは, DIRECTORYコマンドおよびSHOWコマンドを使用することができます。
DIRECTORYコマンドによって,DECeventユーティリティでイベントをユーザが読める形式に変換する際に必要となる規則の一覧を表示することができます。
現在,DECeventにインプリメントされているDIRECTORYコマンドは, DIRECTORY EVENTおよびDIRECTORY CANONICALです。
SHOWコマンドによって,特定の設定や選択を表示することができます。現在,DECevent にインプリメントされているSHOWコマンドは,SHOW SELECT およびSHOW SETTINGSです。SHOW SELECTコマンドに特定の選択キーワード名を指定することにより, その特定の選択キーワードのみを表示することができます。SHOW SETTINGS コマンドに特定の設定の名前を使用することにより, その特定の設定の名前および値のみを表示することができます。
指定した日時より前の日付のエントリだけをレポートに含めることを指定します。
/BEFORE [=日時]
/BEFORE修飾子を省略した場合や日時を指定せずに/BEFOREを指定した場合, すべてのエントリが処理されます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/BEFORE=19-APR-1998:10:00 ERRLOG.OLD;5この例では,ERRLOG.OLD;5の1998年4月19日午前10時より前に記録されたエントリの詳細( 省略時の設定)レポートが作成されます。
バイナリ・エラー・ログ・レコードをASCIIテキストに変換するか,または指定した出力ファイルにコピーするかを制御します。
/BINARY [=ファイル指定]
/BINARY修飾子にファイル指定を指定すると,選択した出力ファイルには, バイナリ入力レコードのコピーが格納されます。レコードは,ASCII に変換されません。装置やディレクトリを指定しない場合,現在の装置と省略時のディレクトリが使用されます。 ファイル名を省略すると,入力ファイルの名前が使用されます。 ファイル・タイプを省略すると,省略時のファイル・ タイプは.DATとなります。
/BINARYは,/BRIEF,/FSTERR,/FULL,/OUTPUT,/SUMMARY,/TERSEの各修飾子と併用しないようにしてください。 これらの修飾子はASCIIレポートを作成しますが,/BINARY はバイナリ・ファイルを作成するからです。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=DBA1/BINARY=DBA1_ERR.DAT ERRLOG.OLD;5DBA1に適用するエントリのイメージ・コピーが,出力ファイルDBA1_ ERR.DATに格納されます。
簡略レポートを作成します。
/BRIEF
DECeventユーティリティの出力例の項に簡略エラー・ログ・レポートの例を記載しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/BRIEF ERRLOG.OLD;97ERRLOG.OLD;97をもとに,最小限の情報を格納する簡略レポートが作成されます。
オペレーティング・システムのイベント・ロガーによってイベントが記録されると, ターミナルの画面にリアルタイムでこのイベントが表示されます。
/CONTINUOUS
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/CONTINUOUS/BRIEF/OUTPUT=ERRLOG.CONT省略時のイベント・ログ・ファイルSYS$ERRORLOG:ERRLOG.SYSをもとに作成されたリアルタイムのイベント・ ログ情報を含む簡略レポートが,出力ファイルERRLOG.CONT に出力されます。
修飾子によって選択することにより,入力イベント・ログ・ファイルからダンプする基準を指定できます。
/DUMP
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/DUMP/INCLUDE=(RA90) ERRLOG.OLD;97/OUTPUT=97.OUTERRLOG.OLD;97をもとに,ディスク・ドライブRA90に関する情報を含む簡略レポートが作成され, 出力ファイル97.OUTにリダイレクトされます。
指定した範囲のエントリを対象とするレポート,または指定したエントリ番号で始まるレポートを作成します。
/ENTRY [=(START:10進値[,END:10進値])]
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/ENTRY=(START:1,END:18) ERRLOG.SYSERRLOG.SYSファイルをもとに作成する詳細(省略時)レポートのエントリ範囲を, エントリ番号1〜18に制限しています。
指定した装置クラス,装置名,イベント・エントリ・タイプのいずれかに起因するエラーを, レポートから除外します。
/EXCLUDE= [装置クラス|装置名|エントリ・タイプ] [,...]
DB | 装置グループ |
DBA1 | 特定の装置またはユニット番号 |
(DBA1,HSC1$DUA1,DYA0) | 装置リスト |
(DB,DR,XF) | 装置グループ・ リスト |
ATTENTIONS | 装置アテンション・ エントリをレポートから除外する。 |
BUGCHECKS | すべてのタイプのバグチェック・ エントリをレポートから除外する。 |
CONFIGURATION | システム構成エントリをレポートから除外する。 |
CONTROL_ENTRIES | 制御エントリをレポートから除外する。制御エントリには,次の種類がある。
|
CPU_ENTRIES | CPU関連エントリをレポートから除外する。CPU
エントリには,次の種類がある。
|
DEVICE_ERRORS | 装置エラー・ エントリをレポートから除外する。 |
ENVIRONMENTAL_ENTRIES | 環境エントリをレポートから除外する。 |
MACHINE_CHECKS | マシン・チェック・エントリをレポートから除外する。 |
MEMORY | メモリ・エラーをレポートから除外する。 |
SNAPSHOT_ENTRIES | スナップショット・ エントリをレポートから除外する。 |
SYNDROME | 弊社サポート要員が問題を調べる際に使用する症状を記述するコンソール出力エントリを除外する。 |
TIMEOUTS | 装置タイムアウト・エントリをレポートから除外する。 |
UNKNOWN_ENTRIES | エントリ・タイプが未知であるか,または装置タイプや装置クラスが未知であるエントリを除外する。 |
UNSOLICITED_ MSCP | 非要求MSCPエントリを出力レポートから除外する。 |
VOLUME_CHANGES | ボリューム・ マウント・エントリとボリューム・ディスマウント・エントリをレポートから除外する。 |
UNKNOWN_ENTRIESキーワードを指定することによって,サポートしていない( 未知の)装置からのエントリをレポートから除外しないかぎり,未知の装置はレポート対象となります。
エントリに関する既知の情報は変換され,その他の情報は16進ロングワードで出力されます。
/INCLUDEと/EXCLUDEの両方で装置クラス・キーワードまたは装置名の構成を指定した場合,/INCLUDE 修飾子が優先されます。
BUSESキーワードは,BIバスのイベント・ログ・エントリを除外します。 DEVICE_ERRORSキーワードは,BIアダプタのエントリを除外します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=MTA0装置MTA0のエントリを,ERRLOG.SYSファイルの詳細(省略時)レポートから除外しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=(MTA0,DRA5) ERRLOG.OLD装置MTA0とDRA5を,ERRLOG.OLDの詳細(省略時)レポートから除外しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=(DISKS,BUGCHECKS)すべてのディスク装置とすべてのバグチェック・エントリを,ERRLOG.SYS ファイルの詳細(省略時)レポートから除外しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=TAPES/INCLUDE=MTA0装置MTA0を,ERRLOG.SYSファイルの詳細(省略時)レポートに含めています。 他の磁気テープ装置はすべて,レポートから除外されます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES)ディスクのエントリおよびすべてのボリューム情報のエントリを, ERRLOG.SYSファイルの詳細(省略時)レポートから除外しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERRORS)すべてのボリューム変更,すべてのディスク,およびディスクに関するすべての装置のエラー情報のエントリを,ERRLOG.SYS ファイルの詳細(省略時) レポートから除外しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/EXCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERRORS,BUGCHECKS)すべてのディスクのエントリ,すべてのボリューム変更のエントリ,ディスクに関する装置のエラー情報のエントリ, およびバグチェック・エラーのエントリを,ERRLOG.SYS ファイルの詳細(省略時)レポートから除外しています。
様々なディスクやテープ装置のエントリごとに1行のレポートを作成します。
/FSTERR
/FSTERRは,/BINARY修飾子と併用しないようにしてください。
DECeventユーティリティの例の項に,FSTERRレポートの出力例が記載されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/FSTERR ERRLOG.OLD;72イベント・ログ・ファイルERRLOG.OLD;72に格納されている情報からテープ装置およびディスク装置に関するFSTERR レポートが作成されます。
イベント・エントリに関するすべての情報を示す詳細レポートを作成します。 これは省略時のレポート形式です。
/FULL
/FULLは,/BINARY修飾子と併用しないようにしてください。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/FULL ERRLOG.OLD;72詳細(省略時)レポートを出力しています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE ERRLOG.OLD;72詳細(省略時)レポートを出力しています。/FULLは,省略時のレポート形式であるため, コマンド行で指定する必要はありません。
指定した装置クラス,装置名,エラー・ログ・エントリ・タイプのいずれかに起因するイベントを, イベント・ログ・レポートに含めます。
/INCLUDE= [装置クラス|装置名|エントリ・タイプ] [,...]
DB | 装置グループ |
DBA1 | 特定の装置またはユニット番号 |
(DBA1,HSC1$DUA1,DYA0) | 装置リスト |
(DB,DR,XF) | 装置グループ・ リスト |
ATTENTIONS | 装置アテンション・エントリをレポートに含める。 |
BUGCHECKS | すべてのタイプのバグチェック・エラーをレポートに含める。 |
CONFIGURATION | システム構成エントリをレポートに含める。 |
CONTROL_ENTRIES | 制御エントリをレポートに含める。
制御エントリには,次の種類がある。
|
CPU_ENTRIES | CPU関連エントリをレポートに含める。CPU
エントリには,次の種類がある。
|
DEVICE_ERRORS | 装置エラーをレポートに含める。 |
ENVIRONMENTAL_ ENTRIES | 環境エントリをレポートに含める。 |
MACHINE_CHECKS | マシン・チェック・エラーをレポートに含める。 |
MEMORY | メモリ・エラーをレポートに含める。 |
SNAPSHOT_ENTRIES | スナップショット・エントリをレポートに含める。 |
SYNDROME | 弊社サポート要員が問題を調べる際に使用する症状を記述するコンソール出力エントリを含める。 |
TIMEOUTS | 装置タイムアウト・エラーをレポートに含める。 |
UNKNOWN_ENTRIES | エントリ・タイプが未知であるか, または装置タイプや装置クラスが未知であるエントリを含める。 |
UNSOLICITED_MSCP | 非請求MSCP エントリを出力レポートに含める。 |
VOLUME_CHANGES | ボリューム・マウント・エントリとボリューム・ ディスマウント・エントリをレポートに含める。 |
サポートしていない装置が記録した装置レジスタの内容を含んでいるレポートを出力するには,UNKNOWN_ENTRIES キーワードを指定します。
エントリに関する既知の情報は変換され,その他の情報は16進ロングワードで出力されます。
/INCLUDEと/EXCLUDEの両方で装置クラス・キーワードまたは装置名の構成を指定した場合,/INCLUDE 修飾子が優先されます。
BUSESキーワードは,BIバスのエラー・ログ・エントリを含めます。 DEVICE_ERRORSキーワードは,BIアダプタのエントリを含めます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=MTA0装置MTA0のエントリが詳細(省略時)レポートに含まれます。これらのエントリは, 省略時のエラー・ログ・ファイルERRLOG.SYSに格納されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=MTA0/EXCLUDE=TAPESERRLOG.SYSファイルの詳細(省略時)レポートに,装置MTA0が含まれます。 他の磁気テープ装置は,すべてレポートから除外されます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=(MTA0,VOL)MTA0のすべてのエントリとボリューム・マウントとディスマウント・エントリが, 詳細(省略時)レポートに含まれます。これらのエントリは,省略時のエラー・ ログ・ファイルERRLOG.SYSに格納されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES)すべてのディスクのすべてのエントリ,およびボリューム情報のすべてのエントリが, 詳細(省略時)レポートに含まれます。これらのエントリは, 省略時のエラー・ログ・ファイルERRLOG.SYSに格納されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR)ディスクのすべてのエントリ,すべてのボリューム・エントリ,およびディスクに関するすべての装置エラー情報が, レポートに含まれます。これらのエントリは, 省略時のエラー・ログ・ファイルERRLOG.SYSに格納されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE=(DISKS,VOLUME_CHANGES,DEVICE_ERROR,BUGCHECK)ディスクのすべてのエントリ,ボリューム変更のすべてのエントリ,ディスクに関するすべての装置エラー情報のエントリ, およびバグチェック・ エラーのすべてのエントリが,詳細(省略時)レポートに含まれます。これらのエントリは, 省略時のエラー・ログ・ファイルERRLOG.SYSに格納されています。
コマンド行インタフェース(CLI)を終了し,DECevent対話型コマンド・シェルを実行することができます。
/INTERACTIVE
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INTERACTIVEコマンド行インタフェースを終了し,DECevent対話型コマンド・シェルを実行します。
この対話型コマンド・シェルでは,DIAG>プロンプトが表示されます。
各入力ファイルについて選択するエントリと拒否するエントリの数を指定する情報メッセージをSYS$OUTPUT に送るかどうかを制御します。省略時の設定では, このメッセージは表示されません。
/[NO]LOG
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/LOG ERRLOG.OLD;5ERRLOG.OLD;5に関する情報メッセージが,SYS$OUTPUTに送られます。
OpenVMS Clusterシステムの特定のノードに関するエラー・ログ・エントリで構成されるレポートを作成します。
/NODE= (ノード名[,...])
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/NODE=(GARCIA,LESH) SYS$SYSROOT:[SYS*.SYSERR]ERRLOG.SYSクラスタ・システムを,BROOME,GARCIA,LESH,PUTNAMのメンバで構成しています。GARCIA とLESHについて記録されたエントリだけが,出力される詳細( 省略時)レポートに含まれます。
レポートの出力ファイルを指定します。
/OUTPUT [=ファイル指定]
/OUTPUTは,/BINARY修飾子と併用しないようにしてください。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/OUTPUT=ERROR_LOG.LIS ERRLOG.OLD;72ERRLOG.OLD;72から作成されたエントリを,省略時の詳細レポートERROR_ LOG.LISに格納しています。
拒否するエントリのバイナリ・レコードを格納させるファイルの名前を指定できます。
/REJECTED [=ファイル指定]
拒否するエントリは,次のいずれかに該当するため変換されないエントリです。
/REJECTED修飾子にファイル指定を指定すると,拒否するレコードのイメージ・ コピーが出力ファイルに格納されます。装置やディレクトリを指定しない場合, 現在の装置と省略時のディレクトリが使用されます。ファイル名を省略すると, 入力ファイルのファイル名が使用されます。ファイル・ タイプを省略すると,省略時のファイル・タイプREJが使用されます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/INCLUDE/BINARY=MTA0/REJECTED=REAL_ERRS.DAT ERRLOG.OLD;5MTA0装置に適用するエントリは除き,ERRLOG.OLD;5のすべてのエントリのイメージ・ コピーが,出力ファイルREAL_ERRS.DATに格納されます。 /BINARY修飾子が使用されています。
指定した日時以降の日付のエントリだけをレポート対象として指定します。
/SINCE [=日時]
/SINCE修飾子を省略すると,すべてのエントリが処理されます。日時を指定せずに/SINCE を指定した場合,省略時の設定であるTODAYが使用されます。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/SINCE=19-APR-1998:15:00 ERRLOG.OLD;56ERRLOG.OLD;56から作成される詳細(省略時)レポートには,1998年4月19日15 時以降に記録されたエントリが格納されます。
イベント・ログのすべてのイベントの要約情報を作成します。
/SUMMARY
/BINARY修飾子は,/SUMMARYと併用しないようにしてください。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/SUMMARY ERRLOG.OLD;5ERRLOG.OLD;5のすべてのエントリの要約レポートが出力されます。
簡潔レポートを作成します。
/TERSE
/TERSEレポート修飾子を/BINARY修飾子と併用しないでください。
DECeventユーティリティの出力例の項に,簡潔レポートの例が記載されています。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/TERSE ERRLOG.OLD;97ERRLOG.OLD;97からレジスタおよびヘッダ情報が含まれる簡潔レポートが出力されます。
イベント・ログ・ファイルの内容を変換します。この修飾子は,DIAGNOSE コマンドの省略時の修飾子です。
/TRANSLATE [修飾子][入力ファイル][,...]
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/BRIEF ERRLOG.OLD;97ERRLOG.OLD;97から最少の情報を含む簡略レポートが作成されます。
DECeventイベント管理ユーティリティでは,次の5種類のレポートを出力することができます。
ここでは,各レポート・タイプの例を挙げて説明します。
詳細レポートを作成するには,/FULL修飾子を使用します。詳細レポート形式では, イベント・ログの各エントリのすべての情報が変換されます。 詳細レポートは,レポート・タイプをコマンド行で指定しない場合の省略時のレポート・ タイプです。/TRANSLATE修飾子は,省略時の修飾子です。
次の2つのコマンドはいずれも,詳細レポートを出力します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/FULL $ DIAGNOSE
次の例に詳細レポートの形式を示します。
******************************** ENTRY 1 ******************************** Logging OS 1. OpenVMS System Architecture 2. Alpha OS version V7.1 Event sequence number 1583. Timestamp of occurrence 18-APR-1998 09:21:18 System uptime in seconds 58004. Error mask x00000000 Flags x0001 Dynamic Device Recognition present Host name COGENT Alpha HW model DEC 3000 Model 400 System type register x00000004 DEC 3000 Unique CPU ID x00000002 mpnum x000000FF mperr x000000FF Event validity -1. Unknown validity code Event severity -1. Unknown severity code Entry type 100. Major Event class 3. IO Subsystem IO Minor Class 1. MSCP IO Minor Sub Class 5. Logged Message ---- Device Profile ---- Vendor Product Name RAID 0 - Host Based Unit Name COGENT$DPA Unit Number 10. Device Class x0001 Disk ---- IO SW Profile ---- VMS DC$_CLASS 1. VMS DT$_TYPE 175. ---- MSCP Logged Msg ---- Logged Message Type Code 22. RAID Message RAID Event Type 8. Remove Member Distinguished Member 0. Member Index 1. RAID Urgency 4. Global Disk Error RAID Status x00180009 Bit 00 - Reduced Bit 03 - Striped Bit 19 - FE Dis FE Bit 20 - BC Buff Copy Off RAIDset Name KGB ****************************************************************************
簡略レポートを作成するには,/BRIEF修飾子を使用します。簡略レポート形式では, イベント・ログの各エントリのキー情報が変換されます。
簡略レポート形式を作成するには,次のコマンドを入力します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/BRIEF
次の例は簡略レポートの形式を示しています。
******************************** ENTRY 1 ******************************** Logging OS 1. OpenVMS System Architecture 2. Alpha OS version V7.1 Event sequence number 1583. Timestamp of occurrence 18-APR-1998 09:21:18 System uptime in seconds 58004. Error mask x00000000 Host name COGENT Alpha HW model DEC 3000 Model 400 System type register x00000004 DEC 3000 Unique CPU ID x00000002 mpnum x000000FF mperr x000000FF Event validity -1. Unknown validity code Event severity -1. Unknown severity code Major Event class 3. IO Subsystem IO Minor Class 1. MSCP IO Minor Sub Class 5. Logged Message ---- Device Profile ---- Vendor Product Name RAID 0 - Host Based Unit Name COGENT$DPA Unit Number 10. Device Class x0001 Disk Logged Message Type Code 22. RAID Message RAID Event Type 8. Remove Member Distinguished Member 0. Member Index 1. RAID Urgency 4. Global Disk Error RAID Status x00180009 Bit 00 - Reduced Bit 03 - Striped Bit 19 - FE Dis FE Bit 20 - BC Buff Copy Off RAIDset Name KGB *****************************************************************************
簡潔レポートを作成するには,/TERSE修飾子を使用します。簡潔レポート形式では, バイナリ・イベント情報,レジスタ値,およびASCIIメッセージが凝縮して出力されます。
簡潔レポートを作成するには,次のコマンドを入力します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/TERSE
次の例に簡潔レポートの形式を示します。
******************************** ENTRY 1 ******************************** Logging OS 1. System Architecture 2. OS version V7.1 Event sequence number 1583. Timestamp of occurrence 1998041809211800 System uptime in seconds 58004. Error mask x00000000 Flags x0001 Host name COGENT Alpha HW model DEC 3000 Model 400 System type register x00000004 Unique CPU ID x00000002 mpnum x000000FF mperr x000000FF Event validity -1. Event severity -1. Entry type 100. Major Event class 3. IO Minor Class 1. IO Minor Sub Class 5. ---- Device Profile ---- Vendor Product Name RAID 0 - Host Based Unit Name COGENT$DPA Unit Number 10. Device Class x0001 ---- IO SW Profile ---- VMS DC$_CLASS 1. VMS DT$_TYPE 175. ---- MSCP Logged Msg ---- Logged Message Type Code 22. RAID Event Type 8. Distinguished Member 0. Member Index 1. RAID Urgency 4. RAID Status x00180009 RAIDset Name KGB **********************************************************************
要約レポートを作成するには,/SUMMARY修飾子を使用します。要約レポート形式では, イベント・ログの各エントリの統計の要約が出力されます。
要約レポートを作成するには,次のコマンドを入力します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/SUMMARY
次の例に,要約レポートの形式を示します。
*************************************************************************** SUMMARY OF ALL ENTRIES LOGGED ON NODE COGENT IO Subsystem MSCP 9. Host Based RAID 3. DATE OF EARLIEST ENTRY 18-APR-1998 09:21:18 DATE OF LATEST ENTRY 12-MAY-1998 10:44:54 ***************************************************************************
FSTERRレポートを作成するには,/FSTERR修飾子を使用します。
$ DIAGNOSE/TRANSLATE/FSTERR
FSTERRレポートでは,ディスク装置やテープ装置のイベント・ログのエントリごとに1 行のレポートが出力されます。これによって,膨大なイベント情報を取り除き, 容易にイベントの分析やシステムの問題解決を行うことができます。
FSTERRレポートには,弊社サポート要員がテープ装置やディスク装置の問題を解決するために必要とする情報だけが出力されます。
次の例に,FSTERRレポートの形式を示します。
Drive/ Drive/ MSCP Physical HSC Volume Drive Name yymmdd hhmmss Entry Evnt LED LBN Cyl Hd Sec RA RP Serial ============= ============= ===== ==== === ======= ==== == === === == ====== LUKE$DUA070 921119 160754 3 00EB 255 70 71 V00717 LUKE$DUA070 921119 160754 4 00EB 255 70 71 V00717 HSC015$DUA028 910323 113204 5 00EB 70 51 V15039 HSC015$DUA028 910323 113204 6 00EB 71 51 V15039 BATES$DUA197 921118 002116 7 00EB 72 32 V17524 CHEWIE$DUA101 911205 114908 8 00EB 73 81 V 17 PMASON$DUA006 921207 165007 15 00EB 255 90 42 D23387 PMASON$DUA006 921207 165007 16 00EB 255 90 42 D23387 C3P0$DUA242 870218 060031 17 01AB 90 40 D48575 CHER$DU2132*901008 231053 18 00EB 92 81 D 2345
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