前へ | 次へ | 目次 | 索引 |
式の値を評価し,次のように指定された構文に基づいて,コマンドを実行します。
- 評価が真の場合,THEN キーワードに続く 1 コマンド
- 条件が真の場合,$THEN ステートメントに続く複数のコマンド
- 条件が偽の場合,$ELSE ステートメントに続く複数のコマンド
$ IF 式 THEN [$] コマンドまたは
$ IF 式
$ THEN [コマンド]
コマンド
. . .$ [ELSE] [コマンド]
コマンド
. . .$ ENDIF
DCL コマンド名としてすでに使用されているシンボル名を割り当てないでください。コマンド・プロシージャの実行を妨げる可能性がありますので, IF, THEN, ELSE および GOTO のようなシンボルの割り当ては行わないでください。 |
式
実行されるテストを定義します。式は,1 つまたは複数の数値定数,文字列リテラル,シンボル名,またはレキシカル関数から構成でき,各要素は論理演算子,算術演算子,あるいは文字列演算子で区切ることができます。IF コマンドに指定する式は,そのコマンドが実行されるときに,自動的に評価されます。英字から始まる文字列で,引用符で囲まれていない文字列は,すべてシンボル名またはレキシカル関数であると解釈され, IF コマンドは,その文字列を現在の値と置き換えます。
IF コマンドに指定する式のシンボル置換は,反復置換ではありません。つまり,各シンボルは 1 回だけしか置き換えられません。しかし,反復置換が必要な場合には,シンボル名の前に引用符,またはアンパサンドを指定します。
コマンド・インタプリタは, IF コマンドに未定義シンボルが含まれている場合,そのコマンドを実行しません。この場合,コマンド・インタプリタは,警告メッセージを表示し,プロシージャの次のコマンドを実行します。
演算子のまとめと式の指定方法についての詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
コマンド
式の結果が真または偽の場合,実行する 1 つまたは複数のコマンドを構文に従って指定します。
IF コマンドは,式の値をテストして式の結果が真の場合,指定されたコマンドを実行します。結果が奇数整数値,文字Y,y,T,またはtで始まる文字列値,または奇数の数値文字列値の場合,式は真になります。結果が偶数整数値,文字Y,y,T,またはt以外で始まる文字列値,または偶数の数値文字列値の場合,式は偽になります。
#1 |
---|
$ COUNT = 0 $ LOOP: $ COUNT = COUNT + 1 . . . $ IF COUNT .LE. 10 THEN GOTO LOOP $ EXIT |
この例は,COUNT というシンボル名と IF ステートメントを使用して,コマンド・プロシージャ内でループを設定する方法を示しています。 IF ステートメントは COUNT の値を調べ, COUNT の値が 10 より大きくなったときに,EXIT コマンドを実行します。
#2 |
---|
$ IF P1 .EQS. "" THEN GOTO DEFAULT $ IF (P1 .EQS. "A") .OR. (P1 .EQS. "B") THEN GOTO 'P1' $ WRITE SYS$OUTPUT "Unrecognized parameter option ''P1' " $ EXIT $ A: ! Process option a . . . $ EXIT $ B: ! Process option b . . . $ EXIT $ DEFAULT: ! Default processing . . . $ EXIT |
この例は,パラメータが渡されたどうかを調べるコマンド・プロシージャです。 GOTOコマンドは,パラメータで指定されたラベルへ制御を移します。プロシージャがパラメータで実行されると,プロシージャはそのパラメータを使用して分岐先のラベルを決めます。次に例を示します。
@TESTCOM A
上記のプロシージャを実行した場合,ラベル A へ分岐します。 EEXIT コマンドは,ラベル Bの手前でプロシージャを終了することに注意してください。
#3 |
---|
$ SET NOON . . . $ LINK CYGNUS,DRACO,SERVICE/LIBRARY $ IF $STATUS $ THEN $ RUN CYGNUS $ ELSE $ WRITE SYS$OUTPUT "LINK FAILED" $ ENDIF $ EXIT |
このコマンド・プロシージャは, SET NOON コマンドでエラー・チェックを無効にしています。 LINK コマンド実行後, IF コマンドは予約済みのグローバル・シンボル $STATUS の値をテストします。 $STATUS の値が LINK コマンドの正常終了を示す場合は,次にプログラム CYGNUS を実行します。 LINK コマンドがエラー状態値を返した場合は,コマンド・プロシージャはメッセージを出力して終了します。
ディスクまたは磁気テープ・ボリュームをフォーマットしたり,ボリュームにラベルを書き込んだりします。また,構造情報を持つシステム・ファイルを除き,ディスクを空にします。ディスクの以前の内容はすべて失われます。INITIALIZEコマンドの大部分の操作には, VOLPRO ( ボリューム保護 ) 特権が必要です。
INITIALIZE 装置名[:] ボリューム・ラベル
装置名[:]
初期化するボリュームを物理的にマウントする装置の名前を指定します。この時点で装置を割り当てる必要はありません。ただし,初期化の前には割り当てるようにしてください。
ボリューム・ラベル
ボリュームでエンコードする ID を指定します。ディスク・ボリュームの場合は, ANSI 文字を 12 文字まで指定できます。磁気テープ・ボリュームの場合は,英数字を 6 つまで指定できます。文字は自動的に大文字に変換されます。ディスク・ボリューム・ラベルは,英数字,ドル記号 ($),アンダスコア (_),およびハイフン (-) だけで構成することをおすすめします。磁気テープのボリューム・ラベルに ANSI a 文字を使用するには,ボリューム名を二重引用符 (" ") で囲まなければなりません。 ANSI a 文字についての詳細は,/LABEL 修飾子の説明を参照してください。
OpenVMS オペレーティング・システムでのディスク・ボリュームの省略時の設定の形式は, Files-11 オンディスク構造レベル 2 と呼ばれています。磁気テープ・ボリュームの省略時の設定の形式は,磁気テープ・ラベルとファイル構造に関する情報交換用の ANSI 規格 Level 3 (ANSI X3.27-1978) に基づいています。INITIALIZE コマンドを使用して,Files-11 オンディスク構造レベル 1 形式でディスク・ボリュームを初期化することもできます。
ボリュームを初期化するには VOLPRO 特権が必要です。ただし次のボリュームを初期化するする場合は,VOLPRO 特権は必要ありません。
- 空のディスクまたは磁気テープ・ボリューム ( つまり,何も書き込まれていないボリューム )。
- 現在の利用者識別コード (UIC),または UIC[0,0] によって所有されるディスク・ボリューム。
- 初期化時に現在の UIC から保護しなかったために,現在の UIC による書き込み (W) アクセスが許可されている磁気テープ・ボリューム。
ボリュームを初期化してマウントした後に, SET SECURITY コマンドを使用して機密保護プロファイルを変更できます。 ディスク・ボリュームを初期化すると,そのルート・ディレクトリ (000000.DIR;1) のキャッシング属性はライトスルーに設定されます。つまり,省略時の設定では,ボリューム中に作成するすべてのファイルとディレクトリが,ライトスルーのキャッシング属性を継承します。キャッシング属性を変更するには, SET FILE コマンドを /CACHING_ATTRIBUTE 修飾子を付けて使用します。
磁気テープ・ボリュームを初期化する場合は常に,INITIALIZE コマンドはボリュームに対して読み込みを行います。磁気テープが空の場合は,次のような回復不可能なエラーを検出することがあります。
- ボリューム番号の誤りを示すエラー・メッセージ。
%INIT-F-VOLINV, volume is invalid
- 磁気テープの暴走。これは,前に書き込んだことがない,またはマシンの動作確認に使用されていた新しい磁気テープで頻繁に発生します。磁気テープの暴走を停止させる唯一の方法は,磁気テープ・ドライブをいったんオフラインにしてからオンラインに戻すことです。
上記のような回復不可能なエラーが発生した場合に,磁気テープを正常に初期化するためには, VOLPRO ( ボリューム保護 ) 特権を持つアカウントから,次の修飾子を指定して INITIALIZE コマンドを各磁気テープに対して繰り返し実行します。
/OVERRIDE=(ACCESSIBILITY,EXPIRATION)
この修飾子を指定すると INITIALIZE コマンドは,磁気テープのラベルをチェックしなくなります。
VOLPRO 特権を持っている場合, INITIALIZE コマンドは所有権情報を読み込まずにディスクを初期化します。 VOLPRO 特権を持っていない場合は,ディスク・ボリュームを初期化する前にその所有権を調べます。ディスクが空の場合,または形式が誤っている場合は,回復不可能なドライブ・エラーが発生することがあります。空のディスクまたは誤った形式のディスクによって回復不可能なドライブ・エラーが発生した場合は,VOLPRO 特権を持つアカウントから, /DENSITY 修飾子を指定して INITIALIZE コマンドを各磁気テープに対して実行すると,ディスクを正常に初期化できます。
ほとんどの INITIALIZE コマンド修飾子には,入出力 (I/O) 効率を最大にするパラメータを指定できます。
/ACCESSED=ディレクトリ数
Files-11 オンディスク構造レベル 1ディスクにだけ有効です。ディスク・ボリュームに対して,システム空間で作成できるディレクトリ数を 0 〜 255 の範囲で指定します。省略時の設定の値は 3 です。
/BADBLOCKS=(領域[,...])
ディスク・ボリュームに対して,ボリュームの不良領域を指定します。 INITIALIZE コマンドは,この領域を割り当て済みとしてマークして,データを書き込めないようにします。領域の指定に使用できる形式は,次のとおりです。
lbn[:数] 割り当て済みとしてマークする,最初のブロックの論理ブロック番号 (LBN),または,最初のブロックから数えたブロック数 ( 省略可能 )。 sec.trk.cyl[:数] 割り当て済みとしてマークする,最初のブロックのセクタ,トラック,シリンダ,または,最初のブロックから数えたブロック数 ( 省略可能 )。
弊社が提供し,OpenVMS オペレーティング・システムでサポートしている媒体は,ディスクと TU58 カートリッジを除いて,すべて工場出荷時にフォーマットされていますが,不良ブロック・データが含まれています。 Bad Block Locator ユーティリティ (BAD) または診断フォーマッタ EVRAC を使用して,不良ブロック・データをリフレッシュしたり,不良ブロック・データをマークしたりできます ( ただし,ディスクと TU58 カートリッジを除きます )。 /BADBLOCKS 修飾子は,ボリュームの不良ブロック・データとして識別できない不良ブロックを指定する場合にだけ必要です。
DIGITAL Storage Architecture (DSA) ディスク ( たとえば,UDA-50 や HSC50 制御装置に接続されているディスク ) では,不良ブロックが制御装置によって処理されるため,ファイル・システムからは,論理的には不良ブロックは存在しないように見えます。
BAD を実行する方法については,『OpenVMS Bad Block Locator Utility Manual』 ( ドキュメンテーション CD-ROM に用意されています ) を参照してください。
/CLUSTER_SIZE=ブロック数
ディスク・ボリュームに対して,最小割り当て単位をブロック数で定義します。 1 つのボリュームに指定できる最大のサイズは,16382 ブロック,または,そのボリューム・サイズの 1/50 のどちらか小さい方の値です。Files-11 オンディスク構造レベル 5 ディスク (ODS-5) の場合,省略時のクラスタ・サイズは 3 です。この場合最小の値は,次の式から計算できます。
(ブロック数で表わしたディスク・サイズ)/(65535 * 4096)
端数は整数値に切り上げなければなりません。
Files-11 オンディスク構造レベル 2 ディスク (ODS-2) の場合,クラスタ・サイズの省略時の設定は,ディスク容量によって異なります。ディスク容量が 50,000 ブロックより小さいディスクでは,省略時の設定は 1 です。ディスク容量が 50,000 ブロックより大きいディスクでは,省略時の設定は 3 あるいは次の式によって求められる値以上です。
(ブロック数で表わしたディスク・サイズ)/(255 * 4096)
端数は整数値に切り上げなければなりません。
Files-11 オンディスク構造レベル 1 ディスク (ODS-1) の場合,クラスタ・サイズは常に 1 にしなければなりません。
注意
V7.2 では,ODS-2 の計算式で求められる値よりも小さな値を ODS-2 ボリュームのクラスタ・サイズに指定することができます。しかし,このボリュームを V7.2 よりも前のバージョンを稼動しているシステムでマウントしようとした場合,次のエラーが表示されてマウントが中断します。
%MOUNT-F-FILESTRUCT, unsupported file structure level
Files-11 オンディスク構造レベル 2 (ODS-2) ディスクの初期化時に省略時の値を選択した場合,そのディスクは OpenVMS の前のバージョンでマウントすることができます。
/DATA_CHECK[=(オプション[,...])]
ディスクでの読み込みと書き込みの操作をすべてチェックします。省略時の設定では,データ・チェックは行われません。次のオプションのいずれか,または両方を指定します。
READ 読み込み操作をすべてチェックします。 WRITE 書き込み操作をすべてチェックします。 /DATA_CHECK修飾子だけを指定した場合の省略時の設定です。
ディスクの初期化時に指定したチェック方法に従いたくない場合は, MOUNT コマンドで /DATA_CHECK 修飾子を指定してボリュームをマウントします。
/DENSITY=記録密度
特定のテープとディスクのフォーマット密度の値を指定することができます。磁気テープ・ボリュームでは,磁気テープに書き込む際の密度をビット / インチ (bpi) で指定します。指定できる密度値は 800 bpi,1600 bpi,または 6250 bpi です ( ただし磁気テープ・ドライブがサポートしている必要があります )。
空の磁気テープに対して密度値を指定しなかった場合,システムはそのテープ・ドライブで使用可能な最大値を省略時の密度として使用します。 6250 bpi,1600 bpi,および 800 bpi で動作するドライブでは,省略時の密度は 6250 bpi となります。
以前に書き込みが行われた磁気テープに対して密度値を指定しなかった場合,システムはボリューム上の最初のレコードの密度を使用します。そのレコードが異常なほど短ければ,密度値の省略時の値は設定されません。
/DENSITY修飾子は,テープ装置 TF には適用できません。
指定できるテープ記録密度の値です。
キーワード 意味 DEFAULT 省略時の密度 800 NRZI 800 BPI 1600 PE 1600 BPI 6250 GRC 6250 BPI 3480 IBM 3480 HPC 39872 BPI 3490E IBM 3480 圧縮 833 DLT TK50: 833 BPI TK50 DLT TK50: 833 BPI TK70 DLT TK70: 1250 BPI 6250 RV80 6250 BPI EQUIVALENT 注意: 上記のキーワードは OpenVMS V7.2 よりも前の TMSCP/TUDRIVER コードでのみ有効です。この他のキーワードは Alpha のみでサポートされています。 TK85 DLT Tx85: 10625 BPI - Cmpt III - Alpha のみ TK86 DLT Tx86: 10626 BPI - Cmpt III - Alpha のみ TK87 DLT Tx87: 62500 BPI - Cmpt III - Alpha のみ TK88 DLT Tx88: (Quantum 4000) - Cmpt IV - Alpha のみ TK89 DLT Tx89: (Quantum 7000) - Cmpt IV - Alpha のみ QIC すべての QIC 装置は装置設定のみ - Alpha のみ 8200 Exa-Byte 8200 - Alpha のみ 8500 Exa-Byte 8500 - Alpha のみ DDS1 Digital Data Storage 1 - 2G - Alpha のみ DDS2 Digital Data Storage 2 - 4G - Alpha のみ DDS3 Digital Data Storage 3 - 8-10G - Alpha のみ DDS4 Digital Data Storage 4 - Alpha のみ AIT1 Sony Advanced Intelligent Tape 1 - Alpha のみ AIT2 Sony Advanced Intelligent Tape 2 - Alpha のみ AIT3 Sony Advanced Intelligent Tape 3 - Alpha のみ AIT4 Sony Advanced Intelligent Tape 4 - Alpha のみ DLT8000 DLT 8000 - Alpha のみ 8900 Exabyte 8900 - Alpha のみ SDLT SuperDLT - Alpha のみ SDLT320 SuperDLT320 - Alpha のみ
テープ密度のキーワードは短縮することはできません。
RXnn ディスク・ドライブでディスクをフォーマットするには, INITIALIZE/DENSITY コマンドを使用します。次のように記録密度を指定して,ディスクをフォーマットします。
キーワード 意味 single RX01 - 8 インチ double RX02 - 8 インチ dd 倍密度: 720K - 3 1/2 インチ hd 高密度: 1.44MB - 3 1/2 インチ ed 拡張高密度: 2.88MB - 3 1/2 インチ
ドライブで初期化するディスクに記録密度を指定しない場合は,そのボリュームが最後にフォーマットされたときの密度のままになります。
注意
倍密度でフォーマットしたディスクは,単密度で再フォーマットしない限り, VAX-11/780 のコンソール・ブロック記憶装置 (RX01 ドライブ ) では読み込みまたは書き込みができません。RX33 ディスクは,RX50 ディスク・ドライブでは読み込みまたは書き込みができません。RX50 ディスクは,RX33 ディスク・ドライブで読み込みと書き込みができます。しかし,RX33 ディスク・ドライブでフォーマットはできません。
/DIRECTORIES=エントリ数
この修飾子の効果は,ディスク構造によって異なります。
- ODS-1 については,/DIRECTORIES は指定されたディレクトリ・エントリ数用のスペースを 000000.DIR (MFD) に確保します。
- ODS-2 および ODS-5 については,/DIRECTORIES は MFD の初期サイズを設定します。指定された数を 16 で除算して事前割り当てブロック数を生成します。続いて完全なクラスタ数に切り上げられます。
エントリ数は,16 〜 16000 の整数でなければなりません。省略時の設定の値は 16 です。
/ERASE
/NOERASE (省略時の設定)
削除されたデータを上書きして物理的に消去します。初期化の前に,ボリューム上での機密保持のためのデータの消去(DSE)操作を制御します。 /ERASE 修飾子は,Files-11 オンディスク構造レベル 2 およびレベル 5 ディスク・ボリュームおよび ANSI 磁気テープ・ボリュームに使用でき,ハードウェア消去機能をサポートする TU78 や MSCP 磁気テープなどに有効です。/ERASE 修飾子を指定すると,ボリュームで DSE 操作が実行されます。ディスク装置の場合は,ERASE ボリューム属性が設定されます。つまりボリュームの各ファイルは,削除と同時にデータも実際に消去されます。
DSE 操作にかかる時間は,ボリューム・サイズによって異なります。通常,INITIALIZE/ERASE コマンドは,INITIALIZE/NOERASE コマンドよりも時間がかかります。
/EXTENSION=ブロック数
ディスク・ボリュームに対して,ボリューム上のすべてのファイル用の省略時の設定の拡張サイズとして使用するブロック数を指定します。更新時に,ファイルのサイズがはじめの省略時の設定の割り当てより大きくなると,拡張サイズの省略時の設定が使用されます。 Files-11 オンディスク構造レベル2 ディスクの場合, ブロック数 パラメータの値には,0 〜 65,535 の値を指定します。省略時の設定の値は 5 です。Files-11 オンディスク構造レベル 1 ディスクの場合,この値には 0 〜 255 の値を指定します。ファイルに対して異なる拡張サイズが設定されてなく,プロセスに対して SET RMS_DEFAULT コマンドを使用して省略時の設定の拡張サイズが設定されていない場合に限り,OpenVMS オペレーティング・システムは,省略時の設定のボリューム拡張サイズを使用します。
/FILE_PROTECTION=コード
Files-11 オンディスク構造レベル 1ディスクにのみ有効です。ディスク・ボリュームに対して,ボリューム内のすべてのファイルに適用されるファイル保護の省略時の設定を定義します。
『OpenVMS Guide to System Security』に説明されている標準の構文規則に従って,コードを指定します。属性を何も指定しない場合は,ファイル保護の現在の省略時の設定が適用されます。
OpenVMS システムでボリュームを使用している場合,この属性は使用されませんが, RSX-11M システムでは,属性を使用してプロセスによるボリュームの使用を制御できます。OpenVMS システムは常に,省略時の設定のファイルの保護を使用します。省略時の設定のファイル保護を変更するには, SET PROTECTION/DEFAULT コマンドを使用します。
/GROUP
/NOSHARE 修飾子とともに使用して,グループ・ボリュームを作成します。グループ・ボリュームは,システム (S),オーナ (O),およびグループ (G) の各ユーザがアクセスできます。保護は,(S:RWCD,O:RWCD,G:RWCD,W) です。ボリューム所有者の利用者識別コード (UIC) は,ユーザのグループ番号とメンバ番号 0 を省略時の設定にします。
/HEADERS=ヘッダ数
ディスク・ボリュームに対して,索引ファイル用に割り当てるファイル・ヘッダ数を指定します。指定できる最小値および省略時の設定の値は 16 です。最大値は, /MAXIMUM_FILES 修飾子を使用して設定する値です。この修飾子は,多くのファイルを作成した際,ファイル・ヘッダの領域の割り当ての効率を上げるのに有用です。この修飾子を指定しない場合,ファイル・システムは,ボリュームの新しいヘッダに必要なスペースを動的に割り当てます。
注意
/HEADER 修飾子の省略時の設定の値は通常,ODS-2 ディスクには不十分です。性能を向上させて SYSTEM-F-HEADERFULL エラーを回避するには,ディスクにあるおおよそのファイル数を予想して,その値に設定してください。ただし,この値を極端に多く見積もると,ディスク領域を浪費する結果になります。
/HEADER 修飾子は,INDEXF.SYS に最初に割り当てられるヘッダの領域の量を制御します。ディスク上の各ファイルにはファイル・ヘッダが少なくとも 1 つ必要で,ヘッダはそれぞれ INDEXF.SYS 内の 1 つのブロックを占有します。多数のアクセス制御リスト・エントリ (ACE) を持つファイル,または非常に細かく断片化されているファイルには,2 つ以上のヘッダを使用することもあります。
省略時の設定の値の 16 は,INDEXF.SYS が拡張される前に,作成される 10 未満のファイル用の空間を確保するためのものです。それを考慮した上で,ディスクに作成するファイルの合計数を見積もって,この修飾子に指定してください。これによってディスク・アクセス性能が向上します。この値を多く見積もると,ディスク領域を浪費する結果になります。この値は,ボリュームを再初期化しないと変更できません。
INDEXF.SYS を拡張できる回数は制限されています。ヘッダのマップ領域 ( 検索ポインタが格納されている場所 ) がいっぱいになると,ファイルの作成は失敗し,"SYSTEM-W-HEADERFULL" というメッセージが表示されます。
/HIGHWATER (省略時の設定)
/NOHIGHWATER
Files-11 オンディスク構造レベル 2 ディスクにのみ有効です。ファイルのハイウォータ・マーク(FHM)のボリューム属性を設定します。これによって,まだ何も書き込まれていないデータについては,読み込みができないことを保証します。磁気テープに対して,/NOHIGHWATER 修飾子は指定できません。
/NOHIGHWATER 修飾子は,ディスク・ボリュームの FHM を無効にします。
/HOMEBLOCKS=オプション
この修飾子は,Files-11 ODS--2 ボリュームにのみ適用されます。この修飾子を使用して,ボリュームのホームブロック,およびホームブロックのコピーを,ディスク上のどこに置くかを指定します。 オプション には,次のいずれか 1 つを指定します。
- GEOMETRY
ディスク・ブロックの失敗に備えて,ホームブロックをディスク上の複数の位置に置きます。位置は,ディスクの物理構造により異なります。
- FIXED
ホームブロックを,ディスク上の複数の特定の位置に置きます。これは省略時の設定です。その位置は,ディスクの物理構造とは関係ありません。そのため,接続しているコントローラのタイプににより,物理構造が異なるディスクにも対応できます。
- CONTIGUOUS
ホームブロックを,ディスクの開始点から連続的に置きます。これにより /INDEX=BEGINNING 修飾子と同時に指定すると,コンテナ・ファイル・システムはディスク上の連続領域を最大にすることができます。
/INDEX=位置
ボリュームのディレクトリ構造に関する索引ファイルの記憶位置を指定します。指定できる位置は,次のとおりです。
BEGINNING ボリュームの先頭。 MIDDLE ボリュームの中間(省略時の設定)。 END ボリュームの終わり。 BLOCK: n 論理ブロックの先頭を nで指定します。
/INTERCHANGE
磁気テープを,他ベンダーの環境でも使用することを指定します。 /INTERCHANGE 修飾子は,ANSI VOL2 ラベルを省略します。OpenVMS 環境では, ANSI VOL2 ラベルには OpenVMS 固有の機密保護属性が含まれています。/INTERCHANGE 修飾子,磁気テープのラベリング,およびテープのインターチェンジについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。
/LABEL=オプション
オプションで指定したように,磁気テープ・ボリューム・ラベルの特性を定義します。指定できるオプションを次に示します。
- OWNER_IDENTIFIER:"(14 の ANSI文字)"
ボリューム・ラベルの所有者識別子フィールドを指定できます。指定されるフィールドには,14 文字までの ANSI 文字を使用できます。
- VOLUME_ACCESSIBILITY:"文字"
ANSI 磁気テープ上にある OpenVMS ANSI ボリューム・ラベル VOL 1 の,ボリューム・アクセス可能フィールドに書き込まれる文字を指定します。任意の有効な ANSI a 文字を指定できます。数字,大文字,および次の英数字以外の文字も指定できます。
! " % ' ( ) * + , - . / : ; < = > ?
省略時の設定では,OpenVMS オペレーティング・システムは,次の方法でこのフィールドをチェックするルーチンを提供します。
- 磁気テープが ANSI規格の Version 3 に対応するバージョンの OpenVMS オペレーティング・システムで作成されている場合は, ASCII スペース以外の文字をすべて上書きする必要があります。
- 保護が指定されていて,磁気テープが Version 3 以降の ANSI 規格に対応している場合は,ASCII 1 以外の文字をすべて上書きする必要があります。
省略時の設定以外の任意の文字を指定する場合,磁気テープにアクセスするためには,INITIALIZE および MOUNT コマンドに /OVERRIDE=ACCESSIBILITY 修飾子を指定しなければなりません。
/MAXIMUM_FILES=n
ボリュームが持つことのできるファイルの最大数を設定します。 /MAXIMUM_FILES 修飾子は,省略時の設定の値を上書きします。省略時の設定の値は,次の式から計算できます。(ボリュームのブロック数)/((クラスタの要素の数 + 1) * 2)
ボリュームに指定できる最大サイズは,次の式から計算できます。
(ボリュームのブロック数)/(クラスタの要素の数 + 1)
最小値は 0 です。最大値を変更するためには,ボリュームを再初期化する必要があります。
注意
/MAXIMUM_FILES 修飾子は,ボリューム上に新しいファイル・ヘッダ用のスペースを予約したり,作成したりしません。ファイル・システムは,新しいヘッダに必要なスペースを動的に割り当てます。
/MEDIA_FORMAT=[NO]COMPACTION
データの圧縮をサポートする装置で,データ・レコードの自動圧縮と自動ブロック化を行うかどうかを制御します。データの圧縮とレコードのブロック化を行うと, 1 つのテープ・カートリッジに格納できるデータ量が増えます。あるカートリッジでデータの圧縮や非圧縮を選択すると,カートリッジ全体にその指定が適用されます。
/OVERRIDE=(オプション[,...])
重ね書きされないように保護された磁気テープ・ボリュームのデータを無視するように INITIALIZE コマンドに要求します。次のオプションの 1 つまたは複数を指定できます。
ACCESSIBILITY 磁気テープ専用。初期化しようとしているボリュームの場合に,このオプションは,ボリュームの Accessibility フィールドにある任意の文字を上書きします。このオプションの使用は,インストールによって定義されます。つまり,各インストールには,磁気テープ・ファイル・システムがこのフィールドの処理に使うルーチンを指定するオプションがあります。省略時の設定では,OpenVMS は,次の方法でこのフィールドをチェックするルーチンを提供します。磁気テープが ANSI 規格の Version 3 に対応するバージョンの OpenVMS で作成されている場合は,このオプションを使用して, ASCII スペース以外の文字をすべて上書きする必要があります。保護が指定されていて,磁気テープが Version 3 以降の ANSI 規格に対応している場合は,このオプションを使用して,ASCII 1 以外の文字をすべて上書きする必要があります。ACCESSIBILITY オプションを使用するには,VOLPRO 特権を持っているか,または,そのボリュームの所有者でなければなりません。 EXPIRATION 磁気テープ専用。まだ満了日に達していないテープに書き込むことができます。このオプションを実行する必要があるのは,VAX/VMS バージョン 4.0 より前の弊社のオペレーティング・システムで作成され,ボリュームの所有者識別子フィールドに D% 形式を指定している磁気テープです。ボリューム保護を上書きするには,VOLPRO 特権を持っているか,または, INITIALIZE コマンドを実行している UIC が,そのボリュームに書き込まれている UIC と一致している必要があります。 OWNER_IDENTIFIER ボリューム・ラベルの所有者識別子フィールドの処理を上書きできます。
オプションを 1 つだけ指定する場合は,括弧を省略できます。
/PROTECTION 修飾子を指定して初期化されたボリュームを再初期化するためには, INITIALIZE コマンドを実行している UIC が,そのボリュームに書き込まれている UIC と一致しているか,または VOLPRO 特権を持っている必要があります。
制御アクセス権を持っている場合は,/PROTECTION を指定して,初期化されたボリュームを再初期化できます。
/OWNER_UIC=uic
ボリュームの所有者の利用者識別コード (UIC) を指定します。省略時の設定は,使用しているユーザの省略時の設定の UIC です。『OpenVMS Guide to System Security』に説明されている標準の UIC 形式に従って, UIC を指定します。磁気テープの場合は,磁気テープに保護が指定されないと,UIC が書き込まれません。保護が指定されて所有者 UIC が指定されない場合は,現在実行中の UIC にボリュームの所有権が割り当てられます。
/PROTECTION=(所有権[:アクセス][,...])
ボリュームに指定した保護を適用します。
- 所有権パラメータには,システム (S),オーナ (O),グループ (G),ワールド(W) のいずれか1つを指定します。
- アクセス パラメータには,読み込み (R),書き込み (W),作成 (C),削除 (D) のいずれかを指定します。
省略時の設定は,ユーザの省略時の設定の保護です。 /GROUP,/SHARE,および /SYSTEM 修飾子を使用して,ディスク・ボリュームの保護を設定することもできます。
磁気テープの場合は,ボリューム・ラベルの OpenVMS 固有の部分に保護コードが書き込まれます。システムは,読み込み (R) と書き込み (W) のアクセス制約だけを適用します。作成 (C) および削除 (D) のアクセスを指定しても無効です。さらに,システムとオーナには,指定した保護コードにかかわらず,磁気テープに対する読み込み (R) と書き込み (W) のアクセスが与えられます。
保護コードの指定についての詳細は,『OpenVMS Guide to System Security』を参照してください。属性を指定しない場合は,現在の省略時の設定の保護が適用されます。
ディスク・ボリューム全体に対する保護コードでは, E( 実行 ) は作成を意味します。
/SHADOW=(device_name_1, device_name_2, device_name_3) label
将来のシャドウ・セットの複数のメンバを初期化します。この方法で複数のメンバを初期化しておくと,後でシャドウ・セットを作成するときにフル・コピーを行う必要がなくなります。INITIALIZE コマンドで /SHADOW および /ERASE 修飾子を指定すると,以下の操作が実行されます。
- 1 回のコマンドで 6 つまでの装置をフォーマットできます。フォーマット終了時に,任意の 3 つの装置を新しいホスト・ベースのシャドウ・セットのメンバとしてマウントすることができます。
- 各ボリュームにラベルを書き込みます。
- システム・ファイルを除いたデバイスからのすべての情報を削除し,各デバイスと同一のファイル構造情報は残します。ディスクの以前の内容はすべて失われます。
この方法で初期化した装置は,3 つまで新しいホスト・ベースのシャドウ・セットのメンバとしてマウントすることができます。
/ERASE 修飾子の使用を強くお勧めします。 /ERASE 修飾子を使用することで,マージ操作がかなり削減されます。ただし,/ERASE の使用には 2 つの副作用があり,ボリューム・シャドウイングを行う際には十分な検討が必要です。具体的には,ERASE ボリューム属性の設定と, /ERASE を使用してボリュームを初期化するための所要時間です。詳細は,/ERASE の説明を参照してください。
Total Blocksは,すべての装置でゼロ以外の同じ値を持っていなければなりません。 Total Blocksの値は, SHOW DEVICE/FULL コマンドを入力することで調べることができます。このシステム上で一度もマウントされていない,あるいは初期化されていない装置に対して SHOW DEVICE/FULL コマンドを実行しても, Total Blocksの値は表示されません。これを避けるには,装置を一度マウントしてからディスマウントするか,装置を初期化してください。これで,SHOW DEVICE/FULL コマンドで Total Blocksの値が表示されるようになります。
既存のシャドウ・セットに追加するディスクを初期化するときは, INITIALIZE/SHADOW コマンドを使用しないでください。これを使用しても何の利点もないからです。
詳細は,『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』を参照してください。
/SHARE (省略時の設定)
/NOSHARE
すべての複数のユーザ ( システム,オーナ,グループ,ワールド ) によって,すべての種類のアクセスを許可します。 /NOSHARE 修飾子は,(/GROUP 修飾子がともに指定されていない限り ) グループ,およびワールドのユーザのプロセスへのアクセスを拒否します。/SIZE=n
使用できるメモリから割り当てられる DECram ディスク ( 装置タイプ DT$_RAM_DISK) のサイズを指定します。装置のサイズはディスクの初期化時に指定されます。領域の割り当てを解除するには,/SIZE=0 を指定します。 DECram ディスクのために割り当てられていたすべての資源は,システムに戻されます。
n は,VAX システムあるいは V2.3 よりも前のバージョンの DECram のいずれかでは, 524,280 ブロックを超えることができないことに注意してください。 Alpha システムで動作している DECram V2.3 では, 67,108,864 ブロック (32GB) までをサポートします。
/STRUCTURE=レベル
ボリュームをフォーマットする場合に,Files-11 オンディスク構造レベル 1,レベル 2 ( 省略時の設定 ),レベル 5 のいずれの形式を使用するかを指定します。構造レベル 1 では,修飾子 /DATA_CHECK および /CLUSTER_SIZE について互換性がありません。構造レベル 1 のディスクの省略時の設定の保護では,システム,オーナ,およびグループにはフル・アクセス,他のすべてのユーザには読み込み (R) アクセスを許可します。
Alpha システムは Files-11 オンディスク構造レベル 1 のディスクをサポートしていないため,Alpha システムで 1 を指定すると,エラーが発生します。VAX システムは構造レベル 5 のディスクをサポートしていないため,VAX システムで 5 を指定すると,エラーが発生します。
構造レベル 5 (ODS-5) のディスクについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。
/SYSTEM
システムUICまたはSYSPRV(システムに関する特権)特権が必要です。システム・ボリュームを定義します。所有者 UIC の省略時の設定は,[1,1]です。省略時の設定の保護では,システム・プロセスだけが最上位ディレクトリを作成できる点を除いて,すべての所有権カテゴリにフル・アクセスを許可します。
/USER_NAME=名前
ボリュームに対応するユーザ名を指定します。ここで指定するユーザ名は 1 〜 12 文字の英数字でなければなりません。省略時の設定は,使用しているユーザのユーザ名です。/VERIFIED
/NOVERIFIED
ディスクに不良ブロック・データがあるかどうかを指定します。 /NOVERIFIED 修飾子を使用すると,ディスクの不良ブロック・データは無視されます。省略時の設定は,4096 以上のブロックを持つディスクには /VERIFIED 修飾子, 4096 未満のブロックを持つディスクには /NOVERIFIED 修飾子です。/VOLUME_CHARACTERISTICS=([[NO]HARDLINKS,] [[NO]ACCESS_DATES[=delta-time]])
この修飾子についての詳細は,『OpenVMS Alpha V 7.3-1 新機能説明書』を参照してください。/WINDOWS=n
ファイル・ウィンドウに割り当てられるマッピング・ポインタ ( ファイル内のデータへのアクセスに使用 ) の数を指定します。 7 〜 80 の整数の値を指定します。省略時の設定の値は 7 です。
#1 |
---|
$ INITIALIZE/USER_NAME=CPA $FLOPPY1 ACCOUNTS |
$FLOPPY1 のボリュームを初期化して,そのボリュームに ACCOUNT というラベルをつけ,さらに CPA というユーザ名を指定します。
#2 |
---|
$ ALLOCATE DMA2: TEMP _DMA2: ALLOCATED $ INITIALIZE TEMP: BACK_UP_FILE $ MOUNT TEMP: BACK_UP_FILE %MOUNT-I-MOUNTED, BACK_UP_FILE mounted on _DMA2: $ CREATE/DIRECTORY TEMP:[GOLDSTEIN] |
この一連のコマンドは,RK06/RK07 ボリュームを初期化する方法を示します。まず装置が割り当てられて,他のユーザはアクセスできないようになります。次に,ボリュームが装置に物理的にマウントされ, INITIALIZE コマンドによって初期化されます。ボリュームが初期化された後, MOUNT コマンドによりファイル構造が使用できるようになります。ボリュームにファイルを配置するには,その前に CREATE/DIRECTORY コマンドを使用して,ディレクトリを作成しなければなりません。
#3 |
---|
$ ALLOCATE MT: _MTB1: ALLOCATED $ INITIALIZE MTB1: SOURCE $ MOUNT MTB1: SOURCE %MOUNT-I-MOUNTED, SOURCE mounted on _MTB1: $ COPY *.FOR MTB1: $ DIRECTORY MTB1: . . . $ DISMOUNT MTB1: |
上記のコマンドは,磁気テープを初期化するのに必要な手順を示しています。ドライブを割り当てたら,そのドライブに磁気テープを挿入し, INITIALIZE コマンドを使用してそこにラベル SOURCE を書き込みます。次に,MOUNT コマンドで磁気テープをマウントして,ファイルの書き込みができるようにします。
#4 |
---|
$ BACKUP filespec MUA0: ... /MEDIA_FORMAT=NOCOMPACTION- _$/REWIND |
この例では,圧縮とレコードのブロック化を禁止して, BACKUP テープを作成します。
#5 |
---|
$ INITIALIZE/ERASE/SHADOW=($4$DKA1300, $4$DKA1301) NONVOLATILE $MOUN/SYS DSA42 /SHAD=( $4$DKA1300 , $4$DKA1301 ) NONVOLATILE %MOUNT-I-MOUNTED, NONVOLATILE MOUNTED ON _DSA42: %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$4$DKA1300: (WILD3) IS NOW A VALID MEMBER OF THE SHADOW SET %MOUNT-I-SHDWMEMSUCC, _$4$DKA1301: (WILD4) IS NOW A VALID MEMBER OF THE SHADOW SET $SHO DEV DSA42: DEVICE DEVICE ERROR VOLUME FREE TRANS MNT NAME STATUS COUNT LABEL BLOCKS COUNT CNT DSA42: MOUNTED 0 NONVOLATILE 5799600 1 1 $4$DKA1300: (WILD3) SHADOWSETMEMBER 0 (MEMBER OF DSA42:) $4$DKA1301: (WILD4) SHADOWSETMEMBER 0 (MEMBER OF DSA42:) |
この例は,INITIALIZE/ERASE/SHADOW コマンドの正しい使い方を示しています。同じ行で複数の装置を指定している点に注意してください。
前へ | 次へ | 目次 | 索引 |