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SHOW LOGICAL

指定された論理名について,等価文字列,変換レベル,および論理名テーブルを表示します。 SHOW LOGICAL コマンドは,反復変換を実行します。

論理名が登録されている論理名テーブルに対して,読み込み(R)アクセス権が必要です。


形式

SHOW LOGICAL [論理名[:][,...]]


パラメータ

論理名[:][,...]

等価文字列を表示する1つまたは複数の論理名を指定します。ワイルドカード文字(* と %)が使用できますが,この場合には反復変換は行われません。

論理名は,システムが指定している回数(9回から 11 回)まで反復変換されます。つまり,変換によって求められた等価文字列が,それもまた論理名であるかどうかがチェックされます。


説明

SHOW LOGICAL コマンドは,論理名を表示します。

論理名 LNM$DCL_LOGICAL には,論理名テーブルのリストと,その検索順序が入っています。LNM$DCL_LOGICAL を再定義しない限り,プロセス・テーブル,ジョブ・テーブル,グループ・テーブル,およびシステム・テーブルが,この順序で検索されます。 SHOW LOGICAL/TABLE=LNM$DIRECTORIES LNM$DCL_LOGICAL コマンドを実行すると,プロセスでの DCL_LOGICAL の定義を確認できます。

論理名を指定すると,その変換が表示されます。論理名を指定しない場合は,論理名 LNM$DCL_LOGICAL で定義されたテーブル内のすべての論理名が表示されます。

検索したいテーブルを指定できます。テーブルを指定しない場合は,論理名 LNM$DCL_LOGICAL によって指定されたテーブルが検索されます。

SHOW LOGICAL コマンドは,反復変換を実行します。論理名に2つ以上の変換がある場合は,次のレベルに進む前に,そのレベルのすべての変換が表示されます。指定した論理名の最初の変換のみを表示するには,SHOW TRANSLATIONコマンドを使用します。

SHOW LOGICAL コマンドはイメージを実行し,現在のイメージ (存在する場合) を終了させます。現在のイメージを終了したくない場合は, (コマンド・インタプリタに組み込まれた) SHOW TRANSLATION コマンドを使用してください。

SHOW LOGICAL コマンドは,制御文字をピリオド (.) に置き換えて表示します。


修飾子

/ACCESS_MODE=モード

指定されたアクセス・モード,およびそれより内部のアクセス・モードで定義されている論理名を表示します。アクセス・モードの指定には,USER_MODE,SUPERVISOR_MODE,EXECUTIVE_MODE,または KERNEL_MODE のキーワードのうち,いずれか1つを指定します。

この修飾子の省略時の値は,USER_MODE です。したがって,省略時には4つのすべてのアクセス・モード内の定義が表示されます。

/ALL (省略時の設定)

指定された論理名テーブルに登録されている,すべての論理名を表示することを指定します。 /PROCESS 修飾子,/JOB 修飾子,/GROUP 修飾子,/SYSTEM 修飾子,または /TABLE 修飾子を入力しない場合には, LNM$DCL_LOGICAL という論理名によって指定される論理名テーブル内のすべての論理名が表示されます。

/DESCENDANTS

/NODESCENDANTS (省略時の設定)

指定された論理名テーブルと,それに従属する論理名テーブルに登録されている論理名を表示します。従属するテーブルは,CREATE/NAME_TABLE コマンドで, /PARENT_TABLE 修飾子にその親テーブルを指定することにより作成されます。 /DESCENDANTS 修飾子を指定する場合には, /TABLE 修飾子も同時に指定しなければなりません。

/EXACT

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,大文字と小文字を区別した文字列検索を指定します。この場合,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

/SEARCH 修飾子を指定せずに /EXACT 修飾子を指定した場合, "Find キー" (E1)を押すと文字列検索が有効になります。

/FULL

各論理名のアクセス・モード,属性,等価名,および論理名テーブルについての詳しい情報を表示します。

/GROUP

グループ論理名テーブルだけを検索することを示します。 /GROUP 修飾子は,/TABLE=LNM$GROUP 修飾子と同じです。 /GROUP 修飾子を指定して論理名を指定しない場合には,グループ論理名テーブルのすべての論理名が表示されます。

/HIGHLIGHT[=キーワード]

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,一致した検索文字列の強調表示方法を指定します。一致した検索文字列があった場合は,行全体が強調されます。キーワードには,BOLD, BLINK, REVERSE, および UNDERLINE を指定できます。省略時の設定は BOLD です。

/JOB

ジョブ論理名テーブルだけを検索することを示します。 /JOB 修飾子は,/TABLE=LNM$JOB 修飾子と同じです。 /JOB 修飾子を指定して論理名を指定しない場合には,ジョブ論理名テーブルのすべての論理名が表示されます。

/OUTPUT[=ファイル指定]

/NOOUTPUT

SHOW LOGICAL コマンドの出力先を指定します。この修飾子を指定しなかった場合には, SYS$OUTPUT の装置(通常は使用しているターミナル)へ出力されます。ファイルへ出力するには,/OUTPUT 修飾子を使用してファイルを指定してください。

ファイル指定にワイルドカード文字を使用することはできません。部分的なファイル指定(たとえば,ディレクトリだけ)を指定した場合には, SHOW という省略時のファイル名と,LIS という省略時のファイル・タイプが使用されます。

/NOOUTPUT 修飾子を指定した場合は,何も出力されません。

/PAGE[=キーワード]

/NOPAGE (省略時の設定)

コマンド出力の画面表示をページャを介して行います。

次のキーワードを指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示(毎回画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示(毎回画面を消去しない)
SAVE[= n] n ページ分の履歴を保持する(前ページに戻ること等が可能)

/PAGE=SAVE 修飾子を指定すると最大 5 画面(最大 255 カラムまで)分の履歴を保存できます。ページャ内では以下のキーを使って画面の移動などができます。

キー・シーケンス 説明
Up arrow key, Ctrl/B 1行スクロールアップ
Down arrow key 1行スクロールダウン
Left arrow key 1カラム左シフト
Right arrow key 1カラム右シフト
Find (E1) 文字列検索を起動
Insert Here (E2) 半画面右シフト
Remove (E3) 半画面左シフト
Select (E4) 80/132 カラム切替え
Prev Screen (E5) 前ページに移動
Next Screen (E6), Return, Enter, Space 次ページに移動
F10, Ctrl/Z 終了(ユーティリティによっては異なる)
Help (F15) ヘルプ・テキストを表示
Do (F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の切り替え
Ctrl/W 再表示

/PAGE 修飾子は /OUTPUT 修飾子とは同時に使用できません。

/PROCESS

プロセス論理名テーブルだけを検索することを示します。 /PROCESS 修飾子は,/TABLE=LNM$PROCESS 修飾子と同じです。 /PROCESS 修飾子を指定して論理名を指定しない場合には,プロセス論理名テーブルのすべての論理名が表示されます。

/SEARCH="検索文字列"

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,表示される情報内で検索したい文字列を指定します。文字列にスペース文字等を入れたい場合は,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

情報が表示されている時に Find(E1) キーを押すと,検索文字列を動的に変更することができます。この場合は,引用符は必要ありません。

/STRUCTURE

/NOSTRUCTURE (省略時の設定)

現プロセスからアクセスできる,すべての論理名テーブルの "階層構造" を表示するかどうかを指定します。表示される情報には, 2 つの論理名ディレクトリ・テーブル ( プロセスとシステム ) と,これらのディレクトリ・テーブルに登録されているすべての論理名テーブルが含まれます。従属論理名テーブルは,それぞれの親テーブルの下に示されます。

/STRUCTURE 修飾子を指定する場合は,他の修飾子は指定できません ( ただし /ACCESS_MODE 修飾子,/FULL 修飾子,および /OUTPUT 修飾子を除きます)。

/SYSTEM

システム論理名テーブルだけを検索することを示します。/SYSTEM 修飾子は, /TABLE=LNM$SYSTEM 修飾子と同じです。 /SYSTEM 修飾子を指定して論理名を指定しない場合には,システム論理名テーブルのすべての論理名が表示されます。

/TABLE=(名前[,...])

検索する論理名テーブルを指定します。テーブルを 1 つだけ指定する場合には,括弧を省略できます。ワイルドカード文字( * と % )が使用できます。ワイルドカード文字の入った名前は,論理名テーブル名の検索に使用されます。ワイルドカード文字のない名前は,論理名テーブル名と論理名テーブル検索リストのどちらか適切なものとして扱われます。

/TABLE 修飾子は以下を指定するのに使用できます。

複数のテーブルに変換される論理名でテーブルを指定した場合には,各テーブルが,指定された順に検索されます。たとえば,SHOW LOGICAL/TABLE=LNM$FILE_DEV を指定し, LNM$FILE_DEV が LNM$PROCESS,LNM$JOB,LNM$GROUP,および LNM$SYSTEM と等しいと定義されている場合には,プロセス論理名テーブル,ジョブ論理名テーブル,グループ論理名テーブル,およびシステム論理名テーブルが,この順序で検索されます。

/TABLE 修飾子を指定しない場合には,省略時の設定により /TABLE=LNM$DCL_LOGICAL が使用されます。

/WRAP

/NOWRAP (省略時の設定)

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,画面の幅より長い行を改行表示するかどうかを指定します。 /WRAP 修飾子を指定した場合,はみ出す部分は次行に表示されます。

/NOWRAP 修飾子を指定した場合,はみ出した部分は左右にスクロールしながら見ることができます。


#1

$ SHOW LOGICAL/PROCESS
(LNM$PROCESS_TABLE) 
  "SYS$COMMAND" = "_TTB4:" 
  "SYS$DISK" = "WORK6:" 
  "SYS$DISK" = "WORK6:" 
  "SYS$ERROR" = "_TTB4:" 
  "SYS$INPUT" = "_TTB4:" 
  "SYS$LOGIN" = "WORK6:[ODONNELL]" 
  "SYS$LOGIN_DEVICE" = "WORK6:" 
  "SYS$OUTPUT" = "_TTB4:" 
  "SYS$OUTPUT" = "DKA2:" 
  "SYS$SCRATCH" = "WORK6:[ODONNELL]"

この SHOW LOGICAL コマンドは,すべてのプロセス論理名とその等価名を表示します (/TABLE=LNM$PROCESS は,/PROCESS 修飾子を指定した場合と同じ情報を表示します)。

#2

$ SHOW LOGICAL INFILE
  "INFILE" = "WORK6:[LOGAN]PAYROLL.EXE" (LNM$PROCESS_TABLE)

この SHOW LOGICAL コマンドは,INFILE という論理名の等価名を表示します。応答により,この論理名がプロセス論理名テーブルに登録されていることがわかります。

#3

$ SHOW LOGICAL/GROUP
   .
   .
   .

この SHOW LOGICAL コマンドは,すべてのグループ論理名テーブルとその等価名を表示します (/TABLE=LNM$GROUP は,/GROUP と同じ情報を表示します)。

#4

$ SHOW LOGICAL/TABLE=SYSTEM  SYS$LIBRARY
  "SYS$LIBRARY" = "SYS$SYSROOT:[SYSLIB]" (LNM$SYSTEM_TABLE) 
                = "DOCD$:[SYSC.SYSLIB]"

この例の SHOW LOGICAL コマンドは,システム論理名テーブルに登録されている論理名 SYS$LIBRARY の等価名を表示します。この例では SYS$LIBRARY はシステム・テーブルに定義されており, 2 つの等価名を持っています。

#5

$ SHOW LOGICAL/TABLE=LNM$GROUP/TABLE=LNM$SYSTEM SYS$DISK
  "SYS$DISK" = "ZZZ3:" (LNM$SYSTEM_TABLE)

この例では矛盾する修飾子 (/TABLE=LNM$GROUP と /TABLE=LNM$SYSTEM) が指定されています。このような場合は,最後に指定した修飾子が有効となり,システム論理名テーブルで見つかった SYS$DISK が表示されています。

#6

$ SHOW LOGICAL/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY

プロセス・ディレクトリ・テーブルに登録されている論理名を表示します。この論理名は,論理名テーブル,またはそれに反復変換される論理名です。


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