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デバッガ・コマンドと選択されたトピックに関するオンライン・ヘルプを表示します。
注意
このコマンドは,デバッガへの Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。コマンドに関するヘルプは DECwindows デバッガ・ウィンドウの「Help」メニューから入手できます。
HELP topic [subtopic [...]]
topic
ヘルプ情報を得たいデバッガ・コマンドまたはトピックの名前を指定します。ワイルドカード文字のアスタリスク (*) を単独で指定することも,名前の中に指定することもできます。subtopic
さらに情報を必要とするサブトピック,修飾子またはパラメータを指定します。ワイルドカード文字のアスタリスク (*) を単独で指定することも,名前の中に指定することもできます。
デバッガのオンライン・ヘルプ機能は,コマンド記述,コマンド形式,コマンドで指定できるパラメータの説明,コマンドで指定できる修飾子の説明のほか,デバッガ・コマンドについて次の情報を提供します。特定の修飾子またはパラメータに関する情報を獲得するには,それをサブトピックとして指定します。すべての修飾子に関する情報が必要な場合には, "qualifier" をサブトピックとして指定します。すべてのパラメータに関する情報が必要な場合には, "parameter" をサブトピックとして指定します。 1 つのコマンドに関連するすべてのパラメータ,修飾子,その他のサブトピックについての情報が必要な場合には,アスタリスク (*) をサブトピックとして指定します。
コマンドに関するヘルプ以外にも,画面機能,キーパッド・モードなどのさまざまなトピックについてオンライン・ヘルプを獲得できます。 HELP と入力すると,コマンドといっしょにトピック・キーワードがリストされます。
デバッガの今回のリリースでの新機能の概略については, HELP New_Features をタイプして参照してください。
定義済みキーパッド・キーの機能についてのヘルプは,ヘルプ・トピックの Keypad_Definitions_CI を参照してください。また,現在のキー定義を調べるには SHOW KEY コマンドを使用してください。
DBG> HELP GO |
このコマンドは GO コマンドのヘルプを表示します。
言語式 (ブール式) が真として評価された場合に一連のコマンドを実行します。
IF Boolean-expression THEN (command[;...])
[ELSE (command[;...])]
Boolean-expression
現在設定されている言語でブール値 ( 真または偽 ) として評価される言語式を指定します。command
デバッガ・コマンドを指定します。複数のコマンドを指定する場合には,それぞれをセミコロン (;) で区切らなければなりません。
IF コマンドはブール式を評価します。値が真 ( 現在の言語での定義に従う ) である場合には, THEN 句のコマンド・リストが実行されます。式が偽である場合には, ELSE 句のコマンド・リストがある場合実行されます。関連コマンド
EXITLOOP
FOR
REPEAT
WHILE
DBG> SET BREAK R DO (IF X .LT. 5 THEN (GO) ELSE (EXAMINE X)) |
このコマンドを実行すると,デバッガは X の値が 5 未満であれば, R の記憶位置 ( ブレークポイント ) でプログラムの実行を中断します (Fortran の例 )。X の値が 5 以上の場合には,その値が表示されます。
プログラム変数または言語式の現在の値を Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースのモニタ・ビューに表示します。
注意
Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースが必要です。
MONITOR expression
expression
モニタの対象とする要素を指定します。高級言語を使用する場合,これは通常,変数の名前です。現在,MONITOR は複合式 ( 演算子を含む言語式 ) は処理しません。集合体変数 ( 配列またはレコード構造などのような複合データ構造 ) の名前を指定すると,モニタ・ビューはその変数の値として "Aggregate" と表示します。そのあと変数名をダブルクリックすれば,すべての要素の値を獲得できます。 (『デバッガ説明書』を参照。)
個々の配列要素,配列断面またはレコードの構成要素を指定するには,現在の言語の構文に従います。
/ASCIC
/AC
モニタする個々の要素を,1 バイトのカウント・フィールドの後ろに続く,このカウント・フィールドにより長さを指定された ASCII 文字列と解釈します。/ASCID
/AD
モニタする個々の要素を ASCII 文字列を指す文字列ディスクリプタのアドレスと解釈します。ディスクリプタの CLASS フィールドと DTYPE フィールドはモニタされませんが,LENGTH フィールドと POINTER フィールドが ASCII 文字列の文字長とアドレスを与えます。そのあと文字列が表示されます。/ASCII:n
モニタする個々の要素を長さn バイト (n 文字 ) の ASCII 文字列と解釈し,表示します。 n を省略すると,デバッガはアドレス式の型をもとに長さを求めようとします。/ASCIW
/AW
モニタする個々の要素を,2 バイトのカウント・フィールドの後ろに続く,このカウント・フィールドにより長さを指定された ASCII 文字列と解釈します。それから文字列が表示されます。/ASCIZ
/AZ
モニタする個々の値を最後部に 0 のある ASCII 文字列と解釈します。最後部の 1 バイト分の 0 は文字列の終了を示します。それから文字列が表示されます。/BINARY
モニタする個々の値を 2 進整数として表示します。/BYTE
モニタする個々の値をバイト整数型 (1 バイト長) で表示します。/D_FLOAT
(VAX のみ ) モニタする個々の値を D 浮動小数点型 (8 バイト長 ) で表示します。/DATE_TIME
モニタする個々の値を日付と時刻の内部表現を含むクォドワード整数 (8 バイト長 ) と解釈します。値は dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc の形式で表示します。/DECIMAL
モニタする個々の値を 10 進整数として表示します。/DEFAULT
モニタする個々の値を省略時の基数で表示します。/EXTENDED_FLOAT
(Alpha のみ) モニタする個々の値を IEEE の X 浮動小数点型 (16 バイト長)で表示します。/FLOAT
VAX プロセッサでは,モニタする個々の値を F 浮動小数点型 (4 バイト長) で表示します。Alpha プロセッサでは,モニタする個々の値を IEEE T 浮動小数点型 ( 倍精度,8 バイト長 ) で表示します。
/F_FLOAT
(VAX のみ ) モニタする個々の値を F 浮動小数点型 (4 バイト長 ) で表示します。
/G_FLOAT
モニタする個々の値を G 浮動小数点型 (8 バイト長 ) で表示します。/H_FLOAT
(VAX のみ ) モニタする個々の値を H 浮動小数点型 (16 バイト長 ) で表示します。/HEXADECIMAL
モニタする個々の値を 16 進整数で表示します。/INSTRUCTION
モニタする個々の値をアセンブリ言語命令 ( 命令の長さは命令オペランドの数とアドレッシング・モードの種類によって変化 ) として表示します。 /OPERANDS 修飾子も参照してください。/INT
/LONGWORD 修飾子と同じ。/LONG_FLOAT
(Alpha のみ ) モニタする個々の値を IEEE S 浮動小数点型 ( 単精度,4 バイト長 ) で表示します。/LONG_LONG_FLOAT
(Alpha のみ ) モニタする個々の値を IEEE T 浮動小数点型 ( 倍精度,8 バイト長 ) で表示します。/LONGWORD
/INT
/LONG
モニタする個々の値をロングワード整数型 (4 バイト長 ) で表示します。これがコンパイラ生成型を持たないプログラム記憶位置の場合の省略時の型です。/OCTAL
モニタする個々の値を 8 進整数で表示します。/OCTAWORD
モニタする個々の値をオクタワード整数型 (16 バイト長 ) で表示します。/QUADWORD
モニタする個々の値をクォドワード整数型 (8 バイト長 ) で表示します。/REMOVE
モニタ・ビューから指定されたアドレス式でモニタされた 1 つまたは複数の項目を削除します。/SHORT
/WORD 修飾子と同じ。/TASK
タスキング ( マルチスレッド ) プログラムの場合に指定できます。モニタする個々の値をタスク ( スレッド ) オブジェクトとして解釈し,そのタスク・オブジェクトのタスク値 ( 名前またはタスク ID) を表示します。タスク・オブジェクトをモニタするときは,プログラミング言語に組み込みタスキング・サービスが備っていない場合だけ/TASK を使用してください。/WORD
/SHORT
モニタする個々の要素をワード整数型 (2 バイト長) で表示します。
コマンドの出力はモニタ・ビューに出力されるため,MONITOR コマンドはデバッガの Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースがある場合にだけ使用できます。コマンド・インタフェースがある場合には,通常,代わりに EVALUATE,EXAMINE,SET WATCH の各コマンドを使用します。MONITOR コマンドは次のことを行います。
- モニタ・ビューがそれまでの MONITOR コマンドでまだ表示されていない場合には,モニタ・ビューを表示する。
- 指定された変数または式の名前とその現在の値をモニタ・ビューに配置する。
ユーザがモニタしている変数または記憶位置の値が変更されたかどうかにかかわらず,プログラムはデバッガから制御が戻ると,モニタ・ビューを更新します。対称的に,ウォッチポイントはウォッチされている変数の値が変化すると実行を停止します。
モニタ・ビューと MONITOR コマンドについての詳しい説明は,『デバッガ説明書』を参照してください。
関連コマンド
DEPOSIT
EVALUATE
EXAMINE
SET WATCH
DBG> MONITOR COUNT |
このコマンドはデバッガの Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースのモニタ・ビューに変数 COUNT の名前と現在の値を表示します。プログラムからデバッガに制御が戻ると,値は更新されます。
画面ディスプレイを画面上で垂直または水平に移動します。
注意
このコマンドは,デバッガへの Compaq DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースには使用できません。
MOVE [display-name[,...]]
display-name
移動するディスプレイを指定します。次のいずれかを指定できます。
- 定義済みディスプレイ
SRC
OUT
PROMPT
INST
REG
FREG (Alpha のみ)
IREG- DISPLAY コマンドで作成したディスプレイ
- ディスプレイの組み込みシンボル
%CURDISP
%CURSCROLL
%NEXTDISP
%NEXTINST
%NEXTOUTPUT
%NEXTSCROLL
%NEXTSOURCE
ディスプレイを指定しないと,SELECT コマンドで設定した現在のスクロール・ディスプレイが選択されます。
/DOWN[:n]
ディスプレイを n 行分だけ下に (n が正の値の場合 ),または n 行分だけ上に (n が負の値の場合 ) 移動します。 n を省略すると,表示は 1 行下に移動されます。/LEFT[:n]
ディスプレイを n 行分だけ左に (n が正の値の場合 ),または n 行分だけ右に (n が負の値の場合 ) 移動します。 n を省略すると,表示は左に 1 行移動されます。/RIGHT[:n]
ディスプレイを n 行分だけ右に (n が正の値の場合 ),または n 行分だけ左に (n が負の値の場合 ) 移動します。 n を省略すると,表示は右に 1 行移動されます。/UP[:n]
修飾子は少なくとも 1 つ指定しなければなりません。ディスプレイを n 行分だけ上に (n が正の値の場合 ),または n 行分だけ下に (n が負の値の場合 ) 移動します。 n を省略すると,ディスプレイは 1 行上に移動されます。
少なくとも 1 つの修飾子を指定しなくてはなりません。指定された表示ごとに,MOVE コマンドはウィンドウ内のテキストの相対位置を維持したまま,画面上の他の場所に同じ寸法のウィンドウを作成し,それにディスプレイをマップします。
MOVE コマンドはディスプレイ・ペーストボード上でのディスプレイの順番は変更しません。MOVEコマンドを実行すると,指定したディスプレイによって他のディスプレイが見えなくなったり,見えるようになったりします。また,指定したディスプレイが他のディスプレイによって部分的または全体的に見えなくなることもあります。どのようになるかはディスプレイ相互間の順序によります。
ディスプレイは上には画面の上辺までしか移動できません。
MOVE コマンドに対応するキーパッド・キー定義のリストについては,ヘルプ・トピック Keypad_Definitions_CI を参照してください。また,現在のキー定義を調べるには SHOW KEY コマンドを使用してください。
関連コマンド
DISPLAY
EXPAND
SELECT/SCROLL
(SET,SHOW) TERMINAL
#1 |
---|
DBG> MOVE/LEFT |
このコマンドは現在のスクロール・ディスプレイを左に 1 列移動します。
#2 |
---|
DBG> MOVE/UP:3/RIGHT:5 NEW_OUT |
このコマンドは NEW_OUT ディスプレイを上に 3 行,右に 5 列移動します。
実行のために, POSIX Threads デバッガにコマンドを渡します。
注意
このコマンドは,イベント・ファシリティが THREADS であり,プログラムが POSIX Threads 3.13 以降を実行している場合のみ有効です。
PTHREAD command
command
DECthreadsデバッグ・コマンドです。
実行のために, POSIX Threads デバッガにコマンドを渡します。実行結果は,「Command」ビューに表示されます。 POSIX Threads デバッガ・コマンドが完了すると, OpenVMS デバッガに制御が戻ります。 PTHREAD HELPと入力すると, POSIX Threads デバッガ・コマンドのヘルプを参照することができます。POSIX Threads デバッガの使用方法の詳細については,『Guide to POSIX Threads Library』を参照してください。
関連コマンドには,次のものがあります。
- SET EVENT FACILITY
- SET TASK|THREAD
- SHOW EVENT FACILITY
- SHOW TASK|THREAD
DBG_1> PTHREAD HELP conditions [-afhwqrs] [-N <n>] [id]...: list condition variables exit: exit from DECthreads debugger help [topic]: display help information keys [-v] [-N <n>] [id]...: list keys mutexes [-afhilqrs] [-N <n>] [id]...: list mutexes quit: exit from DECthreads debugger show [-csuv]: show stuff squeue [-c <n>] [-fhq] [-t <t>] [a]: format queue stacks [-fs] [sp]...: list stacks system: show system information threads [-1] [-N <n>] [-abcdfhklmnor] [-s <v>] [-tz] [id]...: list threads tset [-chna] [-s <v>] <id>: set state of thread versions: display versions write <st>: write a string All keywords may be abbreviated: if the abbreviation is ambiguous, the first match will be used. For more help, type 'help <topic>'. DBG_1> |
このコマンドでは, POSIX Threads デバッガのヘルプ・ファイルが表示された後,OpenVMS デバッガに制御が戻っています。 POSIX Threads デバッガのヘルプ・トピックについての情報を表示するには, PTHREAD HELP topicと入力します。
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