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FIND search-string
search-string
検索するテキスト。大文字と小文字を区別せずに,一致するすべての文字列を検索する場合には,すべて小文字を使用します。大文字と小文字を正確に区別する場合には,大文字と小文字の組み合わせまたはすべて大文字を,検索したい文字列どおりに使用します。日本語 EVE は検索文字列内のアクセント記号なども正確に照合します。検索文字列を指定しなかった場合には,日本語 EVE は検索文字列を要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Find ] キーだけを押し,検索文字列を入力しなかった場合には,前に指定した文字列が検索されます。プロンプトに対して [ Return ] キーだけを押し,検索文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。
指定したテキスト文字列(または入力した文字列)を現在のバッファから検索します。文字列を検索できた場合には,日本語 EVE はカーソルをその文字列の先頭に移動し,検索したテキストを強調表示します。FIND として定義されているキーを押した場合や,このコマンドを入力し,日本語 EVE が検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には,方向設定キーを押し,その方向で検索を開始することにより,応答を終了できます。たとえば,EDT キーパッドを使用しているときは,順方向の場合には [ KP4 ] を押し,逆方向の場合は [ KP5 ] を押すことができます。 [ Return ] を押すことにより応答を終了する場合には,検索操作はステータス・ラインに表示されるバッファの現在の方向で開始されます。
反対の方向からだけ文字列を検索できる場合には,日本語 EVE は検索の方向を変更するかどうかを質問します。検索の方向を変更する場合には,[ Return ] を押します。方向を変更せずに,検索を終了する場合には,NOと入力し,[ Return ] を押します。文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。
検索されたテキストは高輝度表示され,カーソルは文字列の先頭に移動します。選択領域が設定されていない場合には,選択領域に対する場合と同様に,検索領域に対して EVE コマンド,EDT キーパッド・キー, WPS キーパッド・キーを使用できます。選択領域が設定されている場合には,操作は選択されたテキストに対して実行されますが,そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります。 表 4-3 は使用できるコマンドとキーパッド・キーを示しています。
表 4-3 検索領域の編集に使用できるコマンドとキー 日本語 EVE コマンド: CAPITALIZE WORD
FILLまたは FILL RANGE
FIND NEXT
LOWERCASE WORD
OPEN SELECTED
REMOVEまたは CUT
STORE TEXTまたは COPY
UPPERCASE WORDEDT キーパッド・キー: APPEND ( [ KP9 ] )
FndNxt( [ PF3 ] )
EDT Replace ( [ GOLD-KP9 ] )
Subs( [ GOLD-Enter ] )WPS キーパッド・キー: Continue Search ( [ GOLD-. ] )
Continue Search/Select ( [ GOLD-/ ] または [ GOLD-? ] )
WPS Copy ( [ GOLD-MINUS ] )
WPS Cut ( [ MINUS ]または [ Remove ] )
Lower Case ( [ GOLD-KP3 ] )
WPS Replace( [ GOLD-' ] または [ GOLD-" ] )
Upper Case ( [ KP3 ] )
高輝度表示を取り消すには,カーソルを範囲の外部に移動するか,または RESET コマンドを使用します。
[ Find ] を 2 回押すと,FIND コマンド, FIND SELECTED コマンド,REPLACE コマンド, WILDCARD FIND コマンドに最後に入力した文字列が検索されます。 [ Find ] を 1 回だけ押し,文字列を入力せずに [ Return ] キーだけを押した場合には,日本語 EVE は FIND コマンドを実行しません。
省略時の設定では, FIND コマンドは検索文字列内のタブとスペースを正確に照合し,同じ行の 2 つ以上の単語で構成される文字列を検索します。 SET FIND WHITESPACE コマンドを使用した場合には,日本語 EVE は単語の間に 1 つ以上のスペースやタブがあるかどうかや,単語の間に行区切りがあるかどうか ( たとえば,行の最後に Mark があり,次の行の先頭に Twain がある場合など ) とは無関係に,Mark Twain のような 2 つ以上の単語で構成される文字列を検索します。詳しい説明は,SET FIND WHITESPACE コマンドの説明を参照してください。
FIND コマンドを入力するときに, next や selected などの単語を検索する場合には,これらの単語を引用符で囲むか,または検索文字列を要求するプロンプトを日本語 EVE が表示するようにします。このようにすれば,FIND NEXT コマンドや FIND SELECTED コマンドでの混乱を避けることができます。
次の例は,大文字と小文字を無視して指定した文字列をすべて検索する方法と,大文字と小文字を正確に区別して検索する方法を示しています。
Command: FIND digital大文字と小文字の区別を無視して,digital という単語をバッファからすべて検索します。たとえば,日本語 EVE は次のような単語を検索します。
digital
Digital
DIGITAL
digitAL などの,大文字と小文字の任意の組み合わせ
Command: FIND Digital大文字と小文字を正確に区別して Digital という単語を検索します。つまり,1 文字目が大文字の D で,2 文字目以降が小文字の文字列を検索します。
FIND NEXT
FIND コマンド,FIND SELECTED コマンド, REPLACE コマンド,WILDCARD FIND コマンドにすでに入力した文字列の別の発生箇所を現在のバッファから検索します。【操作方法】
- 必要な場合には,検索を開始する方向を設定します(順方向または逆方向)。方向を設定しなかった場合には,日本語 EVE は最後の検索の方向を使用します。
- FIND NEXTコマンドを使用するか,または [ Find ] を 2 回押します。
文字列を反対の方向からだけ検索できる場合には,日本語 EVE は検索の方向を変更するかどうかを質問します。検索の方向を変更する場合には,[ Return ] を押します。検索の方向を変更せず,検索を終了する場合には,NO と入力し,[ Return ] を押します。文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。
文字列を検索できた場合には,日本語 EVE は文字列の先頭にカーソルを移動し,検索したテキストを高輝度表示します。選択領域が設定されていない場合には, COPY コマンド,FILL コマンド, REMOVE コマンド,UPPERCASE WORD コマンド,あるいはテキスト領域に対して機能する他のコマンドを使用できます ( 選択領域が設定されている場合には,操作は選択されたテキストに対して実行されますが,そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります )。
次のコマンドはテキスト文字列(digital)を検索し,その後,そのテキストを再度検索し,検索方向を変更します。検索方向を変更しても,バッファの方向が変更されるわけではなく,後続のFIND NEXTコマンドの初期方向が変更されるだけです。
Command: FIND digital Command: FIND NEXT 逆方向にあります検索しますか?
FIND SELECTED
入力した文字列ではなく,選択したテキスト文字列を現在のバッファから選択します。このコマンドは特に,大文字と小文字を組み合わせた長い文字列 ( 書籍の名前や人名など ) を実際に入力せずに検索するのに役立ちます。【操作方法】
- 検索するテキストを選択します。
DECwindows では,選択領域は日本語 EVE の内部に存在しても,同時に実行中の別の DECwindows アプリケーションの内部に存在してもかまいません。- FIND SELECTEDコマンドを使用します。選択は取り消されます。
日本語 EVE はまず,現在の方向にバッファを検索し,その後,逆方向に検索します。反対方向にだけ文字列を検索できる場合には,日本語 EVE は検索の方向を変更するかどうかを質問します。検索の方向を変更する場合には,[ Return ] を押します。検索の方向を変更せず,検索を終了する場合には,NO と入力し,[ Return ] を押します。文字列を検索できない場合には,カーソルは移動しません。
文字列を検索できた場合には,日本語 EVE は文字列の先頭にカーソルを移動し,検索したテキストを高輝度表示し,選択領域を取り消します。その後,COPY,FILL, REMOVE,UPPERCASE WORD,あるいはテキスト領域に対して使用できる他のコマンドも使用できます。
同じ文字列の別の発生箇所を検索する場合には, FIND NEXT コマンドを使用するか,または [ Find ] を 2 回押します。
検索領域が設定されており ( 検索したテキストが強調表示されている場合 ),選択領域が設定されていない場合には,FIND SELECTED は FIND NEXT と同じ操作を実行します。検索領域と選択領域のどちらも設定されている場合には, FIND SELECTED は選択領域を使用します。
FORWARD
現在のバッファの方向を順方向(左から右へ,上から下への方向)に設定します。バッファの方向はステータス・ラインに表示されます。バッファの方向は FIND や MOVE BY LINE などのコマンドや一部の EDT キーパッドおよび WPS キーパッド・キーに影響を与えます。ユーザが作成したバッファの場合には,省略時の方向は順方向です。方向はバッファ固有の設定であり,1 つのバッファを順方向に設定し,別のバッファを逆方向に設定することができます。
日本語 EVE コマンド・ラインを編集する場合には,省略時の方向は逆方向であり,これはテキスト・バッファの方向とは無関係です。
FIND または WILDCARD FIND として定義されているキーを押した場合や,いずれかのコマンドを入力し,日本語 EVE が検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には,方向設定キーを押し,その方向で検索を開始することにより,応答を終了できます。たとえば,EDT キーパッドでは,順方向の場合は [ KP4 ] を押し,逆方向の場合は [ KP5 ] を押します。 [ Return ] を押すことにより応答を終了した場合には,検索操作は,ステータス・ラインに表示されているバッファの現在の方向で開始されます。
RESET コマンドを使用した場合も ( 通常,選択領域または検索領域を取り消すため ),バッファの方向は順方向に設定されます。
次のコマンドはバッファの方向を順方向に設定し,カーソルをもっとも近い行末に移動します。
Command: FORWARD Command: MOVE BY LINE
GET FILE filespec
filespec
編集または作成するファイル。ファイル指定では論理名とワイルドカードを使用できます。複数のファイルが要求と一致する場合には,日本語 EVE は一致するファイルのリストを表示し,適切なファイルを選択できるようにします。1つの編集セッションで複数のファイルを編集できますが,同時に指定できるのは 1つのファイルだけです。ファイルを指定しなかった場合には,日本語 EVE はファイルを要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Return ] キー,または [ Do ] キーだけを押し,ファイルを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。
指定したファイルを現在の日本語 EVE ウィンドウに表示し,必要に応じて新しいバッファを作成します(OPENコマンドと同じ)。このコマンドを使用すれば,同じセッションで別のファイルを編集できます。ファイルが存在する場合には,日本語 EVE はそのファイルを現在のウィンドウの新しいバッファに複写します。ファイルが存在しない場合には,日本語 EVE は新しい空のバッファを作成し,バッファ名としてファイル名およびファイル・タイプを使用します。その名前を持つバッファがすでに存在し,ファイルに対応づけられていない場合には(たとえば,BUFFERコマンドやNEW コマンドを使用してバッファを作成した場合),日本語 EVE はバッファを作成する前に,別の名前を要求します。
SET DIRECTORY LISTコマンドを使用している場合には, GET FILEコマンドはDIRECTORY LISTコマンドと同様に動作します。詳しくは,DIRECTORY LISTコマンドの説明を参照してください。
編集セッションですでにオープンされているファイルを指定した場合には(つまり,すでにバッファが存在するファイル),そのバッファがまだ存在しているときは,日本語 EVE はそのファイルに対するバッファの最後の位置に戻ります。
新しいバッファのマージンや他の設定は,$DEFAULTS$ という名前の日本語 EVE システム・バッファと同じです。 $DEFAULTS$ には,省略時のバッファ属性が登録されています。詳しい説明は『日本語EVE ユーザーズ・ガイド』の第7.13節 "$DEFAULTS$ バッファの変更" を参照してください。
次のコマンドは,MEMO.TXT というファイルを検索し,カーソルをバッファ名の最後の位置に戻すか,または新しいバッファを作成します。
Command: GET FILE memo.txt
GET WILDCARD FILE wildcarded_filespec
wildcarded_filespec
編集あるいは作成したいファイルのファイル指定。ファイル指定に論理名やワイルドカードを使用することができます。もしファイル指定に複数のファイルがマッチした場合,マッチしたすべてのファイルを読み込みます。もしファイルを指定しなかった場合には,ファイル名を要求するプロンプトが表示されます。何も入力せずに[Do]あるいは [Return] キーを押すと,操作がキャンセルされます。
GET WILDCARDED FILESコマンドは指定したファイルそれぞれについてバッファを作成します。GET FILEコマンドとの違いは,同時に複数のファイルがオープンされることです。このコマンドはひとつのコマンドで2つ以上のファイルをオープンすることができます。もし該当するファイルがないとき (つまり指定したファイルが存在しないとき), GET WILDCARD FILEコマンドはワイルドカードをファイル指定に使用していてもいなくても新しいバッファは作成しません(この動きは GET FILEコマンドやOPEN, OPEN SELECTED コマンドと異なります。これらのコマンドはファイルが存在してもしなくてもバッファを作成します)。
日本語EVEはひとつひとつのファイルについて,すでにオープンされていないかをチェックします。もしすでにオープンされていなければ,ファイル名とファイル・タイプをバッファ名にしてバッファを作成します。それからファイルの内容がその新しいバッファにコピーされます。新しいバッファのマージンやその他の設定は $DEFAULTS$ バッファと同じ設定になります(オンライン・ヘルプの Defaultsを参照)。もしファイルがすでにオープンされていた場合には,バッファは作成されません。
2つかそれ以上のファイルがオープンされたとき,ワイルドカードに最後にマッチしたファイルのバッファが現在の画面に表示されます。もしそのファイルがすでにオープンされているファイルだったときには,カーソルはそのバッファ上で最後にいた位置に移動します。もしそのバッファが新しく作成されたものだったときには,カーソルはバッファの先頭に移動します。
オープンしたいファイル名と同じ名前で,ファイルに関連付けられていないバッファがすでにある場合,日本語EVEはバッファを作成する前に別のバッファ名をきいてきます。一回のGET WILDCARD FILES コマンドでバッファ名を要求するプロンプトが複数表示されることもあります。
GLOBAL REPLACE
- "old-string"["new-string"]
- old-string[new-string]
指定した"古い文字列" を検索し,その文字列と一致するすべての文字列を指定した "新しい文字列" に置き換えます。このとき置き換えるかどうかの確認のプロンプトは表示されません。これはREPLACEコマンドを使用して,置き換える際の確認のプロンプトに ALL と指定したときと同じ動きになります。より詳しい説明はREPLACEコマンドの説明を参照してください。指定した "古い文字列" のすべてを"新しい文字列" に置き換えてよいことがわかっている場合にのみ,このコマンドを使用します。
次の例はバッファに含まれるすべての bird という単語を flamingo に置き換えます。
Command: GLOBAL REPLACE bird flamingo
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