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SET ENVIRONMENT 以降のコマンドを適用するノードまたはクラスタを指定します。ターゲット環境内のすべてのノードに対し,OPER 特権または SETPRV 特権が必要です。
SET ENVIRONMENT
なし
/CLUSTER
SET ENVIRONMENT 以降のすべてのコマンドを,クラスタ内のすべてのノードに適用することを指定します。省略時の設定では,管理環境がローカル・クラスタです。ローカル以外のクラスタを指定するには,/NODE 修飾子でクラスタ・メンバを指定します。/NODE=(ノード1,ノード2,...)
SET ENVIRONMENT 以降のコマンドを指定 DECnet ノードで実行することを指定します。 /CLUSTER 修飾子を付けて指定すると,指定 DECnet ノードをメンバとするクラスタとして環境が設定されます。ノード名には,システム名,クラスタの別名,論理名を使用することができます。ただし,論理名でコマンド環境を定義する場合は,あらかじめ,論理名テーブル SYSMAN$NODE_TABLE を設定する必要があります。 SYSMAN 論理名テーブルの指定の詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。/USERNAME=ユーザ名
別のノードにおけるアクセス制御に使用するユーザ名を指定します。この修飾子には,/CLUSTER 修飾子または /NODE 修飾子を付ける必要があります。ユーザ名を指定しない場合,現在のユーザ名が使用されます。新しいユーザ名を指定すると,パスワードの入力を指示するプロンプトが出力されます。
注意
指定するアカウントには第 1 パスワードだけを割り当てなければなりません。第 2 パスワードが割り当てられたアカウントはサポートされません。
SET ENVIRONMENT コマンドは,このコマンドの後で実行するコマンドのターゲット・ノードまたはターゲット・クラスタを定義します。始動時,SYSMAN を実行しているローカル・ノードがシステム管理環境です。クラスタ内の他のノード,クラスタ全体, DECnet を通して利用できるノードやクラスタのいずれかに,環境を変更することができます。OpenVMS Cluster環境は,/CLUSTER 修飾子で指定します。ローカル以外のクラスタを指定する場合は,/NODE 修飾子でクラスタを指定します。
環境にVAXノードとAlphaノードの両方が接続されている場合には,環境として各プラットフォームを管理するための論理名の作成について,DOコマンドの説明を参照してください。
SHOW ENVIRONMENT コマンドを実行すれば,現在の環境を表示できます。現在の環境における特権と省略時の値を調整するには,SET PROFILE コマンドを使用します。
環境は,SYSMAN を終了するまで,または SET ENVIRONMENT コマンドで別のコマンド・コンテキストを設定するまでの間存在し続けます。
#1 |
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SYSMAN> SET ENVIRONMENT/CLUSTER %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Clusterwide on local cluster Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
この例は,コマンド環境をローカル・クラスタとして定義しています。新しい環境は,SYSMAN によって確認されます。
#2 |
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SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=NODE21/CLUSTER Remote Password: %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Clusterwide on remote node NODE21 Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
このコマンドは,NODE21 が属するクラスタに,管理環境を設定しています。非ローカル環境であるため,パスワード入力を指示するプロンプトが出力されています。
#3 |
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SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=(NODE21,NODE223,NODE23) %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Individual nodes: NODE21,NODE22,NODE23 Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
このコマンドは,3 つのノードを,管理環境として定義しています。
#4 |
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$ CREATE/NAME_TABLE/PARENT=LNM$SYSTEM_DIRECTORY - _$ SYSMAN$NODE_TABLE $ DEFINE LAVCS SYS1,SYS2,SYS3,SYS4/TABLE=SYSMAN$NODE_TABLE $ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=(LAVCS) %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Individual nodes: SYS1,SYS2,SYS3,SYS4 Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
この例でコマンドは,SYSMAN$NODE_TABLE という論理名テーブルを設定し,論理名 LAVCS を定義し,この論理名でコマンド環境を定義しています。
ユーザの現在の特権,省略時の装置,省略時のディレクトリを,一時的に変更します。
SET PROFILE
なし
/DEFAULT=装置:[ディレクトリ]
対象環境においてファイルを格納する省略時のディスク装置とディレクトリ名を指定します。/PRIVILEGES=(特権1,特権2...)
現在の特権に追加する特権を指定します。上の特権が認められている必要があります。/VERIFY
/NOVERIFY (省略時の設定)
DO コマンドで,プロシージャとイメージの DCL チェックを行うかどうかを指定します。
SET PROFILEコマンドは現在の管理環境のプロセス属性を変更します。環境で使用するコマンドに必要な特権を考慮した後,現在の特権を追加または削除できます(これらの特権が認可されている場合)。また,新しい省略時のデバイスとディレクトリも設定でき,SET PROFILE/[NO]VERIFYコマンドを使用すれば,SYSMANでDCLコマンドのチェックを制御できます。プロセスの他の属性は変更されません。プロファイルは,それを変更するか,環境を再設定するか,SYSMANを終了するまで有効です。プロファイルの変更についての詳しい説明は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。
#1 |
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SYSMAN> SET PROFILE/DEFAULT=WORK1:[ALEXIS] |
このコマンドは,ユーザ・アカウントの省略時の装置とディレクトリを,装置 WORK1 上の ALEXIS というディレクトリに変更しています。
#2 |
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SYSMAN> SET PROFILE/PRIVILEGES=(SYSPRV,CMKRNL)/VERIFY |
このコマンドは,認められている特権である SYSPRV,CMKRNL を現在の特権の一部とし,DCL チェックを許可しています。環境が変更するか,再び SET PROFILE コマンドを実行するか,SYSMAN を終了するまでの間,これらの特権は有効です。
ノードが応答するまで SYSMAN が待つ時間を設定します。タイムアウトすると,同じ環境内の次のコマンドが実行されます。
SET TIMEOUT 時間
時間
デルタ時間値を次の形式で指定します。
hh:mm:ss[.cc.]
ノードが応答するまで SYSMAN が待つ時間です。省略時の設定では,タイムアウト時間はないので,SYSMAN は無制限に待ちます。デルタ時間値については,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
なし
SYSMAN> SET TIMEOUT 00:00:30 %SYSMAN-I-TIMEVAL, timeout value is 00:00:30 SYSMAN> CONFIGURATION SHOW TIME System time on node NODE21: 19-JUN-2000 14:22:33 %SYSMAN-I-NODERR, error returned from node NODE22 %SMI-E-TIMEOUT, remote operation has timed out System time on node NODE23: 19-JUN-2000 14:23:15 |
このコマンドは,30 秒のタイムアウト時間を設定しています。NODE22 が 30 秒以内に応答しなかったため,エラー・メッセージが表示され,同じ環境内の次のノード上のコマンドが実行されます。
SYSMAN がコマンドを実行しているターゲット・ノードまたはターゲット・クラスタを表示します。
SHOW ENVIRONMENT
なし
なし
SHOW ENVIRONMENT コマンドは,現在の管理環境を表示します。ローカル・クラスタ,ローカル・ノード,遠隔ノード,ローカル以外のクラスタのいずれでも指定することができます。ノード単位やクラスタ単位の環境である場合,その旨が示されます。現在のユーザ名も表示します。SYSMAN を終了するか,または再び SET ENVIRONMENT コマンドを実行するまで環境は存続します。
#1 |
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SYSMAN> SHOW ENVIRONMENT %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Clusterwide on local cluster Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
このコマンドは,現在の環境がローカル・クラスタであることを表示しています。クラスタ内の他のノードでは,ALEXIS というユーザ名が使用されます。
#2 |
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SYSMAN> SHOW ENVIRONMENT %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Clusterwide on remote cluster NODE21 Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
このコマンドは, NODE21 が属するローカル以外のクラスタがコマンド環境であることを示しています。
#3 |
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SYSMAN> SHOW ENVIRONMENT %SYSMAN-I-ENV, Current command environment: Individual nodes: NODE22,NODE23 At least one node is not in local cluster Username ALEXIS will be used on nonlocal nodes |
このコマンドは,コマンド環境が 2 つのノードで構成されることを示しています。
DEFINE/KEY コマンドで設定したキー定義を表示します。
SHOW KEY [キー名]
キー名
表示したい定義が設定されているキーの名前を指定します。キー名については,DEFINE/KEY コマンドを参照してください。
/ALL
指定状態のキー定義をすべて表示します。キー名を指定する必要はありません。/BRIEF
キー定義だけを表示します。省略時の設定では,キー定義に対応する修飾子をすべて表示します。状態が指定されている場合は,状態も表示します。/DIRECTORY
キーを定義したすべての状態名を表示します。キーを定義していない場合,省略時の SYSMAN キーパッドである,DEFAULT 状態と GOLD 状態を表示します。/STATE=(状態,状態...)
表示するキー定義が対応する状態の名前を指定します。複数の状態名を指定する場合,状態名をコンマで区切り,リスト全体を括弧で囲みます。
表示する定義が対応するキーの名前を指定します。キー名については,DEFINE/KEY コマンドを参照してください。
SYSMAN> SHOW KEY/ALL DEFAULT keypad definitions: KP0 = "SHOW ENVIRONMENT" (echo) KP1 = "SHOW PROFILE" (echo) SYSMAN> |
このコマンドは現在有効なすべてのキー定義を表示します。
現在の環境で使用している現在の特権,省略時の装置,省略時のディレクトリを表示します。
SHOW PROFILE
なし
/DEFAULT
対象環境においてファイルを格納する省略時のディスク装置とディレクトリ名を表示します。/PRIVILEGES
現在の環境で現在有効な特権だけを表示します。
SHOW PROFILE コマンドは,現在の環境で使用している現在の特権,省略時の装置,省略時のディレクトリを表示します。これらの属性は,SET PROFILE コマンドで変更することができます。環境を変更するか,再び SET PROFILE コマンドを実行するまで,これらの値は有効です。
SYSMAN> SHOW PROFILE %SYSMAN-I-DEFDIR, Default directory on node NODE21 -- WORK1:[BERGERON] %SYSMAN-I-DEFPRIV, Process privileges on node NODE21 -- TMPMGX OPER NETMBX SYSPRV |
このコマンドは,省略時の装置,省略時のディレクトリ,現在の特権を表示しています。
ノードが応答するまで SYSMAN が待つ時間を表示します。省略時の設定では,時間に制限はありません。
SHOW TIMEOUT
なし
なし
SYSMAN> SHOW TIMEOUT %SYSMAN-I-TIMEVAL, timeout value is 00:00:04.00 |
このコマンドは現在の時間切れの値を表示します。この値は 4 秒です。
OpenVMS Cluster内の1つ以上のノードをシャットダウンします。SHUTDOWN NODE コマンドは SYS$SYSTEM:SHUTDOWN を起動して,現在の管理環境で指定された 1 つのノードまたは複数のノードをシャットダウンします。各ノードで個別に SHUTDOWN.COM プロシージャを実行するのではなく,1 つのコマンド行にシャットダウン・コマンドを入力できます。
SETPRV特権が必要です。またはCMKRNL,EXQUOTA,LOG_IO,OPER,SYSNAM,SYSPRV, TMPMBX,WORLDのすべての特権が必要です。
SHUTDOWN NODE
なし
/AUTOMATIC_REBOOT
/NOAUTOMATIC_REBOOT (省略時の設定)
シャットダウンが終了したときシステムを自動的に再ブートします。/CLUSTER_SHUTDOWN
/NOCLUSTER_SHUTDOWN (省略時の設定)
クラスタ全体をシャットダウンします。/CLUSTER_SHUTDOWN オプションを使用した場合,すべてのノードでシャットダウンの準備ができるまで,各ノードの作業が中断されます。
このオプションは,すべてのクラスタ・ノードについて指定しなければなりません。 1 つでもシャットダウンされないノードがあると,クラスタ全体をシャットダウンできません。
クラスタのすべてのノードを確実にシャットダウンするには, SET ENVIRONMENT/CLUSTER コマンドを実行してから SHUTDOWN NODE/CLUSTER_SHUTDOWN コマンドを実行します。
/DISABLE_AUTOSTART
ノードで実行中の自動起動キューが停止待ち状態としてマークされており,別のノードにフェールオーバされるときに,シャットダウンされるまでの分数を指定します。この修飾子を使用すれば,自動起動フェールオーバ・プロセスがいつ開始されるかを制御できます。省略時の設定では,/MINUTES_TO_SHUTDOWN修飾子の値と同じです。
シャットダウンの前にできるだけ多くのジョブを終了することと,円滑な移行とのどちらが重要であるかを判断して,システム構成にとって適切な分数を決定してください。値を大きくすればするほど,移行は円滑になります。値を小さくすればするほど,より多くのジョブがノードで実行されます。
/INVOKE_SHUTDOWN
/NOINVOKE_SHUTDOWN (省略時の設定)
システム固有のシャットダウン・プロシージャを起動します。/MINUTES_TO_SHUTDOWN=分数
シャットダウンが実行されるまでの分数。システム論理名SHUTDOWN$MINIMUM_MINUTESを定義している場合には,その整数値が入力可能な最小値です。したがって,論理名が10として定義されている場合には,最終シャットダウンまで少なくとも10分を指定しなければなりません。10分以上の値を指定しなかった場合には,エラー・メッセージが表示されます。論理名が定義されていないときに,値を入力しなかった場合には,省略時の値は0分になります。/POWER_OFF
シャットダウンが完了した後にシステムの電源をオフにすることを指定します。/REASON=テキスト
シャットダウンの理由(1行)。/REBOOT_CHECK
/NOREBOOT_CHECK (省略時の設定)
基本オペレーティング・システム・ファイルをチェックし,ファイルが欠落している場合は,そのことを通知します。欠落しているファイルは再ブートの前に正しく準備してください。/REBOOT_TIME=時刻
システムを再ブートする時刻であり,IMMEDIATELY,IN 10 MINUTES, 2 P.M.,14:00:00などと指定します。ユーザに対するシャットダウン・メッセージにこの時刻が表示されます。/REMOVE_NODE
/NOREMOVE_NODE (省略時の設定)
ノードをアクティブ・クラスタ・クォーラムから削除します。シャットダウンされているノードをクラスタに再結合したくない場合には,この修飾子を使用します。REMOVE_NODE オプションを使用した場合,クラスタの残りのノードのアクティブ・クォーラムの値は下方修正され,削除されたノードがクォーラム値に影響を与えないようにします。シャットダウン・プロシージャは,SET CLUSTER/EXEPECTED_VOTES コマンドを実行することにより,クォーラムを再調整します。
オプションは,次のコマンドで再設定することができます。
SYSMAN> STARTUP SET OPTIONS/NOVERIFY/NOCHECKPOINTING
クラスタの管理についての詳しい説明は,『OpenVMS Cluster システム』を参照してください。
/SAVE_FEEDBACK
/NOSAVE_FEEDBACK (省略時の設定)
最後にブートした後でシステムから収集されたフィードバック・データを記憶し, AUTOGENフィードバック・データ・ファイルの新しいバージョンを作成します。このファイルは,AUTOGENを次に実行するときに使用できます。/SPIN_DOWN_DISKS
/NOSPIN_DOWN_DISKS (省略時の設定)
ディスクの回転を停止します。システム・ディスクの回転を停止することはできません。
SYSMANでは,ターゲット環境を定義できるため,シャットダウンはローカル・ノード,接続されているクラスタ,クラスタ内の一部に対して実行できます。ローカル・ノードをシャットダウンする場合には,環境をローカル・ノードに設定している限り,シャットダウンでシステムにログインする必要はありません。詳しくは SHUTDOWN NODEコマンドの例と SET ENVIRONMENT を参照してください。システムをシャットダウンする場合,シャットダウン・プロシージャは次の処理を行います。
- シャットダウンまでの時間をカウントダウンするときに,ユーザにログアウトすることを要求するメッセージをブロードキャストします。
- /MINUTES_TO_SHUTDOWN修飾子に指定した値を反映するように,システム論理名 SHUTDOWN$TIMEを定義します。たとえば,12:00に/MINUTES_TO_SHUTDOWN=10と入力した場合には,シャットダウン時刻は12:10になります。
シャットダウンが実行されているかどうかを判断したり,シャットダウンの実際の時刻を判断するには,SHOW LOGICAL SHUTDOWN$TIMEコマンドを使用します。- シャットダウンまでの時間が 6 分未満になると,オペレータ以外のログインはすべて禁止されます。DECnet が実行されている場合には,それもシャットダウンされます。
- シヤットダウンまでの残り時間が1分になると,バッチ・キューとデバイス・キュー,およびシステム・ジョブ・キュー・マネージャが停止されます。
- シャットダウンまで0分になると,システム固有のコマンド・プロシージャ SYS$MANAGER:SHUTDWN.COMが起動されます。
- すべてのユーザ・プロセスが停止されます。しかし,システム・プロセスは継続されます。補助制御プロセス(ACP)は,マウントされているボリュームが最終的にディスマウントされるときに,それ自体を削除します。
- デュアル・プロセッサ・システムで2次プロセッサを停止します。
- インストールされているすべてのイメージを削除します。
- ユーザの要求に従って,ボリュームをディスマウントし,ディスクの回転を停止します。システム・ディスクとクォーラム・ディスクの回転は停止されません (クォーラム・ディスクが存在する場合)。
- オペレータのログ・ファイルをクローズします。
- SYS$SYSTEM:OPCRASHを起動してシステムをシャットダウンします。
- 自動再ブートを要求しなかった場合には,次のメッセージが表示されます。
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