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STATES クラス・レコードは,各スケジューラ状態にあるプロセスの数を示すデータです。STATES クラス・レコードのレコード・タイプは 1,サイズは 69 バイトです。
図 H-23 STATES クラス・レコードの形式
次の表にSTATES クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
Collided
Page Wait |
MNR_STA$L_COLPG | 競合ページ待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Misc
Resource Wait |
MNR_STA$L_MWAIT | その他の資源待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Common Event
Flag Wait |
MNR_STA$L_CEF | 共通イベント・フラグ待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Page Fault
Wait |
MNR_STA$L_PFW | ページ・フォルト待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Local Event Flag,
Inswapped |
MNR_STA$L_LEF | ローカル・イベント・フラグ待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Local Event Flag,
Outswapped |
MNR_STA$L_LEFO | ローカル・イベント・フラグ待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Hibernate
Inswapped |
MNR_STA$L_HIB | ハイバネート待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Hibernate
Outswapped |
MNR_STA$L_HIBO | ハイバネート待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Suspended
Inswapped |
MNR_STA$L_SUSP | 中断待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Suspended
Outswapped |
MNR_STA$L_SUSPO | 中断待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Free Page
Wait |
MNR_STA$L_FPG | 解放待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Compute State
Inswapped |
MNR_STA$L_COM | 演算状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Compute State
Outswapped |
MNR_STA$L_COMO | 演算状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
Current | MNR_STA$L_CUR | 現在のプロセスの数 (ロングワード,L) |
SYSTEM クラス・レコードは,システムの主要構成要素である CPU,メモリ,入出力機構の全体的動作を示すデータです。 SYSTEM クラス・レコードのレコード・タイプは 17,サイズは 49 バイトです。SYSTEM クラスを記録すると,明示的に指定していない場合でも,PROCESSES,STATES,MODES の各クラスもともに記録されます。
図 H-24 SYSTEM クラス・レコードの形式
次の表にSYSTEM クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
CPU Busy | MNR_SYS$L_BUSY | システムをブートしてからすべての CPU モードで使用した 10 ミリ秒単位によるクロック・ティック数 (ロングワード,C) |
Other States | MNR_SYS$L_OTHSTAT | LEF,LEFO,HIB,HIBO,COM,COMO,PFW,MWAIT 以外の状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
Process Count | MNR_SYS$L_PROCS | システム内のプロセスの数 (ロングワード,L) |
Page Faults | MNR_SYS$L_FAULTS | すべてのワーキング・セットのページ・フォルト数 (ロングワード,C) |
Read I/Os | MNR_SYS$L_PREADIO | ディスク・ページ・フォルトの結果行われた読み込み動作の数 (ロングワード,C) |
Free Page Count | MNR_SYS$L_FREECNT | 現在空きページリストにあるページ数 (ロングワード,L) |
Modified Page Count | MNR_SYS$L_MFYCNT | 現在変更済みページ・リストにあるページ数 (ロングワード,L) |
Direct I/Os | MNR_SYS$L_DIRIO | 直接入出力動作の数 (ロングワード,C) |
Buffered I/Os | MNR_SYS$L_BUFIO | バッファード入出力動作の数 (ロングワード,C) |
TIMER クラス・レコードは, OpenVMS エグゼクティブがタイマ・キュー・エントリ (TQE) を監視する際に便利なデータです。 TIMER クラス・レコードのレコード・タイプは 26,サイズは 29 バイトです。
図 H-25 に TIMER クラス・レコードの形式を示します。
図 H-25 TIMER クラス・レコードの形式
次の表に TIMER クラス・レコード・フィールドの説明を示します。
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
Total TQEs | MNR_TMR$L_TQE_TOTAL | 1 秒間に処理された全 TQE の数 |
SYSUB TQEs | MNR_TMR$L_TQE_SYSUB | 1 秒間に処理された SYSUB TQE の数 |
Timer TQEs | MNR_TMR$L_TQE_TIMER | 1 秒間にユーザから発行されたタイマ要求の数 |
Wakeup TQEs | MNR_TMR$L_TQE_WAKEUP | 1 秒間にユーザから発行されたウェイクアップ・タイマ要求の数 |
TRANSACTION クラス・レコードは,DECdtm トランザクション・マネージャの動作を示すデータです。 TRANSACTION クラス・レコードのレコード・タイプは 22,サイズは 69 バイトです。
次の図にTRANSACTION クラス・レコードの形式を示します。
図 H-26 TRANSACTION クラス・レコードの形式
次の表にTRANSACTIONクラス・レコード・フィールドの説明を示します。
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
Starts | MNR_TRA$L_STARTS | 始動したトランザクション動作の数。システム・サービス $START_TRANS が正常終了した回数 (ロングワード,C) |
Prepares | MNR_TRA$L_PREPARES | 作成されたトランザクションの数 (ロングワード,C) |
One Phase Commits | MNR_TRA$L_ONE_PHASE | 1 フェーズのコミット・イベントを呼び出した回数 (ロングワード,C) |
Commits | MNR_TRA$L_COMMITS | コミットしたトランザクションの数。1 フェーズ・コミットと 2 フェーズ・コミットの合計 (ロングワード,C) |
Aborts | MNR_TRA$L_ABORTS | アボートしたトランザクションの数。計画アボートと非計画アボートの合計 (ロングワード,C) |
Ends | MNR_TRA$L_ENDS | 終了したトランザクションの数。 $END_TRANS が正常終了した回数 (ロングワード,C) |
Branches | MNR_TRA$L_BRANCHS | 遠隔の親に対する遠隔始動ブランチ動作の数 (ロングワード,C) |
Adds | MNR_TRA$L_ADDS | 遠隔の下位の親に対する遠隔追加ブランチ動作の数 (ロングワード,C) |
0-1 Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS1 | 1 秒未満のトランザクションの数 (ロングワード,C) |
1-2 Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS2 | 1 〜 2 (1.99) 秒のトランザクションの数 (ロングワード,C) |
2-3 Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS3 | 2 〜 3 秒のトランザクションの数 (ロングワード,C) |
3-4 Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS4 | 3 〜 4 秒のトランザクションの数 (ロングワード,C) |
4-5 Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS5 | 4 〜 5 秒のトランザクションの数 (ロングワード,C) |
5+ Transactions | MNR_TRA$L_BUCKETS6 | 5 秒を超えるトランザクションの数 (ロングワード,C) |
VAXシステムにおいて,VBSクラス・レコードには仮想バランス・スロット(VBS)機構の操作に関する統計情報が格納されます。 VBSクラス・レコードは,レコード・タイプが24で,サイズは21バイトです。
図 H-27 VBSクラス・レコードの形式 (VAX のみ)
次の表はVBSクラス・レコードのデータ・ブロックのフィールドを示しています。
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
VBS Faults | MNR_VBS$L_VRBS_TRAN | 仮想バランス・スロットから実バランス・スロットへのフォルトの数(ロングワード,C) |
VBS Clock Ticks | MNR_VBS$L_VCPUTICKS | 仮想バランス・スロット・クロック・ティックの数 (10ミリ秒単位) (ロングワード,C) |
VECTOR クラス・レコードは,ベクタ機能付きプロセッサにベクタ使用プロセスがスケジューリングされた時間を示すデータです。 VECTOR クラス・レコードのレコード・タイプは 23 であり,サイズは,システム内のアクティブ・プロセッサの数によって異なります。すべてのプロセッサがアクティブであると仮定した場合,レコードに格納されるクラス・ヘッダ,クラス接頭辞およびデータ・ブロックを次の式で加算してサイズを求めます。
13 + (5 * MNR_SYI$B_VPCPUS) |
次の図にVECTOR クラス・レコードの形式を示しています。
図 H-28 VECTOR クラス・レコードの形式
次の表にVECTORクラス・レコード・フィールドの説明を示します。 \VECTOR_FIELD_TAB)
フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
---|---|---|
CPU ID | MNR_VEC$B_CPUID | データの収集元であるプロセッサの ID (1 バイト) |
Ticks | MNR_VEC$L_TICKS | ベクタ使用プロセスがプロセッサにスケジューリングされた 10 ミリ秒単位のクロック・ティック数 (1 ロングワード) |
VECTOR クラスをサポートするため,システム情報レコードの MNR_SYI$B_VPCPUS と MNR_SYI$L_VPCONF が使用されます。これらの項目の詳細については, 付録 H.3.2 項 の表を参照してください。
SHOW CLUSTER には,コマンドの入力に利用できるキーパッドが用意されています。ウィンドウの追加,削除,位置変更,スクロールのほか,表示の更新間隔の変更を行えます。さらに,個々のキーの省略時の機能を再定義することにより,キーパッドをカスタマイズすることができます。
I.1 キーパッドの使用方法
省略時のキーパッドは, 図 I-1 のように定義されます。
図 I-1 SHOW CLUSTER の省略時のキーパッド
陰が付いているキーパッド・コマンドは,GOLD キーを押してからキーパッド・キーを押します。
次の表は,Show Cluster ユーティリティ (SHOW CLUSTER)で使用できるキーパッド・コマンドの一覧です。KPn は,番号 n が付いたキーパッド・キーを指します。たとえば,KP2 は,2 の番号が付いたキーパッド・キーです。キーパッド・コマンドについては, 第 19 章 のコマンドの解説でも説明しています。
コマンド | キーまたは キー・シーケンス |
説明 |
---|---|---|
ADD | KP4 | ADD コマンドで指定したフィールドまたはクラスを現在の表示に含めることによって,現在の表示を変更する。 |
DESELECT | GOLD-ピリオド | ウィンドウの選択を解除する。 |
GOLD | PF1 | 続けて押すキーパッド・キーの代替機能 (キーパッド図で下側に示されている機能) を指定する。 |
HELP | PF2 | 編集キーパッドの使用方法に関する情報を表示する。 |
INIT | PF4 | フィールド名,クラス名,フィールド幅に元の省略時の値を使用して表示を再設定する。 |
REFRESH | PF3 | 画面表示をリフレッシュする。画面をクリアして再描画し,SHOW CLUSTER 表示の一部ではない,外部からの文字やメッセージを削除する。Ctrl/W と同じ機能。 |
REMOVE | KP5 | REMOVE コマンドで指定したフィールドまたはクラスを削除することによって,現在の表示を変更する。 |
SAVE | KP2 | 現在の表示をスタートアップ初期化ファイルまたはコマンド・プロシージャにセーブする。このファイルやプロシージャを実行すれば,同じ表示を復元できる。 |
SELECT | ピリオド | スクロール対象または移動対象のウィンドウを指定する。 |
SET | KP1 | 表示するカラム数,秒単位による更新間隔,矢印キーの機能,ウィンドウの自動位置決定,フィールドの特性などのオプションを変更する。 |
SET AUTO_POS OFF | KP6 | 画面上におけるウィンドウの自動位置決定を禁止する。 |
SET AUTO_POS ON | GOLD-KP6 | 画面上におけるウィンドウの自動位置決定を許可する。省略時の設定値。 |
SET FUNCTION
EDIT |
ハイフン | 矢印キーを再定義して行モード編集を復元する。 |
SET FUNCTION
MOVE |
KP9 | 矢印キーを再定義して,ウィンドウを画面上の指定位置に移動できるようにする。たとえば,↑を MOVE UP 1,↓を MOVE DOWN 1,→を MOVE RIGHT 1,←を MOVE LEFT 1 に再定義する。 |
SET FUNCTION
PAN |
KP7 | 矢印キーを再定義して,表示を視点移動できるようにする。たとえば,↑を PAN UP 1,↓を PAN DOWN 1,→を PAN RIGHT 1,←を PAN LEFT 1 に再定義する。 |
SET FUNCTION
SCROLL |
KP8 | 矢印キーを再定義して,画面表示をスクロールできるようにする。たとえば,↑を SCROLL UP 1,↓を SCROLL DOWN 1,→を SCROLL RIGHT 1,←を SCROLL LEFT 1 に再定義する。 |
WRITE | KP3 | 指定したファイル名または省略時の出力ファイル名 SHOW_CLUSTER.LIS に,現在の表示を出力する。 |
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