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7 リンクワークスの使用

本章ではリンクワークスについて説明し,ハイパー・アプリケーション(リンクワークス環境に関連するアプリケーション) の作成に関するユーザ・ インターフェイスの問題について説明します。ハイパー・アプリケーションの設計と実行についての詳しい説明は, 『LinkWorks Developer's Guide』を参照してください。リンクスワークは,OpneVMSとDEC UNIXシステムでは利用できますが, Windows NT システムでは使用できないことに注意が必要です。

7.1 リンクワークスとは

リンクワークスは,情報がどこに格納されているかに関わらず,関連する情報を結び付ける機能を提供します。 設計中のアプリケーションでリンクワークスをサポートするためには一連のルーチンを使用します。 これらのルーチンの呼び出しを取り込むことによって, ユーザが情報間のリンクを確立し, そのリンクをたどれるようになりますが,リンクされる情報はアプリケーション内にあっても, リンクワークスをサポートする他のアプリケーション内にあっても構いません。 これらのルーチンの呼び出しをアプリケーションに取り込む場合, そのアプリケーションはハイパー・ アプリケーションと呼ばれます。

たとえば,メール・メッセージとカレンダのタイム・スロットの間にリンクを確立したユーザは, リンクワークスを使用してタイム・スロットからメール・ メッセージに直接移動できます。

多数のアプリケーションがリンクワークスをサポートしています。設計中のアプリケーションをハイパー・ インフォメーション環境にするためには, 次のことを行なう必要があります。

リンクワークスはオンライン・クリップボードに似ています。次のような類似点があります。

7.2 サポートするリンク可能オブジェクトの決定

アプリケーション開発者として,アプリケーションでどんなオブジェクトをリンク可能オブジェクトとしてサポートするかを決定しなければなりません。 そのために,ユーザがどのような種類の情報をリンクしたいのかを判断しなければなりません。 アプリケーション内のすべてのオブジェクトをリンク可能オブジェクトとしてサポートすることもできますが, それは現実的でなく, ユーザにとっても必ずしも有用なことではありません。最も重要と思われるオブジェクトのみをリンク可能に設定してください。

次の項目を考慮してリンク可能オブジェクトを決定します。

たとえばブックリーダでは,次の情報をリンクワークスのリンク可能オブジェクトとして設定しています。

リンク可能オブジェクトとして何をサポートするかを決める際には,アプリケーション内だけでなく, 他のアプリケーション間ともリンクの確立が可能であることを忘れないでください。

7.3 リンク・メニューの追加

アプリケーションがリンクワークスをサポートしていることをユーザに知らせるために, リンク可能オブジェクトを表示する各ウィンドウのメニュー・ バーに「リンク」メニューを追加します。図 7-1 に例を示します。

リンクワークス開発者ツールを購入すると,リンクワークス・サービスが提供されます。 このサービスには,「リンク」メニューとそれに関連するダイアログ・ ボックスが用意されています。開発者がしなければならないことは, このメニューをメニュー・バーの「編集」メニューのすぐ右に入れることだけです。 「編集」メニューがない場合は,「リンク」メニューを「ファイル」メニューの右, 「表示」または「オプション」メニューの左に入れてください。

図 7-1 「リンク」メニュー

7.3.1 標準「リンク」メニュー

標準「リンク」メニューを使用して,確立されたリンクをたどったり, 新しいリンクを確立したりできます。図 7-2 ではリンクワークス・メニューで行なう操作を,次のように分類しています。

図 7-2 リンクワークス・メニュー項目

7.3.2 「リンク」メニューのカスタマイズ

「リンク」メニューをカスタマイズする方法として次の2つがあります。

7.4 強調表示テクニックの使用

どのオブジェクトがリンクされたのかを明らかにするために,リンクしたオブジェクトを強調表示するように設定できます。 アプリケーション開発者は, どのように強調表示するのが最も効果的であるかを検討する必要があります。 表示する情報のタイプを考慮し,使用するテクニックを決めてください。

7.4.1 強調表示のためのガイドライン

強調表示使用のガイドラインを次に示します。これらのガイドラインには従わない場合であっても, ユーザの操作に破壊的な結果がともなわないようにしてください。

7.4.2 強調表示のためのテクニック

強調表示のためのテクニックをいくつか示します。

7.5 ウィンドウを適切に使用する

アプリケーションを有効なハイパー・アプリケーションにするために,次のようにウィンドウを使用してください。


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