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3 ディスプレイ・サーバの構成

本章ではディスプレイ・サーバの構成方法を説明し,以下の内容で構成されます。

トピック セクション
DECwindowsサーバ起動環境のカスタマイズ 第3.1節
ワークステーション専用のカスタマイズ 第3.1.1項
サーバのカスタマイズ用シンボルと論理名 第3.2節
カスタマイズ実行例 第3.3 節
新しいフォントの指定 第3.4節
システムの現在パラメータの確認 第3.5節

3.1 DECwindowsサーバ起動環境のカスタマイズ

DECwindowsをインストールすると, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE ファイルがSYS$MANAGERディレクトリにおかれます。このテンプレート・ ファイルには, DECwindows環境のカスタマイズに必要な情報が入っています。

DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMがSYS$COMMON:[SYSMGR]にある場合には, このファイルで定義されるシンボルは,このシステム・ディスクを共用するすべてのワークステーションに適用されます。 これは通常,クラスタの全メンバーです。

クラスタ内のすべてのワークステーション用にDECwindows環境をカスタマイズする場合は, 以下の手順に従ってください。

  1. テンプレート・ファイルをSYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_ SERVER_SETUP.COMにコピーします。

  2. コマンド・ファイルを編集し, 「Cluster Common or Standalone Workstation Setup」 という節を探します。 この節が見つからない場合には, node_list == ""を探します。

  3. この節にカスタマイズ情報を書き加えます。

  4. 以下のコマンドを使ってDECwindowsサーバを再起動します。
              $ @SYS$STARTUP:DECW$STARTUP RESTART
    

    注意
    DECwindowsサーバを再起動すると, 現在のクライアント・プロセスがすべてオフとなります。

3.1.1 ワークステーション専用のカスタマイズ

クラスタ内の1つ以上のワークステーションが特別なサーバ条件を必要とする場合があります。 その場合,クラスタ内の特定のワークステーションのカスタマイズには以下の2つの方法のいずれかを使用してください。

方法1

DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMファイルの私用コピーを作成し,カスタマイズしたいそれぞれのワークステーションのSYS$SPECIFIC:[SYSMGR] に入れます。

方法2

DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMファイルのノード・リスト機能を使用します。

方法2を使用するには,以下の手順に従ってください。

  1. DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMを編集し, NODE_LIST = ""を探します。

  2. クラスタの引用符の間にノードを書き入れます。たとえば,
         $ NODE_LIST = "NODE1/NODE2/NODE3"
    

  3. コマンド・プロシージャの終わりに,ラベルとワークステーション専用の定義を書き加えます。

例 3-1は, NODE1, NODE2, NODE3のカスタマイズ方法です。

例 3-1 ワークステーション専用のカスタマイズ

$!
$! server symbol definitions for NODE1
$!
$DO_NODE1:
$ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP"
$ EXIT
$!
$! server symbol definitions for NODE2
$!
$DO_NODE2:
$ DECW$SERVER_DENSITY == "75"
$ EXIT
$!
$! server symbol definitions for NODE3
$!
$DO_NODE3:
$ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK201AA"
$ EXIT

3.2 サーバのカスタマイズ用シンボルと論理名

本節では, DECwindows Motif環境のカスタマイズに使用するシンボルと論理名を説明します。

このカスタマイズによって, DECwindowsディスプレイ・サーバの省略時設定の動作を変更します。 ディスプレイ・サーバが起動すると,サーバは論理名テーブルである(DECW$SERVER n_TABLE)内の,省略時設定の特性を無効にする論理名をさがします。 論理名テーブルとその内容は, DECwindows 起動プロセス中に作成されます。DECW$PRIVATE_SERVER_ SETUP.COMファイルで定義されるシンボルについては,起動プロシージャはディスプレイ・ サーバ論理名テーブルにシンボルと同名の論理名を作成します。

表 3-1はアルファベット順のシンボルと論理のリストで, 各シンボルの型,値,および範囲も記載されています。

表 3-1 DECwindowsのカスタマイズ用シンボルと論理名

シンボル 範囲
DECW$BITONAL+ ブール  
DECW$CLIENT_ERROR_THRESHOLD 整数 1  
DECW$COLOR ブール  
DECW$CURSOR_ SIZE++ 整数 32 16,32
DECW$DEFAULT_KEYBOARD_ MAP 文字列 デバイス依存  
DECW$DEVICE 文字列リスト    
DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS+ 整数 60  
DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE+ 整数 300  
DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE+ 整数 20  
DECW$FM_ NO_CACHE_AUTOTUNING+ ブール  
DECW$FM_ROW_ CACHE_EXTEND+ 整数 5  
DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_ CACHE+ 整数 600  
DECW$KEYMAP 文字列    
DECW$MONITOR_DENSITY 整数リスト    
DECW$MULTI_ HEAD++ ブール  
DECW$PRIMARY_DEVICE++ 文字列    
DECW$RGBPATH 文字列 sys$manager: decw$rgb.dat  
DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY ブール  
DECW$SERVER_CONNECT_LOG ブール  
DECW$SEVER_DEFAULT_VISUAL_CLASS 整数   0...5
DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE 整数 0 0...2
DECW$SERVER_DENSITY 整数 デバイス依存 75,100
DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE ブール  
DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER ブール  
DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT 整数 表 3-2を参照  
DECW$SERVER_ERROR_LOG_TO_KEEP 整数 2  
DECW$SERVER_EXTENSIONS++ 文字列リスト    
DECW$SERVER_FONT_CACHE_SIZE++ 整数 0  
DECW$SERVER_FONT_CACHE_UNIT++ 整数 128  
DECW$FONT_ SERVERS++ 文字列リスト    
DECW$SERVER_BELL_BASE_ VOLUME 整数 50 0...100
DECW$SERVER_DUMP ブール  
DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT ブール  
DECW$SERVER_ERROR_THRESHOLD 整数 10  
DECW$SERVER_KEYCLICK_VOLUME 整数 0 0...100
DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN+ ブール  
DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION 整数 2 0..2
DECW$SERVER_MOUSE_THRESHOLD 整数 4  
DECW$SERVER_PAGE_FILE 整数 表 3-2  
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_ INTERVAL 整数 500  
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_ TIMEOUT 整数 30000  
DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_ FONTS++ ブール  
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_ INTERVAL 整数 600  
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_ BLANKING ブール  
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_ TIMEOUT 整数 600  
DECW$SERVER_TRANSPORTS 文字列リスト ローカル, DECnet  
DECW$SERVER_WSDEF 整数 表 3-2  
DECW$SERVER_WSEXTENT 整数 表 3-2  
DECW$SERVER_WSQUOTA 整数 表 3-2  
DECW$XPORT_SYNC_TIMEOUT 整数 30000  

+ VAX専用
++ AXP専用

以下の各節で, 表 3-1のリストにあるすべてのシンボルと論理名の定義と実行例を紹介します。 シンボルと論理名は以下のグループに分けられています。

3.2.1 サーバ・プロセス

DECwindows起動プロセスの一環として, DECwindowsディスプレイ・サーバが切り離されたプロセスとして呼び出されます。 通常,そのサーバ・プロセスに割り当てられている省略時設定のプロセス割当で十分ですが, 値を増やすことが必要な場合もあります。DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM のシンボルを定義すると, サーバ・プロセス割当の値を調節できます。

パラメータ値を増やす必要がある主な場合を2つ紹介します。

表 3-2は, VAXおよびAXPシステム用の省略時設定のリストです。

表 3-2 VAXおよびAXPシステム用プロセス割当の省略時の設定値

論理名 VAX AXP
DECW$SERVER_WSDEF 500 3000
DECW$SERVER_WSQUOTA 1300 6000
DECW$SERVER_WSEXTENT WSMAX[1] WSMAX[1]
DECW$SERVER_PAGE_ FILE 25000 50000
DECW$SERVER_FILE_LIMIT 200 200
DECW$SERVER_ENQUEUE_ LIMIT 512 512

[1] WSMAXシステム・パラメータに等しい

DECW$SERVER_WSDEF

このシンボルで, DECwindowsサーバ・プロセスに使用されるプロセスの上限(ページ単位)を定義します。DECW$SERVER_WSQUATA 値よりも大きいDECW$SERVER_WSDEF 値は, DECW$SERVER_WSQUOTA値に戻ります。作業セットのサイズの決定については, 『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。

VAXシステムでは以下の論理名定義で, DECwindowsサーバに512ページの作業セット・ サイズを定義します。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_WSDEF == "512"
    

AXPシステムでは以下のシンボル定義で, DECwindowsサーバに1024ページの作業セット・ サイズを定義します。

  1. $ DECW$SERVER_WSDEF == "1024"
    

DECW$SERVER_WSQUOTA

このシンボルは, DECwindowsサーバに割り当てられる物理メモリの(作業セット)ページ数(AXP システムで稼働する日本語DECwindows Motifではページレット数) の最大値を定義します。作業セットのサイズの決定については, 『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。次のシンボル定義は, DECwindows サーバに割り当てられる最大ページ数を2048ページに設定します。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_WSQUOTA == "2048"
    

AXPシステムでは,次のシンボル定義を使ってDECwindowsサーバに割り当てられる最大ページ数を2048 ページに設定します。

  1. $ DECW$SERVER_WSQUOTA == "2048"
    

DECW$SERVER_WSEXTENT

このシンボルは,サーバがDECW$SERVER_WSDEF値で割り当てるページ数以上のページを必要とする場合に, DECwindows サーバに割り当てられることになる物理メモリのページ数の絶対上限を定義します。DECwindows サーバに割り当てられるページ総数は, DECW$SERVER_WSQUOTA の値(追加のページが利用可能な場合はDECW$SERVER_WSEXTENT の値以下)を超えることはできません。 作業セットのサイズ決定に関しては,『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。

次のシンボル定義で, DECwindowsサーバ用に必要に応じて256ページまで割り当てられますが, DECW$SERVER_WSQUOTA の値を超えることはできません。

  1. $ DECW$SERVER_WSEXTENT == "256"
    

DECW$SERVER_PAGE_FILE

このシンボルでDECwinsowsサーバが使用できる仮想メモリの最大量(ページ単位) を定義します。

VAXシステムでは次の論理名定義で,ページ・ファイルのサイズを30000ブロックまで増やします。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_PAGE_FILE == "30000"
    

AXPシステムでは,次のシンボル定義でページ・ファイルのサイズを30000 ブロックまで増やします。

  1. $ DECW$SERVER_PAGE_FILE == "30000"
    

DECW$SERVER_FILE_LIMIT

このシンボルでサーバが一度にオープンできるファイルの最大数を定義します。 省略時設定値は200ファイルです。

VAXシステムでは,以下の論理名定義でサーバがオープンできるファイルの最大数を275 まで増やします。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_FILE_LIMIT == "275"
    

AXPシステムでは,以下のシンボル定義でサーバがオープンできるファイルの最大数を275 まで増やします。

  1. $ DECW$SERVER_FILE_LIMIT == "275"
    

DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT

このシンボルで未使用ロックの最大値を定義します。この未使用ロックはプロセス間のリソース, 特にファイルの共用に使用されます。省略時の設定値は512 ロックです。

AXPシステムでは,以下のシンボル定義でエンキュー上限の省略時設定値を2 倍の1024ロックに増やします。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT == "1024"
    

AXPシステムでは,以下のシンボル定義でエンキュー上限の省略時設定値を2 倍の1024ロックに増やします。

  1. $ DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT == "1024"
    

3.2.2 デバイスのセットアップ

DECwindows起動プロシージャは起動中に,システムが認識する全てのグラフィック・ デバイスを管理するデバイス専用のサーバ構成要素を識別し, アクティブにします。本節のシンボルと論理名を使用して,ディスプレイ・ サーバがどの特定デバイスを使用するかということと,その数を変更することができます。

さらに,サーバがデバイスから情報を得られなかったり,ディスプレイ・デバイスに関してデバイス情報を無効にしたいこともあります。 たとえば, 標準以外のサイズやカラー機能が限定されている特殊タイプのモニタに関する情報を入力する必要のある場合などが考えられます。

DECW$DEVICE

このシンボルを使用すると,順序を明確に指定でき,マルチ・ヘッド構成で使用されるグラフィック・ デバイスを識別できます。

VAXシステムでは,このシンボルがマルチヘッド・サポートのモニタ数台をセットアップする唯一の方法です。 サーバ,マウスおよびキーボード1台ずつで制御されるグラフィック・ デバイスのリストを指定するには,次のシンボル定義を使用します。

  1. $ DECW$DEVICE == "GAA0,GAB0"
    

DECW$PRIMARY_DEVICE (AXPシステム用のみ)

AXPシステムでは,サーバはこのシンボルを使用し,特定のDECW$DEVICE_ xx.COMプロシージャをアクティブにして,デバイス名をさがします。 ここでxxは,シンボルに提供される文字列です。このシンボルは, DECWW$MULTI_HEAD が真に設定されている場合無視されます。次のシンボル定義は, GCA0 を一次デバイスとして割り当てます。

  1. $ DECW$PRIMARY_DEVICE == "GXA0"
    

DECW$MULTI_HEAD (AXPシステムのみ)

AXPシステムでは,このシンボルがマルチヘッド・サポート・ システムを構成します。DECW$MULTI_HEADシンボルは,すでにSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE ファイルに設定されています。 このシンボルをアクティブにするには, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEをDECW$PRIVATE_ SERVER_SETUP.COMにコピーします。

DECW$DEFAULT_VISUAL_CLASS

このシンボルは,マルチヘッド・システムのヘッドそれぞれの表示クラスの省略時設定値を無効にします。 表示クラスは数字で表され, X.Hの定義に一致します。 表示クラスは以下のとおりです。


0 = StaticColor(静色)
1 = GrayScale(白黒比例)
2 = StaticColor(静色)
3 = PseudoColor(疑似色)
4 = TrueColor(真色)
5 = DirectColor(直接色)

特定のデバイス・タイプの省略時設定は,ハードウェアによって異なりますが, 通常8プレーン・カラー・ボードはPseudoColor, 24プレーン・オプションはTrueColor です。モノクロのディスプレイを使用する場合には,表示クラスの省略時設定をGrayScale に変更します。これによって,カラーをグレーの濃淡に変換できます。GrayScale の出力は緑のリードで行われます。 マルチヘッド・システムでは,それぞれのヘッド用に,このシンボルに複数の値を割り当てることができます。

次のシンボル定義で,ヘッド0にPseudoColorを,ヘッド1にTrueColorを,ヘッド2 にStaticGrayを指定します。

  1. $ DECW$SEVER_DEFAULT_VISUAL_CLASS == "3,4,0"
    

DECW$COLOR

このシンボルはカラーの使用と,カラー表示の可能なシステムのグレースケールを指定します。 モノクロのハードウェアのサポートには,省略時設定値(F) が使用され,このシンボルによる指定は無視されます。

カラー表示またはグレースケール表示が可能な場合は,次のようにDECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM でこの値を真(True)に設定します。

  1. $ DECW$COLOR == "T"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$BITONAL

GPXハードウェアでは, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMの復調シンボルを真(true) に設定できます。他のハードウェア構成ではこの値は自動的に偽(False) に設定され,このシンボルの指定は無視されます。次の例では, GXPハードウェアの復調シンボルを真(True)に設定します。

  1. $ DECW$BITONAL == "T"
    

DECW$MONITOR_DENSITY

モニタ密度は,モニタのインチ毎のドット数(dpi)を定義します。従って, DECwindowsのアプリケーションは, Xライブラリ・ルーチンを使用して画面の実際の幅を決定することができます。 モニタ密度の省略時設定値はサーバ密度です。 実際に75あるいは100dip(フォント・サイズに関してDECW$SERVER_DENSITY 用に使用される値)であるモニタはほとんどないので, 画面のアイテムの実際の幅と高さを正確に計算する際に,これらの値を使用することはできません。DECW$MONITOR_DENSITY を実際の値に設定すると, X ライブラリを使用して画面の正しい幅と高さの値を得られます。

実際のモニタ密度を計算するには,画面上の見える範囲をインチ単位で測定し, それを画面のピクセル幅で割ります。一般にピクセル値は,使用しているシステムのグラフィック・ アダプタにもよりますが, 1024または1280 です。XDPYINFOユーティリティを使用すると,現在の画面のピクセル幅と高さが得られます。 ピクセル値を得たら, DECW$PRIVATE_SERVER_ SETUP.COMを調整値で変更し, DECwindowsを再起動します。


注意
モニタ密度とサーバ密度に異なる値を設定すると, 「得られたデータだけ表示する」(WYSIWYG)タイプのアプリケーションに問題が生じることがあります。 これは, 75-および100-dip のフォントを実際のモニタ密度に合致するよう計測できないためです。

VRT19モニタとSPXグラフィック用には,以下のように計算します。

     1280 pixels / 13.5 inches  = 94.81 dpi

dip値をもっとも近い整数値に置き換えるので,以下の例のようにDECW$MONITOR_DENSITY に95を割り当てることになります。

    $ DECW$MONITOR_DENSITY == "95"
    

DECW$MONITOR_DENSITYはモニタ毎に設定できます。次の例は,デュアルヘッド・ ワークステーションのモニタ密度の設定方法です。ここでは画面0 は95-dip,画面1は75-dipに設定します。

  1. $ DECW$MONITOR_DENSITY == "95,75"
    

3.2.3 トランスポート/接続のセットアップ

DECwindowsトランスポートは, DECwindowsのクライアント・アプリケーションとディスプレイ・ サーバのリンクです。使用可能なリンクのタイプとタイミング特性を制御するには, この節のシンボルを使用します。

DECW$SERVER_TRANSPORTS

入力接続用に,どのサーバがトランスポートを監視するかを指定できます。DECW$SERVER_TRANSPORT に有効な値は,「DECNET」,「LOCAL」および「TCPIP 」です。他のトランスポートを使用する場合も,その名前を指定できます。

以下の例のように,使用するトランスポートとしてDECnet, LOCALまたはTCP/IP を指定します。

  1. $ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP"
    

DECW$XPORT_SYNC_TIMEOUT

このシンボルで,トランスポートのタイムアウト値を(ミリ秒単位で)定義します。 省略時設定値は30000ミリ秒(30秒)です。クライアントがタイムアウト前にバッファを空にする操作をしないと, サーバはクライアントを切り離します。

以下の論理名定義でタイムアウト値を60000ミリ秒(1分間)に延長します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$XPORT_SYNC_TIMEOUT == "60000"
    

DECW$SERVER_RETRY_WRITE_TIMEOUT

このシンボルでDECwindowsサーバがトランスポート書き込み要求処理を中止するまでのミリ秒数を定義します。 省略時設定値は30000ミリ秒(30 秒)です。

以下の論理名定義で再試行の合計時間を60000ミリ秒(1分間)に延長します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_RETRY_WRITE_TOTAL == "60000"
    

DECW$SERVER_RETRY_WRITE_INTERVAL

このシンボルは,失敗したトランスポート書き込み要求処理の間隔をミリ秒単位で定義します。 省略時設定値は500ミリ秒(1/2秒)です。

以下のシンボル定義により, DECwindowsサーバはトランスポート書き込み要求を250 ミリ秒間隔で試みます。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_RETRY_WRITE_INTERVAL == "250"
    

3.2.4 フォントのセットアップ

テキストの表示は,ディスプレイ・サーバの主要なタスクのひとつです。 ディスプレイ・サーバには,フォント名と使用する文字のセットを与えられています。 通常,フォント名はサーバ・システムに存在する特定のフォント・ ファイルに対応しています。フォント名とファイル名を一致させようとする場合, ディスプレイ・サーバはフォント・パス,つまりディレクトリの順序だったリストを検索します。 有効なフォント・ディレクトリにはそれぞれフォント・ ファイル名と,対応するフォント名をリストしたフォント・ ディレクトリ・ファイル(DECW$FONT_DIRECTORY*.DAT)があります。 ディスプレイ・サーバはそれぞれのディレクトリ・ファイルを順に,一致するものが見つかるまで検索します。

さらにDECwindows Motifは,別名フォント・ファイル(DECW$FONT_ ALIAS*.DAT)をサポートしています。このファイルは,どの有効なフォント・ ディレクトリにも任意に入れることができます。このファイルは, ある(通常,存在しない)フォント名を別のフォント名にマップします。 ディスプレイ・サーバは与えられたフォント・ディレクトリでフォント・ ディレクトリ・ファイルをチェックし,一致するものが見つからない場合には, 別名フォント・ファイルがあれば別名フォント・ファイルを検索します。 別名ファイルに合致するものがあった場合,変換されたフォント名が置き換えられ, フォント・パスの始めから検索が再実行されます。

3.2.4.1 フォント・パス

第3.2.4項で説明したようにフォント・ パスは, 常駐するディスプレイ・サーバが使用できるフォント・ファイルがあるディレクトリの, 順序だったリストです。フォント・パスはいくつかのセットアップ・ パラメータで構成されています。使用可能なグラフィック・デバイスのタイプもフォント・ パスの内容に影響を及ぼします。サーバ論理名テーブルの論理名DECW$FONT にもフォント・パスが含まれます。フォント・ パスは以下の各ディレクトリのサブセットです。


SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR32]
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR16]
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.100DPI]
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.75DPI]
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON]

AXPシステムでは,フォント・パスに以下のディレクトリも含まれています。


SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.SPEEDO]
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.TYPE1]

フォント・サーバのポインタを,フォント・パスの終わりに付け加えることもできます。 第3.4.3項を参照してください。

それぞれのディレクトリのUSER_変数が存在すれば,ユーザが作成するフォントをたとえば, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER100_DPI] に加えられます。 詳細は第3.4節を参照してください。

DECW$SERVER_DENSITY

サーバ密度値は,使用するフォントのサイズを1インチあたり75ドット(dip )あるいは100 dipに決定するのに使われます。100 dipモニタを使用する場合は, 75 または100 dipのいずれかの画面密度を指定できます。 75 dipモニタ用フォントは100 dipモニタ上では小さく表示され,読みにくいこともあります。

以下のシンボル定義は,画面密度を100-dipフォントを使用するように設定します。

  1. $ DECW$SERVER_DENSITY == "100"
    

DECW$CURSOR_SIZE

このシンボルで,フォント・パスに含まれるカーソルのフォント・ディレクトリを定義します。16x16 のカーソルだけを含むように16に設定することも, 32x32 および16x16のカーソルの両方を含むように32に設定することもできます。100 dip のディスプレイには, 32を設定すると得られる大きなカーソルが通常便利です。

  1. $ DECW$CURSOR_SIZE == "16"
    

3.2.5 フォント・キャッシング

フォント・ファイルには,該当フォントのすべてのグライフ (文字)の圧縮バイナリ・ファイルが含まれます。たとえば次のVAX フォント・ファイルには,ヘルベチカ12ポイント・フォントのシンボルに関するすべての情報が含まれています。

     DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.100DPI]HELVETICA12_100DPI.DECW$FONT

3.2.5.1 VAXダイナミック・フォント・キャッシング(VAX システムのみ)

DECwindows VAXディスプレイ・サーバには, ダイナミック・フォント・ キャッシング機能を持つフォント・マネージャが備わっています。 クライアントがグライフを要求すると, DECwindowsサーバが要求されたグライフがフォント・ キャッシュの列にあるかどうか判断します。グライフがフォント・ キャッシュにある場合,そのグライフを含む列はフォント・ キャッシュの最前列におかれ,ほかの列は順に繰り下げられます。このプロセスによって, 繰り返されるグライフ要求への応答をスピードアップします。

要求されたグライフがフォント・キャッシュにない場合,グライフが保存されている列がフォント・ ファイルから呼び出されます。新しいグライフは, フォント・キャッシュの最前列におかれます。フォント・キャッシュ・ パラメータによっては,フォント・キャッシュから別の列が取り除かれることがあります。 たとえば,フォント・キャッシュ列の最大値を25に設定してある場合, 新しい列がキャッシュの最前列に加えられると,サーバはフォント・ キャッシュの最後列(前回アクセスされたフォント列)を取り除きます。

VAXシステムのフォント・キャッシュングを変更するには,この節のシンボルを使用してください。

DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS (VAXシステムのみ)

このシンボルで,キャッシュの初期サイズを列の数で定義します。この値はユーザが定義する最小値と最大値の間になければなりません。 この値が範囲外にある場合, キャッシュのサイズは,絶対最小値に設定されます。省略時設定値は20 列です。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS == "200"
    
    この例では,フォント・キャッシュの初期サイズを200列に設定します。

DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE (VAXシステムのみ)

このシンボルで,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最大数を定義します。 省略時設定値は300列です。32MB以上の大容量メモリ・システムを使\ p する際には,この値を大きくする必要があるかもしれません。また12MB 以下の小容量メモリ・システム用には,この値を小さくすることも可能です。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE == "500"
    
    この例では,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最大数を大きくしています。

DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE (VAXシステムのみ)

このシンボルで,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最小数を定義します。 フォント・キャッシュの列数の省略時設定値は20で,これは一般にラテン・ フォント・セットを使用するには十分です。この値を大きくするには, DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE シンボルを使用します。この値を20 列以下に設定することはできません。16MB以上のメモリを使用するアジア系言語のDECwindows をインストールしたコンピュータでは,たとえば,もっとも頻繁にアクセスされる列を常に100 列までキャッシュに維持できるように, この値を100列まで大きくすることもできます。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE == "100"
    
    この例では列の最小数を100列まで拡張します。

DECW$FM_NO_CACHE_AUTOTUNING (VAXシステムのみ)

このシンボルで,フォント・キャッシュがダイナミックかスタティックかを決定します。 省略時設定値は偽(False)で,この場合,すべてのフォント・ キャッシング・シンボルがアクティブとなるように自動チューニングが行われます。 シンボル値を真(True)に設定すると,自動チューニングは行われませんが, この場合はユーザーがDECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWSを使用して, フォント・キャッシュに割り当てる列数の初期値を設定できます。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_NO_CACHE_AUTOTUNING == "F"
    
    この例では自動チューニングが行われます。

DECW$FM_ROW_CACHE_EXTEND (VAXシステムのみ)

このシンボルで,フォント・キャッシュがいっぱいでもフォント・ファイルから別の列を読み込む必要がある場合に, キャッシュに加える列の数を定義します。 省略時設定値は5列です。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_ROW_CACHE_EXTEND == "10"
    
    この例では, DECwindowsサーバは必要に応じてフォント・キャッシュに10 列加えますが,これはキャッシュに割り当てられる列数の上限を超えることはありません。

DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_CACHE (VAXシステムのみ)

このシンボルで,フォント・キャッシュの列がアクセスされない場合に,キャッシュ内にとどまれる時間を秒単位で定義します。 この時間内にアクセスされない列は, キャッシュのサイズが割当可能な列数の最小値に達しない限り削除されます。 省略時設定値は600秒(10分間)です。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_CACHE == "1200"
    
    この例では,アクセスされないフォントはフォント・キャッシュに1200秒(20 分間)とどまることができます。キャッシュ・サイズが列の最大数に達した場合, アクセスされない列はこの20分間以内でも取り除かれることがあります。

3.2.6 ビットマップ・フォントの拡大・縮小(AXPシステムのみ)

拡大縮小が可能ないくつかのアウトライン・フォントのサポートに加えて, AXP ディスプレイ・サーバではビットマップ・フォントを自由に拡大/ 縮小できます。ただし拡大・縮小されたビットマップ・フォントの品質は, 本来のビットマップおよび類似の拡大・縮小アウトライン・フォントより著しく劣ります。 省略時設定ではこの機能はオフになっています。 この品質の低下は,フォント・サイズの選択の幅が広がることで相殺される場合もあります。

DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_FONTS (AXPシステムのみ)

このシンボルで,ピットマップ・フォントの拡大・縮小により普通のフォントにないポイント・ サイズ文字を表示できるようにします。 省略時設定値は偽(False)で,この場合アルファ・サーバはVAXサーバと同じように機能します。 以下のシンボル定義は, DECwindows Motif for OpenVMS AXPシステムでのフォントの拡大・ 縮小を可能にします。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_FONTS == "T"
    

3.2.7 キーボードのセットアップ

サーバ・システムに備わっているキーボード特性の省略時設定値は,一部変更可能です。 これには,クライアントのアプリケーションで使用されるキーボード上にないシンボルにキーボードのキーをマップする方法および, キークリックおよびアラームの音量や自動リピート等のキーボード操作が含まれます。

この節のキーボード設定はすべて,セッション・マネージャで無効とされます。 これらのシンボルの設定値はユーザがログインする前またはDECwindows セッション・マネージャを使用していない場合に限り有効です。

DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP

使用中のキーボードに合わせて,言語を指定できます。

DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAPに有効な値は, SYS$COMMON:[SYS$KEYMAP. DECW.SYSTEM]およびSYS$COMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.USER]ディレクトリにあるファイル・ タイプなしのファイル名です。

キーマップ名のリストに関しては表 3-3 を参照してください。

表 3-3 DECwindows Motifのキーマップ

///V5.4 version of table
Dialect Model DECwindows Keymap Name
Austrian/German LK201-(AG,LG,BG,MG) AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_ DP
    AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_TW
  LK201-(NG,PG) AUSTRIAN_GERMAN_ LK201NG_DP
    AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_TW
  LK401-(AG) AUSTRIAN_GERMAN_ LK401AG_TW
Belgian/French LK201-(AP,LP,BP,MP) BELGIAN_FRENCH_LK201LP_ DP
    BELGIAN_FRENCH_LK201LP_TW
Belgian /French LK401-(AP) BELGIAN_ FRENCH_LK401AP_DP
    BELGIAN_FRENCH_LK401AP_TW
British LK201-(AE,LE,BE,ME) BRITISH_LK201LE_DP
    BRITISH_LK201LE_TW
British LK401-(AA,PA) BRITISH_LK401AA_DP
    BRITISH_LK401AA_TW
Canadian/French LK201-(AC,LC,BC,MC) CANADIAN_FRENCH_LK201LC_DP
    CANADIAN_FRENCH_LK201LC_ TW
Canadian/French LK401- (AC,LC,BC,MC) CANADIAN_FRENCH_LK401AC_DP
    CANADIAN_ FRENCH_LK401AC_TW
Danish LK201-(AD,LD,BD,MD) DANISH_LK201LD_ DP
    DANISH_LK201LD_TW
  LK201-(ED,RD,FD) DANISH_LK201RD_DP
    DANISH_LK201RD_ TW
Danish LK401- (AD,LD,BD,MD) DANISH_LK401AD_DP
    DANISH_LK401AD_ TW
Dutch LK201- (AH,LH,BH,MH) DUTCH_LK201LH_DP
    DUTCH_ LK201LH_TW
  LK201- (NH,PH) DUTCH_LK201NH
  LK401-(NH,PH) DUTCH_ LK401AH
Finnish LK201- (AF,LF,BF,MF) FINNISH_LK201LF_DP
    FINNISH_ LK201LF_TW
  LK201- (NX,PX) FINNISH_LK201NX_DP
    FINNISH_LK201NX_ TW
Finnish LK401- (AF,LF,BF,MF) FINNISH_LK401AF_DP
    FINNISH_LK401AF_ TW
Flemish LK201- (AB,LB,BB,MB) FLEMISH_LK201LB_DP
    FLEMISH_LK201LB_ TW
Flemish LK401- (AB,LB,BB,MB) FLEMISH_LK401AB_DP
    FLEMISH_LK401AB_ TW
Icelandic LK201- (AU,LU,BU,MU) ICELANDIC_LK201LU_DP
    ICELANDIC_ LK201LU_TW
Italian LK201- (AI,LI,BI,MI) ITALIAN_LK201LI_DP
    ITALIAN_LK201LI_ TW
Italian LK401- (AI,LI,BI,MI) ITALIAN_LK401AI_DP
    ITALIAN_ LK401AI_TW
NorthAmerican LK201-(AA,LA,BA,MA) NORTH_AMERICAN_ LK201LA
NorthAmerican LK401-(AA,LA,BA,MA) NORTH_AMERICAN_ LK401AA
Norwegian LK201- (AN,LN,BN,MN) NORWEGIAN_LK201LN_DP
    NORWEGIAN_ LK201LN_TW
  LK201- (EN,RN,FN) NORWEGIAN_LK201RN_DP
    NORWEGIAN_LK201RN_ TW
Norwegian LK401- (AN,LN,BN,MN) NORWEGIAN_LK401AN_DP
    NORWEGIAN_ LK401AN_TW
Portuguese LK201-(AV,LV,BV,MV) PORTUGUESE_ LK201LV
Portuguese LK401-(AV,LV,BV,MV) PORTUGUESE_ LK401AV
Spanish LK201- (AS,LS,BS,MS) SPANISH_LK201LS_DP
    SPANISH_LK201LS_ TW
Spanish LK401- (AS,LS,BS,MS) SPANISH_LK401AS_DP
    SPANISH_LK401AS_ TW
Swedish LK201- (AM,LM,BM,MM) SWEDISH_LK201LM_DP
    SWEDISH_ LK201LM_TW
  LK201- (NM,PM) SWEDISH_LK201NM_DP
    SWEDISH_LK201NM_ TW
Swedish LK401- (AM,LM,BM,MM) SWEDISH_LK401AM_DP
    SWEDISH_LK401AM_ TW
Swiss/French LK201- (AK,LK,BK,MK) SWISS_FRENCH_LK201LK_DP
    SWISS_FRENCH_ LK201LK_TW
Swiss/French LK401-(AK,LK,BK,MK) SWISS_FRENCH_LK401AK_ DP
    SWISS_FRENCH_LK401AK_TW
Swiss /German LK201-(AL,LL,BL,ML) SWISS_ GERMAN_LK201LL_DP
    SWISS_GERMAN_LK201LL_TW
Swiss/German LK401-(AL,LL,BL,ML) SWISS_GERMAN_LK401AL_DP
    SWISS_GERMAN_LK401AL_TW
Combined US/UK LK201-(EE,RE,PE) UK_LK201RE
    US_LK201RE
Combined US/UK LK401-(EE,RE,PE) UK_LK401AA
    US_LK401AA
Austrian/German LK201- (AG,LG,BG,MG) AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_DP
    AUSTRIAN_GERMAN_ LK201LG_TW
  LK201- (NG,PG) AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_DP
    AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_ TW
Belgian/French LK201- (AP,LP,BP,MP) BELGIAN_FRENCH_LK201LP_DP
    BELGIAN_FRENCH_ LK201LP_TW
British LK201- (AE,LE,BE,ME) BRITISH_LK201LE_DP
    BRITISH_LK201LE_ TW
Canadian/French LK201- (AC,LC,BC,MC) CANADIAN_FRENCH_LK201LC_DP
    CANADIAN_FRENCH_ LK201LC_TW
Danish LK201- (AD,LD,BD,MD) DANISH_LK201LD_DP
    DANISH_ LK201LD_TW
  LK201- (ED,RD,FD) DANISH_LK201RD_DP
    DANISH_LK201RD_TW
Dutch LK201-(AH,LH,BH,MH) DUTCH_LK201LH_DP
    DUTCH_LK201LH_TW
  LK201-(NH,PH) DUTCH_ LK201NH
Finnish LK201- (AF,LF,BF,MF) FINNISH_LK201LF_DP
    FINNISH_ LK201LF_TW
  LK201- (NF,PF) FINNISH_LK201NF_DP
    FINNISH_LK201NF_ TW
Flemish LK201- (AB,LB,BB,MB) FLEMISH_LK201LB_DP
    FLEMISH_LK201LB_ TW
Icelandic LK201- (AU,LU,BU,MU) ICELANDIC_LK201LU_DP
    ICELANDIC_LK201LU_ TW
Italian LK201- (AI,LI,BI,MI) ITALIAN_LK201LI_DP
    ITALIAN_ LK201LI_TW
NorthAmerican LK201-(AA,LA,BA,MA) NORTH_AMERICAN_ LK201LA
Norwegian LK201- (AN,LN,BN,MN) NORWEGIAN_LK201LN_DP
    NORWEGIAN_ LK201LN_TW
  LK201- (EN,RN,FN) NORWEGIAN_LK201RN_DP
    NORWEGIAN_LK201RN_ TW
Portuguese LK201- (AV,LV,BV,MV) PORTUGUESE_LK201LV
Spanish LK201-(AS,LS,BS,MS) SPANISH_LK201LS_DP
    SPANISH_LK201LS_TW
Swedish LK201-(AM,LM,BM,MM) SWEDISH_LK201LM_DP
    SWEDISH_LK201LM_TW
  LK201-(NM,PM) SWEDISH_ LK201NM_DP
    SWEDISH_LK201NM_TW
Swiss /French LK201-(AK,LK,BK,MK) SWISS_ FRENCH_LK201LK_DP
    SWISS_FRENCH_LK201LK_TW
Swiss/German LK201-(AL,LL,BL,ML) SWISS_GERMAN_LK201LL_DP
    SWISS_GERMAN_LK201LL_TW
Combined US/UK LK201-(EE,RE,PE) UK_LK201RE
    US_LK201RE

DECW$KEYMAP

このシンボルで,キーボード・マッピング・ファイルが存在するディレクトリ指定に変換します。 この値は参照専用ですから変更しないでください。

DECW$SERVER_BELL_BASE_VOLUME

このシンボルで,キーボードのアラーム音の音量を決定します。値は100から0 までで, 100が最大です。省略時の音量設定値は50%です。

次のシンボル定義で,音量を最大音量の4分の1に設定します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_BELL_BASE_VOLUME == "25"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_KEYCLICK_VOLUME

このシンボルで,キーボードのクリック音の音量を決定します。値は100から0 で, 100が最大です。省略時設定値は0です。

次のシンボル定義では,音量を最大音量の1/4に設定します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_KEYCLICK_VOLUME == "25"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT

キーボードの自動リピートとは,キーを押している間,文字が自動的に繰り返されるオプションです。 このシンボルの値を真(True)に指定すると, このオプションが使用できます。

次のシンボル定義で,タイプされた文字のキーボード自動リピートをオンにします。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT == "T"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN (VAXシステムのみ)

このシンボルで,メイン・キーボードのキーを押したときのキーの上下動作の通知をサーバが受け取るかどうかを定義します。 偽(False)に設定すると, キーボード・ドライバは主キーボードのキーが押されると,即座にキーの解放を通知します。 真(True)に設定すると,キーの解放はキーが物理的に解放されるまで, 通知されません。この値を真に設定すると,コンソールとしてのディスプレイの円滑な働きが阻害されることがあります。

次のシンボル定義で,メイン・キーボードのキーを押すとサーバに通知されるよう設定します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN == "T"
    

3.2.8 マウスのセットアップ

この節のシンボルを使用して,マウスのポインタ特性を変更します。

この節のマウスのポインタ設定はすべて,セッション・マネージャにより無効となります。 これらのシンボルの設定は,ユーザがログインする前か, またはDECwindowsのセッション・マネージャを使用しない場合に限り有効です。

DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION

このシンボルで,マウスの動作とポインタ動作との関係を定義します。値は以下のとおりです。


2 (速い)
1 (普通)
0 (遅い)

次のシンボル定義は,マウスの動作に対するポインタの動作速度を「速い」に設定します。

  1. $ DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION == "2"
    

DECW$SERVER_MOUSE_THRESHOLD

このシンボルで, DECwindowsサーバがマウスの移動の通知を受ける,マウスの最小移動距離をピクセル単位で定義します。 省略時の設定値は4ピクセルです。

次のシンボル定義では,マウスの動作感度が非常に高くなるよう設定されています。 このためDECwindowsサーバに動作がレポートされます。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_MOUSE_THRESHOLD == "1"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

3.2.9 カラー・データベース

ディスプレイ・サーバは,カラー・データベース・ファイルを使用して,クライアントのアプリケーションからサーバに渡されるカラー名をRGB 値に変換します。 カラー・データベースの特性を変更するには,本節のシンボルを使用します。

DECW$RGBPATH

このシンボルで,サーバで使用するRGBデータベース・ファイル名を定義します。 省略時のファイル名はSYS$MANAGER:DECW$RGB.DATです。

以下のシンボル定義でファイル名をDECW$RGBPATH.DATに変更します。

  1. $ DECW$RGBPATH == "SYS$MANAGER:DECW$NEWRGB.DAT"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

3.2.10 画面セーバのセットアップ

画面セーバ機能はオンにされた場合,一定の時間内(省略時設定は10分)にユーザからの入力がないとモニタをオフにします。 実際の値は秒単位で指定されることに注意してください。

画面がタイムアウトとなると,画面に黒または白のXをさまざまな大きさで, さまざまな場所に表示させることもできます。二番目のパラメータで, 画面セーバのパターンが書き直される間隔を指定します。画面の背景がそのまま残るため, この画面セーバは通常の使用にはお薦めできません。

DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_BLANKING

このシンボルでどの方法で画面セーバを実行するかを決定します。値が省略時設定の真(True )の場合, DECwindowsサーバは画面セーバがタイムアウトとなると, ビデオ・デバイス・ドライバを使ってビデオ信号をオフにします。 値が偽(False)の場合には,タイムアウトとなるとDECwindowsサーバは画面をクリアします。

以下のシンボル定義では,画面セーバがタイムアウトになった時に画面をクリアするよう設定します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_BLANKING = "F"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_TIMEOUT

このシンボルで,画面セーバがアクティブになるまでの初期時間(分単位)を定義します。 このあと画面セーバの間隔が有効になります。省略時の設定値は600 秒(10分)です。

以下のシンボル定義で画面セーバの初期時間が1200秒(20分)になります。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_TIMEOUT == "1200"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_INTERVAL

このシンボルで,画面の背景を書き直す前にサーバが待つ時間(分単位)を定義します。 画面セーバ・オプションは,画面の蛍光体が焼けないよう, 10分後に画面ピクセルを再配置します。泳いでいる魚やロゴといった,画面を消さない画面セーバを使用するサーバもあります。 省略時の設定値は600 秒です。

次のシンボル定義で,画面の背景が420秒(7分)毎に書き直されます。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_INTERVAL == "420"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

3.2.11 バッキング・ストアの設定

一般に,いったん表示された画面の隠れている部分を復元するのはクライアントのアプリケーションの責任です。 しかし,ディスプレイ・サーバにはクライアントに代わってこの機能を果たすいくつかの機能が備わっています。 それはバッキング・ストアセーブ・アンダー です。

バッキング・ストアは,サーバ・メモリのウィンドウ部分を,それが隠れる直前に保管する機能です。 隠れた部分が後に表示された時に,サーバはクライアントを巻き込むことなくこれらをリペイントできます。 これによって特に複雑なグラフィックを含むウィンドウやクライントとサーバのリンクが遅い環境では, リペイントに必要な時間を著しく短縮できます。

セーブ・アンダーは,バッキング・ストアに似た機能で,ウィンドウをペイントする前にサーバが, 画面上で隠れようとしている部分を保管します。

両機構は省略時設定でオンとなっていますが,ウィンドウ毎に設定することもできます。 これらの機能を頻繁に使用すると,サーバに必要なメモリの量が大きくなります。 アプリケーションがすべての表示イベントを適切に処理するかどうかを確かめるために, クライアント・アプリケーションのデバッグを行う時には, これらの機能をオフにした方がよいことがあります。

DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE

このオプションは,対象ウィンドウが実際に画面上に見える(1 =マップ時) または常に見える(2 =常時)場合にオンにできます。残りの値, (0 =無し) は中間値で,使用中のサーバおよびデバイスによって異なります。

DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STOREの値は,ウィンドウ毎にアプリケーション内で無効にできます。

DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STOREを真(True)に設定すると,バッキング・ ストア・オプションは使用されなくなります。


注意
バッキング・ストアおよびセイブ・ アンダーの両オプションは, DECwindowsサーバに大きな負担を与え, 性能を低下させます。

以下のシンボル定義で,サーバはウィンドウが画面にマップされた時,ウィンドウを保管・ 復元します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE == "1"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE

バッキング・ストア・サポートをオフにする際にこのシンボルを使用します。 省略時設定でバッキング・ストアがオンとなるように,省略時の設定値は偽(False) となっています。DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STOREを真(True)( バッキング・ストアをオフ)に設定すると,サーバを再起動し, 同時にバッキング・ストア・オプションをオフにする必要があります。 その後,バッキング・ストアをオンに戻すには, DECW$SERVER_DISABLE_ BACKING_STOREの割当を解除するか再定義し,サーバを再起動します。

使用中のアプリケーションのウィンドウが現れたものの,ウィンドウが空白の場合は, アプリケーションは誤ってバッキング・ストア機能をリクエストしていますが, 表示イベントの処理開始を待ってもいます。バッキング・ ストアをリクエストしないようアプリケーションを変更するか,またはDECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE を真(true)に設定し, DECwindows サーバを再起動します。

次のシンボル定義で,バッキング・ストアをオフにします。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE == "T"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER

セイブ・アンダー・オプションは,ほかのウィンドウに隠れたウィンドウの情報を記録します。 このオプションをオフにするには,このシンボルを真(True) に指定します。

セイブ・アンダー・オプションはバッキング・ストア・オプションと似ていますが, サーバは隠れたウィンドウ部分のみを保管し,このウィンドウ部分が再び表示された場合, サーバはそのウィンドウ部分を再び描きます。


注意
バッキング・ストアとセイブ・ アンダーの両機能は, DECwindowsサーバに大きな負担を与え,性能を低下させます。

以下のシンボル定義で,サーバのセイブ・アンダー・オプションをオフにします。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER == "T"
    

このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。

3.2.12 エラーの通知

ディスプレイ・サーバは,障害追求を助けるための情報とエラー・メッセージを書き込むログ・ ファイルを作成します。このログ・ファイルは, SYS$MANAGER:DECW$SERVER_n_ERROR.LOGと呼ばれ, nはサーバ番号( 通常は0)を示します。

ディスプレイ・サーバは,ディスプレイ・サーバを停止させるようなエラー状態(たとえばアクセス違反)を取り除くために, 状態ハンドラを使用します。 致命的ではないエラーを探知した場合,状態ハンドラはディスプレイ・ サーバを停止させないよう試みます。状態ハンドラは,常にエラー・ ログ・ファイルにエラーを記録します。一つのアプリケーションに対し, 複数のエラー(省略時設定では2つ)を探知した場合,状態ハンドラはそのクライアントを切り離します。

状態ハンドラがエラーから回復すると,ディスプレイ・サーバはメモリのようなリソースの状態がどうなっているかわからなくなっているかもしれません。 したがってある限度を超えると(省略時設定では10回),状態ハンドラはワークステーションを使用しているすべてのユーザに, ディスプレイ・ サーバが性能が低下したモードで実行されている可能性があることを告げ, ディスプレイ・サーバの再起動を提案するメッセージを送ります。 このようなメッセージが表示された場合には,都合のよいところでディスプレイ・ サーバを再起動する必要があります。サーバの再起動に関しては, 第2.2.1項の節を参照してください。

DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY

X11以前のR4サーバと,未定義のビットをXリクエストに設定できるようにしているX11 プロトコルの間にはいくつかの矛盾がありました。しかしプロトコルのこの部分を厳密に実施すると, 未定義のビットを設定したアプリケーションのいくつかは作動しなくなります。 バグのコンパチビリティを真(True) に指定すれば,サーバは引続きこれらのアプリケーションを作動できるようにします。 ただしアプリケーションはX11プロトコルに従うように記録されなければなりません。

次のシンボル定義で, X11以前のR4サーバとX11プロトコル・アプリケーションを作動させます。

  1. $ DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY == "T"
    

DECW$SERVER_DUMP

真(True)に指定すると,このシンボルはDCLコマンドRUNに/DUMP修飾子を加え, サーバがクラッシュした場合にプロセス・ダンプが行われるようにします。 真(True)を指定すると,自動的にサーバ状態ハンドラをオフにします(DECW$SERVER_DISABLE_CH を真(True)に設定する)。

次のシンボル定義で, DCLコマンドRUNに/DUMP修飾子を加え,サーバ状態ハンドラをオフにします。

  1. $ DEFINE DECW$SERVER_DUMP == "T"
    

DECW$SERVER_ERROR_LOG_TO_KEEP

このシンボルで,保管するエラー・ログ・ファイルのバージョン数を定義します。 省略時設定値は2バージョンです。

以下のシンボル定義で, DECwindowsサーバがエラーログ・ファイルの一番最近の3 つのバージョンを保管するよう設定します。

  1. $ DECW$SERVER_ERROR_LOG_TO_KEEP == "3"
    

DECW$CLIENT_ERROR_THRESHOLD

このシンボルで,あるクライアントが中止されるまでに生成されるプロトコル・ エラーの数を定義します。省略時設定値はプロトコル・エラー1個です。

以下のように定義すると, DECwindowsサーバは,プロトコル・エラーが10 個以上生成された後にクライアントを終了します。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$CLIENT_ERROR_THRESHOLD == "10"
    

DECW$SERVER_ERROR_THRESHOLD

このシンボルで,下記のメッセージが通知される前に許可するサーバ・エラーの合計数(省略時設定では10 )を定義します。

          Server internal runtime error threshold exceeded (code = %x),
          server performance may be degraded.

%xシンボルは,エラーを起こした状態コード(16進数)で置き換えられます。 もっとも良くみられる値は"c"で,アクセス違反を意味します。

また次のメッセージが,ログ・インしている全端末に一斉に送られます。

     DECW$SERVER_ERROR: internal runtime error threshold exceeded.
     Performance may be degraded, restart DECwindows software when convenient by
     @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART.

しきい値を超えたサーバ・エラーが5つ発生する毎に,次のメッセージがSYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG ログ・ファイルに送られ,またサーバに接続されている端末に一斉に送出されます。

          Server performance still degrading...

次の3タイプに分かれたエラーがサーバの状態ハンドラによって処理され, ログ・ファイルに通知されます。


注意
%dは10進数, %xは16進数です。

次のシンボル定義で,サーバ・エラーが20回起こってから, DECwindowsサーバがシステムの性能低下メッセージを通知するようにします。

  1. $ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_ERROR_THRESHOLD == "20"
    

DECW$SERVER_CONNECT_LOG

通常のクライアントの接続・切り離しメッセージを,サーバ・エラー・ログ・ ファイルに記録するかを指定できます。省略時設定では,すべての成功した接続・ 切り離しメッセージは記録されません。したがってサーバの性能を向上することができます。

以下のシンボル定義で,サーバはクライアントの接続・切り離しメッセージをSYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG サーバ・エラー・ログ・ファイルに記録します。

  1. $ DECW$SERVER_CONNECT_LOG == "T"
    

3.3 カスタマイズの実行例

本節では, 第3.2節で説明されたシンボルを使用する実行例をいくつか紹介します。

3.3.1 セットアップ例

例 3-2は,よく使用されるワークステーション特有のセットアップ・ オプション例です。

例 3-2 セットアップ例

do_MYNODE:
$  DECW$SERVER_DENSITY == 100                     ! 100 dpi font size
$  DECW$COLOR == "T"                              ! Color monitor
$  DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK201AA"      ! USA LK201 keyboard
$  DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP" ! Three transports
$  DECW$SERVER_CONNECT_LOG == "F"                 ! Do not record connect log
$ EXIT

3.3.2 VAXシステム上でのデュアルヘッド・システムのセットアップ(VAX システムのみ)

VAXシステムでは,本節の実行例やコマンドを使用してデュアルヘッド・ システムをセットアップできます。第3.3.3 項では, AXPシステムのデュアルヘッド・システムのセットアップ方法を説明します。

3.3.2.1 デュアルヘッド・システムのセットアップ例(VAX システムのみ)

例 3-3はキーボード1台,マウス1台,およびモニタ2台(1台はカラー, もう1台はモノクロ)を使用する,デュアルヘッドVAX ステーション2000またはVAXステーション3100用のセットアップ例です。

例 3-3 デュアルヘッド・システムのセットアップ例

$do_VS2HD:
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN                  ! Configure the devices
connect gca0/adap=0/csr=%X5000/vect=%o400/numv=01/driver=gcbdriver
$ DECW$COLOR == "T,F"                    ! Screen 0 (color) Screen 1 (B&W)
$ if f$getdvi("GAA0","EXISTS") then DECW$DEVICE == "GAA0,GCA0"
$ if f$getdvi("GEA0","EXISTS") then DECW$DEVICE == "GEA0,GCA0"
$ DECW$SERVER_DENSITY == 100             ! Use 100-dpi fonts
【1】
$ DECW$MONITOR_DENSITY == 100,75         ! Screen 0 (100 dpi) Screen 1 (75 dpi) 【2】
$
$ exit

  1. フォント密度は最初の画面のdipから選ばれます。画面の数に関係なく, サーバ1つに対してフォント・パスは1つです。矛盾が生じないよう, 両画面を同じdipに設定します。

  2. 画面0にはモニタ密度100-dipを,画面1には75-dipを設定します。

3.3.2.2 別々のモニタを使用するデュアルヘッド・システムのセットアップ例(VAX システムのみ)

例 3-4は,デュアル・ヘッドVS35x0 およびGPXシステムのセットアップ例です。この構成はキーボード1台,マウス1台, および別々のカラー・モニタ2台となっています。GPXシステムは16x16 のカーソル・フォントをサポートするため, DECW$DEVICEフォントはこの点を考慮して定義されます。

例 3-4 別々のモニタを持つデュアルヘッド・システムのセットアップ例

$do_VS35x02HD:
$ SYSGEN = "$SYSGEN"                        ! Run SYSGEN configure the devices
$ if .not. f$getdvi("GAA0","EXISTS") then exit
$ if (f$getdvi("GAA0","STS") .AND. 16) .eq. 0 then $ sysgen reload gaadriver.exe
$ if (f$getdvi("GBA0","STS") .AND. 16) .eq. 0 then $ sysgen reload gbbdriver.exe
$ DECW$KEYBOARD :== TTA0:                   ! Keyboard device
$ DECW$POINTER  :== TTA1:                   ! Mouse device
$ DECW$COLOR == "T,T"                       ! Both are color monitors
$ DECW$DEVICE == "GBA0,GAA0"                ! Monitor Devices
$ DECW$SERVER_DENSITY == 100                ! 100 dpi fonts
$ DECW$MONITOR_DENSITY == 100,100           ! 100 dpi monitors
$ DECW$DEVICEFONT == "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR16]," + -
   "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR16]" ! 16x16 fonts
$ exit

3.3.3 AXPシステムでデュアルヘッド・システムをセットアップする(AXP システムのみ)

AXPシステムでデュアルヘッド用にシステムをセットアップするために, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEに以下のコマンドが含まれます。

     $ IF DECW$DEVICE_COUNT .GT. 1 THEN DECW$MULTI_HEAD == 1

テンプレート・ファイルはSYS$MANAGERディレクトリにあります。デュアルヘッド・ サポートを呼び出すには,テンプレート・ファイルをSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM にコピーします。このファイルを編集する必要はありません。

3.3.4 トランスポート接続のセットアップ例

例 3-5は, TCP/IPおよびローカル接続を使用するシステムのセットアップ例ですが, DECnet 接続用ではありません。

例 3-5 トランスポート接続のセットアップ例

$do_TCPIP:
$ decw$server_transports == "TCPIP,LOCAL"
$ exit
$ !

3.3.5 キーボード・レイアウトの省略時設定を変更する

この節では,キーボードの省略時設定の変更方法を説明します。表 3-3 に,すべての言語,キーボード・モデルおよびキーマップ名のリストがあります。

キーボード・レイアウトの省略時設定を無効にするには,以下の手順に従って使用中のキーボードのモデル番号から正確な名前を決定します。

  1. キーボードを裏返して,モデル番号のかかれたラベルを探します。 モデル番号はLK401-xxのような書式で書かれているはずです。

    モデル番号が単純にLK401のようにリストされている場合もあります。 この場合必要な情報はラベルの別の部分にあり, nn-nnnnn- xxのような書式で書かれています。

  2. この番号のxx部分を使って, 表 3-3 からキーマップ名を選択します。テーブルは,各キーボードが設計されている言語に基づいて配置されています。 データ処理用のキーボード・ レイアウトには, _DPで終わるキーマップを,タイプライタ・ レイアウト用には_TWで終わるキーマップを選択します。

  3. キーマップ名を選択したら,次にDECW$PRIVATE_SERVER_ SETUP.COMを変更します。たとえばキーボード・レイアウトをオランダ語用タイプライタ・ レイアウトに変更するには,以下の行をDECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM に書き加えます。
         $ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "DUTCH_LK201LH_TW"
    

    北アメリカ用キーボード・レイアウトではないワークステーションのそれぞれに同様の行を書き加えます。 または,すべてのワークステーションに共通な節にこの行を加えます(ただし, すべてのワークステーションが同一のキーボード・ レイアウトを使用している場合のみ)。

例 3-6は,オランダ語用キーボードと100-dipのモニタを持つ, 2 台のワークステーションのセットアップ例です。

例 3-6 オランダ語用キーボードと100-dipモニタのセットアップ

$do_DUTCH:
$do_DUTCH2:
$ decw$server_density == 100
$ decw$default_keyboard_map == "DUTCH_LK201LH_DP"
$ exit

3.4 新しいフォントの指定

以下の手順を実行すると,新しいフォントを加えることができます。

  1. DECW$FONTファイルをDECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_ nnDPI]におきます。

  2. 特権アカウントから以下のコマンドを入力して,サーバのフォント・ データベースを更新します。
         $ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
    

    このコマンドは,レイヤード・プロダクトのすべてのフォント用の新規フォント・ ディレクトリを作成し, DECwindowsをインストールすると自動的に実行されます。

3.4.1 他社フォントの使用

他社フォントを使用するには,以下のオプションから必ず1つ選択してください。

3.4.1.1 BDFフォーマットのフォント・ファイル

  1. フォント・ソースをビットマップ分布フォーマット(BDF)で入手します。

  2. 以下の手順で, FONTコマンドでフォントをコンパイルします。
           $ FONT filename
    

    FONTコマンドについて詳細は『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』を参照してください。

  3. VAXシステムでは,結果として得られる*.DECW$FONTファイルを SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ディレクトリ, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] ディレクトリ, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON_USER]ディレクトリのうち,いずれかの適切なディレクトリにコピーします。

  4. AXPシステムでは,結果として得られる*.PCFファイルを SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ディレクトリ, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI]ディレクトリ, SYS $COMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON_USER]ディレクトリのうち,いずれかの適切なディレクトリにコピーします。

  5. 以下のコマンドで特権アカウントから,新しいフォント・ディレクトリを作成します。
           $ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
    

新しいフォントを使用可能にするには,現セッションを終了し,新しくセッションを開始する必要があります。

3.4.1.2 CharterまたはLucidaのフォント

CharterまたはLucidaフォントを使用したいけれどもこれらが使用中のシステムにない場合, DECwindows に備わっている別名フォント・ファイル例を使用して, 現存しているDECwindowsフォント名に別フォント名を与えます。

75-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_ 75DPI]ディレクトリにコピーします。

     DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER.DAT
     DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA.DAT

100-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_ 100DPI]ディレクトリにコピーします。

     DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER_100DPI.DAT
     DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA_100DPI.DAT

3.4.1.3 その他の他社フォント

その他の他社フォントを使用するには,他社フォントが75- dipか100-dipかによって, DECW$FONT_ALIAS.DATファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ディレクトリ,あるいはSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] ディレクトリに作成します。別名フォント・ ファイルのフォーマットは以下のとおりです。

alias-font-name actual-font-name

フォント名にスペースが埋め込まれている場合は,二重引用符("")でファイル名を囲んでください。

alias-font-name値は, DECwindows用ではないフォント名で, actual-font-name値はDECwindowsのフォント名です。 DECwindowsのフォント名については, 『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』を参照してください。

3.4.2 標準ではないフォントの使用

標準ではないフォント・ファイル(DEW$FONTまたはPCFファイルタイプを持っているもの)を使用するには, 以下の操作のうち一つを実行します。

3.4.3 フォント・サーバ・サポート(AXPシステムのみ)

R5ディスプレイ・サーバには,フォントにアクセスする際のフォント・サーバの使用をサポートするフォント・ サーバ提供機能が備わっています。 これによって,ディスプレイ・サーバが実行されているシステム以外のシステムにも, フォント・ファイルが提供されます。

フォント・パスにフォント・サーバを加えるには,システムの利用場所によって異なるサーバ・ セットアップ・ファイル, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMのシンボルDECW$FONT_ SERVERSを定義します。トランスポートのタイプに応じて,以下のいずれかを使用します。

各シンボルをコンマで区切って羅列して定義すると,複数のフォント・サーバも加えることができます。 このシンボルには,英大文字,小文字のどちらを使ってもかまいません。

3.5 サーバの現在パラメータの確認

本節では,サーバの現在設定値の確認に使用するコマンドをリストします。

3.5.1 サーバの論理名テーブルの表示

以下のコマンドを使用して,サーバの論理名テーブルの論理名をすべて表示します。 これらの論理名は, DECwindows起動プロセスで指定されたシンボルで定義します。

     $ SHOW LOGICAL/TABLE=DECW$SERVERn_TABLE

下記は典型的な表示例です。

     $ SHOW LOGICAL/TABLE=DECW$SERVER0_TABLE

     (DECW$SERVER0_TABLE)

       "DECW$COLOR" = "TRUE"
       "DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP" = "NORTH_AMERICAN_LK201LA"
       "DECW$FONT" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR16]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR16]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.100DPI]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.75DPI]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_COMMON]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON]"
       "DECW$KEYBOARD" = "TTA0:"
       "DECW$KEYMAP" = "DECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.USER]"
          = "DECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.SYSTEM]"
       "DECW$MONITOR_DENSITY" = "100"
       "DECW$POINTER" = "TTA1:"
       "DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY" = "Y"
       "DECW$SERVER_CONNECT_LOG" = "F"
       "DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE" = "F"
       "DECW$SERVER_DISABLE_CH" = "N"
       "DECW$SERVER_EXTENSIONS" = "Adobe-DPS-Extension"
          = "X3D_PEX"
          = "Xie"
          = "DEC-XTRAP"
          = "Multi-Buffering"
       "DECW$SERVER_SCREENS" = "GEA0"
       "DECW$SERVER_TRANSPORTS" = "DECNET"
          = "LOCAL"
       "DECW$SYSCOMMON" = "SYS$SYSROOT"
       "DECW$XSIZE_IN_PIXELS" = "1280"
       "DECW$YSIZE_IN_PIXELS" = "1024"

以上の各シンボルについては, 第3.2 節を参照してください。

3.5.2 XDPYINFOユーティリティの使用

DECwindowsのXDPYINFO (X情報表示)ユーティリティを使用して,サーバに直接問い合わせたり種々のサーバ・ パラメータを表示できます。

以下は, XDPYINFOユーティリティの呼び出し方法例です。このコマンドを実行する前に, SET DISPLAY コマンドを使用して正しい表示が選択されていることを確かめます。 表示の方法および設定については第4.1節を参照してください。

     $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=node_name
     $ RUN DECW$UTILS:XDPYINFO

以下は典型的な表示例です。

     name of display:    _WSA1:
     version number:    11.0
     vendor string:    DECWINDOWS DigitalEquipmentCorp. VAX
     vendor release number:    6000
     maximum request size:  4096 longwords (16384 bytes)
     motion buffer size:  0
     bitmap unit, bit order, padding:    32, LSBFirst, 32
     image byte order:    LSBFirst
     number of supported pixmap formats:    4
     supported pixmap formats:
         depth 1, bits_per_pixel 1, scanline_pad 32
         depth 4, bits_per_pixel 8, scanline_pad 32
         depth 8, bits_per_pixel 8, scanline_pad 32
         depth 24, bits_per_pixel 32, scanline_pad 32
     keycode range:    minimum 8, maximum 255
     number of extensions:    8
         MIT-SUNDRY-NONSTANDARD
         DEC-Server-Mgmt-Extension
         ServerManagementExtension
         Adobe-DPS-Extension
         X3D_PEX
         Xie
         DEC-XTRAP
         Multi-Buffering
     default screen number:    0
     number of screens:    1

     screen #0:
       dimensions:    1280x1024 pixels (325x260 millimeters)
       resolution:    100x100 dots per inch
       depths (2):    1, 8
       root window id:    0x2a
       depth of root window:    8 planes
       number of colormaps:    minimum 1, maximum 1
       default colormap:    0x25
       default number of colormap cells:    256
       preallocated pixels:    black 0, white 1
       options:    backing-store YES, save-unders NO
       current input event mask:    0x0
       number of visuals:    4
       default visual id:  0x21
       visual:
         visual id:    0x21
         class:    PseudoColor
         depth:    8 planes
         size of colormap:    256 entries
         red, green, blue masks:    0xff, 0xff, 0xff
         significant bits in color specification:    8 bits
       visual:
         visual id:    0x22
         class:    GrayScale
         depth:    8 planes
         size of colormap:    256 entries
         red, green, blue masks:    0xffffffff, 0xffffffff, 0xffffffff
         significant bits in color specification:    8 bits
       visual:
         visual id:    0x23
         class:    StaticGray
         depth:    8 planes
         size of colormap:    2 entries
         red, green, blue masks:    0xff, 0xff, 0xff
         significant bits in color specification:    8 bits
       visual:
         visual id:    0x24
         class:    TrueColor
         depth:    8 planes
         size of colormap:    256 entries
         red, green, blue masks:    0xe0, 0x1c, 0x3
         significant bits in color specification:    3 bits

3.5.3 XSETユーティリティの使用

XSETユーティリティを使用すると,サーバにパラメータ設定値を直接問い合わせるることができます。XSET ユーティリティの実行は,現在フォント・ パスを確認する優れた方法です。

     $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=node_name
     $ MCR DECW$UTILS:XSET Q

以下は典型的な表示例です。

次のコマンドを使用してください。



以下は典型的な表示例です。

このコマンドを実行する前に,正しい表示が選択されていることを確かめます。 表示の方法および設定については第4.1 節を参照してください。

     Keyboard Control:
       auto repeat:  on    key click percent:  50    LED mask:
     00000000
       auto repeating keys:  0000000000000000
                             00000000f0011e20
                             0ffcfeffff0700d0
                             ffffffffffffffff
       bell percent:  50    bell pitch:  400    bell duration:  100
     Pointer Control:
       acceleration:  7 = 7 / 1    threshold:  3
     Screen Saver:
       prefer blanking:  no    allow exposures:  no
       timeout:  600    cycle:  600
     Colors:
       default colormap:  0x25    BlackPixel:  0    WhitePixel:  1
     Font Path:
       DECW$FONT:
     Bug Mode: compatibility mode is enabled


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