OpenVMS
DCL ディクショナリ


前へ 次へ 目次 索引



CONTINUE

Ctrl/Y または Ctrl/C を押すことにより割り込まれた DCL コマンド,プログラム,コマンド・プロシージャの実行を再開します。他のイメージやコマンド・プロシージャを起動した後では,再開できません。

形式

CONTINUE


説明

CONTINUE コマンドを使用すると,Ctrl/Y または Ctrl/C を押して中断させたイメージ処理,あるいはコマンド・プロシージャを再開できます。別のイメージを実行するコマンドを入力した場合,またはコマンド・プロシージャを起動した場合には,イメージの実行を再開できません。ただし,別のイメージを実行しないコマンドの後には,CONTINUE を使用できます。これらのコマンドのリストについては,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

CONTINUE コマンドは,「 C 」1 文字に短縮できます。

CONTINUE コマンドは,コマンド・プロシージャで,IF コマンドまたは ON コマンドのターゲット・コマンドとして使用できます。 CONTINUE コマンドは,GOTO コマンドのターゲット・ラベルの後で使用しても,ターゲット・コマンドになります。また,CONTINUE コマンドは,VAX Fortran PAUSE 文または VAX COBOL-74 STOP リテラル文を実行したプログラムの処理再開にも使用できます。


#1

$ RUN  MYPROGRAM_A
[Ctrl/Y]
$ SHOW TIME
  14-DEC-2001 13:40:12
$ CONTINUE
 

RUN コマンドは,MYPROGRAM_A というプログラムを実行します。プログラム実行中に CTRL/Y を押すと,イメージに割り込みがかけられます。 SHOW TIME コマンドで,現在の日付と時刻を表示しています。このあとの CONTINUE コマンドは,MYPROGRAM_A というイメージの実行を再開します。

#2

$ ON SEVERE_ERROR THEN CONTINUE 

このコマンド・プロシージャ文は,コマンドやプログラムの実行により警告状態,エラー状態,重大なエラー状態を示す値が戻された場合でも,プロシージャの実行を継続することをコマンド・インタプリタに指示します。この ON 文は,エラーまたは重大なエラーが発生した際にはプロシージャを終了するという省略時の動作を無効にします。


CONVERT

Convert ユーティリティを起動します。このユーティリティはあるファイルのレコードを別のファイルにコピーし,入力ファイルの編成や形式を出力ファイルの編成や形式に変更します。

Convert ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS Record Management Utilities Reference Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

CONVERT 入力ファイル指定[,...] 出力ファイル指定


CONVERT/DOCUMENT

CDA にサポートされている変更可能な入力ファイルを,変更可能なまたは最終的な形式の出力ファイルに変換します。

注意

DECwindows Motif for OpenVMS がシステムにインストールされている時のみ,このコマンドを使用することができます。


形式

CONVERT/DOCUMENT 入力ファイル指定出力ファイル指定


パラメータ

入力ファイル指定

変換する入力ファイル名を指定します。省略時のファイル・タイプは .DDIF です。

出力ファイル指定

出力ファイル名を指定します。省略時のファイル・タイプは .DDIF です。

説明

CONVERT/DOCUMENT コマンドを使用すると,文書の形式を変換することができます。入力ファイル ( そのファイルを読むためのアプリケーションと互換性のない形式のファイル ) と出力ファイル(別の形式で作成されるファイル)の,名前と形式を指定します。

入力ファイル形式のための入力コンバータが存在し,出力ファイル形式のための出力コンバータが存在している場合は,入力ファイルのファイル形式を別のファイル形式に変換することができます。省略時の設定の入力ファイルおよび出力ファイルの形式は,DDIF (DIGITAL Document Interchange Format) です。 DDIF は,テキスト,グラフィック,イメージなどを含めることができる複合文書の格納および変換のための標準形式です。

他のいくつかのコンバータと同様に DDIF 入力コンバータおよび DDIF 出力コンバータは, CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS といっしょにインストールされます。入力ファイル形式を他の出力ファイル形式に変換するときに,変更を最小限に抑えるようなオプションを指定できるコンバータもあります。 CONVERT/DOCUMENT コマンドに /OPTIONS 修飾子を指定する前に,必要なオプションを書いたオプション・ファイルを作成しておきます。

すべてのコンバータは,メッセージ・ログ・オプションをサポートしています。変換中の情報メッセージおよびエラー・メッセージは,ユーザが指定したファイルに書き込まれます。


修飾子

/FORMAT=形式名

入力ファイルまたは出力ファイルをコード化する形式を指定します。省略時の入力ファイルおよび出力ファイルの形式は DDIF です。

CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS とともに提供される入力コンバータ,およびサポートされるファイル形式の省略時のファイル・タイプを,次に示します。

入力形式 ファイル・タイプ
DDIF .DDIF
DTIF .DTIF
TEXT .TXT

CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS とともに提供される出力コンバータ,およびサポートされるファイル形式の省略時のファイル・タイプを,次に示します。

出力形式 ファイル・タイプ
DDIF .DDIF
DTIF .DTIF
TEXT .TXT
PS .PS
ANALYSIS .CDA$ANALYSIS

弊社が提供する CDA Converter Library は,いくつかの文書,グラフィック,イメージ,データ・テーブル入力コンバータ,およびデータ・テーブル出力コンバータを提供しています。ソフトウェア・ベンダも, CDA に準拠したアプリケーションやコンバータを提供しています。システムで使用できるコンバータについては,システム管理者に相談してください。

分析出力コンバータ

分析出力コンバータは,入力ファイルの中間表現の分析を行います。分析出力ファイルには,指定したオブジェクトと入力ファイルに格納された値が含まれます。アプリケーション・プログラマは,デバッグのために分析出力ファイルを使用することができます。

アプリケーションのエンド・ユーザは分析出力ファイルを使用して,複数のサブファイルへの参照やリンクを入力ファイルに含めるかどうか,決めることができます。各サブファイルは,ネットワークを介して別々にコピーされなければなりません。これは,入力ファイルをネットワークを介して転送しても,サブファイルは自動的には転送されないためです。

分析出力ファイルで,文字列 "ERF_" という文字列を検索することができます。入力ファイルである DDIF 複合文書とリンクしたイメージ・ファイル "griffin.img" で,文字列 "ERF_" を検索した例を次に示します。


ERF_LABEL ISO LATIN1 "griffin.img" ! Char. string. 
ERF_LABEL TYPE RMS_LABEL TYPE "$RMS: 
ERF_CONTROL COPY_REFERENCE ! Integer = 1 

分析出力ファイルは,プログラマが使用することを仮定しています。入力ファイル中のコード化された情報を変更することは前提としておらず,ファイルの内容を調べることを前提としています。上記の例では,分析出力ファイル中の,リンクされたファイルへの参照を検索する方法を示しています。

DDIF 入力コンバータ

DDIF 入力コンバータは, DDIF 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,および DDIF 入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。

DDIF 出力コンバータ

DDIF 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から DDIF 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および DDIF 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。

DTIF 入力コンバータ

DTIF 入力コンバータは, DTIF 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,および DTIF 入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。

DTIF 出力コンバータ

DTIF 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から DTIF 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および DTIF 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。

テキスト入力コンバータ

テキスト入力コンバータは,テキスト (ISO Latin1) 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,テキスト入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。

テキスト出力コンバータ

テキスト出力コンバータは,入力ファイルの中間表現からテキスト出力ファイルを作成します。データのマッピング,およびテキスト出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。

PostScript 出力コンバータ

PostScript 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から PostScript 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および PostScript 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。

/MESSAGE_FILE=ファイル指定

/NOMESSAGE_FILE (省略時の設定)

文書変換に関するメッセージを記録します。入力コンバータおよび出力コンバータからのメッセージは, ファイル指定に指定したファイルに出力されます。ファイル指定を行わないと,メッセージは SYS$ERROR に出力されます。省略時の設定は /NOMESSAGE_FILE です。

/OPTIONS=オプション・ファイル名

変換時に,入力ファイルと出力ファイルに適用させたい処理オプションを含むテキスト・ファイルを指定します。オプション・ファイルの省略時のファイル・タイプは /CDA$OPTIONS です。

オプション・ファイルの作成

CONVERT/DOCUMENT コマンドで /OPTIONS 修飾子を指定する前に,オプション・ファイルを作成しておきます。オプション・ファイルは,オペレーティング・システム上でファイル・タイプが省略時のファイル・タイプ .CDA$OPTIONS であるテキスト・ファイルです。

オプション・ファイルには,入力ファイル形式と出力ファイル形式に適用させるすべての処理オプションを指定します。処理オプションを指定すると,入力ファイルを形式の異なる出力ファイルに変換する時に,最小限の変更に抑えることができます。

オプション・ファイルは必須ではありません。ファイルを変換する時,省略時の処理オプションは自動的に適用されます。ただし省略時以外の設定を使用する場合は,オプション・ファイルが必要です。

オプション・ファイルを作成する時は,以下のガイドラインに従ってください。

オプション・ファイルのエントリ例を次に示します。


PS PAPER_HEIGHT 10 

この例では形式キーワードの _OUTPUT は必須ではありません。これは,PostScript は出力形式でのみ使用可能だからです。省略時の設定では, PAPER_HIGHT の値はインチ単位で指定します。

オプション・ファイルに,特定の変換のためのコンバータに適用されないオプションを含めると,これらのオプションは無視されます。

入力形式または出力形式で無効なオプション,あるいはオプションで無効な値を指定すると,エラー・メッセージが返されます。処理オプションに適用される制限事項を,次の節に示します。

分析出力での処理オプション

分析出力コンバータは,次のオプションをサポートします。