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指定したファイルの別名を作成します。もとの名前も別名も同じファイルを参照します。別名を削除する場合は,SET FILE/REMOVE コマンドを使用します。
別名ともとのファイル名が,異なるディレクトリにあることを確認してください。同一ディレクトリにあると,削除またはパージ操作を行った時にデータを失う可能性があります。もとのファイル名と別名が同一ディレクトリにあると, DELETE コマンド,PURGE コマンドの結果,およびファイルのバージョン制限機能は予期しない結果になります。 別名を使用する場合は,十分注意して DELETE コマンド,および SET FILE/REMOVE コマンドを使用してください。正しく使用しないと,名前がなくアクセスできないファイルができてしまったり,ファイルを参照しない名前になってしまいます。このような問題を回避するために,次のガイドラインに従ってください。
これらのガイドラインに従わず問題が発生した場合は, ANALYZE/DISK/REPAIR コマンドを使用して,アクセスできないファイルを SYSLOST ディレクトリに移動させます。また,ファイルを参照しない名前は削除します。 |
指定したファイルに満了日を割り当てるかどうかを制御します。
『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) に説明されている規則に従って日付を指定します。絶対日付を示すキーワードを使用できます。日付として 0 を指定すると,今日の日付が使用されます。
詳細は,SET RMS_DEFAULT コマンドの /EXTEND_QUANTITY 修飾子の説明を参照してください。
/SHARE 修飾子を使用すると,現在アクセスされているファイルのグローバル・バッファを有効または無効にすることができます。ただし,グローバル・バッファの新しい設定は,そのファイルの新しいアクセサに対してのみ適用されます。そのファイルがすでにグローバル・バッファでオープンされている場合,グローバル・バッファの数を変更しても,そのファイルのすべてのアクセサがそのファイルをクローズするまで,新しい値は有効になりません。
ファイル作成時には,ファイルの移動は許可されています。 XQP を介さずに (直接論理I/O等を使って) アクセスするファイルに対しては移動を禁止にしてください。
重要なシステム・ファイルに対しては,最初からファイルの移動は禁止されています。これらのファイルには移動を許可しないでください。
ファイルのディレクトリ属性を削除します。この修飾子を使用すると,不正なディレクトリ・ファイルを削除することができます。この場合,削除するディレクトリ・ファイルに登録されていたファイルは,ロスト・ファイルとなります。
ロスト・ファイルを [SYSLOST] に登録するには, ANALYZE/DISK_STRUCTURE/REPAIR を使用します。このあと,ロスト・ファイルを新しいディレクトリにコピーできます。この修飾子は,Files-11 ODS-2 (Files-11 On-Disk Structure Level 2) のファイルに対してだけ有効です。 ANALYZE/DISK_STRUCTURE ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
複数の名前を持つファイルに関して,ファイルは削除せずに, 1 つの名前だけを削除するように指定します。 SET FILE コマンドで /ENTER 修飾子を使用してファイルに別名をつけた場合には, /REMOVE 修飾子を使用すると,もとの名前または別名を削除できます。名前を削除しても,ファイルはそのまま残ります。このファイルは,まだ削除されていない方の名前によってアクセスできます。
しかし,名前を 1 つだけしか持たないファイルの名前を誤って削除すると,ほとんどの DCL コマンドでは,そのファイルをアクセスできなくなります。このようなファイルを検索するには, ANALYZE/DISK_STRUCTURE ユーティリティを使用します。
SYSPRV 特権が必要です。
新しい設定を使用するのは,ファイルの新しいアクセサだけです。たとえば,ファイルがグローバル・バッファを指定せずにオープンされているときに, SET FILE/GLOBAL=n/SHARE コマンドが発行された場合,そのファイルの新しいアクセサのみがグローバル・バッファを使用します。アクティブ・ファイル上で /STATISTICS が有効になっている場合には,そのファイルの新しいアクセサによって実行される操作だけが測定されます。
そのファイルがすでにグローバル・バッファでオープンされている場合,グローバル・バッファの数を変更しても,そのファイルのすべてのアクセサがそのファイルをクローズするまで,新しい値は有効になりません。
/SHARE 修飾子は以下の修飾子のみで有効です。
時刻指定の詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』,またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピックの Date_Time を参照してください。
/SHARE 修飾子は,現在アクセスされているファイルの統計情報を有効または無効にするために使用することができます。ただし,測定されるのは,そのファイルの新しいアクセサの統計情報に限られます。
この修飾子のキーワードは CONDENSED および EXPANDED です。意味は次の表のとおりです。
キーワード | 説明 |
---|---|
CONDENSED
(省略時の設定) |
ファイル名を 255 文字長の文字列に適合するように表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形を含むことが可能です。 |
EXPANDED | ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形は含みません。 |
キーワード CONDENSED と EXPANDED を同時に指定することはできません。この修飾子は,確認が要求された場合に,出力メッセージに表示されるファイル名の書式を指定します。
EXPANDED キーワードが指定されていない場合,ファイル・エラーは CONDENSED ファイル指定で表示されます。
詳細は『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
このコマンドは,RMS または分散ロック・マネージャを使ってロックされているファイルの状態には影響を及ぼしません。
ファイルの非アクセス・ロックの詳細については,『OpenVMS I/O User's Reference Manual』と ACP-QIO インタフェースのマニュアル,特に IO$_CREATE および IO$_ACCESS 関数の FIB$V_DLOCK オプションの項を参照してください。
SET FILE/UNLOCK コマンドは,次のエラー・メッセージの原因をクリアすることができます。
%SYSTEM-W-FILELOCKED, file is deaccess locked |
ただし,このコマンドは次のエラー・メッセージの原因を解決することはできません。
%RMS-W-FLK, file currently locked by another user |
#1 |
---|
$ SET FILE/EXPIRATION_DATE=19-DEC-2001:11:00 BATCH.COM;3 |
この例では,BATCH.COM;3 というファイルの満了日を, 2001 年 12 月 19 日の午前 11:00 に設定するように指示しています。
#2 |
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$ SET FILE/BEFORE=31-DEC/ERASE_ON_DELETE PERSONNEL*.SAL |
この例では,PERSONNEL*.SAL というファイル指定に一致するファイルの中で, 12 月 31 日以前のすべてのファイルを対象としています。この場合,DELETE コマンドや PURGE コマンドなどによってそのファイルの 1 つが削除されたときには,そのファイルが使用していたディスク領域の内容も,消去されることを指示しています。
#3 |
---|
$ SET FILE/OWNER_UIC=[360,020]/VERSION_LIMIT=100 MYFILE.DAT |
この例では,MYFILE.DAT というファイルの属性を変更します。ここでは,所有者の利用者識別コード (UIC) を変更し,ファイル・バージョン・リミットを 100 に設定しています。所有者の UIC を変更するには,システム特権 (SYSPRV) が必要です。
#4 |
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$ SET FILE/NOMOVE TEST.FDL $DIRECTORY/FULL TEST.FDL Directory SYS$SYSDEVICE:[BERGMANN] TEST.FDL;1 File ID: (10,8,0) . . . File attributes: Allocation: s, Extend: 0, Global buffer count: 0 No version limit, MoveFile disabled . . . |
ファイル TEST.FDL に対するファイル移動を禁止しています。ファイル TEST.FDL に対する DIRECTORY/FULL コマンドが,ファイル移動属性が禁止されていることを示しています。
#5 |
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$ SET FILE/ATTRIBUTES=ORG:SEQ - _$ TEST$:[DATA]SET_ATTRIBUTES.DATA_FILE/LOG %SET-I-MODIFIED, TEST$:[DATA]SET_ATTRIBUTES.DATA_FILE;1 MODIFIED |
SET FILE/ATTRIBUTES コマンドは,指定ファイルのファイル構造を変更しています。
#6 |
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$ SET FILE/PROTECTION=(S:RWE,O=RWE,G:RE,W:RE) TEMP.DIR $ DIRECTORY/PROTECTION TEMP.DIR Directory DKB0:[FULGHUM] TEMP.DIR;1 (RWE,RWE,RE,RE) |
この例では,SET FILE コマンドで TEMP.DIR の保護コードを設定し,次にDIRECTORY コマンドを使用して,ファイルの保護コードを表示しています。
#7 |
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$ SET FILE/SHARE/GLOBAL_BUFFER=5000/STATISTICS INVENTORY.IDX |
この例は,INVENTORY.IDX ファイルに 5000 のグローバル・バッファを設定し,統計情報を有効にします。ファイルがオープンされているときに, SET FILE コマンドが /SHARE 修飾子なしで発行された場合は,次のエラーが返されます: SYSTEM-W-ACCONFLICT (file access conflict)。 /SHARE 修飾子を使用すると,オープンされているファイル上でグローバル・バッファと統計情報を有効にすることができます。ただし,これらの設定はそのファイルの新しいアクセサだけに適用されます。
( 現在のホスト・プロセッサを通じて ) ターミナルを,リモート・プロセッサと呼ばれる他のプロセッサに接続します。以下の条件が必要です。
- 接続するリモート・システムにアカウントを持っていなければなりません。
- NETMBX (ネットワーク・メールボックス) 特権が必要です。
SET HOST ノード名
ノード名
リモート・プロセッサのノード名を指定します。
SET HOST コマンドは,ネットワーク上の別のプロセッサに接続します。ローカル・ノードからアクセスできるノードの名前を表示するには, SHOW NETWORK コマンドを使用します。接続されると,リモート・プロセッサからユーザ名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。リモート・プロセッサにアカウントがないと,ログインできません。リモート・プロセッサに接続しログインしたら,ローカル・プロセッサの場合と同じように DCL コマンドを使用できます。SET HOST コマンドを使用して,別のリモート・プロセッサに接続することもできます。
たとえば,ローカル・ノードを BOSTON とすると, SET HOST ALBANY コマンドを使用してノード ALBANY に接続できます。次に,SET HOST AKRON コマンドを使用すれば, (BOSTON および ALBANY 経由で) ノード AKRON に接続できます。
LOGOUT コマンドを使用して,最後にログインしたプロセッサからログアウトし,前のプロセッサに戻ります。前出の例であれば,LOGOUT コマンドを使用して,ノード AKRON のプロセッサからログアウトし接続を切られても, ALBANY のプロセッサにはまだログインし接続されています。別のLOGOUT コマンドで,ノード ALBANY からはログアウトし接続も切られます。 3番目の LOGOUT コマンドで,ローカル・プロセッサ BOSTON からログアウトします。
必要な場合は,操作を強制終了して最初のホスト・プロセッサに直接戻ることもできます。 Ctrl/Y を 2 回以上続けて押します。次のメッセージが表示されます。
Are you repeating ^Y to abort the remote session?
Y または YES で応答すると,制御は最初のノードに戻ります。 N または NO のように他の応答をすると,接続は中止されません。この方法は,何度も LOGOUT コマンドを入力しないでただちに終了したい場合や,ネットワークの一部が切断され,ホストに戻りたい場合に便利です。
SET HOST は,OpenVMS ターミナル・ドライバと異なり,実行中のプログラムからの出力データをバッファリングすることに注意してください。バッファリングによって,ワイド・エリア・ネットワークの性能が向上します。ただし,出力 のみ を提供するプログラムの場合は,バッファリングによってリモートのプログラムの実行内容とローカル端末の表示内容にずれが生じることがあります。つまり,ローカル端末に出力が表示される前に,プログラムが終了することがあります。
Ctrl/Y または Ctrl/C 機能,またはアウト・オブ・バンド強制終了文字を使用してプログラムの実行を強制終了する場合に,このずれは,特にまぎらわしくなります。たとえば,キャプティブ・コマンド・プロシージャの実行中に Ctrl/Y または Ctrl/C を押したり,アウト・オブ・バンド強制終了文字を入力すると, SET HOST はただちにローカル端末の表示を停止します。また,バッファに入ったすべての書き込み動作を含めて,現在の読み込み,および書き込み動作を中止し,待ち状態の書込み動作を中止します。 1 したがって,ローカル端末での表示が中止された時点で,リモートのプログラムが強制終了されたように見えても,実際には Ctrl/Y を押す前にすでにその時点を実行している場合もありますし,実行を終了している場合もあります。
いくつかの SET HOST 修飾子,たとえば /MOP, /VTP,/X29 などは,システムに DECnet-Plus がインストールされている場合にかぎり表示されることに注意してください。これらの修飾子の使用法については,次のコマンドを実行してヘルプを参照してください。
$ HELP DECnet-Plus
/APPLICATION_PROTOCOL[=プロトコル]
指定ノードのプロトコル接続を, CTERM (CTDRIVER) または RTERM (RTTDRIVER) で指定します。接続指定がない場合には,CTERM が省略時の設定になります。/BUFFER_SIZE=n
リモート・プロセッサとの接続がすでに確立されている場合に,ターミナルとリモート・プロセッサ間でやりとりされるプロトコル・メッセージのパケット・サイズを変更します。省略時のバッファ・サイズは 1010 バイトです。ただし,nに対しては,140 〜 1024 バイトの範囲の値を指定できます。 140 以下の値を指定すると 140 バイトに, 1024 バイトよりも大きい値を指定すると 1024 に設定されます。
注意
1 DCL は,常にターミナル・ドライバに対する待ち状態の Ctrl/Y 非同期システム・トラップ (AST) を保持します。Ctrl/Y を押すと,ターミナル・ドライバは,バッファに入ったすべての書き込み動作を含めて,現在の読み込み動作,書き込み動作,および待ち状態の書込み動作を中止します。
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