OpenVMS
DCL ディクショナリ


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これらの修飾子の両方が,テキスト中にあるものと全く同じに書かれていることを確認してください。

/PERMANENT

LOG_IO(論理入出力)特権,または PHY_IO(物理入出力)特権が必要です。

指定した属性を永久に設定します。ただし,システムが停止し再起動する場合には,属性はその初期値に戻ります。システム・スタートアップ・ファイルで, SET TERMINAL/PERMANENT コマンドを指定すれば,システムのすべてのターミナルの属性を設定できます。

/PRINTER_PORT

/NOPRINTER_PORT

ターミナルが,プリンタ・ポートを持つことを指定します。このターミナル属性は,SET TERMINAL/INQUIRE コマンドを実行した場合にも,自動的には設定されません。省略時の値は,システムごとに異なります。省略時のターミナル属性の一覧については 図 DCLII-2 を参照してください。

/PROTOCOL=DDCMP

/PROTOCOL=NONE (省略時の設定)

VAX では,指定ポートが非同期 DDCMP ラインとして扱われます。 /PROTOCOL=NONE 修飾子でまたもとに戻ります。 /PROTOCOL=DDCMP は恒久属性なので /PERMANENT 修飾子は必要ありません。

/READSYNC

/NOREADSYNC (省略時の設定)

ターミナルからのデータ送信を同期させるために,ターミナルが Ctrl/S と Ctrl/Q の機能を使用するかどうかを指定します。

警告

SET TERMINAL/READSYNC は,LAT ターミナル回線には使用しないでください。予期しない結果を生じる可能性があります。

省略時の値は,/NOREADSYNC 修飾子です。つまりシステムは,ターミナルからのデータの読み込みを制御するために, Ctrl/S と Ctrl/Q を使用しません。 /READSYNC 修飾子は,同期をとることが必要な特定の種類のターミナルや,データの同期をとることが必要な専用ターミナル回線の場合に便利です。

/REGIS

/NOREGIS

ターミナルが REGIS グラフィック・コマンドを理解するかどうかを指定します。

/SCOPE

/NOSCOPE

ターミナルが,ビデオ・ターミナルであるかどうかを指定します。 /SCOPE修飾子は,/NOHARDCOPY 修飾子と同じです。

/SECURE_SERVER

/NOSECURE_SERVER (省略時の設定)

LOG_IO (論理 I/O) または PHY_IO (物理 I/O) 特権が必要です。

仮想ターミナルを除いて,ターミナルの BREAK キーを押すことにより,現在のプロセスがログアウトされるかどうかを指定します。 /SECURE_SERVER修飾子が有効な場合には,現在実行中のプロセスが存在しないときに BREAKキーを押すと,ログイン処理が開始されます。 /SECURE_SERVER 修飾子が有効な場合には,BREAK キーは無視されます。

AUTOBAUD 属性と SECURE_SERVER 属性が設定されているターミナルでは, BREAK キーを押すと現在のプロセスを切断しますが,新しいログイン処理を開始するのに必要ではありません。ただし,NOAUTOBAUD 属性が設定されている場合に SECURE_SERVER 属性を設定すると, BREAK キーを押して新しいログイン処理を開始する必要があります。

/SET_SPEED

/NOSET_SPEED

LOG_IO(論理入出力)特権,または PHY_IO(物理入出力)特権が必要です。

ターミナルの通信速度を変更するために, /SPEED 修飾子を使用できるかどうかを指定します。

/SIXEL_GRAPHICS

/NOSIXEL_GRAPHICS

ターミナルが,SIXEL グラフィック・プロトコルを使用したグラフィック表示の機能を持つかどうかを指定します。省略時の値は,装置ごとに異なります。省略時のターミナル属性の一覧については 図 DCLII-2 を参照してください。

/SOFT_CHARACTERS

/NOSOFT_CHARACTERS

ターミナルが,ユーザ定義の文字セットをロードする機能を持つかどうかを指定します。省略時の値は,装置ごとに異なります。省略時のターミナル属性の一覧については 図 DCLII-2 を参照してください。

/SPEED=(入力速度,出力速度)

ターミナルがデータを送受信するときのボー・レートを指定します。入力と出力の速度が同じ場合は,/SPEED=速度と指定します。

すべてのターミナルが,入力ボー・レートと出力ボー・レートに対して異なる値をサポートするわけではありません。各ターミナルのボー・レートについての詳細は,そのターミナルのドキュメントを参照してください。

省略時の伝送速度は,システムごとに異なります。

指定できる値は,次のとおりです。


 50       150       1800       4800       38400 
 75       300       2000       7200       57600 
110       600       2400       9600       76800 
134      1200       3600      19200      115200 

/SWITCH=DECNET

VAX では,/PROTOCOL=DDCMP 修飾子とともに使用された場合,エンド・ノードのターミナル回線を動的非同期 DDCMP ラインとして扱います。 /SWITCH=DECNET は恒久属性なので /PERMANENT 修飾子は必要ありません。

/SYSPASSWORD

/NOSYSPASSWORD (省略時の設定)

LOG_IO(論理入出力)特権が必要です。

USERNAME: というプロントが表示される前に,ターミナルがシステム・パスワードの入力を必要とするかどうかを指定します。

/TAB

/NOTAB

ターミナルが,タブ文字を複数のブランクに変換するかどうかを指定します。 /NOTAB 修飾子は,すべてのタブ文字をブランクに展開し,タブ・ストップが 8 文字間隔で設定されていると仮定します。省略時の設定は,装置ごとに異なります。省略時のターミナル属性の一覧については 図 DCLII-2 を参照してください。

/TTSYNC (省略時の設定)

/NOTTSYNC

システムが出力の同期をとるために,ターミナルへの出力を, Ctrl/S が押されたときに止め, Ctrl/Q が押されたときに再開するかどうかを制御します。

/TYPE_AHEAD (省略時の設定)

/NOTYPE_AHEAD

ターミナルが読み込み要求を受け付ける状態でなくても,入力を受け付けるかどうか,つまり読み取り要求が与えられていないときに,ユーザがタイプした入力を受け付けるかどうかを指定します。

/NOTYPE_AHEAD 修飾子を指定する場合には,プログラムまたはシステムがターミナルへの読み込み要求を発行した場合にだけ,ターミナルは入力を受け付けます。たとえば DCL プロンプト ($) へのユーザ入力等です。 /TYPE_AHEAD 修飾子を指定する場合には,受け付けることができるデータ量は,先読みバッファのサイズによって管理されます。このサイズは,システム生成時のパラメータによって決定されます。

/UNKNOWN

システムが認識しないターミナル・タイプであることをことを指定します。この修飾子を指定すると,システムは,認識できないターミナルに対して,省略時のターミナル属性を使用します。設定一覧については 図 DCLII-2 を参照してください。

/UPPERCASE

/NOUPPERCASE

ターミナルが,入力したすべての小文字を,大文字に変換するかどうかを指定します。 /UPPERCASE 修飾子は,/NOLOWERCASE 修飾子と同じです。

/WIDTH=1 行の桁数

1 行あたりの最大文字数を指定します。指定できる値は,0 から 511 までの範囲の整数です。/WRAP 修飾子が有効な場合には,ターミナルは,文字の位置がこの修飾子の値によって指定された桁位置に達したときに,自動改行します。

ANSI 規格のターミナルにおいて,132 桁が指定された場合には,スクリーンは 132 文字モードに設定されます。ターミナルが拡張ビデオ・オプション (AVO) を装備していない場合には,ページの長さは 14 行に設定されます。

/WRAP (省略時の設定)

/NOWRAP

/WIDTH 修飾子で指定した文字数を表示したときに,ターミナルが自動的に改行を行うかどうかを指定します。

#1

$ SET TERMINAL/DEVICE=VT102
 

この SET TERMINAL コマンドは,現在のターミナルを VT102 ターミナルとして設定し,そのターミナル・タイプに対する省略時の属性を設定します。

#2

$ SET TERMINAL/WIDTH=132/PAGE=60/NOBROADCAST
$ TYPE MEMO.DOC
    .
    .
    .
$ SET TERMINAL/DEVICE=LA36
 

最初の SET TERMINAL コマンドは,ターミナルの一行の幅が 132 文字であり,各ページのサイズが 60 行になることを指定しています。さらに/NOBROADCAST 修飾子を指定しているため,ターミナルが MEMO.DOC というファイルを表示している間,ブロードキャスト・メッセージを受信できなくなっています。次の SET TERMINAL コマンドは,ターミナルを省略時の状態に戻します。


SET TIME

システム時計を再設定します。この時計は,いろいろな内部事象の時間間隔を記録するためのタイマーとして,また日時を表示する際に元になる時計として使用されます。

OPER(オペレータ)特権,および LOG_IO(論理入出力)特権が必要です。


形式

SET TIME [=時刻]


パラメータ

時刻

日付と時刻のどちらか一方,または両方を,それぞれ day-month-year 形式と hour:minute:second.hundredth 形式で指定します。各フィールドには,以下の値を指定します。

フィールド 範囲
Day 整数 1 から 31
Month 文字列 JAN, FEB, MAR, APR, MAY, JUN, JUL, AUG, SEP, OCT, NOV, または DEC
Year 整数 1858 から 9999
Hour 整数 0 から 23
Minute 整数 0 から 59
Second 整数 0 から 59
Hundredth 整数 0 から 99

ハイフン (-), コロン (:), ピリオド (.) は,区切り文字として必要です。日付と時刻の両方を指定する場合には,コロン (:) で区切って指定します。パラメータを指定する場合には,次の形式を使用します。


[dd-mmm-yyyy[:]] [hh:mm:ss.cc] 

Alpha システムでは,次のように year フィールドを 2 桁で指定することもできます。


[dd-mmm-yy[:]] [hh:mm:ss.cc] 

year を 2 桁で指定した場合は, Alpha がサポートする日付の範囲(1957 から 2056)に対応する年により,省略された year の上位 2 桁が決まります。 year を 57 〜 99 の範囲にある 2 桁の数で指定した場合は 1957 年〜 1999 年を意味し,00 〜 56 の範囲で指定した場合は 2000 年〜 2056 年を意味します。 1957 年より前,または 2056 より後の年を指定するには, year を 4 桁で入力する必要があります。

時刻を明示的に指定しない場合には,システム時計は,自動的にタイム・オブ・イヤー時計 ( カレンダーの役割りをする時計 ) に従って再設定されます。

一部のプロセッサでは,タイム・オブ・イヤー時計はオプションです。タイム・オブ・イヤー時計についての詳細は,各コンピュータのハードウェア・マニュアルを参照してください。

注意

電源が切れていて,システムがダウンしている間でも, Alphaシステムはシステムの時刻を維持します。システムがブートされた時,最後に修正された時刻よりも早い時刻が認識された場合,あるいは現在から数えて 5 年以降の時刻が認識された場合,コンソールのプロンプトに時刻を入力するように通知されます。


説明

システム時計をリセットします。さまざまな内部イベントの時間間隔を記録するタイマとして,および時刻を表示する時のソース時計として,システム時計を使用します。

注意

ユーザが使用しているシステム,または OpenVMS Cluster で使用可能なタイム・サービスがある場合は, SET TIME コマンドは動作しません。


修飾子

/CLUSTER

OPER および LOG_IO 特権を必要とします。また,OpenVMS Cluster 環境では,SYSLCK 特権が必要です。

クラスタ内のすべてのノード上に同じシステム時刻を設定します。 SET TIME/CLUSTER コマンドのフォーマットは次のとおりです。


形式

SET TIME[=時刻] [/CLUSTER]


#1

$ SET TIME=14-DEC-2001:19:31:0.0

この SET TIME コマンドは,システム時刻を,2001 年 12 月 14 日午後 7時 31 分に設定します。

#2

$ SET TIME
$ SHOW TIME
14-DEC-2001 03:21:27.53
 

この SET TIME コマンドは,システム時刻をタイム・オブ・イヤー時計にしたがって設定します。 SHOW TIME コマンドは,現在の時刻を表示することを要求します。

#3

$ SET TIME=14-DEC-2001:15:31:0.0/CLUSTER
 

この例では,コマンドが実行されたクラスタの中のすべてのノード上で,日時を 2001 年 12 月 14 日午後 3 時 31 分に設定しています。


SET VERIFY

コマンド・プロシージャ中のコマンド行とデータ行を,ターミナルに表示するか,またはバッチ・ジョブ・ログに印刷するかどうかを制御します。 SET VERIFY コマンドによって表示される情報は,コマンド・プロシージャをデバッグするときに利用することができます。

形式

SET VERIFY [=([NO]PROCEDURE, [NO]IMAGE)]

SET NOVERIFY


パラメータ

([NO]PROCEDURE, [NO]IMAGE)

片方,または両方のベリファイ・タイプを指定します。プロシージャ・ベリファイを指定する場合,コマンド・プロシージャに含まれる各 DCL コマンド行が,出力装置に書き込まれます。イメージ・ベリファイを指定する場合,データ行(SYS$INPUT 入力ストリームの一部として含まれている入力データ)が,出力装置に書き込まれます。

省略時の設定では,SET VERIFY および SET NOVERIFY コマンドは,両方のベリファイ・タイプを設定または解除します。 1 つのキーワードのみ指定した場合は,もう一方のファイ・タイプは変更されません。また,キーワードを 1 つしか指定しない場合には,括弧を省略できます。


説明

省略時の設定では,SET VERIFY および SET NOVERIFY コマンドは,両方のベリファイ・タイプを設定または解除します。会話型で実行されるコマンド・プロシージャの省略時の設定は,SET NOVERIFY です。ただし,システム応答とエラー・メッセージは,常に表示されます。バッチ・ジョブの省略時の設定は,SET VERIFY です。

SET VERIFY コマンドを使用して省略時の設定を上書きすると,システムは,各コマンドおよびコマンド・プロシージャのデータ行を読み込みながら表示します。ベリファイが有効になっている場合,コマンド・インタプリタは,最初の走査が終了し,コマンドが解析および実行される前に,各コマンド行を表示します。走査中に行われるシンボルの置換の結果は表示されますが,解析と評価に行われるシンボルの置換の結果は表示されません。

ベリファイの設定を変更すると,新しい設定は,以後実行するすべてのコマンド・プロシージャで有効です。

SET VERIFY コマンドでチェックを設定するには,ファイルの読み込み (R) アクセス権が必要です。


#1

$ SET VERIFY = PROCEDURE

プロシージャ・ベリファイを設定します。イメージ・ベリファイの設定は変更されません。設定されている場合には設定されたままですし,解除されている場合には解除されたままです。

#2

$ SET VERIFY 
$ INDEX == "$INDEX.EXE" 
$ CONTENTS == "$CONTENTS.EXE" 
$ TABLE == "$TABLE.EXE" 
$ SET NOVERIFY 
$ EXIT 
 

この例では,コマンド・プロシージャを開始するときに,プロシージャ・ベリファイとイメージ・ベリファイがどちらも設定されます。このため,システムは,プロシージャのすべてのコマンド行とデータ行を,それを読み込んだ際に表示します。プロシージャの最後で, SET NOVERIFY コマンドが実行され,システムの省略時設定 (プロシージャ・ベリファイもイメージ・ベリファイも解除されている状態 ) に戻されます。

#3

$ PROC_VER = F$ENVIRONMENT("VERIFY_PROCEDURE") 
$ IMAGE_VER = F$ENVIRONMENT("VERIFY_IMAGE") 
$ HOLD_PREFIX = F$ENVIRONMENT("VERIFY_PREFIX") 
$ SET PREFIX "(!%T)" 
$ SET VERIFY 
   .
   .
   .
$ TEMP = F$VERIFY(PROC_VER, IMAGE_VER) 
$ SET PREFIX "''HOLD_PREFIX'" 
 

このコマンド・プロシージャでは,現在のプロシージャ・ベリファイ設定,およびイメージ・ベリファイ設定を保存するために,レキシカル関数 F$ENVIRONMENT を使用しています。現在のベリファイ前置文字列も保存しています。SET PREFIX コマンドで,現在のコマンド・プロシージャで使用する前置文字列を設定します。前置文字列には,コマンド・インタプリタ (DCL) が各コマンドを読み込んだ時刻を生成するための FAO 制御文字列と,それを囲む括弧を使用します。そのあと,SET VERIFY コマンドでプロシージャ・ベリファイとイメージ・ベリファイを設定します。その後,レキシカル関数 F$VERIFY を使用して,もとのベリファイ設定に戻しています。また,SET PREFIX コマンドにシンボル HOLD_PREFIX を使用して,もとのベリファイ前置文字列に戻します。このシンボルには,大文字と小文字の区別や特殊文字も保存されています。

#4

$ SET VERIFY
$ @TEST
$ RUN AVERAGE
1
2
3
$ EXIT
 

この例の SET VERIFY コマンドは,プロシージャ・ベリファイとイメージ・ベリファイを設定します。 TEST.COM というコマンド・プロシージャが会話型モードで実行されると, AVERAGE というプログラムのコマンド行とデータ行がターミナルに表示されます。データ行は,コマンド・プロシージャ中の DCL プロンプトで始まらない行で入力します。

#5

$ SET VERIFY 
$ COUNT = 1 
$ IF P'COUNT' .NES. "" THEN GOTO &P'COUNT' 
   .
   .
   .
$ EXIT 
 

このコマンド・プロシージャが会話型モードで実行されると, SET VERIFY コマンドによって,コマンド行とデータ行が表示されます。シンボル置換の第 1 段階で置換されるシンボル ( たとえば,'COUNT' など ) は, SET VERIFY コマンドによって表示されますが,他のシンボルは表示されません。このプロシージャを会話型モードで実行すると,次の行が表示されます。


$ COUNT = 1 
$ IF P1 .NES. "" THEN GOTO &P1 
   .
   .
   .

&P1,P1 の値は表示されませんが,P1 の値はシンボル置換の第 3 段階で置換され, &P1 の値は第 2 段階で置換されます。


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