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外側のプロシージャ・レベルで定義されたローカル・シンボルはすべて,現在のプロシージャとすべての内側のプロシージャ・レベルでは,未定義となります。
#2 |
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$ SET SYMBOL/SCOPE=NOGLOBAL |
もし他の方法で変更されなかったならば,すべてのグローバル・シンボルは,現在のプロシージャ・レベルとすべての内側のプロシージャ・レベルではアクセスできません。
#3 |
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$ NOW :== SHOW TIME $ ! $ NOW 3-NOV-2001 11:48:58 $ ! $ SET SYMBOL /VERB /SCOPE=NOGLOBAL $ NOW %DCL-W-IVVERB, unrecognized command verb-check validity and spelling \NOW\ $ ! $ SHOW SYMBOL NOW NOW == "SHOW TIME" |
この例は,/VERB 修飾子の使用方法を説明します。
シンボル NOW に SHOW TIME が代入され,次の行で省略時設定の動作が示されています。ここでは DCL は,コマンド行の最初の文字列 (NOW) を置換して, SHOW TIME コマンドを実行しています。
次の SET SYMBOL コマンドで,DCL がシンボル置換しないように指定します。そのため,文字列 NOW が動詞として評価され,コマンド・テーブルにないためエラー・メッセージが返されます。
次の SHOW SYMBOL コマンドで示されるように, /VERB 修飾子による動詞変換は,シンボル置換全般には影響しません。
ターミナルの属性を設定します。指定した修飾子に対応する属性のみ変更され,指定されないものは変更されません。
SET TERMINAL [装置名[:]]
装置名[:]
属性を変更するターミナルの名前を指定します。装置名を指定しない場合,この修飾子は,現在の SYS$COMMAND 装置がターミナルの場合には,その装置の属性を変更します。現在の SYS$COMMAND 装置がターミナルではない場合には,システムはエラー・メッセージを表示します。
SET TERMINAL コマンドは,特定のアプリケーションの特定のターミナル属性を修正したり,またはシステムの省略時属性を上書きしたりします。これらの省略時の設定は,使用される端末の最も共通するタイプに基づいて,システムごとに定義されます。省略時のターミナル属性を, 図 DCLII-2 に示します。ローカルまたはリモートのターミナル属性は,モデム属性が許可されている端末のターミナル・ドライバによって,自動的に判定されます。これらの属性は, SET TERMINAL コマンドの影響を受けません。たとえば,OpenVMS システム・プロセッサに正常にダイアル・インすると,端末がリモートとして設定されます。ハングアップすると,ターミナル属性はローカルに再設定されます。
OpenVMS システムによってサポートされる端末には,特殊な DEC ANSI 属性とエスケープ・シーケンスをサポートする VT100 ファミリー端末があります。これらの特殊な属性とエスケープ・シーケンスの説明については,『OpenVMS I/O User's Reference Manual』を参照してください。
図 DCLII-2 省略時のターミナル属性
/ADVANCED_VIDEO
/NOADVANCED_VIDEO
ターミナルが拡張ビデオ属性を持つかどうかを制御し,また 132 桁表示が可能かどうかを指定します。ターミナルの幅が 132 桁に設定され, /ADVANCED_VIDEO 修飾子が指定されている場合には,ターミナルのページ・リミットは 24 行に設定されます。 /NOADVANCED_VIDEO 修飾子が指定されている場合には,ターミナルのページ・リミットは 14 行に設定されます。/ALTYPEAHD
ターミナル・ドライバに永久的な,代替の先読みバッファを作成させます。システムパラメータ TTY_ALTYPAHD が,この先読みバッファのサイズを決定します。この設定は,次にログインするときにも有効ですが,システムが再ブートされると無効になります。/ALTYPEAHD 修飾子を有効にするには, /TYPE_AHEAD も同時に指定しなければなりません。
この機能を必要とする通信回線の場合, SYS$SYSTEM:SYSTARTUP_VMS.COM にSET TERMINAL/PERMANENT/ALTYPEAHD を指定します。
この機能を会話型モードで使用するためには, SET TERMINAL/PERMANENT/ALTYPEAHD を指定します。このように指定すると,次にログインする際に有効になります。
/ANSI_CRT (省略時の設定)
/NOANSI_CRT
ターミナルが,ANSI CRT プログラミング標準規格に準拠するかどうかを指定します。 ANSI 標準規格は,DEC_CRT 属性の一部であり, VT100 ファミリのすべてのターミナルの省略時の値は,/ANSI_CRT です。/APPLICATION_KEYPAD
キーパットが,アプリケーション・キーパッド・モードに設定されます。このモードでは,DEFINE/KEY コマンドで定義した DCL コマンドを使用できます。省略時の状態では,ターミナルは数値キーパッド・モードに設定されています。/AUTOBAUD
/NOAUTOBAUD
ログイン時に,ターミナルのボー・レートを 9600 ボーに設定するかどうかを制御します。ログイン時にボー・レートを正しく設定するためには,少なくとも 1 秒間隔で,2 回以上 Return を押します。 Return 以外のキーを押すと, /AUTOBAUD 修飾子は誤ったボー・レートを検出する可能性があります。この場合には,ログイン手順を継続せずに,タイム・アウト (時間切れ) になるのを待ちます。 /AUTOBAUD 修飾子は,/PERMANENT 修飾子とともに使用します。設定できるボー・レートは次のとおりです。
50 150 1800 4800 38400 75 300 2000 7200 57600 110 600 2400 9600 76800 134 1200 3600 19200 115200
/BLOCK_MODE
/NOBLOCK_MODE
ターミナルが,ブロック・モード転送,ローカル編集,およびフィールド保護を実行するかどうかを指定します。/BRDCSTMBX
/NOBRDCSTMBX
対応するメールボックスがある場合に,ブロードキャスト・メッセージを,そこに送るかどうかを指定します。/BROADCAST (省略時の設定)
/NOBROADCAST
ターミナルが,MAIL 通知や REPLY メッセージなどのブロードキャスト・メッセージを受信できるかどうかを指定します。ターミナルを非会話型モードで使用している場合や,特別な出力がメッセージによって割り込まれとことのないようにする場合には, /NOBROADCAST 修飾子を使用します。また,すべてのメッセージを受信しないようにするのではなく,特定のメッセージだけをターミナルに送信されないようにする場合には, SET BROADCAST コマンドを使用します。/COLOR
ターミナルが ANSI カラーエスケープシーケンスをサポートする場合, ANSI_COLOR ターミナル属性を設定します。/COMMSYNC
/NOCOMMSYNC (省略時の設定)
標準モデム制御信号をフロー制御に使用して,非同期型のプリンタや装置をターミナル・ポートに接続します。装置への送信は,DTR (data terminal ready) 信号と RTS (request to send) 信号のどちらかが OFF になると止まります。両方の信号が ON になると送信は再開します。/COMMSYNC 修飾子と /MODEM 修飾子は,同時に使用することはできません。
COMMSYNC 機能には,以下の制限があります。
- LAT ポートでは使用できない。
- すべてのモデム制御機能を持つポートでのみ使用できる。
- XON/XOFF によるフロー制御と組み合わせて使用するべきでない (ハング状態になる可能性がある)。
重要
会話型に使用するモデム接続の回線では,使用しないでください。モデム回線障害時にユーザ・プロセスをターミナル回線から切断するモデム・ターミナル属性が,/COMMSYNC 修飾子を指定した場合には無効になるためです。 /COMMSYNC 修飾子を指定した場合,次の呼び出しでターミナル回線は前のユーザ・プロセスに割り当てられます。機密管理者は,この属性が会話型のターミナル・ポートに使用されないように注意してください。また,/COMMSYNC 修飾子は LAT 回線に接続されたポートではサポートされません。
/CRFILL[=フィル・カウント]
Return キーを押した後で次に意味ある文字を送信する前に,指定数の空文字を生成します。ターミナルが受信状態になるのを確実にするために用います。指定できる値は,0 〜 9 の整数です。省略時の値は 0 です。/DEC_CRT[=(値1,値2,値3)]
/NODEC_CRT[=(値1,値2,値3)]
ターミナルが, DEC VT100, VT200, VT300, VT400, VT500 ファミリの標準規格に従うかどうか,また,DEC エスケープ・シーケンスを含む最低限の標準規格をサポートするかどうかを指定します。オプションとして,次の値を指定できます。
1 (省略時の設定) DEC_CRT ターミナル属性に設定することを要求します。これは省略時の値です。 2 DEC_CRT2 ターミナル属性に設定することを要求します。 3 DEC_CRT3 ターミナル属性に設定することを要求します。レベル 3 のターミナルは,以下の機能をサポートします。
- ステータス・ライン(25 行目,画面の最下部)
- ISO Latin-1 文字セット
- ターミナル状態問い合せ機能
4 DEC_CRT4 ターミナル属性に設定することを要求します。レベル 4 のターミナルは,以下の機能をサポートします。
- 拡張キーボード
- キー・ポジション・モード
- 保護リセット
- 初心者モード
- 選択消去
- オンライン・トランザクション処理機能 (OLTP)
- ページメモリ
- 長方形編集
- テキスト・マクロ
- データ集約レポート
DEC_CRT2 および DEC_CRT3,DEC_CRT4 は,DEC_CRT を含みます。 DEC_CRTをクリアすると,DEC_CRT2 および DEC_CRT3,DEC_CRT4 もクリアされます。同様に DEC_CRT4 を設定する場合, DEC_CRT,DEC_CRT2 と DEC_CRT3(および ANSI_CRT)も設定されます。
/DEVICE_TYPE=ターミナル・タイプ
ターミナル・タイプを指定し,指定された装置タイプにしたがってターミナルの属性を設定します。以下のターミナル・タイプを指定できます。
UNKNOWN
FT1--FT8
LA12
LA34
LA36
LA38 LA100
LA120
LA210
LN01K
LN03
LQP02 PRO_SERIES
VT05
VT52
VT55
VT100
VT101 VT102
VT105
VT125
VT131
VT132
VT173 VT200
VT300
VT400
VT500
VT100, VT102, VT125 シリーズ・ターミナルの省略時設定の属性は,次のようになります。
/ADVANCEDVIDEO /NOALTYPEAHD 1 /ANSI_CRT /NOAUTOBAUD /NOBLOCK_MODE /NOBRDCSTMBX /BROADCAST /CRFILL=0 /ECHO /NOEIGHT_BIT /NOESCAPE /NOFORM /FULLDUP /NOHOSTSYNC /LFFILL=0 /LOWERCASE /NODMA /PAGE=24 /NOPARITY /NOPASTHRU /NOREADSYN /SPEED=9600 /TAB /TTSYNC /TYPE_AHEAD /WIDTH=80 /WRAP
設定できるターミナル・タイプと属性の一覧は 図 DCLII-2 を参照してください。
ユーザがログアウトするときに,ターミナル・モデムが切断されるかどうかを指定します。
SET TERMINAL/INQUIRE コマンドは, DEC 製の VT100 およびそれ以降のターミナルでは正常に動作します。 1 部の PC のターミナル・エミュレータは必ずしもすべての VT100 のエスケープ・シーケンスを正しくエミュレートしていないので, SET TERMINAL/INQUIRE コマンドは正しく動作しません。このようなターミナル・エミュレータに関する問題がある場合は,ターミナル・エミュレータのメーカにお問い合わせください。 |
ターミナル・タイプを自動的に検出できるようにするには,ファイルLOGIN.COM に SET TERMINAL/INQUIRE コマンドを含めます。
/INQUIRE=OLD 修飾子を指定した場合は,OpenVMS はターミナル・ウィンドウを 24 行 80 桁に設定し,実際のターミナル・サイズを無視します (これは, OpenVMS バージョン 6.2 より前の SET TERMINAL/INQUIRE コマンドの動作です)。
クラスタ全体で利用可能にするディスクがシステム・ディスクでない場合,この修飾子は,先読みバッファをクリアします。応答が認識されない場合には,動作メッセージやエラー・メッセージは表示されません。 /INQUIRE 修飾子は,弊社ターミナルに対してだけ使用できます。ただし,LA36 ターミナルおよび VT05 ターミナルは,この機能をサポートしません。 |
LOCAL_ECHO 属性を指定したターミナルにログインする場合には, OpenVMS システムはパスワードのエコー表示を制御できません。 |
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