OpenVMS
DCL ディクショナリ


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SHOW

プロセス,システム,またはシステムにある装置の,現在の状態に関する情報を表示します。

形式

SHOW オプション


説明

SHOW コマンドのオプションについては,このマニュアルで個別に説明します。 SHOW コマンドのすべてのオプションを 表 DCLII-21 に示します。

表 DCLII-21 SHOWコマンドのオプション
オプション 表示
ACCOUNTING 現在の会計情報ファイルが追跡している資源
AUDIT システムで許可されている機密保護監査属性
BROADCAST ブロードキャストが有効になっているメッセージ・クラス
CLUSTER OpenVMS Clusterの動作と性能
CPU 接続されたプロセッサの現在の状態
DEFAULT 現在の省略時の装置とディレクトリ
DEVICES システムの装置の状態
DEVICE/SERVED OpenVMS Cluster 上の大容量記憶制御プロトコル (MSCP) サーバでサービスされる装置の状態
DISPLAY 現在のノードで実行中のDECwindowsアプリケーションからの出力が表示されるノード
ENTRY 利用者のバッチ・ジョブおよびプリント・ジョブ,または特定のジョブ・エントリについての情報
ERROR CPU,メモリ,および物理装置のエラー回数
INTRUSION 侵入のデータベースの内容
KEY DEFINE/KEYコマンドで作成されたキー定義
LICENSE 現在のノードでアクティブなソフトウェア製品ライセンス,およびライセンスに接続された名前のリスト(RESERVEリスト)
LOGICAL 現在の論理名の割り当て
MEMORY メモリ資源の可用性および使用状況
NETWORK ノードに登録されたネットワーク・サービスについての情報
PRINTER プリンタ属性
PROCESS 特権,資源制限,メモリ使用状況,優先順位,会計情報など,現在のプロセスの属性
PROTECTION 現在の省略時のファイル保護
QUEUE システムおよびプロセスに属する現在のジョブで使用できるキューの名前と種類
QUEUE/CHARACTERISTICS システム・キューに定義された属性の名前と番号
QUEUE/FORM システム・キューに定義されたフォームの名前と番号
QUEUE/MANAGERS システムまたは OpenVMS Cluster のキュー・マネージャについての情報
QUOTA 特定のディスクの特定の利用者に許可され使用される現在のディスク制限
RMS_DEFAULT OpenVMS レコード管理サービス (RMS) がファイル操作に使用する現在の省略時のマルチブロック数とマルチバッファ数
SECURITY 機密保護オブジェクトの名前,クラス,およびプロファイル
SERVER サーバについての情報
SHADOW システム上の指定されたシャドウ・セットのステータス
STATUS 累積 CPU時間,オープンされたファイル数,入出力操作回数などの現在のジョブの状態
SYMBOL 現在のシンボル定義
SYSTEM システム内のすべてのプロセスのリスト
TERMINAL 端末の装置属性
[DAY]TIME 現在の日付と時刻
TRANSLATION 現在の論理名割り当て
USERS 現在のシステム利用者情報
WORKING_SET 現在のワーキング・セット・サイズの上限と制限値
ZONE VAXftシステムの現在の状態


SHOW ACCOUNTING

会計情報の収集されている資源を表示します。

形式

SHOW ACCOUNTING


説明

システムのノードごとに,現在の会計情報ファイルがあります。 SHOW ACCOUNTING コマンドを使用すれば,このファイルで追跡されている資源がわかります。

SHOW ACCOUNTING コマンドを実行しても,プロセスによって使用される資源が追跡されない場合が 2 つあります。

同様に,SHOW ACCOUNTING コマンドを実行しても,イメージによって使用される資源が常に追跡される場合が1つあります。

SHOW ACCOUNTING コマンドは,画面表示を出力します (「例」を参照してください )。表示のキーワード ( 大文字 ) は,2 つのカテゴリに分類されます。


修飾子

/OUTPUT[=ファイル指定]

指定したファイルが作成されるディレクトリに対して,読み込み (R) および書き込み (R) のアクセス権が必要です。

アカウント情報の出力先を指定します。省略時の設定では,現在の SYS$OUTPUT 装置へ出力されます。出力をファイルに書き込む場合は, /OUTPUT 修飾子を使用してファイル名を指定します。

/OUTPUT 修飾子に部分的なファイル指定を指定すると,省略時の設定によりファイル名には .SHOW,ファイル・タイプには .LIS が使用されます。


#1

$ SHOW ACCOUNTING
 
Accounting is currently enabled to log the following activities: 
 
      PROCESS        any process termination 
      IMAGE          image execution 
      INTERACTIVE    interactive job termination 
      LOGIN_FAILURE  login failures 
      NETWORK        network job termination 
      PRINT          all print jobs 
 

例に示されているキーワードは,以下によって使用されている資源の会計情報を収集していることを示しています。


SHOW AUDIT

現在システムで許可されている機密保護監査属性を表示します。

SECURITY 特権が必要です。


形式

SHOW AUDIT


説明

SHOW AUDIT コマンドは,システムの機密保護監査の現在の状態を表示します。表示には,監査ジャーナルの状態,監査サーバの属性,および監査が許可されているイベントが含まれます。監査が許可されていない場合は,表示には機密保護アラームと監査が現在禁止されていると報告されます。

SHOW AUDIT コマンドと SET AUDIT コマンドは,機密保護監査システムとの管理インタフェースを提供します。


修飾子

/ALL

次に示すような監査情報をすべて表示します。

/ALARM

現在システムで有効な,セキュリティ・イベントを表示します。これらのイベントは,機密保護オペレータ端末に送るメッセージを生成します。

/ARCHIVE

機密保護アーカイブ・ファイルの名前 / 位置を表示します ( 設定されている場合 )。これらのイベントは,機密保護オペレータ端末に送るメッセージを生成します。

/AUDIT

システム機密保護監査ログ・ファイルへの記録が設定されているイベントの分類を表示します。

/EXACT

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,大文字と小文字を区別した文字列検索を指定します。検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

/SEARCH 修飾子を指定せずに /EXACT 修飾子を指定した場合は, "Find キー" (E1) を押すと文字列検索を有効にできます。

/HIGHLIGHT[=キーワード]

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,一致した検索文字列の強調表示方法を指定します。一致した検索文字列があった場合は,行全体が強調されます。 BOLD, BLINK, REVERSE, UNDERLINE のキーワードを指定できます。省略時の設定は BOLD です。

/JOURNAL

システム機密保護監査ログ・ファイルの名前/位置を表示します。

/OUTPUT[=ファイル指定]

コマンドの出力先を指定します。この修飾子を指定しない場合や, /OUTPUT 修飾子だけを入力してファイル指定をしない場合には,出力は SYS$OUTPUT という論理名が割り当てられている,現在のプロセスにおける省略時の出力ストリーム,または装置に送られます。

/OUTPUT 修飾子に部分的なファイル指定 ( たとえばディレクトリだけ ) を指定した場合には,SHOW という省略時のファイル名と, LIS という省略時のファイル・タイプが使用されます。ファイル指定にワイルドカード文字は使用できません。 /NOOUTPUT 修飾子を指定した場合には,出力されません。

/PAGE[=キーワード]

/NOPAGE (省略時の設定)

コマンド出力の画面表示をページャを介して行います。

次のキーワードを指定します。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示(毎回画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示(毎回画面を消去しない)
SAVE[= n] n ページ分の履歴を保持する(前ページに戻ること等が可能)

/PAGE=SAVE 修飾子を指定すると最大 5 画面 ( 最大 255 カラムまで ) 分の履歴を保存できます。ページャ内では以下のキーを使って画面の移動などができます。

キー・シーケンス 説明
Up arrow key, Ctrl/B 1行スクロールアップ
Down arrow key 1行スクロールダウン
Left arrow key 1カラム左シフト
Right arrow key 1カラム右シフト
Find (E1) 文字列検索を起動
Insert Here (E2) 半画面右シフト
Remove (E3) 半画面左シフト
Select (E4) 80/132 カラム切替え
Prev Screen (E5) 前ページに移動
Next Screen (E6), Return, Enter, Space 次ページに移動
F10, Ctrl/Z 終了(他のコマンドでは違うものもあります)
Help (F15) ヘルプ・テキストを表示
Do (F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の入れ換え
Ctrl/W 再表示

/PAGE 修飾子は /OUTPUT 修飾子とは同時に使用できません。

/SEARCH="検索文字列"

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,表示される情報内で検索したい文字列を指定します。スペース文字等を含む場合は,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

情報が表示されている時に "Find キー(E1)" を押すと,検索文字列を動的に変更することができます。この場合,二重引用符は必要ありません。

/SERVER

監査サーバ・プロセスに関する情報を表示します。

/WRAP

/NOWRAP (省略時の設定)

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,画面の幅より長い行を改行表示するかどうかを指定します。ラップ ( 改行表示 ) を指定した場合は,はみ出す部分は次の行に表示されます。

/NOWRAP 修飾子を指定した場合は,はみ出した部分は左右にスクロールしながら見ることができます。


#1

$ SHOW AUDIT/ALL
List of audit journals:
 Journal name:           SECURITY
 Journal owner:          (system audit journal)
 Destination:            SYS$COMMON:[SYSMGR]SECURITY.AUDIT$JOURNAL
 Monitoring:             enabled
   Warning thresholds,   Block count:    100   Duration:    2 00:00:00.0
   Action thresholds,    Block count:     25   Duration:    0 00:30:00.0
                 
Security auditing server characteristics:
 Database version:       4.4
 Backlog (total):        100, 200, 300
 Backlog (process):      5, 2
 Server processing intervals:
   Archive flush:        0 00:01:00:00
   Journal flush:        0 00:05:00:00
   Resource scan:        0 00:05:00:00
 Final resource action:  purge oldest audit events
Security archiving information:
 Archiving events:       none
 Archive destination:
System security alarms currently enabled for:
 ACL
 Authorization
 INSTALL
 Time
 Audit:      illformed
 Breakin:    dialup,local,remote,network,detached
 Login:      batch,dialup,local,remote,network,subprocess,detached
 Logfailure: batch,dialup,local,remote,network,subprocess,detached,server
System security audits currently enabled for:
 ACL
 Mount
 Authorization
 INSTALL
 Time
 Audit:      illformed
 Breakin:    dialup,local,remote,network,detached
 Login:      batch,dialup,local,remote,network,subprocess,detached,server
 Logfailure: batch,dialup,local,remote,network,subprocess,detached,server
 Logout:     batch,dialup,local,remote,network,subprocess,detached,server
 FILE access:
   Failure:  read,write,execute,delete,control

この SHOW AUDIT コマンドは,インストレーション後の機密監査機能の設定を表示しています。各監査項目の説明については SET AUDIT/ENABLE コマンドを参照してください。


SHOW BROADCAST

SET BROADCAST コマンドによって現在選択されている,メッセージ・クラスを表示します。

形式

SHOW BROADCAST


説明

SHOW BROADCAST コマンドは, SET BROADCAST コマンドで端末から設定されているメッセージ・クラスを表示します。 SET BROADCAST コマンドでメッセージ表示が許可されていても,端末が NO BROADCAST に設定されているためにこれらのメッセージが表示されない場合は,情報メッセージが表示されます。

修飾子

/OUTPUT[=ファイル指定]

/NOOUTPUT

コマンドの出力が,どこに送られるかを制御します。この修飾子を指定しない場合や, /OUTPUT 修飾子だけを指定してファイル指定をしない場合には,出力は SYS$OUTPUT という論理名に割り当てられた,現在のプロセスにおける省略時の出力ストリーム,または装置に出力されます。

/OUTPUT 修飾子に部分的なファイル指定 ( たとえばディレクトリだけ ) を指定した場合には,SHOW という省略時のファイル名と,.LIS という省略時のファイル・タイプが使用されます。ファイル指定には,ワイルドカード文字は使用できません。

/NOOUTPUT 修飾子を指定した場合,何も出力されません。


#1

$ SET BROADCAST=ALL
$ SET TERMINAL/NOBROADCAST
$ SHOW BROADCAST
Broadcasts are enabled for all classes
Terminal is set "No Broadcast", no broadcast messages
will be displayed.
 

この例では,ブロード・キャストの全メッセージ・クラスが設定されています。ただしターミナルが NO BROADCAST に設定されたため,ブロード・キャスト・メッセージは受け取りません。

#2

$ SHOW BROADCAST
Broadcasts are currently disabled for:
    MAIL

SET BROADCAST=NOMAIL に設定されていることを示しています。

#3

$ SET BROADCAST=(NOALL,USER1)
$ SET TERMINAL/NOBROADCAST
$ SHOW BROADCAST
Broadcasts are currently disabled for:
    GENERAL
    PHONE
    MAIL
    QUEUE
    SHUTDOWN
    URGENT
    DCL
    OPCOM
    USER2
    USER3
    USER4
    USER5
    USER6
    USER7
    USER8
    USER9
    USER10
    USER11
    USER12
    USER13
    USER14
    USER15
    USER16
Terminal is set "No Broadcast", no broadcast messages
will be displayed.
 

この例では,USER1 からのブロード・キャストが設定されています。ただし,ターミナルが NO BROADCAST に設定されているため,ブロード・キャスト・メッセージは受け取れません。

#4

$ SET BROADCAST=NONE
$ SHOW BROADCAST
Broadcasts are disabled for all classes
 

SET BROADCAST=NONE に設定されていることを示しています。


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