OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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このコマンドは,製品 TOOLCHEST を製品データベースに登録します。 TOOLCHEST は VMSINSTAL でインストールされたものであり,製品の詳細を提供するために,特別移行キットがソース・ディレクトリにあります。

REGISTER VOLUME

インストール済みの製品を含んでいるボリュームに関して,ボリューム・ラベルの変更点を製品データベースに記録します。また,このコマンドは,物理または論理装置名の変更点も記録します。

装置の独立性を保つため,製品データベースは,インストールされた製品のインストール先装置を,その物理装置名ではなく,その論理ボリューム名によって識別します。論理ボリューム名 (通常の形式は DISK$labelname) は, MOUNT コマンドによって定義され,装置と関連付けられます。

次の形式のコマンドを発行すると,マウントされた装置の論理ボリューム名をチェックできます。


 $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETDVI("device","LOGVOLNAM") 

SET VOLUME コマンドを使ってインストールされた製品を含むシステム以外の装置のボリューム・ラベルを変更する場合, PRODUCT REGISTER VOLUME コマンドも使用してこの情報で製品データベースを更新する必要があります。新しい論理ボリューム名 (DISK$labelname) を定義するためにボリュームをディスマウントして再マウントした後には,新しいボリューム・ラベルを登録します。

システム装置のボリューム・ラベルを変更した場合,システムの再ブート後に,POLYCENTER Software Installation ユーティリティがボリュームが再マウントされた後の変更を自動的に検出するので, PRODUCT REGISTER VOLUME コマンドを使用する必要はありません。


形式

PRODUCT REGISTER VOLUME 古いボリューム・ラベル装置名 [/修飾子]


パラメータ

古いボリューム・ラベル

古い(既存の)ボリューム・ラベルを指定します。

装置名

製品データベースの中で,ボリューム・ラベルを変更する装置を指定します。

修飾子

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

作成または変更された製品データベース・ファイルのファイル指定を表示します。

/REMOTE

/NOREMOTE (省略時の設定)

プライベートにマウントされたシステム・ディスクに存在する製品データベースを選択します。省略時には,このユーティリティは現在ブートされているシステム・ディスクで製品データベースを検索します。

この修飾子は,主に弊社が提供するコマンド・プロシージャの中で使用されます。この修飾子を誤って使用すると,製品データベースで一貫性がなくなったり,その後の PRODUCT コマンドが失敗したりする原因になります。

/REMOTE を使用する場合は,次の論理名が定義されていなければなりません。



$ PRODUCT REGISTER VOLUME AXPVMSV62 DKA0:
 

このコマンドは, POLYCENTER Software Installation ユーティリティ・データベースの中の古いボリューム・ラベルを,指定されたディスクの現在のボリューム・ラベルにすべて置き換えます。

REMOVE

システムからソフトウェア製品をアンインストールし,製品データベースを更新します。このコマンドは,製品全体に対して機能します。製品全体に適用されたパッチまたは必須アップデートがあれば,それらも消去されます。

インストールした元の製品を引き続き残したまま,パッチと必須アップデートをアンインストールするには, PRODUCT UNDO PATCH コマンドを使用します。


形式

PRODUCT REMOVE 製品名[,...] [/修飾子]


パラメータ

製品名

削除するインストール済みの製品またはインストール済みの製品リストを指定します。完全な製品の名前のみを指定し,製品に適用されたパッチや必須アップデートの名前は指定しません。

修飾子

/BASE_SYSTEM=基本システム名

指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。標準名は次のとおりです。

名前 説明
AXPVMS OpenVMS Alpha 製品を示す。
I64VMS OpenVMS Industry Standard 64 製品を示す。
VAXVMS OpenVMS VAX 製品を示す。
VMS 複数の OpenVMS プラットフォームにインストールできる製品を示す。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

処理された各ファイルのファイル指定を表示します。ログ指定が有効になっている場合,製品ファイル,ライブラリ,ディレクトリ,一時ファイル,および製品データベース・ファイルが,作成,削除,または変更されたときにメッセージで通知されます。

/OPTIONS=(キーワード[,...])

/NOOPTIONS (省略時の設定)

PRODUCT コマンド・オプションを指定します。キーワードは次のとおりです。

NOCONFIRM 処理用に選択されている製品を検証するかどうかをユーザに尋ねる確認ダイアログを省略する。
SHOW_DISK_USAGE ディスク・ブロックの推定使用状況を表示する。ピーク利用状況と変更合計の両方が,操作の前後の利用可能な未使用領域の量に加えて表示される。

/PRODUCER=作成者名

指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。

/REMARK=文字列

実行する作業に関するコメントを,製品データベースに記録します。PRODUCT SHOW HISTORY コマンドは,記録されたコメントを表示します。 POLYCENTER Software Installation ユーティリティは,各製品について,ユーザが実行した作業と,それに関連するコメントの時系列的なリストを保存しています。省略時の設定では,コメントは記録されません。

/REMOTE

/NOREMOTE (省略時の設定)

プライベートにマウントされたシステム・ディスクに存在する製品データベースを選択します。省略時には,このユーティリティは現在ブートされているシステム・ディスクで製品データベースを検索します。

この修飾子は,主に弊社が提供するコマンド・プロシージャの中で使用されます。この修飾子を誤って使用すると,製品データベースで一貫性がなくなったり,その後の PRODUCT コマンドが失敗したりする原因になります。

/REMOTE を使用する場合は,次の論理名が定義されていなければなりません。

/TRACE

/NOTRACE (省略時の設定)

PRODUCT コマンドの実行中にサブプロセスで実行される DCL コマンドとコマンド・プロシージャを示します。これらのコマンドからの出力もすべて表示されます。

この修飾子は,製品キット内に含まれている非対話型コマンド・プロシージャの実行をトレースする製品開発者のために主にデバッグ支援を行います。この修飾子は,対話モードで実行しているコマンド・プロシージャでは役に立ちません。詳細については,『POLYCENTER Software Installation Utility Developer's Guide』を参照してください。

/VERSION=バージョン番号

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。

/WORK=装置:[ディレクトリ]

一時的な作業領域として使用される装置とディレクトリを指定します。省略時の設定では,一時ファイルはユーザのログイン・ディレクトリのサブディレクトリの中に作成されます。


$ PRODUCT REMOVE FTAM
 

このコマンドは,FTAM という名前の製品をアンインストールし,製品に関するすべての情報を削除して製品データベースを更新します。

SHOW HISTORY

指定された製品に対して実行された操作の時系列的なログを表示します。

形式

PRODUCT SHOW HISTORY 製品名[,...] [/修飾子]


パラメータ

製品名

表示に含める製品または製品のリストを指定します。これはオプションのパラメータです。このパラメータを省略すると,すべての製品に対して行った処理が表示されます。

修飾子

/BASE_SYSTEM=(基本システム名[,...])

指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。標準名は次のとおりです。

名前 説明
AXPVMS OpenVMS Alpha 製品を示す。
I64VMS OpenVMS Industry Standard 64 製品を示す。
VAXVMS OpenVMS VAX 製品を示す。
VMS 複数の OpenVMS プラットフォームにインストールできる製品を示す。

基本システム名を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数の基本システム名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/BEFORE=時刻

指定された日付と時刻よりも前に作成されたエントリを選択します。時刻は,絶対時刻,絶対時刻とデルタ時刻の組み合わせ,または次のキーワードのいずれかで指定できます。
TODAY (省略時の設定)
TOMORROW
YESTERDAY

時刻値を指定する方法については,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

/FULL

/NOFULL (省略時の設定)

132 桁形式で情報を表示します。 /NOFULL 修飾子は,表示可能な情報の一部を 80 桁形式で表示します。

/OPERATION=(キーワード[,...])

キーワードの値として,次の操作を 1 つ以上指定します。
INSTALL
RECONFIGURE
REGISTER_PRODUCT
REGISTER_VOLUME
REMOVE

キーワードを 1 つだけ指定する場合には,括弧 (()) は省略してもかまいません。複数のキーワードを指定する場合には,括弧は必須です。

/PRODUCER=(作成者名[,...])

指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。

作成者名を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数の作成者名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/REMOTE

/NOREMOTE (省略時の設定)

プライベートにマウントされたシステム・ディスクにある製品データベースを選択します。省略時には,このユーティリティは,現在ブートしたシステム・ディスクで製品データベースを検索します。

/REMOTE を使用する場合は,次の論理名が定義されていなければなりません。

/SINCE=時刻

指定された日付と時刻以降に作成されたエントリを選択します。時刻は,絶対時刻,絶対時刻とデルタ時刻の組み合わせ,または次のキーワードのいずれかで指定できます。
TODAY (省略時の設定)
YESTERDAY

時刻値を指定する方法については,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

/USER=(ユーザ名[,...])

指定されたユーザによってインストール,構成,または削除された製品に関する情報を表示します。ユーザ名を 1 つしか指定しない場合に限って,

括弧(())はオプションになります。複数のユーザ名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/VERSION=(バージョン番号[,...])

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。

バージョン番号を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数のバージョン番号を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。



$ PRODUCT SHOW HISTORY * /OPERATION=INSTALL /BEFORE=22-MAY-2002
 

このコマンドは,2002 年 5 月 22 日以前にインストールされたすべての製品を表示します。

SHOW OBJECT

ソフトウェア製品のインストレーションの際に作成されたオブジェクトに関する情報を表示します。ソフトウェア・オブジェクトの例としては,ファイル,ディレクトリ,ライブラリ内のモジュールなどがあります。標準表示では,各オブジェクトの名前,タイプ,生成番号,およびステータスが示されます。 /FULL 修飾子で要求する拡張表示では,それに加えて,オブジェクトを所有する宛先ルート・ディレクトリと製品が示されます。

それぞれのファイルとライブラリ・モジュール・オブジェクトには,明示的または暗示的のどちらでも,関連する生成番号があります。生成番号は整数値であり,生成番号の比較における最大値が他の番号に取って代わるオブジェクトを示します。

製品開発者は,2 つ以上の製品またはパッチ・キットが同一のオブジェクトを提供するときに発生するインストール環境での矛盾を解決するために, POLYCENTER Software Installation ユーティリティを支援する生成番号を指定します。明示的または暗黙の 0 の数値は,生成情報が提供されたことを意味します。 0 以外の生成番号の羅列は,オブジェクトが同一であり,製品キットからのオブジェクトが以前にインストールされたオブジェクトを置き換えることを意味します。比較におけるすべての生成番号が 0 である場合,矛盾は解決できません。

各オブジェクトにはインストール・ステータスがあります。 "OK" のステータスは,オブジェクトが現在インストールされていることを意味します。 "Conflict" のステータスは,別の製品またはパッチによって提供される同じ名前のオブジェクトとの間で,オブジェクトが生成比較を失ったことを示します。これはエラー状態ではありません。 "OK/Adopt" は,ある製品が別の製品からオブジェクトを継承することを示します。これは,製品が別の製品に対するオブジェクト矛盾を失い,その後,別の製品が消去され,それによってシステム上のファイルまたはモジュールが,残っている製品に採用される原因になったときにのみ発生します。


形式

PRODUCT SHOW OBJECT オブジェクト名 [/修飾子]


パラメータ

オブジェクト名

表示に含めるオブジェクトまたはオブジェクトのリストを指定します。これはオプションのパラメータです。このパラメータを省略すると,選択した製品のすべてのオブジェクトが表示されます。オブジェクト名の指定には,アスタリスク (*) とパーセント記号 (%) のワイルドカード文字を使用できます。

ファイル・オブジェクトの名前には,インストールされた製品の宛先ルート・ディレクトリに相対的であるディレクトリ指定が含まれます。たとえば,DISK$ALPHA:[VMS$COMMON.SYSEXE]TEST.EXE に格納されたファイルは,ファイル・オブジェクト [SYSEXE]TEST.EXE として製品データベース内で識別されます。


修飾子

/BASE_SYSTEM=(基本システム名[,...])

指定したものと基本システムが合致するソフトウェア製品を選択します。基本システム名は,ハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムの両方を識別するものです。標準名は次のとおりです。

名前 説明
AXPVMS OpenVMS Alpha 製品を示す。
I64VMS OpenVMS Industry Standard 64 製品を示す。
VAXVMS OpenVMS VAX 製品を示す。
VMS 複数の OpenVMS プラットフォームにインストールできる製品を示す。

基本システム名を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数の基本システム名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/FULL

/NOFULL (省略時の設定)

132 桁形式で情報を表示します。 /NOFULL 修飾子は,表示可能な情報の一部を 80 桁形式で表示します。

/PRODUCER=(作成者名[,...])

指定された製造業者が製造したソフトウェア製品を選択します。

PRODUCT SHOW HISTORY コマンドでは, /PRODUCER 修飾子と /PRODUCT 修飾子の両方を指定できることに注意してください。その際,文字列が途中まで同一なので,一意に識別できるように修飾子を最後まで指定する必要があります。

作成者名を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数の作成者名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/PRODUCT=(製品名[,...])

指定された製品名の製品を選択します。

PRODUCT SHOW HISTORY コマンドでは, /PRODUCER 修飾子と /PRODUCT 修飾子の両方を指定できることに注意してください。その際,文字列が途中まで同一なので,一意に識別できるように修飾子を最後まで指定する必要があります。

製品名を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数の製品名を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。

/REMOTE

/NOREMOTE (省略時の設定)

プライベートにマウントされたシステム・ディスクにある製品データベースを選択します。省略時には,このユーティリティは,現在ブートしたシステム・ディスクで製品データベースを検索します。

/REMOTE を使用する場合は,次の論理名が定義されていなければなりません。

/VERSION=(バージョン番号[,...])

指定されたバージョンを持つソフトウェア製品を選択します。

バージョン番号を 1 つしか指定しない場合に限って,括弧(())はオプションになります。複数のバージョン番号を指定する場合は,必ず括弧を使用しなければなりません。



$ PRODUCT SHOW OBJECT * /PRODUCT=ABC /FULL
 

このコマンドは,製品 ABC がインストールされたときに作成された,ファイル,ディレクトリ,ライブラリ・モジュールなどのすべてのオブジェクトを表示します。


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