OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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ワーキング・セットが成長することにより,重度のページ・フォルトが緩和されます。この成長を活用するには,ユーザの WSEXTENT 特権管理クォータに WSQUOTA 値より大きい数値を設定する必要があります。

BREAKPOINTS

XDELTAがロードされる場合,BREAKPOINTSはブート・シーケンスでXDELTAの追加組み込み呼び出しを許可します。許可されるブレークポイントはOpenVMSの各リリースで変更される可能性があります。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

BUGCHECKFATAL (D)

回復可能バグチェックから回復不可能バグチェックへの変換を許可または禁止します。システムを再ブートするときは,回復不可能バグチェックで行う必要があります。回復可能バグチェックでは,エラー・ログだけにエントリを格納し,関係するプロセスを削除します。

このパラメータは,通常は OFF (0) に設定します。ON (1) に設定するのは,エグゼクティブをデバッグする場合だけです。

SYSTEM_CHECK パラメータを 1 に設定すると, BUGCHECKFATAL を ON (1) に設定する効果があります。

BUGREBOOT (D)

回復不可能バグチェックが発生したときにシステムを自動的に再ブートすることを許可または禁止します。このパラメータは,通常は (1) に設定します。 (0) に設定するのは,エグゼクティブをデバッグしている場合だけです。

CHANNELCNT

システムが使用できる永久入出力チャネル数を指定します。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

CHECK_CLUSTER

(VAX のみ) CHECK_CLUSTER は VAXCLUSTERパラメータのサニティ・チェックを実行します。 CHECK_CLUSTERが1に設定されているときに,VAXCLUSTERパラメータが0に設定されていることを検出すると,SYSBOOTは警告メッセージを出力し,強制的に会話型ブートを実行します。

CLASS_PROT (D)

非任意の分類チェックを実行します。 XQP はこのパラメータをチェックし,作成されたファイルのヘッダに分類ブロックを追加すべきかどうかを判断します。

CLISYMTBL (D)

コマンド・インタプリタ・シンボル・テーブルのサイズを設定します。コマンド・インタプリタ・シンボル・テーブルは, DCL シンボルの作成可能数を制御します。

CLOCK_INTERVAL

(VAX のみ) CLOCK_INTERVAL は,ハードウェア・インターバル・タイマ・クロック割り込みの間隔をマイクロ秒数として設定します。サブセット・インターバル・クロック・レジスタだけを実現しているプロセッサにはまったく影響ありません。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

CLUSTER_CREDITS

CLUSTER_CREDITSは,ノードが受信側のVMS$VAXcluster通信のために割り当てる接続ごとのバッファの数を指定します。

SHOW CLUSTERコマンドが,VMS$VAXcluster接続に関して,クレジット・ウェイトの大きな値を表示する場合は,他のノード上のCLUSTER_CREDITSの値を増やすことを検討してください。ただし,大規模なクラスタ構成では,この値を不要に大きな値に設定すると,大量の非ページ・プールが消費されます。個々の受信バッファのサイズはSCSMAXMSGバイト以上ですが,下位のトランスポートによっては,これよりもずっと大きい場合があります。

クラスタのすべてのノードで,CLUSTER_CREDITSとして同じ値を使用する必要はありません。

省略時の値は現在 32 です。システムで利用できるメモリが非常に制限されている場合を除き,これらの値を増やさないでください。

CONCEAL_DEVICES

隠し装置の使用を許可または禁止します。省略時の値 1 は,隠し装置の使用を許可します。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

CRD_CONTROL

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

VAX システムでは,CRD_CONTROL は,以前のリリースにあった CRDENABLE の機能を提供します。Alpha システムでは,CRD_CONTROL は, CRDENABLE によって定義された機能を拡張するために使用できます。

CRD_CONTROL は,訂正された読み込みデータ (CRD) ソフト・エラー制御フラグのためのビット・マスクです。これらのフラグは CRDERROR ルーチンの使用を制御します。

VAX システムでは,次のビットが定義されています。

ビット 説明
0 すべてのシステムに対して CRD 処理を有効にする。
1 CRD が発生したメモリ・ロケーションのスクラブ (再書き込み) を有効にする。
2 CRD エラーが繰り返し発生するページのページ置換を有効にする。
3 すべてのメモリ・ページを強制的に PFN データベースに格納する。512 メガバイト以上のメモリを装備したシステムでは,省略時の設定により,すべてのメモリが PFN データベースによってマップされる。このビットを使用すると,512 メガバイト未満のメモリを装備したシステムで,このマッピングを発生できる。

省略時の値は VAX システムと Alpha システムでは異なります。 VAX システムでは,省略時の値は 7 であり,CRD 処理,スクラブ,ページ置換が有効に設定されています。

Alpha システムでは,次のビットが定義されています。

ビット 説明
0 すべてのシステムに対して CRD 処理を有効にする。
1 CRD が発生したメモリ・ロケーションのスクラブ (再書き込み) を有効にする。
2 CRD エラーが繰り返し発生するページのページ置換を有効にする。
3 すべてのメモリ・ページを強制的に PFN データベースに格納する。512 メガバイト以上のメモリを装備したシステムでは,省略時の設定により,すべてのメモリが PFN データベースによってマップされる。このビットを使用すると,512 メガバイト未満のメモリを装備したシステムで,このマッピングを発生できる。
4 可能な場合には,拡張 CRD の取り扱いを有効にする。
5 ドライバのロードと,サーバ管理イベントの取り扱いための処理を有効にする。要求されるハードウェアとファームウェアのサポートが可能な場合,通常,プラットフォーム固有のコードがこのビットを設定する。
6 CRD スロットリングを無効にする。
16-31 プラットフォーム固有のエラー処理制御のために予約されている。

Alpha システムでは,省略時の設定は 22 であり,スクラブ,ページ置換,拡張 CRD の取り扱いが有効に設定されています。

CRDENABLE

(Alpha のみ) CRDENABLE は,メモリの誤り訂正読み込みデータ (ECC) エラーの検出とログへの記録を有効または無効にします。このパラメータは通常, (1) に設定します。

OpenVMS バージョン 7.2 から,CRD_CONTROL が CRDENABLE の機能を拡張できるようになりました (CRD_CONTROL 参照)。

CTLIMGLIM

省略時のイメージ入出力セグメントのサイズを指定します。イメージ入出力セグメントとは,イメージ関係ファイル /RMS の入出力に使用する初期バッファ・プールとチャネル・テーブルです。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

CTLPAGES (A)

CTLPAGES は P1 プールのサイズを指定します。プロセス論理名テーブル,DCLシンボル,または,レイヤード製品で, P1プール・エリア・サイズの増加を必要とするときにだけ,CTLPAGES は自動的に変更されます。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

CWCREPRC_ENABLE

CWCREPRC_ENABLE は,非特権ユーザが別の OpenVMS クラスタ・ノードでプロセスを生成できるかどうかを制御します。省略時の値は 1 であり,その場合は,非特権ユーザは別のノードで同じ UIC の独立プロセスを生成できます。値が 0 の場合は,ユーザは別のノードでプロセスを生成するために,DETACH または CMKRNL 特権を必要とします。

DBGTK_SCRATCH

(Alpha のみ) DBGTK_SCRATCH は遠隔デバッガに対して割り当てられるメモリ・ページ数を指定します。このメモリは, 8000 ブート・フラグによって遠隔デバッグが許可されている場合にだけ,割り当てられます。通常,省略時の値を使用すれば適切ですが,遠隔デバッガがエラー・メッセージを表示した場合には,この値を大きくする必要があります。詳細については,『Writing OpenVMS Alpha Device Drivers in C』 (Margie Sherlock and Lenny S. Szubowicz, Digital Press, 1996) を参照してください。

DCL_CTLFLAGS

DCL_CTLFLAGS は,特定のコマンドに対する省略時の動作をシステム全体で変更するためのビットマスクです。現時点では,このビットマスクの最低ビットのみが定義されています。この最低ビットは,SPAWN コマンドまたは LIB$SPAWN ルーチンを使って作成されるサブプロセスの省略時のプロセス名割り当てを制御します。

OpenVMS バージョン 7.3-1 より前では,プロセス名が提供されない場合,システムはユーザ名に _n を追加することでプロセス名を構築していました。この n はシステムに現在あるプロセスと重複しない,利用可能な次の整数値でした。たとえば,ユーザ SYSTEM から最初にスポーンしたプロセスは SYSTEM_1 になり,2 番目のサブプロセスは SYSTEM_2,のように続きます。数値の間に開きが見つかるとすぐに次に利用可能な数値が選択されました。

この技法で問題になるのは,次に利用可能な数値を判断すると性能コストがかかることです。その理由は,このメカニズムでは,プロセス名が一意であるとわかるまで,名前を増分してプロセスを作成する必要があるためです。複数のサブプロセスがすでに存在している場合,繰り返しサブプロセスを作成するコストはさらに高くなります。同一の OpenVMS グループ内に複数のプロセスがある場合,プロセス名はグループ全体で一意でなければならないため,コストは倍増します。

OpenVMS バージョン 7.3-1 からは,サブプロセス用に省略時に構築されるプロセス名が変更されました。次に一意な数を増分して検索するのではなく,ランダムな数値が検索されてユーザ名に追加されます。このため,ユーザ SYSTEM からスポーンする最初のプロセスは SYSTEM_154,SYSTEM_42,SYSTEM_87 などである可能性があります。同じ名前がすでに使用されている可能性はかなり低いので,この手順によって,最初の試行で一意な名前を見つける確率が非常に高くなります。これによってプロセス作成コストが大幅に減少するので,スポーンするサブプロセスに依存するアプリケーションでは,この変更によって性能が劇的に向上する可能性があります。

ただし,アプリケーションの中には,これまでのサブプロセス名の割り当て方法に依存しているものもあります。DCL_CTLFLAGS パラメータでは,必要に応じてシステムを設定することができます。

DCL_CTLFLAGS のビット 0 では,省略時のサブプロセス名割り当ての動作を次のように選択します。

DEADLOCK_WAIT (D)

ロック要求におけるシステムの待ち時間を指定します。指定した待ち時間が経過すると,システムは,そのロックの代わりにデッドロックを検索します。 0 を指定した場合,デッドロック・チェックが禁止されます。0 より大きく省略時の値より小さい値を設定すると,デッドロックが高速検索されますが,CPU 使用量が増えます。

DEFMBXBUFQUO (D)

システム・サービス $CREMBX (メールボックスの作成) でメールボックスのバッファ・クォータ・サイズが指定されていない場合,その値をバイト数で設定します。

DEFMBXMXMSG (D)

システム・サービス $CREMBX (メールボックスの作成) でメールボックスの最大メッセージ・サイズが指定されていない場合,その値をバイト数で設定します。

DEFPRI (D)

プロセスの省略時の基本優先順位を設定します。

DEFQUEPRI (D)

スケジューリング優先順位が明示的に指定されていない場合に,バッチ・キューと出力キュー (プリンタ,サーバ,ターミナル) に入力するジョブのスケジューリング優先順位を設定します。 0 〜 255 の値を設定することができます。省略時の値は 100 です。

このパラメータ値は,MAXQUEPRI 以下とします。

注意

DEFQUEPRI は,ジョブの実行優先順位ではなく,相対的キュー・スケジューリング優先順位です。

DELPRC_EXIT (D)

DELPRC_EXIT は,プロセスの最終的なクリーンアップと削除の前に終了ハンドラを呼び出す $DELPRC システム・サービス・オプションを制御するために使用できます。次の表にオプションを示します。

オプション 説明
0 $DELPRC での終了ハンドラの機能を無効にする。
4 カーネル・モード終了ハンドラを実行する。
5 (省略時の設定) エグゼクティブおよびさらに特権のあるモードの終了ハンドラを実行する。
6 スーパバイザおよびさらに特権のあるモードの終了ハンドラを実行する。
7 ユーザおよびさらに特権のあるモードの終了ハンドラを実行する。

DEVICE_NAMING

(Alpha のみ) DEVICE_NAMING は,SCSI装置名を作成するときにポートの割り当てクラスを使用するかどうかを示すビット・マスクです。

各ビットの定義は次のとおりです。

ビット 定義
0 1 の場合は,新しい名前の作成を有効にする。
1 必ず 0 にする。このビットは弊社の使用のために予約されている。

ポートの割り当てクラスについての詳細は,『OpenVMS Cluster システム』を参照してください。

DISABLE_UPCALLS (D)

DISABLE_UPCALLS はおもにデバッグのために使用されます。このパラメータを使用すると,システム管理者はシステム全体に対して特定のタイプのスレッド・アップコールを無効に設定できます。値はビット・マスクであり,各ビットはアップコール・タイプに対応します。アップコール・タイプは定義マクロ $TMCDEF に定義されています。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

DISK_QUORUM (D)

ASCII で表現されるオプションのクォーラム・ディスクの名前です。ASCII 空白文字は,クォーラム・ディスクが使用されていないことを意味します。

DLCKEXTRASTK

(VAX のみ) DLCKEXTRASTK は,デッドロック検索を実行するときに残す余分な割り込みスタックの量 (バイト数) を指定します。

このパラメータはAlpha システムでは使用されていません。

この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

DNVOSI1

DNVOSI1はDECnet-Plus for OpenVMSのために予約されています。この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

DORMANTWAIT (D)

DORMANTWAITは,重要なイベントが発生しない状態で経過する時間を秒数で指定します。指定した時間が経過すると,システムは,優先順位が低い計算可能プロセスをスケジューリング上 DORMANT プロセスとして処理します。優先順位が低いプロセスは,現在の優先順位が SYSGEN の DEFPRI パラメータの値 (省略時の値 4) 以下である非実時間プロセスです。 DORMANT プロセスは,SUSP (中断されている) プロセスに続き,スワッパによるメモリ再生の最上位の対象です。

DORMANTWAITの値を増やすと,優先順位が低いプロセスが,優先順位が高いプロセスが待っているロックまたは資源を保持している場合に,優先順位の低いプロセスが優先順位の高いプロセスをブロックする頻度が高くなることがあります。

DR_UNIT_BASE (G)

(Alpha のみ) DR_UNIT_BASE は,DR 装置(Digital StorageWorks RAID Array 200 ファミリーの論理 RAID ドライブ)のユニット番号を計算するときの基底値を指定します。

DR_UNIT_BASE を使用して,一意な RAID 装置番号を生成することができます。 DR 装置は DR_UNIT_BASE の値から順に番号を付けられていきます。たとえば,DR_UNIT_BASE を 10 に設定すると,$1$DRA10,$1$DRA11 などの装置名が生成されます。

DR_UNIT_BASE を,同じ (ゼロ以外の) 割り当てクラスを共有するすべてのクラスタ・メンバで,適切な重なり合わない値に設定することにより, 2 つの RAID 装置に同じ名前が与えられないようにすることができます。

DUMPBUG

回復不可能バグチェックが発生したときに,エラー・ログ・バッファとメモリ内容を SYS$SYSTEM:SYSDUMP.DMP に書き込むことを許可(1)または禁止(0)します。このパラメータをオフ (0) に設定するのは,エグゼクティブをデバッグしている場合だけです。

DUMPSTYLE (A,D)

DUMPSTYLEはシステム・ダンプの書き込み方法を指定します。

DUMPSTYLE は 32 ビットのマスクであり,ビットは次のように定義されています。各ビットは個別に設定できます。システム・パラメータの値は,セットしたビットの値の合計です。他の値や未定義の値は,弊社が使用するために確保されています。

ビット マスク 説明
0 00000001 0 = 完全なダンプ (SYSGEN の省略時の設定)。物理メモリの内容全体がダンプ・ファイルに書き込まれる。
    1 = 選択的なダンプ。ディスク空間を節約しながら,ダンプ・ファイルを最大限に有効に利用できるように,メモリの内容を選択的にダンプ・ファイルに書き込む。
1 00000002 0 = 最小コンソール出力。
    1 = 完全なコンソール出力 (スタック・ダンプ,レジスタの内容などを含む)。
2 00000004 0 = システム・ディスクへのダンプ。
    1 = システム・ディスク (DOSD) を別のディスクにダンプする (詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照)。
3 (Alpha のみ) 1 00000008 0 = 圧縮しない。
    1 = 圧縮する (この後の注意を参照)。
4 (Alpha のみ) 2 00000010 0 = 共用メモリをダンプする。
    1 = 共用メモリはダンプしない (この後の注意を参照)。
5 - 14     弊社が使用するために確保されている。
15 (VAX のみ) 3 00008000 0 = ビット 16〜27 の使用を禁止する。
    1 = ビット 16〜27 の使用を許可する。
16 - 27 (VAX のみ) 2 0FFF0000   DOSD ユニット番号の範囲。
28 - 31     弊社が使用するために確保されている。


1VAX システムはダンプ圧縮をサポートしない。
2VAX システムは共用メモリをサポートしない。
3VAX 7000 固有。


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